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技術 放射性廃液の処理方法

出願人 三菱マテリアル株式会社
発明者 長谷川伸一川崎始西村建二
出願日 1993年4月26日 (27年8ヶ月経過) 出願番号 1993-099264
公開日 1994年11月4日 (26年1ヶ月経過) 公開番号 1994-308292
状態 特許登録済
技術分野 汚染除去及び汚染物処理 固体収着剤及びろ過助剤
主要キーワード 凝集沈澱物 珪酸アルカリ塩 極性吸着剤 β崩壊 娘核種 高放射性 アルミナ含有率 プロトアクチニウム
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この項目の情報は公開日時点(1994年11月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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目的

ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液からこれらの放射性物質をより効率的に除去する。放射性廃液に水ガラスを添加したことに起因して生じるシリカの濃度を低減する。

構成

ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液に水ガラスを添加してウラン及びβ崩壊核種を除去する放射性廃液の処理方法に関し、水ガラスに加えてアルミナゾルを添加することを特徴とする。

概要

背景

原子燃料転換施設において六フッ化ウラン転換工程から排出されるプロセス廃液中にはウラン及びトリウム等のウランの娘核種であるβ崩壊核種放射性物質が含まれている。このプロセス廃液水ガラスを添加してこれらの放射性物質を凝集沈澱させてこのプロセス廃液から除去する方法が特公昭48ー38320号公報に開示されている。この方法では、水ガラス(珪酸ソーダ)がアンモニア溶液中又は酸性溶液中で、大きな表面積活性を有する極性吸着剤である無定型シリカ澱物を形成することを利用して、上記プロセス廃液中のウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種等の放射性物質を吸着捕集し、この廃液からこれらの放射性物質を除去回収している。この方法によれば50〜200ppm程度の放射性物質を含むプロセス廃液から放射性物質を除去してウラン濃度を約100ppbまでにすることが可能である。

一方、将来、使用済核燃料再処理して回収されたウランから作られた核燃料を転換した場合には、その転換工程から排出されるプロセス廃液中には高放射性のウラン(ウランの同位体)が含まれることが予測され、これらの廃液の放射能濃度排出基準値まで低減させるためには、ウラン濃度として10〜20ppb程度まで低減させることが必要となる。このことから上記従来の水ガラス処理法では十分に対応できなくなることが予測される。

概要

ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液からこれらの放射性物質をより効率的に除去する。放射性廃液に水ガラスを添加したことに起因して生じるシリカの濃度を低減する。

ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液に水ガラスを添加してウラン及びβ崩壊核種を除去する放射性廃液の処理方法に関し、水ガラスに加えてアルミナゾルを添加することを特徴とする。

目的

本発明の目的は、ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液からこれらの放射性物質をより効率的に除去する放射性廃液の処理方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液水ガラスを添加してウラン及びβ崩壊核種を除去する放射性廃液の処理方法において、前記水ガラスに加えてアルミナゾルを添加することを特徴とする放射性廃液の処理方法。

請求項2

水ガラスを1回又は2回添加した後にアルミナゾルを添加する請求項1記載の放射性廃液の処理方法。

請求項3

β崩壊核種はトリウム又はプロトアクチニウムを含む請求項1記載の放射性廃液の処理方法。

請求項4

水ガラスの添加量とアルミナゾルの添加量の容積比が1:0.1〜1である請求項1記載の放射性廃液の処理方法。

技術分野

0001

本発明は、ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液からこれらの放射性物質を効率的に除去する放射性廃液の処理方法に関するものである。

背景技術

0002

原子燃料転換施設において六フッ化ウラン転換工程から排出されるプロセス廃液中にはウラン及びトリウム等のウランの娘核種であるβ崩壊核種の放射性物質が含まれている。このプロセス廃液水ガラスを添加してこれらの放射性物質を凝集沈澱させてこのプロセス廃液から除去する方法が特公昭48ー38320号公報に開示されている。この方法では、水ガラス(珪酸ソーダ)がアンモニア溶液中又は酸性溶液中で、大きな表面積活性を有する極性吸着剤である無定型シリカ澱物を形成することを利用して、上記プロセス廃液中のウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種等の放射性物質を吸着捕集し、この廃液からこれらの放射性物質を除去回収している。この方法によれば50〜200ppm程度の放射性物質を含むプロセス廃液から放射性物質を除去してウラン濃度を約100ppbまでにすることが可能である。

0003

一方、将来、使用済核燃料再処理して回収されたウランから作られた核燃料を転換した場合には、その転換工程から排出されるプロセス廃液中には高放射性のウラン(ウランの同位体)が含まれることが予測され、これらの廃液の放射能濃度排出基準値まで低減させるためには、ウラン濃度として10〜20ppb程度まで低減させることが必要となる。このことから上記従来の水ガラス処理法では十分に対応できなくなることが予測される。

発明が解決しようとする課題

0004

これまでプロセス廃液に水ガラスを添加してこれらの放射性物質を凝集沈澱させてこのプロセス廃液から除去する方法が上記特公昭48−38320号の方法以外に、種々提案されているが(特公昭60−636,特公昭61−26040,特公平−33117)、将来廃液中のウラン放射能濃度が増加することを考慮すると、いずれの方法もウランの除去においてなお改良の余地があった。一方、プロセス廃液を水ガラスで処理した場合には、廃液中にシリカが溶け込んで、時間の経過とともにシリカが沈澱物となって再析出して、処理済みの廃液の排出等に支障を来たす場合もある。

0005

本発明の目的は、ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液からこれらの放射性物質をより効率的に除去する放射性廃液の処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液に水ガラスを添加してウラン及びβ崩壊核種を除去する放射性廃液の処理方法の改良である。その特徴あるところは、水ガラスに加えてアルミナゾルを添加することにある。

0007

以下、本発明を詳述する。本発明で処理される放射性廃液は、主として六フッ化ウランの転換工程から排出されるプロセス廃液であって、ウラン及びトリウム、プロトアクチニウム等のウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む。即ち、この放射性廃液はフッ化ウラニル水溶液アンモニア水を加えることによって生じた重ウラン酸アンモニウム(ADU)のスラリーをろ過して得たろ液(通常の転換工程廃液)である。これ以外の放射性廃液として硝酸ウラニル水溶液にアンモニア水を加えることによって生じた重ウラン酸アンモニウム(ADU)のスラリーをろ過して得たろ液(硝酸系の廃液)等がある。

0008

本発明の水ガラスには、珪酸ソーダ、珪酸カリ等の珪酸アルカリ塩が挙げられる。また上記放射性廃液に水ガラスに加えて添加されるアルミナゾルは水を分散媒としたアルミナ水和物コロイド液である。水ガラス及びアルミナゾルの各添加量は上記放射性廃液の総量並びにウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種の含有量に応じて変動する。水ガラスの添加量を1とするとき、アルミナゾルの添加量は容積比で0.1〜1の範囲内にあることが望ましい。0.1未満ではアルミナゾルを添加した効果に乏しく、1を越えても1と同等の放射性物質の除染係数しか得られないためである。この除染係数を高めるために、水ガラスを添加した後にアルミナゾルを添加することが好ましく、またアルミナゾルを2回添加した後に水ガラスを添加することがより好ましい。

0009

放射性廃液に水ガラスとアルミナゾルを添加すると、廃液中にシリカ粒子アルミナ粒子コロイド粒子として分散する。正に帯電したアルミナ粒子が負に帯電したシリカ粒子を吸着し中和する。これにより、廃液中においてシリカ粒子とアルミナ粒子は電気的な吸引力凝集して沈澱する。このときシリカの凝集効果は水ガラス単独の場合に比べてアルミナの作用のため更に良好となり、これに伴いウラン及びβ崩壊核種の捕集効果も増加する。従って、従来の水ガラス単独の場合に比べて、更に高い除染効果が得られ、廃液中のウラン及びβ崩壊核種の濃度が更に低減できる。これは廃液中に残存(溶存)しているシリカ濃度がアルミナゾルを添加した場合に低くなることからも確認できる。またこれは廃液中のシリカ濃度を低減させる効果もある。なお沈澱により捕集されたウランは後に硝酸で溶出され容易に回収される。

0010

次に本発明の具体的態様を示すために、本発明の実施例を説明する。以下に述べる実施例は本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<実施例1>ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液として六フッ化ウランの転換工程から排出されるウラン濃度が20ppmのプロセス廃液(通常の転換工程の廃液)を準備した。この廃液100mLをビーカに入れ、珪酸ソーダを200g/L含む水ガラスをこの廃液に0.94mL添加し、マグネチックスターラを用いて5分間撹拌した。次いで同じ水ガラスを0.94mL添加し、5分間撹拌した。

0011

次にこの混合液にアルミナゾル(商品名:「アルミナゾル−100」、日産化学(株)製)を1.88mL添加して10分間撹拌した。水ガラス及びアルミナゾルの添加により負に帯電したシリカ粒子と正に帯電したアルミナ粒子は電気的な吸引力で凝集して沈澱した。この凝集沈澱物をブフナロートを使用して吸引ろ過した。得られたろ液に含まれるウラン及びβ崩壊核種のうちβ崩壊核種は廃液中に極めて微量にしか存在しないので、ウランを代表してそのウラン濃度を蛍光光度計を用いて測定し、この測定値に基づいて除染係数を計算した。またろ液のシリカ濃度を誘導結合プラズマ発光分析装置を用いて測定した。これらの結果を表1に示す。なお、「アルミナゾル−100」は水を分散媒としたベーマイト系のアルミナ水和物のコロイド液であって、アルミナ含有率10〜11重量%、pH2.5〜4.5、比重(20℃)1.09〜1.14、平均粒径100〜10000nm、粘度(25℃)100〜10000CPの特性を有し、アルミナ粒子の電荷陽性を示す。

0012

<実施例2>実施例1と同じ混合液に同一のアルミナゾルを0.24mL添加したことを除いては実施例1の工程を繰り返した。その結果を表1に示す。

0013

<比較例1>実施例1と同じ混合液にアルミナゾルを全く添加しなかったことを除いては実施例1の工程を繰り返した。その結果を表1に示す。

0014

0015

表1より明らかなように、比較例1では20ppmであったウラン濃度を約50ppb(除染係数:約420)までしか低減することができなかったものが、実施例1及び実施例2ではウラン濃度を約15ppb(除染係数:約1300)まで低減することができた。これは比較例1の約1/3強の値であった。また比較例1のシリカ濃度が373ppmであったのに対して、実施例1及び実施例2のシリカ濃度はそれぞれ132ppm及び199ppmであり、比較例1の約1/3〜1/2の値を示し、大幅に低減していることが判る。また比較例1では水ガラスの添加した数分後にシリカの沈澱が析出したのに対して、実施例1及び実施例2では1週間放置してもシリカの沈澱は析出しなかった。

0016

<実施例3>ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液として硝酸ウラニル水溶液にアンモニア水を加えることによって生じた重ウラン酸アンモニウム(ADU)のスラリーをろ過して得たウラン濃度が20ppmのろ液(硝酸系の廃液)を準備した。この廃液100mLをビーカーに入れ、珪酸ソーダを200g/L含む水ガラスをこの廃液に0.94mL添加し、マグネチックスターラを用いて5分間撹拌した。次いでこの混合液に実施例1と同じアルミナゾルを0.94mL添加して10分間撹拌した。水ガラス及びアルミナゾルの添加により実施例1と同じように凝集沈澱物が生成した。この凝集沈澱物を実施例1と同様に吸引ろ過した。得られたろ液に含まれるウラン及びβ崩壊核種のうち、ウランを代表してそのウラン濃度を実施例1と同様に測定し、この測定値に基づいて除染係数を計算した。またろ液のシリカ濃度を実施例1と同様に測定した。これらの結果を表2に示す。

0017

<比較例2>実施例3において、アルミナゾルを添加しない以外は実施例3と同様にして凝集沈澱物を生成した。ウラン濃度、除染係数、シリカ濃度を実施例3と同様に求めた。その結果を表2に示す。

0018

0019

表2より明らかなように、比較例2では20ppmであったウラン濃度を約401ppb(除染係数:約130)までしか低減することができなかったものが、実施例3ではウラン濃度を約55ppb(除染係数:約912)まで低減することができた。また比較例2のシリカ濃度が360ppmであったのに対して、実施例3のシリカ濃度は150ppmであり、比較例2の約2/5の値を示し、大幅に低減していることが判る。また比較例2では水ガラスの添加した数分後にシリカの沈澱が析出したのに対して、実施例3では1週間放置してもシリカの沈澱は析出しなかった。

発明の効果

0020

以上述べたように、本発明によれば、ウラン及びウランの娘核種であるβ崩壊核種を含む放射性廃液に水ガラスに加えてアルミナゾルを添加することによって、水ガラスのみでは十分に捕捉しきれなかったウラン及びβ崩壊核種をより効率的に捕捉することができる。更に廃液中においてシリカ粒子とアルミナ粒子が電気的な吸引力で凝集して沈澱するため、シリカ濃度を従来と比べてより一層低減することができ、シリカ沈澱の再析出を防止することもできる。これにより処理済みの廃液の排出に支障を来たすことがなくなる。

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