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技術 高強度高延性TiAl系金属間化合物

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 藤原良也徳根敏生
出願日 1993年12月13日 (26年6ヶ月経過) 出願番号 1993-311547
公開日 1995年3月20日 (25年3ヶ月経過) 公開番号 1995-076745
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 常温伸び 非消耗型 TiAl相 常温延性 恒温鍛造 常温強度 回転部品 高強度高延性
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この項目の情報は公開日時点(1995年3月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

目的

常温下において強度および延性の高いTiAl系金属間化合物を提供する。

構成

TiAl系金属間化合物は、Al、V、NbおよびBの含有量がそれぞれ、42.0原子%≦Al≦50.0原子%、1.0原子%≦V≦3.0原子%、1.0原子%≦Nb≦10.0原子%、0.03原子%≦B≦2.2原子%であり、残部がTiおよび不可避不純物からなる。このように各化学成分の含有量を特定することによって、TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14),(A01),(A02)の常温強度を向上させることができ、特に、V、NbおよびBの同時添加によりそれら(A1 )〜(A14),(A01),(A02)の常温伸びを大幅に向上させることができる。

概要

背景

TiAl系金属間化合物は軽量で、且つ優れた耐熱性を有することから、エンジン回転部品構成材料として期待されるが、非常に脆い、といった性質を有するため、この点改良が急がれている。

そこで、常温強度および常温延性両立を図るべく、従来より各種TiAl系金属間化合物が提案されており、例えば、NbおよびB、またはVおよびBを添加したインゴットに1000℃にて恒温鍛造加工を施したTiAl系金属間化合物が公知である(特開平1−298127号公報参照)。

概要

常温下において強度および延性の高いTiAl系金属間化合物を提供する。

TiAl系金属間化合物は、Al、V、NbおよびBの含有量がそれぞれ、42.0原子%≦Al≦50.0原子%、1.0原子%≦V≦3.0原子%、1.0原子%≦Nb≦10.0原子%、0.03原子%≦B≦2.2原子%であり、残部がTiおよび不可避不純物からなる。このように各化学成分の含有量を特定することによって、TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14),(A01),(A02)の常温強度を向上させることができ、特に、V、NbおよびBの同時添加によりそれら(A1 )〜(A14),(A01),(A02)の常温伸びを大幅に向上させることができる。

目的

本発明は前記に鑑み、添加元素の種類およびそれらの含有量を特定することによって、鋳造のみ、または鋳造に次ぐ均質化熱処理を行うだけで、常温強度および常温延性を高い次元で両立させることができ、また製造コストの低減と形状自由度の向上を実現させた前記TiAl系金属間化合物を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

Al、V、NbおよびBの含有量がそれぞれ、42.0原子%≦Al≦50.0原子%、1.0原子%≦V≦3.0原子%、1.0原子%≦Nb≦10.0原子%、0.03原子%≦B≦2.2原子%であり、残部がTiおよび不可避不純物からなることを特徴とする高強度高延性TiAl系金属間化合物

請求項2

主たる相がL10 型γ相であり、そのL10 型γ相の結晶構造における両格子定数a,cの比c/aがc/a≦1.015である、請求項1記載の高強度高延性TiAl系金属間化合物。

技術分野

0001

本発明は高強度高延性TiAl系金属間化合物に関する。

背景技術

0002

TiAl系金属間化合物は軽量で、且つ優れた耐熱性を有することから、エンジン回転部品構成材料として期待されるが、非常に脆い、といった性質を有するため、この点改良が急がれている。

0003

そこで、常温強度および常温延性両立を図るべく、従来より各種TiAl系金属間化合物が提案されており、例えば、NbおよびB、またはVおよびBを添加したインゴットに1000℃にて恒温鍛造加工を施したTiAl系金属間化合物が公知である(特開平1−298127号公報参照)。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら従来のTiAl系金属間化合物は、高温下で恒温鍛造加工を行っていることから、常温下において比較的高い延性と強度を有するが、未だ実用化段階には至っていない。また、鋳造に次いで高温下で恒温鍛造を行うことが必須であるから、製造工数および設備コストの増加を来たし、TiAl系金属間化合物の製造コストの上昇は免れず、その上金属間化合物の形状自由度も低い、といった問題がある。

0005

本発明は前記に鑑み、添加元素の種類およびそれらの含有量を特定することによって、鋳造のみ、または鋳造に次ぐ均質化熱処理を行うだけで、常温強度および常温延性を高い次元で両立させることができ、また製造コストの低減と形状自由度の向上を実現させた前記TiAl系金属間化合物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る高強度高延性TiAl系金属間化合物は、Al、V、NbおよびBの含有量がそれぞれ、42.0原子%≦Al≦50.0原子%、1.0原子%≦V≦3.0原子%、1.0原子%≦Nb≦10.0原子%、0.03原子%≦B≦2.2原子%であり、残部がTiおよび不可避不純物からなることを特徴とする。

0007

Al含有量を前記のように特定すると、鋳造後またはそれに次ぐ均質化熱処理後において、TiAl系金属間化合物の金属組織はL10 型γ相(TiAl相)と、α2 相(Ti3Al相)と、微量の金属間化合物相とより構成される。この場合、主たる相はL10 型γ相であり、その体積分率VfはVf≧80%にも達する。このような2相構造の金属組織は、TiAl系金属間化合物の常温強度および常温延性の向上を図る上で有効である。

0008

またV、NbおよびBを同時添加し、それらの含有量を前記のように特定すると、鋳造後または鋳造に次ぐ均質化熱処理後において、TiAl系金属間化合物の金属組織は微細化すると共に比較的高い硬さを有する。

0009

このようなAlならびにV、NbおよびBの諸作用によって、TiAl系金属間化合物における常温強度の大幅な向上が図られる。

0010

前記L10 型γ相の結晶構造面心正方晶であって両格子定数a,c間にはa<cの関係が成立するため、前記結晶構造の等方性が低く、TiAl系金属間化合物の常温延性が低くなる、といった問題がある。

0011

このような状況下において、V、NbおよびBの同時添加ならびにそれらの含有量の特定を行うと、L10 型γ相の結晶構造において、両格子定数a,cを近似させることができ、これによりL10 型γ相の結晶構造の等方性を向上させ、また前記金属組織の2相構造化ということもあって、TiAl系金属間化合物の常温延性を大幅に高めることができる。

0012

ただし、Al含有量がAl<42.0原子%ではα2 相の体積分率Vfが高くなり過ぎて、TiAl系金属間化合物の常温延性の低下を来たし、一方、Al>50.0原子%ではα2 相の体積分率Vfが低くなり過ぎて、TiAl系金属間化合物の常温強度の低下を招来する。

0013

またV、NbおよびBの含有量が、それぞれV<1.0原子%、Nb<1.0原子%、B<0.03原子%では、前記両格子定数a,cの近似化を達成することができず、したがってTiAl系金属間化合物における常温延性の大幅な向上は望めない。なお、VおよびNbを単独添加しても、前記両格子定数a,cは或る程度接近するが、その程度は小さいのでTiAl系金属間化合物における常温延性向上効果は低い。

0014

一方、V含有量がV>3.0原子%ではマトリックス硬度上昇によりTiAl系金属間化合物が脆化する。またNb含有量がNb>10.0原子%では脆弱な金属間化合物相の体積分率Vfが増加するためTiAl系金属間化合物の常温延性の低下を招来し、さらにB含有量がB>2.2原子%では粗大なB系金属間化合物が析出するため、TiAl系金属間化合物の常温延性が低下する。

0015

Al含有量が42.0原子%≦Al≦50.0原子%、V含有量が1.0原子%≦V≦3.0原子%、Nb含有量が1.0原子%≦Nb≦10.0原子%、B含有量が0.03原子%≦B≦2.2原子%であり、残部がTiおよび不可避不純物からなる各種組成の素材を調製し、各素材を非消耗型アーク溶解炉を用いて、Ar雰囲気下で溶解し、次いで各溶湯水冷銅鋳型注入して直径14mm、長さ100mmの各種インゴットを得た。

0016

その後各インゴットに真空中、1200℃、3時間の条件下で均質化熱処理を施して、実施例に係る各種TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14)を得た。

0017

表1は、各TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14)および均熱化熱処理を行わなかった二種のTiAl系金属間化合物(A01),(A02)の組成ならびにL10 型γ相の体積分率Vfを示す。これらTiAl系金属間化合物(A01),(A02)はTiAl系金属間化合物(A4 ),(A5 )のインゴットに対応する。なお、表中、Ti欄の残部には不可避不純物が含まれる。

0018

ID=000003HE=135 WI=098 LX=0560 LY=0950
比較のため、Alを必須化学成分とし、またV、Cr、NbおよびBを選択化学成分とし、残部がTiおよび不可避不純物からなる各種組成の素材を調製し、各素材を用いて前記同様の溶解、鋳込みおよび均質化熱処理を順次行って、比較例に係る各種TiAl系金属間化合物(B1 )〜(B6 )を得た。各TiAl系金属間化合物の寸法は直径14mm、長さ100mmであって、実施例の場合と同一である。

0019

表2は、各TiAl系金属間化合物(B1 )〜(B6 )の組成およびL10 型γ相の体積分率Vfを示す。なお、表中、Ti欄の残部には不可避不純物が含まれる。

0020

ID=000004HE=095 WI=130 LX=0400 LY=0300
各TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14),(A01),(A02),(B1)〜(B6 )についてX線回折を行い、L10 型γ相の結晶構造における両格子定数a,cの比c/aを求めた。

0021

このL10 型γ相の結晶構造は図1に示されており、それは面心正方晶である。前記比c/aは、X線回折図において、a軸の格子定数aを反映する(200)面の反射による面間隔d1 と、c軸の格子定数cを反映する(002)面の反射による面間隔d2 との比d2 /d1 から求められた。

0022

また各TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14),(A01),(A02),(B1 )〜(B6 )からASTME8規格に則ってテストピース製作し、各テストピースを用いて、常温大気中、歪み速度0.3%/min (一定)の条件下で引張り試験を行い、各TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14),(A01),(A02),(B1 )〜(B6 )の常温引張強さおよび常温伸びを求めた。

0023

表3は、各TiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14),(A01),(A02),(B1 )〜(B6 )における両格子定数の比c/a、常温引張強さおよび常温伸びをそれぞれ示す。

0024

ID=000005HE=155 WI=098 LX=0560 LY=0300
図2は、TiAl系金属間化合物(A4 )におけるX線回折図を示し、(002)面および(200)面による反射ピークが観察される。

0025

図3は、表3に基づいて両格子定数の比c/aと常温引張強さとの関係をグラフ化したものであり、また図4は、表3に基づいて両格子定数の比c/aと常温伸びとの関係をグラフ化したものである。

0026

表1,表3,図3および図4から明らかなように、各化学成分の含有量を前記範囲内に設定された実施例に係るTiAl系金属間化合物(A1 )〜(A14),(A01),(A02)は、L10 型γ相の体積分率VfがVf≧80%であること、両格子定数a,cが近似していること等に起因して、比較例に係るTiAl系金属間化合物(B1 )〜(B6 )に比べて優れた常温引張強さおよび常温伸びを有し、これにより常温強度および常温延性を高い次元で両立させることができる。

0027

鋳造のみのTiAl系金属間化合物(A01),(A02)は、同一組成で、且つ均質化熱処理を施されたTiAl系金属間化合物(A4 ),(A5 )に比べ、常温引張強さおよび常温伸びは若干劣るが、両格子定数の比c/aは実質的に同一である。

0028

また両格子定数の比c/aは、種々の実験結果よりc/a≦1.015が適当であることが判明した。この場合、両格子定数の比c/aがc/a<1.0になることはない。

0029

なお、表2,表3および図4において、TiAl系金属間化合物(B1 )と、(B2 )および(B4 )とを比較すると、VまたはNbの単独添加により格子定数の比c/aが低下して常温伸びが、多少ではあるが上昇することが判る。

発明の効果

0030

本発明によれば、各化学成分を前記のように特定することによって、常温強度および常温延性を高い次元で両立させたTiAl系金属間化合物を提供することができる。

0031

また、このTiAl系金属間化合物は鋳造のみ、または鋳造に次ぐ均質化熱処理によって得られるので、製造コストが比較的安価であると共にその形状自由度が高い、といった利点を有する。

図面の簡単な説明

0032

図1L10 型γ相の結晶構造を示す斜視図である。
図2TiAl系金属間化合物のX線回折図である。
図3両格子定数の比c/aと常温引張強さとの関係を示すグラフである。
図4両格子定数の比c/aと常温伸びとの関係を示すグラフである。

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