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技術 調味用アミノ酸液の製造方法及び利用方法

出願人 コスモ食品株式会社
発明者 宮坂春生
出願日 1993年11月24日 (27年1ヶ月経過) 出願番号 1993-315750
公開日 1995年6月6日 (25年6ヶ月経過) 公開番号 1995-143861
状態 特許登録済
技術分野 調味料
主要キーワード イオン交換方式 弱酸性陽イオン ステッフ 天然添加物 納豆用 脱色率 赤黄色 キレート樹脂処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年6月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

目的

農産資源を有効活用しながら、味、臭いを好ましくでき、色の明るさ、粘度も好ましい値にすることができる調味用アミノ酸液をつくり出すことができ、該調味用アミノ酸液を多岐にわたる食品調味に利用することができるようにする。

構成

ポテトプロテイン加水分解し、中和したものにビートアミノ酸を混合し、これをろ過して不溶分を除去し、そのあとキレート樹脂処理及び多孔性樹脂処理を施し、さらにそのあと精製ろ過して色度調整を行い、最後に濃度調整を行うようにしたことを特徴とする調味用アミノ酸液の製造方法。

概要

背景

従来、アミノ酸液製法としては、大豆タンパク質小麦タンパク質、その他の植物タンパク質原料塩酸加水分解し、カセイソーダまたはソーダ灰中和後、ろ過、脱色、脱臭する方法、または植物タンパク質を酵素で分解する方法等が知られている(株式会社食品と科学社発行の「天然添加物便覧」平成4年10月30日第12版第387ページ参照)。しかし、これらの原材料のほとんどは輸入にたよっているため、供給が不安定になりやすい。そこで、その多くが、下記に示すように国内で生産されているばれいしょやてん菜の加工の際に副成するタンパク質を原料に用いて、アミノ酸液を製造する方法が農産資源の有効活用の面から注目されている。

(1)ばれいしょタンパク質(ポテトプロテイン
ばれいしょ中には、糖質約17%、タンパク質約2%が含まれており、そのタンパク質は図1に示すでんぷん製造工程の中で副成されている。
(2)ビートタンパク質(ビートアミノ酸
てん菜根中には、糖質約9%、タンパク質約2%が含まれており、そのタンパク質は図2に示すてん菜糖製造工程の中で副成されている。
てん菜糖製造方法には、イオン交換方式ステッフェン法方式(株式会社産業調査会事典出版センターによる「新しい食品加工技術と装置」1991年1月10日発行の第746〜747ページ参照)の2通りがあり、てん菜タンパク質の製造工程は前者の工程中に組み込まれ、てん菜タンパク質は実際には加水分解されたアミノ酸液として回収される。ところで、ポテトプロテインとビートアミノ酸液中のアミノ酸組成を比較すると次の表1に記載の通りである。

概要

農産資源を有効活用しながら、味、臭いを好ましくでき、色の明るさ、粘度も好ましい値にすることができる調味用アミノ酸液をつくり出すことができ、該調味用アミノ酸液を多岐にわたる食品の調味に利用することができるようにする。

ポテトプロテインを加水分解し、中和したものにビートアミノ酸を混合し、これをろ過して不溶分を除去し、そのあとキレート樹脂処理及び多孔性樹脂処理を施し、さらにそのあと精製ろ過して色度調整を行い、最後に濃度調整を行うようにしたことを特徴とする調味用アミノ酸液の製造方法。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

ポテトプロテイン加水分解し、中和したものにビートアミノ酸を混合し、これをろ過して不溶分を除去し、その後キレート樹脂処理及び多孔性樹脂処理を施し、次いで精製ろ過して色度調整を行い、最後に濃度調整を行うようにしたことを特徴とする調味用アミノ酸液の製造方法。

請求項2

前記ポテトプロテインがばれいしょを原料とするでんぷん製造工程のなかで副成されたものであり、上記ビートアミノ酸がてん菜を原料とするてん菜糖製造工程の中で副成されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の調味用アミノ酸液の製造方法。

請求項3

前記加水分解には塩酸を用い、前記中和にはソーダ灰を用い、さらに前記精製ろ過には活性炭を用いることを特徴とする、請求項1または2に記載の調味用アミノ酸液の製造方法。

請求項4

請求項1乃至3の何れかに記載の製造方法で製造された調味用アミノ酸液であって、醤油標準色度が56以上のものを一夜漬物類、スープ類、めんつゆ類、海産魚卵類納豆用のたれ類の調味に用いることを特徴とする調味用アミノ酸液の利用方法

請求項5

請求項1乃至3の何れかに記載の製造方法で製造された調味用アミノ酸液であって、醤油標準色度が48から52のものを色にこだわらない食味期限を長く設定できる漬物類、焼き肉のたれ類、珍味類の調味に用いることを特徴とする調味用アミノ酸液の利用方法。

請求項6

請求項1乃至3の何れかに記載の製造方法で製造された調味用アミノ酸液であって、醤油標準色度が37から39のものを佃煮類の調味に用いることを特徴とする調味用アミノ酸液の利用方法。

技術分野

0001

本発明は、調味用アミノ酸液の製造方法及び利用方法に関する。

背景技術

0002

従来、アミノ酸液の製法としては、大豆タンパク質小麦タンパク質、その他の植物タンパク質原料塩酸加水分解し、カセイソーダまたはソーダ灰中和後、ろ過、脱色、脱臭する方法、または植物タンパク質を酵素で分解する方法等が知られている(株式会社食品と科学社発行の「天然添加物便覧」平成4年10月30日第12版第387ページ参照)。しかし、これらの原材料のほとんどは輸入にたよっているため、供給が不安定になりやすい。そこで、その多くが、下記に示すように国内で生産されているばれいしょやてん菜の加工の際に副成するタンパク質を原料に用いて、アミノ酸液を製造する方法が農産資源の有効活用の面から注目されている。

0003

(1)ばれいしょタンパク質(ポテトプロテイン
ばれいしょ中には、糖質約17%、タンパク質約2%が含まれており、そのタンパク質は図1に示すでんぷん製造工程の中で副成されている。
(2)ビートタンパク質(ビートアミノ酸
てん菜根中には、糖質約9%、タンパク質約2%が含まれており、そのタンパク質は図2に示すてん菜糖製造工程の中で副成されている。
てん菜糖製造方法には、イオン交換方式ステッフェン法方式(株式会社産業調査会事典出版センターによる「新しい食品加工技術と装置」1991年1月10日発行の第746〜747ページ参照)の2通りがあり、てん菜タンパク質の製造工程は前者の工程中に組み込まれ、てん菜タンパク質は実際には加水分解されたアミノ酸液として回収される。ところで、ポテトプロテインとビートアミノ酸液中のアミノ酸組成を比較すると次の表1に記載の通りである。

0004

0005

ポテトプロテインのアミノ酸組成は、一般的な植物性タンパク質のアミノ酸組成との差が少ない。ビートアミノ酸は、グルタミン酸数値が特異的に高くなっているが、これは陰イオン交換樹脂吸着特性によるものである。ポテトプロテインは、表1に示したように、グルタミン酸を15%含んでいるが、大豆タンパク質はグルタミン酸を21%含んでおり、ポテトプロテインの方が大豆タンパク質に比べてグルタミン酸含有量が少ない。ポテトプロテインのみでアミノ酸液を製造した場合は、甘味の強い甘みがあるが、やや淡白になる。また、ビートタンパク質のみのアミノ酸液の場合は、グルタミン酸の味が強調されたものとなる。従って、両者共、そのまま調味用アミノ酸液として利用するには、味の面で不十分なものであった。

0006

また、脱脂大豆グルテンミール小麦グルテン等を基源とするアミノ酸液と異なり、ポテトプロテインは、その中に微量のポリフェノールが含まれているため、通常の製法によるものでは緑がかった暗色を呈し、しかもこの色は活性炭を使用しても除去することが難しく、そのため外観上から商品価値の乏しいものになっていた。ポテトプロテインは、日本醸造協会雑誌第71巻第12号「ポテトプロテインの利用に関する研究」(1976年)第971頁、日本醤油研究所雑誌Vol.2,No.5「ポテトプロテインの利用に関する研究(第1報)」(1976年発行)、同Vol.3,No.2「ポテトプロテインの利用に関する研究(第2報)」(1977年発行)に記載のように、種々の利用研究がなれていたが、この外観上の欠点が、商品化を阻んでいた大きな原因であろう。また、ビートアミノ酸は、その中に製糖過程で生成する乳酸がアミノ酸と共に陰イオン交換樹脂に吸着されて混じり合うため、窒素濃度をあげるために希釈液から濃縮すると、粘度が高くなるうえに糖臭を伴い、これらの点から商品価値の乏しいものになっていた。

0007

本発明は、上記問題点に鑑み、農産資源を有効活用しながら、味、臭いを好ましくでき、色の明るさ、粘度も好ましい値にすることができる調味用アミノ酸液の製造方法及び利用方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

この発明による調味用アミノ酸液の製造方法は、ポテトプロテインを加水分解し、中和したものにビートアミノ酸を混合し、これをろ過して不溶分を除去し、その後キレート樹脂処理及び多孔性樹脂処理を施し、さらにその後精製ろ過して色度調整を行い、最後に濃度調整を行うようにしたことを特徴としている。また、上記ポテトプロテインがばれいしょを原料とするでんぷん製造工程のなかで副成されたものであり、上記ビートアミノ酸がてん菜を原料とするてん菜糖製造工程の中で副成されたものであることを特徴としている。また、上記加水分解には塩酸を用い、上記中和にはソーダ灰を用い、上記精製ろ過には活性炭を用いたことを特徴としている。

0009

さらに、本発明による調味用アミノ酸液の利用方法は、上記製造方法で製造された調味用アミノ酸液であって、醤油標準色度が56以上のものを一夜漬物類、スープ類、めんつゆ類、海産魚卵類納豆用のたれ類の調味に用いることを特徴とする。また、上記製造方法で製造された調味用アミノ酸液であって、醤油標準色度が48から52のものを色にこだわらない食味期限を長く設定できる漬物類、焼き肉のたれ類、珍味類の調味に用いることを特徴とする。さらに、上記製造方法で製造された調味用アミノ酸液であって、醤油標準色度が37から39のものを佃煮類の調味に用いることを特徴とする。

0010

ポテトプロテインのみでアミノ酸液を製造した場合は、甘味の強い甘みがあるが、やや淡白になる。また、ビートタンパク質のみのアミノ液の場合は、グルタミン酸の味が強調されたものとなる。従って、本発明による製造方法のように、両者を混合すれば、それぞれの欠点を補いあって、コク味伸びのある良質のアミノ酸液が得られる。また、上記製造方法によれば、調味用アミノ酸液の色度調整が可能なので、調味対象の種類に応じて色度を選択して使い分けることができる。

0011

以下、図3に示した一実施例に基づき本発明を詳細に説明する。図3は本発明によるアミノ酸液の製造方法を示す図である。ここで、調味用アミノ酸液は、ポテトプロテインを塩酸で加水分解し、ソーダ灰で中和したものにビートアミノ酸を混合し、これをろ過して不溶分を除去し、そのあとキレート樹脂処理及び多孔性樹脂処理を施し、さらにそのあと活性炭を用いて精製ろ過して色度調整を行い、最後に濃度調整を行うことにより製造される。

0012

なお、上記ポテトプロテインはばれいしょを原料とするでんぷん製造工程のなかで副成されたものであり、上記ビートアミノ酸はてん菜を原料とするてん菜糖製造工程の中で副成されたものである。

0013

ここで、本発明で用いるキレート樹脂は、多孔性弱酸性陽イオン交換基をもったポリフェノール系樹脂であり、有機物とのキレートをつくっている金属を特異的に吸着するものであり、また多孔性樹脂としてははアミン基フェノール性OH基をもった多孔性の芳香族ポリマーが用いられ、これは毛細管による物理吸着によって色素等を除去するものである。

0014

上記製造方法によれば、甘味の強い甘みがあるが、やや淡白になるポテトプロテインと、グルタミン酸の味が強調されるビートアミノ酸を混合しているので、それぞれの欠点を補いあって、コク味と伸びのある良質のアミノ酸液を得ることができる。また、上記製造方法によれば、調味用アミノ酸液の色度調整が可能である。

0015

次に、上記製造方法により製造された調味用アミノ酸液の利用方法について説明する。製造された調味用アミノ酸液は、その規格により下記表2に示す複数の実施例に分類される。

0016

0017

その中で、実施例Eのアミノ酸組成分析結果は下表3に示す通りであった。

0018

0019

食生活が多様化する中で、基礎調味料ともいうべきアミノ酸液は、味、品質面で高度化が要求され、特に食材自体が持っている色を尊重する傾向が強まっており、調味用アミノ酸液の無臭化と淡白化要望する声が高まっている。上記製造方法により製造された調味用アミノ酸液は、醤油標準色#38(赤黄色)から#56以上(わずかに赤みがかかった黄色)の範囲内で、脱色率の異なる複数の種類のものとなっており、アミノ酸臭が少ないので、多岐にわたる食品の調味に使用することができる。

0020

(1)漬物類
実施例Aは、特に淡色で、野菜の色調保存に適しており、大根、きゅうり、白菜等の一夜漬けに使われる。例えば、窒素分0.4%から0.5%に希釈して、塩分を約10%に調整し、糖、グルタミン酸ソーダ等を加えて味を整え、酸味料でpH4.5から4.6に調整した後、保存料を加えて、漬け液にしている例がある。また、色にこだわらない比較的長い食味期限を設定することができる漬物には、実施例B,C,E等の醤油標準色度#50を中心にした調味用アミノ酸液の需要が多い。

0021

(2)スープ類、めんつゆ類
淡色のスープには調味ベースとして実施例Aが好んで使われている。また、色度#50のものも使われるが、いずれの場合も出来上がり製品飲用濃度換算)に対して2から5%を混合している例が多い。

0022

(3)海産魚卵類
自然色が好まれる傾向が強くなり、特にいくら、かずのこ等にその傾向が顕著である。これらの魚卵調味液には実施例Aが使われている。実施例Aを約5倍に希釈し、かつおぶしエキス系アミノ酸液、リボ核等を適当量加え、保存料として醗酵アルコールを添加し、食塩濃度を約10%に調整して調味液にしている例もある。

0023

(4)珍味、佃煮類
珍味には、色度約#50のものを調味ベースに用いるものが多く、佃煮には実施例Dが使われている。

0024

(5)たれ類
納豆卵豆腐のたれ等には、実施例Aのような淡色の調味液をベースとし魚卵に用いる調味液と似通った処方が組まれている。また、焼き肉のたれ等には色度約#50のものが中心に使用されている。

0025

本発明方法により製造された調味用アミノ酸液は、アミノ酸臭が少ない、色の選択が可能である、味にくせがない等の利点があるため、業務用調味液ベースとしての利用が進みつつある。

発明の効果

0026

上述の如く、本発明による調味用アミノ酸液の製造方法によれば、農産資源を有効活用しながら、味、臭いを好ましくでき、色の明るさ、粘度も好ましい値にすることができる調味用アミノ酸液をつくり出すことができ、該調味用アミノ酸液は多岐にわたる食品の調味に利用することができるという実用上重要な利点を有している。

図面の簡単な説明

0027

図1ばれいしょからでんぷんを製造する工程を示す図である。
図2てん菜糖を製造する工程を示す図である。
図3本発明による調味用アミノ酸液の製造方法を示す図である。

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