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目的
構成
概要
背景
概要
各種レニン阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、制癌剤の中間体である光学活性なノルスタチン誘導体をシアノヒドリン誘導体或いはアルデヒド誘導体から、酵素を用いて立体選択的に製造する方法を提供する。
シアノヒドリン誘導体或いはアルデヒド誘導体から、ニトリル加水分解酵素を用いて立体選択的に、光学活性なノルスタチン誘導体を製造する。
目的
しかし、上記の方法では、中間体として生成するシアノヒドリン誘導体のジアステレオ選択性が低く、従って、目的である光学活性なノルスタチン誘導体を得るためには煩雑な精製が必要となる等の欠点があり、満足すべき製法とは言い難い。
効果
実績
- 技術文献被引用数
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この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
下記式(1);
請求項
ID=000002HE=030 WI=063 LX=0285 LY=0450〔式中、R1 は水素、あるいはアミノ基の保護基を表し、R2 は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基を表す。また、(S)を記した炭素原子はS配置である。〕で示されるシアノヒドリン誘導体に、ニトリル加水分解酵素を作用させることを特徴とする、下記式(2);
請求項
請求項2
下記式(3);
請求項
ID=000004HE=030 WI=061 LX=0295 LY=1650〔式中、R1 、R2 、(R)は前述と同意味を表し、(R)を記した炭素原子はR配置である。〕で示されるシアノヒドリン誘導体に、ニトリル加水分解酵素を作用させることを特徴とする、下記式(4);
請求項
ID=000005HE=030 WI=067 LX=0265 LY=2200〔式中、R1 、R2 、(R)、(S)は前述と同意味を表す。〕で示される光学活性なノルスタチン誘導体の立体選択的な製造方法。
請求項3
下記式(5);
請求項
ID=000006HE=025 WI=074 LX=1130 LY=0300〔式中、R1 、R2 、(S)は前述と同意味を表す。〕で示される光学活性なアルデヒド誘導体に、シアン化合物の存在下、ニトリル加水分解酵素を作用させることを特徴とする、上記式(2)で示される光学活性なノルスタチン誘導体の立体選択的な製造方法。
請求項4
下記式(6);
請求項
ID=000007HE=025 WI=057 LX=1215 LY=0900〔式中、R1 、R2 、(R)は前述と同意味を表す。〕で示される光学活性なアルデヒド誘導体に、シアン化合物の存在下、ニトリル加水分解酵素を作用させることを特徴とする、上記式(4)で示される光学活性なノルスタチン誘導体の立体選択的な製造方法。
請求項5
技術分野
0001
本発明は、医薬品の中間体として有用な光学活性ノルスタチン誘導体の立体選択的な製造方法に関する。さらに詳しく述べれば、本発明は、各種レニン阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、制癌剤の中間体である光学活性なノルスタチン誘導体を、シアノヒドリン誘導体あるいはアルデヒド誘導体から、酵素を用いて立体選択的に製造する方法に関する。
背景技術
0002
ノルスタチン誘導体の製造方法としては、特開昭62−33141号公報、特開平1−172365号公報、特開平4−208257号公報などが知られている。また、酵素を用いた方法としては、特開平2−60595号公報などが既に知られている。
発明が解決しようとする課題
0003
しかし、上記の方法では、中間体として生成するシアノヒドリン誘導体のジアステレオ選択性が低く、従って、目的である光学活性なノルスタチン誘導体を得るためには煩雑な精製が必要となる等の欠点があり、満足すべき製法とは言い難い。
課題を解決するための手段
0004
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、シアノヒドリン誘導体あるいはアルデヒド誘導体から、酵素を用いて立体選択的にノルスタチン誘導体を製造する方法を見い出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
0005
下記式(1);
0006
で示されるシアノヒドリン誘導体に、酵素を作用させる、下記式(2);
0007
下記式(3);
0008
ID=000011HE=030 WI=067 LX=1165 LY=0300
〔式中、R1 、R2 、(R)、(S)は前述と同意味を表す。〕で示される光学活性なノルスタチン誘導体の立体選択的な製造方法を提供する。さらに
0009
下記式(5);
0010
及び下記式(6);
0011
本発明において、式中、R1 は水素、あるいはアミノ基の保護基を表し、R2は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基を表す。また、(S)を記した炭素原子はS配置であり、(R)を記した炭素原子はR配置である。この場合、アミノ基の保護基としては、通常一級アミノ基に使用されるウレタン型、アミド型などの保護基、特に好ましくは、本発明の化合物を原料としての、各種プロテアーゼ阻害剤の製造において都合の良い保護基、すなわち、水素添加によって容易に脱保護できるベンジルオキシカルボニル基、あるいは酸分解によって容易に脱保護できるtert. −ブトキシカルボニル基等が望ましい。
0012
また、R2 で表されるアルキル基、アリール基、アラルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基などのような炭素数1〜5のアルキル基;また、炭素数3〜8のシクロアルカンが置換した、例えば、シクロヘキシルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルエチル基などのようなアルキル部分の炭素数1〜5のシクロアルカン置換アルキル基;フェニル基、ナフチル基、トリル基などのようなアリール基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、p−メチルベンジル基などのようなものが挙げられる。
0013
この場合に、アルキル基、アリール基、アラルキル基は官能基を有してもよい。官能基としては、例えば、一置換から三置換までの、例えば、フッ素基、塩素基、臭素基などのようなハロゲン基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基などのような炭素数1〜5のアルコキシ基;カルボキシル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基などのような炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基;ニトロ基、アミノ基、アミノカルボニル基などが挙げられる。
0014
式(1)、式(3)、式(5)および式(6)で示される化合物は、対応するDあるいはLアミノ酸から、公知の方法により容易に製造される。本発明に用いるニトリル加水分解酵素としては、ニトリルをカルボン酸に変換する酵素、即ち、ニトリラーゼ、もしくはニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ活性を有する物を使用することができる。
0015
例えば、アシネトバクター属、アルカリゲネス属、シュウドモナス属、ロドシュウドモナス属、コリネバクテリウム属、バチルス側、マイコバクテリウム属、ロドコッカスぞク、ノカルディア属、アルスロバクター属、モラキセラ属、クレブシエラ属、アクレモニウム属またはキャンディダ属に属する微生物の中から選ばれた微生物の酵素である。
0016
具体的な微生物としては、アシネトバクターエスピーAK226(FERM BP−2451)、アルカリゲネスフェカリスATCC8750、シュウドモナスフルオレッセンスIFO 3925、ロドシュウドモナススフェロイデス ATCC 11167、コリネバクテリウムエスピー KO−2−4(FERM BP−2353)、バチルスサブチリスCN5(FERM BP−2354)、マイコバクテリウムエスピー AC 777(FERM BP−2352)、ロドコッカスエスピー AK 32(FERM BP−1046)、ノカルディアグロベルラ ATCC 21505、アルスロバクターエスピー A7(微工研菌寄託第8927号)、モラキセラエスピーD12(微工研菌寄託 第8933号)、クレブシェラ エスピー D5B(微工研菌寄託 第8932号)、アクレモニウムエスピー D9K(微工研菌寄託 第8930号)、キャンディダトロピカリスATCC 20311等が挙げられる。これらの菌株は何れも特開平2−84198号公報、特開昭63−209592号公報に記載されている。
0017
本発明における反応方法は、ニトリル加水分解酵素、即ち微生物またはその調製物と、前記式(1)あるいは、前記式(3)で示されるシアノヒドリン誘導体、もしくはシアン化合物の存在下、前記式(5)あるいは、前記式(6)で示されるアルデヒド誘導体を接触させることにより行われる。微生物またはその調製物とは、具体的には、前記微生物を培養した培養物、そこから集めた菌体または菌体処理物(例えば、菌体の破砕物または菌体より分離抽出した酵素)、さらには、菌体または菌体処理物を適当な方法により担体に固定化したものを示す。
0018
本発明で使用される微生物の培養は、公知の方法に準じて行うことができる。使用する培地は、一般微生物の栄養源として公知のものが利用でき、グルコース、グリセリン、エタノール、シュークロース、グルタミン酸、酢酸、クエン酸等の炭素源、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、アンモニア、尿素等の窒素源、酵母エキス、麦芽エキス、ペプトン、肉エキス等の有機栄養源、リン酸、マグネシウム、カリウム、鉄、コバルト、マンガン、ランタン等の無機栄養源を適宜組み合わせて使用できる。
0019
また、微生物の本発明における反応活性を上昇させる物質として、イソブチロニトリル等のシアノ化合物、カプロラクタム等のアミド化合物を添加しても良い。培地のpHは5〜10の範囲で選べば良く、培養温度は18〜50℃、好ましくは25〜40℃である。培養時間は1〜10日の範囲で活性が最大になるまで培養すれば良い。
0020
本発明における反応条件を次に説明する。反応媒体は、水、緩衝液または培養液等の水性媒体、水性媒体とジメチルスルホキシド、メタノール等の水溶性有機溶媒との混合媒体、さらには、水性媒体と水不溶性有機溶媒とからなる2相系媒体が使用できる。また、反応媒体中に適当な界面活性剤を0.01〜10重量%程度添加しても良い。反応媒体中への基質の添加は前記式(1),(3),(5)あるいは式(6)で示される化合物を粉末または液状のままで、あるいは適当な溶媒に溶かして添加する。
0021
添加濃度は0.01〜70重量%程度、好ましくは、0.1〜40重量%であり、反応媒体中に完全に溶解しなくても良い。原料としてアルデヒド誘導体を用いる場合はシアン化ナトリウム、シアン化カリウム等のシアン化合物をアルデヒド誘導体に対して0.5〜30倍モル、望ましくは、1〜10倍モル添加する。
0022
反応に菌体を使用する場合の菌体濃度は通常、0.01〜40重量%であり、好ましくは0.05〜20重量%の範囲でよい。反応温度は5〜80℃、好ましくは15〜60℃、反応pHは4〜12、好ましくは6〜10である。反応は、通常1〜100時間で目的生成物である前記式(2)、あるいは前記式(4)の光学活性ノルスタチン誘導体の光学純度が低下しない範囲で終了すれば良く、通常、反応率は10〜100%、望ましくは、40〜100%である。このときの生成物の光学純度は80%e.e.以上が望ましい。消費される基質は上記の範囲内に維持されるように添加しても良い。
0023
本発明における反応機構は、ニトリルをカルボン酸に変換する酵素であるニトリラーゼもしくはニトリルヒドラターゼ、アミダーゼがシアノヒドリンの2位にR配置を有するニトリルに選択的に作用すること、即ち、該酵素による反応速度が不斉中心によって非常に大きく異なることに基づくと考えられる。さらに、作用されずに残るもう一方のシアノヒドリン異性体は、シアン化合物の存在下、アルデヒド誘導体との平衡反応により、自然にラセミ化されたシアノヒドリン誘導体となり、反応は進む。この結果、ラセミ体の原料に対する反応率は50%を越えることもできる。従って、原料として前記式(5)あるいは、前記式(6) で示すアルデヒド誘導体とシアン化合物も用いることができる。
0024
本発明における目的生成物の分離は、次のようにして行われる。反応終了液より菌体等の不溶物を除去したのち、pHをアルカリ性、好ましくは8.5〜12とし、水と混和しない不活性な溶媒、例えば、ベンゼン、ジエチルエーテル、クロロホルム、ヘキサン、酢酸エチル等の溶媒により未反応物を抽出除去し、次に、pHを酸性、好ましくは2.0〜3.0とし、上記溶媒で抽出することによって目的物を分離する。更に、目的物の精製は、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーや活性炭処理等により行われる。
0025
反応生成物、及び、原料の光学純度は例えば、キラルセルOD−R、キラルセルOJ、キラルAGP(ダイセル化学工業株式会社)、Ceramospher Chiral RU −1(資生堂)、SUMICHIRALOA(住友化学分析センター)等の光学分割カラム、あるいは、ノバパック−Rhenyl(ウォーターズ)等を用いたHPLC分析によって測定することができる。
0027
N−tert.−ブトキシカルボニル−L−シクロヘキシルアラニノール25.73g(99.98mmol)をDMSO120 ml 及びトルエン58 ml に加え、0℃に冷却した。これにトリエチルアミン75.7 ml (541.89mmol) を加えた後に、三酸化硫黄−ピリジン錯体86.24g(541.89mmol)を徐々に加え、0℃で1時間攪拌した。反応終了後、反応液に、酢酸エチル300 ml及び氷水300 ml を加え、有機層を分液した後、飽和食塩水300 ml で有機層を3回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜3:1)で生成し、N−tert.−ブトキシカルボニル−L−シクロヘキシルアラニナール25.03g(98.02mmol)を収率98.04%で得た。
0028
IR(KBr):3300,2920,1730,1670,1520,1370,1290,1175cm-1
NMR(CDCl3 )δ:0.8−2.0(m,13H),1.46(s,9H),4.29(b,1H),4.90(b,1H),9.59(s,1H)。
MS m/e :256(M+1)+
0029
(参考例2)
N−tert.−ブトキシカルボニル−D−シクロヘキシルアラニナール(下記式(8) の合成:
0030
IR(KBr):3300,2920,1730,1670,1520,1370,1290,1175cm-1
NMR(CDCl3 )δ:0.8−2.0(m,13H),1.46(s,9H),4.29(b,1H),4.90(b,1H),9.59(s,1H)。
MS m/e :256(M+1)+
0031
(参考例3)
3−(S)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(R,S)−ヒドロキシブチロニトリル(下記式(9)の合成:
0032
N−tert.−ブトキシカルボニル−L−シクロヘキシルアラニナール13.01g(50.94mmol)を水132 ml 及びクロロホルム535 ml に加え、0℃に冷却した。これにシアン化ナトリウム7.49g(152.82mmol)を加えた後に、1N−HCl 153 ml を滴下し、0℃で12時間攪拌した。反応終了後、反応液の有機層を分液した後、水層からクロロホルム300 ml で有機層を抽出した。合わせた有機層を水300 ml で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮し無色透明油状物、3−(S)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(R,S)−ヒドロキシブチロニトリル14.38g(50.94mmol)を収率100%で得た。
0033
高速液体クロマトグラフィーの分析により、シン体(2R,3S)が64%、アンチ体(2S,3S)が36%であった。以下、その分析条件を示した。(カラム:ウォーターズNova-PaK Pheny 13,9×47mm溶離液: pH =3.5
0.05M−KH2 PO4 −H3 PO4 /CH3 CN=70/30流速:1ml/min 検出:RI検出器保持時間:26,1min (シン),24.5min(アンチ))
0034
IR(NaCl):3330,2850,2250,1695,1510,1455,1370,1250,1170cm-1
NMR(CDCl3 )δ:0.8:1.8(m,13H),1.47(s,9H),3.6−4.1(m,1H),4.3−4.7(m,1H),4.78(d,1H,J=7.6Hz),5.35(br,1H)
MS m/e :283(M+1)+
0035
(参考例4)
3−(R)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(R,S)−ヒドロキシブチロニトリル(下記式(10)の合成:
0036
N−tert.−ブトキシカルボニル−D−シクロヘキシルアラニナールから、参考例3と同様な方法を用いて、3−(R)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(R,S)−ヒドロキシブチロニトリルを得た。高速液体クロマトグラフィーの分析により、シン体(2S,3R)が64%、アンチ体(2R,3R)が36%であった。
0037
IR(NaCl):3330,2850,2250,1695,1510,1455,1370,1250,1170cm-1
NMR(CDCl3 )δ:0.8:1.8(m,13H),1.47(s,9H),3.6−4.1(m,1H),4.3−4.7(m,1H),4.78(d,1H,J=7.6Hz),5.35(br,1H)
MS m/e :283(M+1)+
0038
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(実施例1)
3−(S)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(S)−ヒドロキシ酪酸(下記式(11)の合成:
0039
グルコース1.0%、酵母エキス0.5%、ポリペプトン0.5%、リン酸1カリウム0.2%、硫酸マグネシウム0.02%、塩化ナトリウム0.1%、イソブチロニトリル0.1%を含み、 pH を7.5とした殺菌培地100 ml に、予め同培地で培養したニトリラーゼ活性を持つロドコッカス属細菌を1%植菌し、32℃で48時間培養した。培養終了後、遠心分離により集菌し、これを水道水10 ml の入った三角フラスコ中に懸濁させた後、10 ml のエタノールに溶解させた50 mg の3−(S)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(R,S)−ヒドロキシブチロニトリルを添加し、30℃で48時間反応を行った。
0040
反応終了後、遠心分離により菌体を除去した後、その上清液から抽出・クロマト操作にて、16 mg の3−(S)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(S)−ヒドロキシ酪酸を収率30%で得た。参考例3のHPLC分析(保持時間:5.9min )から光学純度は90%e.e.であった。
0041
IR(KBr):3350,2920,2850,1720,1690,1510,1370,1255,1170cm-1
NMR(CDCl3 )δ:0.8:2.1(m,13H),1.44(s,9H),4.1−4.5(m,2H),5.1−5.6(br,1H),5.7−6.1(br,1H)
MS m/e :302(M+1)+
0042
(実施例2)
3−(R)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(S)−ヒドロキシ酪酸(下記式(12)の合成:
0043
グルコースの代わりに酢酸アンモニウムを用いる以外は実施例1と同じ組成の培地で培養したニトリル加水分解活性を有するアシネトバクター属細菌を培養した後集菌した。これを40 ml の水が入った三角フラスコに懸濁した後、10 ml のメタノールに溶解した3−(R)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(R,S)−ヒドロキシブチロニトリル80 mg を添加し、30℃で48時間反応を行った。
0044
反応終了後、遠心分離によって菌体を除去し、上清をpH10にしたのち40 ml のクロロホルムを加え、未反応体を除去した。ついで、水層の pH を1.5にし50 ml のクロロホルムで抽出した。有機層を濃縮して52 mg の3−(R)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(S)−ヒドロキシ酪酸を収率60%で得た。HPLC分析(保持時間:7.0min )における光学純度は91%e.e.であった。
0045
IR(KBr):3350,2920,2850,1720,1690,1510,1370,1255,1170cm-1
NMR(CDCl3 )δ:0.8:2.1(m,13H),1.44(s,9H),4.0−4.3(m,2H),4.8−5.1(br,1H),6.0−6.3(br,1H)
MS m/e :302(M+1)+
0046
(実施例3)実施例1と同じ組成の培地で培養したマイコバクテリウム属細菌を培養した後、集菌した。これを40 ml の0.05Mリン酸カリウムバッファー( pH 7.2)が入った三角フラスコに懸濁した後、10 ml のメタノールに溶解したN−tert.−ブトキシカルボニル−D−シクロヘキシルアラニナール500 mg とシアン化ナトリウム96 mg を添加し、30℃で40時間反応を行った。
0047
反応終了後、遠心分離によって菌体を除去し、上清を抽出・クロマト操作を行うことにより500 mg の3−(R)−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−(S)−ヒドロキシ酪酸を収率85%で得た。HPLC分析における光学純度は93%e.e.であった。
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