図面 (/)
目的
構成
記録カードに記録された情報をキーにして関連情報を格納するマスターファイル5、記録カードから読み取った情報に基づきマスターファイルを参照して関連情報を検索し入場者の解析を行う解析手段4、解析した入場者の情報を分類して統計処理を行う処理手段6、及び処理結果の出力を行う出力手段8、9を備え、処理手段6では、各作業所からの読み取り情報を収集して作業所ごとの出勤簿及び賃金台帳を作成する。処理手段6は、各作業員の賃金総額または賃金を計算するための基本単価を入力記憶し、各作業員の賃金総額と出勤情報から作業所ごとの賃金の額を計算して賃金台帳を作成する。したがって、さまざまな作業員が出勤する建設工事作業現場においても、各作業員の賃金総額や賃金を計算するための基本単価を入力することによって、作業所ごとに簡便に賃金コストを計算することができる。
概要
背景
建設現場等の作業所を管理する場合、一般には複数の作業所が管理の対象となり、しかも、各作業所では、正規作業員のほか、応援者、短期就労者、新規入場者、遅刻者等の様々な作業員がいて日常的な移動も多い。また、一般に、或る1日についてその日に就労する作業員の数は、管理対象となる作業員全員のうちの約1/5程度であるといわれている。
このような就労状況の作業所における労務管理では、まず、管理対象となる就労者、その日その日の就労者の把握が必要であるだけでなく、当日の就労者氏名、入退場者、定時以降の残留者等の把握、確認等が随時必要であり、管理事項は非常に多岐にわたっている。さらには、連絡先や健康状態のチェック、受入教育の徹底等も必要になってくる。
作業所毎の作業員の把握、労務管理、工程管理、安全管理をそれぞれの工事現場の責任者が個別に行うと、一貫性がないため、各作業所を統括して工事を総合的に管理することは難しい。そこで、作業員各自の固有情報を正確に把握し、工程管理、労務管理、安全管理も含めた総合的な作業所の管理が可能な作業所管理システムが必要になる。本出願人は、上記のような要請に応える労務安全管理装置(特開昭61ー42060号公報参照)や、作業所管理システム(特開昭62ー82455号公報参照)を提案した。以下にその概要を説明する。
図5は従来の作業所管理システムの構成を示す図であり、41は作業カード、42は作業員IDカード、43はリーダー/ライター、44と45はカードリーダー、46はプリンター、47はディスプレイ、48はCPU、49と50はフロッピィディスク、51と52はRAM、53は通信回線を示す。
作業カード41は、特定のデータ検索、集計、分類、リスト化の指令データを入力する記録媒体(記録カード)である。作業員IDカード42は、各作業員が携帯するのに好適な磁気カードや光カード、ICカード等の記録媒体(記録カード)で、その作業員の固有情報を記録しておくものである。リーダー/ライター43は、作業員IDカード42に作業員の固有情報を記録したり、その記録した作業員の固有情報を読み取ったりするものであり、カードリーダー44と45は、例えば作業所の各ゲートに設置して作業員IDカード42に記録した作業員の固有情報を読み取るものである。作業員各自の固有情報としては、例えばその作業員の所属や本籍、生年月日、氏名、職種等の労務・工程管理情報、血圧とその測定日、障害その他の健康管理情報、過去の災害発生内容や災害発生日等の災害予知情報が記録される。
フロッピィディスク49、50、RAM51、52は、各種の処理プログラムやデータを格納するものであり、この処理プログラムに従って所定の処理を行うのがCPU48である。CPU48は、キー入力手段や内蔵の記憶部を備え、作業員IDカード42の読み取りデータの処理及び記録データの処理を行うと共に、定期的に或いは随時キー入力指令や作業カード41の入力により蓄積されたデータの検索、集計、分類、リスト処理を行うものであり、その結果を出力するのがプリンター46やディスプレイ47、電話回線などの通信回線53である。
なお、リーダー/ライター43やプリンター46、ディスプレイ47、CPU48、フロッピィディスク49、50、RAM51、52からなる作業所管理ユニットはケースに一体化して収納して各作業所毎に設置され、カードリーダー44と45が作業所の各ゲートに設置される。
上記作業所管理システムを使った作業所の管理の概要を説明する。まず、作業員が入場/退場する際にカードの有無を調べ、カードを有していない場合にはキー入力手段を使って所定事項の入力処理を行い、カードを有している場合にはカードの読み取り処理を行う。このカードの読み取り処理では、カード情報読み取り及びチェックを行い、その内容を画面に表示すると共に入場者ファイルに書き込む。また、所定事項の入力処理では、データシートに各作業員の固有情報を記入し、それに基づいてキー入力する。そして、その入力情報を入場者ファイル及び管理マスターファイルに登録してカードを発行し、管理マスターと登録簿及びカード発行簿を出力する。
このように入場者ファイルには、その時々における作業所の入場者に関する情報が格納され、管理マスターファイルには、過去からの全入場者に関する情報が格納される。そして、タイマー設定により或いは随時オペレータの指示により入場者ファイルに登録されたデータについて所定のデータ検索、集計、分類を行い、入場者一覧表その他各種の一覧表をリスト化し出力する。
各作業所のデータは、電話回線その他の通信回線を通して中央のホストシステムに収集され、例えば災害情報処理や工程管理情報処理、労務管理情報処理、健康管理情報処理、作業指示書作成処理、工事日誌作成処理などが行われる。
このようにホストシステムにおいて複数の作業所を総括管理し、作業所間を頻繁に移動している作業員についても常時どこの作業所に就労しているかを把握することにより、各作業所への災害予知を行い、災害を未然に防止するための対策を講じることができる。
概要
作業所ごとに賃金コスト等の集計計算を容易に行うことができる建設工事作業管理システムを提供する。
記録カードに記録された情報をキーにして関連情報を格納するマスターファイル5、記録カードから読み取った情報に基づきマスターファイルを参照して関連情報を検索し入場者の解析を行う解析手段4、解析した入場者の情報を分類して統計処理を行う処理手段6、及び処理結果の出力を行う出力手段8、9を備え、処理手段6では、各作業所からの読み取り情報を収集して作業所ごとの出勤簿及び賃金台帳を作成する。処理手段6は、各作業員の賃金総額または賃金を計算するための基本単価を入力記憶し、各作業員の賃金総額と出勤情報から作業所ごとの賃金の額を計算して賃金台帳を作成する。したがって、さまざまな作業員が出勤する建設工事作業現場においても、各作業員の賃金総額や賃金を計算するための基本単価を入力することによって、作業所ごとに簡便に賃金コストを計算することができる。
目的
本発明は、上記の課題を解決するものであって、作業所ごとに賃金コスト等の集計計算を容易に行うことができる建設工事作業管理システムを提供することを目的とするものである。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 1件
この技術が所属する分野
請求項1
作業所のゲートにカードリーダを設けて入出時に作業員の携帯する記録カードを読み取り作業所の管理情報を処理する建設工事作業管理システムであって、記録カードに記録された情報をキーにして関連情報を格納するマスターファイル、記録カードから読み取った情報に基づきマスターファイルを参照して関連情報を検索し入場者の解析を行う解析手段、解析した入場者の情報を分類して統計処理を行う処理手段、及び処理結果の出力を行う出力手段を備え、処理手段では、各作業所からの読み取り情報を収集して作業所ごとの出勤簿及び賃金台帳を作成することを特徴とする建設工事作業管理システム。
請求項2
請求項3
上記処理手段は、各作業員の賃金を計算するための基本単価を入力記憶し、各作業員の基本単価と出勤情報から作業所ごとの賃金の額を計算して賃金台帳を作成することを特徴とする請求項1記載の建設工事作業管理システム。
技術分野
0001
本発明は、作業所のゲートにカードリーダを設けて入出時に作業員の携帯する磁気カード、光カード、ICカード等のデータ記録媒体(記録カード)を読み取り作業所における労務・工程管理情報や健康管理情報・災害経歴情報等の作業員各自の固有情報を処理し管理する大規模作業所管理システムに関する。
背景技術
0002
建設現場等の作業所を管理する場合、一般には複数の作業所が管理の対象となり、しかも、各作業所では、正規作業員のほか、応援者、短期就労者、新規入場者、遅刻者等の様々な作業員がいて日常的な移動も多い。また、一般に、或る1日についてその日に就労する作業員の数は、管理対象となる作業員全員のうちの約1/5程度であるといわれている。
0003
このような就労状況の作業所における労務管理では、まず、管理対象となる就労者、その日その日の就労者の把握が必要であるだけでなく、当日の就労者氏名、入退場者、定時以降の残留者等の把握、確認等が随時必要であり、管理事項は非常に多岐にわたっている。さらには、連絡先や健康状態のチェック、受入教育の徹底等も必要になってくる。
0004
作業所毎の作業員の把握、労務管理、工程管理、安全管理をそれぞれの工事現場の責任者が個別に行うと、一貫性がないため、各作業所を統括して工事を総合的に管理することは難しい。そこで、作業員各自の固有情報を正確に把握し、工程管理、労務管理、安全管理も含めた総合的な作業所の管理が可能な作業所管理システムが必要になる。本出願人は、上記のような要請に応える労務安全管理装置(特開昭61ー42060号公報参照)や、作業所管理システム(特開昭62ー82455号公報参照)を提案した。以下にその概要を説明する。
0005
図5は従来の作業所管理システムの構成を示す図であり、41は作業カード、42は作業員IDカード、43はリーダー/ライター、44と45はカードリーダー、46はプリンター、47はディスプレイ、48はCPU、49と50はフロッピィディスク、51と52はRAM、53は通信回線を示す。
0006
作業カード41は、特定のデータ検索、集計、分類、リスト化の指令データを入力する記録媒体(記録カード)である。作業員IDカード42は、各作業員が携帯するのに好適な磁気カードや光カード、ICカード等の記録媒体(記録カード)で、その作業員の固有情報を記録しておくものである。リーダー/ライター43は、作業員IDカード42に作業員の固有情報を記録したり、その記録した作業員の固有情報を読み取ったりするものであり、カードリーダー44と45は、例えば作業所の各ゲートに設置して作業員IDカード42に記録した作業員の固有情報を読み取るものである。作業員各自の固有情報としては、例えばその作業員の所属や本籍、生年月日、氏名、職種等の労務・工程管理情報、血圧とその測定日、障害その他の健康管理情報、過去の災害発生内容や災害発生日等の災害予知情報が記録される。
0007
フロッピィディスク49、50、RAM51、52は、各種の処理プログラムやデータを格納するものであり、この処理プログラムに従って所定の処理を行うのがCPU48である。CPU48は、キー入力手段や内蔵の記憶部を備え、作業員IDカード42の読み取りデータの処理及び記録データの処理を行うと共に、定期的に或いは随時キー入力指令や作業カード41の入力により蓄積されたデータの検索、集計、分類、リスト処理を行うものであり、その結果を出力するのがプリンター46やディスプレイ47、電話回線などの通信回線53である。
0008
なお、リーダー/ライター43やプリンター46、ディスプレイ47、CPU48、フロッピィディスク49、50、RAM51、52からなる作業所管理ユニットはケースに一体化して収納して各作業所毎に設置され、カードリーダー44と45が作業所の各ゲートに設置される。
0009
上記作業所管理システムを使った作業所の管理の概要を説明する。まず、作業員が入場/退場する際にカードの有無を調べ、カードを有していない場合にはキー入力手段を使って所定事項の入力処理を行い、カードを有している場合にはカードの読み取り処理を行う。このカードの読み取り処理では、カード情報読み取り及びチェックを行い、その内容を画面に表示すると共に入場者ファイルに書き込む。また、所定事項の入力処理では、データシートに各作業員の固有情報を記入し、それに基づいてキー入力する。そして、その入力情報を入場者ファイル及び管理マスターファイルに登録してカードを発行し、管理マスターと登録簿及びカード発行簿を出力する。
0010
このように入場者ファイルには、その時々における作業所の入場者に関する情報が格納され、管理マスターファイルには、過去からの全入場者に関する情報が格納される。そして、タイマー設定により或いは随時オペレータの指示により入場者ファイルに登録されたデータについて所定のデータ検索、集計、分類を行い、入場者一覧表その他各種の一覧表をリスト化し出力する。
0011
各作業所のデータは、電話回線その他の通信回線を通して中央のホストシステムに収集され、例えば災害情報処理や工程管理情報処理、労務管理情報処理、健康管理情報処理、作業指示書作成処理、工事日誌作成処理などが行われる。
0012
このようにホストシステムにおいて複数の作業所を総括管理し、作業所間を頻繁に移動している作業員についても常時どこの作業所に就労しているかを把握することにより、各作業所への災害予知を行い、災害を未然に防止するための対策を講じることができる。
発明が解決しようとする課題
0013
一方、工事規模の拡大に伴い超大規模工事プロジェクトでは、発注状態が大手ゼネコン、専門工事業者へ単独発注されるようになっている。このようなプロジェクトの運用では、作業所内・外の打合せ折衝等を円滑に進める上で、大手ゼネコン1社が取りまとめてマネージメントすることが多くなり、そのための方策・ツールが必要となるが、上記のような従来の作業所管理システムでは、十分な対応ができないという問題がある。
0014
例えば工事を行うことによる地域経済活性化の尺度を地元業者への発注状況で判断するための情報や、計画工程どおりの労務数の確保が図られているか、また各元請が同一業者偏重による過大な労務負担をさせた手配が行われているかを判断するための情報が必要となる。
0015
さらには、1日3000〜4000名もの様々な会社、業種の作業員が出入りするため、各作業所ごと、或いは会社ごとに作業員に関する情報の統計、管理をすることも必要になる。すなわち、建設工事現場では、多くの作業員が各作業所に固定されずに複数の作業所を所謂かけもちで就業し、しかも、賃金も、作業所ごとではなく各会社ごとに全就業時間に対して支払われているため、作業所単位の正確な賃金コストが計算できなかった。作業員の流動化がますます活発になっている昨今においては、このような複数の作業所に就業する会社や業者を含めた統括的なきめ細かな作業管理が社会的にも求められている。
課題を解決するための手段
0017
そのために本発明は、作業所のゲートにカードリーダを設けて入出時に作業員の携帯する記録カードを読み取り作業所の管理情報を処理する建設工事作業管理システムであって、記録カードに記録された情報をキーにして関連情報を格納するマスターファイル、記録カードから読み取った情報に基づきマスターファイルを参照して関連情報を検索し入場者の解析を行う解析手段、解析した入場者の情報を分類して統計処理を行う処理手段、及び処理結果の出力を行う出力手段を備え、処理手段では、各作業所からの読み取り情報を収集して作業所ごとの出勤簿及び賃金台帳を作成することを特徴とし、さらに、処理手段は、各作業員の賃金総額を入力記憶し、各作業員の賃金総額と出勤情報から作業所ごとの賃金の額を按分計算して賃金台帳を作成し、また、各作業員の賃金を計算するための基本単価を入力記憶し、各作業員の基本単価と出勤情報から作業所ごとの賃金の額を計算し賃金台帳を作成することを特徴とするものである。
0018
本発明の建設工事作業管理システムでは、記録カードに記録された情報をキーにして関連情報を格納するマスターファイル、記録カードから読み取った情報に基づきマスターファイルを参照して関連情報を検索し入場者の解析を行う解析手段、解析した入場者の情報を分類して統計処理を行う処理手段、及び処理結果の出力を行う出力手段を備え、処理手段では、各作業所からの読み取り情報を収集して作業所ごとの出勤簿及び賃金台帳を作成するので、さまざまな作業員が出勤する建設工事作業現場においても、各作業員の賃金総額や賃金を計算するための基本単価を入力することによって、作業所ごとに簡便に賃金コストを計算することができる。
0019
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る建設工事作業管理システムの1実施例を示す図、図2は統計処理・出力処理手段の構成例を示す図である。図中、1ー1、1ー2、…はCRU、2ー1、2ー2、…はCRUコントローラ、3は中央処理装置、4は入場者解析手段、5はマスターファイル、6は統計処理・出力処理手段、7は統計データファイル、8はディスプレイ、9はプリンタ、11は出勤簿作成部、12は作業員集計部、13は賃金計算データファイル、14は賃金計算部、15は賃金按分計算部、16は作業所集計部を示す。
0020
図1において、CRU1ー1、1ー2、……は、例えば作業所の各ゲート毎に設置され、記録カードに記録された固有の情報を読み取るカードリーダユニットであり、記録カードには、作業員であれば個人のID情報が記録され、また、資材搬入トラックであれば資材名や数量、納入元、納入先等の搬入情報が記録されている。CRUコントローラ2ー1、2ー2、……は、CRU1ー1、1ー2、……を制御し記録カードの読み取り情報を各ゲート、カードリーダ、作業所のID(識別情報)、さらには時計による入場、退場の読み取り時刻と共に取り込むものである。
0021
中央処理装置3は、センターに設けられ、各作業所のCRUコントローラ2ー1、2ー2、……による読み取り情報を、例えば通信回線等を通して収集して作業員、作業所ごとに解析、統計処理を行うものであり、入場者解析手段4や、マスターファイル5、統計処理・出力処理手段6、統計データファイル7を有する。勿論、各CRUコントローラ2ー1、2ー2、……でフロッピィディスクに読み取り情報を記録、蓄積し、これをバッチ処理により適宜センターの中央処理装置3のディスクドライバにセットして読み取ることによって読み取り情報を収集するものであってもよい。
0022
マスターファイル5は、各作業員の会社名、会社の取引先、その元請等の情報を登録するものであり、例えば氏名、生年月日、出身地等のIDコードをキーとして雇用会社コード、雇用会社、取引先コード、現住所等を登録し、また、会社名(雇用会社名)コードをキーとして会社名(雇用会社名)、下請系列(取引先名称、下請次数)や、取引先コード等をキーとして住所を登録する。
0023
入場者解析手段4は、作業員の読み取り情報からマスターファイル5のデータを参照することにより、その作業員の所属する会社名や職長名、さらにその取引先、元請の情報を検索し付加するものである。このようにマスターファイル5を用意することによって、記録カードからこれらの情報を除くことができ、有用な他の情報の記録のための領域を確保することができる。
0024
統計処理・出力処理手段6は、入場者解析手段4により解析した情報を統計処理してそのデータを統計データファイル7に格納すると共に、ディスプレイ8やプリンタ9から出力するための処理を行うものである。統計データには、各作業員の勤務時間、これらのデータに基づいて作成される作業所ごとの出勤簿、賃金台帳、各種保険料の計算値、さらには、ゲート別入場者、単位時間(例えば10分間)入場者、各作業員の勤務期間、1000番台入場者の検出、元請別入場者、県や市等の地域別入場者、会社住所別入場者等のリストや数等がある。
0025
次に、統計処理・出力処理手段の出勤簿及び賃金台帳を作成する部分の構成を図2により説明する。図2において、出勤簿作成部11は、各作業所ごとに各作業員の出勤日、入退時刻、出勤日数、残業時間を入力した賃金計算期間、例えば月初から月末までの出勤簿を作成するものであり、作業員集計部12は、各作業員の全作業所にわたる出勤日、入退時刻、出勤日数、残業時間を集計した集計表を作成するものである。賃金計算データファイル13は、各作業員の賃金計算期間における全出勤日数及び残業時間とその賃金総額、或いは賃金を計算するための基本単価を記憶したものである。賃金計算部14は、賃金計算データファイル13に記憶した基本単価と作業員集計部12で作成した集計表に基づき各作業員の賃金総額を計算してこの賃金総額から各作業所の賃金の額を計算するものであり、賃金按分計算部15は、賃金計算データファイル13に記憶した全出勤日数及び残業時間とその賃金総額に基づき出勤簿作成部11で作成した出勤簿の出勤日数、残業時間に応じて各作業所の賃金の額を計算するものである。作業所集計部16は、各作業所ごとに全作業員の賃金の額を集計し、労災保険料やその他の保険料、控除金額等を求めるものである。
0026
上記のように各作業所における作業員の賃金の額は、基本単価か賃金総額により計算される。すなわち、複数の作業所を管理するシステムであっても、会社や作業員によっては、このシステムの管理下にない作業所にも出勤し、それらの出勤日数、残業時間に応じた賃金が会社から支払われている場合、その会社の作業員に関する各作業所における賃金の額の計算では、全作業所における出勤日数、残業時間により賃金が計算される。そのため、このような会社においては、賃金計算データファイル13にその出勤日数、残業時間と賃金総額が記憶され、各作業所における賃金の額は、賃金按分計算部15によってその作業所における出勤日数、残業時間に応じて按分計算している。
0027
また、賃金計算データファイル13に記憶する賃金総額は、このシステムの管理下にある作業所にのみ勤務して賃金が支払われる会社や作業員に対しては、作業員集計部12は、作成した集計表で全作業所にわたる出勤日、入退時刻、出勤日数、残業時間が集計されるので、賃金を計算するための基本単価により賃金総額を計算することができる。そのため、このような会社においては、賃金計算データファイル13に賃金を計算するための基本単価が記憶され、賃金計算部14によって賃金総額を計算した後、各作業所における賃金の額を計算している。
0028
図3は本発明に適用される作業所のカードリーダユニットの1実施例を示す図であり、21と22は読取ヘッド、23は入退場信号判定部、24はデータ読取部、25はデータ制御部、26はメモリ、27はホストコンピュータを示す。
0029
図3において、読取ヘッド21と22は、一方が入場用(例えば読取ヘッド21)、他方が退場用(読取ヘッド22)であり、携帯するのに好適な磁気カードや光カード、ICカード等の記録媒体(記録カード)で、各作業員の固有情報を記録した作業員IDカードの記録情報を読み取るものである。入退場信号判定部23は、カードの読み取り情報が得られたとき、その読み取りが読取ヘッド21と22のいずれで行われたかによって入場か退場かを判定するものである。データ読取部24は、入退場信号判定部23による判定にしたがって入場又は退場の読取情報として読取処理するものである。例えば読取ヘッド21と22によるカードの読取情報には、入退場の情報はないので、入退場信号判定部23は、入退場判定結果の入場或いは退場信号を付加して読取情報と共にデータ読取部24に送る。メモリ26は、読取データを格納するものである。データ制御部25は、例えば制御キーで選択されて動作する複数のデータ処理モードを有するものである。
0030
データ制御部25のモードとしては、データ読取部24で読取処理されたデータを直接通信回線を介してホストコンピュータ27に送出するモードと、メモリ26に格納するモードを有する。後者のメモリ26に格納するモードでは、メモリ26に格納したデータ量が所定量になったことを条件としてホストコンピュータ27に割り込みをかけ、格納しているデータを一括送信する。また、通信回線の異常、停電等の場合には、これを検出することによって自動的にメモリ26に格納するモードに切り換え、通信回線の異常、停電等の状態が解除された場合に一括送信を行うようにしてもよい。なお、この場合には、バックアップ電源を備えた構成であることはいうまでもない。また、各作業所のゲートに設置されるカードリーダユニットと中央のホストコンピュータとの間は、公衆回線を利用してオンライン接続してもよいし、専用のデータ通信ラインを使って接続してもよいことはいうまでもない。
0031
図4は図3に示すカードリーダユニットの外観を示す図であり、このカードリーダユニット30では、読取ヘッド21と22を並べて配置し、入場用と退場用がはっきり判るように例えばプレートで文字表示すると共に、正常な読み取り操作がなされると点灯するランプ28、29を設けている。このようにすると、作業員がプレートの見間違いにより入場時であるにもかかわらず退場の読取ヘッド22で記録カードの読み取りを行わせた場合、その読取ヘッド22の位置に取り付けたランプ29が点灯するので、その点灯したランプ位置に表示したプレートの「退場」に視線を引き付け、読取ヘッド22が入場か退場かを再確認させる効果が期待できる。また、図3に示す入退場信号判定部23、データ読取部24、データ制御部25、メモリ26は、カードリーダユニット30の中に収納され、通信回線を介してホストコンピュータに接続される。勿論、読取ヘッド21と23をそれぞれ別体に構成したものであってもよい。
0032
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記の実施例では、出勤日数及び残業時間に応じて賃金総額を計算するように説明したが、宿直手当、日直手当、管理職手当、寒冷地手当、僻地手当、別居手当、教育手当、技能手当、特殊作業手当等の各種手当、さらには期末手当を含めて計算してもよい。また、各作業所ごとに賃金の額を計算、集計したが、各作業員の勤務時間と作業種別から各作業工程の作業時間その他の集計情報を求めるようにしてもよい。
発明の効果
0033
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、一定の期間に複数の作業所を渡り歩きながらそれぞれの作業所で作業を行う多数の作業員の情報を作業所ごとに集計すると共に、各作業員について全体の就業情報を集計するので、作業所のコスト管理や作業員の就業管理を広範な地域で行うことができる。しかも、従来は、各現場責任者や会社の責任者に管理を大雑把に任せてきた建築工事においても、複数の作業所に就業する会社や業者を含めた統括的なきめ細かな作業管理を行うことができる。
図面の簡単な説明
0034
図1本発明に係る建設工事作業管理システムの1実施例を示す図である。
図2統計処理・出力処理手段の構成例を示す図である。
図3本発明に適用される作業所のカードリーダユニットの1実施例を示す図である。
図4図3に示すカードリーダユニットの外観を示す図である。
図5従来の作業所管理システムの構成を示す図である。
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0035
1ー1、1ー2、……CRU、2ー1、2ー2、……CRUコントローラ、3…中央処理装置、4…入場者解析手段、5…マスターファイル、6…統計処理・出力処理手段、7…統計データファイル、8…ディスプレイ、9…プリンタ