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技術 坑井ケーシングのトップジョブ・セメンチング方法

出願人 地熱エンジニアリング株式会社
発明者 斉藤清次佐久間澄夫池内研
出願日 1993年7月27日 (27年5ヶ月経過) 出願番号 1993-185330
公開日 1995年2月10日 (25年10ヶ月経過) 公開番号 1995-042473
状態 特許登録済
技術分野 地中削孔機 地中削孔機 地中削孔
主要キーワード マスターバルブ 密着度合 小径パイプ 掘削機器 地熱流体 セメンチング 流体回収 環状空隙
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この項目の情報は公開日時点(1995年2月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

目的

環状間隙部のセメント頭部に空隙部が発生しにくく、かつ、セメント頭部に水が残留することがなく、ケーシング圧壊を未然に防止すること。

構成

ケーシング内から上記セメント頭部近傍に、地熱流体供給パイプを降下させ、このパイプを通じて前記ケーシング内に蒸気または熱水を供給して坑井内を加熱して上記環状間隙部内水分を除去し、しかる後に該環状間隙部にセメントスラリー送入する。

概要

背景

地熱井石油井等の坑井は、低温熱水の流入を防止する目的や坑壁崩壊を防止する目的で、坑井内には鋼管製のケーシング埋設されている。図2は、一般的な地熱井坑内図ケーシングプログラム)であり、地表部より90m付近までコンダクターケーシング21が埋設され、その内側には、約 600m付近の深さにまで埋設された状態のサーフェースケーシング22が位置している。そして、サーフェースケーシング22のさらにその内側には、地下亀裂より噴出する蒸気・熱水の混合流体である地熱流体直接接触するダイバックケーシング23とライナー24が1500m付近の深さに達するように埋設されている。なお、これらの各ケーシング21, 22, 23間のそれぞれの間隙部には、セメント25が充填されていて互いに固定された状態にある。また、図中の符号26は、ケーシングがセットされない孔部であり、地熱流体を地下亀裂か採取する部分となる。

従来、上記各ケーシングの埋設固定方法としては、2栓式セメンチング法、2段式セメンチング法、インナーストリングセメンチング法およびトップジョブセメンチング法等が適用されている。以下に、上記各セメンチング法のうち、最も一般的に施工されている2栓式セメンチング法について述べる。この方法では、まず、掘削した坑井内に、セントラライザー等により、掘削した坑壁または他のケーシングとの間に環状間隙部を残すようにして上記各ケーシングを挿入する。ついで、ケーシング内に泥水注入して坑井内を冷却し、その後、そのケーシング内にスペーサー先行液)を圧送する。次に、セメントスラリーが圧送時に泥水やスペーサーと混合しないように、ケーシング内に第1栓を挿入し、セメントスラリーをケーシング内に圧送充填し、引き続き、第2栓を挿入して、第1栓と第2栓との間に前記セメントスラリーを挟み込むようにする。その後、地上部より泥水を圧送して前記第2栓を加圧することにより、第1栓がケーシングボトム部に到着すると同時に前記第1栓に設けられたセメント送入孔から、ケーシングとケーシングまたはケーシングと坑壁との環状間隙部にセメントスラリーを押し込んで地表部までセメントスラリーを回帰させる、という方法である。

この2栓式セメンチング法によるケーシングセメンチング法の場合、ケーシング内に圧送充填したセメントが環状間隙部を通じて地表まで回帰してくるのが普通であるが、何らかの障害、例えば、地下亀裂等の存在によってセメントが地下に逸失するような場合には、地表にまで完全に回帰せず環状間隙部の途中に止まってセメント頭部を形成し、その場でそのまま固まってしまうという問題があった。

一方、上記トップジョブ・セメンチング法は、上掲の2栓式セメンチング法が抱えている問題点に対し、その解決のために開発された方法てある。このトップジョブ・セメンチング法とは図3に示すように、まず、ケーシング31と孔壁32の間の環状間隙部において固化したセメント33のセメント頭部34付近まで、地表部から小径パイプ35の先端を挿入降下させ、該小径パイプ内に清水送り込んで環状間隙部を洗浄し、その後、該パイプからセメントスラリーを圧送し、セメントスラリーが地表まで回帰してきたら小径パイプ34を揚管する、という方法である。

概要

環状間隙部のセメント頭部に空隙部が発生しにくく、かつ、セメント頭部に水が残留することがなく、ケーシングの圧壊を未然に防止すること。

ケーシング内から上記セメント頭部近傍に、地熱流体供給パイプを降下させ、このパイプを通じて前記ケーシング内に蒸気または熱水を供給して坑井内を加熱して上記環状間隙部内水分を除去し、しかる後に該環状間隙部にセメントスラリーを送入する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

坑井ケーシング内を通じて、該ケーシング坑壁または他のケーシングとの環状間隙部にセメントスラリーを圧送充填することにより、該環状間隙部のセメンチングを行う際に、セメントスラリーが地表まで回帰することなくその途中で固化して、該環状間隙部内にセメント頭部を形成するようなときの該坑井ケーシングトップジョブ・セメンチング方法において、上記セメント頭部近傍に、上記坑井ケーシング内を介して地熱流体供給パイプを降下させ、このパイプを通じて前記ケーシング内に蒸気または熱水を供給することにより、該坑井内を加熱して該環状間隙部内の水分を除去した後、該環状間隙部にセメントスラリーを送入することを特徴とする抗井ケーシングのトップジョブ・セメンチング方法。

技術分野

0001

本発明は、坑井ケーシングトップジョブセメンチング方法に関し、特に、環状間隙部のセメント頭部に空隙部ができにくく、かつこの環状空隙部への水の残留がなく、それ故に、地熱流体等の採取時にケーシング圧壊を未然に防止することができる坑井ケーシングのトップジョブ・セメンチングの方法について提案する。

背景技術

0002

地熱井石油井等の坑井は、低温熱水の流入を防止する目的や坑壁崩壊を防止する目的で、坑井内には鋼管製のケーシングが埋設されている。図2は、一般的な地熱井坑内図ケーシングプログラム)であり、地表部より90m付近までコンダクターケーシング21が埋設され、その内側には、約 600m付近の深さにまで埋設された状態のサーフェースケーシング22が位置している。そして、サーフェースケーシング22のさらにその内側には、地下亀裂より噴出する蒸気・熱水の混合流体である地熱流体に直接接触するダイバックケーシング23とライナー24が1500m付近の深さに達するように埋設されている。なお、これらの各ケーシング21, 22, 23間のそれぞれの間隙部には、セメント25が充填されていて互いに固定された状態にある。また、図中の符号26は、ケーシングがセットされない孔部であり、地熱流体を地下亀裂から採取する部分となる。

0003

従来、上記各ケーシングの埋設固定方法としては、2栓式セメンチング法、2段式セメンチング法、インナーストリングセメンチング法およびトップジョブセメンチング法等が適用されている。以下に、上記各セメンチング法のうち、最も一般的に施工されている2栓式セメンチング法について述べる。この方法では、まず、掘削した坑井内に、セントラライザー等により、掘削した坑壁または他のケーシングとの間に環状間隙部を残すようにして上記各ケーシングを挿入する。ついで、ケーシング内に泥水注入して坑井内を冷却し、その後、そのケーシング内にスペーサー先行液)を圧送する。次に、セメントスラリーが圧送時に泥水やスペーサーと混合しないように、ケーシング内に第1栓を挿入し、セメントスラリーをケーシング内に圧送充填し、引き続き、第2栓を挿入して、第1栓と第2栓との間に前記セメントスラリーを挟み込むようにする。その後、地上部より泥水を圧送して前記第2栓を加圧することにより、第1栓がケーシングボトム部に到着すると同時に前記第1栓に設けられたセメント送入孔から、ケーシングとケーシングまたはケーシングと坑壁との環状間隙部にセメントスラリーを押し込んで地表部までセメントスラリーを回帰させる、という方法である。

0004

この2栓式セメンチング法によるケーシングセメンチング法の場合、ケーシング内に圧送充填したセメントが環状間隙部を通じて地表まで回帰してくるのが普通であるが、何らかの障害、例えば、地下亀裂等の存在によってセメントが地下に逸失するような場合には、地表にまで完全に回帰せず環状間隙部の途中に止まってセメント頭部を形成し、その場でそのまま固まってしまうという問題があった。

0005

一方、上記トップジョブ・セメンチング法は、上掲の2栓式セメンチング法が抱えている問題点に対し、その解決のために開発された方法てある。このトップジョブ・セメンチング法とは図3に示すように、まず、ケーシング31と孔壁32の間の環状間隙部において固化したセメント33のセメント頭部34付近まで、地表部から小径パイプ35の先端を挿入降下させ、該小径パイプ内に清水送り込んで環状間隙部を洗浄し、その後、該パイプからセメントスラリーを圧送し、セメントスラリーが地表まで回帰してきたら小径パイプ34を揚管する、という方法である。

発明が解決しようとする課題

0006

上述した従来技術は一般に、坑井内に埋設するケーシングには、ケーシングとケーシングとを接続するためのカップリング部が孔壁側に突出して存在したり、ケーシングを坑井内の中心にセットするためのセントラライザーが、前記カップリング部と同様に孔壁側に突出して存在しているために、上記環状間隙部に小径のパイプしか挿入できないという問題があった。また、これらの従来方法では、セメント頭部が地下深く存在した場合には、セメント頭部付近に万遍なくセメントスラリーを充填することができずに空隙部ができたり、この空隙部に水が閉じこめられたままでケーシングが固定されて種々の弊害が発生するという問題があった。

0007

特に、上記空隙部に水が閉じこめられた場合には、地熱流体の噴出試験生産を開始すると、高温の地熱流体により水が膨張し、その圧力でケーシングが坑井内の内側に押し込まれ、ケーシングに亀裂が発生し圧壊するおそれがあった。

0008

そして、ケーシングが圧壊すると、その後は、坑井内に温度計圧力計等の検層機器改修のための掘削機器を垂下することができなかったり、低温の地熱流体が流入し、坑井内の温度低下をきたしたり、最悪のケースでは、地熱流体がケーシング内を通らずに圧壊した部分から坑井付近の地上部に直接噴出するという場合もあった。

0009

このような各種の問題に対してその防止手段として、従来、粒度調整した砂利や砂を環状間隙部に充填しトップジョブ・セメンチングに代替することが考えられている。しかし、このような代替方法では、ケーシングを緊密に固定することができず、坑口部伸びたり、地熱流体の噴出による振動により坑井の寿命が短くなる等の別の課題が生じた。

0010

そこで、本発明の目的は、環状間隙部のセメント頭部に空隙部が発生しにくく、かつ、セメント頭部に水が残留することを未然に防止できるようなトップジョブ・セメンチングの技術を開発することにあり、これによってケーシングが圧壊するようなことのない坑井ケーシングのトップジョブ・セメンチング方法を提案しようとするものである。

課題を解決するための手段

0011

上掲の目的を達成するために鋭意研究した結果、上述した課題に対して、蒸気または熱水を使用することが有効であるとの知見を得て、以下に説明するような本発明方法に想到した。すなわち、本発明は、坑井ケーシング内を通じて、該ケーシングと坑壁または他のケーシングとの環状間隙部にセメントスラリーを圧送充填することにより、該環状間隙部のセメンチングを行う際に、逸泥,地層内温度の誤認,セメント量の誤認及び坑内崩壊等のアクシデントにより、セメントスラリーが地表まで回帰することなくその途中で固化して、該環状間隙部内にセメント頭部を形成するようなときの該坑井ケーシングのトップジョブ・セメンチング方法において、上記セメント頭部近傍に、上記坑井ケーシング内を介して地熱流体供給パイプを降下させ、このパイプを通じて前記ケーシング内に蒸気または熱水を供給することにより、該坑井内を加熱して該環状間隙部内の水分を除去した後、該環状間隙部にセメントスラリーを送入することを特徴とする抗井ケーシングのトップジョブ・セメンチング方法である。

0012

本発明にかかるトップジョブ・セメンチング方法は、小径パイプからセメントスラリーを環状間隙部に送入する前に、坑井内を通じて、地熱流体供給パイプから地熱流体を、セメントスラリーが固化したセメント頭部近傍に供給することによって環状間隙部水分を蒸発除去した後に、小径パイプからセメントスラリーを送入する方法である。従って、このような方法によれば、環状間隙部に空隙部が生じにくく、かつ、水が残留することがないので、地熱流体の噴出試験や生産を開始しても、ケーシングを圧壊するようなこともない。

0013

図1は、本発明のトップジョブ・セメンチング方法を説明するための坑内図である。まず、本発明のトップジョブ・セメンチング方法を実施するに至るまでの坑井ケーシング方法について図1により説明する。

0014

地下50m付近まで24インチビット掘進して、34インチに拡掘した後、コンダクターケーシング1を埋設し、坑壁2と該コンダクターケーシング1との環状間隙部をセメント3を充填して固定した。その後、24インチのビットで 500m付近までさらに掘進し、コンダクターケーシング4を埋設し、コンダクターケーシング4とコンダクターケーシング1および坑壁5との間の環状間隙部をセメント6を充填してこれらを固定した。次いで、さらに17 1/2インチビットで1100mまで掘進し、掘管を引き上げた後、坑井内にサーフェースケーシング7を埋設固定し、坑壁8とサーフェースケーシング7およびコンダクターケーシング4とサーフェースケーシング7との環状間隙部をそれぞれセメント9を充填して固定した。なお、これらのケーシングのセメンチング法は、2栓式セメンチング法を用いた。

0015

このケーシングセメンチング法を実施した際、図1に示すようにコンダクターケーシング4とサーフェースケーシング7との間の環状間隙部に圧送充填したセメントスラリーが、地下亀裂10に逸失したために、地下約 300m付近でセメント頭部11を形成してそのまま固化し、セメントスラリーが地表部まで回帰してこなかったので、次に、本発明のトップジョブ・セメンチング方法を実施した。

0016

まず、コンダクターケーシング4とサーフェースケーシング7との間の環状間隙部12に、内径25mmの小径パイプ13を挿入し、該パイプ13に空気を圧入して環状間隙部12のセメント頭部11に留まっていた泥水を飛散させた。ついで、予め坑井内に挿入した地熱流体供給パイプ14から、地熱蒸気(150 ℃)を坑井内に3日間連続して送り込んた。なお、送り込んだ蒸気は、マスターバルブ15の下部に設けた流体回収パイプ16より回収した。その後、地熱流体供給パイプ14から蒸気に代えて清水を送入してコンダクターケーシング4およびサーフェースケーシング7を冷却し、その後、小径パイプ13からセメントスラリーを環状間隙部12に徐々に送り込み、地表部までセメンチングした。

0017

さらにその後、300 m付近のセメント頭部11のセメントの密着度合、水の存在の有無を検層装置により測定したところ、水の存在はなく、繋ぎ目部分密着されているのが確認できた。また、セメンチング終了後、さらに2500mまで掘進して地下亀裂(地熱貯留層)に遭遇したので、噴出試験を開始したが、300 m付近でのケーシングの圧壊は、全く認められなかった。なお、使用した設備について、図中17は、地熱流体の暴噴を防止するための暴噴防止装置である。

0018

なお、この実施例において、特には実施をしなかったが、小径パイプ13から空気を圧入する前に、清水を注入して間隙部12内の等の汚れを除去しても良いし、また、地熱蒸気を送入する前に坑井内の泥水をエアリフト等により飛散させてもよく、さらに蒸気に代えて熱水を送入することもできる。以上の説明から理解できるように、本発明方法は、コンダクターケーシングやプロダクションケーシング等のあらゆるケーシングのセメンチングに適用できることが判った。

発明の効果

0019

以上説明したように、本発明のトップジョブ・セメンチング方法によれば、環状間隙部のセメント頭部に空隙部が発生しにくく、かつ、水分の残留がないので、地熱流体生産時等にケーシングが圧壊することを未然に防止できる有効な技術を提供できる。

図面の簡単な説明

0020

図1本発明のトップジョブ・セメンチング方法を示す坑内図。
図2一般的な地熱井坑内図。
図3従来のトップジョブ・セメンチング法を説明するための概要図。

--

0021

1, 4コンダクターケーシング
2, 5, 8坑壁
3, 6, 9セメント
7サーフェースケーシング
10 地下亀裂
11 セメント頭部
12環状間隙部

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