図面 (/)

技術 熱電発電方法及びその装置

出願人 株式会社アライドマテリアル越後亮三
発明者 越後亮三
出願日 1993年9月1日 (28年1ヶ月経過) 出願番号 1993-217580
公開日 1995年3月17日 (26年7ヶ月経過) 公開番号 1995-074397
状態 特許登録済
技術分野 特殊な電動機、発電機 熱電素子 超音波モータ、圧電モータ、静電モータ
主要キーワード クロメル線 熱電気変換 電気現象 理論解析 対流現象 燃焼現象 熱電対用 温度場
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年3月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

目的

高い熱効率の得られる熱電発電方法及び装置を提供すること。

構成

多孔質熱電発電媒体の両端面にそれぞれ電極24,25を配設して熱電発電素子20とする。この熱電発電素子の一方の端面から可燃性ガスを導入して他方の端面で排出し燃焼させる。このことにより、前記両電極に近い領域でそれぞれ最も低い温度及び最も高い温度になるような急峻な温度分布を前記熱電発電素子中に形成し、前記電極から熱電発電電力を取り出すようにした。

概要

背景

従来、ゼーベック効果を利用した熱電発電素子は、金属の場合には例えば熱電対が、半導体の場合には各種の熱電気変換デバイスがそれぞれよく知られている。図4は半導体による熱電発電素子の一例を示し、p型の半導体41とn型の半導体42とをΠ型に組み合わせたものである。半導体41,42の一端側、すなわち高温接合部には高温側電極43を共通に設け、半導体41,42の他端側、すなわち低温側接合部には低温側電極44,45を個別に設けている。

このような熱電発電素子によれば、高温側接合部と低温側接合部とに温度差T=TH −TLを与えると、これらの両端には電圧VABが発生する。それ故、低温側電極44と45との間に負荷を接続すると、電流が流れ電力を取り出すことができる。

この種の熱電発電素子の最大効率ηmax は次の数式1で表わされる。

概要

高い熱効率の得られる熱電発電方法及び装置を提供すること。

多孔質熱電発電媒体の両端面にそれぞれ電極24,25を配設して熱電発電素子20とする。この熱電発電素子の一方の端面から可燃性ガスを導入して他方の端面で排出し燃焼させる。このことにより、前記両電極に近い領域でそれぞれ最も低い温度及び最も高い温度になるような急峻な温度分布を前記熱電発電素子中に形成し、前記電極から熱電発電電力を取り出すようにした。

目的

このような知見に基づいて、本発明は高い熱効率の得られる熱電発電方法及び装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
5件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

多孔質熱電発電媒体の両端面にそれぞれ電極を配設するとともに、前記熱電発電媒体の一方の端面から可燃性ガスを導入し、他方の端面から排出すると共に燃焼させる燃焼反応を行うことにより、前記可燃性ガスを導入する端面の電極に近い領域で最も低く、前記他方の端面の電極に近い領域で最も高い温度分布を前記熱電発電媒体中に形成し、前記電極から熱電発電電力を取り出すようにしたことを特徴とする熱電発電方法

請求項2

請求項1記載の熱電発電方法において、前記熱電発電媒体は多孔質のp型半導体と多孔質のn型半導体電極部接合したものであることを特徴とする熱電発電方法。

請求項3

両端に電極を設けた多孔質の熱電発電素子と、該熱電発電素子に対して一方の端面から可燃性ガスを導入し、他方の端面から排出すると共に燃焼せしめる手段を備えたことを特徴とする熱電発電装置

請求項4

請求項3記載の熱電発電装置において、前記熱電発電素子は多孔質のp型半導体と多孔質のn型半導体を電極部で接合したものであることを特徴とする熱電発電装置。

技術分野

0001

本発明は熱電発電素子を利用した熱電発電方法及びその装置に関し、特に多孔質媒体を用いた燃焼法を組み合わせた新規な熱電発電方法及び装置に関する。

背景技術

0002

従来、ゼーベック効果を利用した熱電発電素子は、金属の場合には例えば熱電対が、半導体の場合には各種の熱電気変換デバイスがそれぞれよく知られている。図4は半導体による熱電発電素子の一例を示し、p型の半導体41とn型の半導体42とをΠ型に組み合わせたものである。半導体41,42の一端側、すなわち高温接合部には高温側電極43を共通に設け、半導体41,42の他端側、すなわち低温側接合部には低温側電極44,45を個別に設けている。

0003

このような熱電発電素子によれば、高温側接合部と低温側接合部とに温度差T=TH −TLを与えると、これらの両端には電圧VABが発生する。それ故、低温側電極44と45との間に負荷を接続すると、電流が流れ電力を取り出すことができる。

0004

この種の熱電発電素子の最大効率ηmax は次の数式1で表わされる。

0005

ID=000003HE=015 WI=063 LX=0285 LY=2600
ただし、Mは下記の数式2で表わされる。

0006

ID=000004HE=015 WI=049 LX=1255 LY=0400
数式2中、Zは熱電発電素子の性能指数と呼ばれるパラメータであり、次の数3で表わされる。

0007

ID=000005HE=020 WI=047 LX=1265 LY=0750
数式3中、αはゼーベック係数、σは導電率、λは熱伝導率である。

0008

ところで、この種の熱電発電素子の効率は高々10%程度にすぎない。これは、高温側接合部に加えられる熱量をQ1 とすると、そのほとんどが2つの低温側接合部から排熱Q2 として系外に捨てられ、(Q1 −Q2 )のわずかなエネルギーが電力に変換されるにすぎないという事情に起因する。しかも、発生した電力を取り出す際には、熱電発電素子内にジュール熱が起こり、熱損失を増加させるという事情もある。これに対し、ジュール熱が小さくなるような熱電発電素子の材料として導電率のσの大きなものを選択すると、熱伝導率λも大きくなって排熱Q2 を増加させるだけでなく、結果的に低温側接合部の温度TLを押し上げてΔTが小さくなり、ゼーベック効果の低下を招くという二律相反性の問題がある。

発明が解決しようとする課題

0009

これに対し、本発明者は、多孔質媒体を用いた燃焼現象について研究した結果、多孔質媒体内に急峻な温度勾配が得られる点に着目した。ここで、多孔質媒体とは、固体内に無数微小な空隙があり、しかも固体相が連続しているとともに空隙も連続しているものであり、金属材料でいえば、例えばセルメット住友電気工業(株)製)なる商品で提供されているものがある。

0010

このような、多孔質媒体を用いた燃焼法では、多孔質媒体の両端面の間に数倍〜十数倍の著しい温度差が生じることが確認されている。このように大きな温度差が生じるのは、低温側接合部では可燃性ガスの連続的供給によって冷却され、高温側接合部では平面状の火炎によって加熱され、さらに媒体多孔質であるため遮熱効果が高いためである。

0011

このような知見に基づいて、本発明は高い熱効率の得られる熱電発電方法及び装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明による熱電発電方法は、多孔質の熱電発電媒体の両端面にそれぞれ電極を配設するとともに、前記熱電発電媒体の一方の端面から可燃性ガスを導入し、他方の端面から排出すると共に燃焼させる燃焼反応を行うことにより、可燃性ガスを導入する端面の電極に近い領域で最も低く、他方の端面の電極に近い領域で最も高い温度分布を前記熱電発電媒体中に形成し、前記電極から熱電発電電力を取り出すようにしたことを特徴とする。

0013

本発明によればまた、両端に電極を設けた多孔質の熱電発電素子と、熱電発電素子に対して一方の端面から可燃性ガスを導入し、他方の端面から排出すると共に燃焼せしめる手段を備えたことを特徴とする熱電発電装置が得られる。

0014

なお、前記熱電発電素子としては、例えば多孔質のp型半導体n型半導体とを接合したものが使用される。

0015

本発明の実施例を説明する前に、本発明と密接な関係にあり、本発明の原理ともいえる熱伝導と熱電発電について言及する。ゼーベック効果とは、量子効果別途考えるとすれば、熱伝導によって誘起された図4破線で示すような温度分布に応じ、半導体41,42のいずれかにおいてホールあるいは電子励起されて起電力が発生すると考えられているが、問題はこの電気現象が熱伝導(自由電子あるいはフォノン)による熱移動連携していることが熱電変換の本質であると考えられている点にある。

0016

もし、このことが熱電変換の前提条件であるとすれば、高温側接合部に加えられた熱量Q1 の大半は低温側接合部で排熱Q2 として捨てなければならないことになる。したがって、Q1 とQ2 のわずかな差が電力に変換され、またQ2 は大気温度近くの低質熱エネルギーであるためほとんど利用価値が無いことになり、高効率の熱電発電が難しいとされる背景になっている。

0017

これに対し、本発明においては、図1に示すように、多孔質媒体による熱電発電媒体11の中を可燃性ガスが、図1中に白抜きの矢印で示すように、低温側接合部12から高温側接合部13に向かう方向に流れ、高温側接合部13側で点火して安定な平面状の火炎14を生じさせると、可燃性ガスを導入する端面に近い領域で最も低く、排出する端面に近い領域で最も高い温度になる。その結果、図1中に破線で示すような高温側TH 、低温側TLの温度分布が形成される。

0018

伝熱学では、これを対流支配によって形成される温度場といい、熱伝導を考慮した厳密な解析によって明らかにすることができ、固体内の熱放射も考慮した理論解析により、固体内の熱伝導は温度分布形成に決定的役割を果たすことはないことが確認されている。そして、可燃性ガスは熱伝導に逆らって流れて行くことにより、低温側接合部からの排熱Q2 を大幅に低減することができ、高効率化が可能になるのである。排熱Q2 の低減はまた、多孔質の熱電発電媒体内でジュール熱が生じて低温側接合部に移動しようとする。しかし、可燃性ガスの導入により押し戻されることになり、結果として、温度分布は熱電発電媒体の熱伝導率に支配されず対流現象によって決まることにも起因している。

0019

図2は本発明による熱電発電装置を要部のみについて模式的に示しており、複層のp型半導体21とn型半導体22とを、絶縁体23を介在させて交互に重ねて熱電発電媒体とし、この熱電発電媒体の両端にはp型半導体21とn型半導体22との直列接続体が得られるように電極24,25を設けて熱電発電素子20として成る。p型半導体21、n型半導体22は、いずれも多孔質構造を有し、電極24,25も多孔質構造として電極24側から電極25側へ向かう可燃性ガスの流れを実現できる構造にされている。

0020

このような熱電発電素子に対して、電極24側から電極25側に向けて可燃性ガスを導入し、電極25側で点火(点火手段は図示省略)して燃焼反応を生じさせると、温度分布は可燃性ガスを導入する端面におけるn型半導体とp型半導体の接合部で最も低い温度TLとなり、可燃性ガスを排出する端面におけるp型半導体とn型半導体の接合部で最も高い温度TH となる。その結果、電極24と25との間には温度差(TH −TL )にもとづく起電力が発生し、電力を得ることができる。

0021

熱電発電素子の材料は、前述した数式3における分子α2 σの大きい材料が好ましく、このような材料としては半導体が最適であるが、これに限らず、熱電対用の金属のほか、熱電発電効果のある材料であれば多孔質の金属あるいはセラミックス材料であっても利用可能である。例えば、半導体を多孔質にするには、粒子状あるいは粉末状にした半導体材料プレスし、焼結すると粉末の一部が相互に接合し、しかも粉体の間に微小な空隙ができる。金属の場合も同様な方法でできる。多孔質体は空隙部及び固体部が連続していればよく、たとえば前記材料からなる金網や繊維の集合体でもよい。このほか、熱電対用の金属の場合には、多数の熱電対をその低温側接合部及び高温側接合部がそれぞれ可燃性ガス導入側及び排出側の電極になるように束ねるとともに各熱電対電気的に直列接続するように電極を構成して実現することもできる。

0022

図3は本発明の効果を確認するための熱電対用の実験装置を示す。本装置では、熱電対31は直径1.0mm、長さ30mmのアルメルクロメル線を3025対直列に接続したものを用いた。これらの熱電対を断面が2.25mm2 の正方形貫通孔を3025個配列した厚さ25mmのセラミックス多孔体燃焼室32に配置した。このような実験装置により、一方の端面から都市ガスを供給し、他方の端面で燃焼させた。都市ガス導入部の熱電対の温度は70℃、燃焼部の温度は565℃であった。この状態で負荷抵抗RL の値を0.2Ω及び1.0Ωとした時の熱電発電電力はそれぞれ85W及び38Wであった。以上のような実験に基づいて、本発明によれば上記の実験のごとき温度差が容易に得られるので、温度差1000℃を得ることができれば、上記のアルメル−クロメル熱電対(一本あたり0.14Wとして)を200000〜400000本束ねて多孔体を構成すると、本発明により得られる熱電発電電力は2.8〜5.6kWになると考えられる。

発明の効果

0023

以上説明してきたように、本発明によれば多孔質媒体を用いた燃焼法により、多孔質媒体の両端面の間に大きな温度差を生じせしめるとともに、多孔質媒体の熱伝導率に支配されることなく低温側接合部から放出される排熱を低減することができるので高効率の熱電発電を行うことができる。

図面の簡単な説明

0024

図1本発明の原理を説明するための模式図である。
図2本発明による熱電発電装置の要部を概略的に示した断面図である。
図3本発明の効果を確認するための実験装置を示した図である。
図4従来の熱電発電素子の一例を説明するための図である。

--

0025

11,20熱電発電素子
12低温側接合部
13高温側接合部
14,34火炎
21,41p型半導体
22,42n型半導体
23絶縁体
24,25,43,44,45 電極

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ