図面 (/)

技術 ポリエチレンテレフタレート発泡シートの製造方法

出願人 古河電気工業株式会社
発明者 株本昭中山清伊藤正康小野聡吉田尚樹
出願日 1993年3月5日 (27年8ヶ月経過) 出願番号 1993-045322
公開日 1994年9月13日 (26年2ヶ月経過) 公開番号 1994-254982
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の押出成形 プラスチック等の特殊発泡成形、タイヤ成形
主要キーワード PET樹脂シート ペット樹脂 連続発泡体 発泡初期 気泡成長 除湿乾燥機 ガス発泡剤 梱包材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年9月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

目的

気泡径が100μm以下の微細気泡を有し、機械強度が大きく、かつ表面凹凸のない美麗なPET発泡シートを連続的に製造できる方法を提供する。

構成

極限粘度が0.8以上のポリエチレンテレフタレート樹脂押出機に供給して溶融させた後、常圧において90〜180℃の範囲の沸点を有するフッ化炭素を主成分とする発泡剤を含有させる工程と、該発泡剤を含有した樹脂大気中に押し出して発泡シートを作製する工程とを有する。

概要

背景

従来、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す)の発泡シートを製造する方法として、PET樹脂シート高圧ガス浸透させ、これを樹脂軟化温度以上に加熱することにより発泡させる技術(米国特許第4473665号)が知られている。この方法によれば、100μm以下の微細気泡を有する発泡成形体を得ることができる。しかし、この方法は、バッチ法であり、長尺な発泡シートを得るための連続製造には適していない。

一方、連続的にPET発泡シートを製造する方法として、例えば特開平2−251543号公報に記載された技術が知られている。この方法は、PET樹脂増粘剤である無水ピロメリット酸炭酸ナトリウム押出機に供給し、溶融混練してPET樹脂を増粘させて発泡に最適な粘度にした後、加熱によりガス化または膨張する発泡剤を押出機途中より注入し、ダイスより常圧下に押し出すことにより発泡シートを得る方法である。発泡剤としては、例えばプロパンブタンペンタンなどの炭化水素ジクロロフルオロメタンジクロロテトラフルオソエタンなどのハロゲン化炭化水素窒素ガス炭酸ガスなどの不活性ガスなどが用いられる。

しかし、この方法を追試したところ、以下のような問題があることが判明した。炭化水素およびハロゲン化炭化水素などの発泡剤を用いた場合、これらの発泡剤の溶解度パラメータSP値)はPET樹脂のそれに比較的近いため、PET樹脂との相溶性が非常に良好である。このため、発泡体は得られるものの、気泡どうしが融合して200μm以上の気泡に成長するため、100μm以下の微細な気泡は得られない。また、窒素ガスや炭酸ガスなどの不活性ガスを発泡剤に用いた場合にも、同様に気泡径の大きい発泡シートとなる。しかも、ガス発泡剤拡散速度が速いため、ガスシートから脱離して表面に凹凸が生じるうえ、発泡倍率が1.5倍以下と低くなる。また、この方法では、増粘剤を用いているため、シートの着色が認められる。

この他に、連続的にPET発泡体を製造する方法として、特公昭61−48411号公報に記載された技術が知られている。この方法は、融点よりも15℃高い温度での溶融粘度が8000ポイズ以上の芳香族ポリエステル溶融物に、常温での沸点が90℃以下の発泡剤を含有させて押し出し、さらに発泡体の結晶化度が30%以上となるように熱処理を施すことにより、紐状連続発泡体を作製するものである。この方法において、発泡剤の沸点を90℃以下と規定しているのは、沸点がこの温度を超える発泡剤を用いると、冷却時に発泡体が収縮を引き起こすため、良好な発泡体が得られないためであると記載されている。

しかし、沸点が90℃以下の発泡剤を用いても、PET樹脂との相溶性が良好であるという前述した理由により、気泡径は大きくなると推察される。したがって、この方法においても、気泡径が100μm以下の微細な気泡を有する発泡体を連続的に得ることは困難である。

概要

気泡径が100μm以下の微細な気泡を有し、機械強度が大きく、かつ表面凹凸のない美麗なPET発泡シートを連続的に製造できる方法を提供する。

極限粘度が0.8以上のポリエチレンテレフタレート樹脂を押出機に供給して溶融させた後、常圧において90〜180℃の範囲の沸点を有するフッ化炭素を主成分とする発泡剤を含有させる工程と、該発泡剤を含有した樹脂を大気中に押し出して発泡シートを作製する工程とを有する。

目的

本発明は、気泡径が100μm以下の微細な気泡を有し、機械強度が大きく、かつ表面凹凸のない美麗なPET発泡シートを連続的に製造できる方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

極限粘度が0.8以上のポリエチレンテレフタレート樹脂押出機に供給して溶融させた後、常圧において90〜180℃の範囲の沸点を有するフッ化炭素を主成分とする発泡剤を含有させる工程と、該発泡剤を含有した樹脂大気中に押し出して発泡シートを作製する工程とを具備したことを特徴とするポリエチレンテレフタレート発泡シートの製造方法。

技術分野

0001

本発明は保温材断熱材、包装材梱包材電子機器部品などの材料として好適なポリエチレンテレフタレート発泡シートを製造する方法に関する。

背景技術

0002

従来、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す)の発泡シートを製造する方法として、PET樹脂シート高圧ガス浸透させ、これを樹脂軟化温度以上に加熱することにより発泡させる技術(米国特許第4473665号)が知られている。この方法によれば、100μm以下の微細気泡を有する発泡成形体を得ることができる。しかし、この方法は、バッチ法であり、長尺な発泡シートを得るための連続製造には適していない。

0003

一方、連続的にPET発泡シートを製造する方法として、例えば特開平2−251543号公報に記載された技術が知られている。この方法は、PET樹脂増粘剤である無水ピロメリット酸炭酸ナトリウム押出機に供給し、溶融混練してPET樹脂を増粘させて発泡に最適な粘度にした後、加熱によりガス化または膨張する発泡剤を押出機途中より注入し、ダイスより常圧下に押し出すことにより発泡シートを得る方法である。発泡剤としては、例えばプロパンブタンペンタンなどの炭化水素ジクロロフルオロメタンジクロロテトラフルオソエタンなどのハロゲン化炭化水素窒素ガス炭酸ガスなどの不活性ガスなどが用いられる。

0004

しかし、この方法を追試したところ、以下のような問題があることが判明した。炭化水素およびハロゲン化炭化水素などの発泡剤を用いた場合、これらの発泡剤の溶解度パラメータSP値)はPET樹脂のそれに比較的近いため、PET樹脂との相溶性が非常に良好である。このため、発泡体は得られるものの、気泡どうしが融合して200μm以上の気泡に成長するため、100μm以下の微細な気泡は得られない。また、窒素ガスや炭酸ガスなどの不活性ガスを発泡剤に用いた場合にも、同様に気泡径の大きい発泡シートとなる。しかも、ガス発泡剤拡散速度が速いため、ガスシートから脱離して表面に凹凸が生じるうえ、発泡倍率が1.5倍以下と低くなる。また、この方法では、増粘剤を用いているため、シートの着色が認められる。

0005

この他に、連続的にPET発泡体を製造する方法として、特公昭61−48411号公報に記載された技術が知られている。この方法は、融点よりも15℃高い温度での溶融粘度が8000ポイズ以上の芳香族ポリエステル溶融物に、常温での沸点が90℃以下の発泡剤を含有させて押し出し、さらに発泡体の結晶化度が30%以上となるように熱処理を施すことにより、紐状連続発泡体を作製するものである。この方法において、発泡剤の沸点を90℃以下と規定しているのは、沸点がこの温度を超える発泡剤を用いると、冷却時に発泡体が収縮を引き起こすため、良好な発泡体が得られないためであると記載されている。

0006

しかし、沸点が90℃以下の発泡剤を用いても、PET樹脂との相溶性が良好であるという前述した理由により、気泡径は大きくなると推察される。したがって、この方法においても、気泡径が100μm以下の微細な気泡を有する発泡体を連続的に得ることは困難である。

発明が解決しようとする課題

0007

以上述べたように、従来の方法では、気泡径が100μm以下の微細な気泡を有し、機械強度が大きく、かつ表面凹凸のない美麗なPET発泡シートを連続的に得ることは困難である。

0008

本発明は、気泡径が100μm以下の微細な気泡を有し、機械強度が大きく、かつ表面凹凸のない美麗なPET発泡シートを連続的に製造できる方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明のポリエチレンテレフタレート発泡シートの製造方法は、極限粘度が0.8以上のポリエチレンテレフタレート樹脂を押出機に供給して溶融させた後、常圧において90〜180℃の範囲の沸点を有するフッ化炭素を主成分とする発泡剤を含有させる工程と、該発泡剤を含有した樹脂を大気中に押し出して発泡シートを作製する工程とを具備したことを特徴とするものである。

0010

本発明において、PET樹脂としては、極限粘度の高い樹脂が好ましく、フェノールテトラクロロエタン=4/6の混合溶媒にて測定したときに0.8以上の値を有するものが用いられる。この条件を満たせば、特開平2−251543号公報に記載されているような、樹脂の粘度を高めるための増粘剤などの添加は不必要である。極限粘度が0.8よりも低い樹脂を用いた場合、押出機から大気中にPET樹脂を押し出した際に、発泡剤がシートより容易に脱離するため、良好な発泡体を得ることが困難となる。

0011

なお、樹脂本来の特性を損なわない範囲で、結晶化核剤結晶化促進剤、気泡化核剤抗酸化剤帯電防止剤紫外線防止剤顔料染料滑剤などの各種添加剤を配合してもよい。

0012

本発明において、発泡剤としては、常圧において90〜180℃の範囲の沸点を有するフッ化炭素を主成分とする溶剤が用いられる。この範囲内のフッ化炭素は、そのSP値がPET樹脂のそれよりもかなり小さいことから、PET樹脂との相溶性がそれほどよくない。このため、微細に分散した気泡が融合しにくくなり、微細気泡のまま存在しやすくなるものと推察される。また、発泡剤がガス化して気泡化する際にも、樹脂の粘度と気泡の成長力とのバランスがよく、100μm以下の微細な気泡を有する発泡シートが得られる。

0013

発泡剤の沸点を前記のように規定したのは以下のような理由による。180℃よりも高い沸点を有する発泡剤を用いた場合、発泡剤の沸点と溶融樹脂の温度(約270〜290℃)との差が小さいため、発泡剤がガス化して気泡に成長する力が弱くなる。このため、発泡倍率が1.5倍以下の発泡シートとなり実用的ではない。一方、90℃よりも低い沸点を有する発泡剤を用いた場合、気泡の成長力が樹脂の粘性に勝ってしまうため気泡が大きく成長し、100μm以下の微細気泡を有する発泡シートを得ることが困難になる。

0014

本発明において、発泡剤を含有したPET樹脂を押出機より大気中に押し出すことにより発泡させ、発泡シートを作製する工程は、従来より実施されている公知の方法を利用することができる。

0015

本発明では、極限粘度が0.8以上のPET樹脂と、発泡剤として沸点が90〜180℃のフッ化炭素を主成分とする溶剤を用いている。このような物性を有するPET樹脂とフッ化炭素を主成分とする溶剤とは、溶解度パラメータ(SP値)が互いに大きく異なるため相溶性が低く、樹脂中に発泡剤が微細に分散する。また、発泡時には、樹脂の粘性と気泡成長力とのバランスがよい。このため、発泡初期に微細に分散した気泡が、気泡成長過程中に融合する割合が低い。したがって、気泡が微細であり、凹凸のない美麗な表面を有し、機械強度も大きい発泡シートを得ることができる。

0016

以下、本発明の実施例を説明する。

0017

実施例1
除湿乾燥機により140℃で5時間以上乾燥させたPET樹脂(ユニチカ製、SAグレード、極限粘度=1.0)を押出機に供給し、溶融混練した。次に、押出機途中より発泡剤としてフロリナートFC−77(住友スリエム製、沸点97℃)を、発泡剤注入口において気化した時の圧力が50kg/cm2 となるように注入し、樹脂中に溶解、分散させた。その後、Tダイスにより常圧下に押し出してシートを作製し、冷却しながら巻き取った。

0018

実施例2
PET樹脂としてユニペット(日本ユニペット製、RT−580CA、極限粘度=1.1)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0019

実施例3
PET樹脂として三井ペット(三井ペット樹脂製、J005、極限粘度=1.2)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0020

実施例4
PET樹脂としてユニチカ製、NEHグレード(極限粘度=0.88)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0021

実施例5
発泡剤としてアフルードE−10(旭硝子製、沸点100℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0022

実施例6
発泡剤としてフロリナートFC−43(住友スリーエム製、沸点174℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0023

実施例7
発泡剤としてアフルードE−18(旭硝子製、沸点175℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0024

比較例1
PET樹脂としてユニチカポエステル(ユニチカ製、MA−2103、極限粘度=0.68)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。
比較例2
PET樹脂の代わりに、ポリプロピレン樹脂(三菱油化製、BC−8BP)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0025

比較例3
発泡剤としてフロン−218(昭和電工製、沸点−37℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0026

比較例4
発泡剤としてフロリナートFC−70(住友スリーエム製、沸点215℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0027

比較例5
発泡剤としてフレオン113(日東フロロケミカル製、沸点48℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0028

比較例6
発泡剤としてトルエン和光純薬製、沸点115℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。

0029

得られた各シートについて、気泡径、発泡倍率、機械強度、表面性状を調べた結果を表1に示す。

0030

ID=000002HE=175 WI=116 LX=0470 LY=0300
表1から明らかなように、実施例1〜6のPET発泡シートは、気泡径が100μm以下の微細な気泡を有し、発泡倍率が高く、機械強度が大きく、かつ表面凹凸がないという全ての特性を満足している。

発明の効果

0031

以上詳述したように本発明の方法を用いれば、気泡径が100μm以下の微細な気泡を有し、機械強度が大きく、かつ表面凹凸のない美麗なPET発泡シートを連続的に製造できる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三菱重工業株式会社の「 複合材翼の成形方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】発泡剤により複合材翼の内部空間を適切に加圧することで、複合材翼を好適に成形することができる複合材翼の成形方法を提供する。【解決手段】強化繊維に樹脂を含浸させたプリプレグを硬化させることで複合材... 詳細

  • フタムラ化学株式会社の「 ポリプロピレン系縦一軸延伸フィルムの製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】フィルム自体の引裂性の良さを保持しつつ、フィルム厚さが均一であり強度に優れ、かつヒートシール温度の上昇を抑制したポリプロピレン系縦一軸延伸フィルムを製造する新たな方法を提供する。【解決手段】プ... 詳細

  • 株式会社プライムポリマーの「 発泡成形体の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】発泡倍率が高く、セルが微細であり、外観が良好であり、かつ臭気が抑えられた発泡成形体を製造する方法を提供すること。【解決手段】熱可塑性樹脂(A)、窒素ガス系発泡剤(B)および二酸化炭素ガス系発泡... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ