図面 (/)
目的
構成
式
(C6 H5)n PCl3-n
概要
背景
概要
クロロフエニルホスフアンの製造方法
式
(C6 H5)n PCl3-n
(上式中、n=1または2である)で表されるクロロフエニルホスフアンを製造するために、トリフエニルホスフアン(C6 H5)3 Pおよび三塩化リンPCl3を300℃以上の温度において反応せしめるあたり、液状のトリフエニルホスフアンおよびガス状の三塩化リンを予め規定されたモル比で、垂直に配置された、長く延びたそして加熱された反応帯域の頂部に供給し、反応帯域の底部より流出する反応生成物を五塩化リンを入れられた滞留帯域内に移し、最後に、滞留帯域を加熱することによって反応生成物よりの過剰の三塩化リンを後続する分留帯域を経て分離する。
目的
従って、本発明の課題は、トリフエニルホスフアンと三塩化リンとを300℃以上の温度において反応せしめ、その際、得られた反応生成物が黄リンを含有しないというクロロフエニルホスフアンの製造方法を提供することである。
効果
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この技術が所属する分野
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請求項1
トリフエニルホスフアン(C6 H5)3 Pと三塩化リンPCl3 とを300℃以上の温度において反応せしめることにより式(C6 H5)n PCl3-n(上式中、n=1または2である)で表されるクロロフエニルホスフアンを製造する方法において、液状のトリフエニルホスフアンおよびガス状の三塩化リンを予め規定されたモル比で、垂直に配置された、長く延びたそして加熱された反応帯域の頂部に供給し;上記反応帯域の底部より流出する反応生成物を五塩化リンを入れられた滞留帯域内に移し;そして滞留帯域を加熱することによって反応生成物よりの過剰の三塩化リンを後続する分留帯域を経て分離することを特徴とする上記クロロフエニルホスフアンの製造方法。
技術分野
Ph3 P 37.0g(141mmol)
背景技術
0001
本発明は、トリフエニルホスフアン(C6 H5)3 Pと三塩化リンPCl3 とを300℃以上の温度において反応せしめることによって式
(C6 H5)n PCl3-n
(上式中、n=1または2である)で表されるクロロフエニルホスフアンを製造する方法に関する。
0002
米国特許第4,521,347号から、ジクロロフエニルホスフアンC6 H5PCl2 およびクロロジフエニルホスフアン(C6 H5)2 PClの混合物の製造方法が知られており、その際、トリフエニルホスフアン(C6 H5)3 Pと三塩化リンPCl3 とがオートクレーブ内で、または電気炉内に存在する石英管内で320ないし700℃の温度において反応せしめられる。
発明が解決しようとする課題
0004
従って、本発明の課題は、トリフエニルホスフアンと三塩化リンとを300℃以上の温度において反応せしめ、その際、得られた反応生成物が黄リンを含有しないというクロロフエニルホスフアンの製造方法を提供することである。
0005
上記の課題の解決は、本発明によれば、液状のトリフエニルホスフアンおよびガス状の三塩化リンを規定されたモル比で、垂直に配置された、長く延びたそして反応された反応帯域の頂部に供給し;上記反応帯域の底部より流出する反応生成物を五塩化リンを入れられた滞留帯域内に移し;そして滞留帯域を加熱することによって反応生成物よりの過剰の三塩化リンを後続する分留帯域を経て分離することによって達成される。
0006
本発明による方法は、更に、選択的に以下の点を実施の態様として包含しうる:
a)反応帯域は、電気加熱式ケイ素/炭化ケイ素管よりなる;
b)反応帯域は、少なくとも部分的に粒状の炭化ケイ素よりなる充填物で満たされている;
c)充填物の炭化ケイ素は、2ないし8mm、好ましくは3ないし6mmの粒径を有する;
d)反応帯域は、炭化ケイ素充填物の領域において、350ないし650℃、好ましくは、500ないし600℃の温度を示す。
0007
本発明による方法に従って得られた反応生成物は、それ故明らかに黄リンを含有しない。何故ならば、それは滞留帯域内に存在する五塩化リンと反応してしまっているからである。
0008
本発明による方法を実施するための装置を添付の図面において、概略的にそして断面において示す。受器1から液状の三塩化リンが第1のポンプ2を介して蒸発器3に供給され、この蒸発器は、流れに従って垂直に配置され、SiSiCよりなり、そして電気的に加熱されうる管4の上端部に結合されている。同様に、炭化ケイ素よりなる充填物で少なくとも部分的に充填されているこの管の上端部には、加熱ジャケットを備えた容器5から液状のトリフエニルホスフアンが第2のポンプ6を介して配量される。管4の下端部から流出する反応生成物は、加熱装置を備え、その中に五塩化リンが存在する滞留容器7に達する。滞留容器7の内容物は、80℃以上の温度に保たれ、その際、滞留容器7からガス状で流出する三塩化リンは、塔8を経て蒸留され、凝縮器9において液化されそしてタンク10内に集められる。
0009
例1(比較例)
受器1(添付図面参照)から第1のポンプ2を用いて3時間以内にPCl32041g(14.9mol)を蒸発器3内に配量した。蒸発器3から流出したガス状のPCl3 は、垂直に配置された、SiSiCよりなりそして電気的に590℃に加熱された、その中に炭化ケイ素よりなる充填物が存在する管4に達した。同時に、加熱用ジャケットを備えた容器5から第2のポンプ6を介して液状のPh3 P816g(3.11mol)が管4の頂部に装入された。滞留容器7内に集められた反応生成物は、その中で少なくとも80℃の温度に保たれ、それによって過剰のPCl3 の大部分は、塔8を経て蒸留され、それは凝縮器9内で液化し、そしてタンク10内に集められた。
0010
PCl3 を富有する反応生成物の蒸留によって、未反応のそれ以上のPCl3のほかに、下記の物質が得られた:
PhPCl2 1284g (7.2mol)
Ph2 PCl 250g (1.1mol)
PhCl 86.7g(0.77mol)
P4 3.3g(27mmol)
Ph3 P 37.7g(144mol)
例2(比較例)
管4を電気的に580℃に加熱し、そして管4の頂部に液状のPh3 P800g(3.05mol)を供給するという変更を加えて例1を繰返した。
0011
PCl3 を富有する反応生成物の蒸留によって、未反応のそれ以上のPCl3のほかに、下記の物質が得られた:
PhPCl2 1189g (6.6mol)
Ph2 PCl 261g (1.2mol)
PhCl 64.4g(0.57mol)
P4 2.2g(18mmol)
Ph3 P 65.8g(0.25mol)
例3(比較例)
管4を電気的に600℃に加熱し、蒸発器3内にPCl3 2905g(21.2mol)を配量し、そして管4の頂部にPh3 P504g(1.92mol)を供給するという変更を加えて例1を繰返した。
0012
PCl3 を富有する反応生成物の蒸留によって、未反応のそれ以上のPCl3のほかに、下記の物質が得られた:
PhPCl2 690g (3.9mol)
Ph2 PCl2 46g (0.21mol)
PhCl 86.6g(0.77mol)
P4 4.3g(35mmol)
Ph3 P <0.1g
例4(本発明による)
PCl3 2473g(18.0mol)をPh3 P965g(3.68mol)と反応せしめ、そして滞留容器7内においてPCl5 70g(0.34mol)(31P- NMR-スペクトロスコープによって捕捉されうる滞留容器7内の粗混合物のP4 含量に関して約100%過剰)を装入したという変更を加えて例1を繰返した。
0013
PCl3 を富有する反応生成物の蒸留によって、未反応のそれ以上のPCl3のほかに、下記の物質が得られた:
PhPCl2 1460g (8.16mol)
Ph2 PCl 201g (0.91mol)
PhCl 115.1g(1.02mol)
P4 <1g
Ph3 P 22.8g(87mmol)
例5(本発明による)
PCl3 2002g(14.6mol)をPh3 P806g(3.07mol)と反応せしめ、そして滞留容器7内においてPCl5 95g(0.46mol)(31P- NMR-スペクトロスコピーによって捕捉されうる滞留容器7内の粗混合物のP4 含量に関して約150%過剰)を装入したという変更を加えて例1を繰返した。
図面の簡単な説明
0014
PCl3 を富有する反応生成物の蒸留によって、未反応のそれ以上のPCl3のほかに、下記の物質が得られた:
PhPCl2 1298g (7.25mol)
Ph2 PCl 214g (0.97mol)
PhCl 91.6g(0.81mol)
P4 <0.1g
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0015
図1本発明による方法を実施するための装置を示す概略説明図である。
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