図面 (/)

技術 機械加工方法および装置

出願人 株式会社牧野フライス製作所
発明者 竹内芳美鈴木裕大平研五
出願日 1993年3月4日 (28年3ヶ月経過) 出願番号 1993-043821
公開日 1994年9月13日 (26年9ヶ月経過) 公開番号 1994-254742
状態 特許登録済
技術分野 工作機械の自動制御 平削り,ブローチ,やすり,リーマ,その他 数値制御 数値制御 数値制御(位置指令の作成・出力)
主要キーワード 許容角度範囲 割り出しテーブル 所定許容 キャラクタライン 手仕上げ 形状加工後 弾性変形特性 干渉モデル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年9月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

目的

曲面を有するワークの形状加工および仕上げ加工を、自動的に工具とワークとの干渉回避をしながら、一貫して一台の工作機械で工具を使い分けることにより行う機械加工方法および装置を提供する。

構成

X,Y,Z,A,B及びC軸を有した6軸NC工作機械を用い、まずワークをボールエンドミル27により形状加工する。このとき工具まわりを円錐形干渉モデル近似して工具とワークとの干渉回避の制御を行う。次にヘール加工工具5により、工具まわりを截頭円錐形状干渉モデルに近似して干渉回避の制御を行いながら仕上げ加工する。

概要

背景

金型のような曲面を有する被加工物(以下ワークという)の加工は、素材からみがき加工が完了するまでの間に多数の工程を必要とする。例えば回転主軸を有した工作機械で、フェイスミルスクエアエンドミルなどによって素材の荒取り加工を行い、その後ボールエンドミルによって曲面に沿った形状加工を行う。ボールエンドミルによって加工した削り残し部分を手仕上げまたはヘール加工によって仕上げ加工し、更に砥石等によって超仕上げするのが一般的である。

荒取り加工は、割り出しテーブル等のワーク取付具を予め所定の傾き角割り出し、X,Y,Zの各送り軸によって工具とワークとの相対移動を行い、直線状に削り取る。その後、ボールエンドミルを加工すべき最終加工面形状から工具半径オフセットした工具径路に沿って相対移動させ、NC工作機械によって形状加工する。このときの工具姿勢の決定は、ワークと工具とが干渉しないことを予め作業者チェックしておかなければならない。このボールエンドミルの削り残し部分の平滑加工は、従来はやすりなどの手工具を用いて手動で削り落とし、なめらかな表面になるように加工していた。最近ヘール加工方法が進歩し、曲面に沿ってヘール加工工具を送り仕上げ加工する方法が注目を集め始めている。ヘール加工工具とワークとが干渉しない姿勢に予め工具及びワークをセットし、ヘール加工工具の刃先を加工すべきワーク形状に沿って相対移動させ、NC工作機械によって加工する。最後の超仕上げ工程は、更に細かいやすり又は砥石を用いて手動でみがき作業していた。このような曲面を有するワークの加工には複数台の工作機械が必要で、その都度ワークの段取り替えを行わなければならない。

概要

曲面を有するワークの形状加工および仕上げ加工を、自動的に工具とワークとの干渉回避をしながら、一貫して一台の工作機械で工具を使い分けることにより行う機械加工方法および装置を提供する。

X,Y,Z,A,B及びC軸を有した6軸NC工作機械を用い、まずワークをボールエンドミル27により形状加工する。このとき工具まわりを円錐形干渉モデル近似して工具とワークとの干渉回避の制御を行う。次にヘール加工工具5により、工具まわりを截頭円錐形状干渉モデルに近似して干渉回避の制御を行いながら仕上げ加工する。

目的

本発明は、このような問題点を解決するものであり、その目的は、ワークの1回の段取りでかつ1台の工作機械でボールエンドミルによる形状加工およびその後のヘール加工工具による仕上げ加工を自動的に一貫して行う機械加工方法および装置を提供することである。他の目的は、ボールエンドミルによる形状加工およびヘール加工工具による仕上げ加工工程において、ワークと工具との干渉チェックを自動的に行い、干渉のないNC加工を省力化して行える機械加工および装置を提供することである。

他の目的は、ヘール加工工具による仕上げ加工において、ヘール加工工具のワークの加工面に対する相対姿勢を略一定の適正角度に維持し、加工精度および面粗度の良い機械加工方法および装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

X軸、Y軸、Z軸の互いに直交する直線送り軸と、A軸、B軸、C軸の回転送り軸を有する6軸NC工作機械を用い、その工具主軸ボールエンドミルを装着してワークとの間で相対送りを行ってワークの形状加工を行い、その後前記工具主軸にヘール加工工具を装着してワークとの間で相対送りを行って前記形状加工したワークの仕上げ加工を行う機械加工方法において、前記ボールエンドミルによる形状加工は、ワークの形状データを記憶するとともに、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したボールエンドミルの先端球部の中心と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる円錐形干渉モデルのデータを記憶し、前記ボールエンドミルの刻々の工具径路における前記ワークと円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行い、前記ワークと円錐形状干渉モデルとが干渉しないように前記ボールエンドミルとワークとの相対姿勢を制御して加工を行うことを特徴とする機械加工方法。

請求項2

X軸、Y軸、Z軸の互いに直交する直線送り軸と、A軸、B軸、C軸の回転送り軸を有する6軸NC工作機械を用い、その工具主軸にボールエンドミルを装着してワークとの間で相対送りを行ってワークの形状加工を行い、その後前記工具主軸にヘール加工工具を装着してワークとの間で相対送りを行って前記形状加工したワークの仕上げ加工を行う機械加工方法において、前記ヘール加工工具による仕上げ加工は、前記ワークの形状データを記憶するとともに、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したヘール加工工具の先端部と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる截頭円錐形状干渉モデルのデータを記憶し、前記ヘール加工工具の刻々の工具径路における前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行い、前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとが干渉しないように、かつ前記ヘール加工工具の軸線ワーク加工面に対して垂直となるように前記ヘール加工工具とワークとの相対姿勢を制御して加工を行うことを特徴とする機械加工方法。

請求項3

X軸、Y軸、Z軸の互いに直交する直線送り軸と、A軸、B軸、C軸の回転送り軸を有する6軸NC工作機械を用い、その工具主軸にボールエンドミルを装着してワークとの間で相対送りを行ってワークの形状加工を行い、その後前記工具主軸にヘール加工工具を装着してワークとの間で相対送りを行って前記形状加工したワークの仕上げ加工を行う機械加工方法において、前記ボールエンドミルによる形状加工は、ワークの形状データを記憶すると共に、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したボールエンドミルの先端球部の中心と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる円錐形状干渉モデルのデータを記憶し、前記ボールエンドミルの刻々の工具径路における前記ワークと円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行い、前記ワークと円錐形状干渉モデルとが干渉しないように前記ボールエンドミルとワークとの相対姿勢を制御して加工を行い、前記ヘール加工工具による仕上げ加工は、前記ワークの形状データを記憶すると共に、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したヘール加工工具の先端部と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる截頭円錐形状干渉モデルのデータを記憶し、前記ヘール加工工具の刻々の工具径路における前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行い、前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとが干渉しないように、かつ前記ヘール加工工具の軸線がワーク加工面に対して垂直となるように前記ヘール加工工具とワークとの相対姿勢を制御して加工を行うことを特徴とする機械加工方法。

請求項4

前記ヘール加工工具とワークとの相対姿勢の制御は、前記ヘール加工工具とワークとが干渉せず、かつ前記ヘール加工工具の軸線がワーク加工面に対して垂直またはその所定許容角度範囲になるようにした請求項2または3に記載の機械加工方法。

請求項5

工具主軸にボールエンドミルを装着してワークとの間で相対送りを行ってワークを形状加工し、その後前記工具主軸にヘール加工工具を装着してワークとの間で相対送りを行ってワークの仕上げ加工を行う機械加工装置において、ボールエンドミルを装着して回転可能であり、ヘール加工工具を装着して工具軸線まわりのC軸回転送り制御可能な工具主軸を有すると共に、X軸、Y軸、Z軸の直線送りおよびA軸、B軸の回転送りの制御可能な6軸NC工作機械と、ワークの形状データ、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したボールエンドミルの先端球部の中心と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる円錐形状干渉モデルのデータ、及び前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したヘール加工工具の先端部と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる截頭円錐形状干渉モデルのデータを記憶する記憶手段と、前記ボールエンドミルの刻々の工具径路における前記ワークと円錐形状干渉モデルとの干渉演算及び前記ヘール加工工具の刻々の工具径路における前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行う演算手段と、前記演算手段の演算結果が干渉なしとなるように前記ボールエンドミルとワークとの相対姿勢を制御し、または前記演算手段の演算結果が干渉なしとなり、かつ前記ヘール加工工具の軸線がワーク加工面に対して垂直となるように前記ヘール加工工具とワークとの相対姿勢を制御する姿勢制御手段と、を具備したことを特徴とする機械加工装置。

技術分野

0001

本発明は、曲面を有した被加工物仕上げ加工する機械加工方法および装置に関し、特に1台の工作機械、殊にNC工作機械で、ボールエンドミルを用いて被加工物の形状加工後ヘール加工工具を用いて仕上げ加工する機械加工方法および装置に関する。

背景技術

0002

金型のような曲面を有する被加工物(以下ワークという)の加工は、素材からみがき加工が完了するまでの間に多数の工程を必要とする。例えば回転主軸を有した工作機械で、フェイスミルスクエアエンドミルなどによって素材の荒取り加工を行い、その後ボールエンドミルによって曲面に沿った形状加工を行う。ボールエンドミルによって加工した削り残し部分を手仕上げまたはヘール加工によって仕上げ加工し、更に砥石等によって超仕上げするのが一般的である。

0003

荒取り加工は、割り出しテーブル等のワーク取付具を予め所定の傾き角割り出し、X,Y,Zの各送り軸によって工具とワークとの相対移動を行い、直線状に削り取る。その後、ボールエンドミルを加工すべき最終加工面形状から工具半径オフセットした工具径路に沿って相対移動させ、NC工作機械によって形状加工する。このときの工具姿勢の決定は、ワークと工具とが干渉しないことを予め作業者チェックしておかなければならない。このボールエンドミルの削り残し部分の平滑加工は、従来はやすりなどの手工具を用いて手動で削り落とし、なめらかな表面になるように加工していた。最近ヘール加工方法が進歩し、曲面に沿ってヘール加工工具を送り仕上げ加工する方法が注目を集め始めている。ヘール加工工具とワークとが干渉しない姿勢に予め工具及びワークをセットし、ヘール加工工具の刃先を加工すべきワーク形状に沿って相対移動させ、NC工作機械によって加工する。最後の超仕上げ工程は、更に細かいやすり又は砥石を用いて手動でみがき作業していた。このような曲面を有するワークの加工には複数台の工作機械が必要で、その都度ワークの段取り替えを行わなければならない。

発明が解決しようとする課題

0004

上述の従来の加工方法において、ある工程から次の工程へ移行する際、又は工作機械から他の工作機械へ移行する際の段取り作業人手がかかり、取付精度も厳密に再現できずに加工精度が低下する原因になっていた。また手作業依存度が高く自動化できなかった。例えNC加工しても、ワークと工具との干渉チェックを前もって行い、干渉しない姿勢で工具とワークとの相対送り指令しなければならず、NCプログラミング作業が煩雑であった。更にヘール加工の際、ヘール加工工具の姿勢制御を行っておらず、ヘール加工工具軸線が加工面に対して種々の角度となり、従ってヘール加工工具の弾性変形特性加工箇所によって変化し、加工精度および面粗度に悪影響を与えていた。

0005

本発明は、このような問題点を解決するものであり、その目的は、ワークの1回の段取りでかつ1台の工作機械でボールエンドミルによる形状加工およびその後のヘール加工工具による仕上げ加工を自動的に一貫して行う機械加工方法および装置を提供することである。他の目的は、ボールエンドミルによる形状加工およびヘール加工工具による仕上げ加工工程において、ワークと工具との干渉チェックを自動的に行い、干渉のないNC加工を省力化して行える機械加工および装置を提供することである。

0006

他の目的は、ヘール加工工具による仕上げ加工において、ヘール加工工具のワークの加工面に対する相対姿勢を略一定の適正角度に維持し、加工精度および面粗度の良い機械加工方法および装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、これらの目的を達成するために、X軸、Y軸、Z軸、A軸、B軸およびC軸の6軸制御可能なNC工作機械を用い、ボールエンドミルによるワークの形状加工は、工具まわりを円錐形状に近似した円錐形状干渉モデルデータとワークの形状データとから工具径路における工具とワークとの干渉チェックを行いながらボールエンドミルとワークとの相対姿勢を制御して加工を行う。またその後のヘール加工工具によるワークの仕上げ加工は、ヘール加工工具まわりを頂角部分がない円錐形状に近似し、その截頭円錐形状干渉モデルデータとワークの形状データとから工具径路における工具とワークとの干渉チェックを行いながら、かつヘール加工工具がワーク加工面に対して垂直になるようにヘール加工工具とワークとの相対姿勢を制御して加工を行う。

0008

すなわち、X軸、Y軸、Z軸の互いに直交する直線送り軸と、A軸、B軸、C軸の回転送り軸を有する6軸NC工作機械を用い、その工具主軸にボールエンドミルを装着してワークとの間で相対送りを行ってワークの形状加工を行い、その後前記工具主軸にヘール加工工具を装着してワークとの間で相対送りを行って前記形状加工したワークの仕上げ加工を行う機械加工方法において、前記ボールエンドミルによる形状加工は、ワークの形状データを記憶するとともに、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したボールエンドミルの先端球部の中心と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる円錐形状干渉モデルのデータを記憶し、前記ボールエンドミルの刻々の工具径路における前記ワークと円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行い、前記ワークと円錐形状干渉モデルとが干渉しないように前記ボールエンドミルとワークとの相対姿勢を制御して加工を行う機械加工方法が提供される。

0009

また、前記ヘール加工工具による仕上げ加工は、前記ワークの形状データを記憶するとともに、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したヘール加工工具の先端部と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる截頭円錐形状干渉モデルのデータを記憶し、前記ヘール加工工具の刻々の工具径路における前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行い、前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとが干渉しないように、かつ前記ヘール加工工具の軸線がワーク加工面に対して垂直となるように前記ヘール加工工具とワークとの相対姿勢を制御して加工を行う機械加工方法が提供される。

0010

更に、工具主軸にボールエンドミルを装着してワークとの間で相対送りを行ってワークを形状加工し、その後前記工具主軸にヘール加工工具を装着してワークとの間で相対送りを行ってワークの仕上げ加工を行う機械加工装置において、ボールエンドミルを装着して回転可能であり、ヘール加工工具を装着して工具軸線まわりのC軸回転送り制御可能な工具主軸を有するとともに、X軸、Y軸、Z軸の直線送りおよびA軸、B軸の回転送りの制御可能な6軸NC工作機械と、ワークの形状データ、前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したボールエンドミルの先端球部の中心と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる円錐形状干渉モデルのデータ、及び前記6軸NC工作機械の工具主軸に装着したヘール加工工具の先端部と、工具ホルダ、工具主軸等の最外側部とを結んでできる截頭円錐形状干渉モデルのデータを記憶する記憶手段と、前記ボールエンドミルの刻々の工具径路における前記ワークと円錐形状干渉モデルとの干渉演算及び前記ヘール加工工具の刻々の工具径路における前記ワークと截頭円錐形状干渉モデルとの干渉演算を行う演算手段と、前記演算手段の演算結果が干渉なしとなるように前記ボールエンドミルとワークとの相対姿勢を制御し、または前記演算手段の演算結果が干渉なしとなり、かつ前記ヘール加工工具の軸線がワーク加工面に対して垂直となるように前記ヘール加工工具とワークとの相対姿勢を制御する姿勢制御手段と、を具備した機械加工装置が提供される。

0011

ボールエンドミルによるワークの形状加工は、工具まわりを円錐形状に近似した円錐形状干渉モデルのデータと、ワークの形状データとを用いて、干渉有無の数値演算を行い、工具とワークとの干渉がない場合は、A軸、B軸は変化させず、干渉のある場合は、干渉がなくなるまでA軸、B軸を最小角度回転させ姿勢制御を行いながら加工する。

0012

ヘール加工工具によるワークの仕上げ加工は、工具まわりを頂角部分が切断された円錐形状に近似した截頭円錐形状干渉モデルのデータと、ワークの形状データとを用いて、干渉有無の数値演算を行い、干渉がなく、しかもヘール加工工具がワーク加工面に対して垂直となるようにA軸、B軸、C軸を回転させ姿勢制御を行いながら加工する。よって工具とワークとの干渉チェックを自動的に行いながら、1回の段取りでワークを形状加工から仕上げ加工まで一貫して機械加工できる。

0013

本発明を図面に即して説明する。図1は本発明の機械加工方法の順序を示すフローチャート図2は本発明の機械加工装置の構成ブロック図、図3は本発明のボールエンドミルによる形状加工の説明図、図4は本発明のヘール加工工具による仕上げ加工の説明図、図5(a),(b)は図4のヘール加工工具の側面図と正面図、図6キャラクタラインの加工の説明図である。

0014

本発明で用いるNC工作機械は、X軸、Y軸、Z軸の互いに直交する直線送り軸と、A軸、B軸、C軸の回転送り軸を有した6軸NC工作機械1である。A軸、B軸はテーブル側回転運動しても良いし、主軸頭側が回転運動しても良いが、C軸は工具主軸がその軸線まわりに回転送り制御可能になっている。また工具主軸23は、C軸制御から解放されて、回転形工具を装着して高速回転することも可能である。

0015

まず、図8に示すワーク21の曲面S1,S2の形状加工について、図5を用いて説明する。6軸NC工作機械1のテーブルにワーク21を固定し、工具主軸23にフェイスミルやスクエアエンドミルを装着し、まず直線状の荒取り加工を行う。荒取り加工後のワーク加工面を符号25を付した実線で示してある。次に工具主軸23にボールエンドミル27を工具ホルダ29を介して装着する。ボールエンドミル27の先端の工具中心31を頂点とし、工具ホルダ29または工具主軸23の最外側と前記頂点(工具中心31)とを結んでできる円錐形状を考える。この円錐形状は工具まわりの複雑な形を単純な形に近似したもので、円錐形状干渉モデル33と呼ぶものである。すなわちこの円錐形状干渉モデル33の頂点31が、工具径路35上を移動したとき、ワークの荒取り加工面25と干渉しない工具姿勢にA軸、B軸を制御する必要がある。この制御を行う時の干渉演算を簡単化するためにこの円錐形状干渉モデル33を設定したのである。

0016

円錐形状干渉モデル33が工具径路35上を移動するというのは、とりも直さずボールエンドミル27でワーク21を形状加工することである。図5は、ワーク21の左から右へボールエンドミル27を送る状態を示してある。

0017

ここでボールエンドミル27のワーク21に対する最適工具姿勢について考える。ボールエンドミル27は、その軸線上の切刃およびその付近の切刃は回転半径が小さいので、切削速度は低い。軸線から外ざかる程回転半径が大きくなるので切削速度は大きくなり、最外周で切削速度は最大となる。切削速度が高い程加工能率も良いし、加工面粗度も良くなる。よってボールエンドミル27をワーク21に対して極力寝かせた姿勢で加工するのが最適である。本実施例では円錐形状干渉モデル33がワークの荒取り加工面25に干渉しないでかつ図5の角度α(工具径路35に引いた接線と工具軸線とのなす角)が最小となる工具姿勢を最適とする。

0018

また工具径路35(一点鎖線)は、最終加工形状37(二点鎖線)からエンドミル27の工具半径分オフセットして得られる形状であり、予め数値データとして求めておくものである。ボールエンドミル27によるワーク21の形状加工は、回転するボールエンドミル27とワーク21とをX軸、Y軸、Z軸、A軸およびB軸の送り動作によって相対移動させ、またピックフィードを与えて行う。このようにして最終形状に近い形状にまで中仕上げすることを形状加工と言う。なお、本実施例では、角度αを干渉の生じない最小値となるように姿勢制御する場合を述べたが、工具軸線がZ軸と平行な初期状態からスタートし、円錐形状干渉モデル33がワーク荒取り加工面25と干渉するときのみ、A軸、B軸を最小量変更して干渉回避を行うような姿勢制御を行っても良い。

0019

次に図8に示したキャラクタラインの加工方法について説明する。一般に面と面とが交差する部分をキャラクタラインと呼び、本実施例のキャラクタライン41は、曲面S1とS2とが交わってできた曲線状の交線である。このキャラクタライン41をヘールバイト43で加工するのであるが、前述の形状加工の終了後、6軸NC工作機械1の主軸23の工具を自動工具交換装置によってヘールバイト43と交換し、ヘールバイト43の先端がキャラクタライン41に沿ってX,Y,Z軸の合成送り動作で送られる際、ヘールバイト43がワーク21と干渉しないようにA,B,C軸を用いて姿勢制御するのである。このようにしてワーク21のキャラクタライン41がヘール加工される。

0020

次に図6、図7により、ワーク21の曲面S1,S2の仕上げ加工について説明する。キャラクタラインの加工が終わると、6軸NC工作機械1の工具主軸23に自動工具交換装置によってヘール加工工具51を装着する。このヘール加工工具51の側面図が図7(a)で、その矢視bから見た正面図が図7(b)である。

0021

このヘール加工工具51は先端に矩形の切刃部を有したバイト53と、バイト53を固着する円柱形状の軸部55とから成っている。軸部55には軸線と直交するようにスリット57が刻設され、切削反力によりヘール加工工具51が弾性変形し得るようになっている。軸部55は工具ホルダ29を介して工具主軸23に装着され、工具主軸23はその軸線まわりにC軸制御可能になっている。本実施例では、バイト53の刃先中心が工具軸線上に位置するように構成されているが、必ずしも刃先中心と工具軸線とが一致する必要はない。

0022

このように構成されたヘール加工工具51が、C軸制御される、つまり軸線まわりに360度回転運動してもワーク21と干渉しない領域を近似的に表わしたのが截頭円錐形状干渉モデル59である。この截頭円錐形状干渉モデル59は、バイト53の先端部、すなわち刃先の角と、軸部55、工具ホルダ29、工具主軸23のうち一番最外側に張り出している部分とを結んだ直線でできる円錐形状から、バイト53の先端が平らな切刃で構成されているので頂角部分を切断した截頭円錐形状を数値データとして表わしたものである。

0023

さて、このヘール加工工具51でワーク21の曲面S1を仕上げ加工する方法を説明する。前述のキャラクタライン41に近い部分からワーク21の左側端まてを最終加工形状37(工具径路)に沿ってバイト53の刃先中心を動かせば、先のボールエンドミル27による形状加工の削り残し部分を削り取ることができる。

0024

このとき截頭円錐形状干渉モデル59とワーク21との干渉回避およびヘール加工工具51のバイト53とのなす角度の制御が行われる。干渉回避は、曲面S1の最終加工形状データと截頭円錐形状干渉モデルデータとが交わるか交わらないかを演算し、交わる時は、A,B,C軸を所定の優先度で変更して交わらない回転送り量を求める。かつ、このときの工具軸線と最終加工形状37に工具の進行方向に引いた接線とのなす角度θが直角であるかを確認し、直角でなければ直角になるようにA軸制御を行う。角度θを直角にすると干渉が生じる場合は、直角に近い所定許容角度範囲、例えば75゜〜105゜に入るように工具とワークとの相対姿勢制御を行う。

0025

ここで、角度θが直角またはその所定許容角度範囲に設定するのは、ヘール加工工具51は、切削反力によって弾性変形するものであるが、工具姿勢によって弾性変形の特性が変わり、例えば工具軸線方向のたわみ量が加工箇所によって変わったり、ワーク加工面に切刃が食い込む方向に弾性変形して、加工面を荒したりし、加工精度、面粗度に悪影響を与える。従って角度θを常時直角に維持して加工するのが好しいが、加工面の勾配、壁面の立上りなどの条件によって直角を維持していたのでは干渉回避ができない場合は、予め設定した直角に近い許容角度範囲に入るように姿勢制御する。

0026

このようにして曲面S1をヘール加工工具51で順次仕上げ加工する。曲面S1の加工が終了したら、ヘール加工工具51の向きを逆にして、曲面S2を同様に仕上げ加工する。なお、曲面S1から曲面S2へキャラクタライン41をまたいで一回のパスでヘール加工工具51を移動させ仕上げ加工しても良い。その場合においても、截頭円錐形状干渉モデル59とワーク21との干渉チェックおよび工具姿勢の制御を行うことは同様である。

0027

次に、前述の曲面S1,S2を有したワーク21の機械加工方法および装置について、図1図4を参照してまとめる。コンピュータのワーク形状記憶部3に予め入力、記憶した荒取り加工面25のワーク形状データ、工具径路データ記憶部5に予め入力、記憶したボールエンドミル27の工具径路35のデータ、及び干渉モデルデータ記憶部7に予め入力、記憶した円錐形状干渉モデル33のデータを干渉演算部9へ読み込む。このとき、最初のA軸、B軸の位置(初期値)も同時に読み込む(ステップS1)。干渉演算部9は、工具径路35を細分化し、細分化した最初の地点におけるワーク形状と円錐形状干渉モデルとが交わるか否か、つまり干渉するか否かの干渉演算をする(ステップS2)。ステップ3で干渉チェックをし、干渉がなければA軸、B軸の値をそのままにして、細分化した次の地点における干渉演算へと進む。ステップS3で干渉がある場合は、ステップS4へ進み、A軸、B軸を所定の優先度に従って所定量変更し、もう1度干渉演算をし、干渉がなくなるまで繰り返し、干渉回避できるA軸、B軸の回転送り量を決定する。この干渉回避のA軸、B軸回転送り量を決定するのが姿勢制御部11で行われる。このルーチンを細分化した各地点で順次行い、最後の地点まで到達したら形状加工を終了する(ステップS5)。

0028

この処理はボールエンドミル27による形状加工を行いながらリアルタイムで行っても良いし、予めシミュレーションして全地点のA,B軸の送り量を求めてから形状加工に入っても良い。このように、姿勢制御部11からの出力、つまりX,Y,Z,A,B軸の指令が6軸NC工作機械1に入力されて、形状加工が行われるのである。

0029

ステップ5で形状加工が終了すると、ヘール加工工具51による仕上げ加工に入る。ワーク形状データ記憶部3に予め入力、記憶した最終加工形状37のデータ、工具径路データ記憶部5に予め入力、記憶したヘール加工工具51のバイト53先端中心軌跡に相当するヘール加工工具の工具径路データ、及び干渉モデルデータ記憶部7に予め入力、記憶した截頭円錐形状干渉モデル59のデータを干渉演算部9へ読み込む。このとき、最初のA軸、B軸、C軸の位置(初期値)も同時に読み込む(ステップS6)。

0030

干渉演算部9は、工具径路を細分化し、細分化した最初の地点におけるワーク形状と截頭円錐形状干渉モデルとが交わるか否か、つまり干渉するか否かの干渉演算をする(ステップS7)。ステップS8で干渉がなければA軸、B軸、C軸の値をそのままにして、細分化した次の地点における干渉演算へと進む。ステップS8で干渉がある場合は、ステップS9へ進み、A軸,B軸,C軸を所定の優先度に従って所定量変更し、もう1度干渉演算をし、干渉がなくなるまで繰り返すと同時に角度θが所定角度範囲に入るという条件を満足させ、干渉回避のA軸、B軸、C軸の回転送り量を決定する。この干渉回避のA軸,B軸,C軸回転送り量を決定するのは、姿勢制御部11で行われる。このルーチンを細分化した各地点で順次行い、最後の地点まで到達したら終了する(ステップS10)。この処理は、ヘール加工工具51による仕上げ加工を行いながらリアルタイムで行っても良いし、予めシミュレーションして全地点のA,B,C軸の送り量を求めてから仕上げ加工に入っても良い。このように、姿勢制御部11から出力、つまりX,Y,Z,A,B,C軸の指令が6軸NC工作機械1に入力されて、仕上げ加工が行われるのである。

0031

なお、キャラクタライン41のヘール加工は、形状加工と仕上げ加工との間に入るのであるが、フローチャートでは図示を省略してある。

発明の効果

0032

以上の説明からわかるように、本発明は、1台の6軸NC工作機械を用いて、ワークの1回の段取りでボールエンドミルによる形状加工およびその後のヘール加工工具による仕上げ加工を自動的に一貫して行うことができる。また、ワークと工具との干渉チェックを自動的に行うことができ、プログラマによるNCプログラミング時の干渉チェックの手間が省ける。また、ヘール加工工具による仕上げ加工において、ヘール加工工具のワークの加工面に対する相対姿勢を略一定の適正角度に維持するので、加工精度および面粗度の良い加工ができる。更に、従来は、手仕上げ工程をできるだけ短縮すべく、つまり、ボールエンドミルの形状加工の削り残しをできるだけ少くするため、非常に細かいピックフィードで時間をかけて行っていた形状加工を、本発明では短時間化し、後工程のヘール加工で機械的に仕上げ加工できるようにして、ワークの機械加工における総加工時間の短縮にも効果が出た。

図面の簡単な説明

0033

図1本発明の機械加工方法の形状加工部分を示すフローチャートである。
図2本発明の機械加工装置の構成ブロック図である。
図3本発明のボールエンドミルによる形状加工の説明図である。
図4本発明のヘール加工工具による仕上げ加工の説明図である。
図5(a)は図6のヘール加工工具の側面図、(b)はその矢視bから見た正面図である。
図6キャラクタラインの加工の説明図である。

--

0034

1…6軸NC工作機械
3…ワーク形状データ記憶部
5…工具径路データ記憶部
7…干渉モデルデータ記憶部
9…干渉演算部
11…姿勢制御部
21…ワーク
23…工具主軸
25…荒取り加工面
27…ボールエンドミル
29…工具ホルダ
31…工具中心(円錐形状干渉モデルの頂点)
33…円錐形状干渉モデル
35…工具径路
37…最終加工形状
51…ヘール加工工具
53…バイト
55…軸部
59…截頭円錐形状干渉モデル
S1…曲面
S2…曲面

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ