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技術 ステンレス箔を基板にしたコーティング材の製造方法

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 小野直人和田谷卓司中川義博秋山裕英
出願日 1993年5月11日 (27年6ヶ月経過) 出願番号 1993-132507
公開日 1994年11月22日 (26年0ヶ月経過) 公開番号 1994-322516
状態 未査定
技術分野 物理蒸着
主要キーワード 適正配置 単位面 ステンレスプレート TiNコーティング 特定位 中央部位置 コーティング基板 製品歩留
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(1994年11月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

目的

HCD—IP法によりコーティングした材料において輻射熱による熱歪みを防止する。

構成

厚さ0.2mm以下のステンレス箔基板にし、セラミックや金属を複数の蒸発源を持つHCD—IP法によりコーティングするコーティング材の製造方法において、蒸発源の蒸発量を0.25g/min以下、そのバラツキを10%以内、蒸発源と基板の配置を規定すること、更に輻射熱の集中する基板直下に遮蔽板を設置することを特徴とするステンレス箔を基板にしたコーティング材の製造方法。

効果

本発明によれば、形状の優れたコーティング材を提供することができる。

概要

背景

ホローカソード(HCD)イオンプレーティング(IP)法によりTiN、TiC、TiOx等のセラミックス、Ti、Cr等の金属をコーティングした材料の製造において、0.2mmt以下の極薄広幅切板状及びコイル状基板通板させながらコーティングする場合、膜厚さを幅方向に均一にするためには蒸発源複数個並列に設置する必要があるが、複数個熱源となるために各蒸発源からの輻射熱基板特定位置に局部的に集中して熱歪みを生じ、製品歩留を著しく低下させていた。

概要

HCD—IP法によりコーティングした材料において輻射熱による熱歪みを防止する。

厚さ0.2mm以下のステンレス箔を基板にし、セラミックや金属を複数の蒸発源を持つHCD—IP法によりコーティングするコーティング材の製造方法において、蒸発源の蒸発量を0.25g/min以下、そのバラツキを10%以内、蒸発源と基板の配置を規定すること、更に輻射熱の集中する基板直下に遮蔽板を設置することを特徴とするステンレス箔を基板にしたコーティング材の製造方法。

本発明によれば、形状の優れたコーティング材を提供することができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

厚さ0.2mm以下のステンレス箔基板に、TiN,TiC,TiOx等のセラミックス、Ti,Cr等の金属を複数個蒸発源を持つホロカソードイオンプレーティング法によりコーティングするコーティング材の製造方法において、前記複数個の蒸発源からの蒸発量を0.05〜0.25g/min範囲の同一量とし、さらに蒸発源間の間隔l、基板の幅方向端よりの距離dが、基板のパスラインから各蒸発源までの距離hに対して1式および2式を満足するように、前記複数個の蒸発源を配置することを特徴とするステンレス箔を基板にしたコーティング材の製造方法。

請求項

l=(1.0〜1.5)×h・・・・1式d=(0.1〜0.2)×h・・・・2式

請求項2

請求項1記載の配置において、さらに平面においては蒸発源間の中央部の位置で、高さ方向では基板のパスラインより3〜5cm蒸発源側の高さ位置に、前記複数個の蒸発源からの基板への輻射熱の集中を遮蔽する遮蔽板が配置されていることを特徴とするステンレス箔を基板にしたコーティング材の製造方法。

技術分野

0001

本発明はステンレス箔上にイオンプレーティング法によりTiN、TiC、TiOx、Ti、Cr等のセラミック、金属をコーティングした材料の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

ホローカソード(HCD)イオンプレーティング(IP)法によりTiN、TiC、TiOx等のセラミックス、Ti、Cr等の金属をコーティングした材料の製造において、0.2mmt以下の極薄広幅切板状及びコイル状基板通板させながらコーティングする場合、膜厚さを幅方向に均一にするためには蒸発源複数個並列に設置する必要があるが、複数個熱源となるために各蒸発源からの輻射熱基板特定位置に局部的に集中して熱歪みを生じ、製品歩留を著しく低下させていた。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明は、極薄広幅の切板およびコイル状基板を通板させながらHCD—IP法によるコーティングを行う場合の輻射熱の集中による基板の熱歪みを防止するものである。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、厚さ0.2mm以下のステンレス箔基板に、TiN,TiC,TiOx等のセラミックス、Ti,Cr等の金属を複数個の蒸発源を持つホロカソードイオンプレーティング法によりコーティングするコーティング材の製造方法において、前記複数個の蒸発源からの蒸発量を0.05〜0.25g/min範囲の同一量とし、さらに蒸発源間の間隔l,基板の幅方向端よりの距離dが、基板のパスラインから各蒸発源までの距離hに対して1式および2式を満足するように、前記複数個の蒸発源を配置することを特徴とするステンレス箔を基板にしたコーティング材の製造方法。

0005

l=(1.0〜1.5)×h・・・1式
d=(0.1〜0.2)×h・・・2式

0006

又、前記の配置において、さらに平面においては蒸発源間の中央部の位置で、高さ方向では基板のパスラインより3〜5cm蒸発源側の高さ位置に、前記複数個の蒸発源からの基板への輻射熱の集中を遮蔽する遮蔽板が配置されていることを特徴とするステンレス箔を基板にしたコーティング材の製造方法、である。

0007

本発明者等は箔を基板としてHCD—IP法によってコーティングする場合の製品の形状について検討した結果、複数個の蒸発源を並列に設置する場合には複数個の蒸発源の各々の蒸発量を低く制御し、かつそのバラツキを小さくし、さらに複数個の蒸発源間の間隔l、基板の幅方向端よりの距離dおよび基板の配置を基板のパスラインから各蒸発源までの距離hに対して規定することによりコーティング材の形状が改善されることを見出した。

0008

さらに基板と蒸発源の間の特定位置に遮蔽板を設置することにより、コーティング材の形状は基板並みに改善されることを見出した。

0009

すなわち、蒸発源からの蒸発量を制限するとともに、各蒸発源からの蒸発量を均一化することにより蒸発源からの輻射熱を低減するとともに均一化すること、更に、基板に対する蒸発源配置の適正化および基板への輻射熱の集中する位置の受熱を遮蔽板により低減することが形状改善に有効であることが分かった。

0010

以下、本発明を限定した理由について述べる。基板の厚みを0.2mm以下に限定したのは、0.2mm以下の極薄材は熱容量が小さく、熱伝導による抜熱が小さく、さらに剛性が小さいため、基板温度が不均一になって熱歪みを発生し易いためである。

0011

蒸発量の限定理由を図1を用いて説明する。

0012

蒸発量は蒸発源の蒸気圧に比例し、蒸気圧は温度が高い程高い。つまり蒸発量が大きいことは蒸発源の溶融部温度が高くなることを意味している。また、輻射熱は蒸発源の溶融部の温度とコーティング基板の温度の差の4乗に比例するために、僅かな溶融部温度の差が輻射熱量では大きな差になる。

0013

図1に示すように、蒸発量が0.25g/minを超えると、各蒸発源の蒸発量を等しくしても輻射熱量が大きいために熱歪みを生じている。 また、0.05g/min以上に限定したのは、それ未満では生産性が悪いためである。

0014

蒸発源の蒸発量にバラツキを生じると蒸発源の溶融部の温度にバラツキを生じるため、輻射熱量に不均一な分布を生じる。したがって、各蒸発源の蒸発量はそのバラツキを小さく、少なくとも10%以下に抑えることが望ましい。

0015

次に、蒸発源の配置を基板に対して1、2式で示す配置に限定した理由を図2を用いて述べる。

0016

蒸発源間の間隔lの下限1.0hは、これ以下の蒸発源間の距離にすると、輻射熱が蒸発源間の基板幅方向中央部位置で大きくなり、幅方向中央部に熱歪みを生じるためである。

0017

上限の1.5hはこれ以上離すと蒸発源直上の位置での輻射熱量に対して基板幅方向中央部で低くなり、蒸発源直上に熱歪みを生じるためである。

0018

基板の幅方向端よりの距離dの下限0.1hは、0.1h以下では蒸発物質利用効率が低くなり経済性が悪いためで、上限の0.2hは、基板幅方向中央部輻射熱量に対して、端部での輻射熱量が少なくなり、熱の不均一による熱歪みを生じるためである。

0019

なお複数の蒸発源の基板に対する配置は基板幅方向に一列に並べてもよいが図3に例として示すように幅方向と角度θで傾けて配置する方が望ましい。

0020

次に、基板の受ける輻射熱量を更に均一化するために蒸発源と基板の間に遮蔽板を設置する場合の配置について説明する。

0021

蒸発源が2個の場合には基板の任意位置での単位面積当たりの輻射熱量は3式で示される。

0022

本発明のように各蒸発源の蒸発量が等しい、すなわち各蒸発源の輻射熱量が等しい場合にはrA=rB、すなわち各蒸発源から等距離にある基板位置に輻射熱が最も集中する。

0023

この輻射熱の集中を遮蔽するには、平面においては各蒸発源間の中央部の位置で、高さ方向には基板に接近した位置に遮蔽板を設置することが望ましい。しかしながら、基板の通板性の点より、パスラインより3〜5cm離れた位置に配置することにした。また、蒸発源直上位置の基板の単位面積当たりの輻射熱量をS0とした時の、輻射熱集中度Rは4式で示される。

0024

コーティング材の熱歪みを更に抑制してコーティング材の形状を良くするためには、輻射熱集中度Rを1.05程度以下にすることが望ましい。

0025

そのためには3式、4式より基板上においてR>1.05の領域を遮蔽するように遮蔽板を設置すれば良い。

0026

前述のように、パスラインより3〜5cm離れた位置に配置する場合の遮蔽板の大きさは、蒸発源の配置l、hに対応して3、4式より適宣決めれば良いが、本発明においては5〜10cm×5〜10cmで厚み0.5〜1mmのステンレスプレートで充分な効果を得ることができた。

0027

0028

S :基板の任意位置での単位面積当たりの輻射熱量
A、B :各蒸発源の輻射熱量、本発明においてはA≒B=E0
rA、rB:各蒸発源と基板の任意位置との距離
S0 :蒸発源直上位置での基板の単位面積当たりの輻射熱量

0029

0030

R :輻射熱の集中度
(蒸発源直上の基板位置での単位面績当たりの輻射熱量を基準にした基板任意位置での単位面積当りの輻射熱量の比)

0031

以下、本発明の実施例について説明する。

0032

基板として、0.05〜0.30mm厚さのSUS304TA、SUS304BAおよびSUS430BAを用いた。

0033

図3のように蒸発源、基板、遮蔽板を配置したHCD—IP装置を用い、Ti、Crロッドを蒸発源として、N2、C2H2、O2を反応ガスとして、TiN、TiC、TiOx、Ti、Cr等のセラミツクス、金属膜を基板上に形成した。

0034

なお、蒸発源はパスラインに対して斜めに配置し、蒸発源とパスラインの距離を変化させた。

0035

遮蔽板は蒸発源と基板の間で基板から3〜5cm下側にSUS304製の厚さ0.5mmの遮蔽板を設置した。表1にそれぞれの膜のコーティング条件を示す。

0036

蒸発源の蒸発量は40分間のコーティング前後での蒸発源ロッドの重量差から求めた。また、バラツキは蒸発量の少ない蒸発源の蒸発量に対する蒸発量の多い蒸発源の蒸発量の差の割合とした。

0037

平坦度は、コーティング終了後、コーティング材を500mm長さに切断し、定盤上に置き、基板幅方向の高さを測定して平坦度とした。

0038

なお、コーティング基板には平坦度が1.0mm以下の基板を用い、平坦度が1.5mm以下のコーティング材を形状が良好とし、平坦度が1.0mm以下をコーティング基板原板並とした。

0039

本発明例のNo.1〜6は、2ケの蒸発源蒸発量を0.05〜0.25g/minにし、その蒸発量のバラツキを10%以内になるようにHCD電流値を調節し、蒸発源と基板の配置がlが(1.0〜1.5)h、dが(0.1〜0.2)hの範囲の場合にTiN膜を形成した例である。

0040

基板の種類、板厚の影響を見た例であるが、本発明例では基板の種類、板厚によらず平坦度は1.5mm以下と良好な形状を示す。

0041

本発明例のNo.7、8はNo.1〜6にさらに、Rが1.05以上の位置を覆うように蒸発源間の幅方向中央部に8cm角の遮蔽板を基板からの距離が3、5cmに設置してTiN膜を形成した例である。

0042

コーティング材の平坦度は1.0mm以下であり、基板の原板並みの形状を有する。

0043

本発明例のNo.9〜12は、コーティング膜種の影響を見た例で、TiC、TiOx、Ti、Crの膜種によらず、蒸発源蒸発量を0.05〜0.25g/minにし、その蒸発量のバラツキを10%以内になるようにHCD電流値を調節し、蒸発源と基板の配置がlが(1.0〜1.5)h、dが(0.1〜0.2)hの範囲で、Rが1.05以上の位置を覆うように8cm角の遮蔽板を設置すれば、TiN膜コーティング材と同様にコーティング基板原板並みの形状を有する。

0044

比較例のNo.13、14は蒸発源と基板の配置が本発明の範囲内であるが、蒸発量が本発明の範囲を外れている場合である。No.13は蒸発量が0.25g/min以上で幅方向中央部に熱歪みが発生して、形状は悪く、No.14は蒸発量が0.05g/min以下で熱歪みは発生せず、形状は原板並であるが、成膜速度が遅く、生産性が悪い。

0045

比較例のNo.15は蒸発源と基板の配置、蒸発量が本発明の範囲内であるが、蒸発源の蒸発量のバラツキが10%以上の場合で、輻射熱の分布が不均一なために、平坦度は大きく、形状は悪い。比較例のNo.16〜19は蒸発量、そのバラツキは本発明の範囲であるが、蒸発源と基板の配置が本発明の範囲外の場合である。

0046

No.16はlが1hより小さい場合で、熱歪みは基板幅方向中央部に発生しており、No.17はlが1.5hより大きい場合で、熱歪みは蒸発源直状に発生しておりており、形状は悪い。

0047

No.18はdが0.1hより小さい場合で、熱歪みは発生していないが、No.19はdが0.2hより大きい場合で熱歪みが発生し形状は悪い。

0048

No.20〜26はNo.13〜19の条件に遮蔽板を設置した例であるが、蒸発量とそのバラツキ、蒸発源と基板の配置が本発明の範囲に入ってなければ遮蔽板を設置しても大幅に形状は改善されていない。

0049

No.27、28は板厚が0.2mm以上の場合で、蒸発量とそのバラツキ、蒸発源と基板の配置、遮蔽板の設置が無い場合でも形状は良好である。

0050

No.29〜32はコーティング膜種の影響を見た例で、遮蔽板を設置したが、蒸発量、そのバラツキあるいは蒸発源と基板の配置が本発明範囲内に入ってない場合は、TiC、TiOx、Ti、Cr共に、TiNコーティング材と同様に平坦度は大きく、形状は悪い。

0051

0052

発明の効果

0053

本発明によれば、HCD—IP法において蒸発源の蒸発量の適正な調整および蒸発源、基板、遮蔽板の適正配置により形状の優れたコーティング材を提供することがきる。

図面の簡単な説明

0054

図1蒸発源の蒸発量および蒸発量のバラツキと平坦度の関係を示す図である。
図2蒸発源、基板の配置と平坦度の関係を示す図である。
図3蒸発源、基板、遮蔽板の配置を示す側面図である。
図4蒸発源、基板、遮蔽板の配置を示す平面図である。

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