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技術 油圧建設機械の原動機回転数制御装置

出願人 日立建機株式会社
発明者 辰巳明
出願日 1993年10月25日 (27年1ヶ月経過) 出願番号 1993-266211
公開日 1995年5月9日 (25年7ヶ月経過) 公開番号 1995-119506
状態 特許登録済
技術分野 掘削機械の作業制御 車両用機関または特定用途機関の制御 流体圧回路(1)
主要キーワード 減量特性 リミット信号 回転数設定装置 軽負荷用 重負荷用 アームレバー 最大係数 旋回圧力
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年5月9日)のものです。
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図面 (11)

目的

負荷状態による原動機回転数補正を、動作するアクチュエータの種類や、動作方向に応じて設定できるようにする。

構成

エンジン27によって駆動される可変容量油圧ポンプ1と、この油圧ポンプ1からの吐出油により駆動される油圧アクチュエータ21と、油圧アクチュエータ21の操作を指令する操作レバー58および減圧弁59と、燃料レバー57aの操作に応じてエンジン27の目標回転数を設定する目標回転数演算部81と、油圧アクチュエータ21の負荷状態を検出する圧力センサ52と、回転数補正値により設定された目標回転数に補正を加える加算器87と、補正された目標回転数となるようにエンジン27を制御するエンジン回転数制御部28,88と、油圧アクチュエータ21がどの方向に動作しているかを検出する動作検出手段21a,21bと、検出された油圧アクチュエータ21の動作方向と負荷状態とに基づいて回転数補正値を決定する補正値演算部82とを備える油圧建設機械原動機回転数制御装置

概要

背景

従来から、たとえば特開昭57−163701号公報には、燃料レバーなどにより予め設定されたエンジン回転数負荷圧力操作レバーの操作量に応じて補正する原動機回転数制御装置が開示されている。

概要

負荷状態による原動機回転数の補正を、動作するアクチュエータの種類や、動作方向に応じて設定できるようにする。

エンジン27によって駆動される可変容量油圧ポンプ1と、この油圧ポンプ1からの吐出油により駆動される油圧アクチュエータ21と、油圧アクチュエータ21の操作を指令する操作レバー58および減圧弁59と、燃料レバー57aの操作に応じてエンジン27の目標回転数を設定する目標回転数演算部81と、油圧アクチュエータ21の負荷状態を検出する圧力センサ52と、回転数補正値により設定された目標回転数に補正を加える加算器87と、補正された目標回転数となるようにエンジン27を制御するエンジン回転数制御部28,88と、油圧アクチュエータ21がどの方向に動作しているかを検出する動作検出手段21a,21bと、検出された油圧アクチュエータ21の動作方向と負荷状態とに基づいて回転数補正値を決定する補正値演算部82とを備える油圧建設機械の原動機回転数制御装置。

目的

本発明の目的は、負荷状態による原動機回転数の補正をアクチュエータの動作状況に応じて行なうようにした油圧建設機械の原動機回転数制御装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
6件

この技術が所属する分野

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請求項1

原動機によって駆動される可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプからの吐出油により駆動される油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータの操作を指令する指令手段と、前記油圧アクチュエータの負荷状態を検出する負荷検出手段と、操作部材の操作に応じて前記原動機の目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、回転数補正値にしたがって前記設定された目標回転数に補正を加える回転数補正手段と、前記補正された目標回転数となるように前記原動機を制御する原動機制御手段とを備えた油圧建設機械原動機回転数制御装置において、前記油圧アクチュエータがどの方向に動作しているかを検出する動作検出手段と、検出された前記油圧アクチュエータの動作方向と負荷状態とに基づいて前記回転数補正値を決定する補正値決定手段とを備えることを特徴とする油圧建設機械の原動機回転数制御装置。

請求項2

請求項1の制御装置において、前記動作検出手段は、前記指令手段からの指令信号に基づいて前記油圧アクチュエータの動作方向を検出することを特徴とする油圧建設機械の原動機回転数制御装置。

請求項3

請求項1の制御装置において、前記動作検出手段は、前記負荷検出手段からの検出信号により前記油圧アクチュエータの動作方向を検出することを特徴とする油圧建設機械の原動機回転数制御装置。

請求項4

原動機によって駆動される可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプからの吐出油により駆動される2以上の油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータの操作を指令する指令手段と、前記油圧アクチュエータの負荷状態を検出する負荷検出手段と、操作部材の操作に応じて前記原動機の目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、回転数補正値にしたがって前記設定された目標回転数に補正を加える回転数補正手段と、前記補正された目標回転数となるように前記原動機を制御する原動機制御手段とを備えた油圧建設機械の原動機回転数制御装置において、前記油圧アクチュエータのいずれが動作しているかを検出する動作検出手段と、動作が検出されている油圧アクチュエータの種類と前記検出された負荷状態とに基づいて前記回転数補正値を決定する補正値決定手段とを具備することを特徴とする油圧建設機械の原動機回転数制御装置。

請求項5

請求項4の制御装置において、前記動作検出手段は、前記指令手段からの指令信号に基づいていずれの油圧アクチュエータが動作しているかを検出することを特徴とする油圧建設機械の原動機回転数制御装置。

請求項6

請求項4の制御装置において、前記動作検出手段は、前記負荷検出手段からの検出信号によりいずれの油圧アクチュエータが動作しているかを検出することを特徴とする油圧建設機械の原動機回転数制御装置。

技術分野

0001

本発明は、油圧ショベルなどの油圧建設機械原動機回転数制御装置に関する。

背景技術

0002

従来から、たとえば特開昭57−163701号公報には、燃料レバーなどにより予め設定されたエンジン回転数負荷圧力操作レバーの操作量に応じて補正する原動機回転数制御装置が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上述した従来の原動機回転数制御装置にあっては、作業内容にかかわらず、原動機回転数の補正が開始される負荷圧力値や、負荷圧力に対する回転数補正値の大きさ、あるいは操作量に対する回転数補正値が固定されているので、次のような問題がある。

0004

(1)たとえば油圧ショベルには、走行旋回アーム上げ、アーム下げブーム上げブーム下げなど多様な操作形態があり、それら操作形態ごとにそれぞれのアクチュエータ圧力特性が異なる。旋回は、慣性モーメントが大きいためレバー操作初期にはポンプ圧力高圧になるので、ポンプ圧力の上昇に応じて原動機回転数をアップするように構成すると、旋回レバーを操作するたびに回転数がアップしてしまい、騒音が高く障りであるのに加えて、頻繁な回転数のアップダウンにより、エンジンフライホイール加速エネルギーを要し、かえって燃費が悪化するおそれがある。

0005

(2)アームの掘削力アームシリンダ推力で決定され、効率よく大きな推力を得るために、シリンダボトム側圧油を供給することでアーム引き操作を実現し、シリンダのロッド側に圧油を供給することでアーム押し操作を実現している。ロッド側の受圧面積はボトム側受圧面積と比べて小さいため、シリンダ速度は速いが高圧になる。そのため、アーム押し操作時には、ポンプ圧力は高くなりがちであり、ポンプ圧力に応じて原動機回転数を上昇させるように構成すると、アーム押し操作時に原動機回転数はアップする。

0006

しかし、上述したように、アーム押し操作はシリンダロッド側への圧油供給で実現されるため、もともとアーム速度は十分速く原動機回転数アップの必要はない。そのため、不要な回転アップに伴う騒音や燃費の悪化を招来してしまう。そこで、回転数アップを開始する圧力値を高くすると、アーム引き操作時の回転数アップが高圧にならないと開始されず、流量不足を招来する。

0007

本発明の目的は、負荷状態による原動機回転数の補正をアクチュエータの動作状況に応じて行なうようにした油圧建設機械の原動機回転数制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

一実施例を示す図1図6対応付けて説明すると、請求項1の発明は、原動機27によって駆動される可変容量油圧ポンプ1と、この油圧ポンプ1からの吐出油により駆動される油圧アクチュエータ21と、この油圧アクチュエータ21の操作を指令する指令手段58,59と、操作部材57aの操作に応じて原動機27の目標回転数を設定する目標回転数設定手段81と、油圧アクチュエータ21の負荷状態を検出する検出手段52と、回転数補正値にしたがって設定された目標回転数に補正を加える回転数補正手段87と、補正された目標回転数となるように原動機27を制御する原動機制御手段28,88とを備えた油圧建設機械の原動機回転数制御装置に適用される。そして、油圧アクチュエータ21がどの方向に動作しているかを検出する動作検出手段21a,21bと、検出された油圧アクチュエータ21の動作方向と負荷状態とに基づいて回転数補正値を決定する補正値決定手段82(820,821c,821d,822,823)とを具備することにより、上記目的を達成する。また本発明は、複数の油圧アクチュエータ4,21のいずれが動作しているかを検出する動作検出手段4a,4b,21a,21bと、動作が検出されている油圧アクチュエータの種類と検出された負荷状態とに基づいて記回転数補正値を決定する補正値決定手段820,821c,821d,821h,822,823とを具備することにより、上記目的を達成する。

0009

補正値決定手段82は、油圧アクチュエータ21の動作方向と負荷状態に応じて回転数補正値を演算する。したがって、同一のアクチュエータで同一の負荷状態でも動作方向によって回転数の増量分が異なる。また、補正値決定手段82は、動作している油圧アクチュエータの種類と負荷圧力とに応じて回転数補正値を演算する。したがって、同じ負荷状態でも油圧アクチュエータの種類によって回転数の増量分が異なる。

0010

なお、本発明の構成を説明する上記課題を解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明が実施例に限定されるものではない。

0011

−第1の実施例−
図1図6により本発明をホイール式油圧ショベルに適用した場合の一実施例を説明する。図2は油圧ショベルの駆動制御装置の全体構成を示す図、図3はそのパイロット操作回路を示す図であり、1はエンジン(原動機)27により駆動される可変容量油圧ポンプである。エンジン27の回転数は、ガバナ27aのガバナレバー27bをパルスモータ28により回動することにより制御される。そして、そのエンジン回転数に応じた可変容量油圧ポンプ1の吐出油が走行用制御弁2を介して油圧モータ4に導かれるとともに、作業用制御弁20を介して作業用油圧シリンダ21に導かれる。

0012

今、例えば前後進切換弁8(図3)を前進(F位置)に切換えパイロット弁6のペダル6aを操作すると、油圧ポンプ5からの吐出油がパイロット式制御弁2のパイロットポート2aに導かれ、この制御弁2がパイロット油圧に応じたストローク量で切換わる。これにより、可変容量油圧ポンプ1からの吐出油が管路91,圧力補償弁23,制御弁2を経て油圧モータ4に供給され車両が走行する。車両の速度は走行ペダル6aの踏込量に依存する。

0013

走行中にペダル6aを離すとパイロット弁6が圧油を遮断しその出口ポートタンク10と連通される。この結果、パイロットポート2aに作用していた圧油が前後進切換弁8、スローリターン弁7、パイロット弁6を介してタンク10に戻る。このとき、スローリターン弁7の絞りにより戻り油が絞られるからパイロット式制御弁2は徐々に中立位置に切換わりながら車両が徐々に減速されていく。

0014

またアームレバー58を操作すると、その操作量に応じて減圧弁59で減圧された圧力により油圧パイロット式アーム用制御弁20が切換わり、油圧ポンプ1からの吐出油が管路92,圧力補償弁24および制御弁20を介してアームシリンダ21に導かれ、アームシリンダ21の伸縮によりアームが昇降する。アームレバー58をアーム押し側に操作するとアームシリンダ21のロッド側に圧油が供給され、アーム引き側に操作するとアームシリンダ21のボトム側に圧油が供給される。

0015

図1では図示を省略するが、アームレバー58や走行ペダル6aの他に、ブームレバーバケットレバー、旋回レバーが設けられ、アームレバー58と同様に各レバーの操作量に応じたパイロット圧油吐出する減圧弁と、その吐出パイロット圧油でそれぞれ切換えられる制御弁と、制御弁からの圧油で駆動されるアクチュエータとを備えている。

0016

アーム用減圧弁59はアーム引きパイロット圧油と、アーム押しパイロット圧油を出力する。これらのパイロット圧力図2圧力センサ21a,21bで検出され、パイロット圧力信号P3,P4として出力される。ブーム用減圧弁はブーム上げパイロット圧油とブーム下げ圧油を出力し、バケット用減圧弁はバケット引きパイロット圧油とバケット押しパイロット圧油を出力し、これらのパイロット圧力は不図示の圧力センサで検出され、パイロット圧力信号P1,P2,P5,P6として出力される。旋回用減圧弁は右旋回パイロット圧油と左旋回パイロット圧油を出力し、これらのパイロット圧油は不図示の圧力センサで検出されて、パイロット圧力信号P7a,P7bとして出力される。なお、走行用減圧弁は走行パイロット圧油を出力し、前後進切換弁8から前進側パイロット圧油と後進側パイロット圧油が出力され、これらのパイロット圧油は図1の圧力センサ4a,4bで検出され、パイロット圧力信号P8a,P8bとして出力される。

0017

なお、圧力補償弁23,24は、油圧モータ4とアームシリンダ21の作動を独立に補償させるために設けられ、それぞれの制御弁の出入口圧力の差が所定値以上のときに油圧ポンプ1からの圧油を各アクチュエータに供給する。上述した不図示の各アクチュエータに対してもこの種の圧力補償弁が設けられる。

0018

可変容量油圧ポンプ1の傾転角、すなわち押除け容積は、傾転角制御装置40により制御される。傾転角制御装置40は、エンジン27により駆動される油圧ポンプ41と、一対の電磁弁42,43と、電磁弁42,43の切換に応じて油圧ポンプ41からの圧油によりピストン位置が制御されるサーボシリンダ44とから成り、サーボシリンダ44のピストン位置に応じて油圧ポンプ1の傾転角が制御される。ここで、一対の電磁弁42,43はコントローラ50により切換制御される。

0019

51は、油圧ポンプ1の傾転角θsを検出する傾転角センサ、52は油圧ポンプ1の吐出圧力Ppを検出する圧力センサ、53はエンジン27の回転数Nrを検出する回転数センサ、54は、油圧ポンプ1の吐出圧力とアクチュエータの最大負荷圧力(油圧モータ4の負荷圧力、アームシリンダ21およびその他の各アクチュエータの負荷圧力のうち最大の値であり、シャトル弁29にて選択されたものである)との差圧、つまりLS差圧ΔPLSを検出する差圧センサである。また、55はガバナレバー27bの回動量Nθを検出するポテンショメ−タであり、これらの各センサの検出結果はコントローラ50に入力される。57は、燃料レバー57aの手動操作に応じた目標回転数Xを指令する回転数設定装置であり、その指令信号もコントローラ50に入力される。

0020

コントローラ50は、図4に示すような第1の制御回路部60と図5に示す第2の制御回路部80とを有している。制御回路部60は、ロードセンシング制御部(以下、LS制御部)61と、トルク制御部62と、選択部63と、サーボ制御部64とから成る。LS制御部61は、目標差圧ΔPLSRと、差圧センサ54で検出されたLS差圧ΔPLSとの偏差Δ(PLS)を演算し、この偏差Δ(PLS)から目標値の変化量ΔθLを演算し、これを積分してロードセンシング制御のための目標ポンプ傾転角θLを求めて出力する。

0021

トルク制御部62は、回転数センサ53で検出されたエンジン回転数Nrと、ポテンショメ−タ55で検出されたガバナレバー位置Nθとの偏差ΔNを演算し、この偏差ΔNからエンジンストールを防止するための目標トルクTpoを演算し、この目標トルクTpoに圧力センサ52で検出されたポンプ吐出圧力Ppの逆数を乗じて傾転角演算を行い、その値θpsに一時遅れ要素のフィルタをかけて入力トルク制限制御のための目標ポンプ傾転角θTを求める。

0022

選択部63は、上記2つの目標傾転角θL,θTのうち小さい方の値を選択してサーボ制御部64に出力する。サ−ボ制御部64は、選択された傾転角指令値θrと、傾転角センサ51により検出した傾転角フィ−ドバック値θsとを比較し、ポンプ傾転角θsが傾転角指令値θrに一致するよう傾転角制御装置40を制御する。

0023

ここで、上記ロードセンシング制御によれば、LS差圧が一定値になるように可変容量油圧ポンプ1の押除け容積(以下、傾転角ともいう)が制御され、上記ポンプ圧ロードセンシング圧よりも所定の目標値だけ高く保持されるので、ポンプ吐出流量が制御弁2または20などの要求流量になるようにポンプ傾転角が制御され、余分な流量を吐出することがなく絞り損失による無駄がなくなり燃費および操作性の向上が図れる。また入力トルク制限制御によれば、油圧ポンプ1のトルクがエンジン27の出力トルクの範囲内に保持され、エンジン27に過負荷が作用するのが防止される。

0024

一方、図5に示す第2の制御回路部80において、81は目標回転数演算部であり、回転数設定装置57の燃料レバー57aの変位量に相当する信号Xに応じた目標回転数Nxを決定する。変位量Xと目標回転数Nxとは、変位量Xが増加するに従って目標回転数Nxがアイドル回転数Niから直線的に増加する関係に設定されている。

0025

82は回転数補正値演算部であり、圧力センサ52の出力である油圧ポンプ1の吐出圧力Ppと各操作レバーに対応するパイロット圧力P1〜P8とが入力され、後述する図1の回路にしたがって回転数補正値ΔNを求める。89は選択スイッチ操作部58に連動するスイッチであり、運転席に設けられてオペレータが自由に操作できるようにされている。なお、左右の旋回パイロット圧力信号P7a,7bはパイロット圧力信号P7として、さらに走行前後進パイロット圧力信号P8a,P8bはパイロット圧力信号P8として入力される。

0026

図1は回転数補正値演算部82の詳細を示すもので、820は負荷圧力に対する回転数補正値ΔN1を出力する関数発生器、821a〜821hは、それぞれ入力されるパイロット圧油に応じた係数k1〜k8を出力する関数発生器であり、それらの出力は最大値選択回路822に入力され、各関数発生器からの出力のうち最大値が選択されて係数kとして出力される。関数発生器820から出力される回転数補正値ΔN1と最大値選択回路822から出力される係数kは乗算器823で乗算され、乗算器823の出力は回転数補正値演算部82からΔNとして図5のスイッチ89に出力される。したがって、回転数補正値ΔNは動作するアクチュエータの種類や動作方向に応じて適切に決定される。

0027

ブーム、アーム、バケット操作時の係数k1〜k6は、図1に示すように、各アクチュエータごとに、さらにその動作方向ごとに異なった特性をもつ関数発生器821a〜821fから出力される。ブーム上げ操作下げ操作に比べて低いパイロット圧力から大きく回転数を補正し、アーム引き操作は押し操作に比べて低いパイロット圧力から大きく回転数を補正し、さらに、バケット引き操作は押し操作に比べて低いパイロット圧力から大きく回転数を補正するような特性に設定されている。旋回操作は旋回方向に関係なく一律に、ブーム上げ、アーム引きやバケット引きに比べて高い圧力から回転数を補正するように設定されている。さらに、走行操作は前後進に関係なく一律に、パイロット圧力の立上がり直後からその圧力に比例して回転数を補正するように設定されている。

0028

関数発生器820は、ポンプ圧力が回転数アップ圧力設定値Puを越えて増加する場合は、図示の増量特性にしたがいポンプ圧力に応じた回転数補正値ΔN1を出力する。一方、ポンプ圧力が所定値以上減少する場合、すなわち現在値から(Pu−Pd)以上減少する場合は、図示の減量特性にしたがいポンプ圧力に応じた回転数補正値ΔN1を出力する。ここで、回転数補正値ΔN1がゼロになるときの圧力Pdを回転数ダウン設定値と呼び、PuとPdとの差がヒステリシスであり、いったん増量された回転数はポンプ圧力がその差分以上低下しないと減量されないようになっており、これにより、ハンチングが防止される。

0029

図5に示すように、この回転数補正値演算部82で求められた回転数補正値ΔNは、選択スイッチ89を介して加算部87の+入力端子に入力され、ここで上記目標回転数Nxに加算され、目標回転数指令値Nyとされる。この目標回転数指令値Nyはサ−ボ制御部88でポテンショメ−タ55により検出したガバナレバー27bの変位量Nθの信号と比較され、図6に示す手順にしたがって両者が一致するようパルスモータ28が制御される。なお、選択スイッチ89はオペレータが操作部58を操作することにより開閉したり、作業形態を表示する信号に応答して開閉させることができる。

0030

図6において、まずステップS21で目標回転数指令値Nyとガバナレバー変位量Nθとをそれぞれ読み込み、ステップS22に進む。ステップS22では、Nθ−Nyの結果を回転数差Aとしてメモリに格納し、ステップS23において、予め定めた基準回転数差Kを用いて、|A|≧Kか否かを判定する。肯定されるとステップS24に進み、回転数差A>0か否かを判定し、A>0ならばガバナレバ−変位量Nθが目標回転数指令値Nyよりも大きい、つまり制御回転数が目標回転数よりも高いから、エンジン回転数を下げるためステップS25でモータ逆転を指令する信号をパルスモータ28に出力する。これによりパルスモータ28が逆転しエンジン27の回転数が低下する。

0031

一方、A≦0ならばガバナレバ−変位量Nθが目標回転数指令値Nyよりも小さい、つまり制御回転数が目標回転数よりも低いから、エンジン回転数を上げるためステップS26でモータ正転を指令する信号を出力する。これにより、パルスモータ28が正転し、エンジン27の回転数が上昇する。ステップS23が否定されるとステップS27に進んでモータ停止信号を出力し、これによりエンジン27の回転数が一定値に保持される。ステップS25〜S27を実行すると始めに戻る。

0032

以上の構成において、圧力センサ52で検出された油圧ポンプ1の吐出圧力Ppが所定値Pu(図1)を越えると、その圧力Puに応じた回転数補正値ΔN1が関数発生器820から出力される。この補正値ΔN1は、乗算器823で最大値選択回路822で選択された最大係数と乗算され、補正値ΔNとして回転数補正値演算部82から出力される。最大値選択回路822は、各アクチュエータの操作パイロット圧油が入力される関数発生器821a〜821hからの係数k1〜k8のうちの最大値を選択する。単独操作の場合には操作に対応した関数発生器からの係数が選択され、図1の関数発生器821a〜821hに示す特性にしたがった係数kがΔN1に乗算される。

0033

この補正値ΔNは、加算器87において、目標回転数演算部81で設定された目標回転数Nxに加算される。したがって、目標回転数指令値Nyが目標回転数Nxよりも高くなり、エンジン27の実際の回転数もそれに応じて上昇し、制御弁の通過流量がサチュレートしていない範囲では、油圧ポンプ1の吐出流量が増加する。

0034

たとえば、ブーム操作では、アーム上げ操作時には比較的低いパイロット圧力から大きく回転数が増量され、アーム下げ操作時には、上げ操作時に比べてパイロット圧力が高いときだけわずかに回転数が増量される。一方、アームやバケット操作においては、引き操作時には押し操作時に比べて低いパイロット圧力から大きく回転数が増量される。一方、旋回操作は左右の旋回に関係なくブーム上げ、アーム引き、あるいはバケット引き操作時に比べて比較的高いパイロット圧力の領域でわずかに回転数が増量される。さらに、走行操作は前後進に関係なくパイロット圧力に比例して回転数が増量される。

0035

以上の第1の実施例によれば、どのアクチュエータが動作しているかに応じて回転数が適切に増量されるとともに、アクチュエータの動作方向に応じても適切に回転数が増量される。したがって、ブーム上げ、アーム引き、バケット引きのように操作直後から比較速い段階で流量が要求される操作時には回転数増量が早目に行われて要求流量を満たすことができる。その上、ブーム下げ、アーム押し、バケット押しのように流量がさほど要求されない操作時には回転数がほとんど増量しないようにし、無駄な回転数アップを防止して低燃費化も図られている。このことは旋回操作でも同様であり、旋回開始直後にポンプ圧力が上昇してもむやみに回転数増量が行なわれず、耳障りな騒音や燃費の悪化が抑制される。さらに、走行のようにブーム、アーム、バケットのようなフロント作業に比べて要求流量が大きい走行時にはパイロット圧力に応じた回転数増量が行なわれ、走行に適した流量が得られる。

0036

−第2の実施例−
図7は回転数補正値演算部82の別実施例を示すもので、図1と同様な箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明する。関数発生器821a〜821hの出力は加算器824で加算されて最小値選択回路825の一方の入力とされる。最小値選択回路825の他方の入力端子には制限値としての1を出力するリミット信号出力回路826が接続されている。

0037

図7の回転数補正値演算部の構成によれば、単独操作時には各アクチュエータの関数発生器からの出力が最小値選択回路825で選択されるから、図1の構成の場合と同様な回転数補正が行なわれる。一方、複合動作時には、複数の関数発生器からの出力が加算器824で加算され、その加算結果が1以下であればその加算結果にしたがった係数kがΔN1と乗算される。たとえばブーム下げとアーム押しが同時に操作された場合には、関数発生器821bと821dからそれぞれ出力される係数k2,k4の最大値は0.5以下に設定されているから、それらの加算値は1以下であり、最小値選択回路825からその加算結果が出力される。図1の場合には、関数発生器821bと821dの出力のうち最大値が係数kとして出力されるから、図7の実施例の場合には図1の場合に比べて係数kは大きくなり、回転数の増量も大きくなる。その他の複合操作時にも加算結果が1を越えない範囲で同様な回転数増量が行なわれる。すなわち、図7の場合には、複合操作時に図1に比べて流量を多く供給できる。

0038

−第3の実施例−
図8,9は、アクチュエータの負荷圧力を検出してアクチュエータの動作の有無と動作方向を検出し、この検出結果で回転数を補正するようにした第3の実施例を示す。図2と同様な箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明する。図8において、走行油圧モータ4の入出力ポートにはシャトル弁30が接続され、シャトル弁30から取りだされる圧力を検出する圧力センサ4cが設けられる。また、アームシリンダ21のボトム側ポートの圧力を検出する圧力センサ21cと、ロッド側ポートの圧力を検出する圧力センサ21dが設けられる。さらに、図示はしないが、ブームシリンダロッド側圧力と、ボトム側の圧力と、バケットシリンダのロッド側圧力と、ボトム側圧力と、旋回モータの入出力ポートに接続されたシャトル弁で取り出された旋回圧力とをそれぞれ検出する圧力センサが設けられる。圧力センサ4c、21c,21d、さらには上述した不図示の圧力センサから信号Pp1〜Pp8として出力される。

0039

図9は第3の実施例における回転数補正値演算部を示す図である。831a〜831hは、各アクチュエータの負荷圧力信号Pp1〜Pp8をそれぞれ入力として回転数補正値ΔN1を出力する関数発生器、832は各関数発生器からの出力のうち最大値を選択する最大値選択回路であり、選択された最大値が回転数補正値ΔNとして回転数補正値演算部から出力される。

0040

このような第3の実施例でも、第1の実施例と同様に、動作するアクチュエータごとに、あるいはアクチュエータの動作方向ごとに、それぞれの動作に好適な回転数増量が行なわれる。複合動作時は最大出力がΔNとして選択される。

0041

−第4の実施例−
図10は、図8の構成の駆動装置において、各アクチュエータの負荷圧力Pp1〜Pp8に応じて関数発生器831a〜831hから出力される回転数補正値ΔN1が加算器832で加算され、その加算結果は最小値選択回路833の一方の入力端子に入力される。最小値選択回路833の他方の入力端子には、回転数補正値を制限するリミット信号がリミッタ834から入力され、回転数補正値ΔNはそのリミット信号で制限される。すなわち、複合動作時の関数発生器831a〜831hの出力の和がリミット値を越えない場合には、その和が回転数補正値ΔNとして出力され、和がリミット値を越える場合にはリミット信号がΔNとして出力される。したがって、この実施例においては、図7で説明したと同様な効果が得られる。

0042

以上の実施例の構成において、油圧モータ4および作業用油圧シリンダ21などが油圧アクチュエータを、走行ペダル6a、操作レバー58などが指令手段を、燃料レバー57aが操作部材を、目標回転数演算部81が目標回転数設定手段を、加算器87が回転数補正手段を、パルスモータ28およびサーボ制御部88が原動機制御手段を、圧力センサ52が負荷検出手段を、回転数補正値演算部82が補正値決定手段をそれぞれ構成する。

0043

なお以上では、操作部材として燃料レバーの操作量に応じてエンジン目標回転数を設定する例を示したが、操作部材は燃料レバーに限定されず、例えば走行ペダル操作量に応じてエンジン目標回転数を設定するものにも本発明を適用できる。また、アップダウンスイッチでエンジン目標回転数を設定するもの、あるいは、重負荷用スイッチ、軽負荷用スイッチ、アイドル用スイッチを設け、各スイッチを操作すると予め定めた目標回転数に設定するものでもよい。さらに、油圧ショベル以外の油圧建設機械にも本発明を同様に適用できる。さらにまた、ロードセンシング油圧駆動制御装置として説明したが、この制御方式に本発明が限定されるものではない。

発明の効果

0044

以上説明したように本発明によれば、負荷状態に応じて原動機回転数を増量補正する際に、動作するアクチュエータの種類やその動作方向を加味するようにしたので、操作性が高く、低騒音であり、かつ省燃費が図られた油圧建設機械を提供できる。

図面の簡単な説明

0045

図1一実施例に係る回転数補正値演算部の詳細を示すブロック図である。
図2油圧建設機械の駆動制御装置の一実施例の全体構成を示す図である。
図3図2のパイロット操作回路を示す図である。
図4ポンプ制御回路部のブロック図である。
図5回転数制御部のブロック図である。
図6エンジン回転数制御の手順を示すフローチャートである。
図7回転数補正値演算部の別実施例の詳細を示すブロック図である。
図8油圧建設機械の駆動制御装置の別実施例の全体構成を示す図である。
図9回転数補正値演算部のさらに別実施例の詳細を示すブロック図である。
図10回転数補正値演算部のさらに別実施例の詳細を示すブロック図である。

--

0046

1可変容量油圧ポンプ
2走行用制御弁
走行用油圧モータ
4a〜4c圧力センサ
6パイロット弁
6a走行ペダル
8 前後進切換弁
20アーム用制御弁
21アームシリンダ
21a〜21d 圧力センサ
27エンジン(原動機)
28パルスモータ
40傾転制御装置
50コントローラ
51傾転角センサ
52 圧力センサ
53回転数センサ
54差圧センサ
55ポテンショメ−タ
57回転数設定装置
57a燃料レバー
60 第1の制御回路部
61 LS制御部
62トルク制御部
63 選択部
64 サ−ボ制御部
80 第2の制御回路部
81目標回転数演算部
82回転数補正値演算部
820関数発生器
821a〜821h 関数発生器
822最大値選択回路
823乗算器
824 加算器

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