図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(1994年11月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

目的

本発明は免疫機能の異常亢進によって惹起される疾患、たとえば慢性関節リウマチ全身性エリテマトーデス慢性腎炎慢性甲状腺炎自己免疫性溶血性貧血等のいわゆる自己免疫疾患治療並びに臓器移植時の拒絶反応抑制のための治療、さらにはアレルギー性疾患炎症性疾患などの治療、とくに慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療に有効な免疫機能抑制剤を提供する。

構成

免疫機能抑制剤の有効成分としては一般式(I)

化1

で表されるエノピラノース誘導体又はその塩である。

概要

背景

一般に、免疫機能抑制剤は、免疫機能の異常亢進によって惹起される疾患、たとえば慢性関節リウマチ全身性エリテマトーデス慢性腎炎慢性甲状腺炎自己免疫性溶血性貧血などのいわゆる自己免疫疾患治療並びに臓器移植時の拒絶反応の抑制のための治療に用いられる。従来からの免疫機能抑制剤としては、ステロイドホルモンアザチオプリンシクロホスファミドなどが用いられている。

概要

本発明は免疫機能の異常亢進によって惹起される疾患、たとえば慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、慢性腎炎、慢性甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血等のいわゆる自己免疫疾患の治療並びに臓器移植時の拒絶反応抑制のための治療、さらにはアレルギー性疾患炎症性疾患などの治療、とくに慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療に有効な免疫機能抑制剤を提供する。

免疫機能抑制剤の有効成分としては一般式(I)

で表されるエノピラノース誘導体又はその塩である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

一般式(I)

請求項

ID=000003HE=040 WI=074 LX=0230 LY=0450(式中、R1は水素原子置換されてもよいアルキル基アルケニル基アルキニル基、−OSO2R7基、ハロゲン原子、−OCOR7基、−NHCOR8基、アルコキシ基、置換されてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、R2は水素原子又はアルキル基であり、R3は水素原子又はハロゲン原子であり、R4は水素原子、−COR9基、置換されてもよいシリル基又は置換されてもよいアルキル基であり、R5及びR6は、一方がヒドロキシル基、置換されてもよいアルコキシ基、糖誘導体残基、置換されてもよいシクロアルキルオキシ基又は−OCOR10基であり、他方が水素原子又は置換されてもよいアルキル基であり、R4及びR5は一緒になって単結合を形成してもよく、その場合R6は水素原子又は置換されてもよいアルキル基であり、R7、R9及びR10はそれぞれアルキル基又は置換されてもよいフェニル基であり、R8はアルキル基、置換されてもよいフェニル基又はベンジルオキシ基であり、Xは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、置換されてもよいフラニル基、置換されてもよいチエニル基ホルミル基、−COR11基、−C(W1)W2R11基又は−SO2R11基であり、R11は置換されてもよい鎖式炭化水素基、置換されてもよい単環式炭化水素基、置換されてもよい多環式炭化水素基、置換されてもよい単環式複素環基又は置換されてもよい多環式複素環基であり、W1は酸素原子又は硫黄原子であり、W2は酸素原子、硫黄原子又は−NH−基であり、Yは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基又は置換されてもよいアルキニル基である)で表されるエノピラノース誘導体又はその塩を有効成分として含有することを特徴とする免疫機能抑制剤

請求項2

前記一般式(I)で表されるエノピラノース誘導体又はその塩を有効成分として含有することを特徴とする抗炎症剤

請求項3

一般式(I−1)又は(I−2)

請求項

ID=000004HE=085 WI=078 LX=1110 LY=0300(式中、R1は水素原子、置換されてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−OSO2R7基、ハロゲン原子、−OCOR7基、−NHCOR8基、アルコキシ基、置換されてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、R2は水素原子又はアルキル基であり、R3は水素原子又はハロゲン原子であり、R4及びR5は一緒になって単結合を形成し、R6は水素原子又は置換されてもよいアルキル基であり、R7はアルキル基又は置換されてもよいフェニル基であり、R8はアルキル基、置換されてもよいフェニル基又はベンジルオキシ基であり、Xは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、置換されてもよいフラニル基、置換されてもよいチエニル基、ホルミル基、−COR11基、−C(W1)W2R11基又は−SO2R11基であり、R11は置換されてもよい鎖式炭化水素基、置換されてもよい単環式炭化水素基、置換されてもよい多環式炭化水素基、置換されてもよい単環式複素環基又は置換されてもよい多環式複素環基であり、W1は酸素原子又は硫黄原子であり、W2は酸素原子、硫黄原子又は−NH−基であり、Yは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基又は置換されてもよいアルキニル基であり、但し以下の場合を除く。(I−1)において、R1、R2、R3、R6及びXが水素原子であり、Yが水素原子又は置換されてもよいアルキル基である場合、(I−1)において、R1、R2、R3、R6及びYが水素原子であり、Xがアセチル、3,5−ジニトロベンゾイル又はp−トルエンスルホニルである場合、(I−1)において、R1、R2、R3及びYが水素原子であり、R6が置換されてもよいアルキル基であり、Xが水素原子又はアセチルである場合、(I−2)において、R1、R2、R3、R6及びXが水素原子であり、Yがメチルである場合、(I−2)において、R1、R2、R3、R6及びYが水素原子であり、Xが水素原子、メチル、ベンジルホルミル、アセチル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、3,5−ジクロロベンゾイル、4−ニトロベンゾイル、3,5−ジニトロベンゾイル、4−メトキシベンゾイル、3,5−ジメトキシベンゾイルメチルスルホニル又はp−トルエンスルホニルである場合、及び(I−2)において、R1がp−トルエンスルホニルオキシであり、R2、R3、R6及びYが水素原子であり、Xが水素原子、アセチル又はp−トルエンスルホニルである場合。)で表される化合物

技術分野

0001

本発明は一般式(I)で表されるエノピラノース誘導体を有効成分として含有する免疫機能抑制剤に関する。

背景技術

0002

一般に、免疫機能抑制剤は、免疫機能の異常亢進によって惹起される疾患、たとえば慢性関節リウマチ全身性エリテマトーデス慢性腎炎慢性甲状腺炎自己免疫性溶血性貧血などのいわゆる自己免疫疾患治療並びに臓器移植時の拒絶反応の抑制のための治療に用いられる。従来からの免疫機能抑制剤としては、ステロイドホルモンアザチオプリンシクロホスファミドなどが用いられている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、従来の免疫機能抑制剤は、免疫細胞だけでなく、非選択的に広い範囲の細胞にも作用してその機能・増殖に対して影響を与えるため、顆粒球減少症腎機能障害などの重篤副作用が問題視されている。従って、免疫機能の抑制活性が強く、かつ副作用ができるだけ少ない薬剤出現が希求されている。

発明の開示

0004

本発明者達は従来の免疫機能抑制剤の有効成分とは全く化学構造の異なるエノピラノース誘導体が免疫機能抑制作用を示すことを見出し、本発明を提案するに至った。すなわち、本発明は、一般式(I)

0005

0006

(式中、R1は水素原子置換されてもよいアルキル基アルケニル基アルキニル基、−OSO2R7基、ハロゲン原子、−OCOR7基、−NHCOR8基、アルコキシ基、置換されてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、R2は水素原子又はアルキル基であり、R3は水素原子又はハロゲン原子であり、R4は水素原子、−COR9基、置換されてもよいシリル基又は置換されてもよいアルキル基であり、R5及びR6は、一方がヒドロキシル基、置換されてもよいアルコキシ基、糖誘導体残基、置換されてもよいシクロアルキルオキシ基又は−OCOR10基であり、他方が水素原子又は置換されてもよいアルキル基であり、R4及びR5は一緒になって単結合を形成してもよく、その場合R6は水素原子又は置換されてもよいアルキル基であり、R7、R9及びR10はそれぞれアルキル基又は置換されてもよいフェニル基であり、R8はアルキル基、置換されてもよいフェニル基又はベンジルオキシ基であり、Xは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、置換されてもよいフラニル基、置換されてもよいチエニル基ホルミル基、−COR11基、−C(W1)W2R11基又は一SO2R11基であり、R11は置換されてもよい鎖式炭化水素基、置換されてもよい単環式炭化水素基、置換されてもよい多環式炭化水素基、置換されてもよい単環式複素環基又は置換されてもよい多環式複素環基であり、W1は酸素原子又は硫黄原子であり、W2は酸素原子、硫黄原子又は−NH−基であり、Yは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基又は置換されてもよいアルキニル基である)で表わされるエノピラノース誘導体又はその塩を有効成分として含有することを特徴とする免疫機能抑制剤又は抗炎症剤に関する。

0007

一般式(I)のR1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、X及びYで表わされるアルキル基或は官能基を構成するアルキル部分としては、メチルエチルプロピルブチルペンチル、ヘキシルヘプチルオクチル、ノニルデシルテトラデシルペンタデシル、オクタデシル、ノナデシルなどのC1〜C20のものがあげられ、また、それらは直鎖又は枝分れ脂肪鎖構造異性のものを含む。R1、X及びYで表わされるアルケニル基としては、エテニルプロペニルブテニルなどのC2〜C20のものがあげられ、それらは直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものを含む。R1、X及びYで表わされるアルキニル基としては、エチニルプロピニルブチニルなどのC2〜C20のものがあげられ、これらも直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものを含む。

0008

一般式(I)のR1及びR3で表わされるハロゲン原子としては、弗素原子塩素原子臭素原子沃素原子があげられる。一般式(I)のR1、R5及びR6で表わされる糖誘導体残基としては、

0009

0010

などがあげられる。一般式(I)のR5、R6及びXで表わされるシクロアルキル基或はシクロアルキルオキシ基のシクロアルキル部分としては、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシルシクロヘプチルシクロオクチルなどのC3〜C8のものがあげられる。

0011

一般式(I)のR1、R7、R8、R9及びR10で表わされる置換されてもよいフェニル基の置換基としては弗素塩素臭素沃素などのハロゲン原子、メチル、エチルなどのアルキル基、ニトロ基があげられる。

0012

一般式(I)のR4で表わされる置換されてもよいシリル基の置換基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル基、フェニル基があげられる。

0013

一般式(I)のR1、R4、R5及びR6で表わされる置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基又は置換されてもよいシクロアルキルオキシ基の置換基としては、メトキシエトキシなどのアルコキシ基、フェニル基、ヒドロキシル基があげられる。

0014

これらの置換基は1ケ又は2ケ以上置換されていてもよく、2ケ以上の場合互いに同一であっても異っていてもよい。また、前記一般式(I)のX及びYの定義中、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基並びに置換されてもよいアルキニル基の置換基としては弗素、塩素、臭素、沃素などのハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニル基、トルイルキシリルなどのアルキル置換フェニル基、ピリジル基、フラニル基、チエニル基、アセトキシ、バレロキシなどのアシルオキシ基アジド基又はアミノ基があげられ、またXの定義中、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、置換されてもよいフラニル基又は置換されてもよいチエニル基の置換基としては弗素、塩素、臭素、沃素などのハロゲン原子、ヒドロキシル基、メチル、エチルなどのアルキル基、アセトキシ、バレロキシなどのアシルオキシ基、ニトロ基又はアミノ基があげられる。これらの置換基は1ケ又は2ケ以上置換されていてもよく、それらが2ケ以上の場合互いに同一であっても異なっていてもよい。

0015

一般式(I)中、R11に含まれる前記鎖式炭化水素基としてはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられ、前記単環式炭化水素基としてはシクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基などが挙げられ、前記多環式炭化水素基としては、ナフチル基テトラヒドロナフチル基、インダニル基のような縮合型多環式炭化水素基又はアダマンチル基ノルアダマンチル基、ノルボルナニル基、ノルボルナノニル基のような架橋型多環式炭化水素基が挙げられ、前記単環式複素環基としてはピロリル基、フラニル基、チエニル基、ピラゾリル基イミダゾリル基オキサゾリル基イソオキサゾリル基、チアゾリル基イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ピロリニル基、ピロリジニル基、ジヒドロフラニル基、テトラヒドロフラニル基、ジヒドロチエニル基、テトラヒドロチエニル基、ピラゾリニル基、ヒダトイニル基、オキサゾリニル基イソオキサゾリニル基、イソオキサゾリジニル基チアゾリニル基、チアゾリジニル基、ジオキソラニル基ジチアラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基ピリミジニル基ピラジニル基、ジヒドロピリジル基、テトラヒドロピリジル基、ピペリジニル基、ジヒドロオキソピリダジニル基、テトラヒドロオキソピリダジニル基、ジヒドロオキソピリミジニル基、テトラヒドロオキソピリミジニル基、ピペラジニル基、ジヒドロピラニル基、テトラヒドロピラニル基ジオキサニル基、ジヒドロジチイニル基、ジチアニル基、モルホリニル基などが挙げられ、前記多環式複素環基としては、チエノチエニル基、ジヒドロシクロペンタチエニル基、インドリル基ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基ベンズイミダゾリル基、テトラヒドロベンゾチエニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、テトラヒドロベンズイソオキサゾリル基、ベンゾジオキソリル基、キノリニル基イソキノリニル基、ベンゾジオキサニル基、キノキサリニル基のような縮合型多環式複素環基又はキヌクリジニル基のような架橋型多環式複素環基が挙げられる。

0016

R11に含まれる置換されてもよい鎖式炭化水素基の置換基としてはハロゲン原子、アルコキシ基、ハロアルコキシ基アルキルチオ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、シクロアルケニル基、シクロアルケニルオキシ基、アルコキシカルボニル基カルボキシル基アルキルカルボニル基アルキルカルボニルオキシ基アリール基アリールオキシ基アリールチオ基、アミノ基、アルキル基で置換されたアミノ基などが挙げられ、それらの置換基又はそれらの置換基に付随する置換基の数は1ケであっても2ケ以上であってもよく、2ケ以上の場合それらの置換基は同一であっても異なってもよい。

0017

また、R11に含まれる置換されてもよい単環式炭化水素基、置換されてもよい多環式炭化水素基、置換されてもよい単環式複素環基及び置換されてもよい多環式複素環基の置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、シクロアルケニル基、シクロアルケニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アミノ基、アルキル基で置換されたアミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基などが挙げられ、それら置換基又はそれらの置換基に付随する置換基の数は1ケであっても2ケ以上であってもよく、2ケ以上の場合それらの置換基は同一であっても異なってもよい。

0018

一般式(I)中、R11に含まれるアルキル基並びにアルキル部分としては、炭素数1〜18のもの、例えばメチル基エチル基プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ノナデシル基などが挙げられ、それらは直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものも含む。R11に含まれるアルケニル基としては、炭素数が2〜18のもの、例えばビニル基プロペニル基ブテニル基ペンテニル基ヘキセニル基、デセニル基、ノナデセニル基などが挙げられ、またそれらは直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものも含む。R11に含まれるアルキニル基としては、炭素数が2〜18のもの、例えばエチニル基プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基ヘキシニル基、デシニル基、ノナデシニル基などが挙げられ、またそれらは直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものも含む。R11に含まれるシクロアルキル基並びにシクロアルキル部分としては、炭素数3〜8のもの、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。R11に含まれるシクロアルケニル基並びにシクロアルケニル部分としては、炭素数5〜8のもの、例えば、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基などが挙げられる。更にR11に含まれるハロゲン原子としては弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。R11に含まれるアリール基並びにアリール部分としては、フェニル基、チエニル基、フラニル基、ピリジル基、ナフチル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、キノリニル基などが挙げられる。

0019

前記一般式(I)で表されるエノピラノース誘導体には、ピラノース環の1位、2位及び5位の炭素原子不斉炭素であることに基づく立体異性体が存在するが、本発明ではそれらも対象とする。さらに前記一般式(I)で表されるエノピラノース誘導体の塩としては塩酸、、硫酸などの鉱酸との酸付加塩があげられる。

0020

前記一般式(I)で表わされるエノピラノース誘導体は以下のものであることが望ましい。
(1)エノピラノース誘導体が、下記一般式(I−1)又は(I−2)で表わされる立体異性体であるもの。

0021

0022

(式中R1〜R6、X及びYは前述の通りである。)
(2)一般式(I−1)又は(I−2)において、R1が水素原子、置換されてもよいアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基であり、R2が水素原子又はアルキル基であり、R3及びR6がそれぞれ水素原子であり、R4及びR5が一緒になって単結合を形成し、そしてX及びYは前述の通りであるエノピラノース誘導体。一般式(I−1)のものがより望ましい。

0023

前記一般式(I)で表わされるエノピラノース誘導体には新規化合物が含まれる。本発明は、また、以下に挙げられるそれらの化合物に関する。一般式(I−1)又は(I−2)において、R1は水素原子、置換されてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−OSO2R7基、ハロゲン原子、−OCOR7基、−NHCOR8基、アルコキシ基、置換されてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、R2は水素原子又はアルキル基であり、R3は水素原子又はハロゲン原子であり、R4及びR5は一緒になって単結合を形成し、R6は水素原子又は置換されてもよいアルキル基であり、R7はアルキル基又は置換されてもよいフェニル基であり、R8はアルキル基、置換されてもよいフェニル基又はベンジルオキシ基であり、Xは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、置換されてもよいフラニル基、置換されてもよいチエニル基、ホルミル基、−COR11基、−C(W1)W2R11基又は−SO2R11基であり、R11は置換されてもよい鎖式炭化水素基、置換されてもよい単環式炭化水素基、置換されてもよい多環式炭化水素基、置換されてもよい単環式複素環基又は置換されてもよい多環式複素環基であり、W1は酸素原子又は硫黄原子であり、W2は酸素原子、硫黄原子又は−NH−基であり、Yは水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基又は置換されてもよいアルキニル基である化合物。但し以下の場合を除く。
(I−1)において、R1、R2、R3、R6及びXが水素原子であり、Yが水素原子又は置換されてもよいアルキル基である場合、
(I−1)において、R1、R2、R3、R6及びYが水素原子であり、Xがアセチル、3,5−ジニトロベンゾイル又はp−トルエンスルホニルである場合、
(I−1)において、R1、R2、R3及びYが水素原子であり、R6が置換されてもよいアルキル基であり、Xが水素原子又はアセチルである場合、
(I−2)において、R1、R2、R3、R6及びXが水素原子であり、Yがメチルである場合、
(I−2)において、R1、R2、R3、R6及びYが水素原子であり、Xが水素原子、メチル、ベンジルホルミル、アセチル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、3,5−ジクロロベンゾイル、4−ニトロベンゾイル、3,5−ジニトロベンゾイル、4−メトキシベンゾイル、3,5−ジメトキシベンゾイルメチルスルホニル又はp−トルエンスルホニルである場合、及び
(I−2)において、R1がp−トルエンスルホニルオキシであり、R2、R3、R6及びYが水素原子であり、Xが水素原子、アセチル又はp−トルエンスルホニルである場合。

0024

本発明の化合物としては、以下のものが望ましい。
(1)一般式(I−1)において、R1が水素原子、置換されてもよいアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基であり、R2が水素原子又はアルキル基であり、R3及びR6がそれぞれ水素原子であり、R4及びR5が一緒になって単結合を形成する化合物。
(2)一般式(I−1)において、Xが置換されてもよいアルキル基又は−COR11(R11は前述のとおり)、より望ましくはフルフリル又は−COR11(R11は置換されてもよいフラニル)であり、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は前述の(1)において定義したものである化合物。
(3)一般式(I−1)において、Xがフランカルボニル又はフルフリルである化合物。
(4)一般式(I−1)において、Yが置換されてもよいアルキニル基である化合物。

0025

更に下記の化合物又はその塩が最も望ましい。1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−(2−フランカルボニル)−β−D−スレオヘキソ−3−エノピラノース、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−(2−フランカルボニル)−3−メチル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−C−エチニル−2−O−(2−フランカルボニル)−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−(2−フルフリル)−3−メチル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−(2−フルフリル)−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース又は1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−C−エチニル−2−O−(2−フルフリル)−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース。

0026

前記一般式(I)で表わされるエノピラノース誘導体又はその塩は種々の方法により製造することができる。例えば1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース還元して1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノースを一旦製造した後、このものを常法によりアシル化カーボネート化カルバミドエステル化エーテル化又はスルホニル化して所望の化合物を生成する。また、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの2位を常法によりアルキル化アルケニル化又はアルキニル化して所望の化合物を生成する。更にこの2位反応物を前述のアシル化、カーボネート化、カルバミドエステル化、エーテル化又はスルホニル化して所望の化合物を生成する。一方、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−エリスロ−ヘキソ−3−エノピラノースは、前述の還元反応でも得られるが、前記スレオ体異性化によっても製造することができる。更にこのものを常法によりアシル化、カーボネート化、カルバミドエステル化、エーテル化又はスルホニル化して所望の化合物を生成することができる。

0027

また、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの代わりに、一般式(II)で表わされる以下の化合物を用いることができる。一般式(II)

0028

0029

(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は前述の通りである)一般式(II)で表わされる化合物を還元し或は常法によりアルキル化、アルケニル化又はアルキニル化し、常法によりアシル化、カーボネート化、カルバミドエステル化、エーテル化又はスルホニル化して所望の化合物を生成する。また、一般式(II)で表わされる化合物を還元した後に異性化し、常法によりアシル化、カーボネート化、カルバミドエステル化、エーテル化又はスルホニル化して所望の化合物を生成することができる。

0030

一般式(II)で表わされる化合物にはエナンチオマー(L体)が存在するが、このものを用いて前記と同様の反応を行うことができる。これら反応の実施に際しては通常窒素ガスヘリウムガスアルゴンガスなどの不活性雰囲気下に反応を行うことにより、副反応及び収率の低下を防止することができる。以下にこれら反応を用いた一般的製造方法を記載する。

0031

A.還元
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを含む乾燥エーテル溶液或はそれを含む水若しくはメタノールエタノールイソプロパノールなどのアルコール溶液を、0.3当量以上望ましくは0.4〜0.5当量のリチウムアルミニウムハイドライド或はナトリウムボロハイドライドに、それぞれ徐々に加える。反応混合物を室温以下、望ましくは−10〜0℃で0.5〜2時間攪拌して反応を行う。反応生成物に少量の水を加えた後、常法により後処理して精製、分離を行う。

0032

B.アシル化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの還元体又はその2位反応物を含む乾燥ピリジン溶液に適当なアシルハライドを1当量以上、望ましくは1.5〜2当量を、徐々に加える。反応混合物を室温以下、望ましくは−10〜0℃で0.5〜2時間攪拌して反応を行う。反応生成物に少量の水を加えた後、減圧下濃縮粗生成物を得、常法により精製、分離を行う。

0033

アシルハライドの代りカルボン酸を用いて直接アシル化を行う場合には、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノースを含む乾燥塩メチレン溶液に対し、ジシクロヘキシルカルボジイミドジエチルカルボジイミドなど1.5〜2当量、適当なカルボン酸1.5〜2当量、触媒としてN,N−ジメチルアミノピリジンジイソプロピルエチルアミンなど0.1〜0.2当量を加え、0〜30℃望ましくは10〜20℃で6〜12時間攪拌下に反応を行う。常法により後処理して精製、分離を行う。

0034

C.カーボネート化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの還元体又はその2位反応物を含む乾燥ピリジン溶液に、適当なクロロカーボネートを2当量以上、望ましくは2〜3当量を徐々に加え、反応混合物を0〜30℃、望ましくは10〜20℃で6〜12時間攪拌して反応を行う。反応生成物に少量の水を加えた後、常法により後処理して精製、分離を行う。

0035

D.カルバミド酸エステル
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの還元体又はその2位反応物を含む乾燥トルエン溶液に対し、適当なイソシアネート或はイソチオシアネートを1.3当量以上、望ましくは1.5〜2当量を徐々に加え、10〜15分間攪拌し、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンなど0.1〜0.2当量或は水素化ナトリウム水素化カリウムなど0.8〜1.2当量をそれぞれ加え、さらに攪拌して反応させる。トリエチルアミンなどを加えた場合の反応は、加熱下に還流することが必要である。

0036

フェニルイソシアネートを用いた場合にはジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンなどが望ましく、その他の場合には水素化カリウム、水素化ナトリウムなどが望ましい。反応終了後、反応生成物を常法により後処理して精製、分離を行う。

0037

E.エーテル化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの還元体又はその2位反応物を、水素化ナトリウム又は水素化カリウムなどの塩基1.0〜1.5当量、望ましくは1.3当量の乾燥テトラヒドロフラン懸濁液に徐々に加える。反応混合物を0〜20℃、望ましくは0〜10℃で10〜15分間攪拌した後、適当な有機ハライドを1当量以上、望ましくは1.3〜1.5当量加え、10〜30℃、望ましくは20〜30℃で6〜12時間攪拌して反応を行う。前述の有機ハライドとしては所望の目的物に応じて選択され、例えばヨウ化メチルヨウ化ブチル、臭化ベンジルなどが使用できる。反応生成物に少量の水を加えた後、減圧下濃縮し粗生成物を得、常法により精製、分離を行う。

0038

F.スルホニル化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの還元体又はその2位反応物を含む乾燥ピリジン溶液に1当量以上、望ましくは1.5〜2当量の適当なスルホニルハライドを徐々に加え、反応混合物を10〜30℃、望ましくは20〜30℃で6〜12時間攪拌して反応を行う。前述のスルホニルハライドとしては所望の目的物に応じて選択され、例えばトシルクロライド、メシルクライドなどが使用できる。反応生成物に少量の水を加えた後、トルエンなどの溶媒で抽出し、溶媒を減圧下濃縮し粗生成物を得、常法により精製、分離を行う。

0039

G.アルキル化、アルケニル化又はアルキニル化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを含む乾燥テトラヒドロフラン溶液に適当なアルキル、アルケニル又はアルキニルリチウム或はアルキル、アルケニル又はアルキニルマグネシウムブロミドなどのアルキル化、アルケニル化又はアルキニル化の各有機金属試薬1.2〜1.5当量を徐々に加える。反応混合物を−78〜0℃、望ましくは−10〜0℃で0.5〜1時間攪拌して反応させる。反応混合物に少量の水を加え減圧下濃縮し、粗生成物を得、常法により精製、分離を行う。

0040

H.異性化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの還元体又はその2位反応物のトシルエステルの乾燥ジメチルホルムアミド溶液に、安息香酸ナトリウムなどのカルボン酸の金属塩1〜2当量、望ましくは2当量を加え、100〜150℃、望ましくは還流温度で30分間攪拌して反応を行う。反応混合物を常法により後処理し、溶媒を除去した後、乾燥メタノールに溶解し、塩基を1〜2当量、望ましくは1.5当量加え、0〜30℃、望ましくは20〜30℃で30分間攪拌して反応を行う。前述の塩基としては水酸化ナトリウム水酸化カリウムナトリウムメトキシドなどが使用できる。反応終了後、常法により後処理して精製、分離を行う。

0041

前記一般式(II)で表わされる化合物は種々の方法により製造することができる。例えば、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースの3位をハロゲン化して所望の化合物を生成し、更にこの3位反応物をカップリング反応によりアルキル化、アルケニル化、アルキニル化、アリール化して所望の化合物を生成することができる。また、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース或はその3位、4位又は5位置換誘導体を酸条件で処理し、アセタール開環と同時に1位をエーテル化し、或は1位及び6位をアシル化して所望の化合物を生成することができる。更に1位をエーテル化した化合物の6位をエーテル化、アシル化、シリル化して所望の化合物を生成することができる。生成した化合物は加水分解によって1位或は1位及び6位を脱アシル化することができる。一方グルコースガラクトースマンノースなどの天然型糖を原料として酸化反応により2−ケトン誘導体とし、3位に酸素或は窒素官能基を持つ所望のエノン誘導体を生成することができる。

0042

これら反応の実施に際しては通常窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどの不活性雰囲気下に反応を行うことにより、副反応及び収率の低下を防止することができる。以下にこれらの反応を用いた一般的製造方法を記載する。

0043

A.ハロゲン化反応
(A−1)臭素化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを含む乾燥四塩化炭素クロロホルムなどのハロゲン化炭素溶液に、0.9当量以上望ましくは1.5〜2当量の臭素を0℃以下望ましくは−10〜−15℃でゆっくり加える。反応混合物を0℃以下望ましくは−10〜−15℃で10〜30分攪拌して反応を行う。ここへピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基を5当量以上望ましくは8〜10当量加え12時間撹拌して反応を行う。反応溶液に水を加えた後、常法により後処理して精製、分離を行う。

0044

(A−2)沃素化
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを含む乾燥ピリジン−四塩化炭素溶液に、5当量以上望ましくは8〜10当量の沃素の乾燥ピリジン−四塩化炭素溶液を5℃以下、望ましくは0〜5℃で徐々に加える。反応混合物を室温望ましくは15〜25℃で2時間撹拌して反応を行う。酢酸エチルを加えた後、常法により後処理して精製、分離を行う。この方法についてはCarl R.Johnsonらの方法に従って合成した〔Tetrahedron Lett.33.917−918.(1992)〕。エノンから直接のα−沃素誘導体の合成については他にJohn M.McIntoshの方法〔Can.J.Chem.49,3045−3047,(1971)〕或はT.H.Kimらの方法〔Chem.Express 5,221,(1990)〕がある。

0045

B.カップリング反応
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−ヨード−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを含む乾燥N−メチルピロリジノン溶液に、0.01〜0.3当量望ましくは0.05〜0.15当量の第一沃化銅、0.01〜0.3当量望ましくは0.05〜0.15当量のトリフェニル砒素、0.01〜0.1当量望ましくは0.03〜0.07当量の塩化ビスベンゾニトリルパラジウム(II)などのパラジウム系触媒を用いて反応を行う。反応混合物に有機錫化合物或は有機亜鉛化合物を加え、0〜100℃望ましくは25−80℃で1〜10時間望ましくは2〜6時間反応を行う。酢酸エチルを加えた後、常法により後処理して精製、分離を行う。この方法についてはC.R.Johnsonらの方法〔Tetrahedron Lett.33,919−922,(1992)〕に従って合成できる。

0046

また、一般式(II)中のR1が置換されてもよいアルキル基である場合には次の方法を用いることができる。即ち、1,6−アンヒドロ−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを1当量以上のエチレングリコール及び触媒量のパラトルエンスルホン酸とともにベンゼン又はトルエンなどの溶媒の還流温度で反応させて、ピラノース環2位のカルボニル基を保護した1,6−アンヒドロ−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースエチレンアセタールを得、次にこのものをテトラヒドロフランなどの溶媒中で1当量以上のn−ブチルリチウム及び1当量以上のヨウ化アルキルと−60〜−80℃の反応温度で反応させる。反応後にピラノース環2位の保護基を触媒量のパラトルエンスルホン酸とともにテトラヒドロフラン及び水の還流温度で脱離させる。前述のヨウ化アルキルに換えて各種のケトン又はアルデヒドを用いることができる。その場合には、R1としてヒドロキシル基で置換されたアルキル基を持つ化合物が得られる。更に保護基を脱離させる反応において溶媒にメタノールなどのアルコールを用いればヒドロキシル基で置換されたアルキル基のヒドロキシ部分をメトキシなどのアルコキシ基に変換することができる。また、ヒドロキシル基で置換されたアルキル基のヒドロキシ部分は公知の方法によってアミノ化することもできる。

0047

C.アセタールの開環反応
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース或はその1位、3位、4位又は5位置換誘導体を含む適当な酸無水物或は対応する酸無水物の乾燥クロロホルム溶液に、−20℃〜15℃望ましくは−10℃〜0℃で硫酸、或は三フッ化ホウ素・エテレートなどのルイス酸を0.05〜0.5当量望ましくは0.08〜0.15当量を徐々に加える。反応混合物を10分〜2時間望ましくは15〜30分撹拌した後、反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水に加えた後、常法により処理して精製、分離を行う。〔Carbohydr,Res.71,169−191(1979)〕

0048

一方、1−アルコキシ誘導体を合成する場合には、対応する乾燥メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール溶液に濃硫酸1〜5%望ましくは3〜4%を加え、10〜30℃望ましくは15〜25℃で5〜48時間望ましくは12〜36時間撹拌する。反応溶液を炭酸水素ナトリウムなどの塩基で中和した後、常法により処理して精製、分離を行う。この時生じた6位のアルコールは常法によりエーテル化、アシル化などを行い対応する誘導体に変換することができる。

0049

D.加水分解
1,6−ジ−O−アシル−3,4−ジデオキシ−α−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース或はその1位、3位、4位又は5位置換誘導体を含む水もしくはメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール溶液に水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基を0.05〜0.3当量望ましくは0.1〜0.15当量加え、10〜30℃望ましくは15〜25℃で10〜45分望ましくは20〜30分撹拌する。反応生成物に酢酸エチルを加えた後、沈澱濾過して除き、減圧下濃縮し生成物を得、常法により精製、分離を行う。

0050

E.酸化反応
3,4−ジデオキシ−ヘキソ−3−エノピラノース或はその誘導体を含む乾燥塩化メチレン溶液に、ピリジニウムクロロクロメートを1〜10当量望ましくは2〜5当量を加え、0〜40℃望ましくは10〜20℃で1〜20時間望ましくは2〜12時間撹拌して反応させる。ジエチルエーテルを加え、シリカゲルで濾過した後濾液濃縮し、粗生成物を得、常法により精製、分離を行う。一般式(II)で表わされる化合物には文献未記載の化合物が含まれる。たとえば、一般式(II′)

0051

0052

(式中、R1′は置換されてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−OSO2R7基、ハロゲン原子、置換されてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、R4、R5、R6及びR7は前述の通りである。但し、R1′が臭素原子であり、R4及びR5が単結合を形成し、かつR6が水素原子である場合を除く。)で表わされる化合物又はその塩は、新規化合物である。

0053

また、一般式(II)で表わされる化合物についても免疫機能抑制効果が認められる。次に前記一般式(II)で表わされるエノン誘導体を表1及び表2に例示する。

0054

0055

0056

中間体合成例1 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−ヨード−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.5)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(米国特許第3,926,947号明細書に記載)5gの乾燥ピリジン−四塩化炭素(1:1)150mlの溶液に沃素40gの乾燥ピリジン−四塩化炭素(1:1)150mlの溶液を0℃でゆっくり加えた。室温で2時間撹拌した後、薄層クロマトグラフィー原料物質消失を確認し、200mlの酢酸エチルを加えた。200mlの飽和食塩水で2回、20%チオ硫酸ナトリウム200mlで1回洗浄した。有機層無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)で精製し、目的物(中間体No.5)を淡黄色結晶として6.1gを得た。このもののNMR分析値及び物性値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.81(1H,d,J=6.8Hz);3.87(1H,dd,J=6.8,5.0Hz);4.93(1H,t,J=5.0Hz);5.57(1H,s);7.96(1H,d,J=5.0Hz)
m.p.66−67℃

0057

中間体合成例2 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−メチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.2)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−ヨード−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース5g、第一沃化銅0.4g、トリフェニル砒素0.6g及び塩化ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)0.4gの混合物を含む20mlの乾燥N−メチルピロリジノン溶液にテトラメチル錫5.3gを加え、80℃で4時間撹拌した。酢酸エチル200mlを加え、10%フッ化カリウム水溶液100mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)で精製した後、減圧下で蒸留を行い目的物(中間体No.2)を無色透明液体として1.61g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.79(3H,s);3.68(1H,d,J=6.8Hz);3.83(1H,dd,J=6.8,4.8Hz);4.95(1H,t,J=4.8Hz);5.36(1H,s);6.96(1H,dq,J=4.8,1.6Hz)
b.p.150−170℃(40mmHg)
前記中間体合成例2の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、それらの物性を記載する。

0058

中間体No.42
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.36(3H,s);3.85(1H,d,J=6.6Hz);3.95(1H,dd,J=6.6,4.8Hz);5,15(1H,t,J=4.8Hz);5.50(1H,s);7.19(2H,br,d,J=8.1Hz);7.23(1H,d,J=4.8Hz);7.32(2H,br,d,J=8.1Hz)
m.p.117−119℃

0059

中間体No.9
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.82(1H,dt,J=11.5,4.8Hz);1.90(1H,m);1.98(1H,dt,J=11.5,3.3Hz);2.22(1H,m);2.64(1H,dddd,J=20.0,3.5,3.5,3.5Hz);3.15(1H,m);3.62(1H,d,J=6.9Hz);3.68(1H,d,J=7.3Hz);3.79(1H,dd,J=7.3,4.7Hz);3.87(1H,dd,J=6.9,4.3Hz);4.40(1H,d,J=4.7Hz);5.01(1H,t,J=4.7Hz);5.17(1H,s);5.35(1H,s);6.80(1H,dd,J=4.7,1.2Hz);6.93(1H,q,J=3.5Hz)

0060

中間体合成例3メチル3,4−ジデオキシ−3−メチル−α−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.20)の合成
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−メチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.2)500mgの乾燥メタノール溶液30mlに濃硫酸0.1mlを加え、室温で48時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水30mlを加え、室温で15分撹拌した後減圧下で濃縮した。ここに、酢酸エチル200mlを加え飽和食塩水200mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:3)で精製し、目的とする化合物(中間体No.20)350mgを無色液体として得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.86(3H,m);1.95(1H,t,J=6.0Hz);3.54(3H,s);3.76(1H,ddd,J=11.2,6.8,6.0Hz);3.84(1H,ddd,J=11.2,6.0,3.6Hz);4.63(1H,m,);4.80(1H,s);6.68(1H,m)

0061

中間体合成例4 1,6−ジ−O−プロピオニル−3,4−ジデオキシ−α−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.19)の合成
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース100mgを無水プロピオン酸3mlに溶かし、−20℃にまで冷却した。ここに濃硫酸0.06mlを加え30分撹拌した後、反応混合物を氷−飽和炭酸水素ナトリウム水100mlに加えた。30分撹拌した後、酢酸エチル100mlで抽出し飽和食塩水100mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製することにより目的物(中間体No.19)を無色透明な液体として100mgを得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。

0062

中間体No.19
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.14(3H,t,J=5.2Hz);1.16(3H,t,J=5.2Hz);2.38(4H,m);4.22(1H,dd,J=11.4,4.6Hz);4.41(1H,dd,J=11.4,4.7Hz);4.81(1H,m,);6.20(1H,s);6.28(1H,dd,J=10.6,2.4Hz);7.05(1H,dd,J=10.6,1.9Hz)
前記合成例4の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、それらの物性を記載する。

0063

中間体No.16
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.10(3H,s);2.13(3H,s);4.20(1H,dd,J=11.4,5.0Hz);4.38(1H,dd,J=11.4,5.0Hz);4.88(1H,td,J=5.0,1.9Hz);6.34(1H,s);7.43(1H,d,J=1.9Hz)

0064

中間体合成例5 6−O−アセチル−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.18)の合成
Carbohydrate Research 1981年、93巻、284−287頁に記載の方法によって得られた1,6−アンヒドロ−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.4)から前記合成例4に準じて合成された1,6−ジ−O−アセチル−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−α−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース200mgをテトラヒドロフラン−水(5:1)6mlに溶解し、水酸化リチウム−水和物70mgを加え室温で30分撹拌した。反応溶液に酢酸エチル100mlを加え、飽和食塩水100mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物を分取用薄層クロマトグラフィー(メルク社、NO−5744、酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製することにより目的物(中間体No.18)を淡黄色な液体として40mg得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.12(0.9H,s);2.13(0.1H,s);4.24(0.1H,dd,J=11.2,5.0Hz);4.26(0.9H,dd,J=11.5,5.0Hz);4.35(0.9H,dd,J=11.5,5.0Hz);4.47(0.1H,dd,J=11.2,6.5Hz);4.78(0.1H,dddd,J=6.5,5.0,1.9,1.0Hz);5.00(0.9H,td,J=5.0,2.2Hz);5.31(0.1H,br,s);5.46(0.9H,br,s);7.38(0.9H,d,J=2.2Hz);7.44(0.1H,d,J=1.9Hz)
前記合成例5に準じて下記化合物が合成されたが、それらの物性を記載する。

0065

中間体No.17
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.09(2.25H,s);2.10(0.75H,s);4.26(0.25H,dd,J=11.5,5.0Hz);4.27(0.75H,dd,J=11.5,4.3Hz);4.34(0.75H,dd,J=11.5,5.3Hz);4.42(0.25H,dd,J=11.5,6.2Hz);4.79(0.25H,m);4.93(0.75H,m);5.19(0.25H,br,d,J=5.7Hz);5.26(0.75H,br,d,J=3.3Hz);6.19(0.75H,dd,J=10.4,2.5Hz);6.27(0.25H,dd,J=10.0,2.8Hz);6.99(0.75H,dd,J=10.4,1.7Hz);6.99(0.25H,dd,J=10.0,1.9Hz)

0066

中間体合成例6 1,6−アンヒドロ−3−O−p−トルエンスルホニル−4−デオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.3)の合成
1,6−アンヒドロ−3−O−p−トルエンスルホニル−4−デオキシ−β−D−エリスロ−ヘキソ−3−エノピラノース50mgの乾燥塩化メチレン溶液20mlに、ピリジニウムクロロクロメート360mgを加え、室温で48時間撹拌した。薄層クロマトグラフィーで原料物質の消失を確認し、60mlのジエチルエーテルを加えた。室温で更に15分撹拌した後、反応混合物をシリカゲルで濾過し、200mlのジエチルエーテルで洗浄した。洗浄液は濾液とともに減圧下に濃縮した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、目的物(中間体No.3)34mgを無色透明な液体として得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.45(3H,s);3.83(1H,d,J=7.2Hz);3.92(1H,dd,J=7.2,4.8Hz);5.14(1H,t,J=4.8Hz);5.36(1H,s);7.17(1H,d,J=4.8Hz);7.35(2H,br,d,J=8.0Hz);7.82(2H,dt,J=8.8,2.0Hz)
m.p. 81−86℃

0067

中間体合成例7 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−4−メチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.43)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、ジイソプロピルアミン0.45ml(mmol)とブチルリチウム1.75mlより、無水テトラヒドロフラン25ml中で常法により調製したリチウムアミド溶液に1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−4−C−メチル−β−D−エリスロ−ヘキソピラノース−2−ウロース(Carbohydrate Res.71,(1979)169に記載)300mgの1mlテトラヒドロフラン溶液を−78℃で加えた。1時間撹拌したあと、フェニルセレニルクロライド500mg(mmol)と燐酸ヘキサメチルトリアミド0.75mlのテトラヒドロフラン溶液3mlを加え、−78℃で30分撹拌した。飽和塩アンモニウム水溶液を加え、減圧下で溶媒を留去した後酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除くことによりシロップ状の粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製することによりセレン誘導体を106mgを得た。

0068

上記反応で得られたセレン誘導体を窒素ガスの不活性雰囲気下、20mlの乾燥塩化メチレンに溶解し、−78℃でm−クロロ過安息香酸60mgを加えた。20分撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え塩化メチレンで2回抽出した。有機層をあわせて飽和食塩水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン)で精製すると目的とする1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−4−メチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.43)1.7mgを無色透明な液体として得た。このもののNMRの分析値は次の通り。
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.08(3H,d,J=1.2Hz);3.71(1H,d,J=6.8Hz);3.91(1H,dd,J=6.8,4.8Hz);4.80(1H,d,J=4.8Hz);5.32(1H,d,J=1.2Hz);5.87(1H,m)

0069

中間体合成例8 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−エチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.46)の合成
[1] 1,6−アンヒドロ−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース22gを乾燥ベンゼン500mlに溶解し、エチレングリコール66g及びp−トルエンスルホン酸水塩3gを加え、生成する水を除きながら加熱還流を行った。19時間後、TLCで原料の消失を確認し反応混合物を室温にまで冷却した。ここへ酢酸エチル500mlを加え、飽和食塩水200mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、1,6−アンヒドロ−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースエチレンアセタール20gを白色結晶として得た。このもののNMR分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.71(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);3.79(1H,d,J=6.8Hz);4.04(1H,m);4.17(1H,m);4.28(2H,m);4.75(1H,t,J=4.4Hz);5.28(1H,s);6.60(1H,d,J=4.4Hz)
m.p.111−112℃

0070

[2] 前記[1]で得られた1,6−アンヒドロ−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースエチレンアセタール3gを乾燥テトラヒドロフラン200mlに溶解し、窒素雰囲気下−78度で1.2等量のn−ブチルリチウムを攪拌しながら加えた。20分攪拌した後、得られた混合物にヨウ化エチル1.9ml及びヘキサメチルホスホアミド5.2mlの無水テトラヒドロフラン溶液10mlを加えた。30分攪拌した後、徐々に室温にまで昇温した。反応の終了をTLCで確認した後、少量の水を加え減圧下で溶媒を留去した。残さに酢酸エチル300mlを加え100mlの飽和食塩水で3回洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製することにより1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−エチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース エチレン アセタールを白色結晶として1.48g得た。このもののNMR分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.03(3H,t,J=7.2Hz);2.03(1H,m);2.11(1H,dqd,J=16.6,7.2,2.0Hz);3.70(2H,m);4.00−4.10(3H,m);4.16(1H,m);4.74(1H,m);5.19(1H,s);5.94(1H,dt,J=4.4,2.0Hz)

0071

[3] 前記[2]で得られた1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−エチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースエチレンアセタール1.47gを乾燥テトラヒドロフラン−水(2:1)150mlに溶解しp−トルエンスルホン酸一水塩2gを加えた。得られた混合物を2時間加熱還流した後、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物を酢酸エチル200mlに溶解し、飽和食塩水100mlで3回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し目的物(中間体No.46)1.1gを得た。このもののNMR分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.16(3H,t,J=7.6Hz);2.35(2H,qd,J=7.6,1.5Hz);3.81(1H,d,J=6.6Hz);3.95(1H,dd,J=6.6,4.6Hz);5.12(1H,t,J=4.6Hz);5.48(1H,s);7.03(1H,dt,J=4.6,1.5Hz)
前記中間体合成例8に準じて、下記化合物が合成されたがそれらの物性値を記載する。

0072

中間体No.47
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.90(3H,t,J=7.2Hz);1.30−1.50(4H,m);2.17(1H,ddd,J=14.4,6.8,1.6Hz);2.23(1H,dd,J=14.4,6.8Hz);3.69(1H,d,J=6.8Hz);3.86(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);4.98(1H,t,J=4.4Hz);5.36(1H,s);6.92(1H,dt,J=4.4,1.6Hz)

0073

中間体合成例9 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−メトキシメチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(中間体No.48)の合成
[1] 前記中間体合成例8[1]で得られた1,6−アンヒドロ−3−ブロモ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースエチレンアセタール1.65gを乾燥テトラヒドロフラン200mlに溶解し、−78度まで冷却した。ここへn−ブチルリチウム5ml(1.6N)を徐々に加えさらに20分攪拌した。得られた反応混合物にホルムアルデヒドガスを大過剰加えた後、室温にまで昇温した。反応の終了をTLCで確認した後、セライト登録商標)で濾過することにより沈澱を除いた。濾液を減圧下で濃縮し、得られたシロップ状の組成生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製することにより1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−ヒドロキシメチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース エチレン アセタールを0.7g得た。このもののNMR分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.04(1H,br.s);3.73(2H,m);4.00−4.20(5H,m);4.17(1H,dd,J=12.0,1.2Hz);4.79(1H,m);5.19(1H,s);6.32(1H,dt,J=4.8,1.2Hz)

0074

前記[1]で得られた1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−ヒドロキシメチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース2.8gのメタノール溶液150mlにp−トルエンスルホン酸一水塩2gを加え1時間加熱還流した。TLCで原料の消失を確認した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、目的物(中間体No.48)を0.8g得た。このもののNMR分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.40(3H,s);3.73(1H,d,J=6.8Hz);3.89(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);4.07(1H,br,d,J=15Hz);4.11(1H,dd,J=14.4,1.6Hz);5.06(1H,t,J=4.4Hz);5.36(1H,s);7.20(1H,dt,J=4.4,1.6)
次に一般式(I)で表わされる化合物の具体的合成例を記載する。

0075

合成例1 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.1)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下0℃で、リチウムアルミニウムハイドライド3.0gの乾燥ジエチルエーテル懸濁液500mlに1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース20gの乾燥ジエチルエーテル溶液50mlを徐々に滴下した。滴下終了後、直ちに室温に戻し30分間攪拌を続けた。薄層クロマトグラフィーで原料物質の消失を確認し、少量の水を加えて過剰のリチウムアルミニウムハイドライドを不活性化させた。さらに30分間攪拌し、反応混合物をセライトでろ過し沈澱物を除去した。沈澱物は数回ジエチルエーテルで洗浄し、洗浄液はろ液とともに減圧下に濃縮した。析出した粗結晶をジエチルエーテルより再結晶し目的物(化合物NO.1)を14.5g得た。このもののNMRの分析値及び物性は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.73(1H,dd,J=6.4,4.0Hz);3.82(1H,d,J=6.4Hz);4.32(1H,br.s);4.65(1H,t,J=4.0Hz);5.51(1H,t,J=2.2Hz);5.69(1H,dt,J=10.0,2.2Hz);6.09(1H,dd,J=10.0,4.0Hz)
m.p.69−71℃

0076

合成例2 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−イソバレリル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.2;化合物No.1のイソバレリン酸エステル)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下0℃で、前記合成例1で得られた1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース0.5gの乾燥ピリジン溶液30mlにイソバレリルクロライド0.7gを徐々に加えた。約10分間攪拌した後、氷浴を取り除き室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物に少量の水を加え、減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物を酢酸エチル200mlに溶解し、飽和食塩水200mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製し、目的物(化合物No.2)の0.85gを無色液体として得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.97(6H,d,J=6.9Hz);2.12(1H,qqt J=6.9,6.9,6.9Hz);2.27(2H,d,J=6.9Hz);3.79(1H,dd,J=6.6,4.0Hz);3.97(1H,d,J=6.6Hz);4.68(1H,t,J=4.0Hz);5.53(1H,br.s);5.61(1H,dt,J=9.6,2.0Hz);5.63(1H,m);6.19(1H,ddd,J=9.6,4.0,1.2Hz)
前記合成例2の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、それらの物性を記載する。

0077

化合物No.3(化合物No.1のクロトン酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.95(3H,dd,J=6.8,1.6Hz);3.80(1H,ddd,J=6.5,4.2,1.2Hz);3.98(1H,d,J=6.5Hz);4.69(1H,t,J=4.2Hz);5.55(1H,m);5.65(1H,dt,J=9.2,2.3Hz);5.66(1H,m);5.92(1H,dq,J=15.5,1.6Hz);6.19(1H,ddt,J=9.2,4.2,1.2Hz);7.04(1H,dq,J=15.5,6.8Hz)

0078

化合物No.4(化合物No.1のシクロヘキサン酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.15−1.30(3H,m);1.43(2H,m);1.61(1H,m);1.73(2H,m);1.90(2H,m);2.37(1H,tt,J=11.4,3.3Hz);3.76(1H,ddd,J=6.5,4.1,1.2Hz);3.94(1H,d,J=6.5Hz);4.66(1H,t,J=4.1Hz);5.47(1H,m);5.58(1H,dt,J=9.7,2.2Hz);5.60(1H,m);6.17(1H,ddd,J=9.7,3.7,1.2Hz)

0079

化合物No.5(化合物No.1の安息香酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.84(1H,ddd,J=6.5,4.2,1.1Hz);4.03(1H,d,J=6.5Hz);4.74(1H,t,J=4.2Hz);5.74(2H,m);5.78(1H,m);6.26(1H,dd,J=9.2,4.2Hz);7.44(2H,t,J=7.5Hz);7.57(1H,tt,J=7.5,1.5Hz);8.09(2H,m)
m.p.116−117℃

0080

化合物No.6(化合物No.1のn−ヘキサン酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H,t,J=6.6Hz);1.32(4H,m);1.64(2H,m);2.38(2H,t,J=7.7Hz);3.80(1H,m);3.98(1H,d,J=7.1Hz);4.68(1H,t,J=4.8Hz);5.52(1H,br,s);5.61(1H,m);5.64(1H,br.s);6.19(1H,dd,J=11.1,4.8Hz)

0081

化合物No.7(化合物No.1のパルミチン酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H,t,J=6.8Hz);1.25(24H,br.s);1.60−1.70(2H,m);2.38(2H,dd,J=7.6,6.8Hz);3.80(1H,ddd,J=6.4,4.0,1.0Hz);3.98(1H,d,J=6.4Hz);4.69(1H,t,J=4.0Hz);5.52(1H,m);5.62(1H,dt,J=10.0,2.2Hz);5.64(1H,m);6.20(1H,m)
m.p.39−41℃
〔α〕20D=−17.4(c=0.402,クロロホルム)

0082

化合物No.109(化合物No.103のパルミチン酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H,t,J=6.8Hz);1.25(24H,br.s);1.63(2H,quin,J=7.2Hz);2.35(2H,t,J=7.2Hz);3.72(2H,m);4.76(1H,t,J=4.4Hz);4.78(1H,br.d,J=4.0Hz);5.53(1H,m);5.78(1H,ddd,J=9.6,4.0,2.0Hz);6.31(1H,ddd,J=9.6,4.4,0.8Hz)

0083

化合物No.8(化合物No.1のオレイン酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.90(3H,t,J=7.6Hz);1.35−1.23(20H,m);1.64(2H,m);1.98(4H,m);2.38(2H,t,J=7.7Hz);3.79(1H,ddd,J=6.5,4.2,1.5Hz);3.97(1H,d,J=6.5Hz);4.68(1H,t,J=4.2Hz);5.85(2H,m);5.52(1H,br.s);5.62(1H,dt,J=9.9,1.6Hz);5.63(1H,m);6.29(1H,dd,J=9.9,4.2Hz)

0084

化合物No.9(化合物No.1の酢酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.14(3H,s);3.80(1H,ddd,J=6.8,4.4,0.8Hz);3.98(1H,d,J=6.8Hz);4.69(1H,t,J=4.4Hz);5.52(1H,m);5.63(1H,m);5.65(1H,d,J=2.8Hz);6.20(1H,ddt,J=9,2,4.4,0.8Hz)

0085

化合物No.10(化合物No.1のα−クロロ酢酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.81(1H,ddd,J=6.8,4.0,1.0Hz);3.97(1H,d,J=6.8Hz);4.13(1H,d,J=15.2Hz);4.17(1H,d,J=15.2Hz);4.71(1H,t,J=4.0Hz);5.59(1H,m);5.64(1H,dt,J=10.0,2.2Hz);5.67(1H,t,J=2.2Hz);6.25(1H,ddd,J=10.0,4.0,1.0HZ)
〔α〕20D=−43.1(c=0.627,クロロホルム)

0086

化合物No.11(化合物No.1のO−アセチルサリチル酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.36(3H,s);3.83(1H,ddd,J=6.8,4.4,1.6Hz);3.98(1H,d,J=6.8Hz);4.72(1H,t,J=4.4Hz);5.72(3H,m);6.24(1H,ddd,J=10.8,4.4,1.6Hz);7.10(1H,dd,J=7.6,1.2Hz);7.31(1H,td,J=7.6,1.2Hz);7.56(1H,td,J=7.6,1.2Hz);8.08(1H,dd,J=7.6,1.2Hz)

0087

合成例3 1,6−アンヒドロ−2−O−デカノイル−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.12;化合物No.1のデカン酸エステル)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下攪拌しながら、前記合成例1で得られた1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース0.3gの乾燥塩化メチレン溶液50mlにデカン酸0.6g、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.97g及びN,N−ジメチルアミノピリジン28mgを加えた。反応混合物を12時間室温で攪拌した後、生じた沈澱をセライトでろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)で精製することにより目的物(化合物No.12)を0.38g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.87(3H,t,J=6.8Hz);1.26(12H,m);1.64(2H,quin.,J=7.5Hz);2.36(1H,dt,J=16.8,7.5Hz);2.40(1H,dt,J=16.8,7.5Hz);3.97(1H,ddd,J=6.4,4.0,1.0Hz);3.98(1H,d,J=6.4Hz);4.69(1H,t,J=4.0Hz);5.52(1H,m);5.63(1H,dt,J=9.6,2.2Hz);5.65(1H,m);6.19(1H,ddd,J=9.6,4.0,1.0Hz)
前記合成例3の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、それらの物性を記載する。

0088

化合物No.13(化合物No.1の6−ブロモヘキサン酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.49(2H,tt,J=8.0,6.8Hz);1.68(2H,quin.J=8.0Hz);1.88(2H,quin.J=6.8Hz);2.41(2H,td,J=8.0,1.6Hz);3.40(2H,t,J=6.8Hz);3.79(1H,ddd,J=6.8,4.4,1.6Hz);3.97(1H,d,J=6.8Hz);4.69(1H,t,J=4.4Hz);5.52(1H,m);5.62(1H,dt,J=10.0,2.0Hz);5.64(1H,m);6.20(1H,ddd,J=10.0,4.4,1.6Hz)

0089

化合物NO.14(化合物No.1の2−チオフェンカルボン酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.83(1H,ddd,J=6.8,4.5,1.0Hz);4.02(1H,d,J=6.8Hz);4.73(1H,t,J=4.5Hz);5.69(1H,m);5.75(1H,dt,J=9.9,2.3Hz);5.77(1H,m);6.25(1H,ddd,J=9.9,4.5,1.0Hz);7.11(1H,dd,J=4.8,3.8Hz);7.59(1H,dd,J=4.8,0.9Hz);7.86(1H,dd,J=3.8,0.9Hz)
m.p.69−71℃

0090

化合物No.15(化合物No.1のニコチン酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.84(1H,ddd,J=6.4,4.4,1.2Hz);4.02(1H,d,J=6.4Hz);4.75(1H,t,J=4.4Hz);5.74(2H,m);5.77(1H,dt,J=9.6,2.4Hz);6.29(1H,ddd,J=9.6,4.4,1.2Hz);7.40(1H,ddd,J=8.0,5.0,1.2Hz);8.35(1H,dt,J=8.0,1.2Hz);8.79(1H,dd,J=5.0,1.2Hz);9.27(1H,br.d,J=1.2Hz)
m.p.76−81℃

0091

化合物No.16(化合物No.1のp−クロロ安息香酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.83(1H,ddd,J=6.4,4.0,1.2Hz);4.02(1H,d,J=6.4Hz);4.74(1H,t,J=4.0Hz);5.72(1H,m);5.74(1H,dt,J=9.2,2.4Hz);5.76(1H,m);6.26(1H,ddd,J=9.2,4.0,1.2Hz);7.41(2H,dt,J=8.8,2.0Hz);8.02(2H,dt,J=8.8,2.0Hz)
m.p.57−59℃

0092

化合物No.17(化合物No.1の2−フランカルボン酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.82(1H,dd,J=6.4,4.4Hz);4.02(1H,d,J=6.4Hz);4.72(1H,t,J=4.4Hz);5.71(1H,m);5.72(1H,m);5.75(IH,m);6.25(1H,dd,J=9.6,4.4Hz);6.51(1H,dd,J=3.4,2.0Hz):7.26(1H,dd,J=3.4,1.0Hz);7.59(1H,m)
m.p.86−88℃

0093

化合物No.18(化合物No.1の桂皮酸エステル
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.83(1H,ddd,J=6.8,4.2,1.6Hz);4.02(1H,d,J=6.8Hz);4.73(1H,t,J=4.2Hz);5.66(1H,m);5.71(1H,dt,J=10.0,2.2Hz);5.73(1H,m);6.24(1H,ddd,J=10.0,4.4,1.6Hz);6.54(1H,d,J=16.0Hz);7.39(3H,m);7.53(2H,m);7.25(1H,d,J=16.0Hz)
m.p.147−153℃

0094

化合物No.19(化合物No.1のアンスラニル酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.83(1H,ddd,J=6.8,4.2,0.8Hz);4.02(1H,d,J=6.8Hz);4.73(1H,t,J=4.2Hz);5.71(1H,m);5.75(2H,m);6.25(1H,ddd,J=10.2,4.2,0.8Hz);6.66(1H,ddd,J=8.4,6.8,1.6Hz);6.67(1H,br.d,J=8.4Hz);7.28(1H,ddd,J=8.4,6.8,1.6Hz);7.94(1H,dd,J=8.4,1.6Hz)
m.p.95−100℃

0095

化合物No.20(化合物No.1のアラチジル酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H,t,J=7.2Hz);1.26(32H,br.s);1.65(2H,m);2.38(2H,t,J=7.8Hz);3.80(1H,ddd,J=6.4,4.3,1.0Hz);3.98(1H,d,J=6.4Hz);4.69(1H,t,J=4.3Hz);5.52(1H,m);5.62(1H,dt,J=9.6,2.2Hz);5.64(1H,m);6.19(1H,dddd,J=9.6,4.3,1.2,1.0Hz)

0096

化合物No.50(化合物No.1のo−メチル安息香酸エステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.61(3H,s);3.83(1H,m);4.01(1H,d,J=6.4Hz);4.73(1H,t,J=4.1Hz);5.72(1H,m);5.76(1H,dt,J=9.5,2.2Hz);5.79(1H,m);6.25(1H,dd,J=9.5,4.1Hz);7.24(2H,m);7.40(1H,td,J=7.4,1.4Hz);7.97(1H,dd,J=8.3,1.4Hz)

0097

合成例4 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−メトキシカルボニル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.21;化合物No.1のメチルカーボネートエステル)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース0.3gの乾燥ピリジン溶液30mlにメチルクロロカーボネート0.33gを徐々に加えた。反応混合物を室温で12時間攪拌し、更にメチルクロロカーボネート0.33gを加え、30分間攪拌した。少量の水を加えて過剰のメチルクロロカーボネートを不活性化した後、減圧下溶媒を留去した。残渣に酢酸エチル200mlを加え、飽和食塩水200mlで3回洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去したあと、得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン=1:3)で精製し、目的物(化合物No.21)を0.33g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.80(1H,m);3.81(3H,s);3.96(1H,d,J=6.8Hz);4.70(1H,t,J=4.4Hz);5.37(1H,m);5.68(1H,dt,J=10.0,2.0Hz);5.71(1H,t,J=2.2Hz);6.23(1H,ddd,J=10.0,4.4,1.2Hz)
前記合成例4の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、それらの物性を記載する。

0098

化合物No.22(化合物No.1のフェニルカーボネートエステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.85(1H,ddd,J=6.8,4.3,1.3Hz);4.02(1H,d,J=6.8Hz);4.74(1H,t,J=4.3Hz);5.47(1H,m);5.77(1H,dt,J=9.3,2.4Hz);5.79(1H,m);6.29(1H,ddt,J=9.3,4.3,1.3Hz);7.20(2H,m);7.26(1H,m);7.39(2H,m)
m.p.98−99℃

0099

化合物No.26(化合物No.1のフェニルチオカーボネートエステル)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.86(1H,ddd,J=6.8,4.0,1.0Hz);4.05(1H,d,J=6.8Hz);4.76(1H,t,J=4.0Hz);5.84(1H,dt,J=10.0,2.4Hz);5.86(1H,m);6.05(1H,m);6.31(1H,ddd,J=10.0,4.0,1.0Hz);7.31(2H,m);7.30(1H,tt,J=7.6,1.1Hz);7.42(2H,tt,J=76,2.2Hz)

0100

合成例5 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−フェニルカルバモイル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.23;化合物No.1のフェニルカルバミン酸エステル)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース0.3gの乾燥トルエン溶液30mlにフェニルイソシアナート0.56gを室温にて加えた。さらにトリエチルアミン0.1mlを加え、反応混合物を2時間加熱下に還流した。反応終了を薄層クロマトグラフィーで確認したあと直ちに減圧下に溶媒を留去しシロップ状の粗生成物を得た。これをシリカゲル上でクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)を行い、目的物(化合物No.23)を0.5g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.83(1H,ddd,J=7.6,5.2,1.9Hz);3.99(1H,d,J=7.6Hz);4.73(1H,t,J=5.2,Hz);5.57(1H,m);5.71(1H,m);5.73(1H,dt,J=10.0,2.7Hz);6.23(1H,ddd,J=10.0,5.2,1.9Hz);6.83(1H,br.s);7.08(1H,tt,J=7.6,1.0Hz);7.32(2H,t,J=7.6Hz);7.37(2H,d,J=7.6Hz)
m.p.107−109℃

0101

合成例6 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−メチルチオカルバモイル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.24;化合物No.1のメチルチオカーボネートエステル)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース0.35gの乾燥トルエン溶液30mlにメチルチオイソシアネート0.4gを加え、次に水素化ナトリウム(ミネラルオイル中の60%分散液、1.3当量)を徐々に加えた。水素の発生が終了したことを確認した後(5−10分)、さらに1時間攪拌を続けた。薄層クロマトグラフィーで反応の終了を確認した後、少量の水を加えて過剰の水素化ナトリウムを不活性化し、生じた沈澱物をセライト−無水硫酸ナトリウムでろ過することにより除去した。ろ液を減圧下濃縮し得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲル上、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:3)で精製し、目的物(化合物No.24)を0.45g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.92(0.9H,d,J=4.6Hz);3.07(2.1H,d,J=4.6Hz);3.79(1H,m);3.94(0.7H,d,J=6.5Hz);3.97(0.3H,d,J=6.5Hz);4.70(0.7H,t,J=3.7Hz);4.71(0.3H,t,J=3.7Hz);5.72(2H,m);6.19(2H,m);6.61(0.7H,br.s);6.79(0.3H,br.s)
前記合成例6の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、その物性を記載する。

0102

化合物No.25(化合物No.1のN−tert−ブチルカーバメイト
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.31(9H,s);3.79(1H,ddd,J=6.4,4.4,1.5Hz);3.95(1H,d,J=6.4Hz);4.68(1H,t,J=4.4Hz);4.87(1H,br.s);5.41(1H,br.s);5.65(1H,m);5.66(1H,dt,J=9.6,2.2Hz);6.16(1H,ddd,J=9.6,4.4,1.5Hz)
m.p.113−115℃

0103

合成例7 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−C−ビニル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.27)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下0℃で攪拌された1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース1gの乾燥テトラヒドロフラン溶液50mlにビニルマグネシウムブロミド9.5ml(1モル)を徐々に加えた。30分後、氷浴を取り除き室温でさらに30分間攪拌を続けた。薄層クロマトグラフィーで反応が終了したことを確認した後、少量の水を加え過剰のグリニヤール試薬を不活性化し、減圧下に溶媒を留去した。得られた粗成生物を酢酸エチル200mlに溶解し、飽和食塩水200mlで3回洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得られたシロップ状の生成物をシリカゲル上、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製することで目的物(化合物No.27)を0.9g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.73(1H,dd,J=6.4,3.9Hz);3.82(1H,d,J=6.4Hz);4.68(1H,t,J=3.9Hz);5.19(1H,br.s);5.26(1H,dt,J=10.5,1.3Hz);5.36(1H,dt,J=17.7,1.3Hz);5.53(1H,dt,J=9.4,1.3Hz);5.92(1H,ddd,J=17.7,10.5,1.0Hz);6.09(1H,dd,J=9.4,3.9Hz)
前記合成例7の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、その物性を記載する。

0104

化合物No.28
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.26(3H,s):3.69(1H,dd,J=7.0,4.6Hz);3.76(1H,d,J=7.0Hz);4.62(1H,t,J=4.6Hz);5.17(1H,d,J=2.2Hz);5.67(1H,dd,J=10.0,2.2Hz);5.94(1H,dd,J=10.0,4.6Hz)

0105

化合物No.29
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.69(1H,s);3.76(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);3.82(1H,d,J=6.8Hz);4.73(1H,t,J=4.4Hz);5.49(1H,d,J=2.0Hz);5.75(1H,dd,J=9.8,2.0Hz);6.12(1H,dd,J=9.8,4.4Hz)
m.p.64−67℃
〔α〕20D=−214.8(c=0.433,クロロホルム)

0106

化合物No.30
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.90(3H,t,J=7.0Hz);1.35−1.50(4H,m)1.60−1.75(2H,m);3.70(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);3.77(1H,d,J=6.8Hz);4.64(1H,t,J=4.4Hz);5.22(1H,d,J=2.0Hz);5.61(1H,dd,J=10.0,2.0Hz);6.00(1H,dd,J=10.0,4.4Hz)
m.p.31−33℃

0107

化合物No.31
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.97(3H,t,J=7.2Hz);1.55(2H,six,J=7.2Hz);2.23(2H,t,J=7.2Hz);2.26(1H,br.s);3.74(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);3.80(1H,d,J=6.8Hz);4.71(1H,t,J=4.4Hz);5.44(1H,d,J=2.4Hz);5.74(1H,dd,J=10.0,2.4Hz);6.05(1H,dd,J=10.0,4.4Hz)
m.p.43−46℃

0108

合成例8 2−O−アセチル−1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−C−メチル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.32)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下0℃で攪拌された1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース0.3gの乾燥テトラヒドロフラン溶液30mlにメチルリチウム2.4ml(1.5モル)を徐々に加え、薄層クロマトグラフィーで反応の終了を確認した後、アセチルクロライド0.25mlを添加した。氷浴を取り除き反応液を室温に戻し、さらに1時間攪拌を続けた。溶媒を減圧下に留去し、残渣に酢酸エチル200mlを加えた。飽和食塩水200mlで3回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲル上、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン=1:5)で精製することにより目的物(化合物No.32)を0.29g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.59(3H,s);2.05(3H,s);3.76(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);3.89(1H,d,J=6.8Hz);4.63(1H,t,J=4.4Hz);5.78(1H,dd,J=9.6,1.6Hz);5.89(1H,d,J=1.6Hz);6.06(1H,dd,J=9.6,4.4Hz)
〔α〕20D=−114.7(c=0.654,クロロホルム)
前記合成例8の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、その物性を記載する。

0109

化合物No.33
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H,t,J=7.2Hz);1.25(24H,br.s);1.57(2H,m);1.59(3H,s);2.29(2H,td,J=8.0,1.0Hz);3.76(1H,dd,J=6.4,4.4Hz);3.87(1H,d,J=6.4Hz);4.62(1H,t,J=4.4Hz);5.77(1H,dd,J=9.6,2.0Hz);5.90(1H,d,J=2.0Hz);6.06(1H,dd,J=9.6,4.4Hz)

0110

合成例9 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−エリスロ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.103)の合成
(1)窒素ガスの不活性雰囲気下室温で、前記合成例1で得られた1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース5gの乾燥ピリジン溶液50mlに15gのトシルクロライドを加えた。12時間攪拌した後、少量の水を加え300mlのトルエンで抽出した。1Nの塩酸200mlで1回洗浄した後、200mlの飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機層を乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−(p−トルエン)スルホニル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.46)を10.5g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.45(3H,s);3.76(1H,ddd,J=6.8,4.0,1.2Hz);3.94(1H,d,J=6.8Hz);4.65(1H,t,J=4.0Hz);5.22(1H,m);5.45(1H,t,J=2.4Hz);5.52(1H,dt,J=10.4,2.4Hz);6.19(1H,ddd,J=10.4,4.0,1.2Hz);7.35(2H,br.d,J=8.4Hz);7.83(2H,dt,J=8.4,2.0Hz)
m.p. 81−83℃

0111

(2)上記の反応で得られた10.5gの1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−(p−トルエン)スルホニル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノースを100mlの乾燥ジメチルホルムアミドに溶解し、6gの安息香酸ナトリウムを加え、30分加熱還流を行った。減圧下で溶媒を留去し、200mlの水を加え300mlのクロロホルムで抽出した。有機層を200mlの飽和炭酸水素ナトリウム水で1回洗浄し、200mlの飽和食塩水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去した後、得られたシロップ状の粗生成物を100mlの乾燥メタノールに溶解し、2mlのナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28wt.%)を加え、25分間室温で攪拌した。反応溶液を20%のクエン酸水溶液で中和した後、セライトでろ過し沈澱物を除いた。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、目的物(化合物No.103)を1.1g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.50(1H,br.d,J=3.6Hz);3.64(2H,m);4.69(1H,ddd,J=5.0,4.0,1.8Hz);5.53(1H,t,J=1.8Hz);5.82(1H,ddd,J=9.6,4.0,1.8Hz);6.19(1H,ddd,J=9.6,5.0,0.8Hz)
m.p.50−54℃

0112

合成例10 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−メチル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.41)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、水素化ナトリウム(ミネラルオイル中の60%分散液、1.3当量)の乾燥テトラヒドロフラン溶液30mlに1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース0.3gを徐々に加えた。15分攪拌を続けた後、0.45mlのヨウ化メチルを加え、この反応液を室温で12時間攪拌した。少量の水を加えて過剰の水素化ナトリウムを不活性化し、減圧下で濃縮した。得られたシロップ状の粗生成物に200mlの酢酸エチルを加え、飽和食塩水200mlで3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得られたシロップ状の生成物をシリカゲル上、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:3)で精製することにより目的物(化合物No.41)を0.25g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.44(3H,s);3.74(1H,ddd,J=6.7,4.1,1.3Hz);3.91(1H,d,J=6.7Hz);4.07(1H,m);4.62(1H,t,J=4.1Hz);5.61(1H,t,J=2.2Hz);5.72(1H,dt,J=9.8,2.2Hz);6.09(1H,ddd,J=9.8,4.1,1.3Hz)
前記合成例10の場合に準じて下記の化合物が合成されたが、その物性を記載する。

0113

化合物No.40(化合物No.1のn−ブチルエーテル
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.92(3H,t,J=7.2Hz);1.39(2H,m);1.60(2H,m);3.57(1H,dt,J=9.2,6.8Hz);3.60(1H,dt,J=9.2,6.8Hz);3.77(1H,ddd,J=6.8,4.0,1.2Hz);3.97(1H,d,J=6.8Hz);4.17(1H,m);4.63(1H,t,J=4.0Hz);5.62(1H,t,J=2.2Hz);5.72(1H,dt,J=9.6,2.2Hz);6.08(1H,ddd,J=9.6,4.0,1.2Hz)
化合物No.48(化合物No.1のベンジルエーテル
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.78(1H,ddd,J=6.4,4.0,1.2Hz);3.98(1H,d,J=6.4Hz);4.28(1H,m);4.63(1H,t,J=4.0Hz);4.66(1H,d,J=12.0Hz);4.70(1H,d,J=12.0Hz);5.56(1H,t,J=2.4Hz);5.71(1H,dt,J=10.0,2.4Hz);6.10(1H,ddd,J=10.0,4.0,1.2Hz);7.29(1H,tt,J=6.8,2.0Hz);7.34(2H,m);7.38(2H,m)

0114

合成例11 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−2−O−(16−ヒドロキシヘキサデカノイル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.49)の合成
窒素ガスの不活性雰囲気下、1gの16−ヒドロキシヘキサデカン酸、1.1gのtert−ブチルジメチルシリルクロライド及び0.75gのイミダゾールの乾燥テトラヒドロフラン溶液50mlを室温で12時間攪拌した。減圧下で溶媒を留去した後、200mlの酢酸エチルを加え、これを200mlの飽和食塩水で3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去してシロップ状の生成物を得た。ここに40mlのジエチルエーテル、30mlのメタノール及び30mlの1N塩酸を加え、室温で15分間攪拌した。減圧下で溶媒を留去した後、200mlの酢酸エチルを加え、これを200mlの飽和炭酸水素ナトリウムで1回洗浄し、200mlの飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去してシロップ状の生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製して16−tert−ブチルジメチルシリルオキシヘキサデカン酸1.4gを得た。

0115

上記反応で得られた16−tert−ブチルジメチルシリルオキシヘキサデカン酸と化合物No.1との縮合反応を前記合成例3に準じて行った。常法で後処理した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:7)で精製した。このものを50mlの乾燥テトラヒドロフランに溶解し、1Nのテトラブチルアンモニウムフルオライドのテトラヒドロフラン溶液3mlを室温で加え、12時間攪拌した。減圧下で溶媒を留去した後、200mlの酢酸エチルを加え、200mlの飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。再度、減圧下で溶媒を留去してシロップ状の生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:3)で精製して目的物(化合物No.49)を0.59g得た。このもののNMRの分析値は次のとおり。
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.20−1.37(22H,m);1.57(2H,quin.,J=7.0Hz);1.64(2H,quin.,J=7.0Hz);2.38(2H,t,J=7.4Hz);2.64(2H,td,J=5.6,5.6Hz);3.80(1H,ddd,J=6.6,4.1,1.1Hz);3.98(1H,d,J=6.6Hz);4.69(1H,t,J=4.1Hz);5.52(1H,m);5.62(1H,dt,J=9.5,2.1Hz);5.64(1H,m);6.20(1H,ddt,J=9.5,4.1,1.1Hz)
前記合成例1又は2に準じて下記化合物が合成されたが、それらの物性値を記載する。

0116

1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−メチル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.51)
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.72(3H,m);2.03(1H,d,J=12.0Hz);3.71(1H,dd,J=6.4,4.4Hz);3.78(1H,d,J=6.4Hz);4.11(1H,m);4.60(1H,t,J=44Hz);5.51(1H,d,J=2.8Hz);5.80(1H,dd,J=4,4,1.6Hz)
m.p.62.5−64℃

0117

1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−エチル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.95)
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.02(3H,t,J=7.2Hz);1.57(1H,br.s);2.12(2H,m);3.73(1H,dd,J=6.0,4.4Hz);3.78(1H,d,J=6.0Hz);4.21(1H,d,J=3.2Hz);4.65(1H,t,J=4.4Hz);5.53(1H,d,J=3.2Hz);5.80(1H,m)
m.p.75−76℃

0118

1,6−アンヒドロ−3−ブチル−3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.97)
1H NMR(CDCl3,400MHz):0.94(3H,t,J=7.2Hz);1.41(4H,m);1.65(1H,br.s);2.06(1H,ddd,J=15.0,9.6,6.0Hz);2.18(1H,ddd,J=15.0,8.8,5.6Hz);3.72(1H,dd,J=6.8,4.0Hz);3.78(1H,d,J=6.8Hz);4.19(1H,d,J=2.8Hz);4.63(1H,t,J=4.0Hz);5.52(1H,d,J=2.8Hz);5.79(1H,br.d,J=5Hz)
m.p.43−44℃

0119

1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−メトキシメチル−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース(化合物No.96)
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.35(3H,s);3.75(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);3.83(1H,d,J=6.8Hz);3.91(1H,br.d,J=13Hz);4.01(1H,br.d,J=13Hz);4.32(1H,br,d,J=2Hz);4.70(1H,t,J=4.4Hz);5.53(1H,d,J=2.8Hz);6.09(1H,m)
m.p.53−56℃

0120

化合物No.98
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.63(3H,s);3.72(1H,dd,J=5.6,4.4Hz);3.92(1H,d,J=5.6Hz);4.61(1H,t,J=4.4Hz);5.60(1H,br.s);5.68(1H,d,J=2.4Hz);5.90(1H,m);6.46(1H,dd,J=3.6,2.0Hz);7.21(1H,d,J=3.6Hz);7.54(1H,s)

0121

化合物No.99
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.85(1H,s);3.82(1H,dd,J=6.8,4.3Hz);3.94(1H,d,J=6.8Hz);4.76(1H,t,J=4.3Hz);6.01(1H,dd,J=9.7,2.0Hz);6.18(1H,d,J=2.0Hz);6.27(1H,dd,J=9.7,4.3Hz);6.51(1H,dd,J=3.3,1.3Hz);7.23(1H,d,J=3.3Hz);7.58(1H,br.s)

0122

化合物No.100
1H NMR(CDCl3,400MHz):1.57(3H,s);3.66(1H,dd,J=5.6,4.4Hz);3.83(1H,d,J=5.6Hz);4.06(1H,br.s);4.50(1H,t,J=4.4Hz);4.54(1H,d,J=13.0Hz);4.59(1H,d,J=13.0Hz);5.40(1H,d,J=2.4Hz);5.72(1H,m);6.28(1H,dd,J=3.0,2.0Hz);6.30(1H,d,J=3.0Hz);7.36(1H,s)

0123

化合物No.101
1H NMR(CDCl3,400MHz):3.77(1H,ddd,J=7.2,4.4,1.2Hz);3.96(1H,d,J=7.2Hz);4.31(1H,m);4.60(1H,d,J=13.2Hz);4.63(1H,m);4.64(1H,d,J=13.2Hz);5.50(1H,t,J=2.4Hz);5.64(1H,dt,J=9.6,2.4Hz);6.09(1H,ddd,J=9.6,4.4,1.2Hz);6.36(2H,m);7.41(1H,dd,J=1.6,0.8Hz)

0124

化合物No.102
1H NMR(CDCl3,400MHz):2.92(1H,s);3.78(1H,dd,J=6.8,4.4Hz);3.95(1H,d,J=6.8Hz);4.17(1H,dt,J=4.4Hz);4.73(1H,d,J=12.6Hz);4.80(1H,d,J=12.6Hz);5.57(1H,d,J=2.0Hz);5.70(1H,dd,J=9.6,2.0Hz);6.12(1H,dd,J=9.6,4.4Hz);6.33(2H,m);7.41(1H,m)
次に前記一般式(I−1)又は(I−2)で表されるエノピラノース誘導体を表3〜11に例示する。

0125

0126

0127

0128

0129

0130

0131

0132

0133

0134

次に前記一般式(I)で表されるエノピラノース誘導体又はその塩が免疫機能抑制剤の有効成分として有用であることを示す。
薬理試験
(1)コラーゲン誘発関節炎抑制効果
4〜6週齢雄性DBA/1JNCrjマウスを1群4匹で用い、ウシコラーゲンタイプII(コラーゲン技術研修会製、製品No.K41)(3mg/ml)を等容量の完全フロイントアジュバント(ICNイムノバイオロジカルズ社製、製品No.642851)で乳化したものをマウスの尾根部の皮内に注射し(150μg/0.1ml/マウス)、コラーゲン関節炎誘起した。関節炎の強さは、以下のようにスコア化し(一肢あたり0〜3点、四肢の合計最高12点)評価した。
O点変化なし
1点 弱い指の膨張と弱い紅斑
2点 弱い膨張と紅斑
3点 強い膨張と紅斑、或いは骨の変形を伴うもの
上記試験基本操作は、ザ・ジャーナルオブ・イミュノロジー(The Journal of Immunology)140巻、1477〜1484頁、(1988年)を参考とした。

0135

(a)コラーゲン関節炎発症抑制効果
抗原接種後、18日目から、前記一般式(I)の化合物の投与(50mg/kg)を開始し、1日1回腹腔内又は経口で、4週間連日投与して関節炎症状の観察をおこなった。なお、コントロールとしては生理食塩水を用いて同様に試験した。その結果を図1に示す。

0136

(2)種々の培養細胞に及ぼす作用
(a)マウス胸腺細胞を用いた幼若化反応に及ぼす作用
BALB/cマウス胸腺細胞を用いて、コンカナバリンA(以下ConAと略す。ベクターラボラトリーズ社製、製品No.L−1000)刺激によるリンパ球幼若化反応に及ぼす一般式(I)の化合物の作用を検討した。即ち、胸腺細胞4×105個をConA(5μg/ml)及び一般式(I)の化合物と共に10%牛胎児血清を含むRPMI1640溶液(以下10%FCS−RPMI液と略す)にて96穴マイクロプレート内に48時間培養した(インキュベーター中、5%CO2、37℃)。その後、0.5μCiの3H−チミジン(以下3H−TdRと略す)を添加し、さらに4時間培養後、セルハーベスターにて細胞を採取し、細胞内に取り込まれた3H−TdRの放射活性(dpm)を測定した。これらの測定された3H−TdRの細胞内への取込み量を胸腺細胞の幼若化反応の指標とし、一般式(I)の化合物の各濃度(0.001〜1000μg/ml)での放射活性値をConA単独処理対照値と比較して、IC50値を算定し、この結果を表12及び表13に示した。この表12及び表13において、胸腺細胞の結果を(a)として示す。これらの基本操作については、細胞免疫実験操作法、144〜146頁(今井勝行他訳、理工学出版、1982年)を参考とした。

0137

(b)マウスリンパ球混合培養反応に及ぼす作用
BALB/c及びC57BL/6マウスの脾臓細胞を用いて、2方向性のリンパ球混合培養反応に及ぼす一般式(I)の化合物の作用を検討した。即ち、両系のマウスの脾臓細胞各々5×105個を混合し、一般式(I)の化合物と共に10%FCS−RPMI液にて96穴マイクロプレート内に48時間培養した(インキュベーター中、5%CO2、37℃)。その後、0.5μCiの3H−TdRを添加し、更に16〜18時間培養後、セルハーベスターにて細胞を採取し、細胞内に取り込まれた3H−TdRの放射活性(dpm)を測定した。これらの測定された3H−TdRの細胞内への取込み量をリンパ球混合培養反応の指標とし、一般式(I)の化合物の各濃度(0.001〜1000μg/ml)での放射活性値を無処理の対照値と比較して、IC50値を算定し、この結果を表12及び表13に示した。この表12及び表13において、リンパ球混合培養反応の結果を(b)として示す。これらの基本操作については、細胞免疫実験操作法、147〜149頁(今井勝行他訳、理工学社出版、1982年)を参考とした。

0138

(c)マウス骨髄細胞に及ぼす作用
BALB/cマウスの大腿骨より骨髄細胞を摘出し、10%FCS−RPMI液中に懸濁した細胞を10cmプラスチックシャーレ上に浮遊させ静置した(インキュベーター中、5%CO2、37℃)。2時間後、浮遊細胞のみを回収し、付着細胞の除去を行った。浮遊細胞1×105個を、L929線維芽腫細胞の20%培養上清液及び一般式(I)の化合物と共に10%FCS−RPMI液にて96穴マイクロプレート内に48時間培養した(インキュベーター中、5%CO2、37℃)。その後、0.5μCiの3H−TdRを添加し、さらに4時間培養後、セルハーベスターにて細胞を採取し、細胞内に取り込まれた3H−TdRの放射活性(dpm)を測定した。これらの測定された3H−TdRの細胞内への取込み量を骨髄細胞の増殖反応の指標とし、一般式(I)の化合物の各濃度(0.001〜1000μg/ml)での放射活性値をL929培養上清の単独添加対照値と比較して、IC50値を算定し、この結果を表12及び表13に示した。この表12及び表13において、骨髄細胞の結果を(c)として示す。これらの基本操作については、日本生化学会編続生化学実験講座第5巻、266〜270頁(東京化学人出版、1986年)を参考とした。

0139

0140

0141

(d)マウス脾臓細胞抗体産生に及ぼす作用
マウス脾臓B細胞を用いてLPSリポポリサッカライド和光純薬製、製品No.520.02051)及びIL4(インターロイキン4)刺激により誘発されるIgGl、IgM及びIgE抗体産生に及ぼす一般式(I)の化合物の作用を検討した。即ち、BALB/cマウスの脾臓細胞をマウス抗Thy−1抗体(千葉大学医学部より入手)とウサギ補体(セダレーン社製、製品No.3051)で処理してT細胞を除去した後の脾臓B細胞3×105個をLPS10μg/ml、マウスーリコンビナントIL4(ジエンザイム社製、製品No.MIL−4C)100U/ml及び一般式(I)の化合物の各濃度(0.001〜1000μg/ml)と共に10%FCS−RPMI液にて96穴マイクロプレート内に7日間培養した(インキュベータ内、5%CO2、37℃)。

0142

これらの基本操作については、ザ・ジャーナル・オブ・イムノロジー、第136巻、4538頁、(1986年)を参考とした。ここで得られた細胞培養上清液中の各抗体量を下記に示すような酵素免疫測定法により測定した。まず、96穴マイクロプレート上にウサギ抗マウスIgG1抗体(カッペル社製、製品No.36243)1μg/ml又は、ヤギ抗マウスIgM抗体(カッペル社製、製品No.0611−0201)1μg/ml、ラット抗マウスIgEモノクローナル抗体エクスペリメンタル イムノロジー社製、製品No.LO−ME−2)10μg/ml(50μl/穴、室温、60分間)で吸着させた後、0.1%牛血清アルブミン含有10mMリン酸ナトリウム緩衝生理食塩水(pH7.2)により、非特異的結合ブロックした(室温、60分間)。次に上記の細胞培養上清又はその希釈液50μl/穴を添加し、室温で60分間反応させ、更に1000倍希釈したアルカリホスファターゼ標識ウサギ抗マウスIgG1抗体(ザイメット社製、製品No.61−0122)、2000倍希釈したアルカリホスファターゼ標識ウサギ抗マウスIgM抗体(ザイメット社製、製品No.61−6822)又は500倍希釈したアルカリホスファターゼ標識ヒツジ抗マウスIgE抗体(バインディングイト社製、製品No.PA−284)を各々50μl/穴を添加し、室温で60分間反応させた。酵素基質としてパラニトロフェニルホスフェートを含有する10%ジエタノールアミン緩衝液(pH9.8)100μl/穴を反応させ、405nmにおける吸光度を測定した。各抗体量は各標準抗体検量線より算出し、一般式(I)の化合物の非共存下での値を対照値として、一般式(I)の化合物の抗体産生に及ぼす作用のIC50値を算定し、この結果を前記マウス骨髄細胞に及ぼす作用の結果と共に表14及び表15に示した。この表14及び表15において、抗体産生に及ぼす作用のIC50値を各抗体、即ちIgG1、IgM及びIgEとして示し、前述のマウス骨髄細胞の結果を(c)として示す。

0143

0144

0145

毒性試験)DBA1/Jマウス、6週齢、雄、4匹を1群として、一般式(I)の化合物(50mg/kg)を1日1回腹腔内又は経口で4週間連日投与して、体重変化及び死亡数を調べた。その結果、顕著な体重変化はなく、また死亡例もなかった。従って、前記一般式(I)の化合物のLD50値は低くとも50mg/kgである。

0146

前記一般式(1)で表されるエノピラノース誘導体又はその塩は抗炎症作用をも有しており、以下にその試験例を記載する。
(抗炎症作用試験)一般的抗炎症剤(NSAID)の有効性評価に広く用いられているカラゲニン誘発足せき浮腫法を用い抗炎症作用の試験を行った。1%λ−カラゲニン溶液0.1mlをSD系雄性ラット(6週齢)の右足裏皮内に注射し、その3時間後に両側足の裏容積を測定して右側と左側の容積差を浮腫の程度とした。被験化合物はカラゲニン投与1時間前に1ml/100g(体重)の容量で経口投与した。対照群には生理食塩水のみ同量投与した。その結果を表16に示す。表16から明らかなように被験化合物はカラゲニン誘発足せき浮腫に対して統計的に有意な抑制効果を示し、抗炎症剤としての有効性が確認された。

0147

0148

前記一般式(I)で表されるエノピラノース誘導体又はその塩を免疫機能抑制剤の有効成分として用いる場合、投与条件の違いにより一概に規定できないが、通常、成人日当たり約50mg〜5000mgであり、経口的ないし非経口的に投与される。薬剤投与は、経口、静脈内、筋肉内、皮膚経路粘膜経路などの方法でおこなうことができる。投与剤形としては、散剤細粒剤顆粒剤錠剤カプセル剤注射剤点鼻剤懸濁剤滴剤軟膏剤シロップ持続性放出製剤などがあげられる。これらは、通常の医薬の場合と同様に、通常の医薬上許容される製剤担体を用い、常法により製造することができる。

発明の効果

0149

本発明は、前記一般式(I)で表される化合物を有効成分として含有する免疫機能抑制剤を提供するものであり、具体的には免疫機能の異常亢進によって惹起される疾患、たとえば慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、慢性腎炎、慢性甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血等のいわゆる自己免疫疾患の治療並びに臓器移植時の拒絶反応抑制のための治療さらにはアレルギー性疾患炎症性疾患などの治療、特に慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療に有効である。

0150

図面の簡単な説明

0151

図1一般式(I)の化合物によるコラーゲン関節炎発症抑制効果を示す図である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ