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技術 光磁気記録媒体及び該媒体を用いた情報再生方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 西村直樹
出願日 1993年11月5日 (26年7ヶ月経過) 出願番号 1993-276942
公開日 1994年11月8日 (25年7ヶ月経過) 公開番号 1994-314443
状態 特許登録済
技術分野 その他の記録再生2(光磁気記録等)
主要キーワード 直流パワー 残留ガス雰囲気 同種元素 組成構成 中温領域 鉄族遷移金属 スポツト 切断層
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年11月8日)のものです。
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図面 (20)

目的

構成

少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向している光磁気記録媒体、及び該媒体を用いて、再生磁界印加しながら光スポット内の高温部の再生層の磁化方向を再生磁界の方向に配向させ、低温部の再生層を第1記録層と交換結合させて、磁気光学効果により光学信号に変換して記録信号を読み出す情報再生方法。

概要

背景

書き換え可能な高密度記録方式として、半導体レーザー熱エネルギーを用いて、磁性薄膜磁区を書き込んで情報を記録し、磁気光学効果を用いて、この情報を読み出す光磁気記録媒体が注目されれている。又、近年、この光磁気記録媒体の記録密度を高めて更に大容量の記録媒体とする要求が、高まっている。

この光磁気記録媒体等の光ディスク線記録密度は、再生光学系レーザー波長対物レンズ開口数に大きく依存する。すなわち、再生光学系のレーザー波長λと対物レンズの開口数NAが決まるとビームウエストの径が決まるため、再生検出可能なマーク周期は、λ/2NA程度が限界となってしまう。

一方、トラック密度は、主としてクロストークによって制限されている。このクロストークは、主として媒体面上でのレーザービーム分布プロファイル)で決まり、前記マーク周期と同様にλ/2NAの関数で表される。

したがって、従来の光ディスクで高密度化を実現するためには、再生光学系のレーザー波長を短くし、対物レンズの開口数NAを大きくする必要がある。しかしながら、レーザーの波長を短くするのは素子の効率、発熱などの問題で容易ではなく、また対物レンズの開口数を大きくするとレンズディスクの距離が近づき過ぎて衝突などの機械的問題が発生する。このため、記録媒体の構成や読み取り方法を工夫し、記録密度を改善する超解像技術が開発されている。

たとえば、特開平3−93056号公報においては、磁性多層膜媒体を用いて超解像によって記録密度の向上を試みている。これは図1に示すように、ある線速度で進行中(進行方向8)の少なくとも再生層1と記録層3を設けた構成の媒体(図1(a))に光スポット7を照射し、その際に生じる媒体の温度分布(図1(c))のうち、高温部分(T>Tm)の再生層1と記録層3の磁気的結合キュリー温度の低い中間層2を設けるなどして切断し、外部磁界9により前記磁気的結合が切断された部分の再生層1の磁化を一方向にそろえて、光スポット7内の記録層の磁区情報を一部マスクする(図1(a))ことにより、光の回折限界以下の周期の信号を再生を実現する方法である。

又、たとえば特開平3−93058号公報においては、基本的には再生層と記録層からなる媒体を用いて記録密度の向上を試みている。これは例えば図2に示すように、ある線速度で進行中(進行方向8)の再生層101と記録層104を設け、特性を改善する目的で補助層102、中間層103を設けた構成の媒体(図2(b))に前もって初期化外部磁界10を用いて信号の再生前に再生層の磁化の向きを一方向に揃えて記録層の磁区情報をマスクした後に、光スポット7を照射しその際に生じる媒体の温度分布(図2(c))のうち、高温部分の再生層のみが記録層の磁区情報が転写され再生できるようにして(図2(a)、(b))、再生時の符号間干渉を減少させ、光の回折限界以下の周期の信号を再生可能とし、記録密度の向上を試みている。

更に、特開平3−255946号公報においては、基本的には再生層と中間層と記録層からなる媒体を用いて記録密度の向上を試みている。これは例えば図3に示すように、ある線速度で進行中(進行方向8)の再生層111と中間層113と記録層114を特性を改善する目的で補助層112を設けた構成の媒体(図3(b))に前もって初期化外部磁界10を用いて信号の再生前に再生層の磁化の向きを一方向に揃えて記録層の磁区情報をマスクした後に、光スポット7を照射しその際に生じる媒体の温度分布(図3(c))のうち、高温部分の再生層を再生磁界の方向に配向させ中温部分のみが記録層の磁区情報が転写され再生できるようにして(図3(a)、(b))、再生時の符号間干渉を減少させ、光の回折限界以下の周期の信号を再生可能とし、記録密度の向上を試みている。

概要

高速記録が可能な低材料コストの高密度光磁気記録媒体及び該媒体の情報再生方法の提供。

少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向している光磁気記録媒体、及び該媒体を用いて、再生磁界を印加しながら光スポット内の高温部の再生層の磁化方向を再生磁界の方向に配向させ、低温部の再生層を第1記録層と交換結合させて、磁気光学効果により光学信号に変換して記録信号を読み出す情報再生方法。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が、順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向していることを特徴とする光磁気記録媒体

請求項2

請求項1の光磁気記録媒体において、前記再生層は室温において面内磁化膜昇温すると垂直磁化膜となる。

請求項3

請求項1記載の光磁気記録媒体において、再生層と第1記録層の間に中間層が設けられており、該中間層のキュリー温度は室温より高く再生層及び第1記録層及び第2記録層のキュリー温度よりも低い。

請求項4

請求項1記載の光磁気記録媒体において、第1記録層と第2記録層との間には、次の条件a)、b)を満たしている切断層が設けられている。a)無機非磁性物質か、あるいは垂直磁気方性が小さいもしくは基板面に対して磁化成分が垂直よりも面内成分のほうが大きいような磁性材料からなる。b)第1記録層の飽和磁化をMs1、膜厚をh1、保磁力をH1、第2記録層の飽和磁化をMs2、膜厚をh2、保磁力をH2、切断層を介して現れる第1記録層と第2記録層の間の磁壁エネルギーをσW とすると、

請求項

ID=000003HE=010 WI=051 LX=0345 LY=1550

請求項5

少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が、順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向していることを特徴とする光磁気記録媒体を用いて、再生磁界印加しながら光スポット内の高温部の再生層の磁化方向を再生磁界の方向に配向させ、低温部の再生層を第1記録層と交換結合させて、磁気光学効果により光学信号に変換して記録信号を読み出すことを特徴とする光磁気記録媒体の情報再生方法

請求項6

少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が、順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向していることを特徴とする光磁気記録媒体を用いて、第1、第2の再生磁界を印加しながら光スポット内の高温部の再生層の磁化方向を第1の再生磁界を用いて第1記録層に対して安定な方向に配向させ、低温部の再生層の磁化方向を第2の再生磁界の方向に配向させて、磁気光学効果により光学信号に変換して記録信号を読み出すことを特徴とする光磁気記録媒体の情報再生方法。

請求項7

少なくとも室温において面内磁化膜で昇温すると垂直磁化膜になる再生層と垂直磁化膜からなる第1記録層と前記第1記録層に対して同種の元素の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向している垂直磁化膜からなる第2記録層とを有する光磁気記録媒体を用いて、光スポットを照射して光スポット内の高温部分における再生層を垂直磁化膜とし、前記第1記録層と交換結合させると共に前記再生層の磁化を前記第1記録層の情報に基づく磁化の方向に対して安定な方向にならわし、前記ならわされた再生層の垂直磁化膜部分の影響を受けて磁気光学変化した反射光から情報の再生を行なうことを特徴とする光磁気記録媒体の情報再生方法。

技術分野

0001

本発明は、磁気光学効果を利用してレーザー光により情報の記録再生を行なう光磁気記録媒体に関し、媒体高密度化を可能とする光磁気再生方法及び光磁気記録媒体に関するものである。

背景技術

0002

書き換え可能な高密度記録方式として、半導体レーザー熱エネルギーを用いて、磁性薄膜磁区を書き込んで情報を記録し、磁気光学効果を用いて、この情報を読み出す光磁気記録媒体が注目されれている。又、近年、この光磁気記録媒体の記録密度を高めて更に大容量の記録媒体とする要求が、高まっている。

0003

この光磁気記録媒体等の光ディスク線記録密度は、再生光学系レーザー波長対物レンズ開口数に大きく依存する。すなわち、再生光学系のレーザー波長λと対物レンズの開口数NAが決まるとビームウエストの径が決まるため、再生検出可能なマーク周期は、λ/2NA程度が限界となってしまう。

0004

一方、トラック密度は、主としてクロストークによって制限されている。このクロストークは、主として媒体面上でのレーザービーム分布プロファイル)で決まり、前記マーク周期と同様にλ/2NAの関数で表される。

0005

したがって、従来の光ディスクで高密度化を実現するためには、再生光学系のレーザー波長を短くし、対物レンズの開口数NAを大きくする必要がある。しかしながら、レーザーの波長を短くするのは素子の効率、発熱などの問題で容易ではなく、また対物レンズの開口数を大きくするとレンズディスクの距離が近づき過ぎて衝突などの機械的問題が発生する。このため、記録媒体の構成や読み取り方法を工夫し、記録密度を改善する超解像技術が開発されている。

0006

たとえば、特開平3−93056号公報においては、磁性多層膜媒体を用いて超解像によって記録密度の向上を試みている。これは図1に示すように、ある線速度で進行中(進行方向8)の少なくとも再生層1と記録層3を設けた構成の媒体(図1(a))に光スポット7を照射し、その際に生じる媒体の温度分布図1(c))のうち、高温部分(T>Tm)の再生層1と記録層3の磁気的結合キュリー温度の低い中間層2を設けるなどして切断し、外部磁界9により前記磁気的結合が切断された部分の再生層1の磁化を一方向にそろえて、光スポット7内の記録層の磁区情報を一部マスクする(図1(a))ことにより、光の回折限界以下の周期の信号を再生を実現する方法である。

0007

又、たとえば特開平3−93058号公報においては、基本的には再生層と記録層からなる媒体を用いて記録密度の向上を試みている。これは例えば図2に示すように、ある線速度で進行中(進行方向8)の再生層101と記録層104を設け、特性を改善する目的で補助層102、中間層103を設けた構成の媒体(図2(b))に前もって初期化外部磁界10を用いて信号の再生前に再生層の磁化の向きを一方向に揃えて記録層の磁区情報をマスクした後に、光スポット7を照射しその際に生じる媒体の温度分布(図2(c))のうち、高温部分の再生層のみが記録層の磁区情報が転写され再生できるようにして(図2(a)、(b))、再生時の符号間干渉を減少させ、光の回折限界以下の周期の信号を再生可能とし、記録密度の向上を試みている。

0008

更に、特開平3−255946号公報においては、基本的には再生層と中間層と記録層からなる媒体を用いて記録密度の向上を試みている。これは例えば図3に示すように、ある線速度で進行中(進行方向8)の再生層111と中間層113と記録層114を特性を改善する目的で補助層112を設けた構成の媒体(図3(b))に前もって初期化外部磁界10を用いて信号の再生前に再生層の磁化の向きを一方向に揃えて記録層の磁区情報をマスクした後に、光スポット7を照射しその際に生じる媒体の温度分布(図3(c))のうち、高温部分の再生層を再生磁界の方向に配向させ中温部分のみが記録層の磁区情報が転写され再生できるようにして(図3(a)、(b))、再生時の符号間干渉を減少させ、光の回折限界以下の周期の信号を再生可能とし、記録密度の向上を試みている。

0009

しかしながら前記特開平3−93056号公報、特開平3−93058号公報、特開平3−255946号公報記載の光磁気記録媒体では、良好なS/N(C/N)を得るために、記録層の磁区情報を十分マスクできる程度に再生層の膜厚を厚くする必要がある。具体的には、特開平4−255938号公報に記載されている通り、再生層の膜厚が150Å以下では再生層の下の層の影響が25%以上出るため超解像再生が不可能となり、実用に必要な信号を得るためには200Å〜300Å以上の膜厚の再生層が必要となる。このように前記光磁気記録媒体では、記録層の磁区情報をマスクする必要があるために再生層しいては全磁性層の膜厚を低減することができない。

0010

近年、光磁気記録媒体の線速度を上げて記録速度を高める要求が高まっているが、磁性層の膜厚が厚い媒体は全体の熱容量が高いため、記録に大きな光パワーを要する。半導体レーザー等の光パワーの出力には限度があるので、前記光磁気記録媒体はこの要求に応えることが困難である。また、反射層を設けてエンハンス構造としてC/Nを増大することができない。さらに磁性材料は一般に材料コストの高い希土類金属を用いることが多く、膜厚の磁性層を用いると媒体の材料費が高くなり安価な光磁気記録媒体を提供することが難しい。よって、前記各公報の光磁気記録媒体及び再生方法においては、超解像による高密度化を高速記録と同時に実現し安価な光磁気記録媒体で提供することが困難であった。

0011

更に、前記各公報記載の再生方法では、再生層の磁化をレーザー光が照射する前に一方向に揃えなければならない。そのため従来の装置に再生層の初期化用磁石を追加することが必要となり、低価格、小型化可能な光磁気記録装置の提供が困難であった。

課題を解決するための手段

0012

本発明の目的は、超解像度、高速記録が可能な低材料コストの高密度光磁気記録媒体及び該媒体の情報再生方法の提供である。

0013

そして、上記目的は、少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が、順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向していることを特徴とする光磁気記録媒体によって達成される。

0014

また、少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が、順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向していることを特徴とする光磁気記録媒体を用いて、再生磁界を印加しながら光スポット内の高温部の再生層の磁化方向を再生磁界の方向に配向させ、低温部の再生層を第1記録層と交換結合させて、磁気光学効果により光学信号に変換して記録信号を読み出す光磁気記録媒体の情報再生方法によって達成される。

0015

また、少なくとも再生層と、第1記録層と、第2記録層が、順に基板上に積層されてなる構成であって、前記再生層と前記第1記録層が磁気的に結合しており、前記第1記録層と前記第2記録層の同種の元素の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向していることを特徴とする光磁気記録媒体を用いて、第1、第2の再生磁界を印加しながら光スポット内の高温部の再生層の磁化方向を第1の再生磁界を用いて第1記録層に対して安定な方向に配向させ、低温部の再生層の磁化方向を第2の再生磁界の方向に配向させて、磁気光学効果により光学信号に変換して記録信号を読み出す光磁気記録媒体の情報再生方法によって達成される。

0016

本発明の光磁気記録媒体は、記録層を副格子磁気モーメントが互いに逆向きである2層膜構成として記録層のカー回転角(θK)が見かけ上0となるようにしてある。このため、レーザー光が再生層を透過しても記録層の磁区情報が検出されることがない。よって、前記各公報記載の超解像方法における記録層の磁区情報のマスキングの必要性はなくなり、再生層しいては磁性層全体の膜厚を薄くすることが可能となる。よって、本発明の光磁気記録媒体及び再生方法では高線速記録が実現でき記録速度が向上し、コストが低減し、同時に反射膜構成の膜構造にすることもできるため、エンハンス効果によるC/N増加も可能となる。

0017

(第1実施例)以下、図面を用いて本発明の第1実施例の光磁気記録媒体及び該媒体を用いた再生の方法について詳しく説明する。

0018

本発明の光磁気記録媒体における記録層は先にも述べたように2層構成となっており、ここでは2層膜のうちの光入射側の層を第1記録層、他方を第2記録層と称し、記録層と述べるときはこれらの層をまとめて指すものとする。

0019

本第1実施例の光磁気記録媒体は、たとえば図4もしくは図7に示すように、再生層、補助層、中間層、第1記録層、切断層、第2記録層、干渉層、反射層を積層してなるものである。このうち、補助層、切断層、干渉層、反射層は必ずしも設けなくともよい。中間層も設けなくとも良いが、設けない場合には再生層成膜の後に残留ガス雰囲気中でプラズマ処理を行うなどによって、再生層と第1記録層の間の界面磁壁エネルギーが0にならない程度に小さくすることが必要である。

0020

再生層としては、例えば希土類鉄族非晶質合金、例えば、GdCo、GdFeCo、TbFeCo、GdTbFeCo、GdDyFeCo、NdGdFeCoなどが望ましい。また再生層が50Å以下になると十分な再生信号が得られなくなるので、再生信号に寄与する層(再生層と、再生層に隣接していて、再生時に再生領域で再生層と同じ向きの副格子磁気モーメントを持っている層がある場合(本第1実施例では補助層、中間層)はその層も含む)は、80Å以上が望ましく、より望ましくは100Å以上が望ましい。又、300Åより厚くすると、本発明の効果が減少するので、300Å以下が望ましい。より望ましくは、200Å以下が望ましい。

0021

また磁気超解像を実現するための再生磁界、保磁力等の条件は、初期化磁界をHi、再生磁界をHr、再生層にかかる磁気的結合による実効的な磁界をHwR、再生層の保磁力をHcR 、周囲温度をTa、マスクとアパーチャーとの境界温度をTm1、Tm2(Tm1<Tm2)、最高温度をTmax、媒体温度をTとした場合、以下の様になる。

0022

まず周囲温度Taで再生層の磁化が初期化磁界の方向にならうためには(数1)を満足すれば良い。
(数1)T=TaにおいてHcR +HwR <Hi
ここでHwR は(数2)と表わされる。

0023

ID=000004HE=010 WI=041 LX=1295 LY=0900
尚、hR は再生層の膜厚、MsR は再生層の飽和磁化、σwRM1 は再生層と第1記録層との界面磁壁エネルギーで、中間層などの磁性層を挿入した場合にはそれらの層を介しての値となる。

0024

また初期化磁界Hiを通過した後も再生層と記録層の間の磁壁が維持されるためには(数3)の条件が必要となる。
(数3)Ta≦T<Tm1においてHcR >HwR

0025

そして光スポット内の高温領域で下記(数4)の条件が成り立つ再生磁界Hrを印加することによって、記録層の磁化情報が再生層に転写される。
(数4)T>Tm1においてHcR −HwR <Hr<HcR +HwR

0026

中間層は、周囲温度において初期化磁界により再生層が容易に磁化反転できるようにするために用いられる。このため、再生層と第1記録層の磁壁エネルギーを弱めるように垂直磁気方性の弱いもしくは面内磁気異方性を持つ磁性層が用いられる。また、その膜厚は少なくとも10Å以上が必要で、好ましくは20Å以上、更に好ましくは30Å以上が良い。

0027

また加えて、再生層の光入射とは反対側の面に補助層を設けても良い。この補助層は再生層の特性を補助するためのものであって、これによって再生層の室温での保磁力を補償し、初期化磁界によって揃えられた再生層の磁化が磁壁の存在によっても安定に存在し、また再生温度付近では保磁力が急激に減少するようにして中間層などに閉じ込められていた磁壁が補助層に広がり、最終的に再生層を反転させ磁壁を消滅させて記録マークの転写が容易に行なわれるようにする。

0028

補助層を設けた場合は、補助層の飽和磁化をMsS 、膜厚をhS とすると、再生層の保磁力HcR は数5のHcRAに置き換えられ、再生層と記録層間の界面磁壁による実効的磁界HwR は数6のHwRAに置き換えられる。

0029

ID=000005HE=020 WI=059 LX=0305 LY=0300
さらに再生層と記録層の間に補助層及び中間層を設けた場合は補助層のキュリー温度を低減して、再生層と記録層の間に中間層もしくは補助層のみを設けた場合は中間層もしくは補助層のキュリー温度を低減して、特開平4−255946号公報記載の超解像方法を実現することができる。このためには下記の(数7)を満足すればよい。
(数7)T>Tm2においてHr>HcR +HwR

0030

次に記録層を構成する第1記録層、第2記録層としては、垂直磁気異方性が大きく安定に磁化状態が保持できるもの、例えば希土類−鉄族非晶質合金、例えばTbFeCo、DyFeCo、TbDyFeCoなど、もしくはガーネット、あるいは、白金族−鉄族周期構造膜、例えば、Pt/Co、Pd/Co白金族−鉄族合金、例えばPtCo,PdCoなどが望ましい。

0031

記録層の膜厚は、第1記録層及び第2記録層それぞれ20Å以上300Å未満が望ましい。記録層での偏光面の回転がキャンセルされるためには、入射側に近い第1記録層は、偏光面の回転に及ぼす影響が大きいため、第1記録層及び第2記録層が同程度の複素屈折率を持つ場合には、第2記録層に比べて薄くすれば良い。

0032

また記録層の組成は、フェリ磁性の希土類(RE)鉄族遷移(TM)金属合金を記録層に用いる場合には、室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない第1種の磁性層と、室温で鉄族遷移金属優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない第2種の磁性層を積層した二層からなる場合(これをAタイプと称する)と、室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持つ第3種の磁性層と、室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない第4種の磁性層を積層した二層からなる場合(これをPタイプと称する)の2種類の組成構成が可能である。

0033

尚、ここで『希土類元素が優勢(REリッチ)』の場合は、希土類元素の副格子磁気モーメントが鉄族遷移金属元素の副格子磁気モーメントより大きいことを示し、『鉄族遷移金属が優勢(TMリッチ)』の場合は鉄族遷移金属元素の副格子磁気モーメントが希土類元素の副格子磁気モーメントより大きいことを示す。

0034

またこれらAタイプ、Pタイプのいずれの場合も第1、2の記録層のキュリー温度は、等しい必要はないが、好ましくはほぼ等しいものが良い。

0035

また第1記録層の希土類元素の副格子磁気モーメントと第2記録層の希土類元素の副格子磁気モーメント、及び第1記録層の鉄族遷移金属元素の副格子磁気モーメントと第2記録層の鉄族遷移金属元素の副格子磁気モーメントとは、互いに逆向きに配向していることが必要である。このためには、これらの磁性層間に生じる磁気的結合による実効的な磁界を各層の保磁力によりも小さくすれば良い。すなわち、第1記録層にかかる第2記録層との磁気的結合による実効的磁界をHwM1、第1記録層の飽和磁化をMsM1、膜厚をhM1、保磁力をHcM1、第2記録層にかかる第1記録層との磁気的結合による実効的な磁界をHwM2、第2記録層の飽和磁化をMsM2、膜厚をhM2、保磁力をHcM2とすると、再生層との磁気的結合による実効的磁界を無視すれば(数8)、(数9)が成立すれば良い。
(数8)HwM1<HcM1
(数9)HwM2<HcM2
ここでHwM1、HwM2は(数10)、(数11)と表される。

0036

0037

尚、σWM1M2 は第1記録層と第2記録層との間の界面磁壁エネルギーで、切断層を挿入した場合には切断層を介しての値となる。

0038

ここで磁壁エネルギーσW は、TbFeCoのような垂直磁気異方性の大きな磁性層どうしでは、3〜4erg/cm2 程度の大きな値になってしまう。このため各層の膜厚を大きくしなければならない。しかし第1記録層と第2記録層間に垂直磁気異方性の小さい磁性層もしくは基板面に対して磁化成分が垂直よりも面内成分が大きいような面内磁気異方性を持つ磁性層や誘電体磁性を帯びない金属などの層を挿入すれば膜厚を増加させることなく交換結合力を十分小さく若しくは遮断できる。これが切断層の役割である。例えばGdFeCoのような垂直磁気異方性の小さい磁性層を挿入すれば、界面磁壁エネルギーσW は1〜2erg/cm2 程度に小さくなる。更に第1記録層と第2記録層の間の交換結合を切断するためにはSiN、AlNx、AlOx、TaOx、SiOxなどの誘電体を切断層に用いればよい。これらの誘電体は、10〜20Å以上で交換結合相互作用をほぼ完全に切断することができる。第1記録層と第2記録層との間に交換相互作用が生じる必要はないので、より好ましくは前記誘電体を切断層に用いるのが良い。

0039

再生時に初期化磁界が印加されている時において、第1記録層の磁化情報が保存されるためには、第1記録層にかかる再生層との磁気的結合による実効的な磁界をHwM1R とすると、周囲温度Taで(数12)が満足すれば良い。
(数12)T=TaにおいてHcM1−HwM1R>Hi

0040

また再生磁界が印加されている時において第1記録層の磁化情報が保存されるためには、再生時における最高温度Tmax以下で(数13)が満足すればよい。
(数13)T<TmaxにおいてHr<HcM1−HwM1R

0041

また再生中において第2記録層の磁化情報が保存されるためには、再生時における最高温度Tmax以下で(数14)が満足すればよい。
(数14)T<TmaxにおいてHr<HcM2−HwM2

0042

上述の(数12)〜(数14)では切断層に誘電体等を用いて第1記録層と第2記録層との磁気的結合を切断した場合(HwM1、HwM2は0)を仮定した。

0043

尚、再生層と中間層と記録層には、Cr、Al、Ti、Pt、Nbなどの耐食性改善のための元素添加を行なっても良い。

0044

また、入射光が記録層を透過する場合には、この光を反射させ戻光量の低下を防ぎ、また入射光を磁性層と反射層の間でエンハンスさせるために、記録層の入射面とは反対側に反射層を設けても良い。また反射層に加えて干渉効果を高めるために、SiN、AlNx、AlOx、TaOx、SiOx等の誘電体などを干渉層として第2記録層と反射層の間に設けても良い。この干渉層は、記録層でのθK がキャンセルでき、又所望の反射率が得られるような膜厚とする必要がある。もしくは磁界変調オーバーライトを行なう際の磁区形状を改善するなどの目的で熱伝導性を高めるために熱伝導層を設けても良い。これらの反射層および熱伝導層はAl、AlTa、AlTi、AlCr、Cuなどを用いればよい。また反射層は、光を十分反射できる程度に又、反射層と熱伝導層は光パワーが大き過ぎない程度に薄くする必要がある。熱伝導層と反射層を一つの層にになわせることも可能である。更に保護層として前記誘電体層高分子樹脂からなる保護コートを付与しても良い。

0045

次に、本発明の光磁気記録媒体の記録層への情報の記録方法について述べる。

0046

まずAタイプの場合には、飽和磁化Ms、保磁力Hcの一例を図5(a)、(b)、磁化状態の一例を(c)で示す様に、室温(RT)で同種の副格子磁気モーメントが互いに逆向きになっている状態から()、記録層のキュリー温度(Tc)付近に達するまでレーザー光によって昇温させる()。その後、外部磁界Hbを印加して(もしくは初めから印加して)二層の磁化を反転させる()。この後、室温まで冷却し、とは二層とも副格子磁気モーメントが逆向きの状態で安定させる。この時、第1磁性層と第2磁性層が磁気的に結合している場合はからに至る過程で、磁気モーメントが再反転しない様に、磁気的結合による実効的外部磁界が磁化反転磁界(保磁力)よりも大きくならないことが必要である。なお上述のAタイプでは、第1記録層が室温でTMリッチ、第2記録層が室温でREリッチであるとしたが、これとは逆に第1記録層が、室温でREリッチ、第2記録層が室温でTMリッチとしても良い。

0047

また、Pタイプの場合には飽和磁化Ms、保磁力Hcの一例を図6(a)、(b)、磁化状態の一例を(c)で示す様に、室温(RT)で副格子磁気モーメントが互いに逆向きになっている状態から()、キュリー温度付近に達するまで昇温する()。その後、外部磁界を印加して(もしくは初めから印加して)二層の磁化を反転させる()。この後、室温まで冷却する過程で補償温度(Tcomp)を通過するので、室温ではとは二層とも副格子磁気モーメントが逆向きで、全体の磁化の向きは反平行の状態で安定する。この時からに至る過程で、磁気モーメントが再反転しない様に、磁気的結合による実効的外部磁界が磁化反転磁界(保磁力)よりも大きくならないことが必要である。なお上述のPタイプでは、第1記録層が室温とキュリー温度の間に補償温度を持つ室温でREリッチの膜、第2記録層が室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない室温でREリッチの膜としても良い。またPタイプの場合は、図5で示す様に第1記録層が補償温度に達するまでは、第1記録層と第2記録層の磁化の方向が逆向きになっているため、記録層全体の磁化の大きさを小さくすることもできる。それゆえ記録時に周囲の記録層からの漏洩磁界による悪影響(例えば記録磁区形状に乱れが生じて、ノイズの原因となるなど)を軽減することも期待できる。

0048

以上、Aタイプ、Pタイプ共に上述の方法は元の状態と反対の向きに記録する場合であるが、同じ向きに記録する場合も外部磁界が逆向きとなる以外は上述と同様である。

0049

尚、上述の各タイプの記録方法において、光を照射しながら外部磁界を記録情報に応じて高速に反転させるかもしくは、外部磁界を印加しながら光スポット内の所定領域のみが記録層のキュリー温度近傍になるように記録媒体の線速度を考慮してレーザー光の強度を設定すれば、光スポットの径以下の記録磁区が形成でき、その結果、光の回折限界以下の周期の情報が記録できる。

0050

次に、本発明の第1実施例の光磁気記録媒体の再生方法を述べる。

0051

図7(b)、(c)に示したように室温及び光スポット内の低温部分(T<Tm1)では、初期化磁界10によって再生層121の磁化は初期化磁界10の方向に配向している。しかし高温部分(T>Tm1)では、交換結合力により再生層121に第1記録層124の磁化情報が転写される。そのため光スポット7内には図7(a)に示した通り、記録マークが検出されるアパーチャー部分と記録マークが検出されないマスク部分が生じることとなる。

0052

さらに再生パワーを上げるかもしくは補助層122のキュリー温度を低減すれば、図8に示したようにT>Tm2以上の高温領域において補助層122のキュリー温度に達するために、再生層121に第1記録層124からの交換結合力がなくなって再生層121の磁化は再生磁界11の方向に配向し再びマスク領域ができる。この場合は中温領域(Tm1<T<Tm2)のみで、再生層は第1記録層の磁化を転写する。

0053

ここで第1記録層124と第2記録層125は同種の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向しているため、再生層121を透過した光はまず第1記録層124で偏光面が回転し、次に第2記録層125で逆向きに回転して光磁気記録装置に戻る。このため第1記録層124で偏光した偏光面の回転角が、第2記録層125で偏光した偏光面の回転角と等しくなるようにすれば、カー回転角はこれらの記録層の影響を受けないこととなる。よって再生層12を透過して、第2記録層125もしくは反射層127にて反射した光は、再生層121の磁気光学効果の影響を受けた偏光面の回転のみを有することとなる。すなわち、入射光が再生層121を透過しても、記録層の磁区情報が検出されることはない。この際、反射層127は第2記録層125に直接積層してもよいが、図7(b)で示した様に誘電体からなる干渉層126を第2記録層125と反射層127の間にはさんで、θK を大きくするようにエンハンス構造としても良い。また反射層を設けずに第2記録層125を多少厚膜にして第2記録層125で十分な光が反射できる様にし、かつ、カー回転角が第1記録層124と第2記録層125でキャンセルする様にしてもよい。

0054

本発明の光磁気記録媒体は、再生層121及びこれと同じ向きの副格子磁気モーメントを持つ層で記録層の磁化情報をマスクする必要がなくなるので、これらの層を再生信号が劣化しない程度まで薄くすることができる。よって磁性層の膜厚を従来よりも大幅に薄くすることが可能となる。

0055

以下に実験例をもって本発明の第1実施例を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実験例に限定されるものではない。

0056

(実験例1)まず本発明の光磁気記録媒体の膜構成のうち、再生層を取り除いて第1記録層と第2記録層からなる2層膜がθK をキャンセルする構成になるかどうかを調べた。

0057

直流マグネトロンスパッタリング装置に、Si、Tb、Fe、Co、Alの各ターゲットを取り付け、直径130mmのガラス基板をターゲットからの距離が150mmになる位置に設置された基板ホルダーに固定した後、1×10-5Pa以下の高真空になるまでチャンバー内をクライオポンプ真空排気した。

0058

真空排気をしながらArガスを0.4Paとなるまでチャンバー内に導入した後、SiN誘電体層を800Å、TbFeCo第1記録層を60Å、SiN切断層を20Å、TbFeCo第2記録層を100Å、SiN干渉層を300Å、A1反射層を600Åを各々順々に成膜して図10(a)の構成のサンプルを得た。

0059

SiN層成膜時にはArガスに加えてN2 ガスを導入し、直流反応性スパッタにより成膜し、屈折率が2.1となるようにArガスとN2 ガスの混合比を調節した。TbFeCo層は、Tb、Fe、Coの各ターゲットに直流パワーを独立に印加することで組成を調節して成膜した。

0060

TbFeCo第1記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は200℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が無くキュリー温度は200℃となる様に設定した。

0061

このサンプルを作成後に、カー回転角評価装置によりθK の磁場依存性を調べた。サンプルの膜側に抵抗加熱壁のヒーターを置いてサンプル温度を調節し、ガラス基板側から830nmの半導体レーザーを照射して、基板面と垂直に最大15kOeの外部磁界(Hex)を掃引しながら、円偏光変調法によりθK を求めた。これにより得られた120℃でのθK −Hexのグラフ図9(a)に示した。図9(a)において、θK は±5kOeの範囲内で磁界を+側から掃引した曲線と−側から掃引した曲線が一致し、磁場0ではθK が0となった。830nmでの磁気光学効果は主に鉄族元素の磁化によって生じるため、からの遷移は第1磁性層の磁化反転、からへの遷移は第2記録層の磁化反転によるもので、、、の各状態は、図9(b)に示した磁化状態であると推定される。これらにより、互いに逆向きの副格子磁気モーメントを持つ磁性層のθK がキャンセルして全体としてθK を見かけ上0とすることが可能であることが判明した。

0062

(実験例2)実験例1と同様の方法で、直流マグネトロンスパッタリング装置に、Si、Tb、Gd、Fe、Co、Alの各ターゲットを取り付け、φ130mmのプリグループのあるポリカーボネイト基板にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を100Å、TbFeCoAl補助層を20Å、GdFeCo中間層を30Å、TbFeCo第1記録層を46Å、SiN切断層を10Å、TbFeCo第2記録層を60Å、SiN干渉層を300Å、Al反射層を600Å、各々順々に成膜して図10(d)の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。

0063

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl補助層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は190℃となるように設定しHcRAは3kOeとした。GdFeCo中間層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は230℃とした。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でTMリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でREリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0064

次に、この光磁気記録媒体を回転速度2600rpmで回転させて半径37mmの位置に、記録マーク長が0.40μmとなるように12.5MHzのRF信号を、また記録マーク長が0.78μmとなるように6.4MHzのRF信号を書き込んだ。この時の媒体の線速度は10m/sである。その後400Oeの再生磁界を印加して各々のマーク長でのC/Nを測定した。光学ヘッドの対物レンズのNAは0.55、レーザー波長は780nmとした。

0065

次に線速を5m/s(回転速度1300rpm、半径37mm)、15m/s(回転速度3600rpm、半径40mm)、20m/s(回転速度3600rpm、半径54mm)、25m/s(回転速度3980rpm、半径60mm)と段階的に変えて、マーク長が0.78μmとなるようにそれぞれ3.2MHz、9.6MHz、12.8MHzの信号を記録し、C/Nが48dBとなる最小記録パワーPwを求めた。再生パワーは、各記録パワーにおいてC/N比がmaxとなる値(2.5〜3.5mW)に設定した。

0066

次に、この光磁気記録媒体を用いて実験例1と同様に記録再生特性を測定した。結果を表1及び図11記号2)に示した。

0067

(実験例3)実験例2と同様の成膜機成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を120Å、TbFeCoAl補助層を30Å、GdFeCo中間層を50Å、TbFeCo第1記録層を56Å、SiN切断層を10Å、TbFeCo第2記録層を100Å、SiN干渉層を300Å、Al反射層を600Å、各々順々に成膜して図10(d)の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。

0068

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl補助層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は185℃となるように設定しHcRA は4kOeとした。GdFeCo中間層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は235℃とした。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0069

次に、この光磁気記録媒体を用いて実験例1と同様に記録再生特性を測定した。結果を表1及び図11(記号3)に示した。

0070

(実験例4)実験例6と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCO再生層を100Å、TbFeCoAl補助層を50Å、GdFeCo中間層を50Å、TbFeCo第1記録層を50Å、SiN切断層を20Å、TbFeCo第2記録層を150Å、SiN干渉層を300Å、Al反射層を600Å、各々順々に成膜して図10(d)の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。

0071

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl補助層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は170℃なるように設定しHcRAは3kOeとした。GdFeCo中間層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は260℃とした。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が220℃でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0072

次に、この光磁気記録媒体を用いて実施例1と同様に記録再生特性を測定した。結果を表1及び図11(記号4)に示した。

0073

(実験例5)実験例2と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を100Å、TbFeCoAl補助層を50Å、GdFeCo中間層を50Å、TbFeCo第1記録層を50Å、SiN切断層を20Å、TbFeCo第2記録層を150Å、SiN干渉層を300Å、Al反射層を600Å、各々順々に成膜して図10(b)の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。

0074

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl補助層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は140℃となるように設定しHcRAは3kOeとした。GdFeCo中間層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は260℃とした。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0075

次に、この光磁気記録媒体を用いて実施例1と同様に記録再生特性を測定した。結果を表1及び図11(記号5)に示した。

0076

比較実験例1)実験例2と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を300Å、TbFeCoAl補助層を100Å、GdFeCo中間層を150Å、TbFeCo記録層を400Å、SiN保護層を700Åを各々順々に成膜して図12の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。

0077

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl補助層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は140℃となるように設定しHcRAは4kOeとした。GdFeCo中間層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は260℃とした。TbFeCo記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0078

次に、この光磁気記録媒体を用いて実験例1と同様に記録再生特性を測定した。結果を表1及び図11(記号R)に示した。

0079

結果を実験例2〜5と比較すると、本発明の光磁気記録媒体では磁性層の膜厚が薄くても0.4μmのマーク長でC/Nが45dB以上と超解像の記録再生が可能であって、かつ高線速になっても記録に必要なレーザーパワーが比較例ほど大きくならないことがわかる。また現行の光磁気記録装置に用いられている半導体レーザーの媒体板面上での最大出力は約10mWであるため、比較例の従来の光磁気記録媒体では可能な線速度が最大17m/sであるが、本発明の実験例では25m/s程度まで線速度を向上させることができ、半導体レーザーの出力がさらに向上した場合、本発明と従来例との記録感度の差はますます広がる傾向のあることが分かる。よって本発明の光磁気記録媒体は従来例と比較して高速記録が達成できることが分かる。

0080

0081

(第2実施例)以下、図面を用いて本発明の第2実施例の光磁気記録媒体及び、該媒体を用いた再生の方法について詳しく説明する。

0082

本発明の光磁気記録媒体における記録層は先にも述べたように2層膜構成となっており、ここでは2層膜のうちの光入射側の層を第1記録層、他方を第2記録層と称し、記録層と述べるときはこれらの層をまとめて指すものとする。

0083

本第2実施例の光磁気記録媒体の一例は図13に示すように、再生層、中間層、第1記録層、切断層、第2記録層、干渉層、反射層を積層してなるものである。このうち、切断層、干渉層、反射層は必ずしも設けなくともよい。中間層も設けなくとも良いが、設けない場合には再生層成膜の後に残留ガス雰囲気中でプラズマ処理を行なうなどによって、再生層と第1記録層の間の界面磁壁エネルギーが再生時の高温部分で十分小さくなるようにすることが必要である。

0084

再生層としては、例えば希土類−鉄族非晶質合金、例えば、GdCo、GdFeCo、TbFeCo、GdTbFeCo、GdDyFeCo、NdGdFeCoなどが望ましい。また再生層が50Å以下になると十分な再生信号が得られなくなるので、再生信号に寄与する層(再生層と、再生層に隣接していて、再生時に再生領域で再生層と同じ向きの副格子磁気モーメントを持っている層がある場合(本実施例では中間層)はその層も含む)は、80Å以上が望ましく、より望ましくは100Å以上が望ましい。また、300Å以上にすると、本発明の効果が減少するので、300Å以下が望ましい。より望ましくは200Å以下が望ましい。

0085

また磁気超解像を実現するための再生磁界、保磁力等の条件は、再生磁界をHr、再生層にかかる第1記録層との磁気的結合による実効的な磁界をHwR 、再生層の保磁力をHcR 、周囲温度をTa、マスク温度をTm、最高温度をTmax、媒体温度をTとした場合、以下の様になる。

0086

まず周囲温度Taでの記録層の磁化情報が再生層に転写されるためには(数15)を満足すれば良い。
(数15)T=TaにおいてHcR <HwR
ここでHwR は(数16)と表わされる。

0087

ID=000008HE=010 WI=041 LX=0395 LY=0700
hR は再生層の膜厚、MsR は再生層の飽和磁化、σwRM1 は再生層と第1記録層との界面磁壁エネルギーで、中間層を挿入した場合には中間層を介しての値となる。

0088

また光スポット内のTm以上の高温領域で、再生層の磁化が再生磁界の方向にならうためには(数17)を満足すれば良い。
(数17)T>TmにおいてHr>HcR +HwR
中間層は、Tm以上の温度で、再生層と記録層との間の交換結合を容易に遮断するために用いられる。このため、そのキュリー温度は100℃〜180℃の範囲内にあって、膜厚は少なくとも5Å以上が必要で、好ましくは10Å以上、更に好ましくは20Å以上が良い。

0089

尚、Tmに達するまでは、再生磁界の影響を受けてはならないので当然、(数18)を満足している必要がある。
(数18)T<TmにおいてHr<HcR +HwR

0090

次に記録層を構成する第1記録層、第2記録層としては、垂直磁気異方性が大きく安定に磁化状態が保持できるもの、例えば希土類−鉄族非晶質合金、例えば、TbFeCo、DyFeCo、TbDyFeCoなど、もしくはガーネット、あるいは、白金族−鉄族周期構造膜、例えば、Pt/co、Pd/Co白金族−鉄族合金、例えばPtCo、PdCoなどが望ましい。

0091

記録層の膜厚は、第1記録層及び第2記録層それぞれ20Å以上300Å未満が望ましい。記録層での偏光面の回転がキャンセルされるためには、入射側に近い第1記録層は、偏光面の回転に及ぼす影響が大きいため、第1記録層及び第2記録層が同程度の複素屈折率を持つ場合には、第2記録層に比べて薄くすれば良い。

0092

また記録層の組成は、フェリ磁性の希土類(RE)鉄族遷移(TM)金属合金を記録層に用いる場合には、室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない第1種の磁性層と、室温で鉄族遷移金属優勢である(室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない)、第2種の磁性層を積層した二層からなる場合(これをAタイプと称する)と、室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持つ第3種の磁性層と、室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない第4種の磁性層を積層した二層からなる場合(これをPタイプと称する)の2種類の組成構成が可能である。

0093

またこれらAタイプ、Pタイプのいずれの場合も第1、2の記録層のキュリー温度は、等しい必要はないが、好ましくはほぼ等しいものが良い。

0094

また第1記録層の副格子磁気モーメントと第2記録層の副格子磁気モーメントとは、互いに逆向きに配向していることが必要である。このためには、これらの磁性層間に生じる磁気的結合による実効的な磁界を各層の保磁力よりも小さくすれば良い。すなわち、第1記録層にかかる第2記録層との磁気的結合による実効的磁界をHwM1、第1記録層の飽和磁化をMsM1、膜厚をhM1、保磁力をHcM1、第2記録層にかかる第1記録層との磁気的結合による実効的な磁界をHwM2、第2記録層の飽和磁化をMsM2、膜厚をhM2、保磁力をHcM2とすると、再生層との磁気的結合による実効的磁界を無視すれば(数19)(数20)が成立すれば良い
(数19)HwM1<HcM1
(数20)HwM2<HcM2
ここでHwM1、HwM2は(数21)、(数22)と表される。

0095

ID=000009HE=010 WI=100 LX=0550 LY=2150
で、σWM1M2 は第1記録層と第2記録層との間の界面磁壁エネルギーで、切断層を挿入した場合には切断層を介しての値となる。

0096

ここで磁壁エネルギーσW は、TbFeCoのような垂直磁気異方性の大きな磁性層どうしでは、3〜4erg/cm2 程度の大きな値になってしまう。このため各層の膜厚を大きくしなければならない。しかし第1記録層と第2記録層間の交換結合力は、垂直磁気異方性の小さい磁性層もしくは基板面に対して磁化成分が垂直よりも面内成分が大きいような面内磁気異方性を持つ磁性層や誘電体や磁性を帯びない金属などの層を第1記録層と第2記録層の間に挿入すれば、膜厚を増加させることなく小さく、もしくは遮断できる。

0097

これが切断層の役割である。例えばGdFeCoのような垂直磁気異方性の小さい磁性層を挿入すれば、界面磁壁エネルギーσW は1〜2erg/cm2 程度に小さくなる。更に第1記録層と第2記録層の間の交換結合を切断するためにはSiN,AlNx,AlOx,TaOx,SiOxなどの誘電体を切断層に用いればよい。これらの誘電体は、10〜20Å以上で交換結合相互作用をほぼ完全に切断することができる。第1記録層と第2記録層との間に交換相互作用が生じる必要はないので、より好ましくは前記誘電体を切断層に用いるのが良い。

0098

また再生中において第1記録層の磁化情報が保存されるためには、第1記録層にかかる再生層との磁気的結合による実効的な磁界をHwM1R、再生時における最高温度Tmax以下で(数23)が満足すればよい。
(数23)T<TmaxにおいてHr<HcM1−HwM1R

0099

また再生中において第2記録層の磁化情報が保存されるためには、再生時における最高温度Tmax以下で(数24)が満足すればよい。
(数24)T<TmaxにおいてHr<HcM2−HwM2
上述の(数23)、(数24)では切断層に誘電体等を用いて第1記録層と第2記録層との磁気的結合を切断した場合は(数23)、(数24)における(HwM1、HwM2は0)を仮定した。

0100

尚、再生層と中間層と記録層には、Cr,Al,Ti,Pt,Nbなどの耐食性改善のための元素添加を行なっても良い。

0101

また、入射光が記録層を透過する場合には、この光を反射させ戻光量の低下を防ぎ、また入射光を磁性層と反射層の間でエンハンスさせるために、記録層の入射面とは反対側に反射層を設けても良い。また反射層に加えて干渉効果を高めるために、SiN,AlNx,AlOx,TaOx,SiOx等の誘電体などを干渉層として第2記録層と反射層の間に設けても良い。この干渉層は、記録層でのθK がキャンセルでき、また所望の反射率が得られるような膜厚とする必要がある。もしくは磁界変調オーバーライトを行なう際の磁区形状を改善するなどの目的で熱伝導性を高めるために熱伝導層を設けても良い。これらの反射層及び熱伝導層はAl,AlTa,AlTi,AlCr,Cuなどを用いればよい。また反射層は、光を十分反射できる程度にまた、反射層と熱伝導層は光パワーが大き過ぎない程度に薄くする必要がある。熱伝導層と反射層を一つの層にになわせることも可能である。更に保護膜として前記誘電体層や高分子樹脂からなる保護コートを付与しても良い。

0102

尚、本発明の第2実施例の光磁気記録媒体の記録層への情報の記録方法は前述の第1実施例のそれと同じである。

0103

次に、本発明の第2実施例光磁気記録媒体の再生方法を述べる。

0104

図14(b)、(c)で示したように室温及び光スポット内の低温部分(T<Tm)では、第1記録層203との間に交換結合力が働いているために再生層201の磁化は第1記録層203の情報に基づいた磁化の方向に対して安定な方向にならう形で、第1記録層203の磁区を転写している。しかし高温部分(T>Tm)では再生層201の磁化は、中間層202がキュリー温度に達して第1記録層203からの交換結合力が無くなるため、外部磁界9によって常に一方向に配向している。そのため光スポツト7内には図14(a)に示した通り、記録マークが検出されるアパーチャー部分と記録マークが検出されないマスク部分が生じることとなる。

0105

第1記録層203と第2記録層204は同種の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向しているため、再生層201を透過した光は、まず第1記録層203で偏光面が回転し、次に第2記録層204で逆向きに回転して光磁気記録装置に戻る。このため第1記録層203で偏光した偏光面の回転角が、第2記録層204で偏光した偏光面の回転角と等しくなるようにすれば、カー回転角はこれらの記録層の影響を受けないこととなる。よって再生層を透過して、第2記録層204もしくは反射層206にて反射した光は、再生層の磁気光学効果の影響を受けた偏光面の回転のみを有することとなる。すなわち、入射光が再生層201を透過しても、記録層の磁区情報が検出されることはない。この際、反射層206は第2記録層204に直接積層してもよいが、図14(b)で示した様に誘電体からなる干渉層205を第2記録層204と反射層206の間にはさんで、θKを大きくするようにエンハンス構造としても良い。また反射層206を設けずに第2記録層204を多少厚膜にして第2記録層204で十分な光が反射できる様にし、かつ、カー回転角が第1記録層203と第2記録層204でキャンセルする様にしてもよい。

0106

本発明の光磁気記録媒体は、再生層及びこれと同じ向きの副格子磁気モーメントを持つ層で記録層の磁化情報をマスクする必要がなくなるので、これらの層を再生信号が劣化しない程度まで薄くすることができる。よって磁性層の膜厚を従来よりも大幅に薄くすることが可能となる。

0107

以下に実験例をもって本発明の第2実施例を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実験例に限定されるものではない。

0108

(実験例6)実験例1と同様の方法で、直流マグネトロンスパッタリング装置に、Si、Tb、Gd、Fe、Co、Alの各ターゲットを取り付け、φ130mmのプリグループのあるポリカーボネイト基板にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を100Å、TbFeCoAl中間層を50Å、TbFeCo第1記録層を27Å、TbFeCo第2記録層を100Å、SiN保護層を700Å、各々順々に成膜して図15(b)の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。

0109

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となる様に設定した。TbFeCoAl層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は140℃となる様に設定した。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0110

次に、この光磁気記録媒体を回転速度2600rpmで回転させて半径37mmの位置に、記録マーク長が0.40μmとなるように12.5MHzのRF信号を、また記録マーク長が0.78μmとなるように6.4MHzのRF信号を書き込んだ。この時の媒体の線速度は10m/sである。その後400Oeの再生磁界を印加して各々のマーク長でのC/Nを測定した。光学ヘッドの対物レンズのNAは0.55、レーザー波長は780nmとした。

0111

次に線速を5m/s(回転速度1300rpm、半径37mm)、15m/s(回転速度3600rpm、半径40mm)、20m/s(回転速度3600rpm、半径54mm)、25m/s(回転速度3980rpm、半径60mm)と段階的に変えて、、マーク長が0.78μmとなるようにそれぞれ3.2MHz、9.6MHz、12.8MHzの信号を記録し、C/Nが48dBとなる最小記録パワーPwを求めた。再生パワーは、各記録パワーにおいてC/N比がmaxとなる値(2.5〜3.5mW)に設定した。

0112

結果を表2および図16(記号6)に示した。

0113

(実験例7)実験例6と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を80Å、TbFeCoAl中間層を20Å、TbFeCo第1記録層を68Å、TbFeCo第2記録層を100Å、SiN干渉層を300Å、Al反射層を600Åを各々順々に成膜して図15(c)の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。各SiN層の屈折率は2.1とした。

0114

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は140℃となるように設定した。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0115

次に、この光磁気記録媒体を用いて実験例6と同様に記録再生特性を測定した。結果を表2および図16(記号7)に示した。

0116

(実験例8)実験例6と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を80Å、TbFeCoAl中間層を20Å、TbFeCo第1記録層を65Å、SiN切断層を20Å、TbFeCo第2記録層を60Å、SiN干渉層を300Å、Al反射層を600Åを各々順々に成膜して図15(d)の構成の光磁気記録媒体を得た。各SiN層の屈折率は2.1とした。

0117

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は140℃となるように設定した。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0118

次に、この光磁気記録媒体を用いて実験例6と同様に記録再生特性を測定した。結果を表2および図16(記号8)に示した。

0119

(実験例9)実験例1と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を100Å、TbFeCoAl中間層を50Å、TbFeCo第1記録層を46Å、SiN切断層を20Å、TbFeCo第2記録層を60Å、SiN干渉層を300Å、Al反射層を600Å、各々順々に成膜して図15(d)の構成の本発明の光磁気記録媒体を得た。各SiN層の屈折率は2.1とした。

0120

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は140℃となるように設定した。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0121

次に、この光磁気記録媒体を用いて実験例6と同様に記録再生特性を測定した。結果を表2および図16(記号9)に示した。

0122

(比較実験例2)実験例6と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上にSiN誘電体層を800Å、GdFeCo再生層を300Å、TbFeCoAl中間層を100Å、TbFeCo記録層を400Å、SiN保護層を700Åを各々順々に成膜して図17の構成の従来例の光磁気記録媒体を得た。各SiN層の屈折率は2.1とした。

0123

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は300℃以上となるように設定した。TbFeCoAl層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は140℃となるように設定した。TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度は250℃となる様に設定した。TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチでキュリー温度は250℃となる様に設定した。

0124

次に、この光磁気記録媒体を用いて実験例6と同様に記録再生特性を測定した。結果を表2および図16(記号R1)に示した。

0125

結果を実験例6〜9と比較すると、本発明の光磁気記録媒体では磁性層の膜厚が薄くても0.4μmのマーク長でC/Nが45dB以上と超解像の記録再生が可能であって、かつ高線速になっても記録に必要なレーザーパワーが比較例ほど大きくならないことが分かる。また現行の光磁気記録装置に用いられている半導体レーザーの媒体板面上での最大出力は約10mWであるため、比較例の従来の光磁気記録媒体では可能な線速度が最大17m/sであるが、本発明の実験例では25m/s程度まで線速度を向上させることができ、半導体レーザーの出力がさらに向上した場合、本発明と従来例との記録感度の差はますます広がる傾向のあることが分かる。よって本発明の光磁気記録媒体は従来例と比較して高速記録が達成できることが分かる。

0126

0127

(第3実施例)以下、図面を用いて本発明の第3実施例の光磁気記録媒体及び該媒体を用いた再生方法について詳しく説明する。

0128

本発明の光磁気記録媒体は、記録層を副格子磁気モーメントが互いに逆向きである、各々が垂直磁化膜である2層膜構成とし(第1、2記録層)、その記録層に直接又は中間層を介して、室温において面内磁化膜で昇温すると垂直磁化膜になる再生層を積層した構成を基本構成としている(図18(a)参照)。

0129

以下に、更に具体的に本発明の第3実施例の光磁気記録媒体について説明する。

0130

再生層としては、例えば希土類−鉄族非晶質合金、例えば、GdCo、GdFeCo、GdTbFeCo、GdDyFeCo、NdGdFeCoなどが望ましい。好ましくは、磁気異方性が小さいもの、室温とキュリー温度の間に補償温度があるものが望ましい。

0131

記録層としては、垂直磁気異方性が大きく安定に磁化状態が保持できるもの、例えば希土類−鉄族非晶質合金、例えば、TbFeCo、DyFeCo、TbDyFeCoなど、もしくはガーネット、あるいは、白金族−鉄族周期構造膜、例えば、Pt/Co、Pd/Co白金族−鉄族合金、例えば、PtCo、PdCoなどが望ましい。

0132

又、再生層と記録層には、Cr、Al、Ti、Pt、Nbなどの耐食性改善のための元素添加を行なっても良い。

0133

又、上記再生層と記録層に加えて、干渉効果を高めるために、SiNx、AlNx、AlOx、TaOx、SiOx等の誘電体などを設けても良い。

0134

又、更に、反射層(図18(c)、(d)参照)もしくは熱伝導性改良のための、Al、AlTa、AlTi、AlCr、Cuなどを設けても良いし、交換結合力または静磁結合力を調節するための中間層(図18(b)参照)、記録補助、再生補助のための補助層を設けても良い。例えばキュリー温度が再生層、記録層より低い中間層を図18(b)の様に設けると、最高温度部で再び再生層が面内磁化膜になるなどにより、再生磁界を用いずに第1実施例に示した様な中温部分のみで、記録情報を再生する構造とすることもできる。更に保護膜として前記誘電体層や高分子樹脂からなる保護コートを付与しても良い。

0135

以下、フェリ磁性の希土類(RE)鉄族遷移(TM)金属合金を記録層に用いる場合について述べる。

0136

第1記録層、第2記録層が各々フェリ磁性であるとき、第1記録層、第2記録層の両層の優勢磁化が希土類元素もしくは鉄族元素の場合をPタイプ、第1記録層の優勢磁化が希土類元素、第2記録層の優勢磁化が鉄族元素、もしくはこの逆の場合をAタイプと称することとする。記録層は、以下の(1)、(2)のいずれの場合を取り得る。

0137

(1)Aタイプ
室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない磁性層(第1記録層)と、室温で鉄族遷移金属優勢である(即ち室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない)磁性層(第2記録層)を積層した二層からなる。

0138

(2)Pタイプ
室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持つ磁性層(第1記録層)と、室温で希土類元素優勢であって、室温とキュリー温度の間に補償温度を持たない磁性層(第2記録層)を積層した二層からなる。

0139

尚、(1)、(2)のいずれの場合も第1、2記録層のキュリー温度(Tc)は、等しい必要は必ずしもないが好ましくはほぼ等しいものが良い。又、(1)、(2)における第1磁性層と第2磁性層とは入れ替わっても良い。

0140

尚、第3実施例の光磁気記録媒体の記録層への情報の記録は前述した第1実施例のそれと同一である。

0141

尚、第1記録層と第2記録層は、同種元素の副格子磁気モーメントが互いに逆向きに配向しているため、再生時の入射光は、まず1つ目の記録層で偏光面が回転し、次に2つ目の記録層で逆向きに回転する。

0142

このため特定の条件下では、反射光の偏光面の回転角が、記録層への入射光の偏光面回転角と等しくなってディテクター戻り、カー回転角はこれらの記録層の影響を受けないこととなる。

0143

次に本発明の第3実施例の光磁気記録媒体の再生方法について説明する。

0144

図19で示される様に、再生時に再生層側から光スポットを照射すると、再生層における光スポット内の高温部分のみが垂直磁化膜となる(この様に光スポット内の高温部分のみを垂直磁化膜とすることは再生層の飽和磁化Ms、垂直磁化異方性Ku、交換結合力等を再生時のレーザー光の強度を考慮して調整することにより可能である)。この場合、再生層の垂直磁化膜になった部分では、記録層と交換結合力が働き、再生層のその部分の磁化は記録層の情報に基づいた磁化の方向に対して安定な方向にならう。そして、再生層の高温部以外の部分は面内磁化膜のままなので光スポットの媒体からの反射光は再生層の垂直磁化膜の部分のみの磁気光学効果の影響を受け偏光面を磁化の方向に応じて変化させられる。従って、この反射光の偏光面の変化を検出することにより情報の再生がおこなえる。因に、面内磁化膜の部分では反射光の偏光面に大きな影響は与えない。そして、記録層はカー回転角がキャンセルされるので、再生層を透過して、記録層にて反射した光、もしくは更に記録層を透過し反射層で反射した光は、再生層の磁気光学効果の影響を受けた偏光面の回転のみを有することとなる。即ち、入射光が再生層を透過してマスクが不十分であっても、記録層の磁化が検出されることはなく、又反射層を設けてエンハンス構造とすることも可能となる。又、本第3実施例では、前述の第1、第2実施例の様に初期化磁界或いは再生磁界を必要としないため、装置の小型化が可能である。

0145

以下に実験例をもって本発明の第3実施例を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実験例に限定されるものではない。

0146

(実験例10)直流マグネトロンスパッタリング装置に、Si、Tb、Gd、Fe、Co、Alの各ターゲットを取り付け、φ130mmのプリグループのあるポリカーボネイト基板を基板ホルダーに固定した後、1×10-5Pa以下の高真空になるまでチャンバー内をクライオポンプで真空排気した。

0147

真空排気をしながらArガスを0.4Paとなるまでチャンバー内に導入した後、誘電体層であるSiN層を850Åを成膜し、ついで再生層であるGdFeCo層を400Å成膜し、次いで第1記録層であるTbFeCo層を200Å成膜し、第2記録層であるTbFeCoを200Å、次いで保護層としてSiN層を700Å成膜し、図20(a)の構成の光磁気記録媒体を得た。

0148

SiN層成膜時にはArガスに加えてN2 ガスを導入し、直流反応姓スパッタにより成膜した。GdFeCo層、TbFeCo層は、Gd、Fe、Co、Tbの各ターゲットに直流パワーを印加して成膜した。

0149

GdFeCo再生層の組成は、補償温度が280℃でキュリー温度は400℃以上となるように設定した。

0150

TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が無く、キュリー温度は220℃、室温での飽和磁化は約100emu/ccとなる様に設定した。

0151

TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチ(補償温度が室温以下)でキュリー温度は220℃、室温での飽和磁化は約100emu/ccとなる様に設定した。

0152

次に、この光磁気記録媒体を用いて、記録再生特性を測定した。

0153

測定装置の対物レンズのN.A.は0.55、レーザー波長は780nmとした。記録パワーは7〜9mW、線速度9m/s(回転速度2400rpm、半径36mm)として、記録層に5.8〜15MHzのキャリア信号磁界変調方式で書き込み、C/N比の記録周波数依存性を調べた。印加磁界は、±200Oeとした。

0154

再生パワーは、C/N比がmaxとなる値(1.5〜3mW)に設定した。結果を表1に示した。

0155

(実験例11)下記の構成、膜厚、組成の光磁気記録媒体を、実験例10と同様の成膜機、成膜方法で、ポリカーボネイト上に薄膜を成膜して作成し、同様の条件で評価した。

0156

誘電体層としてSiN層を820Å成膜し、ついで再生層としてGdFeCo層を100Å成膜し、次いで第1記録層としてTbFeCo層を68Å成膜し、次いで第2記録層としてTbFeCo層を100Å、保護層としてSiN層を300Å、反射層としてAl層を600Å成膜して、図20(b)の構成とした。

0157

GdFeCo再生層の組成は、補償温度が280℃でキュリー温度は400℃以上となる様に設定した。

0158

TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が無くキュリー温度が220℃となる様に設定した。

0159

TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチ(補償温度が室温以下)でキュリー温度が220℃となる様に設定した。

0160

結果を表3に示した。

0161

(実験例12)実験例10と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成し、同様の条件で評価した。

0162

誘電体層としてSiN層を800Å成膜し、ついで再生層としてGdFeCo層を100Å成膜し、次いで第1記録層としてTbFeCo層を56Å成膜し、次いで中間層としてSiN膜を50Å成膜して次いで第2記録層としてTbFeCoを100Å、保護層としてSiN層を300Å、反射層として600Å成膜して、図20(c)の構成の光磁気記録媒体を作成した。

0163

GdFeCo再生層の組成は、補償温度が300℃でキュリー温度は400℃以上となる様に設定した。

0164

TbFeCo第1記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が無く室温以下でキュリー温度が200℃となる様に設定した。

0165

TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチで(補償温度が室温以下)キュリー温度が150℃となる様に設定した。

0166

結果を表3に示した。

0167

(実験例13)実験例10と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成し、同様の条件で評価した。

0168

誘電体層としてSiN層を830Å成膜し、ついで再生層としてGdFeCo層を200Å成膜し、次いで第1記録層としてTbFeCo層を56Å成膜し、次いで中間層としてSiN層を10Å成膜し、次いで第2記録層としてTbFeCo層を100Å、保護層としてSiN層を300Å成膜し、反射層としてAl層を600Å成膜して図20(c)の構成の光磁気記録媒体を作成した。

0169

GdFeCo再生層の組成は、補償温度が290℃でキュリー温度は380℃となる様に設定した。

0170

TbFeCo第1記録層の組成は、補償温度が180℃でキュリー温度が200℃となる様に設定した。

0171

TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチで(補償温度が室温以下)キュリー温度が180℃となる様に設定した。

0172

結果を表3に示した。

0173

(実験例14)実験例10と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成し、同様の条件で評価した。

0174

誘電体層としてSiN層を780Å成膜し、ついで再生層としてGdFeCo層を200Å成膜し、次いで第1記録層としてTbFeCo層を51Å成膜し、次いで中間層としてSiN膜を20Å成膜し、次いで第2記録層としてTbFeCo層を150Å、保護層としてSiN層を300Å成膜し、反射層としてAl層を600Å成膜して図20(c)の構成の光磁気記録媒体を作成した。

0175

GdFeCo再生層の組成は、補償温度が270℃でキュリー温度は320℃以上となる様に設定した。

0176

TbFeCo第1記録層の組成は、補償温度が180℃でキュリー温度が200℃となる様に設定した。

0177

TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチで(補償温度が室温以下)キュリー温度が180℃となる様に設定した。

0178

結果を表3に示した。

0179

(実験例15)実験例11と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成し、同様の条件で評価した。

0180

誘電体層としてSiN層を1000Å成膜し、ついで再生層としてGdFeCo層を150Å成膜し、次いで第1記録層としてTbFeCo層を47Å成膜し、次いで中間層としてSiN膜を10Å成膜し、次いで第2記録層としてTbFeCo層を60Å、保護層としてSiN層を300Å成膜し、反射層としてAl層を600Å成膜して図20(c)の構成の光磁気記録媒体を作成した。

0181

GdFeCo再生層の組成は、補償温度が285℃でキュリー温度は350℃以上となる様に設定した。

0182

TbFeCo第1記録層の組成は、補償温度が180℃でキュリー温度が200℃となる様に設定した。

0183

TbFeCo第2記録層の組成は、室温でTMリッチで(補償温度が室温以下)キュリー温度が180℃となる様に設定した。

0184

結果を表3に示した。

0185

(比較実験例3)実験例10と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成し、同様の条件で評価した。

0186

誘電体層としてSiN層を850Å成膜し、ついで記録層としてTbFeCo層を800Å成膜し、次いで保護層としてSiN層を700Å成膜した構成の光磁気記録媒体を作成した。

0187

TbFeCo記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度が200℃となる様に設定した。

0188

結果を表3に示した。

0189

(比較実験例4)実験例10と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成し、同様の条件で評価した。

0190

誘電体層としてSiN層を850Å成膜し、ついで再生層としてGdFeCo層を400Å成膜し、次いで記録層としてTbFeCo層を400Å成膜し、次いで保護層としてSiN層を700Å成膜した構成の光磁気記録媒体を作成した。

0191

GdFeCo再生層の組成は、室温でTMリッチで(補償温度が室温以下)キュリー温度は360℃となる様に設定した。

0192

TbFeCo記録層の組成は、室温でREリッチで補償温度が室温以下でキュリー温度が190℃となる様に設定した。

0193

結果を表3に示した。

0194

発明の効果

0195

本発明の光磁気記録媒体および記録再生方法を用いれば、磁気超解像が全磁性層を薄膜化した光磁気記録媒体で実現でき、高速記録が可能な低材料コストの高密度光磁気記録媒体及び該媒体の情報再生記録方法の提供が可能となる。

図面の簡単な説明

0196

図1(a)、(b)、(c)は従来技術を説明するための図。
図2(a)、(b)、(c)は従来技術を説明するための図。
図3(a)、(b)、(c)は従来技術を説明するための図。
図4本発明の第1実施例の光磁気記録媒体の膜構成の一例を示す模式図。
図5(a)は、Aタイプにおける第1の記録層のMs、Hcの温度依存性を示す図。(b)は、Aタイプにおける第2の記録層のMs、Hcの温度依存性を示す図。(c)は、Aタイプにおける磁化状態の温度変化を模式的に示した図。
図6(a)は、Pタイプにおける第1の記録層のMs、Hcの温度依存性を示す図。(b)は、Pタイプにおける第2の記録層のMs、Hcの温度依存性を示す図。(c)は、Pタイプにおける磁化状態の温度変化を模式的に示した図。
図7(a)は光スポット内のアパーチャーとマスクを示す図。(b)は本発明の第1実施例光磁気記録媒体の膜構成の例及び再生時の磁化状態を示す図。(c)は再生時の媒体の温度分布を示す図。
図8(a)は光スポット内のアパーチャーとマスクを示す図。(b)は本発明の第1実施例光磁気記録媒体の膜構成の例及び再生時の磁化状態を示す図。(c)は再生時の媒体の温度分布を示す図。
図9(a)は、第1実施例のカー回転角θk と外部磁界Hexの関係を示す図。(b)は図9(a)の図の磁化状態を示す図。
図10本発明の第1実施例の光磁気記録媒体の実験例2〜4の膜構成を示す図。
図11本発明の実験例及び比較実験例の記録パワーと線速の関係を示す図。
図12比較実験例1の膜構成を示す図。
図13本発明の第2実施例の光磁気記録媒体の膜構成を示す模式図。
図14(a)は光スポット内のアパーチャーとマスクを示す図。(b)は本発明の光磁気記録媒体の一例の膜構成及び再生時の磁化状態を示す図。(c)は再生時の媒体の温度分布を示す図。
図15(a)〜(d)は、本発明の第2実施例の光磁気記録媒体の各実験例の膜構成を示す図。
図16本発明の第2実施例の実験例及び比較実験例の記録パワーと線速の関係を示す図。
図17比較実験例2の膜構成を示す図。
図18(a)〜(d)は本発明の第3実施例の光磁気記録媒体の膜構成を示す模式図。
図19本発明の第3実施例の情報再生方法を示す説明図。
図20(a)〜(c)は本発明の第3実施例の各実験例における膜構成を示す模式図。

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