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技術 金属容器密封フィルム

出願人 花王株式会社凸版印刷株式会社
発明者 片桐勇山本渉
出願日 1993年8月30日 (27年4ヶ月経過) 出願番号 1993-214368
公開日 1995年3月7日 (25年9ヶ月経過) 公開番号 1995-060896
状態 特許登録済
技術分野 包装体 積層体(2) プラスチック等のライニング、接合
主要キーワード 低融点ポリエステル樹脂 密封フィルム 焼き付け塗装 ケミット ビード加工 ホットメルト層 金属容器内 アルミ箔層
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年3月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

目的

金属容器に直接高周波溶着することが可能で、金属容器に接着部面積を広くとるための加工を施す必要がなく、且つ金属容器の内容物が変化しない程度の温度で高周波溶着しても強固なシール強度密封性とを得ることが可能であり、更に、高周波溶着層が金属容器内極性溶媒と接触して膨潤しても、アルミ箔層から剥離するおそれのない金属容器密封フィルムを提供すること。

構成

アルミ箔層に少なくとも高周波溶着層を積層してなり、金属容器の開口部に上記高周波溶着層を介して高周波誘導加熱方式溶着され該開口部を密封する金属容器密封フィルムにおいて、上記アルミ箔層に、ポリエチレンテレフタレート層を介して、上記高周波溶着層としてポリエステルホットメルト層を積層したことを特徴とする。

概要

背景

ハンドクリームなどを充填した金属容器の開口部は、一般に、内容物の品質劣化等を防止するため、アルミ箔層基層とした積層フィルムにより密封してあり、その密封の仕方の一つとして、上記積層フィルムを高周波誘導加熱で上記金属容器の開口縁部に溶着する方法がある。

上記の溶着による密封の場合、上記積層フィルムとしては、アルミ箔層の一面側に高周波溶着層を積層したものを用い、該積層フィルムの上記高周波溶着層側を金属容器の開口縁部に当接させて高周波誘導加熱方式で加熱することにより、該積層フィルムを上記高周波溶着層を介して上記開口縁部に溶着させる。

上記高周波誘導加熱方式は、内部加熱方式であり、直接溶着部が加熱されるため、必要な熱量を短時間で得ることができるという利点がある。従って、内容物に対する熱の影響が比較的少ない。

従来、上記高周波溶着層には、特開昭55−93451号公報に記載のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)や、EAA(エチレン−アクリル酸共重合体)等の、分子内に極性基をもつ熱可塑性樹脂が使用されている。しかしながら、これらの熱可塑性樹脂は分子内の極性基が少なく、そのため、金属容器との接着性が良好でなく、これらの熱可塑性樹脂を直接金属容器に溶着することができない。

そこで、上記熱可塑性樹脂の接着性を向上させるため、上記熱可塑性樹脂と親和性のよい熱硬化性樹脂を、予め金属容器の接着部(上記開口縁部)に焼き付け塗装する方法や、上記熱可塑性樹脂の溶着による接着力を安定化するため、予め金属容器の上記接着部を平らにしたり、上記開口縁部のビード加工の際にビードの径を大きくしたりして、接着部の面積を広くとるようにする方法などが行われている。

概要

金属容器に直接高周波溶着することが可能で、金属容器に接着部の面積を広くとるための加工を施す必要がなく、且つ金属容器の内容物が変化しない程度の温度で高周波溶着しても強固なシール強度密封性とを得ることが可能であり、更に、高周波溶着層が金属容器内極性溶媒と接触して膨潤しても、アルミ箔層から剥離するおそれのない金属容器密封フィルムを提供すること。

アルミ箔層に少なくとも高周波溶着層を積層してなり、金属容器の開口部に上記高周波溶着層を介して高周波誘導加熱方式で溶着され該開口部を密封する金属容器密封フィルムにおいて、上記アルミ箔層に、ポリエチレンテレフタレート層を介して、上記高周波溶着層としてポリエステルホットメルト層を積層したことを特徴とする。

目的

従って、本発明の目的は、金属容器に直接高周波溶着することが可能で、金属容器に接着部の面積を広くとるための加工を施す必要がなく、且つ金属容器の内容物が変化しない程度の温度で高周波溶着しても強固なシール強度と密封性とを得ることが可能であり、更に、高周波溶着層が金属容器内の極性溶媒と接触して膨潤しても、アルミ箔層から剥離するおそれのない金属容器密封フィルムを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

アルミ箔層に少なくとも高周波溶着層を積層してなり、金属容器の開口部に上記高周波溶着層を介して高周波誘導加熱方式溶着され該開口部を密封する金属容器密封フィルムにおいて、上記アルミ箔層に、ポリエチレンテレフタレート層を介して、上記高周波溶着層としてポリエステルホットメルト層を積層したことを特徴とする金属容器密封フィルム。

請求項2

上記アルミ箔層に、外層としてポリオレフィンポリアミド又はポリエステル層を積層したことを特徴とする請求項1記載の金属容器密封フィルム。

技術分野

0001

本発明は、金属容器密封フィルム、詳しくは、金属容器の開口部を高周波溶着により密封することが可能で且つ容器の内容物を長期間保存することが可能な、アルミ箔層基層とする積層フィルムに関する。

背景技術

0002

ハンドクリームなどを充填した金属容器の開口部は、一般に、内容物の品質劣化等を防止するため、アルミ箔層を基層とした積層フィルムにより密封してあり、その密封の仕方の一つとして、上記積層フィルムを高周波誘導加熱で上記金属容器の開口縁部に溶着する方法がある。

0003

上記の溶着による密封の場合、上記積層フィルムとしては、アルミ箔層の一面側に高周波溶着層を積層したものを用い、該積層フィルムの上記高周波溶着層側を金属容器の開口縁部に当接させて高周波誘導加熱方式で加熱することにより、該積層フィルムを上記高周波溶着層を介して上記開口縁部に溶着させる。

0004

上記高周波誘導加熱方式は、内部加熱方式であり、直接溶着部が加熱されるため、必要な熱量を短時間で得ることができるという利点がある。従って、内容物に対する熱の影響が比較的少ない。

0005

従来、上記高周波溶着層には、特開昭55−93451号公報に記載のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)や、EAA(エチレン−アクリル酸共重合体)等の、分子内に極性基をもつ熱可塑性樹脂が使用されている。しかしながら、これらの熱可塑性樹脂は分子内の極性基が少なく、そのため、金属容器との接着性が良好でなく、これらの熱可塑性樹脂を直接金属容器に溶着することができない。

0006

そこで、上記熱可塑性樹脂の接着性を向上させるため、上記熱可塑性樹脂と親和性のよい熱硬化性樹脂を、予め金属容器の接着部(上記開口縁部)に焼き付け塗装する方法や、上記熱可塑性樹脂の溶着による接着力を安定化するため、予め金属容器の上記接着部を平らにしたり、上記開口縁部のビード加工の際にビードの径を大きくしたりして、接着部の面積を広くとるようにする方法などが行われている。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記熱硬化性樹脂を金属容器に焼き付け塗装しても、十分な接着性を得るためには、なお高温で且つ長時間の溶着を行なう必要がある。そのため、金属容器の内容物が熱に対して敏感なもの、例えば、ハンドクリームなどの場合は、上記溶着の際、上記内容物の成分の分離あるいは外観の変化を生じるおそれがある。また、内容物に対する熱の影響を考慮して溶着の温度を低めに抑えた場合は、溶着が不完全となり、十分な密封性が得られないという問題がある。

0008

また、金属容器の上記開口縁部に、上記接着部の面積を広くとるための加工を施すには、多大な労力とコストを要するという問題がある。

0009

また、上記高周波溶着層を構成する熱可塑性樹脂は、通常、上記アルミ箔層に押し出しラミネートにより積層されるが、アルミ箔の如き極性表面に熱可塑性樹脂を押し出しラミネートする場合は、両者の接着強度を向上させるため、予めアルミ箔表面に極性の高いプラスチックコーティングし、アルミ箔表面の改質を図る。また、プラスチックを極性の高いものとするためには、プラスチックの表面にコロナ放電処理フレーム処理を施してその表面に極性基を発現させる。

0010

しかしながら、上記の熱可塑性樹脂がポリエステルホットメルトの場合は、アルミ箔表面に極性の高いプラスチックをコーティングした後、ポリエステル系ホットメルトを積層しても、上記ポリエステル系ホットメルト層金属容器内における極性溶媒(水など)と接触する場合には、アルミ箔層と上記ポリエステル系ホットメルト層との間の接着強度はなお十分でなく、そのため、上記ポリエステル系ホットメルト層が、金属容器内における極性溶媒との接触により膨潤して伸びた場合、上記アルミ箔層から剥離するおそれがある。

0011

従って、本発明の目的は、金属容器に直接高周波溶着することが可能で、金属容器に接着部の面積を広くとるための加工を施す必要がなく、且つ金属容器の内容物が変化しない程度の温度で高周波溶着しても強固なシール強度と密封性とを得ることが可能であり、更に、高周波溶着層が金属容器内の極性溶媒と接触して膨潤しても、アルミ箔層から剥離するおそれのない金属容器密封フィルムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明者らは、高周波溶着層として用いるための各種の熱可塑性樹脂について種々検討した結果、従来の熱可塑性樹脂は融点が高く、また、分子内の極性基の数が少ないことに着目し、上記高周波溶着層として低融点で分子内の極性基の数が多い熱可塑性樹脂を用い、更に、上記高周波溶着層と上記アルミ箔層との間に適当な中間層を積層することにより上記目的を達成し得ることを知見した。

0013

本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、アルミ箔層に少なくとも高周波溶着層を積層してなり、金属容器の開口部に上記高周波溶着層を介して高周波誘導加熱方式で溶着され該開口部を密封する金属容器密封フィルムにおいて、上記アルミ箔層に、ポリエチレンテレフタレート層を介して、上記高周波溶着層としてポリエステル系ホットメルト層を積層したことを特徴とする金属容器密封フィルムを提供するものである。

0014

本発明の金属容器密封フィルムにおいては、上記高周波溶着層に、従来の熱可塑性樹脂に比べ、低融点で分子内の極性基の数が多いポリエステル系ホットメルトを使用したため、内容物の変質が生じない程度の温度で該金属容器密封フィルムを金属容器の開口部に高周波溶着することにより、強固なシール強度と密封性を得ることができる。

0015

また、本発明の金属容器密封フィルムにおいては、上記ポリエステル系ホットメルト層と上記アルミ箔層との間の接着結合が、上記ポリエステル系ホットメルト層とポリエチレンテレフタレート層(以下、PET層という)との間の第1の接着結合、及び該PET層と上記アルミ箔層との間の第2の接着結合により、2段階で構成され、且つ上記第1の接着結合における上記ポリエステル系ホットメルト層と上記PET層との接着強度は非常に強いため、上記ポリエステル系ホットメルト層が膨潤して伸びた場合でも、該ポリエステル系ホットメルト層は上記PET層から剥離するおそれがない。

0016

そして、上記第2の接着結合におけるポリエチレンテレフタレート(PET)は、ポリエステル系ホットメルトに比べ膨潤しにくく、このため、上記PET層は上記アルミ箔層から剥離するおそれがない。従って、上記第1及び第2の接着結合により接着結合されている上記ポリエステル系ホットメルト層と上記アルミ箔層とは、剥離するおそれがない。

0017

以下に、本発明の金属容器密封フィルムの一実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の金属容器密封フィルムの一実施例を示す断面図、図2は、図1に示す金属容器密封フィルムを高周波誘導加熱方式で金属容器の開口部に溶着する様子を示す断面図である。

0018

本実施例の金属容器密封フィルムは、図1に示す如く、アルミ箔層11の一面側に、表面層として高周波溶着層12を積層した積層フィルムで、該金属容器密封フィルム1を金属容器2の開口縁部22に上記高周波溶着層12を介して高周波誘導加熱方式で溶着することにより、金属容器2の開口部21を密封し得るものである。

0019

而して、本実施例の金属容器密封フィルムにおいては、図1に示す如く、上記アルミ箔層11に、ポリエチレンテレフタレート層(以下、PET層という)13を介して、上記高周波溶着層12としてポリエステル系ホットメルト層を積層してある。

0020

本実施例の金属容器密封フィルムについて更に説明すると、図1に示す如く、上記アルミ箔層11の厚みは7〜40μmであるのが好ましく、更に好ましくは9〜20μm、最も好ましくは12〜15μmである。また、上記PET層13の厚みは5〜40μmであるのが好ましく、更に好ましくは9〜20μm、最も好ましくは12μmである。また、上記ポリエステル系ホットメルト層12の厚みは5〜40μmであるのが好ましく、更に好ましくは10〜30μm、最も好ましくは20μmである。

0021

また、上記ポリエステル系ホットメルト層12を構成するポリエステル系ホットメルトの好ましい組成としては、以下の組成のものが挙げられる。尚、( )内の数値は特に好ましい組成を示す。
ジカルボン酸成分;テレフタル酸15〜25wt%(21〜23wt%),イソフタル酸10〜15wt%(10〜14wt%),アジピン酸10〜25wt%(14〜19wt%),
ジオール成分;1,4ブタンジオール50 wt%.

0022

上記組成のポリエステル系ホットメルトの物性値は、以下の如くである。尚、( )内の数値は、特に好ましい組成に対応する数値である。
ガラス転移点−40〜−10℃(−40〜−15℃),
融点78〜130℃( 80〜110℃),
軟化点105〜140℃(110〜131℃).

0023

上記の如き構成成分(組成)又は物性値を有するポリエステル系ホットメルト(熱可塑性低融点ポリエステル樹脂)として市販されているものには、例えば、下記のものがある。下記の市販品の中では、ハーデックA5300,A6300、及びバイロンGM991が好ましく、中でもハーデックA5300及びA6300が最も好ましい。

0024

メーカー名〕 〔商品名〕 〔グレード
化成工業 ハーデックA5300,A5400,A5410,
A6300,A6400,
A3200,A3300,A3410.
東洋紡績バイロンGM400,GM460,
GM900,GM991.
東レケミットR−79, R−99, R−188,
R−248.

0025

次に、本実施例の金属容器密封フィルムを使用して、アルミ缶などの金属缶(金属容器)の開口部を密封する方法について説明すると、例えば、図2に示す如く、まず、金属缶2の開口部21を該開口部21よりやや大きい寸法に切り取った本実施例の金属容器密封フィルム1で覆い、その上に高周波誘導加熱装置3をあてがうようにする。

0026

図2に示す高周波誘導加熱装置の概略の構造について説明すると、この高周波誘導加熱装置3は、コイルケース31の下面にゴム板32を備え、金属缶2の開口縁部22のほぼ直上となる部位に、銅板33を介して銅管状のコイル34が配置され、該コイル34の一側面にフェライト35が立設されている。

0027

上記高周波誘導加熱装置3において、上記コイル34に高周波電流を流すことにより、該コイル34の周囲に高周波磁界誘起して、本実施例の金属容器密封フィルム1の上記開口縁部22の直上に位置する高周波溶着層12を誘導加熱し、該金属容器密封フィルム1を上記高周波溶着層12を介して上記金属缶2の開口縁部22に溶着することができる。

0028

以上の如く構成された本実施例の金属容器密封フィルムにおいては、上記高周波溶着層12に、従来の熱可塑性樹脂に比べ低融点で分子内の極性基の数が多いポリエステル系ホットメルトを使用したため、内容物の変質が生じない程度の温度で該金属容器密封フィルム1を金属缶2の開口部21に高周波溶着することにより、強固なシール強度と密封性を得ることができる。

0029

また、本実施例の金属容器密封フィルムを使用すれば、該金属容器密封フィルム1との親和性を考慮した熱硬化性樹脂を予め金属缶2に焼き付け塗装する必要がなく、このため、該金属容器密封フィルム1との親和性を考慮せずに、耐内容物性の良い熱硬化性樹脂を選択して予め金属缶2に焼き付け塗装することにより、本実施例の金属容器密封フィルム1の接着性(溶着性)を更に向上させることも可能である。

0030

また、本実施例の金属容器密封フィルムを使用すれば、上記高周波溶着層12のポリエステル系ホットメルトが、金属缶2と溶着し易いため、金属缶2の溶着部(開口縁部22)を、その面積を広くするように加工する必要がない。

0031

また、本実施例の金属容器密封フィルムにおいては、上記ポリエステル系ホットメルト層12と上記アルミ箔層11との接着結合が、上記ポリエステル系ホットメルト層12とポリエチレンテレフタレート層13との間の第1の接着結合と、該PET層13と上記アルミ箔層11との間の第2の接着結合により、2段階で構成され、且つ上記第1の接着結合における上記ポリエステル系ホットメルト層12と上記PET層13との接着強度は非常に強いため、上記ポリエステル系ホットメルト層12が膨潤して伸びた場合でも、該ポリエステル系ホットメルト層12は上記PET層13から剥離するおそれがない。

0032

また、上記第2の接着結合におけるポリエチレンテレフタレート(PET)は、ポリエステル系ホットメルトに比べ膨潤しにくく、このため、上記PET層13は上記アルミ箔層11から剥離するおそれがない。

0033

要するに、上記第1及び第2の接着結合により上記アルミ箔層11に接着結合された上記ポリエステル系ホットメルト層12は、金属缶2内における水などの極性溶媒と接触することにより膨潤して伸びた場合でも、上記アルミ箔層11から剥離するおそれがなく、このため、本実施例の金属容器密封フィルム1により金属缶2の高い密封性を確保してその内容物を長期間保存することが可能である。

0034

次に、本実施例の金属容器密封フィルム1と、上記PET層13を具備しない金属容器密封フィルムとに対する、ポリエステル系ホットメルト層の剥離強度に関する試験の結果について説明する。

0035

この試験においては、厚さ20μmのアルミ箔層11と厚さ12μmのPET層13とをドライラミネートにより積層し、この積層フィルムに、高周波溶着層12として厚さ20μmのポリエステル系ホットメルト層〔ハーデックA5300(商品名)、旭化成工業製〕を押し出しラミネートにより積層し、総厚み52μmの本実施例の金属容器密封フィルム1を作製した。上記の構成を、分かり易いように図式的に示すと、
(外側) アルミ箔層(20μm)/PET層(12μm)/ポリエステル系ホットメルト層〔ハーデックA5300(商品名)20μm〕 (内側)

0036

また、上記のPET層13を具備しない金属容器密封フィルムとして、厚さ20μmのアルミ箔層の表面に極性の高いプラスチックをコーティングし、その上に、高周波溶着層として厚さ20μmのポリエステル系ホットメルト層〔ハーデックA5300(商品名)、旭化成工業製〕を押し出しラミネートにより積層し、総厚み40μmの積層フィルムを作製した。上記の構成を、分かり易いように図式的に示すと、
(外側) アルミ箔層(20μm)/ポリエステル系ホットメルト層〔ハーデックA5300(商品名)20μm〕 (内側)

0037

そして、上記金属容器密封フィルム1と上記PET層13を具備しない金属容器密封フィルムとを、O/W系のクリームを充填した2個の金属缶2,2の開口部21,21それぞれに高周波誘導加熱方式で溶着して該開口部21,21を密封し、1ヵ月室温で保存した後、開封して、それぞれの内容物の変化の有無を調べると共に、上記各フィルム内面を観察した。

0038

その結果、どちらの金属缶2においても、その内容物(クリーム)の外観上の変化はなく、それぞれ強固なシールが得られた。また、上記金属缶2,2内のクリームは、何れも、極微量の水分の蒸散があったのみで、外観、pH、含有する薬効剤の安定性使用感等の変化は見られなかった。

0039

次に、上記各フィルムの内面の観察の結果、本実施例の金属容器密封フィルム1の内面には、全く変化が見られなかった。これは、本実施例の金属容器密封フィルム1においては、最内層のポリエステル系ホットメルト層12は低融点であるため耐水性がやや悪いが、該ポリエステル系ホットメルト層12を、耐水性の良い高融点で且つポリエステル系ホットメルトとの接着強度が非常に強いPET層13と貼り合わせることにより、ポリエステル系ホットメルト層12の膨潤を最内層のみで抑え、且つ膨潤しにくいPET層13をアルミ箔層11と貼り合わせることにより、上記ポリエステル系ホットメルト層12の剥離強度を、アルミ箔層11とPET層13との間の接着結合により強く保持することができたからである。

0040

これに対し、上記PET層13を具備しない金属容器密封フィルムの内面には、スジ状の部分的な剥離が見られた。これは、上記PET層13を具備しない金属容器密封フィルムにおいては、内層のポリエステル系ホットメルト層が水と接触することにより膨潤し、該ポリエステル系ホットメルト層に伸びが生じ、このときポリエステル系ホットメルト層内に生ずる応力に対して、該ポリエステル系ホットメルト層とアルミ箔層との間の剥離強度が小さ過ぎたため、スジ状に剥離が生じたものである。

0041

従って、本実施例の金属容器密封フィルム1は、上記PET層13を具備しない金属容器密封フィルムよりも金属容器の内容物に対する保存性(密封性)が一層優れていると言える。

0042

次に、本発明の金属容器密封フィルムの第2の実施例について説明する。図3は第2の実施例の金属容器密封フィルムを示す断面図(図1相当図)で、第2の実施例の金属容器密封フィルム1Aが第1の実施例の金属容器密封フィルム1と相違するのは、第2の実施例の金属容器密封フィルム1Aが、第1の実施例における上記アルミ箔層11に、外層(金属容器2に溶着した後、外面側となる層)14として、ポリオレフィンポリアミド又はポリエステル層を積層してなる点で、第2の実施例の金属容器密封フィルム1Aは、この点以外第1の実施例と同様に構成されている。

0043

上記外層(ポリオレフィン、ポリアミド又はポリエステル層)14の厚みは5〜40μmであるのが好ましく、更に好ましくは9〜20μm、最も好ましくは12μmである。

0044

第2の実施例の金属容器密封フィルム1Aによっても、第1の実施例と同様の効果が奏され、また、第2の実施例の金属容器密封フィルム1Aにおいては、アルミ箔層11の外面側に上記外層14を積層してあるため、アルミ箔層11が損傷を受けにくいという効果もある。

0045

尚、本発明は、上記実施例に制限されないことは言う迄もなく、上記金属容器密封フィルムは、上記アルミ箔層に、ポリエチレンテレフタレート層を介して、上記高周波溶着層としてポリエステル系ホットメルト層を積層してあれば良い。例えば、本発明の金属容器密封フィルムは、上記アルミ箔層に、上記ポリエチレンテレフタレート層及び上記高周波溶着層並びに上記外層以外の層を積層することも可能であり、更に、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜の変更が可能である。

発明の効果

0046

本発明の金属容器密封フィルムは、金属容器に直接高周波溶着することが可能で、金属容器に接着部の面積を広くとるための加工を施す必要がなく、且つ金属容器の内容物が変化しない程度の温度で高周波溶着しても強固なシール強度と密封性とを得ることが可能であり、更に、高周波溶着層が金属容器内の極性溶媒と接触して膨潤しても、アルミ箔層から剥離するおそれがない。

図面の簡単な説明

0047

図1図1は本発明の金属容器密封フィルムの一実施例を示す断面図である。
図2図2は、図1に示す金属容器密封フィルムを高周波誘導加熱方式で金属容器の開口部に溶着する様子を示す断面図である。
図3図3は第2の実施例の金属容器密封フィルムを示す断面図(図1相当図)である。

--

0048

1金属容器密封フィルム
11アルミ箔層
12高周波溶着層
13ポリエチレンテレフタレート層
14外層
2 金属容器
21 開口部
22開口縁部

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