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技術 原子力発電所の排気処理設備

出願人 株式会社東芝
発明者 吉野浩一
出願日 1993年2月3日 (27年9ヶ月経過) 出願番号 1993-015793
公開日 1994年8月19日 (26年3ヶ月経過) 公開番号 1994-230180
状態 特許登録済
技術分野 原子力プラント 汚染除去及び汚染物処理 換気3
主要キーワード 工期延長 主排気ダクト 吐出側ダクト 排気処理設備 拡散放出 漏洩試験 海生物 追加作業
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年8月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

目的

放射性区域処理空気排気量を増加させずに主排気ダクト中の放射能濃度規定値以下に制御し、かつ設計進捗による排気量の減少に対応できる設計裕度を有する原子力発電所排気処理設備を提供することを目的とする。

構成

本発明に係る原子力発電所の排気処理設備は放射性区域1a,1b,1cから発生する空気に非放射性区域8から発生する空気を合流させて排気筒7に導く主排気ダクト15から構成される。

概要

背景

一般に、原子力発電所排気処理設備は原子力発電所の各区域から排出される気体送出する排気ファン及び排気ダクト等から構成される。また、その排気は空気中に放射能を含む可能性のある区域(以下放射性区域という)については各区域からの放射性排気ダクトを合流させ、最終的には大気中に拡散放出するため排気筒から行われる。

一方、空気中に放射能を含む可能性のない区域(以下非放射性区域という)については、拡散放出する必要がないため、低所排気口を介して大気に放出される。

以下、図2を参照して原子力発電所の排気処理設備の従来例について説明する。図2において、原子力発電所には放射性区域1a,1b,1c及び非放射性区域8が設けられている。放射性区域1a,1b,1cのうち、放射性区域1aについて説明すれば、放射性区域1aには給気ダクト2aによって冷却及び換気のための空気が供給されている。放射性区域1a内で除熱及び換気に供した空気(以下処理空気という)は、放射性排気ダクト3aによって放射性排気ファン4aに導かれる。この放射性排気ファン4aに導かれた処理空気は、放射性吐出側ダクト5aから主排気ダクト6を介して、排気筒7から大気中に拡散放出される。なお、放射性区域1b及び放射性区域1cについても同様に構成されている。

一方、非放射性区域8については、給気ダクト9によって冷却及び換気のための空気が供給されており、処理空気は非放射性排気ダクト10によって非放射性排気ファン11に導かれる。その後、非放射性区域8における処理空気は、放射能を含まないため、高所からの放出による拡散を考慮する必要がないので、この非放射性排気ファン11によって非放射性吐出側ダクト12を介して低所排気口13へ送出される。

概要

各放射性区域の処理空気の排気量を増加させずに主排気ダクト中の放射能濃度規定値以下に制御し、かつ設計進捗による排気量の減少に対応できる設計裕度を有する原子力発電所の排気処理設備を提供することを目的とする。

本発明に係る原子力発電所の排気処理設備は放射性区域1a,1b,1cから発生する空気に非放射性区域8から発生する空気を合流させて排気筒7に導く主排気ダクト15から構成される。

目的

本発明は係る従来の事情対処してなされたものであり、その目的は、各放射性区域の処理空気の排気量を増加させずに主排気ダクト中の放射能濃度を電気事業法告示によりその仕様に制限をうける規定値以下に制御でき、かつ設計進捗による排気量の減少に対応できる設計裕度を有する原子力発電所の排気処理設備を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

原子力発電所に設置された複数の区域から発生する空気をダクトを介して排気ファンによって排気筒より排気する原子力発電所の排気処理設備において、空気中に放射能を含む可能性のある放射性区域から発生する空気に非放射性区域から発生する空気を合流させて排気筒に導く主排気ダクトを有することを特徴とする原子力発電所の排気処理設備。

技術分野

0001

本発明は原子力発電所排気処理設備に関する。

背景技術

0002

一般に、原子力発電所の排気処理設備は原子力発電所の各区域から排出される気体送出する排気ファン及び排気ダクト等から構成される。また、その排気は空気中に放射能を含む可能性のある区域(以下放射性区域という)については各区域からの放射性排気ダクトを合流させ、最終的には大気中に拡散放出するため排気筒から行われる。

0003

一方、空気中に放射能を含む可能性のない区域(以下非放射性区域という)については、拡散放出する必要がないため、低所排気口を介して大気に放出される。

0004

以下、図2を参照して原子力発電所の排気処理設備の従来例について説明する。図2において、原子力発電所には放射性区域1a,1b,1c及び非放射性区域8が設けられている。放射性区域1a,1b,1cのうち、放射性区域1aについて説明すれば、放射性区域1aには給気ダクト2aによって冷却及び換気のための空気が供給されている。放射性区域1a内で除熱及び換気に供した空気(以下処理空気という)は、放射性排気ダクト3aによって放射性排気ファン4aに導かれる。この放射性排気ファン4aに導かれた処理空気は、放射性吐出側ダクト5aから主排気ダクト6を介して、排気筒7から大気中に拡散放出される。なお、放射性区域1b及び放射性区域1cについても同様に構成されている。

0005

一方、非放射性区域8については、給気ダクト9によって冷却及び換気のための空気が供給されており、処理空気は非放射性排気ダクト10によって非放射性排気ファン11に導かれる。その後、非放射性区域8における処理空気は、放射能を含まないため、高所からの放出による拡散を考慮する必要がないので、この非放射性排気ファン11によって非放射性吐出側ダクト12を介して低所排気口13へ送出される。

発明が解決しようとする課題

0006

上述の従来の原子力発電所の排気処理設備においては、各区域から発生する排気中の放射能を、放射線防護立場から低減させた後に大気中に放出させ、環境に対する影響を最小限にとどめることが考慮されている。

0007

例えば、空気中に放射能を含む可能性のある区域からの処理空気の排気については排気中放射能濃度が3.7×10-2Bq/ccを越える可能性のある場合、主排気ダクトは電気事業法告示に基づく規定により鋼板仕様漏洩に対し気密な構造とすることが義務付けられている。

0008

また、排気筒からの処理空気の放出に関して、前述のとおり大気中に拡散を考慮して放出するが、この拡散には大気の風速及び処理空気の放出量に伴う吹き上げ高さが影響する。従って、排気処理設備の放射性排気ファンの設計については、予め定められた空気中に含まれうる放射能量適合する排気筒からの吹き上げ高さとすることが、本来の除熱・換気機能以外に放射性排気ファンの風容量を設定する一条件となっていた。

0009

このような放射線防護のための設計については、原子力発電所の設置許可及び工事認可の申請時に、設計がこれらの基準を満足していることを確認した上で申請資料に記載する必要がある。

0010

ここで、国内の沸騰水型の原子力発電所を例にとると主排気ダクト中の放射能濃度は、排気量48万m3/hに対して原子力発電所における空気中の放射能発生量評価値が5.0×106Bq/secと設置許可・工事認可上定められていることから3.8×10-2Bq/ccとなる。よって、前述の告示の規制の対象となるため漏洩に対し気密な構造を持つ鋼板仕様の主排気ダクトとして申請していた。また、放射性排気ファンの風容量も空気中の放射能発生量の評価値を考慮した風容量として設計され申請されていた。

0011

この鋼板仕様の主排気ダクトとした場合には、主排気ダクトは各建屋の屋上部に設置されることが多く、建屋工事が完了した後に基礎工事を行い設置工事となるため作業員に負担をかけると同時に長い工期を必要としていた。また、漏洩に対し気密な構造であることの確認のための漏洩試験腐食防止のための塗装等の追加作業を必要としていた。

0012

作業員の負担軽減及び工期短縮のためには、主排気ダクトを建屋工事と一括してできるコンクリートダクト等の簡易排気ダクトとすることが考えられる。しかしながら、排気中の放射能濃度を前述の規定値以下とするために放射性区域の排気量を増加させるのは、各放射性区域の給気ダクト,放射性排気ダクト,放射性排気ファン,及び給気ファン容量増加につながる。よって、これらの原因により同様に作業員に負担をかけると同時に工期延長を引き起こしてしまうという問題があった。

0013

また、放射性排気ファンの風容量は本来区域の除熱・換気の目的で設定されるものであり、従って、設置許可・工事認可申請後に設計の進捗により、区域の熱負荷等が低減できる場合にはその風容量は小さくすることが可能であるはずである。しかし、実際には風容量の低下は排気筒からの吹き上げ高さの低下を意味することから、従来、その場合においても放射性排気ファンの設計変更は実施されず、設計裕度の少ないものとなっていた。

0014

本発明は係る従来の事情対処してなされたものであり、その目的は、各放射性区域の処理空気の排気量を増加させずに主排気ダクト中の放射能濃度を電気事業法の告示によりその仕様に制限をうける規定値以下に制御でき、かつ設計進捗による排気量の減少に対応できる設計裕度を有する原子力発電所の排気処理設備を提供することにある。

課題を解決するための手段

0015

上記目的を達成するため、本発明の原子力発電所の排気処理設備においては、放射性区域から発生する空気に非放射性区域から発生する空気を合流させて排気筒に導く主排気ダクトを有することを特徴とする原子力発電所の排気処理設備を提供するものである。

0016

上記構成の原子力発電所の排気処理設備においては、放射性区域から発生する空気に非放射性区域から発生する空気を合流させて主排気ダクトを介して大気中に放出する。従って、例えば一般的な沸騰水型の原子力発電所において非放射性区域として海水熱交換器区域を考えた場合、排気風量は8万m3/hとなるため主排気ダクト内の風量は56万m3/hとなる。原子力発電所の空気中の放射能発生量は変わらず5.0×106Bq/secであることから、主排気ダクトの放射能濃度は、これらの双方の空気を合流させることによって3.2×10-2Bq/ccとなり、規定値以下に制御することができる。

0017

また、放射性区域の排気量について設計の進捗に伴って熱負荷等が減少した場合には、放射性排気ファンの風容量を低減させても、非放射性区域の処理空気の排気を増やすことによって、放出する空気の放射能濃度を規定値以下に制御することができる。

0018

以下に本発明に係る原子力発電所の排気処理設備の第一の実施例を図1に基づき説明する。図1は本発明に係る原子力発電所の排気処理設備の第一の実施例の系統構成図である。なお、図1において図2と同一部分には同一符号を付し、その部分については構成の説明を省略する。図1において、放射性区域1a,1b,1cからの排気のための構成は図2を参照して説明した従来の構成と同一である。

0019

また、非放射性区域8からの排気のための構成は、非放射性排気ファン11の上流側まで図2を参照して説明した従来の構成と同一である。しかし、非放射性排気ファン11の下流側においては非放射性吐出側ダクト14が接続され、放射性吐出側ダクト5に合流した後、主排気ダクト15を介して排気筒7に接続されている。

0020

このように構成された原子力発電所の排気処理設備においては、放射性区域1a,1b,1cの処理空気が流れる放射性吐出側ダクト5に、非放射性区域8の処理空気の排気を合流させて主排気ダクト15に導き、排気筒7から大気中に拡散放出する。従って、放射性区域1a,1b,1cからの処理空気は非放射性区域8からの処理空気によって放射能濃度の規定値以下となるように制御できる。

0021

また、放射性吐出側ダクト5と非放射性吐出側ダクト14の合流点よりも下流側においては、漏洩に対し気密な構造を有する鋼板仕様のダクトを設ける必要がなくなるため、作業員の負担軽減及び工期短縮が可能なコンクリートダクトを一例とする主排気ダクト15を採用することも可能である。

0022

さらに、放射性区域1a,1b,1cの排気量が除熱・換気設計の進捗により減少した場合、その減少分の風量だけ非放射性区域8から風量を補給することで、排気筒からの吹き上げ高さを維持しながら、排気される放射能濃度を規定値以下に制御することが可能である。

0023

なお、非放射性区域8として前述の海水熱交換器区域を考えた場合には、その処理空気には海生物による臭気が含まれており低所排気口から地上へ低所放出されていたことから、従来は作業員の健康衛生上好ましくなかったが、高度のある排気筒7からの排気となるので改善できる。

発明の効果

0024

以上説明したように本発明の原子力発電所の排気処理設備においては、放射性区域から発生する空気に非放射性区域から発生する空気を合流させた後に主排気ダクトを介して排気筒に送出できるので、放出する空気の放射能を規定値以下に制御することができる。

0025

しかも、放射性区域の排気量について設計の進捗に伴って熱負荷等が減少し、放射性排気ファンの風容量を低減させた場合においても、非放射性区域の処理空気の排気を増やすことによって、放出する空気の放射能濃度を規定値以下に制御することができる。

図面の簡単な説明

0026

図1本発明の原子力発電所の排気処理設備に係る第一の実施例の系統構成図。
図2原子力発電所の排気処理設備の従来例を示す系統構成図。

--

0027

1a,1b,1c…放射性区域2a,2b,2c…給気ダクト
3a,3b,3c…放射性排気ダクト4a,4b,4c…放射性排気ファン
5,5a,5b,5c…放射性吐出側ダクト
6…主排気ダクト7…排気筒
8…非放射性区域9…給気ダクト
10…非放射性排気ダクト 11…非放射性排気ファン
12,14…非放射性吐出側ダクト 15…主排気ダクト

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