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この項目の情報は公開日時点(1994年10月21日)のものです。
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図面 (5)

目的

塩化ナトリウム原料とし、塩素を併産しない苛性ソーダの製造方法を提供する。

構成

塩化ナトリウムと硝酸カルシウムを原料として、電気透析法により硝酸ナトリウム塩化カルシウムを製造する。この生成した硝酸ナトリウムを原料にして、電気分解法により苛性ソーダと硝酸を製造する。次に、この硝酸と前記の塩化カルシウムを使用して、電気透析法により、硝酸カルシウムと塩酸を製造する。この硝酸カルシウムは循環使用される。硝酸ナトリウムは、又、金属銅熱化学的に800〜1200℃において作用させ、酸化ナトリウムを生成させる。

概要

背景

苛性ソーダは、合成繊維及び合成樹脂の製造、染料及び中間物石鹸の製造、石油の精製、パルプの製造、等の広範囲の用途を持ち、大量の需要を有する。

現在の苛性ソーダの製造方法は、その殆どが塩化ナトリウム電気分解することによって、苛性ソーダと塩素を併産する方法である。従って、苛性ソーダと塩素の需給バランスが重要となる。

しかしながら、近年、フロンによるオゾン層破壊を発端に、環境問題より、塩素の需要にかげりが見えることより、苛性ソーダと塩素の需給バランスの維持が今後次第に困難となることが予想される。塩素の需要が減少し、苛性ソーダと塩素の需給バランスが維持できない場合は、余剰の塩素を安全に処理することが必要となり、塩素処理にかなりのコストがかかることになり、塩素を併産する苛性ソーダの製造方法は、経済性に問題を生じる。従って、苛性ソーダと塩素の需給バランスが維持できない場合は、塩素を併産しない苛性ソーダの製造法が必要となる。

概要

塩化ナトリウムを原料とし、塩素を併産しない苛性ソーダの製造方法を提供する。

塩化ナトリウムと硝酸カルシウムを原料として、電気透析法により硝酸ナトリウム塩化カルシウムを製造する。この生成した硝酸ナトリウムを原料にして、電気分解法により苛性ソーダと硝酸を製造する。次に、この硝酸と前記の塩化カルシウムを使用して、電気透析法により、硝酸カルシウムと塩酸を製造する。この硝酸カルシウムは循環使用される。硝酸ナトリウムは、又、金属銅熱化学的に800〜1200℃において作用させ、酸化ナトリウムを生成させる。

目的

解決しようとする課題は、塩化ナトリウム及び硝酸カルシウムを原料とし、塩素を併産することない新規な苛性ソーダの製造法を提供することにある。

効果

実績

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請求項1

苛性ソーダ製造法において、塩化ナトリウム硝酸カルシウム原料にして、電気透析法により塩化カルシウム硝酸ナトリウムを生成し、該硝酸ナトリウムを電気分解することにより苛性ソーダと硝酸を製造し、この硝酸と前記塩化カルシウムを使用して、電気透析法により塩酸と硝酸カルシウムを製造し、この硝酸カルシウムを循環使用することを特徴とする苛性ソーダの製造方法。

請求項2

苛性ソーダの製造法において、塩化ナトリウムと硝酸カルシウムを原料として、電気透析法により塩化カルシウムと硝酸ナトリウムを生成し、該硝酸ナトリウムに対して、金属銅熱化学的に作用させ、酸化ナトリウムを製造することを特徴とする苛性ソーダの製造方法。

請求項3

請求項2の硝酸ナトリウムと金属銅との反応において、副生した酸化銅一酸化窒素酸素、及び請求項2の電気透析法で生成した塩化カルシウムを原料として、金属銅及び硝酸カルシウムを熱化学的に再生し、循環使用すると共に、塩酸を生成することを特徴とする苛性ソーダの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、塩化ナトリウム及び硝酸カルシウム原料とし、塩素を併産しない苛性ソーダの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

苛性ソーダは、合成繊維及び合成樹脂の製造、染料及び中間物石鹸の製造、石油の精製、パルプの製造、等の広範囲の用途を持ち、大量の需要を有する。

0003

現在の苛性ソーダの製造方法は、その殆どが塩化ナトリウムを電気分解することによって、苛性ソーダと塩素を併産する方法である。従って、苛性ソーダと塩素の需給バランスが重要となる。

0004

しかしながら、近年、フロンによるオゾン層破壊を発端に、環境問題より、塩素の需要にかげりが見えることより、苛性ソーダと塩素の需給バランスの維持が今後次第に困難となることが予想される。塩素の需要が減少し、苛性ソーダと塩素の需給バランスが維持できない場合は、余剰の塩素を安全に処理することが必要となり、塩素処理にかなりのコストがかかることになり、塩素を併産する苛性ソーダの製造方法は、経済性に問題を生じる。従って、苛性ソーダと塩素の需給バランスが維持できない場合は、塩素を併産しない苛性ソーダの製造法が必要となる。

発明が解決しようとする課題

0005

解決しようとする課題は、塩化ナトリウム及び硝酸カルシウムを原料とし、塩素を併産することない新規な苛性ソーダの製造法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明の特徴の一つは、塩化ナトリウムと硝酸カルシウムを原料にして、電気透析法により塩化カルシウム硝酸ナトリウムを生成し、該硝酸ナトリウムを電気分解することにより苛性ソーダと硝酸を製造し、この硝酸と前記塩化カルシウムを使用して、電気透析法により塩酸と硝酸カルシウムを製造し、この硝酸カルシウムを循環使用することを特徴とする苛性ソーダの製造方法を提供することにある。

0007

又、本発明の他の特徴の一つは、塩化ナトリウムと硝酸カルシウムを原料として、電気透析法により塩化カルシウムと硝酸ナトリウムを生成し、該硝酸ナトリウムに対して、金属銅熱化学的に作用させ、酸化ナトリウムを製造すると共に、該硝酸ナトリウムと金属銅との反応において副生した酸化銅一酸化窒素酸素、及び前記電気透析法により生成した塩化カルシウムを原料として、金属銅及び硝酸カルシウムを熱化学的に再生し、循環使用すると共に、塩酸を生成することを特徴とする苛性ソーダの製造方法を提供することにある。

0008

本発明の塩化ナトリウム及び硝酸カルシウムから硝酸ナトリウム及び塩化カルシウムを製造する電気透析法を図1により以下に説明する。

0009

陽イオン交換膜(C)と陰イオン交換膜(A)に挟まれた4室を一つの単位として繰り返し、一番陽極側の中間室(例えば(1)室)に塩化ナトリウム水溶液流通させ、例えば(3)室に硝酸カルシウム水溶液を流通させる。そのような状態において、電気透析装置の両端に電圧を賦与すると、一室おきに塩化カルシウム水溶液(例えば(2)室)と硝酸ナトリウム水溶液(例えば(4)室)が以下の(1)式により生成する。

0010

NaCl十1/2Ca(NO3 )2 →NaNO3 十1/2CaCl2 (1)
又、陰極室では苛性ソーダが生成し、この苛性ソーダは製品とできる。一方、陽極室では硝酸が生成し、後述する様に、この硝酸及び(1)式で生成する塩化カルシウムから硝酸カルシウムを再生する。

0011

本電気透析装置に対して、現在工業的に実施されている製塩工業等で使用されている通常の電気透析装置が適用可能である。また一般に市販されている陽イオン交換膜、陰イオン交換膜、陽極物質及び陰極物質使用可能である。

0012

本電気透析装置に流通される塩化ナトリウム水溶液の濃度は、1〜4.5mol/リットル、好ましくは2〜3mol/リットルである。又、硝酸カルシウム水溶液の濃度は、2〜4.5mol/リットル、好ましくは2〜4mol/リットルである。電気透析の温度は、室温から100℃、好ましくは50〜90℃である。各室の間隔は、0.1〜15mm、好ましくは0.5〜3mmである。電流密度は、1〜100A/dm2 、好ましくは10〜30A/dm2 である。

0013

本発明によれば、前記反応(1)で得られた塩化カルシウムは後述のように塩酸及び硝酸カルシウムに変換される。又、反応(1)において、塩化カルシウムと共に生成した硝酸ナトリウム水溶液は、電気分解により、苛性ソーダと硝酸を生成させる。

0014

NaNO3 十H2 O→NaOH+HNO3 (2)
本電気分解には、現在水や塩化ナトリウムの電気分解において使用されている電気分解装置原理的には同様の電気分解装置により実施可能である。一般的には、図2に示される様な3室構造となした装置に、中間室に硝酸ナトリウムを供給し、陰極室で苛性ソーダ、陽極室で硝酸を生成することができる。

0015

この苛性ソーダは製品とでき、この硝酸は(1)式で生成する塩化カルシウムと共に硝酸カルシウムの製造に使用できる。

0016

本電気分解に供せられる電極物質及びイオン交換膜には、一般の市販品が使用可能である。本電気分解におけるイオン交換膜は、単一均一膜や、イオン交換容量がそれぞれ異なるイオン交換膜よりなる二層不均一膜等を用いることが考えられるが、反応(1)を前述の電気透析法により実施した際に生成する硝酸ナトリウム水溶液の濃度等の諸条件を考慮して、最も適当と考えられるイオン交換膜を用いることが可能であり、すでに、一般的に普及している使用方法を採用することができる。

0017

本電気分解装置に供給される硝酸ナトリウム水溶液の濃度及び温度は、いずれも高いほど電流効率が増大するが、一般的には硝酸ナトリウムの濃度は3〜7mol/リットル、温度は60〜90℃で実施できる。

0018

本発明によれぱ、前記反応(1)で得られた塩化カルシウムは前記反応(2)で得られた硝酸と共に電気透析装置に導かれて、塩酸と硝酸カルシウムを生成させる(図3)。

0019

1/2CaCl2 十HNO3 →1/2Ca(NO3 )2 +HCl (3)
この生成した塩酸は製品として各種用途に使用でき、硝酸カルシウムは(1)式で表わされる硝酸ナトリウム及び塩化カルシウムの製造に循環使用される。

0020

本電気透析は、現在工業的に実施されつつある製塩工業などで使用されている通常の電気透析装置により実施可能である。従って、本電気透析装置に対しても、一般に市販されているイオン交換膜や電極物質が使用可能である。即ち、前記した塩化ナトリウムと硝酸カルシウムの各々の水溶液を電気透析して、硝酸ナトリウムと塩化カルシウムを製造する場合と同様に、本電気透析装置を運転することができる。

0021

本発明により製造される塩酸が、新たに市場に供給されると、供給が需要を一時的にないしは永続的に超過することも将来的には予想される。そのような状況を考慮すると塩酸の需要量の変動に対応して、その生産量を調節できることが望ましい。

0022

本発明によれば、前記反応(3)に従って生産される塩酸及び硝酸カルシウムの量を調節することにより、塩酸の市場における需給バランスを保つことが可能である。反応(3)に従う塩酸の生産を停止する場合、反応(1)に従って、電気透析法により生成した塩化カルシウムをそのまま市販するか、もしくは余剰の塩化カルシウムを貯蔵することが可能である。

0023

前記反応(3)を停止することによって塩酸の生産を停止してしまう場合、同時に、硝酸カルシウムの生産も停止される。従って、前記反応(1)において使用する硝酸カルシウムを生産するために、前記反応(2)において生成した硝酸に、次式のように、石灰石を反応させる。石灰石は天然に、しかも大量に存在するので、きわめて安価である。石灰石の代り生石灰ないしは消石灰を使用することも可能である。

0024

1/2CaCO3 +HNO3
→1/2Ca(NO3 )2 +1/2H2 O+1/2CO2 (4)
電気分解法により、反応(3)、(4)に従って生成した硝酸カルシウムは、図1に示される電気透析装置に環流され、反応(1)における反応物として循環使用できる。

0025

本発明は又、電気透析装置により前述の反応(1)に従って生成した硝酸ナトリウムを原料物質として、熱化学的に処理することにより酸化ナトリウムを生成させることも可能である。その際生成した酸化ナトリウムは固体のまま製品として販売することも可能であるが、又、その固体酸ナトリウムに水を添加して固体苛性ソーダないしは、苛性ソーダ水溶液として製品とすることも可能である。固体酸化ナトリウムとして販売する場合、現在製品として大量に流通している苛性ソーダ水溶液に比べて容積が大幅に減少するので、その運搬に要する費用の低減を図ることができる。

0026

硝酸ナトリウムを原料物質として、酸化ナトリウムを生成させるために、硝酸ナトリウムの分解剤として、金属銅が使用される。

0027

NaNO3 十Cu→1/2Na2 O+CuO+NO+1/4O2 (5)
この反応(5)は、700〜1400℃、好ましくは800〜1200℃の温度範囲で実施される。この反応で生成した酸化ナトリウムは、前述の温度範囲において一部が気体として存在するので、減圧吸引することにより、副生した固体酸化銅と容易に分離することが可能である。

0028

又、気体窒素アルゴン等の酸化ナトリウムと反応しない気体を反応系に流通させるならば、生成した酸化ナトリウムと酸化銅を一層有利に分離することが可能である。いずれの場合も、反応系外に分離された酸化ナトリウムは、反応温度以下、320℃以上の温度範囲において固体酸化ナトリウムとして捕集することが可能である。反応(5)によって、副生した一酸化窒素と酸素は、共に気体であるので、同時に生成した固体酸化銅とは容易に分離可能である。一方、生成した酸化ナトリウムは気体として副生した一酸化窒素と共に反応系外に導き出されても、320℃以上、好ましくは、500℃以上では、一酸化窒素及び酸素及びそれらの混合気体とは反応することなしに固化してしまう。従って、生成した酸化ナトリウムと副生した一酸化窒素と酸素及びそれらの混合気体との分離は容易に実施可能である。

0029

反応(5)で副生した酸化銅には気体水素を作用させて還元し、金属銅を再生する。再生された金属銅は再び、前記反応(5)に循環使用できる。

0030

CuO+H2 →Cu+H2 O (6)
この反応(6)は、50℃以上、好ましくは、80℃以上、ことに、100〜250℃の温度で有利に実施される。反応(6)において還元剤として使用される水素は、図1〜3の電解槽の陰極室から得られる為、容易に入手することが可能である。

0031

反応(5)で副生した一酸化窒素と酸素には、さらに水と空気中の酸素を添加して硝酸を生成させる。生成した硝酸は再び前記反応(3)に循環使用できる。
NO+3/4O2 +1/2H2 O→HNO3 (7)
反応(5)は、常温において、現在工業的に実施されつつある硝酸の製造における酸化窒素吸収過程に従って実施できる。

0032

以下、実施例を述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。

0033

実施例1
図1に示した電気透析装置の一例として、図4に示す9室からなる電解槽を用いて硝酸ナトリウムと塩化カルシウムの製造を実施した。

0034

陽極には、市販の塩素発生陽極(DSA)を、陰極には白金を用い、膜は市販のフッ素系の陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を用いた。

0035

電極と膜、及び各膜間の距離は各々2mmとし、電解面積は2dm2 とした。(1)室及び(5)室には、4.3mol/リットルの精製食塩水を供給した。又(2)室には、1.2mol/リットルの硝酸ナトリウム水溶液を、(3)室及び(7)室には、4.8mol/リットルの硝酸カルシウム水溶液を、(2)室及び(6)室には、1.9mol/リットルの塩化カルシウム水溶液を、各々供給した。又、陽極室に0.8mol/リットルの硝酸水溶液を、陰極室に2.5mοl/リットルの苛性ソーダ水溶液を供給した。

0036

電流密度30A/dm2 とし、電気透析を実施したところ、(4)室から2.4mol/リットルの硝酸ナトリウム水溶液が、(2)室及び(6)室から、2.7mol/リットルの塩化カルシウム水溶液が得られた。

0037

なお、この時、各室の排出液温度が約80℃になるように加温した。又、電解電圧は、およそ7.0Vであった。

0038

陰極室からは7.5mol/リットルの苛性ソーダが得られ、陽極室からは5.0mol/リットルの硝酸が得られた。

0039

この、電気透析装置により生成した硝酸ナトリウム水溶液を、図2に示すような、3室型電気分解装置を用いて電解を実施した。陰極、陽極は共に白金を用い、膜は市販のフッ素系陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を使用した。

0040

又、膜間の距離は5mmとし、電極と膜は接触させて配置した。

0041

陽極室に0.8mol/リットルの硝酸水溶液を、陰極室に2.5mol/リツトルの苛性ソーダ水溶液を、又、中間室に2.4mol/リットルの硝酸ナトリウム水溶液を供給し、電流密度30A/dm2 とし、電解を行ったところ、陽極室から1.6mol/リットルの硝酸水溶液が、陰極室から5mol/リットルの苛性ソーダ水溶液が得られた。なお、この時の電解電圧は約5.0Vであった。

0042

次に、図3の電気透析装置の一例である図5の5室の電気透析装置を使用して、図4の電気透析装置から副生した2.7mol/リットルの塩化カルシウム水溶液と、同様に、前述の図2電解装置から副生した1.6mol/リットルの硝酸水溶液を流入させ、2.5mol/リットルの塩酸と4.5mol/リットルの硝酸カルシウム溶液を製造することができた。この硝酸カルシウム水溶液は図1の電気透析による硝酸ナトリウムの製造に循環使用される。

0043

実施例2
実施例1において塩化ナトリウムの電気透析により製造された硝酸ナトリウムを蒸発乾固した。この固体硝酸ナトリウム20gと粒状金属銅20gを白金ボート中に入れた。その場合、固体硝酸ナトリウムの上に金属銅を置いたのみで、両者を混合することはしなかった。それらの試料を入れた白金ボートを、次に石英製保謹管内に設置して、環状電気炉中で加熱した。生成した気体酸化ナトリウムを固化して捕集するために、電気炉の末端より外部に出た、450〜550℃の保護管中にニッケル製の金網を折り曲げて管の全断面を覆うように詰込んだ。

0044

その様な状態で、反応温度約830℃において、白金ボート中の試料上に気体窒素を流通させつつ約30分間反応させた。その結果、得られた酸化ナトリウムの量は7gであった。これは原料として反応に供された最初の硝酸ナトリウムのおよそ96%が分解して、酸化ナトリウムとして回収されたことになる。

0045

次に、電気炉中に放置したままの白金ボート中に、生成して残留した固体酸化銅を約100℃に保持しつつ、約20分間気体水素を流通させた。室温まで放冷後、白金ボート中に生成した金属銅を量したところ、19.9gであった。これは、硝酸ナトリウムの分解剤として最初に使用された金属銅のほぼ100%が回収されたことになる。

0046

又、前記硝酸ナトリウムの分解反応に伴って副生した一酸化窒素と酸素に対しては、この混合気体に、さらに空気中の酸素を加え、水に吸収させて、硝酸として捕集した。この硝酸を定量したところ、100wt%硝酸に換算して、14.2gであった。これは硝酸ナトリウムの分解反応で発生する一酸化窒素と酸素の理論量のおよそ96%が回収されたことになる。

0047

さらに、この硝酸を使用することによって、硝酸ナトリウム製造用の硝酸カルシウムを再生するために、別途次のような実験を試みた。即ち、実施例1において生成した硝酸ナトリウムの分解反応を、前述と同様な反応条件に従って実施し、酸化ナトリウムの生成に伴って副生した一酸化窒素と酸素を、重量比でl対1の石灰石と水を混合した吸収瓶に導入した。その結果、33wt%(およそ2.6mol/リットル)の濃度の硝酸カルシウム水溶液を得た。この硝酸カルシウム水溶液は、電気透析法による硝酸ナトリウムの製造のために使用される。

発明の効果

0048

以上説明したように本発明の苛性ソーダの製造法は、消費原料が実質的には塩化ナトリウムと水のみ、ないしは塩化ナトリウムと水素と酸素(又は空気)のみ(場合により石灰石)であり、他の反応原料はいずれも反応系中を適当な形態で循環使用される。従って、反応系からは塩化ナトリウムの分解により生成した苛性ソーダと塩酸、そして塩化カルシウムが取り出されるだけであり、他の副生物は反応系からはなんら排出されない。従って、環境間題等による塩素の需要低減に際して、従来の苛性ソーダの製造方法のように塩素を併産する製法に比較して、経済的に有利な製法となり、その産業意義は大きい。

図面の簡単な説明

0049

図1塩化ナトリウム及び硝酸カルシウムから硝酸ナトリウム及び塩化カルシウムを製造する電気透析電解槽を示す図である。
図2硝酸ナトリウムから苛性ソーダ及び硝酸を製造する電解槽を示す図である。
図3硝酸及び塩化カルシウムから硝酸カルシウム及び塩酸を製造する電気透析電解槽を示す図である。
図4実施例1で使用した電気透析電解槽を示す図である。
図5実施例1で使用した電気透析電解槽を示す図である。

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