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技術 チップ抵抗器およびその抵抗値調整方法

出願人 ローム株式会社
発明者 勝野尊文蒲原滋
出願日 1993年11月17日 (24年0ヶ月経過) 出願番号 1993-287995
公開日 1995年6月2日 (22年5ヶ月経過) 公開番号 1995-142202
状態 特許登録済
技術分野 測定装置の細部とブリッジ、自動平衡装置 抵抗器の製造装置と方法 固定抵抗器
主要キーワード 発熱集中 定格抵抗値 角形チップ 電圧検知器 両端電極間 各電圧端子 端子間抵抗値 電極間抵抗値

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図面 (16)

目的

電流測定のためのセンサとして用いるに適しており、かつ電流測定の正確性、信頼性および寿命をさらに向上させることができるチップ抵抗器を提供することを目的とする。

構成

角形ないし略角形チップ基板2上に、抵抗体3と、この抵抗体の両端部からそれぞれ各一対枝分かれ状延びる合計四つの端子とを形成する一方、上記端子に上記抵抗体の長手方向に延長するようにしてトリミング5,5を施したことを特徴とする。

背景

概要

電流測定のためのセンサとして用いるに適しており、かつ電流測定の正確性、信頼性および寿命をさらに向上させることができるチップ抵抗器を提供することを目的とする。

角形ないし略角形チップ基板2上に、抵抗体3と、この抵抗体の両端部からそれぞれ各一対枝分かれ状延びる合計四つの端子とを形成する一方、上記端子に上記抵抗体の長手方向に延長するようにしてトリミング5,5を施したことを特徴とする。

目的

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請求項1

角形ないし略角形チップ基板上に、抵抗体と、この抵抗体の両端部からそれぞれ各一対枝分かれ状延びる合計四つの端子とを形成する一方、上記端子に、上記抵抗体の長手方向の縁を延長するようにしてトリミングを施したことを特徴とする、チップ抵抗器

請求項2

上記四つの端子のうち、チップ基板の対角線方向に対向する各二つの端子を、それぞれ電流端子電圧端子としたことを特徴とする、請求項1のチップ抵抗器。

請求項3

角形ないし略角形チップ基板上に、抵抗体と、この抵抗体の両端部からそれぞれ各一対枝分かれ状に延びる合計四つの端子とを形成してなるチップ抵抗器の抵抗値調整方法であって、上記抵抗体の一端側の二つの端子のうちの一方と、上記抵抗体の他端側の二つの端子のうちの一方とをそれぞれ電流端子としてこれらの間に一定電流を流しながら、上記抵抗体の一端側の二つの端子のうちの他方と、上記抵抗体の他端側の二つの端子のうちの他方とをそれぞれ電圧端子として、これらの間の電圧降下所定値となるように、上記四つの端子の選択したものに、上記抵抗体の長手方向の縁を延長するようにしてトリミングを施すことを特徴とする、チップ抵抗値の抵抗値調整方法

請求項4

上記トリミングは、上記電圧端子に施される請求項3のチップ抵抗器の抵抗値調整方法。

技術分野

0001

本願発明は、チップ抵抗器およびその抵抗値調整方法に関し、DC/DCコンバータ保護回路内に電流検出センサとして組み込むに適するように構成されたチップ抵抗器およびその抵抗値調整方法に関する。

0002

DC/DCコンバータの保護回路内に電流検出センサ部分として抵抗が組み込まれる場合があり、回路高集積化要請から、かかる抵抗としてチップ抵抗器が採用される場合が多くなっている。

0003

上記のようなチップ抵抗器は、電流センサであるがゆえに、たとえば、0.1Ω程度の低い抵抗値をもつものが求められる。

0004

ところで、チップ抵抗器は、回路基板面実装することを前提として形成されており、一般に、図11および図12のように、平面視角形をした所定の厚みの絶縁性チップ基板a上に、抵抗体bを厚膜印刷形成するとともに、この抵抗体bの両端部に、電極端子c,cを形成することによって基本的に構成される。

0005

上記抵抗体bないし上記電極端子c,cの一部には、ガラスペースト印刷焼成することによる保護コーティングdが施される。

0006

上記抵抗体bの抵抗値を低く設定するための方策としては、図13に示すように、抵抗体bの電極端子間距離縮める方法がある他、図14に示すように、抵抗体部分として、電極端子を形成するのと同じ導体材料を用いてこれら電極端子とともに一括パターン形成し、その幅寸法を小さくするという方法がある。

0007

いずれにしても、従来のチップ抵抗器は、その抵抗値がいかにあろうとも、チップ基板上の中央部に抵抗体bあるいは抵抗体部分が配置されるとともに、これを挟むようにしてチップ基板の両端部に電極端子c,cが形成されるという基本的構成をもつことにかわりはない。

0008

ところで、上記のような低い抵抗値をもつチップ抵抗器を構成する場合、電極間抵抗値を所定の範囲内にそろえることが困難な場合が多い。その理由は次のとおりである。

0009

上記の構成をもつ従来一般的なチップ抵抗器の抵抗値を、たとえば4端子法で測定する場合の等価回路は、図15のようになる。図15においてR1 は抵抗体部分の抵抗を表し、R2 およびR3 は、電極端子部分内部抵抗を表している。抵抗体部分の抵抗値R1 が小さいために、その両端に存在する電極端子の内部抵抗R2 ,R3 がチップ抵抗器全体としての抵抗値、すなわち、端子間抵抗の値に少なからず影響を与えることになる。

0010

上記のようなチップ抵抗器の抵抗値を測定する場合に、図15に示すように、両端電極c,c間に一定電流を流しながら、両電極電圧測定プローブp,pを当てるなどすることによって、両端電極間電圧降下計測し、オームの式によって、上記R1 ,R2 ,R3 の抵抗値の総和を求めることができる。

0011

しかしながら、特に、電極端子c,cも厚膜印刷法によって形成されることから、電極端子の内部抵抗R2 ,R3 の値が、チップ抵抗器の製造条件によってまちまちとなり、それゆえに、上記R1 、R2 、R3 の和によって与えられるチップ抵抗器全体としての端子間抵抗値の一定化が困難になるのである。

0012

これにより、要求される定格抵抗値に対して許容されうる誤差範囲が小さい場合には、抵抗器歩留りの低下をもたらすことになる。なお、抵抗値の調整は、図13に示すタイプのものについては、抵抗体それ自体にトリミングを施すことによって比較的容易に行えるが、図14に示すタイプの導体による細幅状の抵抗をもつものについては、この抵抗部分それ自体にトミリングによって抵抗値調整をほどこすことは、実際上困難である。

0013

また、抵抗値のばらつきが存在すれば、かかるチップ抵抗器を電流センサ部分として用いるユーザ側においても、正確な電流検出ができないという問題にもつながる。そして、電流センサとしてのチップ抵抗器を回路基板上にハンダ付けする場合、このハンダの内部抵抗もセンサとしての全抵抗を増大させる傾向を与え、チップ抵抗器のメーカ側提示する定格抵抗値と、実際の使用時での抵抗値との間に整合がとれなくなり、その結果として電流検出が正確に行えなくなるということもありえた。

0014

このように、従来のチップ抵抗器の構成は、低い抵抗値が求められ、かつ、電流センサとして用いる場合において、必ずしも好適なものとはいえないものであったのである。

0015

本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、電流値測定のためのセンサ部分として用いるに適するように構成されるとともに、正確な抵抗値調整を行うことができる新たなチップ抵抗器およびその抵抗値調整方法を提供することをその課題としている。

課題を解決するための手段

0016

上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。

0017

すなわち、本願の請求項1に記載したチップ抵抗器は、角形ないし略角形チップ基板上に、抵抗体と、この抵抗体の両端部からそれぞれ各一対枝分かれ状延びる合計四つの端子とを形成する一方、上記端子に、上記抵抗体の長手方向の縁を延長するようにしてトリミングを施したことを特徴としている。

0018

なお、上記四つの端子のうち、チップ基板の対角線方向に対向する各二つの端子を、それぞれ電流端子電圧端子とすることにより(請求項2)、より好適にこのチップ抵抗器を電流センサとして用いることが可能になる。

0019

本願の請求項3に記載した発明は、角形ないし略角形チップ基板上に、抵抗体と、この抵抗体の両端部からそれぞれ各一対枝分かれ状に延びる合計四つの端子とを形成してなるチップ抵抗器の抵抗値の調整方法であって、上記抵抗体の一端側の二つの端子のうちの一方と、上記抵抗体の他端側の二つの端子のうちの一方とをそれぞれ電流端子としてこれらの間に一定電流を流しながら、上記抵抗体の一端側の二つの端子のうちの他方と、上記抵抗体の他端側の二つの端子のうちの他方とをそれぞれ電圧端子としてこれらの間の電圧降下が所定値となるように、上記四つの端子の選択したものに、上記抵抗体の長手方向の縁を延長するようにしてトリミングを施すことを特徴としている。

0020

なお、上記請求項3に記載した発明方法において、上記トリミングは、たとえば、電圧端子に対して施される(請求項4)。

0021

本願発明の基本思想は、チップ抵抗器におけるチップ基板上に形成される抵抗体の両端部に、それぞれ、電流端子と電圧端子とを各別に形成したというものである。

0022

これをチップ抵抗器の製造段階における抵抗値検査、あるいは抵抗値調整についてみれば、電流端子間に一定の電流を流しながら、電圧端子を介して、上記電流端子を含まない抵抗体の両端部間の電圧降下を正確に検出することができ、オームの式より、抵抗体の両端部間の抵抗値を正確に計測することができる。

0023

そして、かかるチップ抵抗器を電流検出回路のセンサ部分として用いる場合についてみれば、電流端子間に被測定電流を流しながら、電圧端子間の電圧降下を計測することになる。この場合、抵抗体の抵抗値は上記のように正確に測定された既知のものであるから、オームの式より、被測定電流を正確に検出することができることになる。

0024

本願発明ではさらに、上記抵抗体の長手方向の縁を延長するようにして、上記四つの端子のうちの選択したものにトリミングを施すこととしている。抵抗体と、この両端部からそれぞれ各一対枝分かれ状に延びる合計四つの端子を導体ペーストによって一括印刷・焼成により形成する場合、抵抗体部分に低い抵抗値が求められるとはいっても、この抵抗体部分の幅は、比較的細幅となる。そのため、この抵抗体に対してその幅方向横断するようなトリミングを施して正確な抵抗値の設定あるいは調整をすることは、事実上困難である。

0025

本願発明では、かかる点に鑑み、トリミングを抵抗体あるいは抵抗体部分自体の幅方向に施すのではなく、この抵抗体の両端部につながる端子に対し、上記抵抗体の長手方向の縁を延長するようにしてトリミングを施すことにしている。このようにすると、トリミングを施した分、抵抗体の実質長さが延長されることになり、これによって、抵抗体の正確な抵抗体値設定が可能となる。

0026

このような本願発明のチップ抵抗器における抵抗値調整方法は、より具体的には、請求項3に記載したように行われる。

0027

すなわち、抵抗体の一端側に枝分かれして存在する二つの端子のうちの一方と、抵抗体の他端側に枝分かれして存在する二つの端子のうちの一方との間に一定電流を流し、かつ、抵抗体の一端側および他端側のそれぞれ他方の端子間の電圧降下を測定しながら、この電圧降下が目標とする抵抗値と対応した値となるように、上述したように、上記端子に、上記抵抗体の長手方向縁を延長するようにしてトリミングを施すのである。

0028

このように、概して低い抵抗値が求められるがゆえに、細幅状とならざるをえない抵抗体の抵抗値の調整を、この種の抵抗値調整において従来常識的とされていた抵抗体の幅方向にトリミングを施すという手法によるのではなく、電極にトリミングを施して抵抗体の実質長さを延長していくという新たな手法を採用したことにより、低い抵抗値での正確な抵抗値調整が可能となったのである。

0029

こうして正確に設定された抵抗値をもつ本願発明のチップ抵抗器を電流センサとして用いる場合には、上述から明らかなように、電流端子の内部抵抗を考慮にいれることなく、抵抗体に与えられた既知の正確な抵抗値から、電圧端子間の電圧降下をもって、上記電流端子間を流れる被測定電流の正確な計測が可能となったのである。

0030

以下、本願発明の好ましい実施例を、図面を参照しつつ具体的に説明する。

0031

図1および図2は、本願発明のチップ抵抗器1の一実施例の平面および外観を示す。アルミナセラミック等でできたチップ基板2の上面には、抵抗体3と、この抵抗体3の両端部から枝分かれ状に延びる電極端子4a,4b,4a,4bが形成されている。本実施例においては、銀・パラジウムペースト、あるいは、銀ペースト等の導体ペーストによって、上記抵抗体3と各電極端子4a,4b,4a,4bとを同時一体的に厚膜印刷形成している。抵抗体3を上記のような導体ペーストを用いて形成したとしても、図1に表れているように、抵抗体部分の幅を縮めるとともに、長さを所定に保持することにより、たとえば、0.01Ωないし1.00Ωという、低抵抗値をもつ抵抗体として充分に機能させることができる。

0032

本願発明のチップ抵抗器1は、後述するように、電流検出のためのセンサ部分として用いることが予定されており、この抵抗体3に電流を流すための電流端子4a,4aと、抵抗体3の両端部間の電圧降下を検出するための電圧端子4b,4bとが、単一チップ基板上に形成されていることによって基本的に特徴づけられる。

0033

図1に示されているように、角形チップ基板4の四隅近傍にそれぞれ端子4a,4b,4a,4bが形成されているが、本実施例においては、チップ抵抗器1の方向性をなくすため、基板2について対角線方向に対向する各二つの端子4a,4aおよび4b,4bを、それぞれ、電流端子および電圧端子としている。本実施例についてさらに具体的にいうと、図1において、基板2の左上および右下に形成されている端子4a,4aが電流端子であり、右上および左下に形成されている端子4b,4bが電圧端子である。このようにすると、チップ抵抗器1が図1において180°反転しても、全く同様の形態となるので、実装のためのハンドリングが簡便に行われることができるのである。

0034

さらに、本実施例では、上記抵抗体3の延びる方向が、特に、上記二つの電流端子4a,4aを結ぶ基板対角線の方向に一致させるか、または近づけている。このことの意味は、後に説明する。

0035

なお、図1において符号5,5は、抵抗体3の実質長さを変更してその抵抗値を調整するために、電極端子4a,4bに、上記抵抗体3の長手方向縁を延長するようにしてたとえば、レーザによって施されたトリミングを示している。このトリンミグ5,5による抵抗値調整方法詳細は、後に説明する。

0036

上記チップ抵抗器1の製造は、一般的なチップ抵抗器を同様の工程によって行うことができる。図1は、完成された単一のチップ抵抗器を示しているが、このチップ抵抗器の製造は、角形をした単位チップ基板領域が縦横格子状のスリットによって複数行複数列形成された材料基板上に、上記抵抗体3ないしその両端部からそれぞれ枝分かれする合計四つの電極端子4a,4b,4a,4bからなる導体配線パターンを、全ての領域について一括して厚膜印刷形成し、そうしてこの材料基板をスリットに沿って基板分割し、最終的に図1のような単位チップ抵抗器を得るのである。

0037

なお、単位チップ基板の表面上において各電極端子4a,4b,4a,4bの露出させるべき部分を除く表面は、保護ガラスコート6によって覆われるのが通常である。また、各電極端子4a,4b,4a,4bは、チップ基板上の一次電極と、基板側面二次電極と、基板裏面に回り込む三次電極とがつながっており、基板の表面から裏側に回り込むようにして最終的な形態をとるのであるが、これについても、従前のチップ抵抗器の製造における手法と同様に行うことができる。

0038

上記のようなチップ抵抗器1の抵抗体(あるいは抵抗体部分)3の抵抗値の測定は、次のようにして行われ、こうして測定される抵抗値が目標値となるように、前述したように、たとえばレーザによるトリミング5を施し、この抵抗体の抵抗値の調整が行われる。

0039

図3に、抵抗体3の抵抗値の計測に用いられる計測回路を示す。両電流端子4a,4a間に一定電流を流しながら、両電圧端子4b,4b間の電圧降下を計測する。かかる計測は、いわゆる4端子法によって行われる。

0040

この図3から明らかなように、電圧端子4b,4b間にはほとんど電流が流れないことを考慮すると、本願発明においては、各電圧端子4b,4bが、電流端子4a,4aとは別に抵抗体3(R1 )の端部に直接接続されているため、仮に電流端子4a,4aに内部抵抗(R2 ,R3 )が存在したとしても、その影響を全く受けることなく、抵抗体3(R1 )の正味の抵抗値を正確に計測することができる。この点は、従来においては、図15の測定等価回路に示されるているように、測定電流が流れる端子c,c間の電圧降下を測定していたために、端子部の内部抵抗(R2 ,R3 )を含んだ抵抗値(R1 +R2 +R3 )が計測されてしまい、端子部の内部抵抗の変動によって全体としての端子部間抵抗が大きく変動していたことに比較し、著しい改善となっていることになる。

0041

実際には、各電極端子4a,4b,4c,4dに、図示しない電流プローブと、電圧測定プローブをそれぞれ接触させ、電流端子4a,4a間に既知の一定電流を流しているときに、電圧測定プローブ間に計測される電圧降下が、目標抵抗値と対応したものとなるように、レーザトリミング5,5を施すことになる。このようにして抵抗として機能させるべき部分の抵抗値が正確に設定されることから、本願発明によるチップ抵抗器の特性が著しく高まり、また、歩留りの向上にもつながるのである。

0042

上記のチップ抵抗器1を電流の検出回路において、電流検出センサとして用いるには、たとえば次のようになされる。

0043

図4は、本願発明のチップ抵抗器1を用いて電流検出回路7を構成する場合の等価回路例である。図4において、符号4a,4aは、チップ上の電流端子を、符号4b,4bは、チップ上の電圧端子をそれぞれ示す。そして、抵抗体3の抵抗値がR1 として示され、各電極4a,4b,4a,4bの内部抵抗値が、それぞれ、R2 ないしR5 として示されている。また、図中R6 ないしR9 は、回路基板の線抵抗を示し、R10,R11は、電圧検知器8内の内部抵抗を示している。

0044

図4から明らかなように、電流端子4a,4a間に測定するべき電流が流される。たとえば、DC/DCコンバータにおける電流検出回路を構成する場合には、上記電流端子4a,4a間に電源電流を流すべく導線接続される。そして、電圧端子4b,4bには、電圧検知器8の各入出力端子が接続される。

0045

上記したことから明らかなように、かかる検出回路7を構成するに際しては、チップ抵抗器における抵抗体3の抵抗値R1 は、きわめて正確な値をもって既知となっている。したがって、この抵抗体3(抵抗値R1 )両端間の電圧降下を計測することにより、オームの式より、上記抵抗体3を流れる電流値を正確に計測しうるのである。

0046

電圧検知器の計測回路部分にはほとんど電流が流れないから、電圧端子4b,4bの各内部抵抗R4 ,R5 は、上記抵抗体3の両端部間の電圧降下を計測する上でなんら不都合は生じない。

0047

このように、上記の構成を備える本願構成のチップ抵抗器においては、上記電圧端子4b,4bは、それぞれ被測定電流が流れる電流端子4a,4a,とは別個に上記抵抗体3の両端部間に直接接続されているため、電流端子4a,4aの内部抵抗R2 ,R3 に全く影響されることなく、被測定電流の電流値を正確に検出することができるのである。

0048

図1に示した実施例のチップ抵抗器1においては、抵抗体3の延びる方向を、両電流端子4a,4aをつなぐチップ対角線の方向に近づけるようにしているので、各電流端子4a,4a間に被測定電流が流れる場合、その電流経路屈曲が少なくなる。したがって、チップ上での電流集中起因して局部的な発熱集中が生じ、これが抵抗体の熱破損あるいは劣化を促すといった事態都合よく回避することができる。これにより、電流センサとしての使用が予定された本願発明のチップ抵抗器の信頼性および寿命を著しく延長することができるようになる。

0049

図5は、本願発明のチップ抵抗器1の第二の実施例を示している。この実施例では、図1に示した単位チップ抵抗器の構成を横方向に2連式としている。各単位部分についての構成は、図1に示したものと同様である。

0050

このように2連式あるいは多連式としたチップ抵抗器を用いることにより、電流検出部分が複数存在する場合に容易に対応することができるのみならず、電流系と電圧系とを複数の抵抗器に並列接続することにより、抵抗値を変更することができる。すなわち、2連の抵抗体3のそれぞれが0.1Ωの抵抗値をもつとすると、これを並列的に使用することにより、チップ抵抗器全体を、0.05Ωの抵抗として用いることが可能となる。

0051

図6は、本願発明のチップ抵抗器の第三の実施例を示している。図1に示した実施例では、抵抗体3と各電極端子4a,4b,4a,4bを、同一の導体ペーストを用いて一体パターン形成したが、この第三の実施例では、抵抗体3を、上記各電極4a,4b,4a,4bを形成するのとは別の抵抗体ペーストを用いて形成している。この抵抗体ペーストとしてはたとえば酸化ルテニウムペースト等がある。その余の構成は、図1の実施例と同様であり、これを電流検出センサとして用いる場合の作用は、上記の実施例と同様である。

0052

図7は、本願発明の第四の実施例を示している。図1および図5に示した実施例では、抵抗体3の一端から枝分かれする電圧端子4bおよび電流端子4aを、チップ基板2の対向辺に形成したが、この第四の実施例では、抵抗体3の一端から枝分かれする電流端子4aおよび電圧端子4bをチップ基板2の同一辺に形成している。この場合においても、抵抗体3に対して電流端子4aと電圧端子4bが各別に形成されており、電流端子間を流れる電流経路の屈曲をできるだけ少なくするべく、抵抗体3の延びる方向を両電流端子4a,4a間をつなぐ基板対角線方向に近づけている点は、上記の各実施例と同様である。

0053

さらに、図8は、本願発明のチップ抵抗器の第五の実施例を示している。上述した実施例においては、抵抗体3は、チップ基板の対角線方向に配置された両電流端子4a,4aをつなぐ方向に一致させるかあるいは近づけるために、傾斜方向に形成しているが、この図8に示す実施例においては、抵抗体3を横方向に形成している。この場合においても、電極端子に対して、抵抗体3の長手方向の縁を延長するようにトリミング5,5を施し、抵抗体3の実質長を変更させることにより、この抵抗体3の抵抗値を所定のように設定できるように構成している。

0054

さらに、図9に示す第六の実施例は、抵抗体3の両端からそれぞれ枝分かれして延びる各一対の電極端子4a,4bを、チップ基板の同一辺に形成したものであり、図7に示した第四の実施例と対応し、抵抗体3の延びる方向の傾斜をなくしたものである。この実施例についても、抵抗体それ自体にトリミングを施すのではなく、電極に抵抗体3の長手方向の縁を延長するようにトリミングを施し、抵抗体の実質長を延長することによってその抵抗値の調整をしうるようにしてある。

0055

なお、図示は省略するが、上記第四ないし第六の実施例のチップ抵抗器を単一チップ抵抗器として、図5に示した第二の実施例のように、2連式ないしは多連式とすることも、もちろん本願発明の範囲に含まれるものである。

0056

以上の各実施例においては、すべて、電流端子をチップ基板の対角線方向に配置したが、二つの電流端子をチップ基板の同一辺に形成することもまた、本願発明の範囲に含まれる。この場合、二つの電圧端子は、二つの電流端子4a,4aが形成される辺と対向する辺に形成されることになる。

0057

さらに上記した全ての実施例において、トリミング5は、電圧端子4b,4bに形成するようにしているが、電流端子側に形成することも、もちろん本願発明の範囲に含まれる。なお、電流センサとしての使用にあたっては、電圧端子間の電圧降下を形成することから、この電圧端子間に配置される抵抗体3の実質長を変更することが効果的であるため、上記トリミング5は、電圧端子4b,4bに設けるのがより効果的である。しかしながら、電流端子4a,4aに上記トリミングを形成したとしても、抵抗体3の実質長は変化すると推測され、このこともまた本願発明の趣旨に該当するのである。

0058

また、図10に例示するように、電圧端子4b,4bと電流端子4a,4aの双方にトリミング5を施すようにすることもまた、本願発明の範囲に含まれるのは当然である。

0059

さらに、上記した全ての実施例においては、二つの電圧端子の双方にトリミング5,5を施した例を図示してあるが、一方の電圧端子のみトリミングを施す場合も、当然ながら本願発明の範囲に含まれる。

図面の簡単な説明

0060

図1本願発明のチップ抵抗器の一実施例の平面図である。
図2図1に示したチップ抵抗器の全体斜視図である。
図3図1に示したチップ抵抗器の抵抗値測定における等価回路図である。
図4図1に示したチップ抵抗器を電流測定における電流センサとして使用する場合の回路図例である。
図5本願発明のチップ抵抗器の他の実施例の平面図である。
図6本願発明のチップ抵抗器のさらに他の実施例の平面図である。
図7本願発明のチップ抵抗器のさらに他の実施例の平面図である。
図8本願発明のチップ抵抗器のさらに他の実施例の平面図である。
図9本願発明のチップ抵抗器のさらに他の実施例の平面図である。
図10本願発明のチップ抵抗器のさらに他の実施例の平面図である。
図11従来のチップ抵抗器の一般的構成を示す平面図である。
図12図11のXII −XII 線断面図である。
図13低抵抗のチップ抵抗器の従来構成例を示す平面図である。
図14低抵抗のチップ抵抗器の従来構成例の他の例を示す平面図である。
図15従来のチップ抵抗器の抵抗チップ測定における等価回路図である。

--

0061

1チップ抵抗器
2チップ基板
3抵抗器
4a電流端子
4b電圧端子
5 トリミング

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  • ローム株式会社の「ワイヤレス送電装置およびその制御IC、異常検出方法、充電器」が公開されました。(2017/08/17)

    【課題】センス抵抗の異常を検出する。【解決手段】送電装置200は、受電装置300に電力信号S1を送信する。送電コントローラ206は、ドライバ204を制御する。バイアス回路240は、ブリッジ回路205の ... 詳細

  • 日置電機株式会社の「カレントセンサ」が公開されました。(2017/08/17)

    【課題】測定精度の優れたカレントセンサの提供。【解決手段】外ケース部15と内ケース部16とからシールドケース14と、内ケース部16内に収容されるコア部17と、外ケース部15と内ケース部16との間に配置 ... 詳細

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