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技術 第2高調波発生装置およびそれから成る光源

出願人 富士通株式会社
発明者 佐脇一平
出願日 1993年3月5日 (26年5ヶ月経過) 出願番号 1993-044188
公開日 1994年9月16日 (24年11ヶ月経過) 公開番号 1994-260713
状態 特許登録済
技術分野 光偏向、復調、非線型光学、光学的論理素子 レーザ(2) 半導体レーザ レーザ(2) 半導体レーザ
主要キーワード 吸収容器 非線型光学結晶 固有吸収 非線型光学 高調波変換効率 出力光波長 光ファイバ結合 高調波素子
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この項目の情報は公開日時点(1994年9月16日)のものです。
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図面 (6)

目的

構成

強誘電体結晶から成る第2高調波発生素子1 に波長1.56μm の基本波光を透過しその第2高調波光を反射するフィルタ11を素子1 の出射端面に形成する。基本波光の一部は第2高調波発生素子1 内部において第2高調波光に変換され,残りの部分はフィルタ11を透過して外部へ射出され,出射端面に密着した光ファイバ3 に直接結合される。第2高調波光は第2高調波発生素子1 内を逆行して入射端面から外部に射出される。この第2高調波光をフィルタ12により基本波光と分離して発振周波数制御装置20におけるルビジウムセル21に入射させる。波長0.78μm に原子吸収線を有するルビジウムセル21を透過する第2高調波光の強度が最小になるように半導体レーザ4 の駆動電流を制御して基本波光の周波数を一定にたもつ。

概要

背景

光通信の容量を拡大する方法として,波長が僅かずつ異なる複数の光を用いて多重化を行う光周波数多重方式(FDM;Frequency Domain Multiplexing) が検討されている。この方式においては, これらの光の周波数すなわち光源発振周波数を精密に制御しなければならない。光源としては,半導体レーザが用いられるが, 半導体レーザの発振周波駆動電流および動作温度によって影響されやすい。このために, 実際にはレーザ光を検出し, その周波数を周波数の基準と比較して両者のずれを最小とするような制御を行う必要がある。

この目的のために,原子または分子吸収線を基準として利用する周波数制御方法がある。すなわち,発振周波数とほぼ等しい周波数に吸収線を有する気体状の原子または分子中にレーザ光の一部を透過させ, このときの透過光の出力が最小になるように駆動電流をフィードバック制御する。

ところで,石英系の光ファイバにおける伝送損失の点から, 現在の光通信における伝送波長は1.5 μm 帯が主流であるが, この波長帯固有吸収線を有する気体としては適当な原子が存在せず, 水(H2O) またはアンモニア(NH3) のような分子線吸収を利用せざるを得ない。しかし, 分子線吸収は分子の回転運動振動運動に基づくものであるために吸収係数が小さい。その結果,微弱な吸収を検出する必要から,これらの気体を充填した吸収容器が大型になり, また,制御回路が複雑であると言う難点がある。

これに対して,ルビジウム(Rb)が有する波長0.78μm の原子吸収と, 1.5 μmのレーザ光の第2高調波を利用する周波数制御すなわち周波数安定化のための装置が特開昭63-137494 に開示されている。すなわち,波長1.56μm の基本波によりその第2高調波を発生させ, この第2高調波を気体状のルビジウムを封入した吸収容器に透過させ, このときの透過光の強度が最小になるようにレーザの駆動電流を制御する。その結果,半導体レーザは, その出力光の波長が1.56μm になるように制御される。このようにして波長すなわち周波数が制御されたレーザ光は, 前記光周波数多重方式の基準周波数光として利用することができる。また,第2高調波は,短波長コヒーレント光として利用することもできる。

上記のようにルビジウムの原子吸収線を利用することにより,吸収容器の小型化や制御回路の簡素化が可能となる。

概要

第2高調波光変換効率と基本波の光ファイバ結合効率の高い半導体レーザSHG装置を提供する。

強誘電体結晶から成る第2高調波発生素子1 に波長1.56μm の基本波光を透過しその第2高調波光を反射するフィルタ11を素子1 の出射端面に形成する。基本波光の一部は第2高調波発生素子1 内部において第2高調波光に変換され,残りの部分はフィルタ11を透過して外部へ射出され,出射端面に密着した光ファイバ3 に直接結合される。第2高調波光は第2高調波発生素子1 内を逆行して入射端面から外部に射出される。この第2高調波光をフィルタ12により基本波光と分離して発振周波数制御装置20におけるルビジウムセル21に入射させる。波長0.78μm に原子吸収線を有するルビジウムセル21を透過する第2高調波光の強度が最小になるように半導体レーザ4 の駆動電流を制御して基本波光の周波数を一定にたもつ。

目的

上記公開公報の周波数安定化装置においては,目的とする基準周波数のレーザ光の第2高調波を発生する必要がある。このような第2高調波発生手段としては,ニオブ酸リチウムチタン酸リチウム(LiNbO3)等の結晶のような非線型光学物質が用いられることは周知の通りである。一般に,非線型光学結晶における第2高調波の変換効率は入射レーザ光パワーに比例する。半導体レーザは,その出力が充分大きくない。したがって, 前記非線型光学結晶すなわち第2高調波発生素子には光導波路を設けて光パワー密度をできるだけ高くすることによって,高い変換効率を得られるようにすることが望ましい。

本発明は, 上記のような第2高調波を利用する周波数安定化方法における従来の問題点を解決することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
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請求項1

非線型光学物質から成り且つ基本波入射する第1の端面と該第1の端面に対向する第2の端面とを有し且つ少なくとも該入射した基本波を導くための光導波路が設けられており且つ該基本波の第2高調波を発生する第2高調波発生素子と,該基本波を透過させるとともに該基本波の第2高調波を反射する光学特性を有し且つ該第2の端面に密着して設けられた第1のフィルタと,該第1の端面に入射する該基本波を該光導波路に結合するための光学手段とを備えたことを特徴とする第2高調波発生装置

請求項2

前記基本波を透過させるとともに前記第2高調波を反射する光学特性を有し且つ前記第1の端面の前面に配置され且つ前記第1のフィルタによって反射されたのち前記第2高調波発生素子から射出する該第2高調波を該第1の端面に入射する該基本波とは異なる光路に向けて反射する第2のフィルタをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の第2高調波発生装置。

請求項3

前記第2の端面はそれに入射する前記基本波に対して傾けて形成されており且つ前記第1のフィルタによって反射された前記第2高調波を導くための第2の光導波路がさらに設けられていることを特徴とする請求項1記載の第2高調波発生装置。

請求項4

前記第2高調波発生素子から射出する前記基本波を伝送するための光ファイバが前記第1のフィルタを介して前記第2の端面に密着して結合されていることを特徴とする請求項1記載の第2高調波発生装置。

請求項5

前記第2高調波発生素子は強誘電体結晶から成り且つ該強誘電体結晶の分極を部分的に反転する分極反転手段が前記光導波路に沿って周期的に設けられていることを特徴とする請求項1記載の第2高調波発生装置。

請求項6

前記請求項1乃至5のいずれかに記載の第2高調波発生装置と,前記第1の端面に入射する前記基本波を発生する半導体レーザと,前記第2高調波発生素子から射出された前記第2高調波に基づいて該半導体レーザの発振周波数を制御する手段とを備えたことを特徴とする光源

請求項7

前記発振周波数制御手段は前記第2高調波発生素子から射出された前記第2高調波を吸収する気体封入された吸収容器と,該吸収容器を透過する該第2高調波を受光してその強度に応じた信号を出力する光電変換手段と,該吸収容器を透過する該第2高調波の強度が最小になるように, 前記発振レーザの発振周波数が依存するパラメータを制御するパラメータ制御手段とを備えたことを特徴とする請求項6記載の光源。

技術分野

0001

本発明は 1.5μm 帯の光通信に用いられる半導体レーザ発振周波数の安定化技術, とくに,周波数基準として用いられる第2高調波発生装置およびそれから成る光源に関する。

背景技術

0002

光通信の容量を拡大する方法として,波長が僅かずつ異なる複数の光を用いて多重化を行う光周波数多重方式(FDM;Frequency Domain Multiplexing) が検討されている。この方式においては, これらの光の周波数すなわち光源の発振周波数を精密に制御しなければならない。光源としては,半導体レーザが用いられるが, 半導体レーザの発振周波駆動電流および動作温度によって影響されやすい。このために, 実際にはレーザ光を検出し, その周波数を周波数の基準と比較して両者のずれを最小とするような制御を行う必要がある。

0003

この目的のために,原子または分子吸収線を基準として利用する周波数制御方法がある。すなわち,発振周波数とほぼ等しい周波数に吸収線を有する気体状の原子または分子中にレーザ光の一部を透過させ, このときの透過光の出力が最小になるように駆動電流をフィードバック制御する。

0004

ところで,石英系の光ファイバにおける伝送損失の点から, 現在の光通信における伝送波長は1.5 μm 帯が主流であるが, この波長帯固有吸収線を有する気体としては適当な原子が存在せず, 水(H2O) またはアンモニア(NH3) のような分子線吸収を利用せざるを得ない。しかし, 分子線吸収は分子の回転運動振動運動に基づくものであるために吸収係数が小さい。その結果,微弱な吸収を検出する必要から,これらの気体を充填した吸収容器が大型になり, また,制御回路が複雑であると言う難点がある。

0005

これに対して,ルビジウム(Rb)が有する波長0.78μm の原子吸収と, 1.5 μmのレーザ光の第2高調波を利用する周波数制御すなわち周波数安定化のための装置が特開昭63-137494 に開示されている。すなわち,波長1.56μm の基本波によりその第2高調波を発生させ, この第2高調波を気体状のルビジウムを封入した吸収容器に透過させ, このときの透過光の強度が最小になるようにレーザの駆動電流を制御する。その結果,半導体レーザは, その出力光の波長が1.56μm になるように制御される。このようにして波長すなわち周波数が制御されたレーザ光は, 前記光周波数多重方式の基準周波数光として利用することができる。また,第2高調波は,短波長コヒーレント光として利用することもできる。

0006

上記のようにルビジウムの原子吸収線を利用することにより,吸収容器の小型化や制御回路の簡素化が可能となる。

発明が解決しようとする課題

0007

上記公開公報の周波数安定化装置においては,目的とする基準周波数のレーザ光の第2高調波を発生する必要がある。このような第2高調波発生手段としては,ニオブ酸リチウムチタン酸リチウム(LiNbO3)等の結晶のような非線型光学物質が用いられることは周知の通りである。一般に,非線型光学結晶における第2高調波の変換効率入射レーザ光パワーに比例する。半導体レーザは,その出力が充分大きくない。したがって, 前記非線型光学結晶すなわち第2高調波発生素子には光導波路を設けて光パワー密度をできるだけ高くすることによって,高い変換効率を得られるようにすることが望ましい。

0008

一方, 第2高調波発生素子から射出される基本波を基準周波数信号光として利用する場合には, 第2高調波と基本波とを効率よく分離する必要がある。このために,基本的には次のような二つの分離方法が考えられる。

0009

(1)図4に示すように, 第2高調波発生素子1に入射する前の基本波の一部をフィルタ2Aによって分離し,光ファイバ3に結合し, 残りを第2高調波素子1に入射させる。

0010

(2)図5に示すように, 第2高調波発生素子1から射出される第2高調波と基本波とをフィルタ2Bによって分離し, 基本波を光ファイバ3に結合し, 第2高調波を周波数制御に用いる。

0011

図4の構成による方法では, 第2高調波発生素子1に入射する基本波のパワーが低くなるために, 高い変換効率を得られない。一方,図5の構成による方法では,光ファイバ3に結合しやすい導波モードの基本波を一旦空間に射出し,レンズ5Dで集光したのち光ファイバ3に結合することになるため,光軸ずれやレンズ5C, 5Dによる反射および吸収に起因する損失が生じる。

0012

本発明は, 上記のような第2高調波を利用する周波数安定化方法における従来の問題点を解決することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記目的は,非線型光学物質から成り且つ基本波が入射する第1の端面と該第1の端面に対向する第2の端面とを有し且つ少なくとも該入射した基本波を導くための光導波路が設けられており且つ該基本波の第2高調波を発生する第2高調波発生素子と,該基本波を透過させるとともに該基本波の第2高調波を反射する光学特性を有し且つ該第2の端面に密着して設けられた第1のフィルタと,該第1の端面に入射する該基本波を該光導波路に結合するための光学手段とを備えたことを特徴とする本発明に係る第2高調波発生装置, または, 上記において, 前記基本波を透過させるとともに前記第2高調波を反射する光学特性を有し且つ前記第1の端面の前面に配置され且つ前記第1のフィルタによって反射されたのち前記第2高調波発生素子から射出する該第2高調波を該第1の端面に入射する該基本波とは異なる光路に向けて反射する第2のフィルタを備えたことを特徴とする本発明に係る第2高調波発生装置, または, 上記のいずれかの第2高調波発生装置と,前記第1の端面に入射する前記基本波を発生する半導体レーザと,前記第2高調波発生素子から射出された前記第2高調波に基づいて該半導体レーザの発振周波数を制御する手段とを備えたことを特徴とする本発明に係る光源のいずれかによって達成される。

0014

第2高調波発生素子における光入射面に対向する端面に,基本波を透過しかつその第2高調波を反射する光学特性を有するフィルタを密着して形成した構造とする。これにより, 基本波の全パワーを第2高調波発生素子に入力することになるために第2高調波への変換効率を高く維持することができる第2高調波発生素子から射出する基本波と第2高調波を分離するための光学系を用いずに第2高調波発生素子に直接に光ファイバを結合することが可能となり,光軸ずれやレンズの吸収や反射による損失なしに基本波を高効率で伝送できる。

0015

図1は本発明の一実施例説明図であって, 第2高調波発生素子1は例えばLiTaO3結晶のような非線型光学物質から成る。この結晶のC軸に平行な互いに対向する端面1aおよび1bの距離すなわち素子長は約20mmである。端面1aを波長λ0=1.56μm の基本波が入射する面とすると, 端面1bにおける少なくとも前記光導波路の端部には, この基本波を透過しかつその第2高調波(波長λ1=0.78μm)を全反射するフィルタ11が密着して形成されている。このような所望の光学特性を有するフィルタ11は, 周知のように誘電体多層膜を用いて形成すればよい。なお, 前述のように, 高い第2高調波変換効率を達成するためには第2高調波発生素子内における基本波のパワー密度を高める必要がある。このために,図2に示すように, 第2高調波発生素子1における端面1aと端面1bとの間に光導波路14が設けられている。そして, 端面1aにおける光導波路14の端部に基本波を入射させる。

0016

第2高調波発生素子1内部で発生した第2高調波(SH)は, 端面1aにおける前記光導波路の端部から第2高調波発生素子1の外部に射出される。この第2高調波を, 第2高調波発生素子1に入射する基本波と分離して取り出す。本実施例においては, 基本波を透過しかつ第2高調波を全反射するフィルタ12を端面1aの前面に設置する。フィルタ12としては,図5におけるフィルタ2Bと同一のものを用いればよい。第2高調波発生素子1から射出された第2高調波はフィルタ12によって,端面1aに入射する基本波とは異なった方向に反射される。このようにして分離された第2高調波が, 後述する発振周波数制御手段20に入射する。

0017

基本波はフィルタ11を透過し, 第2高調波発生素子1の外部に射出する。ここで, 端面1bにおける光導波路14の端部にフィルタ11を介して密着するように光ファイバ3を設置しておくことによって, 基本波は光ファイバ3に直接入射する。このようにして光ファイバ3と結合された基本波は, 前述のような光周波数多重方式の光通信における基準周波数信号光として使用される。

0018

LiTaO3のような強誘電体結晶から成る第2高調波発生素子1の分極を光導波路14に沿って所定の周期で部分的に反転する分極反転領域15を形成しておくことによって第2高調波の変換効率を向上することができる。すなわち,光導波路14を進行する基本波と第2高調波とは速度が異なるために位相ずれを生じ, 周期的に干渉し合う。この干渉距離ごとに第2高調波発生素子1の分極方向を反転する分極反転領域15を形成しておくことによって, 干渉による打ち消し合いがなくなり, 変換効率が向上する。

0019

上記のような光導波路14および分極反転領域15をプロトン交換法によって形成する方法については本発明者らによる別の出願(特願平3-243722号および特願平4-058352号)に詳細に記載されている。

0020

上記素子長が20mmであり,配列周期15μm の分極反転領域15が形成されたLiTaO3結晶から成る第2高調波発生素子1に対して,図1に示すように,半導体レーザ4から射出された波長1.56μm の基本波光を入射させた。なお, 半導体レーザ4から射出された基本波光は,レンズ5Aにより平行ビームコリメートされ,アイソレータ6およびフィルタ12を通過したのち, レンズ5Bによって第2高調波発生素子1の端面1aに集光される。アイソレータ6は, それ以後に配置されている光学部材によって反射されて戻ってくる光の再入射により半導体レーザ4の動作が不安定になる問題を防止するために設けられた。

0021

第2高調波発生素子1に入射した基本波光の一部は波長0.78μm の第2高調波光に変換され,基本波とともに導波路伝播する。第2高調波発生素子1の端面1bではフィルタ11を透過した基本波光のみが光ファイバ3に結合される。第2高調波光はフィルタ11によって反射され, 導波路を逆行したのち端面1aから射出される。第2高調波発生素子1から射出された第2高調波光はフィルタ12によって基本波光の光路とは異なる方向に反射される。

0022

上記第2高調波発生素子1とフィルタ11および12とから成る本発明の第2高調波発生装置10により, 50mWの基本波光から0.1mW の第2高調波光が発生された。なお, 上記基本波光のパワーは第2高調波発生素子1の端面1aにおける入力値であり, また, 第2高調波光のパワーはフィルタ12による反射後の値である。

0023

本発明によれば,上記第2高調波発生装置10を,図1に示すように,半導体レーザ4およびその発振周波数を制御するための制御装置20と組み合わせることによって周波数が安定化された光源が提供される。

0024

発振周波数制御装置20は,ルビジウム(Rb)の気体が充填されたルビジウムセル21を有する。ルビジウムセル21は,半導体レーザ4が出力する波長1.56μm の基本波光の第2高調波に相当する波長0.78μm に強い原子吸収を示す。そこで, 第2高調波発生装置10で発生した第2高調波光を前述のようにフィルタ12で分離して取り出し, ルビジウムセル21に入射させる。ルビジウムセル21を透過する第2高調波光が光検出器22で検出され,電流制御回路23はこの透過光強度が最小になるように, 半導体レーザ4に対する駆動電流を制御する。このようにして, 第2高調波光の波長がルビジウムセル21の吸収線に一致するように半導体レーザ4の出力光波長が制御される。この制御は, 駆動電流の変動による半導体レーザ4の出力光の波長変動のみならず,温度変化による波長変動に対しても有効に作動する。発振回路25および同期検波回路26は, 上記出力光波長の制御において, 例えば第2高調波光の波長がルビジウムセル21の吸収線からずれた場合に, 電流制御回路23が駆動電流を増加するかまたは減少するかのいずれの方向に制御するかを判定するための一般的な手段である。

0025

上記実施例においては,第2高調波発生素子1の端面1aと端面1bとは互いに平行であり,第2高調波発生素子1中における基本波光の光路は少なくとも端面1bに垂直であることを想定している。そこで,例えば図3に示すように,第2高調波発生素子1の端面1bを,ここに入射する前記基本波に対して傾けて形成しておく。端面1bには前記実施例と同様に,基本波光を透過し,その第2高調波光を反射するフィルタ11を形成しておく。

0026

図3の構造によれば,フィルタ11によって反射された第2高調波光は基本波光の光路とは異なった方向を進み,端面1aに入射する基本波光の光路と異なった方向に向けて第2高調波発生素子1の外部に射出される。したがって,図1の実施例における第2高調波光を基本波光から分離するためのフィルタ12が省略可能となる。図3の構造においても,変換効率を高くするために, 端面1aと端面1bとの間には,基本波光および第2高調波光を伝播するための光導波路14a および14bが設けられる。

0027

図3の構造には種々の変形が可能である。例えば,フィルタ11によって反射された第2高調波光の光軸上に, この光軸に対して垂直な端面を第2高調波発生素子に形成する, すなわち,第2高調波光の射出面を端面1aに対して傾いた平面とする等である。

発明の効果

0028

本発明によれば,基本波を分割することなく第2高調波発生素子に入射させるので高い第2高調波変換効率が得られる。また, 基本波はレンズやフィルタを介することなく光ファイバに直接結合できるため,光軸合わせが容易になるばかりでなく,光軸ずれあるいはレンズの表面反射または吸収による損失が回避される。これらにより, 小型で高い変換効率および結合効率を有する第2高調波発生装置およびそれを用いて構成される小型かつ安定化された周波数基準用の光源を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0029

図1本発明の実施例を説明するためのブロック図
図2本発明の別の実施例を説明するための模式図
図3本発明のさらに別の実施例を説明するための模式図
図4従来の問題点説明図(その1)
図5従来の問題点説明図(その2)

--

0030

1 第2高調波発生素子
1a, 1b 端面
2, 11, 12フィルタ
3光ファイバ
4半導体レーザ
5レンズ
6アイソレータ
10 第2高調波発生装置
14, 14a, 14b光導波路
15分極反転領域
20発振周波数制御装置
21ルビジウムセル
22光検出器
23電流制御回路
25発振回路
26 同期検波回路

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