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技術 所定の空間を外部の騒音から保護するための装置および方法

出願人 ジャン-クロードドコー
発明者 ジャックリュウィネマシアフィンク
出願日 1993年12月10日 (27年2ヶ月経過) 出願番号 1993-345734
公開日 1994年8月23日 (26年5ヶ月経過) 公開番号 1994-236191
状態 未査定
技術分野 建築環境 防音、遮音、音の減衰
主要キーワード スプリアス反射 保護空間 網目状ネットワーク 剛性フレーム 仮想アレイ 回転球 計算関数 最短周期
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年8月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

目的

部屋(3)内の空間(2)を外部ノイズEから保護すること。

構成

上記空間から距離Aに配置されノイズEを受ける音響センサ(11i)のアレイと、空間からAよりも短い距離Bに配置された音響源(15k)のアレイを使用し、これら音響源に信号Sを加える。これらの信号は、空間を区画する仮想バリア(6)により支持された音響源(10i)により発射されたパルスからのセンサ(11j)で集められたインパルス応答、および上記音響源(15k)により発射されたパルスからの上記音響源(10i)と同一の場所に設置されたセンサ(12)で集められたインパルス応答からそれぞれ直接推定される2つの関数fij(t)とgik(−t)と関数Ej(t)との二重畳み込み積の合計となる。

概要

背景

これら空間の外部から発生するノイズに関して、所定の空間を保護したい場合は多い。当該空間は、特に座っている状態または横たわっている状態にある個人の頭部が占めるようになっている空間である。所望の音響的保護(防音)を得たい時、当該個人がかかる空間の内部に頭部を維持し続ける限り、外部の騒音から防音される。

かかる音響的な保護を保証するため、これまでに当該空間とその空間の外部との間に防音用仕切りを介在させることが提案されている。かかる仕切りによって得られる防音は限られており、前記仕切りによって得られる物理的な障害物は不自由であることが多い。

かかる空間に対し、空間において受信される所定の音と同じ振幅および逆位相の「カウンターノイズ」を加えることにより、かかる音を相殺することも提案されている。

しかしながらかかるタイプの相殺法は能動的な減衰倍加することが多く、音源から被保護空間へ送られる比較的純粋な正弦波状の音に対してしか有望な結果が得られない。

特に、この方法ではランダムノイズを正しく処理することは不可能であり、当該空間の側方部が仕切り、下方部が床、上方部が天井により区画されて室内にあるような空間では、前記部屋を区画している種々の壁のみならず、これら部屋内に存在する他の障害物、例えば家具の上で生じるノイズの反射または反響現象を制御して相殺することは、ほとんど不可能であった。

概要

部屋(3)内の空間(2)を外部ノイズEから保護すること。

上記空間から距離Aに配置されノイズEを受ける音響センサ(11i)のアレイと、空間からAよりも短い距離Bに配置された音響源(15k)のアレイを使用し、これら音響源に信号Sを加える。これらの信号は、空間を区画する仮想バリア(6)により支持された音響源(10i)により発射されたパルスからのセンサ(11j)で集められたインパルス応答、および上記音響源(15k)により発射されたパルスからの上記音響源(10i)と同一の場所に設置されたセンサ(12)で集められたインパルス応答からそれぞれ直接推定される2つの関数fij(t)とgik(−t)と関数Ej(t)との二重畳み込み積の合計となる。

目的

本発明の目的は、特に、例えば窓を通過する所定の好ましくない方向からの、部屋の外部で生じた自然の騒音から室内の空間を保護できるようにすることにより、これら欠点のすべてを解消することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

防音すべき空間(2)内に配列された点iを構成する同じ網状の仮想アレイ(6)から2つの異なる距離AおよびB(距離Bは距離Aよりも短い)にそれぞれ配列された相殺すべきノイズEj(t)を受ける音響センサ(11j)のアレイ(8)と、音響源(15k)のアレイ(13)と、前記センサと前記音響源との間に介在され、(A−B)/v(ここでvは空気中の音速である)よりも短い時間内で各ノイズEj(t)に対する音響源(15k)に同時に印加すべき複数の信号Sk(t)(各信号Sk(t)は下記の式に等しい)を計算するよう構成された電子回路(16)を備え、

請求項

ID=000003HE=015 WI=074 LX=0230 LY=0950式中、各関数fji(t)は点iに位置すると仮定される音響源(10j)からの短い音響パルスの発射により、上記センサアレイのうちの添え字jのセンサ(11j)で発生されるノイズに対応する、あらかじめ測定され記憶されたインパルス応答である相反関数fij(t)と同一であり、各関数gik(−t)は上記音響源のアレイのうちのkの音響源(15k)により発生される短い音響パルスの発射により、点iに位置する仮定したセンサ(12i)で発生するノイズに対応する、あらかじめ測定され記録されたインパルス応答である相反関数gki(t)に等しい関数gjk(t)から計算されることを特徴とする外部ノイズから所定空間を保護する装置。

請求項2

処理すべき音波特徴付け最短周期の8分の1すなわちセンサの感度に対して選択されたレンジ最高周波数に、実質的に対応するレートでサンプリングをすることにより、信号Sの計算に必要なEj(t)の検出を実行することを特徴とする請求項1記載の装置。

請求項3

10ヘルツと10000ヘルツとの間に、センサ(11j)が検出し得る周波数バンドが含まれることを特徴とする請求項1または2記載の装置。

請求項4

アレイ(6、8、13)の各々を構成する音響要素(10i、11j、12i、15k)の数は、数十、特に10〜100までの数であり、各アレイにおいてこれら要素を相互に分離している距離は10センチメートルの大きさであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。

請求項5

距離AとBとの差は1メートルの大きさであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の装置。

請求項6

各信号Sk(t)は下記の式に等しく、

請求項

ID=000004HE=010 WI=045 LX=1275 LY=0300ここで、式hjk(t)は下記の式

請求項

ID=000005HE=010 WI=055 LX=1225 LY=0500に等しい、あらかじめ測定され記録された関数であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の装置。

請求項7

音響的に保護すべき空間(2)の近くに、この空間の少なくとも一部を区画するように音響源が設置された複数の点iを構成する網状アレイ(6)が配置され、第1時間では前記点iに音響源(10i)を配置し、この音響源により短い音響パルスが発射される間、上記永久センサ(11j)の近くで応答fij(t)を測定し、第2時間では点iに音響センサを配置し、上記永久音響源(15k)により短い音響パルスが発射される間、これらセンサの近くで応答gki(t)を測定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の信号Sの計算に用いられるインパルス応答fij(t)およびgki(t)を測定する方法。

請求項8

2つの連続する時間の途中で使用される2つの音響源(10i;15k)とセンサ(11j;12i)のアセンブリの少なくとも一方のうちで、音響源とセンサのそれぞれの役割および位置を相互に置換することを特徴とする請求項7記載の方法。

請求項9

請求項7または8のいずれかに記載の方法を実行するための音響要素(10i;12i)の網状アレイ。

請求項10

関数hjk(t)の計算および記録をする従来の工程を実施することを特徴とする請求項6記載の装置を作動する方法。

技術分野

0001

本発明は、所定の空間、好ましくは室内に配置された空間を外部の騒音(以下ノイズと称す)から保護するための方法および装置に関する。

背景技術

0002

これら空間の外部から発生するノイズに関して、所定の空間を保護したい場合は多い。当該空間は、特に座っている状態または横たわっている状態にある個人の頭部が占めるようになっている空間である。所望の音響的保護(防音)を得たい時、当該個人がかかる空間の内部に頭部を維持し続ける限り、外部の騒音から防音される。

0003

かかる音響的な保護を保証するため、これまでに当該空間とその空間の外部との間に防音用仕切りを介在させることが提案されている。かかる仕切りによって得られる防音は限られており、前記仕切りによって得られる物理的な障害物は不自由であることが多い。

0004

かかる空間に対し、空間において受信される所定の音と同じ振幅および逆位相の「カウンターノイズ」を加えることにより、かかる音を相殺することも提案されている。

0005

しかしながらかかるタイプの相殺法は能動的な減衰倍加することが多く、音源から被保護空間へ送られる比較的純粋な正弦波状の音に対してしか有望な結果が得られない。

0006

特に、この方法ではランダムノイズを正しく処理することは不可能であり、当該空間の側方部が仕切り、下方部が床、上方部が天井により区画されて室内にあるような空間では、前記部屋を区画している種々の壁のみならず、これら部屋内に存在する他の障害物、例えば家具の上で生じるノイズの反射または反響現象を制御して相殺することは、ほとんど不可能であった。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、特に、例えば窓を通過する所定の好ましくない方向からの、部屋の外部で生じた自然の騒音から室内の空間を保護できるようにすることにより、これら欠点のすべてを解消することにある。

課題を解決するための手段

0008

この目的のため、防音すべき空間内に配列された点iを構成する同じ網状の仮想アレイから2つの異なる距離AおよびB(距離Bは距離Aよりも短い)にそれぞれ配列された相殺すべきノイズEj(t)を受ける音響センサマイクロフォン)のアレイと、音響源ラウドスピーカー)のアレイと、前記センサと前記音響源との間に介在され、(A−B)/v(ここでvは空気中の音速である)よりも短い時間内で各ノイズEj(t)に対する音響源に同時に印加すべき複数の信号Sk(t)(各信号Sk(t)は下記の式に等しい)を計算するよう構成された電子回路を備え、

0009

ID=000006HE=010 WI=069 LX=0255 LY=2100
式中、各関数fji(t)は点iに位置すると仮定される音響源からの短い音響パルスの発射により、上記センサアレイのうちの添え字jのセンサで発生されるノイズに対応する、あらかじめ測定され記憶されたインパルス応答である相反関数fij(t)と同一であり、各関数gik(−t)は上記音響源のアレイのうちのkの音響源により発生される短い音響パルスの発射により、点iに位置する仮定したセンサで発生するノイズに対応する、あらかじめ測定され記録されたインパルス応答である相反関数gki(t)に等しい、関数gik(t)から計算されることを特徴とする外部ノイズから所定空間を保護する装置が提供される。

0010

好ましい実施例では、更に次の事項の一つおよび/または他を用いる。

0011

処理すべき音波特徴付け最短周期の8分の1すなわちセンサの感度に対して選択されたレンジ最高周波数に、実質的に対応するレートでサンプリングをすることにより、信号Sの計算に必要なEj(t)の検出を実行する。

0012

10ヘルツと10000ヘルツとの間に、センサが検出し得る周波数バンドが含まれる。

0013

アレイの各々を構成する音響要素の数は、数十、特に10〜100までの数であり、各アレイにおいてこれら要素を相互に分離している距離は10センチメートルの大きさである。

0014

距離AとBとの差は1メートルの大きさである。各信号Sk(t)は下記の式に等しく、

0015

ID=000007HE=010 WI=047 LX=1265 LY=1150
ここで、式hjk(t)は下記の式

0016

ID=000008HE=010 WI=055 LX=1225 LY=1400
に等しい、あらかじめ測定され記録された関数である。

0017

本発明は、上記装置を装備するための特別設計された音響要素のアレイのみならず、信号Sの計算に用いられるインパルス応答fij(t)およびgki(t)を測定するための方法にも関する。

0018

これらの方法は、本発明によれば、音響的に保護すべき空間の近くに、この空間の少なくとも一部を区画するように音響源が設置された複数の点iを構成する網状アレイが配置され、第1時間では前記点iに音響源を配置し、この音響源により短い音響パルスが発射される間、上記永久センサの近くで応答fij(t)を測定し、第2時間では点iに音響センサを配置し、上記永久音響源により短い音響パルスが発射される間、これらセンサの近くで応答gki(t)を測定することを特徴とする。

0019

上記プロセスのうちの2つの連続する時間中に使用される2つの音響源−センサアセンブリの少なくとも一つのうちで、音響源とセンサのそれぞれの役割および位置を置換できる。

0020

関数hjk(t)の使用を考慮する場合、この関数hjk(t)を計算し、記録する従来の工程を更に実行する。本発明はこれら主要な項目のほかに、同時に使用することが好ましく、かつ、以下明瞭となる他の所定の項目を含むものである。

0021

以下添付図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明するが、この実施例は本発明を限定するものではない。

0022

側方部を仕切り4、下方部を床、上方部を天井により区画された部屋3内に配置された比較的限定された空間2をランダムノイズE(矢印1で略表示)から保護するものとする。これらノイズEは、例えば部屋の外から空いた窓または閉じた窓5を通して進入ものである。

0023

空間2は例えば直径が1メートルの大きさの回転球形または円筒形であり、その中心部はノイズEからの遮断望む人の頭部が占めるようになっており、この人は例えばの前に座っているか、ベッドに横になっている。

0024

問題を解決するため、それ自体公知である能動的減衰技術を用いる。この技術は、トラブルを生じるノイズから所定の点を保護するため、この点でカウンターノイズを発生することから成る。このカウンターノイズは前記ノイズに対し逆であり、この点においてこれらノイズにカウンターノイズを加えるとゼロの合成ノイズを発生し、すなわち前記ノイズを消去させるように決定される。

0025

これまで提案されている実施例は、次の2つの条件が満たされた時に限り満足されることが証明されている。

0026

すなわち、ノイズが所定のモーターまたは楽器により発生されるような純粋な正弦波状の音から構成されていること。部屋の壁等の障害物にてこの音が反射したり反響したりすることなく、音源から被保護点まで前記音が排他的かつ直接的に伝搬すること。

0027

本発明はノイズがランダムであり、部屋3の壁4により反射または反響する場合でも、上記のように構成される空間2において好ましくないノイズを減衰または解消するという課題の解決案を提案するものである。

0028

この目的のため、以下を実施する。2つのバリアまたはアレイ6および8の各々は別個の音響要素から成り、これら要素は音に対して格子状の剛性フレーム(7、9)により互いに分離されたままであり、ノイズEの音源と音響的に保護すべき空間2との間に介在される。

0029

これら2つのバリアまたはアレイ6と8とは、平均距離Aだけ互いに離間している。

0030

これら2つのアレイのうちの第1アレイ6は、音響的に保護すべき空間2を少なくとも部分的に占める個々の点またはノードi−1、i、i+1...の一般に3次元網目状ネットワークを構成している。

0031

このアレイが含む音響要素は、第1時間において前記ノードに位置する音響源(ラウドスピーカー等)10i−1、10i、10i+1...となっている。

0032

第2バリア8を構成する音響要素については、これらは前記バリアの種々の点、すなわち「ノード」j−1、j、j+1...に位置するセンサ(マイクロフォン)11j−1、11j、11j+1...である。次に各音響源10iからの短い音響パルスの発射により、各センサ11jで発生するノイズの各々に対応するインパルス応答fij(t)を時間tの関数と決定する。

0033

上記のように定義されたインパルス応答fij(t)は、上記センサがおかれていた種々の点jに、音響源を配置した場合の音響源からの短い音響パルスの発射に応答する、上記音響源10iと同じ位置に置いたと仮定したセンサに検出される逆インパルス応答fji(t)と全く同じとなるという相反定理を本願で適用する。

0034

この相反定理は、特にこの部屋3の壁またはこの部屋内の他の障害物、例えば家具による音響波のすべての反射または反響を考慮したものであり、これら反射は図中線Rによって略して示されている。

0035

この定理を適用すると、アレイ6の点iの各々に達する合成ノイズが点jの各々で受信される各所定の全体ノイズEj(t)に対して計算される。この合成ノイズは次の畳み込みの積で表される。

0036

0037

点jの組により受信されるノイズEj(t)に応答して点iの各々に達する全ノイズFi(t)を次に決定する。これらノイズは矢印1で表示されているものである。この全ノイズFi(t)は下記のように表される。

0038

0039

次にアレイ6の音響源10iの各々を音響センサ12iと置き換えて、これら音響源と全く同じ位置iに配置する。

0040

先に述べたものと同じ種類の第3バリアすなわちアレイ13をアレイ6の中間領域からほぼ距離Bの点に配置する。このBはAよりも短く、アレイ13は剛性フレーム14から成り、これらフレームはフレームの別々の点すなわちノードk−1、k、k+1に位置する複数の音響源15k−1、15k、15k+1...を互いに離間し続けている。

0041

次に音響源15kからの短い音響パルスの発射により、センサ12iで発生するノイズに対応する各インパルス応答gki(t)を決定する。上記の相反定理により、各関数gki(t)は相反関数gik(t)に厳密に等しい。

0042

従って、点iにある音響源によりこれら点から発射されると見なされるノイズFi(t)に応答してアレイ13の点kの各々で生じるノイズGk(t)は、下記の式に等しくなる。

0043

0044

この式は第1アレイ6の種々の点iの近くでノイズFi(t)を生じさせることにより、アレイ13の近くで発生するノイズを極めて正確に決定できるようにするので、有益である。

0045

次に、後者のノイズFi(t)は部屋3へ相殺すべき好ましくないノイズEj(t)を加えることにより、前記点iの近くで発生するノイズである。

0046

これら点iの近くにおける好ましくない入射ノイズEj(t)からの妨害を相殺するための好ましいカウンターノイズを計算するためには、すなわちこれら好ましくないノイズにより点iの近くで生じるノイズFi(t)を皆無にするかまたは少なくとも大幅に減衰するには、次の点が必要である。

0047

変数(t)を上記式IIに入る応答関数gik(t)内の変数として変数(−t)と置換すること。対応する音響源15に各合成信号の逆信号Sk(t)を印加すること。

0048

点kの各々でカウンター信号gik(−t)が発射されると、点iに向かって発射されるこれに対応する波は、前記点iから前記点kに向かう短い音響パルスの発射に対応する波の逆となるように伝搬し、従って、部屋の壁または他の障害物上での種々の音響反射により、2つの方向に波面の種々の歪みが生じ得るにもかかわらず、この波は点iで合焦されて、前記短パルスをそこで正しく再現する。

0049

より詳細には、これらカウンター信号に対応する逆波面は、過去に初期の「直接」波面により占められていた種々の位置を次々に占めることになる。観察されるこの現象は、映画フィルム後方への投射匹敵するものである。

0050

当該信号Sk(t)は下記の式で表示されるものと見なすことができる。

0051

0052

これら信号Sk(t)を音響源15kに加えると、点iの近くでカウンターノイズC−またはCi(t)−を発生できるようになり、これらノイズは好ましくないノイズEj(t)によりこれら点で発生するノイズFi(t)を無効にできる。このようにすると、空間にはノイズの性質およびその強度と無関係に、かつこの空間に達する前にノイズの成分のうちのいくつかが受ける反射または反響とは無関係に、無音かつ前記ノイズEj(t)がアクセス不能となる。

0053

当然ながら、インパルス応答関数gki(t)を決定した後では、アレイ6は完全に除くことができるので、防音された空間2へのアプローチは完全に自由となる。この点が本発明の重要な利点である。

0054

各ノイズFi(t)を好ましく相殺するには、カウンターノイズCはこれらノイズと同時に点iの近くに到達しなければならない。

0055

これはアレイ6とアレイ18および13とをそれぞれ分けている2つの距離AとBとの間に差がある場合である。音が距離A−Bを進む間に、カウンターノイズを電子的に計算できるようにするには、この差は十分大きくなるように注意しなければならない。

0056

この距離が1メートルほどの大きさであれば、この結果生じる時間(3ミリ秒)は前記電子的な計算を行うには十分である。これは、本発明の概念を可能とした独創的な実測のひとつである。

0057

当該電子回路は、図1におけるブロック16で示される。

0058

これら回路は、図2では多少詳細になっており、記憶および計算ユニット12として示されており、このユニットは一方ではアンプ18jおよびアナログデジタルコンバータ19jから成るチェインにより、音響センサ11jの各々に接続され、他方、デジタルアナログコンバータ20kおよびアンプ21kから成るチェインにより、音響源15kの各々に接続されている。

0059

実際には、センサ11jにより検出されるノイズEj(t)は、連続して用いられることはない。処理すべき音波を特徴付ける最も短い周期の8分の1、すなわちセンサの感度のために選択されたレンジの最大周波数に、実質的に対応するレートで、サンプリングを行う。

0060

センサが検出可能な周波数のレンジには、10〜10,000ヘルツが含まれることが好ましい。

0061

これら条件では、最高周波数は10マイクロ秒に対応する10キロヘルツになるので、サンプリング周波数は12マイクロ秒ごとに行われるサンプリングに対応する80キロヘルツに等しい。

0062

同一のアレイまたはバリアの種々の音響要素を分離している距離に関しては、これら距離は当該周波数のレンジの最小波長の半分に等しい所定の値であることが好ましい。従って、当該距離は10センチメートルの大きさにすることができ、これによりキャンセルすべきノイズの低周波数成分からの特に良好に防音を保証するものであり、実際にこの波長は100ヘルツの周波数に対しては30センチメートルとなる。

0063

バリアまたはアレイの各々を構成する音響要素の数については、この数は数十、特に50〜100までの数に等しい。上記式IIIに入るこれら種々の数の畳み込みの積は、比較的大きくなる。このことは、比較的強力な計算設備を使用することを意味する。

0064

この目的のため、センサ11の各々に一つずつのデジタル信号プロセッサ(DSP)を割り当てできる。

0065

以下述べる有利な改良案によれば、必要な電子的な作業は大幅に簡略化できる。この改良案は、下記の考察に基づくものである。上記式IIIは次のようにも表示できる。

0066

0067

この畳み込みの右側をhjk(t)と表示すると、すなわち

0068

0069

と記載すれば、式IVは下記のようになる。

0070

0071

この式は、点iと関連していないという点で比較的簡単である。当然ながらこれらの点iは関数hの計算の際に関係してくる。

0072

しかしながらこの計算は、メモリ内計算関数hを入れた後も、予備ステップの途中であらかじめ実行でき、この計算は先の解決案よりもよりフレキシブルである。

0073

実際には、このプロセスは次の通りである。まず、点iからの短い初期音響パルスの発射に対応する時間t=0から開始する時間Tの期間にわたって、各インパルス応答fij(t)を測定する。この測定期間は直接伝搬路およびスプリアス反射の双方に対応するインパルス応答のすべてを含むよう、十分長い。

0074

同じ期間Tにわたって同様に各インパルス応答gki(t)を測定する。こうして計算された2つの関数にt=−∞から時間t=0まで、および時間t=Tから時間t=+∞までの2つの期間にわたって、0を補う。逆関数gik(−t)を計算し、記憶する。下記の関数を計算する。

0075

0076

こうして計算された関数を記憶する。これら関数は2つのインパルス応答fij(t)、gjk(t)はそれぞれijおよびikについて対称であるので、jkについて対称である。最後に、上記式IVに従って記憶されていた関数hjk(t)と相殺すべきノイズEj(t)とを畳み込み、逆信号Sk(t)を決定する。

0077

上記改善の結果得られる利点を実証するため、本発明の非限定的な説明により、下記の数値例について述べる。アレイ8は8×8の点j、すなわち64個の点jのネットワークから成る。同様にアレイ13は8×8の点kすなわち64個の点kのネットワークから成る。アレイ6は8×8×8=512個の点iの立方体の3次元メッシュ状のネットワークから成る。時間Tは10ミリ秒に等しく、100キロヘルツのレートでサンプリングを実行する。このサンプリングは読み出しごとに10000サンプルの数に対応しており、各サンプルの分解能は12ビットであり、これは1.5バイトに対応する。従って各読み出しは15000バイトを含む。

0078

上記一般式IIIを直接利用すれば、インパルス応答fij(t)およびgik(−t)の各々をメモリ内に入れなければならない。すなわち2つの族の各々の読み出しは合計で64×512=32768となる。対称性を考慮すればこの数は全体で半分にできる。すなわち各族ごとに16000よりも多い読み出し数に対応する。インパルス応答のこれらの2つの族の畳み込みの積およびこれら積とノイズEj(t)を示す関数との二重畳み込みの積は、強力なコンピュータの使用を必要とする。

0079

上記改良案の場合、関数hを計算し、記憶する予備工程では、i=1からi=512までの512個の下記の畳み込みの積の加算を行わなければならない。

0080

0081

関数hを構成するこの加算の結果を記憶する。次に、カウンターノイズSを実際に発生する工程では、変数jkの対の各々に対し、すなわちjkの系の対称性を考慮し、2080だけのかかる対のすべての数に対して記憶された関数hを決定するだけでよい。

0082

終了時には本発明を実施するために行うべき記憶は、2080×15000バイトすなわち3120メガバイトであり、これは完全に妥当な数となっている。

0083

要約すれば次のように記述できる。採用した数値例に対する予備段階を完了すると、記憶すべき関数の数は2000にすぎず、一方、一般的な式に従った場合は32000であった。

0084

ケースにおいて、2つの因数のうちの第1の因数をEj(t)とするものとして実行すべき畳み込みの積を見なせば、最初のケースでは第2ファクターは2000個の関数で定義されるが、一般的なケースでは約16000×16000=2億5600万個の関数が必要となる。

0085

従って、最終的には採用する実施例とは無関係に、外部のノイズから所定の空間を効率的に保護できる装置が得られる。この装置の構造および作動は上記記載に十分従うものである。

0086

この装置は、従来公知の装置よりも種々の利点、特に、ランダムノイズに対してでも、更に壁が音響反射を防止するよう特別に処理されていないような部屋の内部に該当する空間が配列されていても、防音を特に保証できるという利点を有する。

0087

自明であり、かつ上記記載からすでに明らかであるように、本発明は本願の態様および特別に説明した実施例のみに限定されるものでなく、下記のような変形例のすべてを含むものである。

0088

カウンターノイズを発生するのに用いられるマイクロフォン11jおよび/またはラウドスピーカー15kを、以前使用していたものと同じとせず、アレイ6が存在している時の設備のキャリブレーションまたはセットアップを行う。この場合、使用装置の応答の差を考慮するよう、計算に適当な補正係数を導入する。

0089

ラウドスピーカーにより生じる可変現象および/またはマイクロフォンで測定される可変現象は、圧力ではなくて空気分子の速度である。この場合、計算に適当な補正係数を導入し、一時的な微分または積分により、これら変数のうちの一つから他の変数への切り換えを行う。

0090

関数fおよびgのうちの少なくとも一つを計算する途中において、音響源およびセンサの役割および位置を上記で利用した音響源およびセンサと置き換える。上記相反定理を考慮すれば、各種の点iから発射される短い音響パルスを用いて、更に点jにおける対応するインパルス応答を解析するか、または各種の点jから発射される短い音響パルスを用い、点iにおける対応するインパルス応答を用いることにより、fji(t)に等しいfij(t)を同様に計算できる。特に、すべてのインパルス応答fij(t)およびgik(t)のすべてを決定するよう、点iにおける音響源の配置を考えることができ、音響源15は応答gを決定するよう点kにおいてセンサと置換される。

図面の簡単な説明

0091

図1外部ノイズから部屋の限られた空間を保護するのに適した装置が設けられた部屋を示す略図である。
図2この装置に含まれる電子回路の図である。

--

0092

2 空間
3 部屋
4 壁
6 第1アレイ
8 第2アレイ
10i、10j音響源
11i、11j音響センサ
12i 音響センサ
15k 音響源
E ノイズ

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