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図面 (16)

目的

振動子振動をその初期状態のまま維持する。

構成

角柱状の振動子20は、対向する支持部材41,42と対向する支持部材33,34により、固定枠体35に支持されている。これら各支持部材は、振動子20が1次の振動モードで振動した場合における振動の節20a,20bにおいて、それぞれ対向して一端が振動子20に結合し、これを支持する。各支持部材は、同一形状をなし、図中X−Y平面において1箇所で屈曲したL字状の外形形状で形成されている。そして、振動子20の節20a,20bにおいてそれぞれ対向する支持部材同士は、該当する節を中心に点対称に配置されているとともに、振動子20の重心20cを中心に点対称にも配置されている。

概要

背景

従来、この種の振動子としては、棒状の振動子がよく知られている。そして、この棒状の振動子は、単純な形状であるために板材から容易に製造できる或いは固定枠にこの振動子を支持した基板状のものとして容易に製造できる等の利点があり、例えば車両旋回時に発生するヨーレイトを検出する振動ジャイロ等に広く用いられている。その一方で、振動子の継続的な振動の確保やヨーレイトの検出といった振動子の振動状態解析等の観点から、振動子の振動モードとしては1次の振動モードが採られている。

そして、棒状の振動子を支持するに当たり、次のように振動子を支持すれば、棒状の振動子は1次の振動モードで効率的に振動することが理論的に知られている。即ち、図12に示すように、棒状の振動子20とこれを対向して支持する支持部材21Aおよび22Bとの間には、その結合位置に関して次の式が成立するよう配慮されている。
L1 =L2 =0.224L0 …
ここで、L0 は振動子20の全長、L1 およびL2 は振動子20の自由端から各支持部材と振動子20との結合部中心までの距離である。

上記式を満たせば、振動子20は、1次の振動モードの振動の節で支持されて当該1次の振動モードで振動し、その振動周波数は、振動子20の全長L0 ,縦弾性係数密度等で定まる。

振動子20を式に従い支持し振動子20を1次の振動モードで振動させた場合、各支持部材21A,22Bが振動子20と点接触している理論モデルでは、振動の各節は動かず、振動子20の重心は振動によりその位置を変えない。例えば、振動子20が上下に湾曲するよう振動させた場合には、これを横方向から見た図13に示すように、振動の各節である支持部材21Aおよび22Bの結合部中心A,Bは動かないことになる。このように振動の節が不動点であれば、振動のエネルギが外部に漏れないので、振動子20は与えられた振動のエネルギで効率よく振動を継続する。

しかし、各支持部材21A,22Bは、剛体である一方、振動子20とはその結合部中心A,Bにおいて点接触しているわけではなくこの中心を含んだ結合端面で各支持部材の断面積に亘って面接触している。このため、振動のエネルギが各支持部材を経て外部に漏れ、この振動のエネルギの漏れが、振動の各節が不動点とならず振動するいわゆるダンピング現象として表われたり、振動系の共振の鋭さを表わす量であるQの値の低減をもたらし、振動子20の振動が阻害される。

このような不具合をできるだけ解消する技術としては、特開昭61−114123が挙げられる。この公報には、図14に示すように、L字状に屈曲した支持部材22A,23Bにより、振動子20をその節において対向して支持する支持構造が提案されている。このように振動子20をL字状に屈曲した支持部材22A,23Bで支持することで、各支持部材が屈曲部を中心に屈曲できることから振動子20を固定部材24に対して柔軟に支持し、振動エネルギの漏れの回避が図られている。よって、ダンピング現象を支持部材の屈曲による内部エネルギ損失により抑制することが可能となる。また、各支持部材を細くしたり、図14に示すように、各支持部材と振動子20との結合部中心から各支持部材と固定部材24との結合部との距離L3 を長くして振動子20をより柔軟に支持し、ダンピング現象の抑制やQの値の向上が図られている。

概要

振動子の振動をその初期状態のまま維持する。

角柱状の振動子20は、対向する支持部材41,42と対向する支持部材33,34により、固定枠体35に支持されている。これら各支持部材は、振動子20が1次の振動モードで振動した場合における振動の節20a,20bにおいて、それぞれ対向して一端が振動子20に結合し、これを支持する。各支持部材は、同一形状をなし、図中X−Y平面において1箇所で屈曲したL字状の外形形状で形成されている。そして、振動子20の節20a,20bにおいてそれぞれ対向する支持部材同士は、該当する節を中心に点対称に配置されているとともに、振動子20の重心20cを中心に点対称にも配置されている。

目的

本発明は、上記問題点を解決するためになされ、振動子の振動をその初期状態のまま維持することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
12件

この技術が所属する分野

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請求項1

重心を中心に点対称外形形状をなし1次の振動モードで振動する振動子を、対向する支持部材により前記1次の振動モードの振動のそれぞれの節において固定部材に支持する振動子の支持構造であって、前記支持部材は、前記振動子との結合部と前記固定部材との結合部との間に少なくとも1箇所の屈曲部を有する外形形状をなし、前記振動の節において対向する前記各支持部材を、該節を中心に点対称に配置したことを特徴とする振動子の支持構造。

請求項2

請求項1記載の振動子の支持構造であって、前記外形形状をなし前記振動の節を中心に点対称な前記各支持部材を、前記振動子の重心を中心に点対称に配置した振動子の支持構造。

技術分野

0001

本発明は、重心を中心に点対称外形形状をなし1次の振動モードで振動する振動子支持部材で支持する振動子の支持構造に関する。

背景技術

0002

従来、この種の振動子としては、棒状の振動子がよく知られている。そして、この棒状の振動子は、単純な形状であるために板材から容易に製造できる或いは固定枠にこの振動子を支持した基板状のものとして容易に製造できる等の利点があり、例えば車両旋回時に発生するヨーレイトを検出する振動ジャイロ等に広く用いられている。その一方で、振動子の継続的な振動の確保やヨーレイトの検出といった振動子の振動状態解析等の観点から、振動子の振動モードとしては1次の振動モードが採られている。

0003

そして、棒状の振動子を支持するに当たり、次のように振動子を支持すれば、棒状の振動子は1次の振動モードで効率的に振動することが理論的に知られている。即ち、図12に示すように、棒状の振動子20とこれを対向して支持する支持部材21Aおよび22Bとの間には、その結合位置に関して次の式が成立するよう配慮されている。
L1 =L2 =0.224L0 …
ここで、L0 は振動子20の全長、L1 およびL2 は振動子20の自由端から各支持部材と振動子20との結合部中心までの距離である。

0004

上記式を満たせば、振動子20は、1次の振動モードの振動の節で支持されて当該1次の振動モードで振動し、その振動周波数は、振動子20の全長L0 ,縦弾性係数密度等で定まる。

0005

振動子20を式に従い支持し振動子20を1次の振動モードで振動させた場合、各支持部材21A,22Bが振動子20と点接触している理論モデルでは、振動の各節は動かず、振動子20の重心は振動によりその位置を変えない。例えば、振動子20が上下に湾曲するよう振動させた場合には、これを横方向から見た図13に示すように、振動の各節である支持部材21Aおよび22Bの結合部中心A,Bは動かないことになる。このように振動の節が不動点であれば、振動のエネルギが外部に漏れないので、振動子20は与えられた振動のエネルギで効率よく振動を継続する。

0006

しかし、各支持部材21A,22Bは、剛体である一方、振動子20とはその結合部中心A,Bにおいて点接触しているわけではなくこの中心を含んだ結合端面で各支持部材の断面積に亘って面接触している。このため、振動のエネルギが各支持部材を経て外部に漏れ、この振動のエネルギの漏れが、振動の各節が不動点とならず振動するいわゆるダンピング現象として表われたり、振動系の共振の鋭さを表わす量であるQの値の低減をもたらし、振動子20の振動が阻害される。

0007

このような不具合をできるだけ解消する技術としては、特開昭61−114123が挙げられる。この公報には、図14に示すように、L字状に屈曲した支持部材22A,23Bにより、振動子20をその節において対向して支持する支持構造が提案されている。このように振動子20をL字状に屈曲した支持部材22A,23Bで支持することで、各支持部材が屈曲部を中心に屈曲できることから振動子20を固定部材24に対して柔軟に支持し、振動エネルギの漏れの回避が図られている。よって、ダンピング現象を支持部材の屈曲による内部エネルギ損失により抑制することが可能となる。また、各支持部材を細くしたり、図14に示すように、各支持部材と振動子20との結合部中心から各支持部材と固定部材24との結合部との距離L3 を長くして振動子20をより柔軟に支持し、ダンピング現象の抑制やQの値の向上が図られている。

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、図14に示した従来の振動子の支持構造において、各支持部材を細くしてその断面積を少なくしたり、各支持部材に関する上記した距離L3 を長くすると、次のような新たな問題点が生じることが指摘されている。

0009

各支持部材は板材に種々の加工を施して振動子20とともに当該板材から形成されるので、自ずとその細さに制限を受ける。具体的には、金属板切削加工放電加工等を施す場合や水晶板エッチング加工等を施す場合には、採用する加工に依存して支持部材の細さが定まる。このため、ある一定値までしか支持部材を細くすることはできない。

0010

また、支持部材を最大限細くして一定とした場合でも、各支持部材に関する上記した距離L3 をできるだけ長くしなければならない。そして、このように距離L3 を長くすると、図15に示すように、支持部材のうち振動子20と平行になる範囲が長くなることになる。すると、同図に示すように、支持部材23Bは振動子20に類似した棒状の振動可能部分を長く有することになり、支持部材23Bの固有振動数が振動子20の固有振動数に近似してくる。また、支持部材は、固定部材24との結合部と振動子20との結合部とで支持されているとはいえ、棒状の振動可能部分が長くなるため、細いことと相俟って、片持ち梁としての振動が起き易くなる。このため、振動子20の振動が支持部材23Bと振動子20との結合部を経て支持部材23Bに漏れ、この支持部材23Bは、片持ち梁としての振動を起こし易くなる。よって、このように支持部材23Bが振動すると、結果的には振動子20との結合部中心Dが振動することになる。なお、上記した現象は、他の支持部材においても同様に見られる。

0011

更に、図15に示すように、支持部材23Bは、屈曲しているがため、振動子20との結合部中心Dにおいて、振動子20と交差し支持部材に到る方向X+ に沿った剛性とこれと反対の方向X- に沿った剛性とが相違する。つまり、支持部材23Bは、上記した方向X+ ,X- について異なるバネ定数を有することになる。振動子20の長手方向の方向Y+ とこれと反対の方向Y- についても、異なるバネ定数を有する。また、Z軸回りの回転に関しても、右回り左回りとに同様な差異が生じる。

0012

このような支持部材22A,23Bに支持された振動子20(図14参照)を図13に示すように振動させた場合、各支持部材と振動子20との結合部には振動子20の振動に起因する重心回りモーメントが作用する。このため、各支持部材について方向X+ ,X- および方向Y+ ,Y- でバネ定数が異なるために、各結合部中心における力のバランス崩れて各結合部中心が移動し、振動子20の振動エネルギの漏れやダンピング振動が誘発される。よって、振動子20には、ダンピング振動による重心の移動や振動初期の振動方向と異なる方向の振動が見られることになり、振動子20を安定して振動させることができなくなる。また、振動エネルギの漏れにより、Qの値の低下を招いてしまう。

0013

本発明は、上記問題点を解決するためになされ、振動子の振動をその初期状態のまま維持することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

かかる目的を達成するために本発明の採用した手段は、重心を中心に点対称な外形形状をなし1次の振動モードで振動する振動子を、対向する支持部材により前記1次の振動モードの振動のそれぞれの節において固定部材に支持する振動子の支持構造であって、前記支持部材は、前記振動子との結合部と前記固定部材との結合部との間に少なくとも1箇所の屈曲部を有する外形形状をなし、前記振動の節において対向する前記各支持部材を、該節を中心に点対称に配置したことをその要旨とする。

0015

上記構成を有する振動子の支持構造では、振動子を固定部材に支持する支持部材を、屈曲部を有する外形形状として屈曲部を中心に屈曲可能とする。そして、この支持部材により振動子を固定部材に対して柔軟に支持し、振動エネルギの漏れの回避を可能とする。しかも、振動子の振動の節において対向する各支持部材をその節を中心に点対称としたので、節における一方の支持部材についての各方向についての剛性が他方の支持部材についての各方向についての剛性と点対称に発現するようになる。

0016

このため、各支持部材は各方向について異なる剛性、延いては異なるバネ定数を有していても、各節において対向し点対称な支持部材同士にあっては、向きが反対でその大きさが同一の力を振動子に及ぼし合う。よって、振動子が1次の振動モードで振動しその振動に起因する重心回りのモーメントが各支持部材に作用しても、各節においては、対向する点対称な支持部材同士によってそのモーメントに基づく力が相殺され、各節における力はバランスするため本来振動子の節となるべき部分の振動が抑制される。

0017

また、このように各節において力がバランスすることにより、支持部材を振動子と平行になる部分を長い範囲に亘って有するものとする必要もない。

0018

上記した振動子の支持構造において、振動の節を中心に点対称な各支持部材を、振動子の重心を中心に点対称とすれば、各節により支持されていることにより振動時に振動子の重心に作用する力を、この重心においてもバランスさせることが可能となる。よって、各節において力がバランスすることと相俟って、全体としての力のバランスを崩すことがない。

0019

次に、本発明に係る振動子の支持構造の好適な実施例について、図面に基づき説明する。図1は、第1の実施例における振動子の支持構造を示す概略斜視図である。

0020

図示するように、角柱状の振動子(棒状の振動子)20は、対向する支持部材31,32と対向する支持部材33,34により、固定枠体35に支持されている。これら各支持部材は、振動子20が1次の振動モードで振動した場合における振動の節20a,20bにおいて、それぞれ対向して一端が振動子20に結合し、これを支持する。また、各支持部材の他端は、固定枠体35に結合している。

0021

各支持部材は、同一形状をなし、振動子20の側面に直交する軸をX軸とし振動子20の軸心に沿った軸をY軸とするX−Y平面において1箇所で屈曲したL字状の外形形状で形成されている。そして、振動子20の節20aにおいて対向する支持部材31と支持部材32とは、節20aを中心に点対称に配置され、振動子20および固定枠体35に結合されている。また、振動子20の節20bにおいて対向する支持部材33と支持部材34も同様に、節20bを中心に点対称に配置され、振動子20および固定枠体35に結合されている。

0022

上記した振動子20,各支持部材および固定枠体35は、単一の板材、例えばジュラルミン等の軽金属の板材、水晶半導体等の結晶体の板材或いはガラス板アルミナ等のセラミック板に、適宜な加工を施すことにより、形成される。例えば、板厚の調整のために研磨加工が施され、軽金属の板材から形成するのであればのであれば放電加工等が、結晶体の板材から形成するのであればエッチング加工等が施され、振動子20等が形成される。

0023

この第1の実施例の支持構造にあっては、水晶の板材(厚み:0.3mm)にエッチング加工を施して振動子20等を形成した。よって、振動子20および各支持部材の厚みはこの水晶の板材の厚み(0.3mm)に等しい。この場合、振動子20(厚み:0.3mm)の幅w0 は0.25mm、長さL0 は10mmである。そして、振動子20の自由端から支持部材31,32と振動子20との結合部中心までの距離L1 および支持部材33,34と振動子20との結合部中心までの距離L2 は、2.24mm(10mm×0.224)である。また、各支持部材の幅wは0.1mmである。

0024

振動子20を1次の振動モードで振動させるには、振動子20の対向する2面のそれぞれにプラス電極およびマイナス電極を振動子20の軸心に沿って並べて設け、振動子20に関して定まる1次の振動モードの振動周波数の交流電圧を上記電極印加すればよい。例えば、X−Y平面と直交するZ軸方向に沿って振動させる場合には、振動子20の上下面のそれぞれに上記電極を設けて交流電圧を印加し、振動子20を励振すればよい。また、振動子20の対向する2面に独立して金属薄膜を形成し、静電力でこの振動子20を励振することもできる。

0025

なお、固定枠体35は、図示しない基材に積層・固定されており、上記したように振動子20が振動してもその振動に影響を及ぼすことはない。

0026

上記した第1の実施例における振動子の支持構造では、振動子20を固定枠体35に支持する支持部材31ないし支持部材34を、屈曲部を有するL字状の外形形状として屈曲部を中心に屈曲可能とする。そして、このように屈曲可能な支持部材31ないし支持部材34で振動子20を固定部材に対して柔軟に支持する。よって、支持部材の屈曲により、振動エネルギの漏れを回避することができる。

0027

しかも、振動子20の振動の各節20a,20bにおいて対向し点対称な支持部材同士(支持部材31と支持部材32,支持部材33と支持部材34)を、それぞれの節20a,20bを中心に点対称とした。このため、例えば節20aにおける支持部材31についての図中X+ に沿った剛性とこれと反対の方向X- に沿った剛性とは相違するが、支持部材31についての図中X+ に沿った剛性は、支持部材31と対向し点対称な支持部材32により図中X- の方向に同じ大きさで発現する。また、支持部材31についての図中X- に沿った剛性は、この支持部材32により図中X+ の方向に同じ大きさで発現する。節20aにおける支持部材31についての図中Y+ に沿った剛性とこれと反対の方向Y- に沿った剛性についても、支持部材32によりその方向を逆にして同じ大きさで発現する。また、Z軸回りの剛性についても同様である。よって、各節20a,20bにおいて対向し点対称な支持部材同士にあっては、向きが反対でその大きさが同一の力を振動子20に及ぼし合う。

0028

このため、振動子20が1次の振動モードで振動しその振動に起因する重心回りのモーメントが各支持部材に作用しても、各節20a,20bにおいては、対向する支持部材同士によってそのモーメントに基づく力が相殺され、各節における力はバランスする。この結果、第1の実施例における振動子の支持構造によれば、振動子20を振動させるために与えられた振動エネルギの外部への漏れを回避できるので、振動子20の振動をその初期状態のまま安定して維持することができる。

0029

次に、第2の実施例における振動子の支持構造について説明する。なお、その説明に際しては、上記した第1の実施例における支持構造と異なる点について詳述することとする。また、第1の実施例と同一の部材については、その機能が同一であれば第1の実施例の説明で用いた名称および符号を用いることとする。

0030

第2の実施例における振動子の支持構造を示す概略斜視図である図2に示すように、固定枠体35に支持される振動子20は、対向する支持部材41,42により振動の節20aにおいて支持され、対向する支持部材33,34により振動の節20bにおいてそれぞれ支持されている。

0031

各支持部材は、同一形状をなし、第1の実施例と同様に図におけるX−Y平面においてL字状に屈曲した外形形状で形成されている。そして、振動子20の節20aにおいて対向する支持部材41と支持部材42とは、節20aを中心に点対称に配置され、振動子20および固定枠体35に結合されている。また、振動子20の節20bにおいて対向する支持部材33と支持部材34についても同様である。なお、振動子20および各支持部材等の寸法や振動子20の振動方法等は、第1の実施例におけるものと同一である。

0032

上記した第2の実施例における振動子の支持構造では、各支持部材が屈曲可能なL字状の外形形状をなし、振動子20の振動の各節において対向する支持部材同士(支持部材41と支持部材42,支持部材33と支持部材34)をそれぞれの節を中心に点対称とするとともに、各支持部材を振動子20の重心20cを中心に点対称とした。このため、上記した第2の実施例の支持構造にあっては、振動子20の振動の各節20a,20bは勿論、その重心20cにおいても力はバランスする。この結果、第2の実施例の振動子の支持構造によれば、振動子20の振動をその初期状態のままより安定して維持することができる。

0033

上記した第2の実施例の支持構造で支持した振動子20を第1の実施例の場合と同様に振動させ、その後の振動子20の振動状態を観察した結果、第2の実施例の支持構造によっても、振動子20の振動をその初期状態のまま安定して維持することができた。

0034

次に、上記した第2の実施例における振動子の支持構造の変形例について説明する。この変形例では、その支持構造を示す概略斜視図である図3に示すように、固定枠体35に支持される振動子20は、対向する支持部材51,52により振動の節20aにおいて支持され、対向する支持部材53,54により振動の節20bにおいてそれぞれ支持されている。

0035

各支持部材は、同一形状をなし、図におけるX−Y平面において2箇所で屈曲したZ字状の外形形状で形成されている。そして、振動子20の節20aにおいて対向する支持部材51と支持部材52とは、節20aを中心に点対称に配置され、振動子20および固定枠体35に結合されている。また、振動子20の節20bにおいて対向する支持部材53と支持部材54についても同様である。なお、振動子20および各支持部材等の寸法や振動子20の振動方法等は、第1の実施例におけるものと同一である。

0036

上記した変形例における振動子の支持構造では、各支持部材が2箇所で屈曲可能なZ字状の外形形状をなし、振動子20の振動の各節において対向する支持部材同士(支持部材51と支持部材52,支持部材53と支持部材54)をそれぞれの節を中心に点対称とするとともに、各支持部材を振動子20の重心20cを中心に点対称とした。このため、この変形例の支持構造にあっても、振動子20の振動の各節20a,20bは勿論、その重心20cにおいても力はバランスする。この結果、第2の実施例の変形例の支持構造によれば、振動子20の振動をその初期状態のままより安定して維持することができる。しかも、各支持部材を2箇所で屈曲可能なZ字状としたため、振動子20をより柔軟に固定枠体35に支持できるので、振動子20の振動を初期状態のままより一層安定して維持することができる。

0037

次に、上記した第2の実施例における振動子の支持構造の第2の変形例について説明する。この変形例では、その支持構造を示す概略斜視図である図4に示すように、固定枠体35に支持される振動子20は、対向する支持部材61,62により振動の節20aにおいて支持され、対向する支持部材63,64により振動の節20bにおいてそれぞれ支持されている。

0038

各支持部材は、同一形状をなし、図におけるX−Y平面において4箇所で屈曲しコ字状部を有する外形形状で形成されている。そして、振動子20の節20aにおいて対向する支持部材61と支持部材62とは、節20aを中心に点対称に配置され、振動子20および固定枠体35に結合されている。更に、支持部材61,62の振動子20への結合部の中心と支持部材61,62の固定枠体35への結合部の中心は、X軸に沿った直線上に位置し、当該直線上には節20aも位置する。また、振動子20の節20bにおいて対向する支持部材63と支持部材64についても同様である。なお、振動子20および各支持部材等の寸法や振動子20の振動方法等は、第1の実施例におけるものと同一である。

0039

上記した第2の変形例における振動子の支持構造では、各支持部材が4箇所で屈曲可能な外形形状をなし、振動子20の振動の各節において対向する支持部材同士(支持部材61と支持部材62,支持部材63と支持部材64)をそれぞれの節を中心に点対称とするとともに、各支持部材を振動子20の重心20cを中心に点対称とした。このため、この第2の変形例の支持構造にあっても、振動子20の振動の各節20a,20bは勿論、その重心20cにおいても力はバランスする。この結果、第2の変形例の支持構造によれば、振動子20の振動をその初期状態のままより安定して維持することができる。しかも、各支持部材を4箇所で屈曲可能な形状として屈曲可能箇所を増やしたため、振動子20をより柔軟に固定枠体35に支持できるので、振動子20の振動を初期状態のままより一層安定して維持することができる。

0040

また、第2の変形例の支持構造では、振動子20の振動の各節において対向する支持部材同士の振動子20および固定枠体35との結合部の中心は、各節を通ってX軸に沿った直線上に位置する。よって、第2の変形例の支持構造によれば、各支持部材両端が同一直線に沿って結合・支持されるので、支持部材に片持ち梁としての振動が起こりにくくなり、各支持部材自体を片持ち梁として不用意に振動させることはない。

0041

次に、上記した第2の実施例における振動子の支持構造の第3の変形例について説明する。この第3の変形例では、その支持構造を示す概略斜視図である図5に示すように、振動子20を支持する各支持部材の外形形状のみが上記の第2の変形例における各支持部材と異なる。つまり、各支持部材65〜68は、同一形状をなし、図におけるX−Y平面において8箇所で屈曲し2箇所のコ字状部を有する外形形状で形成されている。

0042

よって、この第3の変形例における振動子の支持構造では、各支持部材の屈曲可能箇所を第2の変形例の倍に増やした。このため、第3の変形例における振動子の支持構造によっても、振動子20をより柔軟に固定枠体35に固定して、振動子20の振動を初期状態のままより一層安定して維持することができる。なお、各支持部材両端が同一直線に沿って結合・支持されることで、各支持部材自体を片持ち梁として不用意に振動させないことは勿論である。

0043

次に、上記した第2の実施例における振動子の支持構造の第4の変形例について説明する。この第4の変形例では、その支持構造を示す概略斜視図である図6に示すように、振動子20を支持する各支持部材の外形形状のみが上記の第2,第3の変形例における各支持部材と異なる。つまり、各支持部材71〜74は、同一形状をなし、図におけるX−Y平面において6箇所で屈曲し、2箇所のコ字状部を互い違いに接合して有する外形形状で形成されている。

0044

よって、この第4の変形例における振動子の支持構造では、各支持部材の屈曲可能箇所を増やしたとともに、支持部材の形状をコ字状部を互い違いに接合したものとした。このため、第4の変形例における振動子の支持構造によっても、振動子20をより柔軟に固定枠体35に固定して、振動子20の振動を初期状態のままより一層安定して維持することができる。なお、各支持部材両端が同一直線に沿って結合・支持されることで、各支持部材自体を片持ち梁として不用意に振動させないことは勿論である。

0045

この第4の変形例における支持構造で支持した振動子20の振動の様子を有限要素法により解析したところ、図7(b)に示すように、各節20a,20bは勿論重心20cも不動点であることが判明し、振動子20を1次の振動モードの振動周波数で継続して振動させることができることが確認された。なお、図7(a)に、図6の振動子20および各支持部材の概略平面を示す。

0046

一方、振動子と各支持部材の形状は上記の第4の変形例と同一であるが、図8(a)に示すように、各節を中心に点対称に配置されていない支持部材により各節において対向して支持した振動子20の振動様子を有限要素法により解析した。この振動子20にあっては、図8(b)に示すように、各節20a,20bは勿論重心20cも振動子20の振動に伴い移動する動点であることが判明し、振動子20を継続して振動させることはできないことが確認された。

0047

次に、第3の実施例における振動子の支持構造について説明する。この第3の実施例では、その支持構造を示す概略斜視図である図9に示すように、振動子20を支持する各支持部材の屈曲の経路が上記した実施例およびその変形例と異なる。つまり、振動子20の振動の節において対向して振動子20を支持する支持部材同士(支持部材81と支持部材82,支持部材83と支持部材84)は、図におけるX−Z平面において4箇所で屈曲しコ字状部を有する外形形状で形成されている点で上記した第1,第2の実施例と相違する。そして、これら各支持部材がそれぞれの節20a,20bを中心に点対称であることや対向する支持部材同士の振動子20および固定枠体35への結合部の中心と該当する各節が同一の直線上に位置すること等は、上記した第1又は第2の実施例と同様である。

0048

この第3の実施例の支持構造にあっても、振動子20を柔軟に固定枠体35に支持できるとともに、振動子20の振動の各節20a,20bにおいて力はバランスする。この結果、第3の実施例の変形例の支持構造によっても、振動子20の振動をその初期状態のまま安定して維持することができる。

0049

また、第3の実施例の支持構造でも、各支持部材両端が同一直線に沿って結合・支持されるので、支持部材に片持ち梁としての振動が起こりにくくなり、各支持部材自体を片持ち梁として不用意に振動させることはない。

0050

次に、第4の実施例における振動子の支持構造について説明する。この第4の実施例では、その支持構造を示す概略斜視図である図10に示すように、振動子20の振動の節において対向して振動子20を支持する支持部材同士(支持部材85と支持部材86,支持部材83と支持部材84)は、上記した第3の実施例(図9参照)とその個々の形状では同一であるものの、振動子20の振動の各節において対向する支持部材同士を振動子20の重心20cを中心に点対称とした点で相違する。このため、この第4の実施例の支持構造にあっては、振動子20の振動の各節20a,20bは勿論、その重心20cにおいても力はバランスする。この結果、第2の実施例の振動子の支持構造によれば、振動子20の振動をその初期状態のままより安定して維持することができる。また、第4の実施例では、対向する支持部材同士の振動子20および固定枠体35への結合部の中心と該当する各節が同一の直線上に位置することについては、上記した第3の実施例と同様である。よって、この第4の実施例の支持構造でも、各支持部材自体を片持ち梁として不用意に振動させることはない。

0051

次に、第5の実施例における振動子の支持構造について説明する。この第5の実施例では、その支持構造を示す概略斜視図である図11に示すように、振動子の形状が上記した各実施例およびその変形例と相違する。つまり、この第5の支持構造における振動子90は、重心90cを中心に点対称な外形形状をなすものの、上記の各実施例およびその変形例における振動子20と異なり、棒状体をS字状に屈曲させた外形形状で形成されている。しかしながら、振動子90は、1次の振動モードで振動可能であり、その際には、自由端から所定距離離れた箇所を振動の節90a,90bとする。振動子90をこのような形状にすることにより、省スペースで強い共振を得ることができる。

0052

この振動子90を支持する支持部材91〜94は、上記した第2の実施例の第2の変形例(図4参照)における支持部材とその個々の形状では同一であり、その他の点についても第2の実施例と同様である。即ち、振動子90の振動の節において対向して振動子90を支持する支持部材同士(支持部材91と支持部材92,支持部材93と支持部材94)は、該当する振動の節90a,90bを中心に点対称であるとともに、振動子90の重心90cを中心に点対称でもある。そして、この支持部材により、振動子90は、固定枠体95に柔軟に支持されている。また、第5の実施例では、対向する支持部材同士の振動子90および固定枠体95への結合部の中心と該当する各節が同一の直線上に位置することについても、上記した第2の実施例の第2の変形例等と同様である。

0053

このため、この第5の実施例の支持構造にあっても、振動子90の振動の各節90a,90bは勿論、その重心90cにおいても力はバランスするので、振動子90の振動をその初期状態のままより安定して維持することができる。また、第5の実施例でも、各支持部材自体を片持ち梁として不用意に振動させることはない。

0054

以上本発明の一実施例について説明したが、本発明はこの様な実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、支持部材をその経路の途中でV字状に屈曲したものとしたりすることもできる。また、金属板等から振動子20,各支持部材等を形成した場合には、振動子20にピエゾ素子等の圧電素子を設けて当該振動子を振動させればよい。

0055

以上説明したように、上記した各実施例における支持構造では、振動子の振動をその初期状態のままより安定して維持することができることから、振動子は安定して振動することになる。このため、各実施例における支持構造で支持された振動子を車両旋回時に発生するヨーレイトを検出する振動ジャイロに用いれば、安定した振動に起因してヨーレイトの検出感度を向上させることができる。また、各実施例における支持構造で支持された振動子をクロック信号生成器に使用すれば、正確なクロック信号を生成することができる。

0056

なお、コ字状部を有する支持部材で振動子を支持した支持構造(図4図5図6図11)にあっては、各節においては一つの支持部材で振動子を片持ちで支持し、各節の支持部材を振動子の重心を中心に点対称としても、上記各支持構造とほぼ同様の効果(振動子の振動状態の確保)を奏することができる。

発明の効果

0057

以上詳述したように請求項1記載の振動子の支持構造では、屈曲可能な支持部材により振動子を固定部材に対して柔軟に支持し、振動の節において対向する各支持部材をその節を中心に点対称とした。よって、振動子の振動に起因する重心回りのモーメントが各支持部材に作用しても、各節においては、対向する点対称な支持部材同士によってそのモーメントに基づく力を相殺し、各節における力をバランスさせる。この結果、請求項1記載の振動子の支持構造によれば、振動子を振動させるために与えられた振動エネルギの外部への漏れを回避できるので、振動子の振動をその初期状態のまま安定して維持することができる。

0058

また、このように振動の各節において力がバランスすることにより、各支持部材を振動子と平行になる部分を長い範囲に亘って有するものとする必要はない。このため、請求項1記載の振動子の支持構造によれば、不用意に各支持部材自体を片持ち梁として振動させることがないことになり、この点からも振動子の振動をその初期状態のまま安定して維持することができる。

0059

一方、請求項2記載の振動子の支持構造では、各節において対向する点対称な支持部材同士をその節を中心に点対称とすることに加え、対向する各支持部材を振動子の重心を中心に点対称ともした。このため、請求項2記載の振動子の支持構造によれば、各節においては勿論のこと振動子の重心においても力をバランスさせるので、全体としての力のバランスを崩すことがなくなり振動子の振動をその初期状態のままより安定して維持することができる。

図面の簡単な説明

0060

図1第1の実施例における振動子の支持構造を示す概略斜視図である。
図2第2の実施例における振動子の支持構造を示す概略斜視図である。
図3第2の実施例における振動子の支持構造の変形例を示す概略斜視図である。
図4その第2の変形例を示す概略斜視図である。
図5その第3の変形例を示す概略斜視図である。
図6その第4の変形例を示す概略斜視図である。
図7第4の変形例の支持構造における振動子の振動の様子を説明するための説明図である。
図8従来例の支持構造における振動子の振動の様子を説明するための説明図である。
図9第3の実施例における振動子の支持構造を示す概略斜視図である。
図10第4の実施例における振動子の支持構造を示す概略斜視図である。
図11第5の実施例における振動子の支持構造を示す概略斜視図である。
図12従来例の振動子の支持構造を示す概略斜視図である。
図13図13の従来例の支持構造の問題点を説明するための説明図である。
図14従来例の振動子の支持構造を示す概略斜視図である。
図15図14の従来例の支持構造の問題点を説明するための説明図である。

--

0061

20…振動子
20a,20b…節
20c…重心
31,32…支持部材
33,34…支持部材
35…固定枠体
41,42…支持部材
51,52…支持部材
53,54…支持部材
61,62…支持部材
63,64…支持部材
65,66,67,68…支持部材
71,72,73,74…支持部材
81,82…支持部材
83,84…支持部材
85,86…支持部材
90…振動子
90a,90b…節
90c…重心
91,92,93,94…支持部材
95…固定枠体

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