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目的

成長ホルモン組織特異的に発現し得る遺伝子導入動物を提供すること。

構成

成長ホルモンおよび乳腺組織に特異的なプロモーターをコードする遺伝子が、自身の体細胞および生殖細胞の全てのゲノムに組み込まれ、該遺伝子が授乳中の雌の遺伝子導入哺乳動物乳腺で特異的に発現される、遺伝子導入哺乳動物。

概要

背景

ヒト成長ホルモン(hGH)は、脊椎動物の正常な成長に関わるホルモンカスケード一員である。このカスケードは、神経系の刺激応答して、成長ホルモン放出因子(GHRF)と呼ばれる陽性成長因子、あるいはソマトスタチンと呼ばれる陰性因子のいずれかを放出する様に視床下部誘導されて開始される。GHRFは、脳下垂体を刺激して成長ホルモン(GH)を放出させ、次に、これが肝臓に作用してインシュリン様成長因子Iを生産する。これは、次に、末梢組織細胞上のレセプターに結合して成長を調節する。ソマトスタチンは、脳下垂体に作用して成長ホルモンの放出を阻害する。

正常なヒトにおいては、このカスケードは、幼児期の間には効果的に成長を調節して、その結果、通常は正常な身長成人になる。しかし、正常な身長に達しないケースが少なくとも2つある。1つケースでは、おそらくなんらかの遺伝的欠損の結果、背の低い子供は内因性のGHを欠損している。外因性のGHの投与は、これらの個体のほとんどで、この欠損を克服するのに効果的である。もう一方のケースは、身長の低い子供は正常レベルの内因性GHを有しているが、おそらくなにかが外来のGHの効果を妨害している場合である。これらの患者には有効ではない外来のhGHの投与を包含する処置が期待されるが、Emory Universityで行われ、Shiner, G., Research Resources Reporter, U.S. Dept. Health and Human Services, vol. IV, pg 1-5 (1980)に報告されている研究では、そのような子供の約30%が、外来のhGH処置に反応を示していることが示された。この研究がなされた後に、Rudmanらは、Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism,49, 92-99 (1979)で、外来GHに反応を示した身長の低い子供の亜集団では、内因性のGHがGHレセプターに結合する能力を欠いていることを報告した。この研究は、hGH処置により助けられ得る身長の低い子供たちの群を効果的に拡大した。

身長の低いある種の子供たちの処置に用いられるのに加えて、免疫調節におけるGHの役割示唆する新たな効果が現れた。Kelseyらは、Nucleic AcidsResearch 15, 1459-1474 (1987)において、ラット中で、GHはマクロファージを刺激して正常の2倍以上のスーパーオキサイドアニオン(O2-)を生産し得ることを報告した。スーパーオキサイドアニオンは、マクロファージによる病原性微生物の細胞内破壊に関わる中間生成物の1つである。この機能は、インターフェロンによっても行われる。マクロファージは、多くの免疫応答の誘導および発現に重要であるので、GHがこのような様式でこれらのマクロファージに作用することが発見されたことは、GHの他の重要なマクロファージ活性化特性の発見に導き得る。

hGHの他の可能性のある治療上の適応には、創傷軟骨の損傷および骨折治癒の促進、および火傷ストレス潰瘍高コレステロール血症および骨粗しょう症の治療での使用が含まれる。

成長ホルモンは種特異的であるので、hGHはヒトの死骸の脳下垂体からの精製産物として限られた量でのみ入手可能であった。Martialらが、Science 205, 602-606 (1979)で最初に報告したように、最近のクローニング、および細菌中でのこのクローニングされた遺伝子の発現が、hGHの入手可能性を増大させたにもかかわらず、比較的収量が少ないことおよび精製が困難であることから、hGH処置は、患者一人当り年間$8,000から$30,000の費用がかかる。hGHの高収量での生産の安価でより効果的な方法は、患者にとっても、そしてhGHの他の性質を調べる新たな研究の開始にも有利であるのは明らかである。

提案されたGHの生産の変法は、遺伝子導入動物での発現を介しての方法である。不運にも、成長ホルモンの遺伝子を組み込む遺伝子導入動物でのホルモンの発現は、多くの意外な副作用を有していた。例えば、Ramabhadranらが、Gene 38,111-118に記載しているように、誘導し得るメタロチオネインプロモーターと組み合わせてbGHの遺伝子を有するブタにおいては、その動物重症早期発症リウマチ様関節炎にかかっていた。A. Bartkeら、J. Experimental Zoo, 248,121-124 (1988)に報告されているように、マウスメタロチオネインIプロモーターと融合されたhGHの遺伝子を有する遺伝子導入マウスは、不妊性である。さらに、Kyung-Kwangら、Korean J. Anim. Sci, 31(3),139-147 (1989)も参照のこと。

全身的な影響を避け、精製収量を増大させる1つの方法は、組織特異的プロモーターと組み合わせてGH遺伝子を組み込んだ遺伝子導入動物を創生することである。例えば、細菌中での組換えhGHの生産に変わるコスト効果的な生産法は、遺伝子導入された家畜乳汁中での生産である。高度に発現された遺伝子産物を得るために、目的の遺伝子を組織特異的プロモーターに結合することによって、制御配列に適した組織内で目的の遺伝子の特異的な発現が達成され得る。組織特異的配列および伴う問題に関するいくつかの方法論は、例えば、インビトロでの細胞培養での発現とインビボでの発現との相関関係がないこと、および標的とした組織で通常発現される制御タンパク質の影響に関して、S.A. CamperのBiotechniques 5(7), 638, 641-643 (1987)で議論されている。

問題はあるが、組換えタンパク質を大量に生産する手段として、細菌培養あるいは組織培養に変わる、外来タンパク質の遺伝子導入動物での生産は、魅力的である。マウスおよびヒツジ血清中でのヒトαー1ー抗トリプシンの生産がKelseyら、(1987)により、ならびに、マウス乳汁中のヒツジβーラクトグロブリンおよびヒトt-PAの生産がSimonsら、Nature 328, 530-533 (1987)およびGordonら、Biotechnology 5, 1183-1187 (1987)を含む成功例が報告されている。数種類タンパク質が乳汁中に、1リッター当り16グラムもの濃度で存在することが、Clarkら、Trendsin Biotechnology, 5, 20-24 (1987)に報告されている。

乳腺組織中で選択的に発現される乳汁タンパク質の、制御領域下にhGH遺伝子を配置することによって、このような高レベルで得られ得るかどうかを予測することは不可能である。しかし、10%の効率でも発現レベルは1リッターあたり1.6グラムであり、これは細菌あるいは哺乳類細胞系での現状の生産レベルよりは有意に高い。

概要

成長ホルモンを組織特異的に発現し得る遺伝子導入動物を提供すること。

成長ホルモンおよび乳腺組織に特異的なプロモーターをコードする遺伝子が、自身の体細胞および生殖細胞の全てのゲノムに組み込まれ、該遺伝子が授乳中の雌の遺伝子導入哺乳動物乳腺で特異的に発現される、遺伝子導入哺乳動物。

目的

効果

実績

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請求項1

成長ホルモンおよび乳腺組織に特異的なプロモーターをコードする遺伝子を、自身の体細胞および生殖細胞の全てのゲノムに組み込んだ、マウスラットウサギヒツジブタおよびウシからなる群から選択される遺伝子導入哺乳動物であって、該遺伝子が授乳中の雌の遺伝子導入哺乳動物の乳腺で特異的に発現される、遺伝子導入哺乳動物。

請求項2

前記成長ホルモンがヒト由来である、請求項1に記載の遺伝子導入哺乳動物。

請求項3

前記プロモーターが乳清酸性タンパク質のプロモーターである、請求項1に記載の遺伝子導入哺乳動物。

請求項4

前記哺乳動物が、授乳中のマウス乳汁中に、約50ng hGH/ml乳汁あるいはそれ以上のレベル生産される、ヒト成長ホルモンの遺伝子をゲノムに組み込んだマウスである、請求項1に記載の遺伝子導入哺乳動物。

請求項5

成長ホルモンおよび乳腺組織に特異的なプロモーターをコードする遺伝子を、自身の体細胞および生殖細胞の全てのゲノムに組み込んだ、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタおよびウシからなる群から選択される遺伝子導入哺乳動物を作成する方法であって、授乳中の雌の遺伝子導入哺乳動物の乳腺で特異的に発現される該遺伝子が、WAPプロモーターおよび成長ホルモンをコードするヌクレオチド配列を含有するベクターを提供することを包含し、該プロモーターが、該遺伝子導入哺乳動物の乳汁中での該成長ホルモンをコードする配列の発現を調節する、方法。

請求項6

マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタおよびウシからなる群から選択される哺乳動物のへ、前記ベクターをマイクロインジェクションする工程をさらに包含する、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記成長ホルモンがヒト由来である、請求項5に記載の方法。

請求項8

授乳中の雌の乳汁中での成長ホルモンの産生に関して前記遺伝子導入哺乳動物をテストすること、および乳汁中に最高レベルの成長ホルモンを含有する動物交配することを、さらに包含する、請求項6に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、遺伝子導入哺乳動物乳汁中での成長ホルモン生産一般に関する。

背景技術

0002

ヒト成長ホルモン(hGH)は、脊椎動物の正常な成長に関わるホルモンカスケード一員である。このカスケードは、神経系の刺激応答して、成長ホルモン放出因子(GHRF)と呼ばれる陽性成長因子、あるいはソマトスタチンと呼ばれる陰性因子のいずれかを放出する様に視床下部誘導されて開始される。GHRFは、脳下垂体を刺激して成長ホルモン(GH)を放出させ、次に、これが肝臓に作用してインシュリン様成長因子Iを生産する。これは、次に、末梢組織細胞上のレセプターに結合して成長を調節する。ソマトスタチンは、脳下垂体に作用して成長ホルモンの放出を阻害する。

0003

正常なヒトにおいては、このカスケードは、幼児期の間には効果的に成長を調節して、その結果、通常は正常な身長成人になる。しかし、正常な身長に達しないケースが少なくとも2つある。1つケースでは、おそらくなんらかの遺伝的欠損の結果、背の低い子供は内因性のGHを欠損している。外因性のGHの投与は、これらの個体のほとんどで、この欠損を克服するのに効果的である。もう一方のケースは、身長の低い子供は正常レベルの内因性GHを有しているが、おそらくなにかが外来のGHの効果を妨害している場合である。これらの患者には有効ではない外来のhGHの投与を包含する処置が期待されるが、Emory Universityで行われ、Shiner, G., Research Resources Reporter, U.S. Dept. Health and Human Services, vol. IV, pg 1-5 (1980)に報告されている研究では、そのような子供の約30%が、外来のhGH処置に反応を示していることが示された。この研究がなされた後に、Rudmanらは、Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism,49, 92-99 (1979)で、外来GHに反応を示した身長の低い子供の亜集団では、内因性のGHがGHレセプターに結合する能力を欠いていることを報告した。この研究は、hGH処置により助けられ得る身長の低い子供たちの群を効果的に拡大した。

0004

身長の低いある種の子供たちの処置に用いられるのに加えて、免疫調節におけるGHの役割示唆する新たな効果が現れた。Kelseyらは、Nucleic AcidsResearch 15, 1459-1474 (1987)において、ラット中で、GHはマクロファージを刺激して正常の2倍以上のスーパーオキサイドアニオン(O2-)を生産し得ることを報告した。スーパーオキサイドアニオンは、マクロファージによる病原性微生物の細胞内破壊に関わる中間生成物の1つである。この機能は、インターフェロンによっても行われる。マクロファージは、多くの免疫応答の誘導および発現に重要であるので、GHがこのような様式でこれらのマクロファージに作用することが発見されたことは、GHの他の重要なマクロファージ活性化特性の発見に導き得る。

0005

hGHの他の可能性のある治療上の適応には、創傷軟骨の損傷および骨折治癒の促進、および火傷ストレス潰瘍高コレステロール血症および骨粗しょう症の治療での使用が含まれる。

0006

成長ホルモンは種特異的であるので、hGHはヒトの死骸の脳下垂体からの精製産物として限られた量でのみ入手可能であった。Martialらが、Science 205, 602-606 (1979)で最初に報告したように、最近のクローニング、および細菌中でのこのクローニングされた遺伝子の発現が、hGHの入手可能性を増大させたにもかかわらず、比較的収量が少ないことおよび精製が困難であることから、hGH処置は、患者一人当り年間$8,000から$30,000の費用がかかる。hGHの高収量での生産の安価でより効果的な方法は、患者にとっても、そしてhGHの他の性質を調べる新たな研究の開始にも有利であるのは明らかである。

0007

提案されたGHの生産の変法は、遺伝子導入動物での発現を介しての方法である。不運にも、成長ホルモンの遺伝子を組み込む遺伝子導入動物でのホルモンの発現は、多くの意外な副作用を有していた。例えば、Ramabhadranらが、Gene 38,111-118に記載しているように、誘導し得るメタロチオネインプロモーターと組み合わせてbGHの遺伝子を有するブタにおいては、その動物重症早期発症リウマチ様関節炎にかかっていた。A. Bartkeら、J. Experimental Zoo, 248,121-124 (1988)に報告されているように、マウスメタロチオネインIプロモーターと融合されたhGHの遺伝子を有する遺伝子導入マウスは、不妊性である。さらに、Kyung-Kwangら、Korean J. Anim. Sci, 31(3),139-147 (1989)も参照のこと。

0008

全身的な影響を避け、精製収量を増大させる1つの方法は、組織特異的プロモーターと組み合わせてGH遺伝子を組み込んだ遺伝子導入動物を創生することである。例えば、細菌中での組換えhGHの生産に変わるコスト効果的な生産法は、遺伝子導入された家畜の乳汁中での生産である。高度に発現された遺伝子産物を得るために、目的の遺伝子を組織特異的プロモーターに結合することによって、制御配列に適した組織内で目的の遺伝子の特異的な発現が達成され得る。組織特異的配列および伴う問題に関するいくつかの方法論は、例えば、インビトロでの細胞培養での発現とインビボでの発現との相関関係がないこと、および標的とした組織で通常発現される制御タンパク質の影響に関して、S.A. CamperのBiotechniques 5(7), 638, 641-643 (1987)で議論されている。

0009

問題はあるが、組換えタンパク質を大量に生産する手段として、細菌培養あるいは組織培養に変わる、外来タンパク質の遺伝子導入動物での生産は、魅力的である。マウスおよびヒツジ血清中でのヒトαー1ー抗トリプシンの生産がKelseyら、(1987)により、ならびに、マウス乳汁中のヒツジβーラクトグロブリンおよびヒトt-PAの生産がSimonsら、Nature 328, 530-533 (1987)およびGordonら、Biotechnology 5, 1183-1187 (1987)を含む成功例が報告されている。数種類タンパク質が乳汁中に、1リッター当り16グラムもの濃度で存在することが、Clarkら、Trendsin Biotechnology, 5, 20-24 (1987)に報告されている。

0010

乳腺組織中で選択的に発現される乳汁タンパク質の、制御領域下にhGH遺伝子を配置することによって、このような高レベルで得られ得るかどうかを予測することは不可能である。しかし、10%の効率でも発現レベルは1リッターあたり1.6グラムであり、これは細菌あるいは哺乳類細胞系での現状の生産レベルよりは有意に高い。

発明が解決しようとする課題

0011

従って、本発明の目的は、成長ホルモン、特にヒトの成長ホルモンの組織特異的発現をし得る遺伝子導入動物の提供にある。

0012

さらに、本発明の目的は、自身の乳汁中に成長ホルモンの発現をさせる遺伝子を安定に転移させる遺伝子導入動物の提供にある。

0013

さらに、本発明の目的は、成長ホルモンの組織特異的発現をし得る遺伝子導入動物を創生するために用いる、成長ホルモン、特にヒトの成長ホルモンの発現のためのベクターおよび制御配列の提供にある。

0014

ヒト成長ホルモン(hGH)をコードするDNAを、マウスの乳清酸性タンパク質プロモーターのフラグメントに結合して、マウスの受精卵マイクロインジェクションした。得られた遺伝子導入マウスの雌を交配した。妊娠および腹子の誕生後、母親の乳汁をアッセイしてhGHタンパク質が含有されていることを確認した。

課題を解決するための手段

0015

以下に詳細に記載されている、薬学剤としての使用のために単離され得そして精製され得る、ヒト成長ホルモンを自身の乳腺で発現する遺伝子導入マウスの構築には、ヒト成長ホルモンの発現および精製のために、少し改変はあるが、同じ遺伝子および組織特異的プロモーターが、他の種の動物種、例えば、ラット、ウサギ、ブタ、ヒツジおよびウシに組み込むために用い得る。同様に、ウシあるいはブタの成長ホルモンなどの他の起源の成長ホルモンの遺伝子は、同様のベクターに組み込ませ、所望の種のゲノムに挿入し得る。

0016

遺伝子導入動物中での成長ホルモンの生産には、正常のグリコシル化および狭雑細菌が存在しないことを含む、細菌の培養工程で生産される組換え成長ホルモンと異なる、多くの利点がある。

0017

実験計画および実験方法
ベクター構築:pmWAPTSIは、Lothar Hennighausen博士から得られたマウスWAPプロモーターのEcoRI-BamHIフラグメントを有する。このプロモーターはPitticesらのProc.Natl.Acad.Sci. 85,5874-5878 (1988)に記載されている。pmWAPTSIを、PvuIおよびBamHIで切断し、PvuIおよびBamHIで切断したpOGHにライゲーションした。pOGHは、hGHをコードするDNA配列、および自分自身ポリアデニル化シグナルを有する。E. coliへの形質転換後、Maniatisらの方法(Molecular Cloning: A LaboratoryManual (Cold Spring Harbor, NY 1982))を用いて、作成したプラスミドpWAPhGHを単離した。これを適切な酵素、例えばEcoRI、BamHI、SmaI、SphI、およびXhoIでスクリーニングした。その結果は図1に示されている。

0018

マイクロインジェクションのためのDNAの調製:pWAPhGHをEcoRIで消化して、WAPhGH融合遺伝子を含有する4754bpのフラグメントを、1%アガロースゲル上、次いで透析袋内で電気溶出して単離した(Maniatisら(1982)の記載に従った)。溶出したDNAを沈澱させ、水で再び溶解して、製造者取り扱い説明書の通りelutip-Dカラムを通して精製した(Schleicher andSchuell, Inc., Keene, NH)。精製したDNAを、マイクロインジェクションのために、5mMトリス(pH7.4)および0.1 mMEDTAで、3μg/ml濃度になるように溶解した。

0019

動物および:マウスはCharles River Laboratories, Boston, MAおよびJackson Laboratories, Maineから入手した。試薬、例えばウシ血清アルブミンゼラチン、およびプロナーゼはSigma Chemical Co., St. Louis, MOから入手した。過剰の排卵を誘発するホルモンPMSおよびhCGはOrganon, Inc., NJから入手した。ヒアルロニダーゼはSigmaから入手した。制限酵素はBiolabs, Beverly, MAから入手した。Narishige, USA, Inc., Rainin Instruments Co., Woburn, MA製造のマイクロマニピュレーターを用いて、前核にDNAをマイクロインジェクションした。DMEM胎児ウシ血清、およびDPBSは、GIBCO Laboratories, Gaithersville,MDから供給された。

0020

胚操作およびマイクロインジェクションの方法は、B. Hogan, F. CostantiniおよびE.Lacyの"Manipulating the Mouse Embryo"(Cold Spring Harbor Laboratory, 1986)に記載されている。妊馬血清(PMS)で、次いで48時間後にヒトのコリオゴナドトロピン過剰排卵を誘発させた6週齢の雌から、マウス接合体を集めた。刺激された雌を雄と同居させ、翌日の膣栓を調べた。偽妊娠の雌を発情のために選択し、精管切除され不妊保証された雄と同居させ、そしてレシピエントとして用いる。接合体を集め、ヒアルロニダーゼ(1 mg/ml)で処理して卵丘細胞を除去した。

0021

前核胚を、CDI雄と交尾したB6D2の雌のマウスから回収した。雌を、卵胞の成長を誘発するために妊馬血清PMS(5 IU)で処理し、排卵を誘発するためにヒトのコリオゴナドトロピンhCG(51 U)で処理した。胚を、ダルベッコ改変リン酸緩衝生理食塩水(DPBS)中に回収して、10%胎児ウシ血清添加のダルベッコ改変必須培地(DMEM)中に維持した。

0022

マイクロインジェクション:Nikon diaphot顕微鏡に装着したNarishigeのマイクロマニピュレーターを用いて、マイクロインジェクションを行った。油の下の100μlのDPBS滴中に、胚を保持しながらマイクロインジェクションした。DNA溶液を最も大きく見える雄の前核にマイクロインジェクションした。前核の膨張によって、インジェクションの成功をモニターした。

0023

胚移植:インジェクションの直後に、胚を、レシピエント雌(精管切除された雄CDマウスと交尾した成熟CDIマウス)に移植した。2,2,2-トリブロモエタノールを用いてレシピエント雌を麻酔した。雌の経産腰状態にさせて卵管露出させ、そして胚を卵管の膨大部分に移植した。体壁縫合して、そして皮膚を創傷クリップで閉めた。同定のために、レシピエントのを適当に切欠きして、出産まで飼った。

0024

DNA組込みのためのサンプリング:3週齢の時、DNA分析のために2〜3cmの長さに尾サンプルを切った。尾サンプルを、55℃振盪機で、0.7 mlの50mMトリス(pH8.0)、100mMEDTA、0.5%SDSおよび350μgのプロテイナーゼKの存在下で一夜インキュベートして消化した。消化した材料を等容量のフェノールで一回抽出して、そして等容量のフェノール:クロロホルム(1:1混合物)で一回抽出した。その上清を70μlの3M酢酸ナトリウム(pH 6.0)と混合して、等容量の100%エタノールを添加してDNAを沈澱させた。microfugeで遠心してDNAを落し、DNAを70%エタノールで洗浄して、乾燥させ、100μlのTEバッファー(10 mMトリス, pH 8.0および1 mM EDTA)で溶解した。10〜20μlのDNAをBamHIおよびBglIIあるいはEcoRIで切断して、1%アガロースゲル上で電気泳動し、ニトロセルロース紙上にブロットし、そして32P標識hGHのDNA配列とハイブリダイゼーションさせた。遺伝子導入マウスをオートラジオグラフィーで同定した。

0025

遺伝子導入マウスの繁殖:5週齢のとき、遺伝子導入の雌マウスをCDI雄と交尾させた。出産の5日後、乳汁サンプルを取り、hGHについてアッセイした。6〜7週齢の遺伝子導入雄を2匹のCDI雌と交尾させた。F1同腹子を遺伝子導入について分析した。4匹の陽性雌を取っておいて、5週齢のときに交尾させた。出産の5日後、乳汁サンプルをhGHについてアッセイした。

0026

乳汁の収集:乳汁サンプル(50〜200μl)を、0.05ユニット泌乳誘導因子オキシトシンを注射した、麻酔したマウスから収集した。乳汁を乳触診の助けによってガラス毛細管で収集した。

0027

ラジオイムノアッセイ:マウスの乳汁中に生産されるヒト成長ホルモンを、Nichols Institute Diagnostics, SanJuan Capistrano, CAの市販のRIAキットでアッセイした。

0028

DNAを720個の胚にマイクロインジェクションを成功した後、69の生産子孫が生まれた。その14匹、すなわち雄4匹および雌10匹、は遺伝子導入され、WAPhGHを様々なコピー数で有することがわかった。雌を交尾させて、そして出産後、それらの乳汁サンプルを収集して、hGHに関してアッセイした。そのアッセイ結果を下表に示す。

0029

0030

マウス#27はhGHを970ng/ml(970μg/l)の割合で乳汁の中に生産している。遺伝子導入マウスの胚、胚WAP-hGH(1-49)を、1991年9月11日付けで、the American Type Culture Collection, Rockville, MD.に、受託番号ATCC72007として寄託した。

発明の効果

0031

乳汁の中にhGHを発現する遺伝子導入動物の安定な系統は、乳汁にhGHを最も高いレベルで発現する雌の交尾によって、および遺伝子導入雄の子孫の交尾によって、作成される。これらの遺伝子導入動物を創生するのは比較的高い費用であるが、スケールアップの費用は比較的低い。これらの生産動物の繁殖の一つの手段としての従来の育種法に加え、生産目的のために数を増大するために、人工授精および受精卵移植技術を利用し得る。

0032

本発明の改変および変形は、前記本発明の詳細な説明から、当業者には自明である。このような改変および変形は添付の請求の範囲の範囲内にあることが意図される。

図面の簡単な説明

0033

図1hGHの遺伝子と組み合わせたWAPの組織特異的プロモーターを有する、pWAPhGH融合ベクターの構築の概略図である。

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