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技術 二次電池の高速充電方法及びその装置

出願人 株式会社ジップチャージ
発明者 スチュアートニールシモンズ宮本勇
出願日 1993年9月29日 (27年8ヶ月経過) 出願番号 1993-243223
公開日 1995年4月21日 (26年1ヶ月経過) 公開番号 1995-107675
状態 特許登録済
技術分野 電池の充放電回路 電池等の充放電回路
主要キーワード 温度上昇割合 前回測定データ ピーク状態 測定温度データ 電圧測定データ 温度エネルギー 温度データ値 温度測定データ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年4月21日)のものです。
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図面 (20)

目的

一つの充電器でありながら汎用性を有し、如何なる種類の二次電池でも効率的に短時間で充電出来ると共に、任意のCレートの二次電池でも、充電処理が実行される充電器を提供する。

構成

各種の二次電池を低電流から高電流の任意の電流量を選択しながら充電するに際し、当該電池電圧及び又は温度が監視され、該電池の温度の上昇割合が、その直前に測定した温度の上昇割合より少なくとも所定の基準値を超える増加を示した時点、若しくは該電池の電圧の変化の差分値が、所定期間連続的に低下したことを検出した時点の何れかに於いて当該充電操作中止される。

概要

背景

ニッケルカドミウム蓄電池或はニッケル─水素電池更にはリチウムイオン電池といった二次電池セコンダリセル)は、その耐用期間全体を通して何度も再充電されうる。この再充電作業は、当業者には周知のものである蓄電池に対する有害な影響を最小限におさえるべく入念に制御されなくてはならない(例えば「蓄電池の充電寿命延長能力」、Bob Williams,Cellular Business,1989年4月、p44〜49を参照のこと)。

二次電池再充電技術の初期において、再充電作業は数時間もの時間を要していた。二次電池により給電を受けている消費者向け装置が増々一般化していくにつれて、時間単位ではなく分単位で二次電池を再充電できるシステムに対する要求が生じてきた。処で、二次電池を急速に充電することは可能であるものの、これには、蓄電池に対する不可逆的な損傷を防ぐための蓄電池再充電プロセスのより一層入念な監視及び制御が必要となる(例えば「ニッケルカドミウム蓄電池最新情報」1990年9月カドミウム協会ブリュッセルセミナー報告書、1990年11月英国ロンドン、を参照のこと)。

先行技術は、二次電池を急速に再充電することのできるさまざまな二次電池再充電システムが開発されてきた事を示している。 これらのシステムには、標準的に、再充電されつつある蓄電池の電圧及び/又は温度を監視し、その温度又は電圧が予め定められたレベルに達した時点で蓄電池に対する充電電流印加中断及び/又は変化させるような電気回路関与している。米国特許第4,006,397Catotti他は、先行技術の代表的なものである。

又、特公昭62─23528号及び特公昭62─23529号各公報には、ニッケル─カドミウム電池等の二次電池の再充電方法に於いて、再充電操作中に、電池電圧波形の変化に注目し、係る電圧波形に現れる複数個変曲点を予め記憶させておき、記憶された複数個の変曲点が、所定の順序で発生した場合に、充電操作を中断する様な方法が開示されているが、係る方法では、各種の電池のそれぞれに付いて、個別に充電操作中における電圧波形の変化を予め記録しておき、再充電を行う必要のある電池の種類に応じて、当該充電操作を実行する以前に記憶内容を当該電池に対応するものに書換える操作が必要であり、操作が煩雑となると共に、充電操作の環境、電池の履歴等によって、必ずしも、当該電池の電圧出力波形が、記憶された通りの順序や大きさ示さない場合があるので、正確な充電操作、再充電操作を行う事ができず、従って、電池の性能を劣化させずに高速充電操作を実行する事が困難で有った。

又、当該二次電池としては、その他にニッケル─水素電池更にはリチウムイオン電池が存在している。つまり、従来の上記した二次電池、の再充電操作に於いては、通常では、6時間から長いものでは16時間をかけて充電操作を実行しており、高速充電と称して比較的短時間で再充電する方法でも1乃至2時間が必要とされている。

処で、従来に於いては、係る再充電可能な電池、蓄電池、バッテリと称されるものを再充電して所定の目的に使用する場合、出来るだけ充電時間は、少ない方が良い事は判っているが、かかる二次電池の内部の化学反応原理に基づく温度の上昇、内部圧力の上昇と言った問題がネックとなっているので、大量の電流を短時間に電池に流して充電する事は、セルの破壊に繋がるのみでなく、当該セルの電池特性、即ち出力特性充電特性等を劣化させる事になる事から、採用されていなかった。

然しながら、近年、かかる二次電池の需要が、各産業界の多方面で増大され、特に、工作機械使用現場病院等の医療機器類、移動電話等を含めた通信事業等に於いては、電源が途中で切れる事を極力嫌うと同時に高速、望ましくは瞬時の再充電可能な二次電池に対する要望が強くなって来ている。処で、上記したそれぞれの二次電池に於ける充電操作に於いては、上記した電圧と温度の変化を充電率の変化に対応した値としてグラフ化したものを比較して検討すると、図2〜図4に示す様に、それぞれ独自の特性を有している事が判る。

つまり、ニッケル−カドミウム蓄電池に於いては、図2に示す様な電圧及び温度特性を示すが、ニッケル─水素電池は、図3に示す様な電圧及び温度特性を示し、更にはリチウムイオン電池は、図4に示す様な電圧及び温度特性を示している。その為、従来に於いては、何れの二次電池を使用しても、充電時間は、少なくとも1時間以上係ると言う長時間充電の操作が必要とされると同時に、当該二次電池の種類に応じて、充電方法を変更したり、充電装置も変更しなければならないと言う、問題もあり、充電操作そのものを煩雑で、時間もかかり、コスト高な、充電方法しか現存していないのが実情である。

概要

一つの充電器でありながら汎用性を有し、如何なる種類の二次電池でも効率的に短時間で充電出来ると共に、任意のCレートの二次電池でも、充電処理が実行される充電器を提供する。

各種の二次電池を低電流から高電流の任意の電流量を選択しながら充電するに際し、当該電池の電圧及び又は温度が監視され、該電池の温度の上昇割合が、その直前に測定した温度の上昇割合より少なくとも所定の基準値を超える増加を示した時点、若しくは該電池の電圧の変化の差分値が、所定期間連続的に低下したことを検出した時点の何れかに於いて当該充電操作は中止される。

目的

その為には、1つの充電器で、如何なる構成、種類の二次電池も充電出来ると同時に、如何なるCレートの充電条件に於いても、充電操作を実行しえる充電器が要望されているが、現在の処、その様な充電器は実用化されていない。従って、本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、一つの充電器でありながら汎用性を有し、如何なる種類の二次電池でも効率的に短時間で充電出来ると共に、任意の充電率、即ちCレートでも、充電処理が実行される充電器を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを設定する第1の工程、充電レートCを設定する第2の工程、設定された充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定する第3の工程、該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける端子電圧を該読み取り調整時間tc毎に少なくと1回測定し、その時点での電圧データを適宜の第1の記憶手段に記憶する第4の工程、該第4の工程の操作を連続して予め定められた回数Lだけ複数回繰り返し、各読み取り調整時間tc毎に得られた複数個の電圧データを加算して、その結果である電圧データの変化量読み取りサンプリング時間ts(ts=L×tc)に対する変化量Dvnを適宜の第2の記憶手段に記憶する第5の工程、該第5の工程に於いて得られた第1のサンプリング時間(ts1)に対する変化量Dv1とそれに連続する第2のサンプリング時間(ts2)に対する変化量Dv2との差を演算して求め、その結果である変化量の差ΔDvを第3の記憶手段に記憶させる第6の工程、該第6の工程を、予め定められた所定の回数M回連続的に繰り返し、各変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に得られる複数個(M個)のΔDv1〜ΔDvMを加算して、当該変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)に於ける電圧データの変化量ΔTDvを求め、その結果を第4の記憶手段に記憶する第7の工程、該第4の記憶手段に記憶された電圧データの変化量ΔTDvから、該第1のサンプリング時間(ts1)から該第M回目のサンプリング時間(tsM)により定められる電圧データの第1の変化量読み取りサンプリング総時間t1に於いて測定された電圧変化量ΔTDv1と該第2のサンプリング時間(ts2)から該第M+1回目のサンプリング時間(tsM+1)により定められる電圧データの第2の変化量読み取りサンプリング総時間t2に於いて測定された電圧変化量ΔTDv2との差分値ΔHv(ΔHv=ΔTDv2−ΔTDv1)を演算により求め、その結果を第5の記憶手段に記憶させておく第8の工程、該第8の工程に於ける操作を繰り返しながら、隣接する各変化量読み取りサンプリング総時間tnとtn+1のそれぞれに於ける電圧変化量ΔTDvnとΔTDv(n+1)とからその差分値ΔHvn(ΔHvn=ΔTDv(n+1)−ΔTDvn)を演算して第5の記憶手段に記憶させる第9の工程、該第9の工程に於いて連続して得られた複数個mの電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmのそれぞれに対して、その値が正(0若しくは0以上の値)の値であるか、負(0以下)であるかを判断する第10の工程、及び該電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmが発生する順に、判断処理を実行して、少なくとも予め定められた所定の回数S回連続して、該電圧変化量差分値ΔHvが0か負の値を示すか否かを判断し、該電圧変化量差分値ΔHvが連続してS回、0又は負の値を示した場合には、当該充電操作を停止させる第11の工程、とから構成されている事を特徴とする二次電池の充電方法

請求項2

データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを設定する第1の工程、充電レートCを設定する第2の工程、設定された充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定する第3の工程、該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける電池温度を該読み取り調整時間tc毎に少なくと1回測定し、その時点での温度データを適宜の第1の記憶手段に記憶する第4の工程、該第4の工程の操作を連続して予め定められた回数Lだけ複数回繰り返し、各読み取り調整時間tc毎に得られた複数個の温度データを加算して、その結果である温度データの変化量読み取りサンプリング時間ts(ts=L×tc)に対する変化量Dtnを適宜の第2の記憶手段に記憶する第5の工程、該第5の工程に於いて得られた第1のサンプリング時間(ts1)に対する変化量Dt1とそれに連続する第2のサンプリング時間(ts2)に対する変化量Dt2との差を演算して求め、その結果である変化量の差ΔDtを第3の記憶手段に記憶させる第6の工程、該第6の工程を、予め定められた所定の回数M回連続的に繰り返し、各変化量読み取りサンプリング時間(ts)に得られる複数個(M個)のΔDt1〜ΔDtMを加算して、当該変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)に於ける温度データの変化量ΔTDtを求め、その結果を第4の記憶手段に記憶する第7の工程、該第4の記憶手段に記憶された温度データの変化量ΔTDtから、該第1のサンプリング時間(ts1)から該第M回目のサンプリング時間(tsM)により定められる温度データの第1の変化量読み取りサンプリング総時間t1に於いて測定された温度変化量ΔTDt1と該第2のサンプリング時間(ts2)から該第M+1回目のサンプリング時間(tsM+1)により定められる温度データの第2の変化量読み取りサンプリング総時間t2に於いて測定された温度変化量ΔTDt2との変化率ΔHt(ΔHt=ΔTDt2/ΔTDt1)を演算により求め、その結果を第5の記憶手段に記憶させておく第8の工程、該第8の工程に於ける操作を繰り返しながら、隣接する各変化量読み取りサンプリング総時間tnとtn+1のそれぞれに於ける温度変化量ΔTDtn〜ΔTDt(n+1)とからその変化率ΔHtn(ΔHtn=ΔTDt(n+1)−ΔTDtn)を演算して第5の記憶手段に記憶させる第9の工程、該第5に記憶手段に記憶された情報から、当該隣接する二つの温度変化量間の変化率ΔHmの値が予め定められた所定の値K以上であるか、或いはそれ以下であるかを判断する第10の工程、該温度変化量変化率ΔHmの値が所定の値K以上である場合には、当該充電操作を停止させる第11の工程、とから構成されている事を特徴とする二次電池の充電方法。

請求項3

データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを設定する第1の工程、充電レートCを設定する第2の工程、設定された充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定する第3の工程、該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける電池温度及び端子電圧の各データを個別に該読み取り調整時間tc毎に少なくと1回測定し、その時点での温度データ及び端子電圧データの各データを適宜の第1の記憶手段に個別に記憶する第4の工程、該第4の工程の操作を連続して予め定められた回数Lだけ複数回繰り返し、各読み取り調整時間tc毎に得られた複数個の温度データ及び端子電圧データをそれぞれ個別に加算して、その結果である温度データ及び端子電圧データの変化量読み取りサンプリング時間(ts=L×tc)に対するそれぞれの変化量Dvn、Dtnを適宜の第2の記憶手段に各別に記憶する第5の工程、該第5の工程に於いて得られた第1のサンプリング時間(ts1)に対する変化量Dv1とDt1とそれに連続する第2のサンプリング時間(ts2)に対する変化量Dv2とDt2との差を演算して求め、その結果である変化量の差ΔDを温度データ及び端子電圧データ毎に(ΔDv、ΔDt)求めて第3の記憶手段に記憶させる第6の工程、該第6の工程を、予め定められた所定の回数M回連続的に繰り返し、各変化量読み取りサンプリング時間(ts)に得られる複数個(M個)のΔDv1〜ΔDvM、ΔDt1〜ΔDtMを加算して、当該変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)に於ける温度データ及び端子電圧データの変化量ΔTDv、ΔTDtを求め、その結果を温度データ及び端子電圧データ毎に第4の記憶手段に記憶する第7の工程、該第4の記憶手段に記憶された電圧データの変化量ΔTDv、ΔTDtから、該第1のサンプリング時間(ts1)から該第M回目のサンプリング時間(tsM)により定められる電圧データの第1の変化量読み取りサンプリング総時間t1に於いて測定された電圧変化量ΔTDv1と該第2のサンプリング時間(ts2)から該第M+1回目のサンプリング時間(tsM+1)により定められる電圧データの第2の変化量読み取りサンプリング総時間t2に於いて測定された電圧変化量ΔTDv2との差分値ΔHv=ΔTDv2−ΔTDv1を演算により求め、その結果を第5の記憶手段に記憶させておく第8の工程、該第8の工程に於ける操作を繰り返しながら、隣接する各変化量読み取りサンプリング総時間tnとtn+1のそれぞれに於ける電圧変化量ΔTDvn〜ΔTDv(n+1)とからその差分値ΔHvn(ΔHvn=ΔTDv(n+1)−ΔTDvn)を演算して第5の記憶手段に記憶させる第9の工程、該第9の工程に於いて連続して得られた複数個mの電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmのそれぞれに対して、その値が正(0若しくは0以上の値)の値であるか、負(0以下)であるかを判断する第10の工程、該第4の記憶手段に記憶された温度データの変化量ΔTDtから、該第1のサンプリング時間(ts1)から該第M回目のサンプリング時間(tsM)により定められる温度データの第1の変化量読み取りサンプリング総時間t1に於いて測定された温度変化量ΔTDt1と該第2のサンプリング時間(ts2)から該第M+1回目のサンプリング時間(tsM+1)により定められる温度データの第2の変化量読み取りサンプリング総時間t2に於いて測定された温度変化量ΔTDt2との変化率ΔHt(ΔHt=ΔTDt2/ΔTDt1)を演算により求め、その結果を第5の記憶手段に記憶させておく第11の工程、該第11の工程に於ける操作を繰り返しながら、隣接する各変化量読み取りサンプリング総時間tn〜tn+1のそれぞれに於ける温度変化量ΔTDtnとΔTDt(n+1)とからその変化率nΔHtn(ΔHtn=ΔTDt(n+1)/ΔTDtn)を演算して第5の記憶手段に記憶させる第12の工程、該第5に記憶手段に記憶された情報から、当該隣接する二つの温度変化量間の変化率ΔHtmの値が予め定められた所定の値K以上であるか、或いはそれ以下であるかを判断する第13の工程、該温度変化量変化率ΔHtmの値が所定の値K以上であって且つ該電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmが発生する順に、判断処理を実行して、少なくとも予め定められた所定の回数S回連続して、該電圧変化量差分値ΔHvが0若しくは負の値を示した場合には、当該充電操作を停止させる第14の工程、とから構成されている事を特徴とする二次電池の充電方法。

請求項4

該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける端子電圧若しくは電池温度データを該読み取り調整時間tc毎に測定する場合には、当該二次電池に供給される充電電流遮断して測定する事を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の二次電池の充電方法。

請求項5

該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける端子電圧若しくは電池温度データを該読み取り調整時間tc毎に測定する場合には、当該測定値の何れか一つでも、予め定められた異常値ベルを越える測定データがえられた場合には、その時点で、当該充電操作を中断する様に構成されている事を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の二次電池の充電方法。

請求項6

当該充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定されるデータ読み取り調整時間tcは、tc=tb×A/C(但しAは定数である)で表されるものである事を特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の二次電池の充電方法。請求項 記載の以下のを設定する第3の工程、

請求項7

当該データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎にM回連続して、電圧データを測定する操作を繰り返す工程に於いて、当該各データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に当該電圧データを測定した時点で、前記した電圧データの変化量ΔTDvを演算し、その時点での当該電圧データの変化量ΔTDvの値が、正か負か、或いは0かを判断し、正である場合には、当該電圧データの変化量ΔTDvの値変化の状態を判定する適宜のカウンタ値ΔSの値を0にリセットするが、当該電圧データの変化量ΔTDvの値が、負か或いは0である場合には、該カウンタ値ΔSの値に当該ΔTDvの値を加算して、該カウンタ値ΔSの値を該加算値更新させ、次いで、該カウンタ値ΔSの値が、予め定められた適宜の基準値Wと比較して、該カウンタ値ΔSの値が、該基準値Wより小さい場合には、充電操作を停止させる様にした事を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の二次電池の充電方法。

請求項8

当該電圧データの変化量ΔTDvの値が、0である場合には、該カウンタ値ΔSの値から予め定められた所定の値Zを差し引く様に構成されている事を特徴とする請求項7記載の二次電池の充電方法。

請求項9

充電を必要とする二次電池のセルに充電電流を供給する電流供給手段、該電流供給手段と充電される該二次電池の端子との間に設けられたスイッチ手段、該セルの温度を測定する温度測定手段、該温度測定手段を作動させて、所定のサンプリング周期で該セル温度を測定するサンプリング手段、該サンプリング手段と接続され、該スイッチ手段を制御する充電制御手段、充電レートCを設定する充電レート設定手段、当該充電レート設定手段に於いて設定された充電レートCに基づいて、予め定められたデータ読み取り基本時間tbから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定するデータ読み取り調整時間設定手段、当該データ読み取り調整時間tcを予め定められた数Lだけ乗算して、温度データの変化量読み取りサンプリング時間tsを設定するデータ変化量読み取りサンプリング時間設定手段、当該データの変化量読み取りサンプリング時間tsを予め定められた数Mだけ乗算して、データ変化量読み取りサンプリング総時間tを設定するデータ変化量読み取りサンプリング総時間設定手段、該データ読み取り調整時間tc毎に測定した温度データdtnを記憶する第1の記憶手段、当該第1の記憶手段に記憶された温度データdtnの所定の数Lのデータを加算したデータDtnを記憶する第2の記憶手段、該第2の記憶手段に記憶されたデータDtnから、前回の変化量読み取りサンプリング時間tsに於けるデータDt(n−1)と今回の変化量読み取りサンプリング時間ts+1に於けるデータDtnとの差分値ΔDt(ΔDt=Dtn−Dt(n−1))を記憶する第3の記憶手段、該変化量読み取りサンプリング時間(ts)を所定の回数(M回)繰り返してに得られる変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)内に於いて各変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に得られる複数個(M)個の当該温度データを加算して得られる温度データの変化量ΔTDtを記憶する第4の記憶手段、該第4の記憶手段に記憶された温度データの変化量ΔTDtの内、第1の変化量読み取りサンプリング総時間tnに於ける温度データの変化量ΔTDtnと該変化量読み取りサンプリング時間(ts)一つ分ずらせて形成された第2の変化量読み取りサンプリング総時間tn+1に於ける温度データの変化量ΔTDt(n+1)との変化率ΔHt(ΔHt=ΔTDt(n+1)/ΔTDtn)を演算してその値を記憶する第5の記憶手段、及び該温度変化量間の変化率ΔHtmを、予め定められた所定の基準値Kと比較して、該温度変化量間の変化率ΔHtmの値が、該基準値Kを越えた場合に、当該充電操作を停止させる為の信号を出力する第1の判定手段、前記各記憶手段に記憶される個々のデータを演算処理する為の演算手段、上記した各手段の動作を制御する中央演算手段とから構成されている事を特徴とする二次電池の充電装置

請求項10

充電を必要とする二次電池のセルに充電電流を供給する電流供給手段、該電流供給手段と充電される該二次電池の端子との間に設けられたスイッチ手段、該セルの端子電圧を測定する端子電圧測定手段、該端子電圧測定手段を作動させて、所定のサンプリング周期で該セルの端子電圧を測定するサンプリング手段、該サンプリング手段と接続され、該スイッチ手段を制御する充電制御手段、充電レートCを設定する充電レート設定手段、当該充電レート設定手段に於いて設定された充電レートCに基づいて、予め定められたデータ読み取り基本時間tbから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定するデータ読み取り調整時間設定手段、当該データ読み取り調整時間tcを予め定められた数Lだけ乗算して、端子電圧データの変化量読み取りサンプリング時間tsを設定するデータ変化量読み取りサンプリング時間設定手段、当該データの変化量読み取りサンプリング時間tsを予め定められた数Mだけ乗算して、データ変化量読み取りサンプリング総時間tを設定するデータ変化量読み取りサンプリング総時間設定手段、該データ読み取り調整時間tc毎に測定した端子電圧データdvnを記憶する第1の記憶手段、当該第1の記憶手段に記憶された端子電圧データdvnの所定の数Lのデータを加算したデータDvnを記憶する第2の記憶手段、該第2の記憶手段に記憶されたデータDvnから、前回の変化量読み取りサンプリング時間tsに於けるデータDv(n−1)と今回の変化量読み取りサンプリング時間ts+1に於けるデータDvnとの差分値ΔDv(ΔDv=Dvn−Dv(n−1))を記憶する第3の記憶手段、該変化量読み取りサンプリング時間(ts)を所定の回数(M回)繰り返してに得られる変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)内に於いて各変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に得られる複数個(M)個の当該端子電圧データを加算して得られる端子電圧データの変化量ΔTDvを記憶する第4の記憶手段、該第4の記憶手段に記憶された端子電圧データの変化量ΔTDvの内、第1の変化量読み取りサンプリング総時間tnに於ける端子電圧データの変化量ΔTDvnと該変化量読み取りサンプリング時間(ts)一つ分ずらせて形成された第2の変化量読み取りサンプリング総時間tn+1に於ける端子電圧データの変化量ΔTDv(n+1)との差分値ΔHvm(ΔHvm=Hv(m+1)−Hvm)を記憶させる第5の記憶手段、該第5の記憶手段に記憶されている連続した複数個mの電圧データ変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmのそれぞれに対して、その値が正(0若しくは0以上の値)の値であるか、負(0以下)であるかを判断し、該電圧データ変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmが発生する順に、判断処理を実行して、少なくとも予め定められた所定の回数S回連続して、該電圧データ変化量差分値ΔHvが負の値を示した場合には、当該充電操作を停止させる為の信号を出力する第2の判定手段、及び前記各記憶手段に記憶される個々のデータを演算処理する為の演算手段、上記した各手段の動作を制御する中央演算手段とから構成されている事を特徴とする二次電池の充電装置。

技術分野

0001

本発明は、二次電池の急速な再充電に関するものであり、更に詳しくは、ニッケルカドミウム電池、はニッケル─水素電池或いはリチウムイオン電池の様な二次電池の高速充電装置及び二次電池の高速充電方法に関するものである。そして、本発明に於いては、ニッケル─カドミウム電池或はニッケル─水素電池(Ni/H2 )電池、更には、リチウムイオン電池の様な二次電池に関して、特に電池の温度及び電圧は、再充電操作の間監視されており、この再充電作業は、監視されているパラメータの温度或いは温度と電圧が、特異な状況を示した時点で当該充電操作終結される様に構成されたものである。

背景技術

0002

ニッケル−カドミウム蓄電池或はニッケル─水素電池更にはリチウムイオン電池といった二次電池(セコンダリセル)は、その耐用期間全体を通して何度も再充電されうる。この再充電作業は、当業者には周知のものである蓄電池に対する有害な影響を最小限におさえるべく入念に制御されなくてはならない(例えば「蓄電池の充電寿命延長能力」、Bob Williams,Cellular Business,1989年4月、p44〜49を参照のこと)。

0003

二次電池再充電技術の初期において、再充電作業は数時間もの時間を要していた。二次電池により給電を受けている消費者向け装置が増々一般化していくにつれて、時間単位ではなく分単位で二次電池を再充電できるシステムに対する要求が生じてきた。処で、二次電池を急速に充電することは可能であるものの、これには、蓄電池に対する不可逆的な損傷を防ぐための蓄電池再充電プロセスのより一層入念な監視及び制御が必要となる(例えば「ニッケルカドミウム蓄電池最新情報」1990年9月カドミウム協会ブリュッセルセミナー報告書、1990年11月英国ロンドン、を参照のこと)。

0004

先行技術は、二次電池を急速に再充電することのできるさまざまな二次電池再充電システムが開発されてきた事を示している。 これらのシステムには、標準的に、再充電されつつある蓄電池の電圧及び/又は温度を監視し、その温度又は電圧が予め定められたレベルに達した時点で蓄電池に対する充電電流印加中断及び/又は変化させるような電気回路関与している。米国特許第4,006,397Catotti他は、先行技術の代表的なものである。

0005

又、特公昭62─23528号及び特公昭62─23529号各公報には、ニッケル─カドミウム電池等の二次電池の再充電方法に於いて、再充電操作中に、電池の電圧波形の変化に注目し、係る電圧波形に現れる複数個変曲点を予め記憶させておき、記憶された複数個の変曲点が、所定の順序で発生した場合に、充電操作を中断する様な方法が開示されているが、係る方法では、各種の電池のそれぞれに付いて、個別に充電操作中における電圧波形の変化を予め記録しておき、再充電を行う必要のある電池の種類に応じて、当該充電操作を実行する以前に記憶内容を当該電池に対応するものに書換える操作が必要であり、操作が煩雑となると共に、充電操作の環境、電池の履歴等によって、必ずしも、当該電池の電圧出力波形が、記憶された通りの順序や大きさ示さない場合があるので、正確な充電操作、再充電操作を行う事ができず、従って、電池の性能を劣化させずに高速充電操作を実行する事が困難で有った。

0006

又、当該二次電池としては、その他にニッケル─水素電池更にはリチウムイオン電池が存在している。つまり、従来の上記した二次電池、の再充電操作に於いては、通常では、6時間から長いものでは16時間をかけて充電操作を実行しており、高速充電と称して比較的短時間で再充電する方法でも1乃至2時間が必要とされている。

0007

処で、従来に於いては、係る再充電可能な電池、蓄電池、バッテリと称されるものを再充電して所定の目的に使用する場合、出来るだけ充電時間は、少ない方が良い事は判っているが、かかる二次電池の内部の化学反応原理に基づく温度の上昇、内部圧力の上昇と言った問題がネックとなっているので、大量の電流を短時間に電池に流して充電する事は、セルの破壊に繋がるのみでなく、当該セルの電池特性、即ち出力特性充電特性等を劣化させる事になる事から、採用されていなかった。

0008

然しながら、近年、かかる二次電池の需要が、各産業界の多方面で増大され、特に、工作機械使用現場病院等の医療機器類、移動電話等を含めた通信事業等に於いては、電源が途中で切れる事を極力嫌うと同時に高速、望ましくは瞬時の再充電可能な二次電池に対する要望が強くなって来ている。処で、上記したそれぞれの二次電池に於ける充電操作に於いては、上記した電圧と温度の変化を充電率の変化に対応した値としてグラフ化したものを比較して検討すると、図2図4に示す様に、それぞれ独自の特性を有している事が判る。

0009

つまり、ニッケル−カドミウム蓄電池に於いては、図2に示す様な電圧及び温度特性を示すが、ニッケル─水素電池は、図3に示す様な電圧及び温度特性を示し、更にはリチウムイオン電池は、図4に示す様な電圧及び温度特性を示している。その為、従来に於いては、何れの二次電池を使用しても、充電時間は、少なくとも1時間以上係ると言う長時間充電の操作が必要とされると同時に、当該二次電池の種類に応じて、充電方法を変更したり、充電装置も変更しなければならないと言う、問題もあり、充電操作そのものを煩雑で、時間もかかり、コスト高な、充電方法しか現存していないのが実情である。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、約数分乃至20分以内と言う極めて短時間での二次電池、特にニッケル─カドミウム電池、ニッケル─水素電池更にはリチウムイオン電池等の二次電池の再充電を容易にするものである。この非常に高い速度での再充電は、比較的低速の先行技術の再充電システムにおいてさほど有意でない、いくつかのパラメータの意義を増大させる。しかしながら、これらのパラメータは、蓄電池に有害な副作用を与えることなく安全で急速な再充電システムを生み出すように有効に処理できることがわかった。

0011

処で、係る互いに異なった技術構成を有する二次電池で、又それぞれの充電時に於ける充電特性、充電挙動を異にする二次電池を充電する為には、従来では、別々の充電器を用意しておき、充電すべき二次電池の種類に応じて、適切な充電器を選択して充電操作を行う必要が有った。従って、充電器そのものは、特定の二次電池の充電操作に対してのみ使用されるに過ぎないものであるから、それぞれの二次電池に対して、別々に充電器を準備する必要があり、不便であると共に、充電操作を煩雑にしている。

0012

又、同一種類の二次電池で有っても、充電操作に於ける充電電流量、換言すれば、Cレートとして一般的に示される充電率が異なる場合でも、当該充電器を別々に用意しておく必要があり、従って、充電器の種類もかなりの数を準備しなければならないと言う問題も有った。然しながら、係る二次電池の需要が増加し、又当該二次電池が使用される分野、使用場所多様化されてくると、現在使用している二次電池をすぐにでも充電して使用する必要のある分野、例えば、移動データ通信携帯電話建設工事現場等も増えて来ており、又その為、何処でも、如何なる種類の二次電池でも充電出来、しかも短時間に充電が完了しえる充電器が必要となってきている。

0013

その為には、1つの充電器で、如何なる構成、種類の二次電池も充電出来ると同時に、如何なるCレートの充電条件に於いても、充電操作を実行しえる充電器が要望されているが、現在の処、その様な充電器は実用化されていない。従って、本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、一つの充電器でありながら汎用性を有し、如何なる種類の二次電池でも効率的に短時間で充電出来ると共に、任意の充電率、即ちCレートでも、充電処理が実行される充電器を提供するものである。

課題を解決するための手段

0014

本発明は上記した目的を達成するため、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。即ち、本発明に係る二次電池の高速度充電方法の第1の態様としては、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを設定する第1の工程、充電レートCを設定する第2の工程、設定された充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定する第3の工程、該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける端子電圧を該読み取り調整時間tc毎に少なくと1回測定し、その時点での電圧データを適宜の第1の記憶手段に記憶する第4の工程、該第4の工程の操作を連続して予め定められた回数Lだけ複数回繰り返し、各読み取り調整時間tc毎に得られた複数個の電圧データを加算して、その結果である電圧データの変化量読み取りサンプリング時間ts(ts=L×tc)に対する変化量Dvnを適宜の第2の記憶手段に記憶する第5の工程、該第5の工程に於いて得られた第1のサンプリング時間(ts1)に対する変化量Dv1とそれに連続する第2のサンプリング時間(ts2)に対する変化量Dv2との差を演算して求め、その結果である変化量の差ΔDvを第3の記憶手段に記憶させる第6の工程、該第6の工程を、予め定められた所定の回数M回連続的に繰り返し、各変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に得られる複数個(M個)のΔDv1〜ΔDvMを加算して、当該変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)に於ける電圧データの変化量ΔTDvを求め、その結果を第4の記憶手段に記憶する第7の工程、該第4の記憶手段に記憶された電圧データの変化量ΔTDvから、該第1のサンプリング時間(ts1)から該第M回目のサンプリング時間(tsM)により定められる電圧データの第1の変化量読み取りサンプリング総時間t1に於いて測定された電圧変化量ΔTDv1と該第2のサンプリング時間(ts2)から該第M+1回目のサンプリング時間(tsM+1)により定められる電圧データの第2の変化量読み取りサンプリング総時間t2に於いて測定された電圧変化量ΔTDv2との差分値ΔHv(ΔHv=ΔTDv2−ΔTDv1)を演算により求め、その結果を第5の記憶手段に記憶させておく第8の工程、該第8の工程に於ける操作を繰り返しながら、隣接する各変化量読み取りサンプリング総時間tnとtn+1のそれぞれに於ける電圧変化量ΔTDvnとΔTDv(n+1)とからその差分値ΔHvn(ΔHvn=ΔTDv(n+1)−ΔTDvn)を演算して第5の記憶手段に記憶させる第9の工程、該第9の工程に於いて連続して得られた複数個mの電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmのそれぞれに対して、その値が正(0若しくは0以上の値)の値であるか、負(0以下)であるかを判断する第10の工程、及び該電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmが発生する順に、判断処理を実行して、少なくとも予め定められた所定の回数S回連続して、該電圧変化量差分値ΔHvが0か負の値を示すか否かを判断し、該電圧変化量差分値ΔHvが連続してS回、0又は負の値を示した場合には、当該充電操作を停止させる第11の工程、とから構成されている二次電池の充電方法であり、又、本発明に係る二次電池の高速度充電方法の第2の態様としては、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを設定する第1の工程、充電レートCを設定する第2の工程、設定された充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定する第3の工程、該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける電池温度を該読み取り調整時間tc毎に少なくと1回測定し、その時点での温度データを適宜の第1の記憶手段に記憶する第4の工程、該第4の工程の操作を連続して予め定められた回数Lだけ複数回繰り返し、各読み取り調整時間tc毎に得られた複数個の温度データを加算して、その結果である温度データの変化量読み取りサンプリング時間ts(ts=L×tc)に対する変化量Dtnを適宜の第2の記憶手段に記憶する第5の工程、該第5の工程に於いて得られた第1のサンプリング時間(ts1)に対する変化量Dt1とそれに連続する第2のサンプリング時間(ts2)に対する変化量Dt2との差を演算して求め、その結果である変化量の差ΔDtを第3の記憶手段に記憶させる第6の工程、該第6の工程を、予め定められた所定の回数M回連続的に繰り返し、各変化量読み取りサンプリング時間(ts)に得られる複数個(M個)のΔDt1〜ΔDtMを加算して、当該変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)に於ける温度データの変化量ΔTDtを求め、その結果を第4の記憶手段に記憶する第7の工程、該第4の記憶手段に記憶された温度データの変化量ΔTDtから、該第1のサンプリング時間(ts1)から該第M回目のサンプリング時間(tsM)により定められる温度データの第1の変化量読み取りサンプリング総時間t1に於いて測定された温度変化量ΔTDt1と該第2のサンプリング時間(ts2)から該第M+1回目のサンプリング時間(tsM+1)により定められる温度データの第2の変化量読み取りサンプリング総時間t2に於いて測定された温度変化量ΔTDt2との変化率ΔHt(ΔHt=ΔTDt2/ΔTDt1)を演算により求め、その結果を第5の記憶手段に記憶させておく第8の工程、該第8の工程に於ける操作を繰り返しながら、隣接する各変化量読み取りサンプリング総時間tnとtn+1のそれぞれに於ける温度変化量ΔTDtn〜ΔTDt(n+1)とからその変化率ΔHtn(ΔHtn=ΔTDt(n+1)−ΔTDtn)を演算して第5の記憶手段に記憶させる第9の工程、該第5に記憶手段に記憶された情報から、当該隣接する二つの温度変化量間の変化率ΔHmの値が予め定められた所定の値K以上であるか、或いはそれ以下であるかを判断する第10の工程、該温度変化量変化率ΔHmの値が所定の値K以上である場合には、当該充電操作を停止させる第11の工程、とから構成されている二次電池の充電方法である。

0015

更には、本発明に係る二次電池の高速度充電方法の第3の態様としては、上記第1と第2の態様を結合した態様も考えられる。

0016

本発明に係る二次電池の高速充電方法は、上記した様な基本的な技術構成を採用しているので、異なる複数種の二次電池でも、充電操作中に於ける充電特性、つまり二次電池の端子電圧或いは当該二次電池の温度特性を案して、異なる構成を有する二次電池に於ける共通の特性を把握して、充電率が、略100%となる時点を正確に把握出来る様になり、その為、同一の充電装置を用いて、異なる構造を有する二次電池でも、確実に充電操作を実行する事が出来ると共に、充電操作中に於ける二次電池の充電率を正確に把握して、充電率、略100%となる時点を迅速に且つ正確に判断して、その時点で充電操作を停止する様にしているので、誤って充電率が100%を越えているのに、更に充電操作を継続して、二次電池の温度を規格以上に上昇させ、当該二次電池を破壊すると言う問題が確実に回避されると共に、充電速度、即ちCレートに応じた充電操作時に於ける当該二次電池の特性把握を行うものであるので、同一の構成を有する二次電池で有っても、充電速度、即ちCレートを変化させて充電する場合にも対応できるので、特に高速充電を行う場合にも正確な充電操作を行う事が可能である。

0017

以下に、本発明に係る二次電池の高速充電方法及びその装置の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。本発明に係る二次電池の高速充電方法は、上記の様な技術構成を有するものであるが、かかる技術構成を採用した背景としては、先ず本発明者らは、従来から市販されている二次電池の充電特性を徹底的に分析検討を行い、前記した本発明の目的を満たす為の異なる二次電池を同一の充電装置で、しかも充電レートを変更しても充電を容易に且つ正確に、更には、高速で充電操作を実行しえる方法およびその為の充電装置の望ましい形態を追求した。

0018

即ち、本発明者らは、従来、市販されている二次電池の中から、特に重要と判断されるニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池及びリチウムイオン電池の特性に付いて分析した結果、ニッケル─カドミウム電池の充電特性は、一般的な傾向として、図2に示す様に、電池の端子電圧は、充電開始から100%充電される迄、漸次上昇を続け、充電率が100%に到達すると、その電圧値ピーク値を示し、それ以後の充電操作では、電池の電圧は降下する。

0019

一方、当該ニッケル─カドミウム電池に於ける電池の温度は、充電開始から100%充電される直前まで、若干の温度上昇はあるものの、全体的にみた場合、略平坦で、極端な温度上昇が見られないが、充電率が100%近辺に近づくとその温度は、急激に上昇する事を示している。又ニッケル−水素電池に於いては、図3に示す通り、電池の端子電圧は、充電開始から100%充電される迄、漸次上昇を続け、充電率が100%に到達すると、その電圧値はピーク値を示し、それ以後の充電操作では、当該電池の電圧は変化せず、当該ピーク値を維持する状態を示す。

0020

一方、当該ニッケル−水素電池に於ける電池の温度は、ニッケル─カドミウム電池と同様、充電開始から100%充電される直前まで、若干の温度上昇はあるものの、全体的にみた場合、略平坦で、極端な温度上昇が見られないが、充電率が100%近辺に近づくとその温度は、急激に上昇する事を示している。又、別の二次電池であるリチウムイオン電池に於いては、図4に示す通り、電池の端子電圧は、充電開始から100%充電される迄、略充電時間に比例して漸次上昇を続け、充電率が100%に到達すると、その電圧値はピーク値を示し、それ以後の充電操作では、当該電池の電圧は変化せず、当該ピーク値を維持する状態を示す。

0021

一方、当該ニッケル−水素電池に於ける電池の温度は、ニッケル─カドミウム電池と同様、充電開始から100%充電される直前まで、若干の温度上昇はあるものの、全体的にみた場合、略平坦で、極端な温度上昇が見られないが、充電率が100%近辺に近づくとその温度は、急激に上昇する事を示している。理想的の二次電池に於いては、流し込まれた電流は100%近くに充電されるまでは、そのエネルギーは充電に必要な化学反応に費やされ、温度エネルギーに変換されることは無い。

0022

然しながら、充電率が100%に近づいた以降は、当該反応速度が遅くなり、余ったエネルギーは充電に関係の無い化学反応に費やされ、温度エネルギーに変換される。従って、充電率が100%となった以降は、充電に寄与する反応は最早起こらず、ガスを発生したり、温度が上昇する。

0023

温度が上昇すると化学反応の速度は早くなり急激に温度が上昇し、それによってガスも大量に発生する。これらの現象悪循環となって最終的には電池の破壊を起こす事になる。一方、充電操作を繰り返すと充電に寄与する内部の化学反応を起こす物質が劣化して、充分なエネルギーを蓄えられなくなる。

0024

従って、前記の様に、充電率が100%になってからも充電操作を継続すると、内部物質の劣化が促進され、二次電池の寿命は本来の二次電池が持っている寿命よりもかなり短くなってしまうと言う問題がある。その為、従来に於いては、かかる電池の構成、或いは特性上からの制約から該二次電池の充電操作は、かなり限られた方法でしか実行されておらず、前記した様な欠点が解決出来ないでいた。

0025

従来の充電方法としては、例えば、
(1)微小電流(例えば二次電池の容量の1/10から1/20の電流)で充電操作を行い、充電終了時点は管理しない方法。かかる充電方法では、電流の制御は一切行わず、充電時間は、概ね10時間〜15時間を目処として終了させるものである。

0026

その為、係る充電方法では、充電時間が、極端に長くなり、又過充電になる危険が大きい。
(2)小電流(例えば二次電池の容量の1/3から1/10の電流)で充電操作を行い、充電終了は、充電時間を予め設定して管理するものであるが、充電時間は、5時間〜10時間が一般的である。

0027

かかる充電方法では、充電時間が長くなり、又電池に残留容量があると過充電になり温度の上昇が比較的大きくなる。
(3)比較的第電流(例えば二次電池の容量の1/3から1/1の電流)で充電操作を行い、充電中に電池の電圧がある値(一般的に1セル当たり約10mV)より下がった時点で終了する。

0028

充電終了時間は、約1時間で、比較的急速充電と称されている。かかる充電方法では、充電時間が比較的短いが、過充電になる危険が大きく長く、温度の上昇も大きい。又、係る方法では、前記した図2及び図3に示す様な特性を有する二次電池の充電終了を検知する事が不可能である。

0029

その為、本発明に於いては、上記した従来の各種の二次電池の充電特性を勘案し、従来では知られていない、該二次電池に於ける共通の特性を活用する事によって、前記した本発明の目的を達成させようとするものである。つまり、本発明に係る二次電池の高速充電方法では、如何なる種類の二次電池で有っても、充電率を95%〜100% の範囲で確実に充電操作を終了させる事が可能であり、小電流から大電流(例えば電池容量の1倍以上の電流)での充電操作が可能であり、特に、例えば2C以上の高速充電操作で極めて短時間、例えば15分以下、で充電操作を終了しうる二次電池の高速充電方法及びその装置が提供されるものである。

0030

以下に本発明に係る二次電池の高速充電方法及びその装置に付いて図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る二次電池の高速充電装置1の一具体例の構成を示すブロックダイアグラムであって、基本的には、充電を必要とする二次電池のセル2に充電電流を供給する電流供給手段3、該電流供給手段3と充電される該二次電池2の端子4との間に設けられたスイッチ手段5、該セル2の温度を測定する温度測定手段6、該二次電池の端子電圧を測定する電圧測定手段7、該温度測定手段6及び/又は電圧測定手段7を作動させて、所定のサンプリング周期で該セル温度及び/又は電圧を測定するサンプリング手段8、該サンプリング手段8によりサンプリングした各データを格納し、又該格納されている各種のデータを用いて所定の演算を実行し、その結果を別途格納する複数個のメモリ手段を内蔵する記憶装置30、該サンプリング手段8と接続され、該スイッチ手段5を制御する充電制御手段9、充電レートCを設定する充電レート設定手段10、当該充電レート設定手段10に於いて設定された充電レートCに基づいて、予め定められたデータ読み取り基本時間tbを発生させるデータ読み取り基本時間発生手段11、当該設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定するデータ読み取り調整時間設定手段12、当該データ読み取り調整時間tcを予め定められた数Lだけ乗算して、温度データの変化量読み取りサンプリング時間tsを設定するデータ変化量読み取りサンプリング時間設定手段13、当該データの変化量読み取りサンプリング時間tsを予め定められた数Mだけ乗算して、データ変化量読み取りサンプリング総時間tを設定するデータ変化量読み取りサンプリング総時間設定手段14、該データ読み取り調整時間tc毎に測定した温度データdtnを記憶する第1の記憶手段15、当該第1の記憶手段15に記憶された温度データdtnの所定の数Lのデータを加算したデータDtnを記憶する第2の記憶手段16、該第2の記憶手段16に記憶されたデータDtnから、前回の変化量読み取りサンプリング時間tsに於けるデータDt(n−1)と今回の変化量読み取りサンプリング時間ts+1に於けるデータDtnとの差分値ΔDt(ΔDt=Dtn−Dt(n−1))を記憶する第3の記憶手段17、該変化量読み取りサンプリング時間(ts)を所定の回数(M回)繰り返してに得られる変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)内に於いて各変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に得られる複数個(M)個の当該温度データを加算して得られる温度データの変化量ΔTDtを記憶する第4の記憶手段18、該第4の記憶手段18に記憶された温度データの変化量ΔTDtの内、第1の変化量読み取りサンプリング総時間tnに於ける温度データの変化量ΔTDtnと該変化量読み取りサンプリング時間(ts)一つ分ずらせて形成された第2の変化量読み取りサンプリング総時間tn+1に於ける温度データの変化量ΔTDtn+1と変化率ΔHt(ΔHt=ΔTDtn+1/ΔTDtn)を演算して、その値を第5の記憶手段19、該第5の記憶手段19に記憶されている、該温度変化量間の変化率ΔHtを、予め定められた所定の基準値Kと比較して、該温度変化量間の変化率ΔΔHtの値が、該基準値Kを越えた場合に、当該充電操作を停止させる為の信号を出力する第1の判定手段22、上記した温度測定データを同様の方法により測定され、該第4の記憶手段18に記憶された端子電圧データの変化量ΔTDvの内、第1の変化量読み取りサンプリング総時間tnに於ける端子電圧データの変化量ΔTDvnと該変化量読み取りサンプリング時間(ts)一つ分ずらせて形成された第2の変化量読み取りサンプリング総時間tn+1に於ける端子電圧データの変化量ΔTDv(n+1)との差分値ΔHv(ΔHv=ΔTDv(n+1)−ΔTDvnを記憶させる第5の記憶手段19、該第5の記憶手段19に記憶されている連続した複数個mの電圧データ変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmのそれぞれに対して、その値が正(0若しくは0以上の値)の値であるか、負(0以下)であるかを判断し、該電圧データ変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmが発生する順に、判断処理を実行して、少なくとも予め定められた所定の回数S回連続して、該電圧データ変化量差分値ΔHvが負の値を示した場合には、当該充電操作を停止させる為の信号を出力する第2の判定手段23、及び前記各記憶手段に記憶される個々のデータを演算処理する為の演算手段24、上記した各手段の動作を制御する中央演算手段25とから構成されている二次電池の充電装置1が示されている。

0031

本発明に於いて使用される二次電池は、前記した様に、ニッケル─カドミウム電池、ニッケル−水素電池、リチウムイオン電池等何れも同一の二次電池の高速充電装置を使用して高速充電を可能としたものである。本発明に於ける特徴は、上記したあらゆる二次電池の正確で短時間での充電操作を実現する為には、当該各二次電池の特性を完全に把握して、特性値の変化を正確に、迅速に検出し、それによって当該二次電池が充電率100%に限り無く接近している状態を確実に検出して、充電操作を停止させるものであり、その為に、本発明に於いては、当該二次電池の電圧データ及び又は温度データを極めて微小間隔で測定し、その結果から、当該二次電池の充電状態を的確に把握する様に構成したものである。

0032

即ち、本発明に於ける充電操作に於いて充電率が100%若しくは100%近辺になった事を判別するには、図2図4に示す様に、何れの二次電池を使用した場合でも、電圧データは、ピーク値となった時点を検出すれば良く、又温度データに於いては、温度上昇割合が、急激に増加する時点を検出すれば良い事になる。

0033

例えば電圧データを測定する場合には、図5(A)に示す様に、従来の方法では、データの変化量Δaを大きくする為には、サンプリング期間pをある程度長い間隔に設定しなければならない。然しながら、充電器に於いてはサンプリング期間pが長いと図5(A)に示す様に電圧データのピーク値を検出する機会が失われ、適切な充電終了時期を検出する事が出来ないと言う問題が有った。

0034

一方、サンプリング期間pを短くると、データの変化量Δaの読み取りコストが非常に高くなり経済的なシステムを構築することが不可能となる。その為、本発明に於いては、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを設定し、別途設定された充電レートCとから設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定し、該データ読み取り調整時間tc内で該サンプリング手段を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける端子電圧及び/又は電池の表面温度を1回測定し、係る操作を連続して予め定められた回数Lだけ複数回繰り返して得られた複数個の電圧データ若しくは温度データを個別に加算して、その加算データをデータの変化量読み取りサンプリング時間(ts=L×tc)に対する変数Dnとするものである。(図5(B)のグラフ参照)係る操作によって、測定された電圧データ若しくは温度データの見掛け上の制度はL倍となる。

0035

次いで、本発明に於いては、該データの変化量読み取りサンプリング時間(ts=L×tc)に対する変数Dnと前回測定したデータの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に対する変数D(n−1)とから変数の差、即ち変化量ΔD(ΔD=Dn−D(n−1))を求め、その結果を順に該第3の記憶手段17に記憶させる。

0036

その後、係る操作を予め定められた所定の回数(M回)繰り返してその合計を、図5(B)に示す様に、当該変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)として設定された期間に於ける電圧データ若しくは温度データの変化量ΔTDとする。その後、図5(B)に示す様に、当該変化量読み取りサンプリング総時間tを、データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)一個分づつシフトさせながら、それぞれの当該変化量読み取りサンプリング総時間t1〜tmに於ける電圧データ若しくは温度データの変化量ΔTD1〜ΔTDmを求めるものである。

0037

従って、本発明に於ける最終的な、電圧データ若しくは温度データの変化量ΔTDを測定する時間tは、
t=M×L×tb×A/C
で表される。従って、本発明に於ける最終的な、電圧データ若しくは温度データの変化量ΔTDを測定する時間tは、
t=M×L×tb×A/C
で表される。

0038

従って、本発明に於いては、上記に於ける定数M、Lを最適な値に設定する事によって、コストの安い読み取り装置で、高精度に測定データを読み取る事が出来ると同時に、該変化量読み取りサンプリング総時間tを、データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)を一個ずつシフトさせて得られる範囲に設定するものであり、当該電圧データ若しくは温度データの変化量ΔTDは、該データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)の間隔毎に得られる事になるので、変化量読み取りサンプリング総時間tと言う比較的長い期間に於けるサンプリングデータである大きな変化量データΔTDをデータの変化量読み取りサンプリング時間(ts)と言う短い期間内に得られるので、短いサンプリング時間毎に充電終了か否かの判断が出来るので、緻密で正確な充電操作が可能となる。

0039

更に本発明に於いては、高速充電処理を行う事を目的とし、又当該二次電池もその構成の異なるものが使用される事を考慮して、充電速度、即ち通常Cレートと称される充電時の充電電流の量により、測定時の条件を変更し、充電速度の大小によって、最適な充電操作が実行される様に構成したものである。本発明に係る該二次電池の高速充電装置1は、充電を必要とする二次電池2のセルに充電電流を供給する電流供給手段3と充電される該二次電池2の端子4との間にスイッチ手段5を設けたものであり、当該スイッチ手段5は、該充電制御手段9により制御されで、該電流供給手段3から該二次電池2への電流をON/OFFしたり制御したりするものである。

0040

当該二次電池2に充電を行う場合には、該スイッチ手段5はONとなり、該電流供給手段3から該二次電池2への電流が流れるが、当該二次電池の充電率が100%になった場合、或いは、後述する様に、当該二次電池の充電率が100%に接近した事を示す状態が検知された場合には、該スイッチ手段5はOFFとなり、該電流供給手段3から該二次電池2への電流が遮断される。

0041

又、本発明に於いては、後述する様に、各サンプリング時に於いて、電圧及び/又は温度を測定する場合には、該充電電流を遮断して測定する事が望ましく、かかる場合には、上記各データを測定する場合には、該サンプリング手段のサンプリング信号に同期させて該スイッチ手段5を遮断する様に、間欠的に駆動させるものである。

0042

更に、当該各データの測定結果から、通常許容しえる範囲を越える異常な測定データが検出された場合には、該スイッチ手段5をOFFとして、充電操作を中止する様にする事も出来る。つまり、本発明に於いて、上記電圧若しくは温度を測定するに際して、該電流供給手段3から当該二次電池2に対して充電電流を流した状態のまま測定操作を行うと、電池内部では、均一に反応が行われていない関係で、電圧値に誤差が含まれる事になり、正確な測定データを得ることが不可能となる。

0043

又、上記の様に充電電流を流した状態のまま測定操作を行うと、該二次電池と充電装置との接触抵抗の影響が避けられず、例えば、充電電流による接触抵抗での電圧降下が発生するので、この点からも正確な測定データを得る事が難しい。次に、本発明に於いては、マイクロコンピュータを用いて、当該二次電池に於ける充電中の端子電圧データ及び電池の表面温度を極めて短時間の内に大量に測定して、その結果を分析して、該二次電池の微妙な特性値変化を追求しながら、二次電池の充電率が100%若しくはその近傍となる時点を判断する様にしたものである。

0044

然かも、本発明に於いては、充電条件を充電速度、つまりCレートを変更した状態でも、正確に且つ短時間で充電操作を終了しえる様に構成したものである。その為、本発明に於ける二次電池の高速充電装置1に於いては、充電レートCを設定する充電レート設定手段10が設けられており、充電操作を受ける二次電池が固有に持っている充電速度、つまりCレートに該充電レート設定手段10の設定値を一致させる。

0045

それによって、充電操作に於ける測定時のサンプリング周期を、当該二次電池のCレートに最適に合致した条件に設定する事が出来る。一方、本発明に係る二次電池の高速充電装置に於いては、当該装置の回路構成から予め定められたデータ読み取り基本時間tbを発生させるデータ読み取り基本時間発生手段11が設けられており、該データ読み取り基本時間発生手段11から発生されるデータ読み取り基本時間tbを、当該充電レート設定手段10に於いて設定された充電レートCに基づいて調整し、当該二次電池2の持つ充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定するデータ読み取り調整時間設定手段12が設けられている。

0046

この場合、当該充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定されるデータ読み取り調整時間tcは、例えば
tc=tb×A/C
(但しAは定数である)で表されるものであっても良い。

0047

係る定数Aは、適宜に決定するものであるが、例えば16の様な正の整数を用いる事が出来る。本発明に於いては、該サンプリング手段8を用いて充電操作中の当該二次電池に於ける端子電圧若しくは電池温度を該読み取り調整時間tc毎に少なくと1回別々に測定し、その時点での電圧データdを適宜の第1の記憶手段15に個別に記憶すると共に、当該測定操作を予め定められた回数例えばL回だけ連続して回繰り返して測定し、その各読み取り調整時間tc毎に得られた複数個(L個)の電圧データを加算して、その結果である電圧データ若しくは電池の温度データの変化量読み取りサンプリング時間(ts=L×tc)に対する変化量Dn、例えばDvn、Dtn等を適宜の第2の記憶手段16に個別に記憶させるものである。

0048

次いで本発明に於いては、第2の記憶手段16に記憶されている第1のサンプリング時間(ts1)に対する変化量D1とそれに連続する第2のサンプリング時間(ts2)に対する変化量D2との差を演算して求め、その結果である変化量の差ΔDを第3の記憶手段17に個別に記憶させる。本発明に於いては、係る操作を、予め定められた所定の期間であるデータの変化量読み取りサンプリング総時間tの間、予め定められた所定の回数M回連続的に繰り返えすもので有って、データの変化量読み取りサンプリング総時間tは、t=ts×Mで表せられる。

0049

そこで、本発明に於いては、該データの変化量読み取りサンプリング総時間tの間に測定された連続するM回の測定データΔD1〜ΔDMを加算して、当該変化量読み取りサンプリング総時間t(t=ts×M)に於ける電圧データの変化量ΔTDを求め、その結果を第4の記憶手段18に電圧データと温度データに関して個別に記憶するもである。

0050

以後の操作は、電圧データと温度データとで若干操作が変わってくるので、先ず電圧データの操作を説明する。該第4の記憶手段18に記憶された電圧データの変化量ΔTDvを用いて、先ず該第1のサンプリング時間(ts1)から該第M回目のサンプリング時間(tsM)により定められる電圧データの第1の変化量読み取りサンプリング総時間t1に於いて測定された電圧変化量ΔTDv1と該第2のサンプリング時間(ts2)から該第M+1回目のサンプリング時間(tsM+1)により定められる電圧データの第2の変化量読み取りサンプリング総時間t2に於いて測定された電圧変化量ΔTDv2との差分値ΔHvを演算により求め、その結果を第5の記憶手段19に記憶させておく。

0051

係る操作は、連続して操作が行われるもので有って、上記の操作を一般的に説明すると、ある時点に於ける電圧データの変化量読み取りサンプリング総時間tnに対する測定された電圧変化量ΔTDvnに対して、該変化量読み取りサンプリング時間(ts)を一つずつ、ずらせながら、常にM個の該変化量読み取りサンプリング時間(ts)の合計により得られる、該変化量読み取りサンプリング総時間t(n+1)〜t(n+x)のそれぞれに於ける電圧変化量ΔTDvn〜ΔTDv(n+x)を繰り返し演算して求め、前記の様に該第4の記憶手段18に記憶させると同時に該第4の記憶手段18に記憶された、隣接する各変化量読み取りサンプリング総時間tnとt(n+1)のそれぞれに於ける電圧変化量ΔTDvnとΔTDv(n+1)とからその差分値ΔHvn(ΔHvn=ΔTDv(n+1)−ΔTDvn)を演算して第5の記憶手段19に記憶させるものである。

0052

かくして得られた連続した複数個mの電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmのそれぞれに対して、その値が正(0若しくは0以上の値)の値であるか、負(0以下)であるかを第2の判定手段23で判断し、該第2の判定手段23では更に該電圧変化量差分値ΔHv1〜ΔHvmが発生する順に、判断処理を実行して、少なくとも予め定められた所定の回数S回連続して、該電圧変化量差分値ΔHvが負の値を示すか否かを判断し、該電圧変化量差分値ΔHvが連続してS回負の値を示した場合には、当該二次電池の充電率が100%若しくは100%に接近している状態になっていると判断して、当該充電操作を停止させる為の指示信号を出力に、それによって、該充電制御手段9が作動され該スイッチ手段5をOFFとするので、該二次電池に対する充電操作は中止される。

0053

つまり、図6Aに示す様に、満充電付近になると当該電圧データの上昇カーブは緩やかとなり、前記差分値が、0又は負となってくる。そして、当該差分値が0か負の場合に適宜のカウンタカウント値を1ずつ歩進させ、当該カウンタのカウンタ値が、所定の値、例えば3となった場合に当該充電操作を停止させるものである。

0054

つまり、上記本発明に於ける充電停止方法では、二次電池の電圧値に於ける前回の測定データと今回の測定データとの差分が、連続して3回、0又は負の値を示した場合に、当該二次電池の充電率が100%になったものと推定して、充電操作を停止させるものである。一方、二次電池の表面温度を測定している場合には、該第4の記憶手段18に記憶された温度データの変化量ΔTDtの内、第1の変化量読み取りサンプリング総時間tnに於ける温度データの変化量ΔTDtnと該変化量読み取りサンプリング時間(ts)一つ分ずらせて形成された第2の変化量読み取りサンプリング総時間t(n+1)に於ける温度データの変化量ΔTDt(n+1)との変化量の変化率ΔHt(ΔHt=ΔTDt(n+1)/ΔTDtn)を演算により求め、その結果を第5の記憶手段19に記憶させておく。

0055

その後、該温度変化量間の変化率ΔHtを、予め定められた所定の基準値Kとを第1の判定手段22で比較して、該温度変化量変化率ΔHtの値が、該基準値Kを越えた場合に、当該充電操作を停止させる為の信号を第1の判定手段22から出力させるものである。つまり、図6Bに示す様に、満充電近辺に於いては、当該二次電池の測定温度データに於ける上昇カーブは、急激に変化して立ち上がるので、各測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に於けるΔTDt(n+1)とΔTDtnとの比率をとり、当該比率が、予め定められた所定の値K以上と成った場合には、当該二次電池の充電率が100%になったものと推定して、充電操作を停止させるものである。

0056

該第1の判定手段22に於いて、該温度変化量差分値間の変化率ΔHtが、予め定められた所定の基準値Kを越えた場合には、当該二次電池の充電率が100%若しくは100%に接近している状態になっていると判断して、当該充電操作を停止させる為の指示信号を出力に、それによって、該充電制御手段9が作動され該スイッチ手段5をOFFとするので、該二次電池に対する充電操作は中止される。

0057

本発明に於いては、二次電池の充電操作中に当該二次電池の端子電圧を測定して、充電率が100%になったか若しくは100%に接近したかを判断する方法と、当該二次電池の電池温度を測定して、充電率が100%になったか若しくは100%に接近したかを判断する方法とを個別に使用する例を説明したが、本発明に於いては、両者を併用して充電操作を行う事も可能であり、それによって、より正確な充電率の判断を行う事が可能となる。

0058

尚、本発明に於いて、電圧データを測定する場合に、各測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に測定した電圧データを、M回繰り返してサンプリング周期の総時間t(ts×M)の間とデータの総量を積算し、その結果を利用して、当該温度測定データの変化の状態を見る事が基本ではあるが、二次電池の充電操作に於いて、当該二次電池の充電率が100%若しくはその近辺に接近している場合には、その温度の変化が、極めて緩やかになるので、サンプリングの間隔を長くすると、例えば温度変化グラフに於けるピーク値の検出、或いは、ピーク値からの下降、更には、所定の期間、当該ピーク値が変化しない等の状態を迅速に且つ正確に把握し、検出する事が不可能となる。

0059

その為、本発明に於ける二次電池の高速充電方法に於いては、別の態様として、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に電圧データの変化量ΔTDvnを測定する毎に、その前に求めた電圧データの変化量ΔTDv(n−1)とから、その両者間の差分値を演算して求め、その値が正か負か或いは0かを求め、正の値である場合には、予め定められた値上限値Wを有するカウンタΔSのカウンタ値を0にリセットし、負である場合には、現在の該カウンタΔSのカウンタ値ΔSを1だけ歩進させるか、当該負の値に相当する数値をΔSに加算し、その合計が、前記予め定められた値上限値Wを超えた場合には、当該二次電池に対する充電操作を停止させる様に構成しても良い。

0060

又、該差分値が0である場合には、例えば、予め定められた負の定数Z(例えば−2等)を強制的に該カウンタ値ΔSに付加して減算させ、結局、差分値が0である場合、つまり、電圧データのカーブが、変化しない場合でも、負の状態に成っていると見なして、処理を行うもの様にしても良い。次に、本発明に係る二次電池の高速充電方法の具体例に於ける動作手順の一例を図7図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。

0061

即ち、図7図9は、本発明に係る二次電池の高速充電方法に於ける一具体例の動作を説明するフローチャートであり、先ずスタート後ステップ(1)に於いて、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを設定した 後、ステップ(2)に進んで、当該充電操作を実行すべき二次電池に適した規格値である充電速度を示す充電レートCを設定する。

0062

即ち、本発明に於いては、それぞれ異なる構成を有する二次電池を、同一の充電装置で充電処理すると共に、同一の構成を有する二次電池で有っても、規格により定められた充電速度が異なるものもあり、その為、規格に示された、充電速度に応じて、最適な、測定値サンプリング操作を実行する事によって、正確にデータが、集積され、迅速且つ高速な充電操作を実行する事が可能となる。

0063

次いで、ステップ(3)に進み、設定された充電レートCと該データ読み取り基本時間tbとから、設定された充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcを設定する。その後、ステップ(4)に於いて、測定された電圧値の変化値が、予め定められた所定の測定回数、例えばP回、連続して0若しくは負の値を示した場合に、当該充電中の二次電池は、充電率が100%若しくはその近傍に到達したものと判断して、当該充電操作を停止させるものであるが、その際に当該所定の値PをカウントダウンするカウンタIに、当該所定の値Pをセットするものである。

0064

又ステップ(5)に於いては、後述するデータの変化量読み取りサンプリング時間(ts)内に於ける、充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tc毎のサンプリング操作を、例えばL回繰り返して測定する為に、当該繰り返し回数を制御するカウンタIIに、当該所定の回数Lをセットするものである。次いで、ステップ(6)に進み、ステップ(3)に於いて決定された、充電レートCに固有のデータ読み取り調整時間tcに相当する時間データをカウンタIII にセットする。

0065

その後ステップ(7)に於いて、充電されている二次電池に於ける電圧及び温度データを測定するに際して、前記した理由から、データ測定の瞬間、当該二次電池を充電する電流の供給を中断するものである。前記した様に、係るデータ測定時に於ける充電電流は、図1に於けるトランジスタからなるスイッチ手段5をOFFにする事により実現される。その後、ステップ(8)に於いて、当該充電操作中の二次電池の端子電圧を測定(dv)し、ステップ(9)に於いて、その結果を第1の記憶手段15、即ちメモリIに記憶させておく。

0066

同様に、ステップ(10)に於いて、当該充電操作中の二次電池の表面温度を測定(dt)し、ステップ(11)に於いて、その結果を同一の第1の記憶手段15、即ちメモリIに記憶させておく。次いでステップ(12)に進んで、充電電流の供給を再開して、充電操作を再開させた後、ステップ(13)に於いて、今測定した電圧値及び温度値の何れかが、予め定められたデータ許容値を超えているか否かを判断し、当該測定データが、該許容値を超えている場合には、充電中の二次電池に異常状態が発生していると判断して、当該充電操作を中止させるものである。

0067

一方、ステップ(13)で、今測定した電圧値及び温度値の何れもが、正常であると判断された場合には、ステップ(14)に進み、カウンタIII の設定値を1だけ減ずる操作を行い、ステップ(15)に進み、当該カウンタIII の値が0か否かが判断され、0で無ければ、当該カウンタIII の値が0となる迄、つまりデータ読み取り調整時間tcが経過する迄待機させ、当該カウンタIII の値が0となった事を確認した場合には、ステップ(16)に進んで、今回の測定により得られた電圧データ値dv及び温度データ値dtを、前回測定データdv及びdtにそれぞれ加算して、その結果を該第1の記憶手段15に個別に累積記憶させておく。

0068

次に、ステップ(17)に移り、カウンタIIの設定値Lから1だけ減算し、ステップ(18)に進んで、当該カウンタIIの設定値Lが0か否かが判断される。つまり、本発明に於いては、該データ読み取り調整時間tcで、少なくとも一回電圧データと温度データを測定するが、係る操作を予め定められた所定の時間、即ち、測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)の間、所定の回数、つまりL回、該測定操作を繰り返すものであり、当該Lの値は、任意に設定する事が出来る。

0069

従って、ステップ(18)に於いて、当該カウンタIIの設定値Lが0でない場合には、測定操作回数が、所定の回数に達していないことを意味するので、ステップ(6)に戻って、それ以降の上記各工程が繰り返される。一方、ステップ(18)に於いて、当該カウンタIIの設定値Lが0である場合には、測定操作回数が、所定の回数に達したことを意味するので、ステップ(19)に進んで、第1の記憶手段15に累積格納されている、各データ読み取り調整時間tc毎に測定されたL回分の電圧及び温度データ値を加算した値、つまりDvn、及びDtnを演算で求め、その結果を第2の記憶手段16(メモリII)に個別に格納する。

0070

次いで、ステップ(20)に於いて、該第2の記憶手段16に格納された各データを用いて、前回測定され、該メモリIIに格納されているDv(n-1)、及びDt(n-1)と、今回測定されたDvn、及びDtnとの差分、即ち、該今回の測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける測定データと前回測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts-1)との変化量を演算し、ステップ(21)に於いて、その結果であるΔDv、ΔDtを該第3の記憶手段17(メモリIII )にそれぞれ個別に累積記憶させるものである。

0071

その後、ステップ(22)に於いて、該第3の記憶手段17にそれぞれ個別に累積記憶されているデータΔDv、ΔDtを用いて、今回の測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)において得られた該変化量データΔDv、ΔDtを前回の測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts0)に於いて得られた変化量データに加算してその結果、ΔTDv及びΔTDtを第4の記憶手段18(メモリIV)にそれぞれ個別に記憶させるものである。

0072

係るステップ(22)に於いては、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)を複数回、例えばM回設定して、そのそれぞれのサンプリング時間(tsn)に於いて得られた変化量データを累積加算させるものである。その為、ステップ(23)に於いて、該第4の記憶手段18(メモリIV)内に格納されたデータの総数が、予め定められた所定の個数、例えばM個と同一かそれ以上であるかが判断され、NOであれば、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)は、所定の回数M回繰り返されていないものと判断し、ステップ(5)に戻って、それ以降の上記各工程が繰り返される。

0073

又、ステップ(23)に於いて、YESである場合には、ステップ(24)に進んで該第4の記憶手段18に格納されている各総変化量データから、電圧測定データに付いては、前回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(tsM)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDvnと前回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts0)〜(tsM-1)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDv(n-1)との差分値ΔHv(ΔHv=ΔTDv(n-1)−ΔTDvn)を演算により求めると同時に、温度測定データに付いては、前回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(tsM)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDtnと前回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts0)〜(tsM-1)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDtn-1との変化割合ΔHt( ΔHt=ΔTDv(n-1)/ΔTDvn)を演算により求め、ステップ(25)に於いて、その結果をそれぞれ第5の記憶手段19(メモリV)に格納する。

0074

その後、ステップ(26)に於いて、測定データが、電圧を測定したデータであるか否かが判断され、NOであれば、ステップ(27)に進み、図6Bに示す様に、該温度測定データの総変化量の変化割合ΔHtが、予め定められた値、例えばKより大きいか否かが判断され、YESであれば、ステップ(28)に進んで、充電操作を中止する。

0075

つまり、M回の測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(tsM)間に於ける該温度データの変化量の総和ΔTDtnと該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)を一回分ずらせてM回測定した測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts2)〜(tsM+1)間に於ける該温度データの変化量の総和ΔTDt(n+1)との変化割合が大きく、該温度測定データが、短期間に急激に上昇した場合には、当該二次電池の充電率が100%若しくはその近辺に成ったことを示すと判断されるので、充電操作をその時点で中止するものである。

0076

該所定の値Kは、適宜設定する事が出来るが、本発明に於いては、例えば2以上の適宜の値を設定するものである。つまり、本発明に於いては、図2図4に示す様に、何れの構成からなる二次電池でも、充電率が100%若しくはそれ近傍の値になるか、充電率が100%を超えた場合には、測定された温度データは、それまでは、比較的緩やかで有った上昇傾向が、急激に高い上昇傾向を示すので、係る状態を検出する事によって、る二次電池でも、充電率が100%若しくはそれ近傍の値になるか、充電率が100%を超えた事を判断する事が出来る。

0077

一方、ステップ(27)に於いてNOである場合には、ステップ(29)に進み、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)を一回分ずらせて、測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts3)〜(tsM+2)間に於けるM回の温度測定データの変化量の総和ΔTDt(n+2)を求める為、先ず該メモリVに現在格納されてるM個の温度測定データの内、最先のデータを消去した後、ステップ(23)に戻り、それ以降の上記各工程が繰り返される。

0078

又、ステップ(26)に於いて、YESである場合には、ステップ(30)に進み、該電圧測定データの総変化量の変化量つまり差分値ΔHvが、0若しくは負の値であるか否かが判断され、YESであれば、ステップ(31)に進んで、カウンタIの設定値Pを1だけ減算し、ステップ(32)に於いて、当該カウンタの設定値Pが0か否かが判断され、YESであればステップ(28)に進んで充電操作が中止される。

0079

つまり、本発明に於いては、図2図4に示す様に、何れの構成からなる二次電池でも、充電率が100%若しくはそれ近傍の値になるか、充電率が100%を超えた場合には、測定された電圧データは、それまでは、上昇傾向にあったものが、逆に下降傾向を示すか、変化が無い状態を維持する事が理解される。従って、本発明に於いては、何れの二次電池でも、充電率100%若しくはそれ近傍の値になった場合の状態を検知する為に、前記した電圧測定データの総変化量の変化量つまり差分値ΔHvが、0若しくは負の値であるか否かを判断し、且つ、図6Aに示す様に、該差分値ΔHvが連続してP回とも0若しくは負の値である場合には、該二次電池の充電率が100%若しくはそれ近傍の値になったと判断して、充電操作を中止させるものである。

0080

本発明に於ける該カウンタIの設定値Pの値は、適宜に決定する事が可能であるが、例えばPは3に設定する事が出来る。従って、該差分値ΔHvが連続して3回とも0若しくは負の値である場合には、該二次電池の充電率が100%若しくはそれ近傍の値になったと判断して、充電操作を中止するが、連続する3回の測定時に於いて、1回でも該差分値ΔHvが正の値を示す場合には、当該カウンタIの設定値を、元の設定値Pにリセットして、上記判断を繰り返す事になる。

0081

つまり、ステップ(30)でNOの場合には、ステップ(33)に於いて、カウンタIの設定値をPにリセットしステップ(24)に進んで、前記各工程が繰り返される。本発明に於ける上記具体例では、該カウンタIの設定値は、初期値をPにセットし、測定結果に応じて、順次カウントダウンを行い、該カウンタIの設定値Pが0となった時点が、二次電池の充電率が100%となったものと判断する様にしているが、逆に、当該カウンタIの設定値は、初期値を0にセットし、測定結果に応じて、順次カウントアップを行い、該カウンタIの設定値が予め定められた所定値Pとなった時点で、二次電池の充電率が100%となったものと判断する様にしたもので有っても良い。

0082

然しながら、上記した何れの方法に於いても、充電途中、つまり、充電率が、それ程高くない時点に於いても、何らかの原因で、該電圧データの差分値の変動が、三回連続して、0若しくは負であった場合には、充電操作が停止してしまう恐れがあるので、本発明に於いては、係る問題を解消する為、それぞれの二次電池に於いて、その充電率が100%近傍になった場合の出力電圧が、予め判っているので、当該出力電圧の70乃至80%以上の出力電圧値を示す場合にのみ、上記演算方法が有効となる様に、当該二次電池の出力電圧を絶えず測定して、その結果をモニタする様に構成しておく事が望ましい。

0083

本発明に於ける二次電池の高速充電処理方法は、上記した様に、少なくとも二次電池の端子電圧データを測定して、その変化量を検出する様にしてもよく、又該二次電池の表面温度データを測定してその変化率を検出する様にしても良い。更には、本発明に於いては、温度データと電圧データとを併用して充電率を推定する様にしたもので有っても良い。

0084

本発明に於いて、例えば、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを0.75secに設定し、カウンタIIの値Lを4に設定し、当該充電操作を実行すべき二次電池の充電レートCを4と設定すると共に該定数Aを16に設定する。更に、ステップ(23)に於ける繰り返し回数Mの値を8に設定すると、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)は12secとなり、又該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)の8回の繰り返し測定に要する時間は、96secとなる。

0085

従って、本発明に於いては、上記の具体例の場合には、電圧若しくは温度測定にかなりの時間が係ることになるが、この様な場合には、上記した測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)の測定をM回繰り返すことなく、個別の変化量ΔDv及びΔDtを使用して、充電率を判断する様にする事も可能である。

0086

つまり、本発明に於ける二次電池の充電方法に於いては、当該二次電池にかなりの残留容量が残されている場合には、短時間で充電率が100%に到達する可能性があり、そのまま知らずに充電操作を継続すると、温度が上昇して、二次電池が劣化する危険もあるので、係る危険を防止するにも、本発明の基本的な充電処理方法に加えて、安全策を構ずる事が望ましい。

0087

本発明に於ける他の具体例に付いて図10図11に示されるフローチャートを参照しながら説明する。図10図11に示すフローチャートは、基本的には、図7図9に示された本発明に係る二次電池の高速充電方法と同一であるが、各ステップに於ける演算方法或いは、判断手順が若干異なるものである。

0088

つまり、図7図9の具体例に於いては、例えば、電圧測定に際して、当該電圧測定データは、測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)内で合計されてしまうので、当該二次電池の充電率が100%に接近している場合には、特に電圧の変化が短時間で微妙に変動することから、その変化の状態を、逐一検出していおく事が望ましいので、本発明に於ける測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に、当該電圧データが、如何なる変化をしているかを検出して、当該電圧データの変動が、特定の条件を呈する様な場合には、前記した図7に於けるステップ(24)〜ステップ(32)に示す様に、少なくとも測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける電圧測定データを8回繰り返した後に、充電状態を判断する操作に先立って、充電操作を中止しえる様に構成しておくことも望ましい。

0089

図10図11は係る態様の具体例を実施する場合の操作フローチャートを示すものであって、ステップ(1)〜ステップ(20)迄は、図7のフローチャートと同一であるので、図10では省略してあり、図8のステップ(20)に相当するステップから記載してある。即ち、図10図11に於いて、ステップ(20)では、それ以前の工程に於いて、演算して求められた第2の記憶手段に記憶されたデータDnから、前回の変化量読み取りサンプリング時間ts-1に於ける電圧データDvn−1と今回の変化量読み取りサンプリング時間tsに於けるデータDvnとの差分ΔDv(ΔDv=Dvn−Dvn−1)を演算で求めると同時に、温度データに付いても同様にステップ(21)に於いて前回の変化量読み取りサンプリング時間ts-1に於けるデータDtn−1と今回の変化量読み取りサンプリング時間tsに於けるデータDtnとの差分ΔDt(ΔD=Dtn−Dtn−1)を演算で求める。

0090

その後、ステップ(22)に於いて、該電圧データの変化量である前記差分値ΔDv(ΔDv=Dvn−Dvn−1)をメモリIV(VBUFF)に記憶させると同時に、ステップ(23)に於いて、温度データの変化量である前記差分値ΔDt(ΔDt=Dtn−Dtn−1)をメモリIV(TBUFF)に記憶させる。次に本発明に係る該具体例に於いては、特に電圧データに関して、短期間に於ける変動幅を検出する事が望ましく、その為ステップ(24)に於いて、当該差分値ΔDvを、0を除く正の値であるか否か判断され、YESで有れば、ステップ(26)に進んでΔSを0にリセットする。

0091

つまり、測定データの第1の変化量読み取りサンプリング時間(ts1)と第2の変化量読み取りサンプリング時間(ts2)との間に於ける該電圧データの変化量の差分値が、正である事は、当該電圧測定データが、上昇している事示すものであるので、この場合には、二次電池の充電率が100%になっていないと判断されるので、当該電圧測定手段の変化を表す所定の定数ΔSを0にリセットしてステップ(27)に進む。

0092

一方、ステップ(24)に於いてNOである場合、つまり電圧データが、下降している場合若しくは横這い状態となっている場合には、ステップ(25)に進んで、前回の定数ΔSに、今回測定した当該差分値ΔDvを加算してその値から所定の定数Zを減算し、その結果を今回の定数ΔSとする。本例では、ΔDvは負の値であるので、結果的には、前回の定数ΔSから差分値ΔDvと所定の定数Zを減算する事になる。

0093

尚、上記に於ける所定の定数Zは、該差分値ΔDvに変化が無い場合に、あたか変化が存在しているかの様な状況をつくり出す為のカウント定数であって、例えばZ=2の様に設定されるものである。従って、本具体例に於いては、電圧データが、ピーク値になり、当該ピーク値を維持している状態に成った場合には、該定数ΔSは、実質的には減算される事になる。

0094

次いでステップ(27)に於いては、該定数ΔSの値が、予め定められた所定の値wと等しいか小さいかが判断され、YESであれば、二次電池の充電率が100%若しくはその近辺に接近した事を示すと判断出来るので、ステップ(28)に進んでその時点で、充電操作を中止する。つまり、本具体例に於いては、該所定の値wを例えば−6と設定し、該所定の定数Zを2に設定した場合にで、且つ該差分値ΔDvが、三回連続して0、つまり変化が無かった場合には、
1ts後 ΔS=ΔS−ΔDv−Z=0−0−2=−2
2ts後 ΔS=ΔS−ΔDv−Z=−2−0−2=−4
3ts後 ΔS=ΔS−ΔDv−Z=−4−0−2=−6
となり、測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)を三回繰り返した時点で、充電操作が中止される事になる。

0095

より具体的なデータで説明すると、例えば、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tbを0.75secに設定し、カウンタIIの値Lを4に設定し、当該充電操作を実行すべき二次電池の充電レートCを4と設定すると共に該定数Aを16に設定する。更に、測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける測定操作の繰り返し回数Mの値を8に設定すると共に、該所定の値wを−6、該所定の定数Zを2にそれぞれ設定した場合に於いて、例えばニッケルカドミウム電池充電終了直後誤って再度充電処理を行った場合を想定すると、充電電圧特性を測定する為の測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)は( 0.75×16/3)×4=16secとなり、各測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に対する電池電圧、ΔDv及びΔSは以下の様な状態となる。

0096

ID=000013HE=020 WI=077 LX=0215 LY=1000
以上の結果から、二次電池に対する充電操作は、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)の三回目の測定時点で充電操作が停止される事になり、その間の所要時間は、僅かに48secで有った。

0097

図10のフローチャートに於けるステップ(28)に於いては、図8に於けるステップ(22)〜(23)の工程に於けるM回の繰り返し操作を行った後の該メモリIVメモリIV(VBUFF)に格納されている各電圧測定データの変化量データから、今回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(tsM)に於けるM回の測定データに基づく総変化量、つまり合計値ΔTDvnと、前回の測定データの変化量の合計値、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts0)〜(tsM-1)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDv(n-1)との差分値ΔHvを演算により求め、ステップ(29)に於いて該差分値ΔHvが、正か負か或いは0かを判断し、正であれば、ステップ(31)に進んで、適宜のカウンタ値Nの値を0にリセットする。

0098

又該差分値ΔHvが、0であれば該カウンタの値は変化させず、該差分値ΔHvが、負であれば、ステップ(30)に於いて、当該カウンタの値Nを1だけ歩進させN+1とし、ステップ(32)に進む。つまり、本具体例に於いては、当該差分値ΔHvの値が、如何なる状態で連続しているかを判断するものであり、前記した具体例と同様、該差分値ΔHvの値が連続してN回負の値を示した場合に、当該二次電池の充電率が100%若しくはその近傍に到達したと判断して、該充電操作を停止させる様にするものである。

0099

該カウンタの値Nは、適宜に設定する事が可能であるが、本具体例に於いては、例えばN=3の様に設定する事が可能となる。又、本発明に於いては、前記したステップ(24)〜(27)に示す様に、ΔDvが0の場合には、負の状態にあると仮定して処理しているので、該ステップ(29)に於いても、仮に該電圧測定データが、ピーク状態を維持している場合でも差分値ΔHvの値が0になる場合は発生せず、負の値にカウントされる事になる。

0100

そしてステップ(32)に進んで、該カウンタの値Nが3であるか否かが判断され、YESであれば、当該二次電池に対する充電操作は中止されるが、NOである場合には、ステップ(33)に進み、ステップ(23)に於いてメモリIV(TBUFF)に記憶されている温度データの変化量である前記差分値ΔDt(ΔDt=Dtn−Dt(n−1))を用いてM回の繰り返し操作を行った後、今回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(tsM)に於けるM回の測定データに基づく総変化量、つまり合計値ΔTDtnと、前回の測定データの変化量の合計値、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts0)〜(tsM-1)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDt(n-1)とを求め、両データが共に予め定められた所定の値α以上であるか否かを判断する。

0101

係る操作は、該二次電池の充電操作に於いて、何らかのエラー若しくは誤動作により、充電率が100%近傍にも達していない状態で、急激に温度変化の割合が増加した場合に、誤って当該充電操作を中止する場合が発生するので、係る状態を回避する為、当該二次電池の充電中の温度の上昇が、予め判明しているので、充電率が100%近傍に成った場合の通常の温度変化の割合に関するデータを所定のデータに設定して、例えばαを適宜のメモリに格納しておき、測定された二次電池の温度変化の総計が、当該所定の値α以下である場合には、図7におけるステップ(5)に戻って、上記した各工程が繰り返される。

0102

又、該ステップ(33)に於いて、上記両温度変化の総計が、当該所定の値α以上である場合には、ステップ(34)に進んで、前回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(tsM)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDtnと前回の測定データの変化量、即ち該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts0)〜(tsM-1)に於けるM回の測定データに基づく総変化量ΔTDtn-1との変化割合ΔHtが予め定められた値、例えばKより大きいか否かが判断され、YESであれば、充電操作を中止する。

0103

又、NOであれば図7におけるステップ(5)に戻って、上記した各工程が繰り返される。次に、本発明に於ける二次電池の充電方法を用いて幾つかの異なる構成からなる二次電池を異なる充電条件により充電操作した場合の結果を表I乃至表V及び図12図20を参照しながら説明する。

0104

表Iは、本発明に係る二次電池の高速充電方法をニッケルカドミウム電池でCレートが0.25Cである二次電池に適用したもので有って、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tb=0.75sec、
カウンタIIの値L=4
充電レートC=0.25
設定定数A=16
測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける測定操作の繰り返し回数M=8
にそれぞれ設定して充電操作を実行した。

0105

この具体例に於いては、変化量読み取りサンプリング時間ts=(0.75×16/0.25)×4=192secとなる。上記充電操作により測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎の電圧測定データ、図10に於けるステップ(22)の電圧変化量の総和ΔTDv、及び図10に於けるステップ(30)、(31)のカウント値Nを表Iに示してある。

0106

即ち、表Iに於ける電池電圧データは、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に得られる生データであり、変化量の総和ΔTDvは、各測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(ts8)それぞれに於いて得られたの8回分のデータを合計した変動値の総和とつぎの各測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts2)〜(ts9)それぞれに於いて得られたものの8回分のデータを合計した変動値の総和との差分値を示すものである。

0107

カウント値Nは、上記図10に於けるステップ(29)〜(31)の操作に従って、該差分値ΔHvが、正か負か又は0であるかによって、カウント値Nを加算減算していくものである。つまりts1からts8迄の間は、先行データがないので、該差分値ΔHvの出力は0であり、カウント値Nは0のままであるが、ts9に於いては、当該変化量の総和ΔTDvは32となり、従って該差分値ΔHvの値が−521で負の値をしめすので、該カウント値Nは1だけカウントアップされる。

0108

次に、ts10に於いては、同様にして当該変化量の総和ΔTDvは24となり、従って該差分値ΔHvの値が−8で負の値をしめすので、該カウント値Nは1だけカウントアップされるので、当該カウント値は2となる。同様にして、ts15迄は、該差分値ΔHvの値が連続して負の値を示すので、当該カウント値Nは毎回1だけカウントアップされるので、ts15に於ける当該カウント値は7となる。

0109

然しながら、本具体例に於いては、一般的には、該カウント値は3に設定しておき、該カウント値が3を超えると充電操作を停止させる様にしてあるので、本具体例では、ts11で充電操作が停止される事になるが、該二次電池に於ける充電率が100%に近づいた場合の電池電圧が、予め判っているので、その電池電圧を超えない限りは、該カウンタ値のデータは、有効でない様に処理しておく事ができる。

0110

その為、本具体例に於いては、当該二次電池の電池電圧を例えば580Vに設定しておき、該580Vを電池電圧が超えた場合に、上記カウント値Nのデータが有効になる様にしておけば、ts11で充電操作が停止されると言う問題が解決される。尚、ts16に於いて、差分値ΔHvが−1となるので、カウンタ値は、7から0にリセットされる。

0111

同様の操作が繰り返されて、ts80で、電池電圧が600Vで且つ該カウンタ値が3と成ったので、当該充電操作が停止される。図12は、電池電圧に関する表Iの測定データをtsを横軸にしてプロットしたグラフであり、図13実線は、図12の生データから、各ts毎の当該変化量の総和ΔTDvをts毎のプロットしたものであると共に、点線は、当該カウンタ値Nをts毎のプロットしたものである。

0112

表IIは、本発明に係る二次電池の高速充電方法をニッケルカドミウム電池でCレートが3Cである二次電池に適用したもので有って、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tb=0.75sec、
カウンタIIの値L=4
充電レートC=3
設定定数A=16
測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける測定操作の繰り返し回数M=8
定数K=2
にそれぞれ設定して充電操作を実行した。

0113

この具体例に於いては、変化量読み取りサンプリング時間ts=(0.75×16/3)×4=16secとなる。上記充電操作により測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎の電池温度の測定データ、図10に於けるステップ(23)の温度変化量の総和ΔTDt、及び図10に於けるステップ(34)の温度変化量の変化率Kを表IIに示してある。

0114

即ち、表IIに於ける温度データは、該測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎に得られる生データであり、変化量の総和ΔTDtは、各測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts1)〜(ts8)それぞれに於いて得られたの8回分のデータを合計した変動値の総和とつぎの各測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts2)〜(ts9)それぞれに於いて得られたものの8回分のデータを合計した変動値の総和との差分値ΔTDtを示すものであり、更に当該変動値の総和との差分値ΔTDtに関する変化の割合ΔHt=ΔTDtn/ΔTDtn−1を示すものである。

0115

温度変化量の変化率ΔHtを上記図10に於けるステップ(34)の操作に従って、前記した所定の定数K=2と比較して、該温度変化量の変化率ΔHtが2以上となった場合(ΔHt≧K)には、充電率が100%若しくはその近傍の値になった事が推定されるので、当該充電操作を中止させるものである。表IIに於ける、温度変化の割合ΔHt=ΔTDtn/ΔTDtn−1を示すデータで、分母に0が来た場合には、エラー表示がなされている。

0116

本具体例に於いては、ts57に於いて、当該温度変化の割合ΔHt=ΔTDtn/ΔTDtn−1を示すデータが、定数K=2を超える事になるので、係る時点で、当該充電操作が中止される事になる。図14は、電池温度に関する表IIの測定データをtsを横軸にしてプロットしたグラフである。

0117

表III は、本発明に係る二次電池の高速充電方法をニッケルカドミウム電池でCレートが3Cである二次電池に適用したもので有って、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tb=0.75sec、
カウンタIIの値L=4
充電レートC=3
設定定数A=16
測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける測定操作の繰り返し回数M=8
にそれぞれ設定して充電操作を実行した。

0118

この具体例に於いては、変化量読み取りサンプリング時間ts=(0.75×16/3)×4=16secとなる。上記充電操作により測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎の電圧測定データ、図10に於けるステップ(22)の電圧変化量の総和ΔTDv、及び図10に於けるステップ(30)、(31)のカウント値Nを表III に示してある。

0119

即ち、表III に於ける電池電圧データその他各データは、前記した表Iと同様のデータが記載されており、特に改めて説明する事は省略するが、結論から言うと、表Iと同様の操作により、大電流による短時間の充電処理が十分可能である事を示しており、特に、3Cに於いて、ts61の時点で充電が完了している事から、充電開始から約16分で、完全充電が行われる事を意味するものである。

0120

又、図15及び図16は、前記した図12及び図13に対応するグラフを示すものである。表IVは、本発明に係る二次電池の高速充電方法をニッケル水素電池でCレートが0.25Cである二次電池に適用したもので有って、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tb=0.75sec、
カウンタIIの値L=4
充電レートC=0.25
設定定数A=16
測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける測定操作の繰り返し回数M=8
にそれぞれ設定して充電操作を実行した。

0121

この具体例に於いては、変化量読み取りサンプリング時間ts=(0.75×16/0.25)×4=192secとなる。上記充電操作により測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎の電圧測定データ、図10に於けるステップ(22)の電圧変化量の総和ΔTDv、及び図10に於けるステップ(30)、(31)のカウント値Nを表IVに示してある。

0122

即ち、表IVに於ける電池電圧データその他各データは、前記した表Iと同様のデータが記載されており、特に改めて説明する事は省略するが、結論から言うと、表Iと同様の操作により、新しいタイプの二次電池であるニッケル水素電池をts79、つまり252分で充電処理を完了する事が可能となる事示している。又、図17及び図18は、前記した図12及び図13に対応するグラフを示すものである。

0123

表Vは、本発明に係る二次電池の高速充電方法をニッケル水素電池でCレートが1Cである二次電池に適用したもので有って、データ読み取りに要するデータ読み取り基本時間tb=0.75sec、
カウンタIIの値L=4
充電レートC=1
設定定数A=16
測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)に於ける測定操作の繰り返し回数M=8
にそれぞれ設定して充電操作を実行した。

0124

この具体例に於いては、変化量読み取りサンプリング時間ts=(0.75×16/1)×4=48secとなる。上記充電操作により測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)毎の電圧測定データ、図10に於けるステップ(22)の電圧変化量の総和ΔTDv、及び図10に於けるステップ(30)、(31)のカウント値Nを表IVに示してある。

0125

即ち、表Vに於ける電池電圧データその他各データは、前記した表Iと同様のデータが記載されており、特に改めて説明する事は省略するが、結論から言うと、表Iと同様の操作により、新しいタイプの二次電池であるニッケル水素電池をts78、つまり62分24秒と言う従来得られていない高速による充電処理を完了する事が可能となる事示している。

0126

又、図19及び図20は、前記した図12及び図13に対応するグラフを示すものである。

発明の効果

0127

本発明に係る二次電池の高速充電方法は、上記の様な技術構成を採用しているので、異なる複数種の二次電池でも、充電操作中に於ける充電特性、つまり二次電池の端子電圧或いは当該二次電池の温度特性を勘案して、異なる構成を有する二次電池に於ける共通の特性を把握して、充電率が、略100%となる時点を正確に把握出来る様になり、その為、同一の充電装置を用いて、異なる構造を有する二次電池でも、確実に充電操作を実行する事が出来ると共に、充電操作中に於ける二次電池の充電率を正確に把握して、充電率、略100%となる時点を迅速に且つ正確に判断して、その時点で充電操作を停止する様にしているので、誤って充電率が100%を越えているのに、更に充電操作を継続して、二次電池の温度を規格以上に上昇させ、当該二次電池を破壊すると言う問題が確実に回避されると共に、充電速度、即ちCレートに応じた充電操作時に於ける当該二次電池の特性把握を行うものであるので、同一の構成を有する二次電池で有っても、充電速度、即ちCレートを変化させて充電する場合にも対応できるので、特に高速充電を行う場合にも正確な充電操作を行う事が可能である。

0128

即ち、本発明に於いては、それぞれ異なる構成を有する二次電池を、同一の充電装置で充電処理すると共に、同一の構成を有する二次電池で有っても、規格により定められた充電速度が異なるものもあり、その為、規格に示された、充電速度に応じて、最適な、測定値のサンプリング操作を実行する事によって、正確にデータが、集積され、迅速且つ高速な充電操作を実行する事が可能となる。

0129

0130

0131

0132

0133

0134

0135

0136

0137

0138

図面の簡単な説明

0139

図1図1は、本発明に係る二次電池の高速充電装置の一具体例に於ける構成を説明するブロックダイアグラムである。
図2図2は、ニッケルカドミウム電池の充電特性を示すグラフである。
図3図3は、ニッケル−水素電池の充電特性を示すグラフである。
図4図4は、リチウムイオン電池と充電特性を示すグラフである。
図5図5(A)は、測定データのカーブとサンプリング周期pに於ける変化量との関係を示す図である。又図5(B)は、本発明に於ける測定データのサンプリング周期tと測定データの変化量読み取りサンプリング時間(ts)との関係を示す図である。
図6図6(A)は、本発明に於いて電圧測定データを解析して変化の状態を判断する一例を説明する図であり、又図6(B)は本発明に於いて温度測定データを解析して変化の状態を判断する一例を説明する図である。
図7図7は、本発明に於ける二次電池の充電方法を実行する場合の手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、本発明に於ける二次電池の充電方法を実行する場合の手順の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、本発明に於ける二次電池の充電方法を実行する場合の手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、本発明に於ける二次電池の充電方法を実行する場合の手順の他の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、本発明に於ける二次電池の充電方法を実行する場合の手順の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、ニッケル・カドミウム電池を0.25Cで充電した場合に於ける電圧特性の一例を示すグラフである。
図13図13は、図12に於ける充電操作に於ける総電圧変化量ΔTDvnとカウンガ値Nの変化を示すグラフである。
図14図14は、ニッケル・カドミウム電池を3Cで充電した場合に於ける温度特性の一例を示すグラフである。
図15図15は、ニッケル・カドミウム電池を3Cで充電した場合に於ける電圧特性の一例を示すグラフである。
図16図16は、図15に於ける充電操作に於ける総電圧変化量ΔTDvnとカウンガ値Nの変化を示すグラフである。
図17図17は、ニッケル・水素電池を0.25Cで充電した場合に於ける電圧特性の一例を示すグラフである。
図18図18は、図17に於ける充電操作に於ける総電圧変化量ΔTDvnとカウンガ値Nの変化を示すグラフである。
図19図19は、ニッケル・水素電池を1Cで充電した場合に於ける電圧特性の一例を示すグラフである。
図20図20は、図19に於ける充電操作に於ける総電圧変化量ΔTDvnとカウンガ値Nの変化を示すグラフである。

--

0140

1…二次電池の高速充電装置
2…二次電池
3…電流供給手段
4…電圧端子
5…スイッチ手段
6…温度測定手段
7…電圧測定手段
8…サンプリング手段
9…充電制御手段
10…充電レート設定手段
11…データ読み取り基本時間発生手段
12…データ読み取り調整時間設定手段
13…データ変化量読み取りサンプリング時間設定手段
14…データ変化量読み取りサンプリング総時間設定手段
15〜19…記憶手段
20…演算手段
22…第1の判定手段
23…第2の判定手段
25…CPU
30…記憶装置

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