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技術 連続ラインにおける調質圧延設備前の板温制御方法

出願人 住友金属工業株式会社
発明者 武智勉
出願日 1993年6月8日 (27年6ヶ月経過) 出願番号 1993-137807
公開日 1994年12月20日 (26年0ヶ月経過) 公開番号 1994-344019
状態 未査定
技術分野 金属圧延一般 圧延機に特に連結された素材の表面処理装置 圧延の制御
主要キーワード 熱伝達能 強制冷却風 クエンチタンク ライン中央 付着水分量 コールドストリップ ブロック模式図 ストリップ長
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年12月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

目的

連続焼鈍ラインにおいて降伏点伸び残りを少なくし、かつ圧延油残りを防止し、その結果、錆の発生を抑制できるようにする。

構成

板温制御方法は、連続焼鈍設備後段調質圧延設備を有するストリップ製造用連続ラインに適用される方法であって、調質圧延設備6の前段液体冷媒によりストリップを冷却する急冷帯2と、冷却された板材に対する環境からの影響を排除するための低温均熱帯4,5とを設け、急冷帯2及び低温均熱帯4,5の温度制御を行うことによって調質圧延設備6直前のストリップの温度を25℃以上38℃以下に制御し、ストリップの降伏点伸び残りを少なくし、かつ圧延油残りを防止する。

概要

背景

焼なまされたままの低炭素鋼薄板は、プレス加工すると降伏点伸びが原因してストレッチャストレインと呼ばれるひずみ模様を生ずる。この降伏点伸びを解消し、降伏点下げ加工性を増す等の目的でコールドストリップに対して焼なましを施した後調質圧延設備調質圧延を行なっている。

これまで、一般にストリップ焼鈍設備と調質圧延設備とを有する連続ラインにおいては、そのコールドストリップの最終冷却部においてはストリップを室温近傍にまで冷却するのみであり、従来、積極的に調質圧延設備 (以下、テンパーミルと記す)直前ストリップ温度を制御するものではなかった。そのため、最終冷却部を出た後のストリップ温度は環境の影響を受け、例えば夏場において内の気温が40℃以上となると、ライン中央部の速度を任意の速度に保持するためのルーピングセクションを通過することで棟内の気温によりストリップが加熱され、テンパーミル直前のストリップ温度が38℃以上となり、ストリップに降伏点伸び残り( 以下、YPE 残りと記す) が生じる問題がある。

コールドストリップにYPE 残りを生じさせない調質圧延方法として、特開昭52−109463号公報に開示された方法がある。前記公報には、調質圧延速度の制御や強制冷却風の該コールドストリップへの吹付等を行うことで調質圧延前のストリップ温度を38℃以下に制御する方法が示されている。しかし、前記公報に開示された従来方法は特許請求範囲の中に「・・・調質圧延する直前のコイル温度を測定し、コイル温度が38℃を越えているときは強制冷却圧延速度等の調質圧延条件を変えて圧延すること・・・」と記されているとおり、連続ラインではなく、明らかにバッチ式調質圧延設備に関するものである。

概要

連続焼鈍ラインにおいて降伏点伸び残りを少なくし、かつ圧延油残りを防止し、その結果、錆の発生を抑制できるようにする。

板温制御方法は、連続焼鈍設備後段に調質圧延設備を有するストリップ製造用の連続ラインに適用される方法であって、調質圧延設備6の前段液体冷媒によりストリップを冷却する急冷帯2と、冷却された板材に対する環境からの影響を排除するための低温均熱帯4,5とを設け、急冷帯2及び低温均熱帯4,5の温度制御を行うことによって調質圧延設備6直前のストリップの温度を25℃以上38℃以下に制御し、ストリップの降伏点伸び残りを少なくし、かつ圧延油残りを防止する。

目的

本発明は上記(1) 〜(4) の問題点を解決することを課題としてなされたものであり、本発明の目的は、連続ラインにおいて降伏点伸び残りが少なく、かつ圧延油残りを防止し、その結果、錆の発生を抑制できるストリップの調質圧延設備前の板温制御方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

連続焼鈍設備後段調質圧延設備を有する板材製造用連続ラインにおける調質圧延設備前の板温制御方法において、前記調質圧延設備前段液体冷媒により前記板材を冷却する急冷帯と、冷却された板材に対する環境からの影響を排除するための均熱帯とを設け、前記急冷帯及び均熱帯の温度制御を行うことによって前記調質圧延設備直前の前記板材の温度を25℃以上38℃以下に制御することを特徴とする板温制御方法。

技術分野

0001

本発明は、連続焼鈍設備後段調質圧延設備を有するコールドストリップ等の板材製造用連続ラインにおける調質圧延設備前の板温制御方法に関する。

背景技術

0002

焼なまされたままの低炭素鋼薄板は、プレス加工すると降伏点伸びが原因してストレッチャストレインと呼ばれるひずみ模様を生ずる。この降伏点伸びを解消し、降伏点下げ加工性を増す等の目的でコールドストリップに対して焼なましを施した後調質圧延設備で調質圧延を行なっている。

0003

これまで、一般にストリップ焼鈍設備と調質圧延設備とを有する連続ラインにおいては、そのコールドストリップの最終冷却部においてはストリップを室温近傍にまで冷却するのみであり、従来、積極的に調質圧延設備 (以下、テンパーミルと記す)直前ストリップ温度を制御するものではなかった。そのため、最終冷却部を出た後のストリップ温度は環境の影響を受け、例えば夏場において内の気温が40℃以上となると、ライン中央部の速度を任意の速度に保持するためのルーピングセクションを通過することで棟内の気温によりストリップが加熱され、テンパーミル直前のストリップ温度が38℃以上となり、ストリップに降伏点伸び残り( 以下、YPE 残りと記す) が生じる問題がある。

0004

コールドストリップにYPE 残りを生じさせない調質圧延方法として、特開昭52−109463号公報に開示された方法がある。前記公報には、調質圧延速度の制御や強制冷却風の該コールドストリップへの吹付等を行うことで調質圧延前のストリップ温度を38℃以下に制御する方法が示されている。しかし、前記公報に開示された従来方法は特許請求範囲の中に「・・・調質圧延する直前のコイル温度を測定し、コイル温度が38℃を越えているときは強制冷却圧延速度等の調質圧延条件を変えて圧延すること・・・」と記されているとおり、連続ラインではなく、明らかにバッチ式調質圧延設備に関するものである。

発明が解決しようとする課題

0005

調質圧延直前のストリップ温度を38℃以下に制御する方法としては、(1)冷却風による冷却方法だけでは、ストリップ幅方向に冷却不均一による熱分布が生じ易い。さらに、(2)連続焼鈍設備等の連続ラインでは他の拘束条件から調質圧延速度を制御できず、上述の前記先願発明を連続ラインにあてはめることは困難である。また、(3) 連続ラインでは冷却帯と調質圧延設備との間でストリップ温度が環境条件の影響を受け易い。さらに、(4)調質圧延前のストリップ温度が25℃以下になると、鋼板表面に付着する圧延油絞り切れず、ストリップ表面に錆を発生させる可能性が生じる。

0006

本発明は上記(1) 〜(4) の問題点を解決することを課題としてなされたものであり、本発明の目的は、連続ラインにおいて降伏点伸び残りが少なく、かつ圧延油残りを防止し、その結果、錆の発生を抑制できるストリップの調質圧延設備前の板温制御方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る板温制御方法は、連続焼鈍設備の後段に調質圧延設備を有する板材製造用の連続ラインにおける調質圧延設備前の板温制御方法であって、調質圧延設備前段液体冷媒により前記板材を冷却する急冷帯と、冷却された板材に対する環境からの影響を排除するための均熱帯とを設け、急冷帯及び均熱帯の温度制御を行うことによって調質圧延設備直前の板温を25℃以上38℃以下に制御することを特徴とする。ここで、温度範囲を38℃以下としたのは、板材の温度がこの温度以上であるとYPE 残りが板材に生じるからである。また、25℃以上としたのは、板材の温度がこの温度以下であると鋼板表面に付着する圧延油が絞り切れず、ストリップ表面に錆を発生させる可能性が生じるからである。

0008

本発明に係る板温制御方法では、冷却帯から出た板材は急冷帯の温度を制御することにより所望の温度範囲に冷却される。ここでは、液体により冷却しているので、気体を板材に吹きつけて冷却する場合に比べて板材の幅方向に対して均一に温度制御できる。この結果、ストリップは幅方向に均一に狙い温度となり、この後ルーピングセクションを通過する際に環境から受けるストリップ幅方向の温度変化を最小限にすることができる。

0009

冷却された板材は、たとえば、ルーピングセクションを通過することで環境からの影響を受けるが、急冷帯により幅方向にほぼ均一に所望温度に維持されているので温度変化は僅かであり、均熱帯の温度を制御することにより環境からの影響が排除され、25℃〜38℃の所望の温度範囲に板材の温度が維持される。

0010

以下、本発明をその実施例を示す図面に基づいて説明する。図1は、本発明方法の実施に用いられるコールドストリップ製造ラインの連続焼鈍設備後段のブロック模式図である。図において、連続焼鈍設備の後段には、冷却帯1と、温度制御可能な急冷帯2と、ルーピングセクション3と、温度制御可能な第1低温均熱帯4及び第2低温均熱帯5と、入側ブライドルロール6と、テンパーミル7と、出側ブライドルロール8と、テンションリール9とが搬送方向上流側から順に配置されている。

0011

急冷帯2は、水冷式の冷却帯であり、通過するストリップを幅方向に略均一に25℃〜38℃に冷却するために設けられている。ここで図3に示すように、破線で示した気体を用いた冷却方法では実線で示した液体を用いた冷却方法に比べ気体の流れの影響もあり、ストリップ幅方向の均熱が得られにくい。従って、急冷帯2の冷却方式には液体を用いることが望ましく、ここでは、冷却方式を水冷としている。この水冷の段階でストリップ温度を狙い温度にまで冷却することで、ストリップは幅方向に均一に狙い温度となり、この後ルーピングセクション3を通過する際に環境から受けるストリップ幅方向の温度変化を最小限にすることができる。

0012

ルーピングセクション3は、テンションリール9で巻き取られたコイルの挿入搬出に要する時間を吸収し、かつライン中央部の速度を任意の速度に保持するために設けられている。

0013

低温均熱帯4,5は、図4に示すように、断熱処理を施した外壁10と、熱伝達能の高い材質を用いた内壁である均熱部壁11との二重構造であり、外壁10と均熱部壁11との間に冷媒体、あるいは温媒体投入することで均熱部壁11内の均熱部12の温調を行う構造としている。ストリップは均熱部12を通過することで冷却、あるいは加熱されるが、その際気体の流れによるストリップ幅、長さ方向の温度不均一発生を極力抑えるため、低温均熱帯4,5では気体の吹付けを行わず、あえて二重構造とした。同様の効果を得る方法として温調した液体を用いる均熱方法 (例、液体をシャワー状にしてストリップに吹付ける。温調した液体を入れたクエンチタンクを通過させる) も考えられるが、その際には、ストリップに付着する水分除去に留意する必要がある。

0014

低温均熱帯4,5は、ストリップがルーピングセクション3において環境から受ける影響 (例、再加熱) を除去し、常に25〜38℃間の温度に制御するために設けられている。なお、ルーピングセクション3に存在するストリップ長さは操業中に随時変化し、ストリップが環境から受ける影響量は一様ではない。低温均熱帯4,5を図1のルーピングセクション3〜テンパーミル6間に設置する目的は、低温均熱帯〜テンパーミル間の距離を近づけてストリップ温度制御力を高めるのみならず、ルーピングセクション3でストリップが環境から受ける一様でない影響を確実に除去するためである。

0015

また、本実施例では低温均熱帯を2ヶ所に設置しているが、更なる多分割を行う場合や、また分割せずに1ヶ所設ける場合であっても、その低温均熱帯が環境から受ける影響量に対して十分なストリップ温度抑制力をもち、かつ低温均熱帯〜テンパーミル間の距離が再び環境から不具合が生じる程度に影響を受けない距離であれば十分効果がある。

0016

本実施例では、図2に示すように“環境温度−低温均熱帯温度−テンパー前ストリップ温度”のグラフを作成し、棟内温度が10℃以下となる冬場や40℃以上となる夏場においても、常にテンパーミル6前のA点におけるストリップ温度が25〜38℃となるように温度制御を行っている。

0017

ストリップを低温均熱帯4,5に通過させることで、ルーピングセクション3を通過する際に生じたストリップの幅、長さ方向の温度不均一を抑制することができ、常にテンパーミル6前のストリップ温度を25〜38℃に幅方向にも均一に管理できる。

0018

このように構成された連続焼鈍設備では、圧延されたストリップが冷却帯1で冷却された後に急冷帯2で冷却されて25〜38℃に幅方向に均一に温度管理される。そして温度管理されたストリップはルーピングセクション3を通過する際に環境からの影響によりストリップ幅方向の温度が変化する。しかし、この温度変化量は急冷帯2で幅方向の温度を均一に制御しているので僅かである。ルーピングセクション3を通過したストリップは、第1低温均熱帯4及び第2低温均熱帯5を通過する際に環境からの影響が除去され、図1A点での温度が25〜38℃にに維持される。そして、テンパーミル6で調質圧延され、テンションリール9で巻き取られる本発明は、焼鈍設備を有する連続ラインにおいて季節の変化等の環境の影響を受けることなく、常にテンパーミル前のストリップ温度を25〜38℃に、しかもストリップ幅方向に均一に管理できる方法であり、従来例と比較し優れている。

0019

実験例〕実験は図1に示したライン構成の連続焼鈍設備で行った。

0020

実験結果を表1に示す。本発明を正常に起動した場合 (本実施例に示す) 、いずれの測定例においてもテンパーミル6前ストリップ温度を約33℃に制御した結果、降伏点伸び残り (YPE 残り) が少なく、かつ鋼板付着水分も0.2 g/m2以下と良好な結果が得られた。

0021

一方、比較例としては、急冷帯の水温および低温均熱帯の温度を制御し、No.1〜3はテンパーミル前ストリップ温度が38℃より高く、No.4〜6は逆に25℃未満になるようにした。結果、No.1〜3についてはYPE 残りが発生する結果となり、またNo.4〜6についてはストリップ上に水分が付着する結果が得られた。

0022

本発明を取り付ける以前の状態を従来例として表中に示した。クエンチタンクに温調がなかったことから冷却過多になりやすく、特に冬場においては鋼板付着水分量が多い結果であった。また夏場においては棟内温度が42.5℃と高温になり、その結果ストリップは急冷帯を出た後、ストリップが再加熱されテンパーミル前温度が42℃と高温になる結果も得られた。全般に低温均熱帯がないことから、ストリップはクエンチタンクを出た後環境の影響を大きく受け、冷却もしくは加熱されやすい状況であった。

0023

以上のことから、温調可能な急冷帯および低温均熱帯を設置し、適正なストリップ温度抑制を行うことで良好な調質圧延が行えることが判明した。

0024

発明の効果

0025

本発明によれば、連続焼鈍設備を有する連続ラインにおいて、ライン速度等の操業条件拘束することなく調質圧延設備直前のストリップ温度をストリップ幅、長さ方向に制御できる。このため、調質圧延直前のストリップ温度を降伏点伸び残りを生じず、かつ調質圧延油絞り不良を生じない温度域(25 ℃〜38℃) で制御することができ、すぐれた機械的性質を有する製品が得られる。

図面の簡単な説明

0026

図1本発明方法の実施に用いる調質圧延設備を有する連続焼鈍設備のブロック構成図。
図2環境温度−低温均熱帯温度の相関関係を示すグラフである。
図3ストリップ幅方向の温度分布例を示すグラフである。
図4低温均熱帯の構成を示す斜視図である。

--

0027

2 :急冷帯4 : 第1低温均熱帯
5 : 第2低温均熱帯 6 :調質圧延設備(テンパーミル)

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