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技術 射出樹脂混練用ブロック及びこのブロックを用いた射出成形用ノズル

出願人 大阪中央ダイカスト株式会社
発明者 森谷順一
出願日 1993年10月29日 (26年10ヶ月経過) 出願番号 1993-294125
公開日 1995年5月16日 (25年3ヶ月経過) 公開番号 1995-125005
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の射出成形
主要キーワード 出口開口部分 円錐ピン 肉ヌスミ 入子式 静止管 有孔ブロック 固化部分 ミキシング機構
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年5月16日)のものです。
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図面 (9)

目的

材料の簡易着色時で発生しやすい溶融混練不良を防止でき、かつ糸引き現象、色替時のロス軽減、メンテナンス性等を改善した射出樹脂混練ブロック及び射出成形用ノズルを提供する。

構成

後端部24が射出シリンダ取付可能、前端部2Aが金型スプル接続可能に構成され、後端部24から前端部2Aまで貫通孔26が穿設されたノズル本体2と、貫通孔26内に装着可能に構成され、貫通孔26の前後端部にそれぞれ位置してこれらの部を通過する溶融樹脂整流するブレーカープレート部3A,3Bと、ブレーカープレート部3A,3B間に位置し、各ブレーカープレート部との間に樹脂溜まり部4A,4Bを構成すると共に、後端側樹脂溜まり部4Aに流入された溶融樹脂を混合・混練して前端側樹脂溜まり部4Bに流出する混練流路35bが設定された混練部とからなる射出樹脂混練用ブロック3とから射出成形用ノズル1を構成する。

概要

背景

図6に示すように、射出成形作業において、加熱手段を備えた射出シリンダ(5)に供給された成形樹脂材料は、射出シリンダ(5)内で加熱溶融され、且つスクリュ(10)の回転によって混練されつつ射出シリンダ(5)の先端に向かって送り出され、射出シリンダ(5)の先端部に一定量貯溜される。一方、スクリュ(10)は溶融樹脂の送り出しに反比例して後退を続け、溶融樹脂の計量が完了した時点すなわち射出シリンダ(5)の先端に一定量の樹脂が貯溜された状態で停止する。次いで、計量された溶融樹脂材料は、後退限から前進するスクリュ(10)によって生じる樹脂圧により、射出シリンダ(5)の先端に装着された射出ノズル(11)から射出され、金型スプル(6)、ランナ(7)及びゲートを通過してキャビティ内へ充填されることとなる。上記射出ノズル(11)は、一端が射出シリンダ(5)の先端に取付可能で、他端が金型のスプルに接続可能な形状に構成されており、内部には一端から他端へ通ずる溶融射出貫通孔(9)が設けられている。

ところで、上記射出成形に使用される成形材料には無着色(自然色)もあれば着色された材料もあり、各種の色調(色目)に着色されてユーザーユーズに対応している。一般的には着色メーカーにて仮に着色された材料が成形工場納入されているが、最近の傾向として合理化コスト面、納期在庫量等の面で簡易着色法が普及している。この簡易着色法は、高濃度着色顔料又は粉末顆粒状、ドライカラー等による着色方法で、成形工場で必要な時に必要な量のみを簡易混合する方法である。

しかしながら、簡易着色の場合、顔料ナチュラルペレットタンブラー又はミキサーで混合した状態の材料を上記射出シリンダ内へ供給し、シリンダ内で混練・溶融して金型へ充填するのであるが、顔料とナチュラルペレットが均一に混合されなく分散不良で成形品色ムラが発生する場合がある。この色ムラは成形条件で解消できる場合とできない場合とがある。色ムラが発生した成形品が外観品の場合は全製品が不良となり、濃淡不良となれば全製品が色調検査を要することとなる。

そこで、これらの混練不良を解消するためのミキシング機構が組み込まれた射出ノズルが用いられている。この射出ノズル(12)は、例えば図7に示すようなもので、一端が射出成形機の射出シリンダ(5)の先端へ取付可能に構成されたノズル本体(12A)と、このノズル本体(12A)に螺着できかつ先端が金型のスプルに接触できるように構成されたノズルチップ(12B)となっており、この内部にミキシング機構(13)が設けられている。

ミキシング機構(13)は、具体的には図8に示すように、抵抗体(131)が取着された複数の混練用空部(132)とこれらの混練用空部(132)を連通する連通路(133)とから構成された静止型管(13A)から構成されてノズルに組み込まれており、射出シリンダ(5)から樹脂圧により静止型管(13A)内に流入された溶融材料は、混練用空部(132)の抵抗体(131)にぶつかりながら連通路(133)を通じて次の混練用空部(132)に入り、これを繰返してノズルチップ(12B)先端より金型へ射出されるのであるが、混練用空部(132)での抵抗体(131)とのぶつかりを繰返すうちに混練できるように構成されている。

しかしながら、このような静止型管(13A)を内蔵した射出ノズル(12)には、以下のような欠点がある。すなわち、
溶融混練された材料に異物金属片等が混入されている場合、これらが静止管型管(13A)内に侵入するとそれを取り除くことができない。
異物・金属片が静止型管(13A)内の連通路(133)を遮断すると溶融樹脂の射出が妨げられ、機能が損なわれる。
静止型管(13A)内の抵抗体(131)が多い場合、この部での摩擦発熱により高温度化し熱安定不良を生じ、混練不良を来す場合がある。
静止型管(13A)を分解して取り出すことができないので、色替時の時間及び材料ロスが増え、歩留まりが低下する。

概要

材料の簡易着色時で発生しやすい溶融混練不良を防止でき、かつ糸引き現象、色替時のロス軽減、メンテナンス性等を改善した射出樹脂混練用ブロック及び射出成形用ノズルを提供する。

後端部24が射出シリンダに取付可能、前端部2Aが金型のスプルに接続可能に構成され、後端部24から前端部2Aまで貫通孔26が穿設されたノズル本体2と、貫通孔26内に装着可能に構成され、貫通孔26の前後端部にそれぞれ位置してこれらの部を通過する溶融樹脂を整流するブレーカープレート部3A,3Bと、ブレーカープレート部3A,3B間に位置し、各ブレーカープレート部との間に樹脂溜まり部4A,4Bを構成すると共に、後端側樹脂溜まり部4Aに流入された溶融樹脂を混合・混練して前端側樹脂溜まり部4Bに流出する混練流路35bが設定された混練部とからなる射出樹脂混練用ブロック3とから射出成形用ノズル1を構成する。

目的

本発明は、熱可塑性樹脂の射出成形における材料の簡易着色時で発生しやすい溶融混練不良を防止でき、かつ糸引き現象、色替時のロス軽減、メンテナンス性等を改善した射出樹脂混練用ブロック及びこのブロックを用いた射出成形用ノズルを提供するにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

後端部が射出シリンダの頭部に取付可能に構成され、前端部が金型スプル接続可能に構成され、後端部から前端部まで貫通孔穿設されたノズル本体の、上記貫通孔内に装着可能に構成された射出樹脂混練ブロックであって、上記貫通孔の後端部及び前端部にそれぞれ位置してこれらの部を通過する溶融樹脂整流するブレーカープレート部と、これらのブレーカープレート部間に位置し、各ブレーカープレート部との間に樹脂溜まり部を構成すると共に、後端側樹脂溜まり部に流入された溶融樹脂を混合・混練して前端側樹脂溜まり部に流出する混練流路が設定された混練部とからなる射出樹脂混練用ブロック。

請求項2

各ブレーカープレート部が、溶融樹脂通過用の細孔を複数有する有孔ブロック体で構成されてなる請求項1記載の射出樹脂混練用ブロック。

請求項3

貫通孔の出口開口部分を分割するよう前端側ブレーカープレート部の前端側に糸引き防止部が設けられてなる請求項1又は2記載の射出樹脂混練用ブロック。

請求項4

糸引き防止部が、前端側ブレーカープレート部の有孔ブロック体から貫通孔の先端に向かって延出された先細ピンで構成されたことを特徴とする請求項3記載の射出樹脂混練用ブロック。

請求項5

後端が射出シリンダに取付可能に構成され、前端が金型のスプルに接続可能に構成され、後端から前端まで貫通孔が穿設されたノズル本体の上記貫通孔内に、請求項1〜4のいずれかに記載の射出樹脂混練用ブロックが装着されてなる射出成形用ノズル

請求項6

ノズル本体が、射出シリンダへの螺着部を有するノズル基部と、前端側ブレーカープレート部及び糸引き防止部を収納しかつノズル基部への螺着部を有するノズルチップ部とに分割されていることを特徴とする請求項5記載の射出成形用ノズル。

技術分野

0001

本発明は、射出成形機射出シリンダの先端に取付けられる射出ノズルの改良に関する。

背景技術

0002

図6に示すように、射出成形作業において、加熱手段を備えた射出シリンダ(5)に供給された成形樹脂材料は、射出シリンダ(5)内で加熱溶融され、且つスクリュ(10)の回転によって混練されつつ射出シリンダ(5)の先端に向かって送り出され、射出シリンダ(5)の先端部に一定量貯溜される。一方、スクリュ(10)は溶融樹脂の送り出しに反比例して後退を続け、溶融樹脂の計量が完了した時点すなわち射出シリンダ(5)の先端に一定量の樹脂が貯溜された状態で停止する。次いで、計量された溶融樹脂材料は、後退限から前進するスクリュ(10)によって生じる樹脂圧により、射出シリンダ(5)の先端に装着された射出ノズル(11)から射出され、金型スプル(6)、ランナ(7)及びゲートを通過してキャビティ内へ充填されることとなる。上記射出ノズル(11)は、一端が射出シリンダ(5)の先端に取付可能で、他端が金型のスプルに接続可能な形状に構成されており、内部には一端から他端へ通ずる溶融射出貫通孔(9)が設けられている。

0003

ところで、上記射出成形に使用される成形材料には無着色(自然色)もあれば着色された材料もあり、各種の色調(色目)に着色されてユーザーユーズに対応している。一般的には着色メーカーにて仮に着色された材料が成形工場納入されているが、最近の傾向として合理化コスト面、納期在庫量等の面で簡易着色法が普及している。この簡易着色法は、高濃度着色顔料又は粉末顆粒状、ドライカラー等による着色方法で、成形工場で必要な時に必要な量のみを簡易混合する方法である。

0004

しかしながら、簡易着色の場合、顔料ナチュラルペレットタンブラー又はミキサーで混合した状態の材料を上記射出シリンダ内へ供給し、シリンダ内で混練・溶融して金型へ充填するのであるが、顔料とナチュラルペレットが均一に混合されなく分散不良で成形品色ムラが発生する場合がある。この色ムラは成形条件で解消できる場合とできない場合とがある。色ムラが発生した成形品が外観品の場合は全製品が不良となり、濃淡不良となれば全製品が色調検査を要することとなる。

0005

そこで、これらの混練不良を解消するためのミキシング機構が組み込まれた射出ノズルが用いられている。この射出ノズル(12)は、例えば図7に示すようなもので、一端が射出成形機の射出シリンダ(5)の先端へ取付可能に構成されたノズル本体(12A)と、このノズル本体(12A)に螺着できかつ先端が金型のスプルに接触できるように構成されたノズルチップ(12B)となっており、この内部にミキシング機構(13)が設けられている。

0006

ミキシング機構(13)は、具体的には図8に示すように、抵抗体(131)が取着された複数の混練用空部(132)とこれらの混練用空部(132)を連通する連通路(133)とから構成された静止型管(13A)から構成されてノズルに組み込まれており、射出シリンダ(5)から樹脂圧により静止型管(13A)内に流入された溶融材料は、混練用空部(132)の抵抗体(131)にぶつかりながら連通路(133)を通じて次の混練用空部(132)に入り、これを繰返してノズルチップ(12B)先端より金型へ射出されるのであるが、混練用空部(132)での抵抗体(131)とのぶつかりを繰返すうちに混練できるように構成されている。

0007

しかしながら、このような静止型管(13A)を内蔵した射出ノズル(12)には、以下のような欠点がある。すなわち、
溶融混練された材料に異物金属片等が混入されている場合、これらが静止管型管(13A)内に侵入するとそれを取り除くことができない。
異物・金属片が静止型管(13A)内の連通路(133)を遮断すると溶融樹脂の射出が妨げられ、機能が損なわれる。
静止型管(13A)内の抵抗体(131)が多い場合、この部での摩擦発熱により高温度化し熱安定不良を生じ、混練不良を来す場合がある。
静止型管(13A)を分解して取り出すことができないので、色替時の時間及び材料ロスが増え、歩留まりが低下する。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、熱可塑性樹脂の射出成形における材料の簡易着色時で発生しやすい溶融混練不良を防止でき、かつ糸引き現象、色替時のロス軽減、メンテナンス性等を改善した射出樹脂混練用ブロック及びこのブロックを用いた射出成形用ノズルを提供するにある。

課題を解決するための手段

0009

かくして本願『請求項1』に係る発明によれば、『後端部(24)が射出シリンダ(5)の頭部に取付可能に構成され、前端部(2A)が金型のスプルに接続可能に構成され、後端部(24)から前端部(2A)まで貫通孔(26)が穿設されたノズル本体(2)の、上記貫通孔(26)内に装着可能に構成された射出樹脂混練用ブロックであって、上記貫通孔(26)の後端部及び前端部にそれぞれ位置してこれらの部を通過する溶融樹脂を整流するブレーカープレート部(3A)(3B)と、これらのブレーカープレート部(3A)(3B)間に位置し、各ブレーカープレート部(3A)(3B)との間に樹脂溜まり部(4A)(4B)を構成すると共に、後端側樹脂溜まり部(4A)に流入された溶融樹脂を混合・混練して前端側樹脂溜まり部(4B)に流出する混練流路(35b)が設定された混練部(35)とからなる射出樹脂混練用ブロック(3)』が提供される。

0010

本発明の射出樹脂混練用ブロック(3)は、後端部(24)が射出シリンダ(5)の頭部に取付可能に構成され、前端部(2A)が金型のスプル(6)に接続可能に構成され、後端部(24)から前端部(2A)まで貫通孔(26)が穿設されたノズル本体(2)の貫通孔(26)内に装着可能に構成される。上記ブロック(3)において、貫通孔(26)の後端部及び前端部に位置する部分には、ブレーカープレート部(3A)(3B)がそれぞれ設けられる。上記各ブレーカープレート部(3A)(3B)は、溶融樹脂を整流する作用を有するよう構成されるが、この構成例としては、本願『請求項2』に示すように、『溶融樹脂通過用の細孔(31a)(32a)を複数有する有孔ブロック体(31)(32)で構成』したものを好ましいものとして挙げることができるが、これに限定されず、例えば上記細孔が細溝()状に構成されていてもよい。

0011

本発明のブロック(3)に設けられる混練部(35)は、各ブレーカープレート部(3A)(3B)との間に、後端側樹脂溜まり部(4A)及び前端側樹脂溜まり部(4B)を構成するように設けられる。上記混練部(35)には、後端側樹脂溜まり部(4A)に流入された溶融樹脂を混合・混練して前端側樹脂溜まり部(4B)に流出する混練流路(35b)が設けられる。上記混練流路(35b)は網目状流路に構成されることが好ましく、例えば、菱形凸状(35a)がボディ分散形成され、この菱形凸状間及びと貫通孔(26)壁面とにより形成されるものを挙げることができる。これについては、後述する実施例の記載が参照される。

0012

本発明のブロック(3)は、両端に構成される各ブレーカープレート部(3A)(3B)とこれらのブレーカープレート部(3A)(3B)の間に構成される混練部(35)とは、一体構成されているものが好ましいが、これに限定されない。さらに上記ブロック(3)は、ノズル本体(2)の貫通孔(26)内に入子式に構成されるものが好ましい。

0013

本発明のブロック(3)は、また本願『請求項3』に示すように、『貫通孔(26)の出口開口部分を分割するよう前端側ブレーカープレート部(3B)の前端側に糸引き防止部(33)が設けられ』ていることが好ましい。上記糸引き防止部(33)の好ましい構成としては、本願『請求項4』に示すように、『前端側ブレーカープレート部(3B)の有孔ブロック体(32)から貫通孔(26)の先端に向かって延出された先細ピン(33)』を挙げることができる。

0014

本発明はまた、『請求項5』に示すように、『後端部(24)が射出シリンダ(5)の頭部に取付可能に構成され、前端部(2A)が金型のスプル(6)に接続可能に構成され、後端部(24)から前端部(2A)まで貫通孔(26)が穿設されたノズル本体(2)の上記貫通孔(26)内に、請求項1〜4のいずれかに記載の射出樹脂混練用ブロック(3)が装着されてなる射出成形用ノズル(1)』を提供することができる。

0015

本発明の射出成形用ノズル(1)において、ノズル本体(2)は、本願『請求項6』に示すように、『ノズル本体が、射出シリンダへの螺着部を有するノズル基部(2B)と、前端側ブレーカープレート部(3B)及び糸引き防止部(33)を収納しかつノズル基部(2B)への螺着部を有するノズルチップ部(2A)とに分割されている』ことが色替及びメンテナンス上好ましい。

0016

本願『請求項1』及び『請求項5』に係る発明によれば、射出シリンダ(5)から射出された溶融樹脂は、射出ノズル(1)の貫通孔(26)内に流入するが、後端部(24)に設けられた後端側ブレーカープレート部(3A)を通過して整流されて後端側樹脂溜まり部(4A)に送られる。上記後端側樹脂溜まり部(4A)に充填された溶融樹脂は、樹脂圧により混練部(35)に設定された混練流路(35b)を通過して混合・混練されながら前端側樹脂溜まり部(4B)に流出される。上記前端側樹脂溜まり部(4B)に充填された溶融樹脂は、樹脂圧により前端側ブレーカープレート部(3B)を通過して整流された後、貫通孔(26)先端から射出されることとなる。

0017

本願『請求項2』及び『請求項5』に係る発明によれば、後端側ブレーカープレート部(3A)及び前端側ブレーカープレート部(3B)が樹脂通過用の細孔(31a)(32a)が複数穿設された有孔ブロック体(31)(32)でそれぞれ構成されているので、これらの細孔(31a)(32a)を通過する溶融樹脂は混合と整流が効率良く達成されることとなる。

0018

本願『請求項3』及び『請求項5』に係る発明によれば、前端側ブレーカープレート部(3b)を通過した溶融樹脂は、糸引き防止部(33)により貫通孔(26)の出口開口部分で分割されて断面積縮小されるので、糸引き現象が防止されることとなる。

0019

本願『請求項4』及び『請求項5』に係る発明によれば、前端側ブレーカープレート部(3B)を構成する有孔ブロック体(32)の細孔(32a)を通過した溶融樹脂は、該有孔ブロック体(32)から貫通孔(26)の先端に向かって延出された先細状ピン(33)に沿って射出されるが、そのまま硬化すると、貫通孔(26)の出口近傍では樹脂の断面積が縮小されているので、この部の硬化樹脂の熱容量が小さくなっており、糸引き現象が効果的に防止されることとなる。

0020

本願『請求項6』に係る発明によれば、ノズル本体(2)が、射出シリンダ(5)への螺着部を有するノズル基部(2B)と、前端側ブレーカープレート部(3B)及び糸引き防止部(33)を収納し得るノズルチップ(2A)とに分割されており、ノズル本体(2)から射出樹脂混練用ブロック(3)が容易に取り外せることとなる。

0021

以下、本発明を図示実施例により説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。図1は本発明の射出成形用ノズルの一例の要部断面概略図である。同図において、射出成形用ノズル(1)は、ノズル本体(2)と射出樹脂混練用ブロック(3)とから主として構成されている。ノズル本体(2)は、ノズルチップ(2A)、ノズル基部(2B)及びノズルヒータ(2C)とから主として構成されている。

0022

ノズルチップ(2A)は、チップ先端が金型のスプルの半球状当接面に合わせて半球状に形成されており、後部に雄ねじが螺設された取付脚部(21)が形成されており、この取付脚部後端からチップ先端にかけて連通するノズルチップ孔(22)が穿設されている。ノズルチップ孔(22)の口径は、後半部(円筒形部分)が大きく、先端側{=ノズルランド(22a)}が細く、中間部分(22b)がテーパー状に形成されていて後半部(22c)とノズルランド(22a)とを連通している。また後半部の内径は後述するノズル基部の内径と同等に構成されており、また後半部(22c)と中間部分(22b)との接続部分には段部(22d)が構成されている。この段部(22d)は後述する前端側ブレーカープレートのストッパーとして機能する。

0023

一方、ノズル基部(2B)は、外周に六角形スパナ掛け(23)が形成されており、後部に雄ねじが螺設された螺着部(24)、前部にノズルチップ(2A)の取付脚部(21)と螺合する螺旋溝が設けられた中空筒状のものである。上記ノズル基部の中空部(25)は、その後半側が前半側に比して径が若干小さく、これらの接合部には段部(25a)が構成されており、後述する後端側ブレーカープレートの支持壁を構成している。ここで、ノズルチップ孔(22)と中空部(25)とでノズル本体(2)の後端から前端を貫通する貫通孔(26)が構成されている。

0024

射出樹脂混練用ブロック(3)は、図2に示すように、両端に位置するブレーカープレート(3A)(3B)と、これらのブレーカープレート(3A)(3B)を連結する支持体(3C)とから主として構成されている。後端側ブレーカープレート(3A)は、貫通孔(26)を構成する中空部(25)の内径に略等しい径を有する円板状で、図3の断面概略図に示されるように、多数の細孔(31a)が穿設されかつ後述する支持軸(34)を挿通させる挿通孔(31b)が穿設された有孔ブロック体(31)から構成されている。前端側ブレーカープレート(3B)は、図4の断面概略図に示されるように、後端側ブレーカープレート(3A)と同様に細孔(32a)及び挿通孔(32b)が穿設された有孔ブロック体(32)とから構成されている。

0025

上記支持体(3C)は、各ブレーカープレート(2A)(2B)の各挿通孔(31b)(32b)に挿通される細径の支持軸(34a)(34b)に構成され、これらの支持軸(34a)(34b)を連結する中央部は太径の混練部(35)に構成されている。混練部(35)は、図2及び5を参照すれば、表面に菱形凸部(35a)が分散形成されており、各菱形凸部(35a)間及び貫通孔(26)壁面により網目状の混練流路(35b)が構成されている。この混練部(35)の外径は上記ブレーカープレート(3A)(3B)と略同等に設定されており、中空部(25)内をスライドできるように構成されている。前端側ブレーカープレート(3B)に挿通される支持軸(34b)は、その先端が円錐ピン(33)状に形成されており、前端側ブレーカープレート(3B)を挿通してノズルチップ孔(22)のノズルランド(22a)の後端にピン先端が挿入される程度の長さに調節されている。なお、支持体(3C)は、円錐ピン部(33)と支持軸(34b)とが別体構成であっても良く、その場合は、前端側ブレーカープレート(3B)に円錐ピンが一体構成されていても良く、また前端側ブレーカープレート(3B)に挿入固定できる別体物として構成されていても良い。

0026

従って、ノズル本体(2)においてノズル基部(2B)からノズルチップ(2A)を取外し、ノズル基部(2B)の中空部(25)内に、射出樹脂混練用ブロック(3)を後端側ブレーカープレート(3A)から挿入し、この後端側ブレーカープレート(3A)が中空部(25)内の段部(25a)に当接させと、前端側ブレーカープレート(3B)及び円錐ピン(33)はノズル基部(2B)から露出した状態となる。次いで、ノズルチップ(2A)の取付脚部(21)をノズル基部(2B)の先端に螺着させると、前端側ブレーカープレート(3B)の前端面周辺はノズルチップ孔(22)の段部(22d)により押圧され、射出樹脂混練用ブロック(3)は、ノズルチップ孔(22)の段部(22d)とノズル基部(2B)の中空部(25)内の段部(25a)とによって、貫通孔(26)内に強固に装着される。また円錐ピン(33)は、ノズルチップ孔(22)の中間部分(22b)を貫き、ノズルランド(22a)の後端にピン先端が位置している。

0027

以上のように射出樹脂混練用ブロック(3)が装着された射出成形用ノズル(1)において、該ブロック(3)の支持体(3C)の各支持軸(34)周囲には、貫通孔(26)内壁との間でそれぞれ空間が構成されており、これらが後端側樹脂溜まり部(4A)及び前端側樹脂溜まり部(4B)となっている。

0028

上記射出成形用ノズル(1)の作用について述べる。まず、射出工程においては、射出シリンダ(5)内で予め混練・溶融された樹脂は、後退限から前進するスクリュによって前方に押し出され、射出成形用ノズル(1)から射出され、金型のスプル、ランナ及びゲートを通過してキャビティ内へ充填される。上記射出成形用ノズル(1)内では以下のように溶融樹脂が混練されている。すなわち、射出シリンダ(5)から射出された溶融樹脂は、その樹脂圧によりノズル基部(2B)の中空部(25)の後半部に流入し、次いで、射出樹脂混練用ブロック(3)の後端側ブレーカープレート(3A)を構成する有孔ブロック体(31)に衝突しつつそこに設けられた細孔(31a)を通過時に分流・整流された後、後端側樹脂溜まり部(4A)で合流される。上記細孔通過時に生ずる抵抗及び背圧と、後端側樹脂溜まり部(4A)に流入した時の抵抗解除・合流との相互作用により混練効果が促進されることとなる。また細孔通過時には、溶融樹脂に混入している異物・金属片等が除去されることとなる。

0029

後端側樹脂溜まり部(4A)で合流された溶融樹脂は、混練部(35)において菱形凸部(35a)群により構成された網目状の混練流路(35b)に流入され、分流・合流が繰返されて混練効果が非常に促進された後、前端側樹脂溜まり部(4B)に流出される。前端側樹脂溜まり部(4B)に送出された溶融樹脂は、樹脂圧によりさらに前端側ブレーカープレート(3B)を構成する有孔ブロック体(32)に押圧されつつそこに設けられた細孔(32a)を通過して、上記と同様に分流・整流されてノズルチップ孔(22)に出る。ノズルチップ孔(22)に押し出された時点の溶融樹脂は、その中心部が円錐ピン(33)により分割されたまま円錐ピン及び中間テーパー部分(22b)の壁面に沿って進み、ノズルランド(22a)の後端で合流して射出されることとなる。

0030

上記の射出工程の後に保圧・冷却工程が行われるが、この工程においてスプルからノズルランド(22a)にかけて充填されている溶融樹脂は金型に熱を奪われて次第に固化してコールドスラグが形成される。

0031

溶融樹脂は、前述のように、円錐ピン(33)とノズルランド(22a)の後端開孔部との間の最も断面積が小さい部分(=最も強度が低い部分)(イ)を通って押し出されており、この状態のまま樹脂が硬化した時点では、この円錐ピン(33)がコールドスラグの肉ヌスミ(=厚肉部を薄肉部にすること)の効果(=肉厚が薄いために熱容量が小さく、冷えやすいこと。)を発揮し、保圧・冷却工程で、この肉ヌスミ部分の冷却固化が促進され、硬化した成形品を金型から取り出すときにコールドスラグの最後部が溶融樹脂からきれいに分離して、糸引き現象が発生しないこととなる。またそれと同時に、ノズル本体(2)にはノズルヒータ(2C)が装着されているので、ノズル本体(2)内の樹脂はノズルヒータ(2C)にて加熱され、溶融状態を保っており、樹脂の溶融状態は、円錐ピン(33)の前端近傍迄存在しており、半固化部分を介して前記コールドスラグと溶融樹脂とが接しているので、この状態で成形品取り出しによりコールドスラグを抜き出すと、円錐ピン(33)の先端部分とノズルランド(22a)の後端開孔部との間(イ)でコールドスラグが溶融樹脂から再現性よく分離し、これによっても糸引き現象を発生することなく成形品の取り出しが行われることとなる。

発明の効果

0032

本願『請求項1』及び『請求項5』に係る発明によれば、射出シリンダから射出された溶融樹脂は、整流・分流された後、混練され、さらに整流・分流されてノズルチップ孔から射出されるので、効率良く混練することができる。従って、簡易着色混合材料を採用して成形しても容易に安定した成形品を得ることができる。

0033

本願『請求項2』及び『請求項5』に係る発明によれば、射出シリンダから射出された溶融樹脂は、整流・分流・篩別された後、混練され、さらに整流・分流・篩別されてノズルチップ孔から射出されるので、効率良く混練された上異物・金属片を効果的に除去することができる。従って、簡易着色混合材料を採用して成形しても容易に安定しかつ夾雑物の混入しない成形品を得ることができる。

0034

本願『請求項3』及び『請求項5』に係る発明によれば、上記の効果に加え、前端側ブレーカープレート部を通過した溶融樹脂は、糸引き防止部により貫通孔の出口開口部分で分割されるので、糸引き現象が効果的に防止できる。

0035

本願『請求項4』及び『請求項5』に係る発明によれば、簡単な構成により、糸引き現象が効果的に防止できる。

0036

本願『請求項6』に係る発明によれば、ノズル本体と射出樹脂混練用ブロックとが容易に取り外せるので、色替え修理点検等が簡便に行え、メンテナンス性が良好であり、合理化、歩留まりの向上、品質の向上、ショット間の安定などが期待できるものである。

図面の簡単な説明

0037

図1本発明の射出成形用ノズルの一例の要部断面概略図
図2図1の射出成形用ノズルに装着された射出樹脂混練用ブロックの概略斜視図
図3図2のA−A線断面図
図4図2のB−B線断面図
図5図2のC−C線断面図
図6従来例の射出ノズルの概略及びこのノズルと金型との位置関係を示す要部断面概略図
図7ミキシング機構を有する従来例の射出ノズルの断面概略図
図8ミキシング機構の一例の概略断面図

--

0038

(1)…射出成形用ノズル(2)…ノズル本体

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