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技術 薄力及び中力粉の含有する小麦蛋白を熱変性させ、改質改良した製パン用粉の開発及びその製造方法

出願人 鳥越製粉株式会社
発明者 山本征児武内久佳平山正則
出願日 1993年8月10日 (25年7ヶ月経過) 出願番号 1993-232578
公開日 1995年2月28日 (24年0ヶ月経過) 公開番号 1995-050973
状態 未査定
技術分野 穀類誘導製品 ベイカリー製品及びその製造方法
主要キーワード 熱処理粉 二次加工製品 ガス保持力 パン用粉 実用試験 上生地 原料小麦 本発明者達
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目的

薄力あるいは中力小麦粉製パンに向くよう改質改良した小麦粉及びその製造方法を提供する。

構成

薄力あるいは中力粉、あるいはこれらを分級して得られる蛋白質の高い小麦粉を一定時間加熱処理することにより、またこれに加工澱粉あるいはガム質類を加えることにより、製パン性の良い小麦粉に改質改良することができる。

概要

背景

概要

薄力あるいは中力小麦粉製パンに向くよう改質改良した小麦粉及びその製造方法を提供する。

薄力あるいは中力粉、あるいはこれらを分級して得られる蛋白質の高い小麦粉を一定時間加熱処理することにより、またこれに加工澱粉あるいはガム質類を加えることにより、製パン性の良い小麦粉に改質改良することができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
5件

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請求項1

WW(米国産ウエスタンホワイト小麦)、ASW(オーストラリアスタンダード小麦)、DW(国内産小麦)の様なパン用向けとして常用されない原料から作られた小麦粉を加熱及び加熱に準ずる方法にて改質改良する方法。

請求項2

請求項1記載の原料から得た小麦粉を分級し、高蛋白粉部を加熱、及び加熱に準ずる処理を行う方法、及びそれによって得られた熱変性小麦粉。

請求項3

請求項1記載の中で特にDW(国内産小麦)のみによる小麦粉を請求項2記載の方法にて得た小麦粉を、DW(国内産小麦)のチホク小麦や農林61号小麦等の軟質系小麦粉と混合して得られた小麦粉。

請求項4

請求項3記載にて得られた小麦粉に加工澱粉5〜10%又は天然増粘多糖類ガム類を0.2〜1.5%の範囲で配合して得られた小麦粉組成物

産業上の利用分野)本発明は、従来薄力及び中力粉のみで作るパン製パン性及びその製品的価値が著しく欠けるものであった。しかし一方昨今の消費者嗜好多様化産地へのこだわりがあり、これに対応する方法としての製パン用小麦粉の開発及びその小麦粉組成物に関する。
(従来の技術及び製法)普通、パン用粉として市販されている小麦粉製パン用として適した原料小麦(代表的な小麦としては、カナダ強力小麦や米国産強力小麦等がある。)を単品種や数品種を混合した状態で製粉した小麦粉を得ている訳であり、その市販流通されているパン用小麦粉強力粉及び準強力粉)を主原料として、種々の添加物を加え、外観食感食味等について良好なるパンを得ていた。またパンの種類によっては、パン用小麦粉に一部薄力粉又は中力粉を配して製造する方法もあるがこれも主原料はパン用小麦粉である。さらに、パンの食感、ボリューム等の向上を図る目的でバイタルグルテンを添加した小麦粉を使用する事もあるが、主原料となる粉はパン用小麦粉に変わりはない。また特開昭59−98657、昭60−105462、平1−257422及び平2−200139等が開示されているが、いづれも当方の発明とは対象物や方法及び目的が異なるものである。
(発明が解決しようとする問題点)従来は上記の様に市販流通されているパン用小麦粉(強力粉及び準強力粉)を主原料として製パンに供されている訳だが、昨今は消費者のニーズにも主義主張及びこだわりが大きく関与する様になり特に生協向けでは、DW(国内産小麦の意味で以下DWの表現とする)に依る製パン法及びパンが求められている。しかしながらDWの中でも製パン性に適した小麦は量及び品種共に不足している状況である。特に蛋白含有の少ない薄力系小麦(WW、ASW、DW)で得られた小麦粉で製パンしても、小麦粉蛋白が量及び質的に不充分で良品となるパンは得られない。そこで多くの場合は、強力系小麦又はその小麦粉を一部混合する等の方法を又は、DWの小麦粉にバイタルグルテンを添加する等の対策を取っていたが、上記のいずれの方法にても満足を得る解決には至らなかった。
(問題点を解決するための手段)そこで本発明者達は、長期間にわたり小麦粉が持つ物性について研究していたところ、常温下で存在する小麦粉蛋白の柔軟なる物性が加熱により、熱変性にて強靭化した物性に変わり、またそのまま加熱を継続すれば最終的には小麦粉蛋白の破壊が始まることを発見した。すなわちこの小麦粉蛋白の熱変性の度合コントロールすることに依り、製パンに適合した物性を得ることが出来ることを、繰り返し行う実験の中で確認することが出来た。その中で簿力及び中力系小麦(WW、ASW、DW等の小麦系)の方が強力系小麦より熱変性による効果が大きくなおかつ小麦粉蛍白が多い程望ましいことを発見した。本発明の熱変性による改質改良小麦粉の開発及びその製法について詳細に説明する。通常の製粉にて得られる粒度分布の薄力粉又は中力粉(蛋白値7.0〜11.0%)を55℃〜89℃の温度帯で一定時間加熱処理(温度により処理時間は変わる。例えば60〜69℃では15〜18分で好結果が得られる。)し、熱変性を図る。この様にして得られた処理小麦粉は、処理前の小麦粉に比べてグルテンが強靭化されて、弾力に富んだ生地となり製パン上もミキシング耐性が向上し、ホイロでの発酵耐性が増強しパンのボリュームもアップする。これをもっと具体的に効果を高める為には、通常の粒度分布を有する薄力粉又は中力粉を分級機に通し、より蛋白値の高い部分の小麦粉を得て(例えばミヤグ製のエアーシフターを使用して高蛋白部の粉の出量を15〜20%で管理すると蛋白値は12.0〜15.0%となった小麦粉が得られる。)これを小麦粉温度が60〜69℃で15〜18分加熱保持すると、小麦粉の蛋白部分が熱変性を起こす。その熱変性の度合については、小麦粉のレオロジイー特性を測るブラベンダー社のエクステングラフにて変化の比較が容易である。(詳細は表−1)
熱変性させた小麦粉は、無処理の小麦粉と比べると、明らかに過剰な伸展性及び軟質ベタ付きを有していた生地が、適度に抗張力を有し弾力性に富んだ生地となり、大いに改良効果が認められる小麦粉となる。加熱処理による効果は、蛋白の熱変性の外に小麦粉に含まれる酵素類失活にも効力を発揮し、その効果は簡便にはブラベンダー社のアミログラフにて立証出来る。(表−2)
ID=000002HE=070 WI=098 LX=0560 LY=0300
ID=000003 HE=070 WI=098 LX=0560 LY=1000
これは既に衆知の事実として広く知られている所であるが、薄力粉及び中力粉の小麦粉蛋白は軟質でベタ付き易い性質であり、この小麦粉に酵素が作用すると、著しく二次加工性を低下させる事になり、特に製パン上では生地を緩めてガス保持力弱化させボリュームの小さなコンパクトなパンとなる。この様に加熱処理は酵素の不活性化にも極めて有効であり加熱処理を得た小麦粉は、ソフトで弾力を有し、ボリュームの有るパンを得る事が出来る。また、加熱処理される小麦粉の蛋白値が低い場合は、加熱処理後の小麦粉に加工澱粉又はガム質類を加えると小麦粉蛋白の代機能を果たし、製パン性の向上に大いに貢献するものとなる事も確認できた。次に具体的な実施例で詳しく説明することにする。
(実施例1)ここでは、DWのチホク小麦100%で製粉し、灰分値0.38%粗蛋白8.2%の小麦粉を得てミャグ製エアーシフターにて、粗粉部及び細粉部の出量比を80%と20%に調整し分級した。分級した細粉部の粉の灰分値0.39%粗蛋白12.8%を得て、これを原料粉とした。上記方法にて得られた分級細粉を60〜69℃の温度で18分間保熱処理し、時間終了後直ちにこれを室温冷却し、にて塊等を除き熱処理粉とした。この様にして得られた上記の分級細粉とその熱処理粉にて製パン比較試験を行った。(製法は70%中種法で加糖中種2.5時間発酵を採用した。)
製パン試験配合)
(中種配合)
小麦粉 70重量%
上白糖1重量%
イースト2.5重量%
イーストフード0.1重量%
水 40重量%
(中種工程)
ミキシングカントー20コートケーキ用ミキサーにて低速3分混捏
上生地温度 26℃
発酵 温度28℃湿度80%の発酵室にて2.5時間発酵させる
(本捏配合)
小麦粉 30重量%
上白糖 6重量%
食塩2重量%
脱脂粉乳3重量%
ショートニング5重量%
水 20〜22重量%
(本捏工程)
ミキシング カントー20コートケーキ用ミキサーにて低速5分中低速2〜2.5分混捏
捏上生地温度 28℃
フロアータイム20分
分割 260g×2ケを1ケース分として、ガス抜きして丸める
ベンチタイム室温にて20分休める
成型モルダーを使用して2度巻きにて成型する
型詰め ワンローフケースに2ケづつ型詰めする
ホイロ 温度38℃湿度80%の発酵室で一定のレベルまで発酵させる
焼成温度200℃のオーブンで27分間焼成する
上記の方法にてパン生地性状及びパンについて観察評価をした。パン生地の性状については下記の通りであった。
(分級細粉)分割時、ややベタ付き気味だが弾力と伸展性のバランスは良い。成型時、やや伸展性過剰の傾向となり弾力性がやや欠ける。
(熱処理粉)分割時、弾力性がやや強く伸展性は適度である。成型時、弾力、伸展性のバランスは良好である。製品の評価については下記表−3の通りとなり、大きく改良された。
ID=000004 HE=040 WI=106 LX=0520 LY=0950
評点は、標準品を3点として、5点満点で採点する。
5点(非常に良好) 4点(良好)
3.5点(やや良い) 3点(普通)
2.5点(やや劣る) 2点(劣る)
1点(非常に劣る)
上表の様に熱処理粉により生地物性が改良され、さらには二次加工品質も向上する事が認められた。
(実施例2)さらに次の実用試験として前記方法にて得られた分級細粉の熱処理粉を、DWのチホク小麦で得られた小麦粉に、内数にて40%(重量%)配合した混合粉を作成したものを、チホク小麦粉と製パン比較を行った。(製法は70%中種法で加糖中種2.5時間発酵を採用した)製パン試験配合及び工程は前記方法と同法にて省略する。パン生地の性状については下記の通りであった。
(チホク小麦粉)吸水が熱処理粉混合粉に比べて3〜4%と少なくミキシング耐性も弱くなる。分割時、生地も重たく可塑性である。成型時も分割時と同傾向で伸展性のみ過剰なる性状である。
(熱処理粉混合粉)吸水はチホク小麦粉に比べて3〜4%多く、ミキシング耐性も強くなる。分割時、生地に弾力性が有り、取り扱い易い性状となる。成型時、弾力性を有しており、取り扱い易い性状である。製品評価については下記表−4の通りとなり、大きな効果を得た。
ID=000005 HE=040 WI=108 LX=0510 LY=1950
評点は、標準品を3点として、5点満点で採点する。
5点(非常に良好) 4点(良好)
3.5点(やや良い) 3点(普通)
2.5点(やや劣る) 2点(劣る)
1点(非常に劣る)
上表の様に熱処理粉を混合した小麦粉は明らかに生地物性や二次加工品質の改良に大きく貢献するものであり、利用範囲は広いと確信を得た。さらには老化抑制策として加工澱粉又は増粘剤の効果を持つガム類請求範囲で使用すると、生地の粘着性を防止して、保湿性に富んだ優れた二次加工製品を得る事が出来た。
(発明の効果)本発明の薄力粉及び中力粉の加熱処理小麦粉は、その無処理小麦粉と比べて、小麦粉蛋白の熱変性で改質改良され、非常に製パン性が向上した小麦粉又は小麦粉組成物となる。そしてこの小麦粉及び小麦粉組成物で製パンを行うと、その無処理小麦粉に比べ、生地の性質が著しく改良されて、得られたパンの品質も次の様な点が特に改良される。
1)パン体積の向上
2)パン製品内相が大きく改良される。
3)パンの内色相が大きく改良される。
4)パンの触感がソフトになる。
5)パンの老化が遅くなる。

以上、本発明に依り、国内産中力系小麦による製パンについても、特に大きな期待と効果が寄せられるものである。

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