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技術 画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 高橋朋子
出願日 1993年1月6日 (29年0ヶ月経過) 出願番号 1993-015841
公開日 1994年7月22日 (27年5ヶ月経過) 公開番号 1994-202501
状態 未査定
技術分野 カラー電子写真 電子写真における転写・分離 電子写真における帯電・転写・分離 カラー電子写真
主要キーワード 粘着方式 密着幅 加圧ドラム 落し部材 位置不動 印加効率 剛性ドラム fθレンズ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年7月22日)のものです。
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図面 (16)

目的

感光体上に形成したトナー像を、静電的に中間転写ドラム一次転写し、中間転写ドラム上のトナー像を転写紙に二次転写する画像形成装置において、感光体と中間転写ドラムとの間に形成した電界が、他の要素に悪影響を与える不具合を防止し、かつ転写されたトナー像に濃度むらができることを阻止する。

構成

中間転写ドラム102に、その周方向に分割された多数の電極5を設け、その電極5のうち、感光体101に対向した電極5aに対して、一次転写のための電圧印加すると共に、電極5を、中間転写ドラム102の表面102aから互いに深さの異なる2種類の電極5A,5Bによって構成する。

概要

背景

アナログ複写機デジタル複写機レーザプリンタ或いはファクシミリなどとして構成される従来の画像形成装置は、一般にトナー像担持回転体上に形成されたトナー像を直に記録媒体転写するように構成されている。これに対し、トナー像担持回転体上のトナー像を、一旦、中間転写回転体上に一次転写し、しかる後、この中間転写回転体に対して加圧回転体によって圧接された記録媒体上に、中間転写回転体上のトナー像を二次転写する画像形成装置が提案されている(例えば特公昭46−41679号公報、又は特開平2−183288号公報などを参照)。

この形式の画像形成装置において、トナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体へ一次転写する方法としては、中間転写回転体表面の粘着性を利用する粘着方式や、トナー像担持回転体と中間転写回転体との間に電界を形成し、トナー像担持回転体上のトナー静電的に中間転写回転体表面に引き付け静電方式や、粘着方式と静電方式を併用した方式などが採用される。

ここで、上述の静電方式のみ、又はこれと粘着方式を併用した方式を総称して静電一次転写方式と称することにすると、この方式を採用する場合には、中間転写回転体の内部に、その全周に亘って導電層より成る電極を設け、この電極に対して、トナー像担持回転体上のトナーの帯電極性逆極性電圧印加し、トナー像担持回転体と中間転写回転体との間の電位差を利用して、トナー像担持回転体上のトナーを中間転写回転体の表面に静電的に引き付けるようにすることができる。

ところが、上述のように中間転写回転体の全周に亘って設けられた大きな電極に対して電圧を印加すると、その電圧の印加効率が低下する。

のみならず、かかる電極に電圧を印加すると、中間転写回転体のまわりに配設された他のプロセス機器に対して悪影響を与えるおそれがある。例えば、二次転写後の中間転写回転体の表面に残留するトナーを清掃するクリーニング装置を中間転写回転体のまわりに設けることがあるが、このようなクリーニング装置は、中間転写回転体の表面からトナーを除去するものであるから、この清掃動作時に、中間転写回転体の電極に前述の極性の電圧が印加されていると、クリーニング装置のクリーニング効率が著しく低下する。すなわち、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加する電圧は、中間転写回転体の側へトナーを引き付けるように作用するものであるのに対し、クリーニング装置は、中間転写回転体からトナーを取り除くものであり、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加した電圧がクリーニング装置のクリーニング機能阻害するものとして作用してしまうのである。

このような状況下で、中間転写回転体上の残留トナーを除去するには、クリーニング装置のクリーニング部材に対し、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加した電圧以上の、トナーと逆極性の大きな電圧を印加する必要があり、これによって装置コストとその維持費が上昇する。

また、中間転写回転体上の残留トナーをクリーニング装置によって除去し易くするため、中間転写回転体の電極に対して、中間転写回転体上の残留トナーと同極性の電圧を印加する方法を採用することも可能である。このとき電極に印加する電圧の極性は、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加する電圧の極性と逆極性である。このため、一次転写を行っているときはクリーニングのための電圧を電極に印加することはできない。トナー像の一次転写を終えてから、中間転写回転体表面のクリーニングのための電圧を中間転写回転体の電極に印加しなければならないのである。このように、トナー像の一次転写とクリーニング動作並行して行うことはできないため、中間転写回転体の外径を大きくしてこれを大型化したり、1回の画像形成動作に要する時間を長くしなければならない。

一方、中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写する方法として、中間転写回転体上のトナーを溶融させ、中間転写回転体表面の離型性を利用してその溶融トナー像を記録媒体に二次転写する溶融方式や、記録媒体を中間転写回転体に加圧する加圧回転体と中間転写回転体との間に電界を形成し、中間転写回転体上のトナーを静電的に記録媒体上に二次転写する静電方式や、溶融方式と静電方式を併用した方式などが採用される。

ここでもこの静電方式のみ、又はこれと溶融方式を併用した方式を静電二次転写方式と称することにすると、この方式を採用する場合、中間転写回転体の内部に、その全周に亘って設けた前述の電極に中間転写回転体上のトナーと同極性の電圧を印加するように構成することができる。すなわち、かかる極性の電圧を電極に印加して中間転写回転体上のトナーを記録媒体上に移行させるのであるが、その印加電圧の極性は、トナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体に一次転写するために、中間転写回転体の電極に印加する電圧の極性とは逆の極性である。

従って、この場合も、中間転写回転体上のトナーと逆極性の電圧を電極に印加しながらトナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体に一次転写しているとき、中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写するための電圧を中間転写回転体の電極に印加することはできず、一次転写終了後に二次転写を行わなければならない。このため、中間転写回転体が大型化し、また画像形成動作に長い時間を必要とする欠点を免れない。

そこで、本発明者は、周方向に分割された複数の電極を内部に有する中間転写回転体を用い、トナー像担持回転体に対向する電極に対してトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加してトナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体に一次転写し、また加圧回転体に対向する電極に対してトナーの帯電電極と同極性の電圧を印加して中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写することのできる画像形成装置を提案した。この構成によれば、一次転写又は二次転写動作を、他のプロセス動作に影響を与えることなく実行でき、前述の欠点を回避することが可能である。

ところが、中間転写回転体に設けられた各電極は中間転写回転体の周方向に或る間隔をあけて配設されているため、トナー像担持回転体又は加圧回転体に対向するいくつかの電極に対して電圧を印加したとき、中間転写回転体の表面における電界強度むらが生じてしまい、トナー像担持回転体から中間転写回転体上に一次転写され、又は中間転写回転体から記録媒体上に二次転写されたトナー像に濃度むらが発生するおそれがある。

具体的に示すと、例えばトナー像担持回転体から中間転写回転体へのトナー像の一次転写の場合、トナー像担持回転体と中間転写回転体とが同じ周速度(表面線速度)で回転しながら、その周方向に或る幅をもって接触するが、このとき、その幅内に複数の電極が存在し、その複数の電極に対して電圧を印加したとすると、電極に対応するトナー像部分のトナーは中間転写回転体上に良好に転写されるのに対し、電極の間に対応するトナー像部分のトナーの転写率が低下し、中間転写回転体上に転写されたトナー像に濃度むらが発生する可能性がある。二次転写時にも同様な事態が発生する。

電極に印加する電圧を、その電極から中間転写回転体の表面までの距離に対応させて適正な値に設定すれば、上述した不具合の発生を防止することも可能であるが、このように電極への電圧印加を制御することは容易でなく、またトナーの特性などに応じて、一次又は二次転写時の電極への印加電圧の値を変化させるようなときは、上述の如き電圧の制御は著しく困難となる。

概要

感光体上に形成したトナー像を、静電的に中間転写ドラムに一次転写し、中間転写ドラム上のトナー像を転写紙に二次転写する画像形成装置において、感光体と中間転写ドラムとの間に形成した電界が、他の要素に悪影響を与える不具合を防止し、かつ転写されたトナー像に濃度むらができることを阻止する。

中間転写ドラム102に、その周方向に分割された多数の電極5を設け、その電極5のうち、感光体101に対向した電極5aに対して、一次転写のための電圧を印加すると共に、電極5を、中間転写ドラム102の表面102aから互いに深さの異なる2種類の電極5A,5Bによって構成する。

目的

本発明の目的は、上述した欠点を除去した画像形成装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

所定の極性帯電されたトナーより成るトナー像を表面に形成されるトナー像担持回転体と、該回転体密着しながら、その回転体上のトナー像を一次転写される中間転写回転体と、該中間転写回転体上のトナー像を記録媒体上に二次転写するとき、当該記録媒体を中間転写回転体に対して圧接させる加圧回転体とを有する画像形成装置において、前記中間転写回転体は、その周方向に分割されて配列された複数の電極を内部に有し、これらの電極は、中間転写回転体の表面から互いに深さの異なる少なくとも2種類の電極から成り、少なくとも前記一次転写が行われるとき、トナー像担持回転体に対向する前記電極に対し、トナー像担持回転体上のトナーの帯電極性逆極性電圧印加する第1電圧印加手段と、少なくとも前記二次転写が行われるとき、前記加圧回転体に対向する前記電極に対し、中間転写回転体上のトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する第2電圧印加手段のうち少なくとも一方の電圧印加手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。

請求項2

中間転写回転体の表面側から見て、該中間転写回転体の内部に前記電極の存在しない部分がないように、各電極が配列されている請求項1に記載の画像形成装置。

請求項3

中間転写回転体がトナー像担持回転体又は加圧回転体に圧接したとき、前記複数種類の電極が、中間転写回転体表面からほぼ同一の距離となるように、該電極が中間転写回転体の弾性層内に配設されている請求項1に記載の画像形成装置。

請求項4

前記第1電圧印加手段と第2電圧印加手段が、中間転写回転体の表面に近い方の電極よりも、該表面から離れた方の電極に対して大きな電圧を印加するように構成されている請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。

請求項5

前記複数の電極が、中間転写回転体の端面側から見て、千鳥状に配列されている請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像形成装置。

請求項6

前記第1及び第2電圧印加手段が、前記電極に電圧を供給する電圧供給部材を有し、かつ前記各電極の一部が中間転写回転体の表面側において外部に露出し、その露出した電極部分に前記電圧供給部材が接触して電圧を供給する請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像形成装置。

請求項7

前記電圧供給部材が、中間転写回転体の回転に伴って連れ回わりする導電性ローラより成り、該導電性ローラの周方向における、該ローラと中間転写回転体との接触幅が、中間転写回転体の周方向における、該回転体とトナー像担持回転体との接触幅より狭く、かつ導電性ローラと中間転写回転体とが、中間転写回転体とトナー像担持回転体との前記接触幅の範囲内に対応する位置を占めている請求項6に記載の画像形成装置。

請求項8

前記電圧供給部材が、弾性体の導電性ローラより成り、該ローラのゴム硬度が、これと接触する中間転写回転体部分のゴム硬度よりも低く設定されている請求項6又は7に記載の画像形成装置。

請求項9

第1及び第2電圧印加手段のそれぞれが、互いに深さの異なる各電極にそれぞれ接触する複数の電圧供給部材を有し、各電圧印加手段の複数の電圧供給部材が、中間転写回転体の軸線方向の一方の端部にて外部に露出した電極に接触している請求項1乃至8のいずれか1つに記載の画像形成装置。

請求項10

第1及び第2電圧印加手段のそれぞれが、互いに深さの異なる各電極にそれぞれ接触する複数の電圧供給部材を有し、各電圧印加手段の複数の電圧供給部材が、中間転写回転体の軸方向の一方及び他方の各端部にて外部に露出した電極にそれぞれ接触している請求項1乃至8のいずれか1つに記載の画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、トナー像担持回転体の表面に所定の極性帯電されたトナーより成るトナー像を形成し、このトナー像を中間転写回転体を介して記録媒体転写する画像形成装置に関するものである。

背景技術

0002

アナログ複写機デジタル複写機レーザプリンタ或いはファクシミリなどとして構成される従来の画像形成装置は、一般にトナー像担持回転体上に形成されたトナー像を直に記録媒体に転写するように構成されている。これに対し、トナー像担持回転体上のトナー像を、一旦、中間転写回転体上に一次転写し、しかる後、この中間転写回転体に対して加圧回転体によって圧接された記録媒体上に、中間転写回転体上のトナー像を二次転写する画像形成装置が提案されている(例えば特公昭46−41679号公報、又は特開平2−183288号公報などを参照)。

0003

この形式の画像形成装置において、トナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体へ一次転写する方法としては、中間転写回転体表面の粘着性を利用する粘着方式や、トナー像担持回転体と中間転写回転体との間に電界を形成し、トナー像担持回転体上のトナーを静電的に中間転写回転体表面に引き付け静電方式や、粘着方式と静電方式を併用した方式などが採用される。

0004

ここで、上述の静電方式のみ、又はこれと粘着方式を併用した方式を総称して静電一次転写方式と称することにすると、この方式を採用する場合には、中間転写回転体の内部に、その全周に亘って導電層より成る電極を設け、この電極に対して、トナー像担持回転体上のトナーの帯電極性逆極性電圧印加し、トナー像担持回転体と中間転写回転体との間の電位差を利用して、トナー像担持回転体上のトナーを中間転写回転体の表面に静電的に引き付けるようにすることができる。

0005

ところが、上述のように中間転写回転体の全周に亘って設けられた大きな電極に対して電圧を印加すると、その電圧の印加効率が低下する。

0006

のみならず、かかる電極に電圧を印加すると、中間転写回転体のまわりに配設された他のプロセス機器に対して悪影響を与えるおそれがある。例えば、二次転写後の中間転写回転体の表面に残留するトナーを清掃するクリーニング装置を中間転写回転体のまわりに設けることがあるが、このようなクリーニング装置は、中間転写回転体の表面からトナーを除去するものであるから、この清掃動作時に、中間転写回転体の電極に前述の極性の電圧が印加されていると、クリーニング装置のクリーニング効率が著しく低下する。すなわち、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加する電圧は、中間転写回転体の側へトナーを引き付けるように作用するものであるのに対し、クリーニング装置は、中間転写回転体からトナーを取り除くものであり、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加した電圧がクリーニング装置のクリーニング機能阻害するものとして作用してしまうのである。

0007

このような状況下で、中間転写回転体上の残留トナーを除去するには、クリーニング装置のクリーニング部材に対し、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加した電圧以上の、トナーと逆極性の大きな電圧を印加する必要があり、これによって装置コストとその維持費が上昇する。

0008

また、中間転写回転体上の残留トナーをクリーニング装置によって除去し易くするため、中間転写回転体の電極に対して、中間転写回転体上の残留トナーと同極性の電圧を印加する方法を採用することも可能である。このとき電極に印加する電圧の極性は、トナー像の一次転写のために中間転写回転体の電極に印加する電圧の極性と逆極性である。このため、一次転写を行っているときはクリーニングのための電圧を電極に印加することはできない。トナー像の一次転写を終えてから、中間転写回転体表面のクリーニングのための電圧を中間転写回転体の電極に印加しなければならないのである。このように、トナー像の一次転写とクリーニング動作並行して行うことはできないため、中間転写回転体の外径を大きくしてこれを大型化したり、1回の画像形成動作に要する時間を長くしなければならない。

0009

一方、中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写する方法として、中間転写回転体上のトナーを溶融させ、中間転写回転体表面の離型性を利用してその溶融トナー像を記録媒体に二次転写する溶融方式や、記録媒体を中間転写回転体に加圧する加圧回転体と中間転写回転体との間に電界を形成し、中間転写回転体上のトナーを静電的に記録媒体上に二次転写する静電方式や、溶融方式と静電方式を併用した方式などが採用される。

0010

ここでもこの静電方式のみ、又はこれと溶融方式を併用した方式を静電二次転写方式と称することにすると、この方式を採用する場合、中間転写回転体の内部に、その全周に亘って設けた前述の電極に中間転写回転体上のトナーと同極性の電圧を印加するように構成することができる。すなわち、かかる極性の電圧を電極に印加して中間転写回転体上のトナーを記録媒体上に移行させるのであるが、その印加電圧の極性は、トナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体に一次転写するために、中間転写回転体の電極に印加する電圧の極性とは逆の極性である。

0011

従って、この場合も、中間転写回転体上のトナーと逆極性の電圧を電極に印加しながらトナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体に一次転写しているとき、中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写するための電圧を中間転写回転体の電極に印加することはできず、一次転写終了後に二次転写を行わなければならない。このため、中間転写回転体が大型化し、また画像形成動作に長い時間を必要とする欠点を免れない。

0012

そこで、本発明者は、周方向に分割された複数の電極を内部に有する中間転写回転体を用い、トナー像担持回転体に対向する電極に対してトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加してトナー像担持回転体上のトナー像を中間転写回転体に一次転写し、また加圧回転体に対向する電極に対してトナーの帯電電極と同極性の電圧を印加して中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写することのできる画像形成装置を提案した。この構成によれば、一次転写又は二次転写動作を、他のプロセス動作に影響を与えることなく実行でき、前述の欠点を回避することが可能である。

0013

ところが、中間転写回転体に設けられた各電極は中間転写回転体の周方向に或る間隔をあけて配設されているため、トナー像担持回転体又は加圧回転体に対向するいくつかの電極に対して電圧を印加したとき、中間転写回転体の表面における電界強度むらが生じてしまい、トナー像担持回転体から中間転写回転体上に一次転写され、又は中間転写回転体から記録媒体上に二次転写されたトナー像に濃度むらが発生するおそれがある。

0014

具体的に示すと、例えばトナー像担持回転体から中間転写回転体へのトナー像の一次転写の場合、トナー像担持回転体と中間転写回転体とが同じ周速度(表面線速度)で回転しながら、その周方向に或る幅をもって接触するが、このとき、その幅内に複数の電極が存在し、その複数の電極に対して電圧を印加したとすると、電極に対応するトナー像部分のトナーは中間転写回転体上に良好に転写されるのに対し、電極の間に対応するトナー像部分のトナーの転写率が低下し、中間転写回転体上に転写されたトナー像に濃度むらが発生する可能性がある。二次転写時にも同様な事態が発生する。

0015

電極に印加する電圧を、その電極から中間転写回転体の表面までの距離に対応させて適正な値に設定すれば、上述した不具合の発生を防止することも可能であるが、このように電極への電圧印加を制御することは容易でなく、またトナーの特性などに応じて、一次又は二次転写時の電極への印加電圧の値を変化させるようなときは、上述の如き電圧の制御は著しく困難となる。

発明が解決しようとする課題

0016

本発明の目的は、上述した欠点を除去した画像形成装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0017

本発明は、上記目的を達成するため、所定の極性に帯電されたトナーより成るトナー像を表面に形成されるトナー像担持回転体と、該回転体密着しながら、その回転体上のトナー像を一次転写される中間転写回転体と、該中間転写回転体上のトナー像を記録媒体上に二次転写するとき、当該記録媒体を中間転写回転体に対して圧接させる加圧回転体とを有する画像形成装置において、前記中間転写回転体は、その周方向に分割されて配列された複数の電極を内部に有し、これらの電極は、中間転写回転体の表面から互いに深さの異なる少なくとも2種類の電極から成り、少なくとも前記一次転写が行われるとき、トナー像担持回転体に対向する前記電極に対し、トナー像担持回転体上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加する第1電圧印加手段と、少なくとも前記二次転写が行われるとき、前記加圧回転体に対向する前記電極に対し、中間転写回転体上のトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する第2電圧印加手段のうち少なくとも一方の電圧印加手段を設けた画像形成装置を提案する。

0018

その際、中間転写回転体の表面側から見て、該中間転写回転体の内部に前記電極の存在しない部分がないように、各電極が配列されていると有利である。

0019

さらに、中間転写回転体がトナー像担持回転体又は加圧回転体に圧接したとき、前記複数種類の電極が、中間転写回転体表面からほぼ同一の距離となるように、該電極が中間転写回転体の弾性層内に配設されていると有利である。

0020

また、前記第1電圧印加手段と第2電圧印加手段が、中間転写回転体の表面に近い方の電極よりも、該表面から離れた方の電極に対して大きな電圧を印加するように構成されていると有利である。

0021

さらに、前記複数の電極が、中間転写回転体の端面側から見て、千鳥状に配列されていることが望ましい。

0022

また、前記第1及び第2電圧印加手段が、前記電極に電圧を供給する電圧供給部材を有し、かつ前記各電極の一部が中間転写回転体の表面側において外部に露出し、その露出した電極部分に前記電圧供給部材が接触して電圧を供給するように構成すると有利である。

0023

さらに、前記電圧供給部材が、中間転写回転体の回転に伴って連れ回わりする導電性ローラより成り、該導電性ローラの周方向における、該ローラと中間転写回転体との接触幅が、中間転写回転体の周方向における、該回転体とトナー像担持回転体との接触幅より狭く、かつ導電性ローラと中間転写回転体とが、中間転写回転体とトナー像担持回転体との前記接触幅の範囲内に対応する位置を占めていることが望ましい。

0024

また、前記電圧供給部材が、弾性体の導電性ローラより成り、該ローラのゴム硬度が、これと接触する中間転写回転体部分のゴム硬度よりも低く設定されていることが有利である。

0025

さらに、第1及び第2電圧印加手段のそれぞれが、互いに深さの異なる各電極にそれぞれ接触する複数の電圧供給部材を有し、各電圧印加手段の複数の電圧供給部材が、中間転写回転体の軸方向の一方の端部にて外部に露出した電極に接触していることが有利である。

0026

また、第1及び第2電圧印加手段のそれぞれが、互いに深さの異なる各電極にそれぞれ接触する複数の電圧供給部材を有し、各電圧印加手段の複数の電圧供給部材が、中間転写回転体の軸方向の一方及び他方の各端部にて外部に露出した電極にそれぞれ接触していることが望ましい。

0027

以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。

0028

図1に示した画像形成装置は、トナー像担持回転体の一例であるドラム状の感光体101と、中間転写回転体の一構成例である中間転写ドラム102と、同様に加圧回転体の一例である加圧ドラム103とを有し、感光体101と中間転写ドラム102は互いに圧接する。また中間転写ドラム102と加圧ドラム103も互いに圧接し、画像形成動作時にこれらの要素101,102,103はそれぞれ図1に矢印で示した方向に回転駆動される。

0029

感光体101と中間転写ドラム102、及び中間転写ドラム102と加圧ドラム103の間には、そのそれぞれの圧接力を所定の状態に維持するため、ばねが付設され、例えば、その回転軸同士がばね結合される。また感光体101と中間転写ドラム102、或いは中間転写ドラム102と加圧ドラム103を、シーケンスに応じて圧接させたり、分離させたりすることができるように構成することもできる。またトナー像担持回転体、中間転写回転体及び加圧回転体をベルト状のものから構成することも可能である。

0030

後に詳しく説明するように、感光体101上にトナー像が形成され、このトナー像は、図1に符号Aで示した一次転写位置において中間転写ドラム102上に一次転写される。また中間転写ドラム102上に一次転写されたトナー像は、後述するように中間転写ドラム102と加圧ドラム103との間に給送された記録媒体の一例である転写紙155上に、符号Bで示した二次転写位置において二次転写される。以下、これらの一連の動作の一例を詳細に説明しながら図1に示した画像形成装置の構成を明らかにする。

0031

図1に例示した感光体101は比較的耐圧性耐熱性に優れた有機物感光体であり、かかる感光体101は画像形成動作の開始に伴って、前述のように反時計方向に回転を開始し、該感光体101と中間転写ドラム102は互いに圧接しながら互いに差のない一定の線速度で回転する。このとき、感光体101の表面を帯電チャージャスコロトロンチャージャ)105によって均一に帯電し、その表面電位を約−800Vにする。

0032

次いで、レーザ光学系106により画像信号に基づいて変調されたレーザ光110が、一様に帯電された感光体101の表面を像露光し、感光体101上に所定の静電潜像を形成する。この潜像は、レーザ光110が照射された部分(表面電位は約−100V)をトナー付着部とし、非露光部分(表面電位は約−800V)を背景部とするように形成される。

0033

レーザ光学系106は、図示していない半導体レーザ回転多面鏡107、fθレンズ108、ミラー109などから成り、レーザ変調回路が画像信号に応じて半導体レーザの発光を制御する。

0034

上述の静電潜像は現像装置111によってトナー像として可視像化される。ここに示した現像装置111は、内部に磁石が設けられた非磁性スリーブ104を有し、これが回転することによって、現像装置内粉体状の現像剤が搬送される。この現像剤は高抵抗非磁性トナー磁性キャリアが混合された二成分系現像剤であり、トナーとキャリアは互いに逆極性に摩擦帯電される。本例では、トナーがマイナスに帯電される。

0035

かかる現像剤が、現像バイアス電圧−600Vを印加されて回転するスリーブ104によって、このスリーブと感光体101との対向した現像領域に運ばれ、ここで反転現像が行われる。すなわち、マイナスに帯電したトナーが感光体101に形成された静電潜像の低電位部分に静電的に移行して付着し、高電位部分は地肌部となる。勿論、感光体101上の中間電位部分はそれに応じた密度でトナーが付着する。ここに使用されるトナーとしては、ドット再現性を向上させるために、5μm以下の粒径のものを用いることが望ましく、このためには例えば重合法で作製した粒径分布の狭いトナーであることが有利である。

0036

上述のようにして、所定の極性に帯電したトナーより成るトナー像が感光体101の表面に形成され、かかるトナー像の形成された感光体部分は中間転写ドラム102と圧接する一次転写位置Aに達し、ここで感光体101上のトナー像が中間転写ドラム102の表面に一次転写される。

0037

この一次転写は、中間転写ドラム102上の粘着性を利用した粘着方式、又は感光体101上のトナーを静電的に中間転写ドラム102上に引き付けて移行させる静電方式、或いはこれらを併用した方式などによって行うことができるが、本例では粘着方式と静電方式の併用方式が採用されている。

0038

この方式を採用できるように、中間転写ドラム102は、図2及び図4に一例として示したように、アルミニウムなどの剛性材料より成るドラム状のベース1の上に、厚さ500乃至5000μm、好ましくは2000μm程度でゴム硬度が30乃至80度の絶縁性の弾性層2と、この弾性層2に埋設されていて、カーボンブラックを分散させたポリイミドから成る厚さ30乃至300μm、好ましくは50μmの導電層3と、厚さ10乃至300μm、好ましくは50μmの絶縁層4とから成るシートを、弾性層2を内側にして接着したものから構成されている。

0039

上述の導電層3は、中間転写ドラム102をその軸線方向に切断した図2に示したように、中間転写ドラム102の軸線方向Xには連続しているが、図4に示す如く、その周方向Yには複数に分割され、かつ互いに絶縁されていて、これらによって複数の電極5が構成されている。これらの電極5はベース1に対しても絶縁されている。このように、中間転写ドラム102はその周方向に分割されて配列された複数の電極5を内部に有したものとなっていて、しかもこれらの電極5は、中間転写ドラム102の表面102aから互いに深さの異なる少なくとも2種類の電極、本例では符号5Aと5Bで示した2種類の電極から成るが、これに関連する作用については後述する。

0040

中間転写ドラム102の表面を構成する絶縁層4は、これが感光体101に対して圧接したとき、両者間に充分な接触面積と均一な圧力が得られるように適度な弾性を有する材料から構成することが望ましい。またこの絶縁層4の表面は常温のトナーに対しては粘着性を呈し、後述するように溶融して流動化したトナーに対しては離型性を示す材料から構成されている。このような要求を満たす材料としては、例えばシリコーンゴムを挙げることができる。

0041

上述のように構成された中間転写ドラム102と感光体101の間には、例えば0.3乃至3.0kg/cm程の圧力が加えられ、両者の圧接部は互いに密着する。この状態で、中間転写ドラム102の導電層3には、後述する態様で、感光体101上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧(転写バイアス)が印加され、これによって感光体101と中間転写ドラム102の密着部、すなわち一次転写位置Aで電界が形成され、感光体101上のトナーはその電界の作用で感光体101から中間転写ドラム102へ移転する。

0042

またこのとき、中間転写ドラム102の表面は、前述のように常温のトナーに対しては粘着性を示すので、この粘着力によっても感光体101上のトナーが中間転写ドラム102上に効果的に移行する。

0043

このように、中間転写ドラム102が感光体101に密着しながら感光体101上のトナー像が、該感光体101と中間転写ドラム102との間の電位差と、中間転写ドラム102の表面の粘着力とによって、中間転写ドラム102上に一次転写されるのである。このとき、感光体101と中間転写ドラム102の密着部分では、トナーが両者に挟まれてほとんど運動せず、両者間に形成される電界による静電気力と中間転写ドラム102からの粘着力とによって、トナーは、中間転写ドラム102との付着力が大きくなり、ほとんど界面方向に移動することなく中間転写ドラム102に転移する。

0044

なお、感光体101と中間転写ドラム102との間の印加圧力が上述の範囲を大きく下回わると、両者の密着性が低下し、中間転写ドラム102へのトナー像の転写効率が低下し、又は転写抜けが発生し、逆に圧力が上記範囲を大きく上回わると、感光体101や中間転写ドラム102の極性が変化したり、その駆動源に過大な負荷を与えるので望ましくない。

0045

中間転写ドラム102上にトナー像を一次転写した後の感光体101上に残留するトナーは、クリーニング装置112によって除去され、感光体101表面が清掃される。また図示してない除電器によって感光体101が除電作用を受ける。

0046

一方、給紙部124の給紙ローラ125の回転により転写紙155が矢印C方向に送り出される。このように送り出された転写紙155は、レジストローラ対126によって所定のタイミング、すなわち中間転写ドラム102上のトナー像が転写紙155に整合するタイミングで中間転写ドラム102と加圧ドラム103との間に給送される。

0047

中間転写ドラム102と加圧ドラム103は、同一表面速度で回転しながら、これらの間に給送された転写紙155を挟んで0.3乃至3.0kg/cmの圧力で圧接し、このとき中間転写ドラム102上のトナー像が転写紙155上に二次転写される。加圧ドラム103は、中間転写ドラム102上のトナー像を転写紙155上に二次転写するとき、この転写紙155を中間転写ドラム102に対して圧接させる用をなすものである。転写紙155を加圧ドラム103の周面に巻き付け、これをクランプして、トナー像の二次転写を行うようにしてもよい。

0048

上述の二次転写は、中間転写ドラム102表面の離型性を利用し、或いは中間転写ドラム102上のトナーを静電的に転写紙155に引き付け、又はこれらの両者の作用によって行うことができるが、本例では中間転写ドラム102の表面の離型性と、静電作用の両方の作用によって、中間転写ドラム102上のトナー像を転写紙155に二次転写するように構成されている。

0049

前述のように中間転写ドラム102の表面は、溶融して流動化したトナーに対しては離型性を示す材料、例えばシリコーンゴムによって構成されている。また中間転写ドラム102上のトナー像が、中間転写ドラム102の回転によって中間転写ドラム102と加圧ドラム103との間の二次転写位置Bに至る直前に、中間転写ドラム102に対置された例えば赤外線ランプハロゲンランプより成る熱源132からの光を照射され、これによって中間転写ドラム102上のトナーが加熱され、これが半溶融状態にされる。中間転写ドラム102に図示していないヒータを内設し、これによって中間転写ドラム102上のトナーを加熱してもよく、いずれにしても中間転写ドラム102上のトナー像を構成するトナーが加熱されるのである。

0050

一方、加圧ドラム103はアルミニウムなどにより構成された中空剛性ドラムより成り、その外周面耐圧縮性樹脂が覆われている。かかる加圧ドラム103の内部にもハロゲンランプなどから成る熱源(図示せず)が配設され、互いに圧接した中間転写ドラム102と加圧ドラム103の間の二次転写位置Bを通る転写紙155は、加圧ドラム103内の熱源によって加熱される。さらに二次転写位置Bへ搬送される転写紙155に対しても、図示していない熱源によって熱を与え、転写紙155を加熱するようにしてもよい。

0051

このようにして、中間転写ドラム102上のトナーに熱が加えられ、転写紙155も加熱されるので、中間転写ドラム102と加圧ドラム103の間の二次転写位置Bに、転写紙155と中間転写ドラム102上のトナー像が至ったとき、そのトナーは転写紙155に接触しながら溶融した状態となる。このような溶融トナーに対して中間転写ドラム102の表面は離型性を示すので、中間転写ドラム102上のトナー像は転写紙155上に移行し、そのトナーは転写紙155の繊維中へ浸透する。このように、中間転写ドラム102上のトナーと転写紙155を加熱しながら、又はこれらを加熱した後に、感光体101と中間転写ドラム102とを圧接させながら、中間転写ドラム102上のトナー像を転写紙155上に二次転写するのである。

0052

このとき、中間転写ドラム102の導電層3には、中間転写ドラム102上のトナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧が印加されており、トナーは転写紙155の表面側へ静電的に引き付けられる。この作用と、前述の溶融トナーに対する中間転写ドラム102表面の離型性とによって、中間転写ドラム102上のトナー像は、転写紙155に効率良く二次転写され、これと同時に、転写紙155上に定着される。このようにして転写紙155上に最終画像が形成されるのである。

0053

二次転写位置Bへの転写紙155の供給不良(ジャム)が発生したとき、中間転写ドラム102上のトナーが加圧ドラム103の表面に直に転写されることがないように、間に転写紙155がないときは、加圧ドラム103を中間転写ドラム102から離間させておくように構成することもできる。

0054

中間転写ドラム102と加圧ドラム103の間の二次転写位置Bを通過した転写紙は、排紙ローラ対128によって排紙部131に排出される。

0055

中間転写ドラム102上のトナーは、その二次転写時に転写紙155に効率的に転写されるので、二次転写位置Bを通過した後の中間転写ドラム102上にトナーがほとんど残ることはない。通常はその二次転写時のトナー転写率は99%以上である。しかし、いかなる条件下でも100%の転写率が保証されるわけではないので、図1に示した画像形成装置には、図5にも示すように、二次転写後の中間転写ドラム102の表面を清掃するクリーニング装置113が設けられ、中間転写ドラム102上に残ったトナーが中間転写ドラム102の回転に伴ってクリーニング装置113に至ったとき、その残留トナーが中間転写ドラム102の表面から除去される。

0056

二次転写後の中間転写ドラム102上にトナーが残留する原因としては、中間転写ドラム102上の一部のトナーの溶融が不充分となり、転写紙155の繊維に浸み込むことによる溶融転写が行われなかったことが挙げられる。従って、二次転写位置Bを通過した中間転写ドラム102上に残留するトナーの状態は、熱によりやや変形した粉体状となっている。

0057

図5に例示したクリーニング装置113は、中間転写ドラム102の表面に摺接しながら回転するブラシローラ114と、回収されたトナーを収容するケーシング116を有している。ブラシローラ114は、導電性芯金部114aに、アクリルカーボンなどで構成されたブラシ114bが植設されたものから構成され、ブラシ114bが芯金部114aを通じてアースに落とされている。このようなブラシ114bは、所定の幅Wをもって中間転写ドラム102に接触している。ブラシローラ114は、中間転写ドラム102の表面を清掃するクリーニング部材の一例を構成するものである。

0058

二次転写位置Bを通過した中間転写ドラム102の表面部分は、例えば図5に示したように時計方向に回転駆動されるブラシローラ114のブラシ114bによって摺擦され、その表面に残っているトナーが中間転写ドラム102から掻き取り除去され、ブラシ114bに付着したトナーは掻き落し部材117によって除去される。

0059

このとき、本例では中間転写ドラム102の導電層3に、中間転写ドラム102上の残留トナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧が印加されており、これによる電界の作用によって、中間転写ドラム102上の残留トナーは、その表面から離れる向きの静電気力を受け、クリーニング効率が高められる。このように、熱によりやや変形した粉体状の残留トナーに対して、そのクリーニング時に電気的な力を作用させることにより、中間転写ドラム102に対する残留トナーの付着力に逆らって、このトナーをブラシ114bの方へ引き剥がしやすくするのである。

0060

以上のように図1に示した画像形成装置においては、感光体101上のトナー像を静電一次転写方式によって中間転写ドラム102上に一次転写し、中間転写ドラム102上のトナー像を静電二次転写方式によって転写紙155上に二次転写する。

0061

ここで、静電一次転写方式を採用するには、前述のように中間転写ドラム102の導電層3に対してトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加する必要がある。これに対して静電二次転写方式を実行するには、同じ導電層3に対して、トナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する必要がある。また中間転写ドラム102上の残留トナーを清掃するとき、そのクリーニング効率を高めるため、このクリーニング動作時に中間転写ドラム102の導電層3に対して、残留トナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する。

0062

このように、静電一次転写を実行するのに必要な導電層3への印加電圧の極性と、静電二次転写と中間転写ドラム102のクリーニングを行うのに必要な導電層3への印加電圧の極性は互いに逆となっている。従って、中間転写ドラム102の導電層3の全体に対して上述の各電圧を印加するように構成したとすると、その各電圧の印加を同時に行うことはできず、静電一次転写動作を終了した後、静電二次転写及びクリーニングのための導電層3への電圧の印加を行わなければならない。ところが、このようにすれば中間転写ドラムの径を大きくしなければならず、また各画像形成動作に多大の時間を必要とし、画像形成スピードが低下する欠点を免れない。

0063

そこで、本例における画像形成装置においては、前述のように、中間転写ドラム102の導電層3が、中間転写ドラム102の周方向に分割され、中間転写ドラム102の周方向にその全周に亘って配列された多数の電極5が構成されている。

0064

各電極5は、図4に示したように、そのそれぞれの間に位置する絶縁性の弾性層2によって互いに電気的に絶縁され、ベース1に対しても絶縁されている。各電極5の、中間転写ドラム102の回転方向の幅は、例えば約1乃至2mm程度である。

0065

図6は、中間転写ドラム102の多数の電極5を概略的に示した模式図であるが、この図では、前述の多数の電極5のうち、感光体101に対向して位置する電極に対して符号5aを付し、加圧ドラム103に対向する電極に対しては符号5bを付してある。同様にクリーニング装置113のブラシローラ114に対向して位置する電極に対しては符号5cを付してある。中間転写ドラム102は回転しているので、感光体101、加圧ドラム103及びブラシローラ114に対向する電極5は次々と変化するが、このような動作中に、感光体101、加圧ドラム103及びブラシローラ114に対向する電極を5a,5b,5cとするのである。

0066

感光体101及び加圧ドラム103に圧接した中間転写ドラム102の部分は弾性的に圧縮変形し、該ドラム102の周方向に或る幅をもって、感光体101と加圧ドラム103に圧接し、複数の電極5aと、複数の電極5bと、同じく複数の電極5cが、それぞれ感光体101、加圧ドラム103、及びブラシローラ114に対向している。

0067

ここで、少なくとも前述の一次転写が行われるとき、感光体101に対向する電極5aに対してのみ、この一次転写のための電圧が印加される。すなわち、電源115を有する第1電圧印加手段によって、電極5aに対し、感光体101上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるのである。

0068

同様に、少なくとも前述の二次転写が行われるとき、加圧ドラム103に対向する電極5bに対し、電源120を有する第2電圧印加手段によって、中間転写ドラム102上のトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加される。

0069

同じく、本例では、少なくとも中間転写ドラム102上の表面の清掃が前述の如く行われるとき、電源121を有する第3電圧印加手段によって、そのクリーニング装置113のブラシローラ114に対向する電極5cに対して、中間転写ドラム102上の残留トナーの帯電極性と同極の電圧が印加される。

0070

このように、一次転写の目的と、二次転写の目的、また中間転写ドラム102のクリーニングの目的で、中間転写ドラム102の導電層3の全体に一度に電圧を印加するのではなく、これらを別々に切り離し、感光体101、加圧ドラム103及びブラシローラ114にそれぞれ対向する電極5a,5b,5cにのみ、そのそれぞれの目的とする電圧を印加するのである。

0071

このようにすれば、感光体101に対向する電極5aに一次転写のための電圧を印加しているときに、他のプロセス機器に何ら影響を与えることはない。すなわち、この電圧印加時に、加圧ドラム103とブラシローラ114にそれぞれ対向する電極5b,5cに対して二次転写とクリーニングのための電圧をそれぞれ印加しても、その各電圧の印加が、他の動作を阻害することはないのである。従って、上述の各電圧印加を並行して行うこともでき、よって中間転写ドラム102の径を小さく設定し、また画像形成動作のスピードアップを図ることが可能となる。中間転写ドラム102の1回の回転中に、電界を利用した一次転写、二次転写及び中間転写ドラム102のクリーニングを行うことができるのである。

0072

また中間転写ドラム102の表面を清掃するために、電極5cに電圧を印加したとき、中間転写ドラム102上に、未だ転写紙155に二次転写されていないトナー像があっても、電極5cへの電圧印加が、このトナー像に対して何ら悪影響を与えることはなく、トナー像の乱れが阻止される。

0073

さらに中間転写ドラム102の導電層3の全体に電圧を印加するのではなく、電極5のうちの局部的な電極5a,5b,5cに電圧を印加するので、電圧の印加効率を高めることができる。

0074

ところで、上述した作用効果は、図15に示すように全ての電極105を中間転写ドラム102の表面から同じ距離のところに設けても得ることができる。ところが各電極105の間の弾性物質絶縁破壊を起こすと、例えば、感光体に対向する電極に印加した電圧が、二次転写位置やクリーニング装置の位置に影響を与えることになるため、各電極の間に絶縁破壊を起こすことのない充分な間隔(例えば10乃至500μm、特に200μm)をとらなければならず、各電極105間にこのような大きな幅隔をあけると、感光体や加圧ドラムに対向する複数個ずつの電極105に対して所定の電圧を印加したとき、その電極105に対応する中間転写ドラム102の表面の電位が不均一となり、電界強度のむらが発生するおそれがある。これにより、感光体から中間転写ドラム上に一次転写されたトナー像、又は中間転写ドラムから転写紙に二次転写されたトナー像に濃度むらが発生する。

0075

そこで、本例では図4に示し、かつ先に簡単に説明したように、中間転写ドラム102の表面102aから互いに深さの異なる2種類の電極5A,5Bによって、電極5が構成されている。図4の例では、この電極5の全体が中間転写ドラム102の表面102aの側から見て、その中間転写ドラム102の内部に電極5が存在しない部分がないように配列されている。すなわち、図4に示したように、表面102aに近い方の電極5Aと、表面102aから離れた方の電極5Bとが、これらを表面102aの側から見たとき、符号Rで示すように互いに重なり合うように各電極5が配列されているのである。

0076

この構成によれば、表面102aから中間転写ドラム102を見れば、その全体に電極5が存在するので、電極5a,5b,5c(図6)に所定の電圧を印加したとき、これらに対応する中間転写ドラム102の表面部分の電位、すなわちその電界強度を均一化することができる。このため、中間転写ドラム102上に一次転写されたトナー像、及び転写紙155上に二次転写されたトナー像に濃度むらができる不具合を阻止し、高品質な画像を得ることができる。

0077

しかも、個々の電極同士の間隔を大きくとることができ、電圧を印加された電極の間で絶縁破壊を起こすことを支障なく阻止できる。例えば、感光体101に圧接した中間転写ドラム102の部分に対応する電極5a(図6)に3KVまでの電圧を印加しても、各電極5の絶縁状態を維持することができ、これによって、他のプロセス動作に全く影響を与えることなく、所定の電極5a,5b,5cに対して、そのそれぞれの目的を達成するための電圧を印加することができる。

0078

また本例では、図4に示すように、複数の電極5の全体が、中間転写ドラム102の軸線方向端面側から見て、千鳥状に配列されている。この配列構成によると、各電極5を最も単純に配列するだけで、その所期の目的を達成でき、中間転写ドラム102のコストの低減を図ることができる。

0079

次に、中間転写ドラム102の電極5a,5b,5cに所定の電圧を印加する第1乃至第3電圧印加手段の具体例を説明する。

0080

図3は、図2に示した中間転写ドラム102の外観斜視図であるが、これらの図に示すように、前述の電極5の一部が、中間転写ドラム102の表面側(転写面側)において外部に露出しており、本例では、中間転写ドラム102の軸線方向の一方の端部において各電極5がそれぞれ外部に露出している。中間転写ドラム102の軸線方向の長さは、感光体101の同じ方向の長さよりも、図2にLで示す如く長くなっていて、このLの部分において、電極5が外部に露出している。Lは例えば20mm程に設定される。

0081

一方、各電圧印加手段は、電極5a,5b,5cに対して電圧を供給する電圧印加部材を有し、本例では各電圧印加部材が、図3に示すように各電源115,120,121にそれぞれ電気的に接続された導電性ローラ6a,6b,6cにより構成されている。これらの導電性ローラ6a,6b,6cは、前述の電極5a,5b,5cに対し、その露出した部分に接触し、中間転写ドラム102の回転に伴って連れ回わりするように位置不動に支持されている。各導電性ローラ6a,6b,6cは、中間転写ドラム102に対して、その周方向に所定の幅(ニップ)をもって、その表面側から当接する。このようにして、各電源115,120,121からの電圧が各電極5a,5b,5cにそれぞれ印加される。中間転写ドラム102の回転に伴って、感光体101と、加圧ドラム103と、クリーニングブラシ114に順次異なった電極が対向するが、その対向した電極5a,5b,5cに対して、各導電性ローラ6a,6b,6cを介して電源115,120,121から所定の電圧が印加されるのである。

0082

図7に示した実施例では、第1電圧印加手段が、それぞれ電気的に独立した2個の導電性ローラ6a,16aより成る電圧供給部材を有し、その一方の導電性ローラ6aが、図3に示した実施例と全く同様に、露出した電極5aのうちの電極5Aの方に接触し、他方の導電性ローラ16aが、図3と全く同様に、露出した電極5aのうちの電極5Bの方に接触している。

0083

一方の導電性ローラ6aは電源115に接続され、他方の導電性ローラ16aはもう1つの電源115aに接続されていて、中間転写ドラム102の表面102aに近い方の電極5Aよりも、表面102aから離れた方の電極5Bに対して大きな電圧が印加されるように構成されている。例えば、電極5Aには500V、電極5Bには1.5KVの電圧がそれぞれ印加される。

0084

このように、中間転写ドラム102の表面102aからの深さが異なる各電極5A,5Bに対して独立に異なった値の電圧を印加することによって、一次転写位置Aにおける、中間転写ドラム102の表面102aの電位をより一層均一化でき、中間転写ドラム102に一次転写されたトナー像の濃度むらをより確実に防止することができる。

0085

上述したように、各電極5A,5Bに異なった大きさの電圧を印加する構成は、第2及び第3電圧印加手段にも適用でき、特に第2電圧印加手段に採用することによって、二次転写位置Bにおける中間転写ドラム102の表面部分の電位を高度に均一化でき、転写紙155に転写されたトナー像の濃度むらをなくし、高品質な最終画像を得ることができる。勿論、第2電圧印加手段にこの構成を適用するときは、各電極5A,5Bに印加する電圧の極性は、第1電圧印加手段の場合と異なる。これは第3電圧印加手段に適用したときも同様である。

0086

各電圧印加手段の電圧供給部材として導電性ローラに代えて導電性ブラシなどを用いることもできるが、導電性ブラシを用いると、これらが電極5を含めた中間転写ドラム102に対して摺擦するので、中間転写ドラム102の摺擦部が比較的早期に摩耗し、また導電性ブラシが接触する電極の数が不安定となるおそれがある。

0087

その点、上記実施例に示したように、電圧供給部材として、中間転写ドラム102の回転に連れ回わりする導電性のローラを用いると、これらと中間転写ドラム102の摺擦を避け、中間転写ドラム102が軟質材料より成るときも、その摩耗を抑えることができる。しかも、各導電性ローラが接触する電極の数を常に一定に保つことができ、常に中間転写ドラム102の所定の範囲に電圧を印加することができる。これにより、最終画像の品質を常に一定に保つことが可能となる。

0088

導電性ローラとしては、アルミニウムなどの剛体金属、シリコーンゴムなどに金属やカーボンなどの導電性粒子を分散させたものなど、剛体又は弾性体より成るローラを適宜用いることができる。

0089

ところで、前述のように電圧を印加される電極5a,5b,5cは、図6に示したように、中間転写ドラム102と感光体101、中間転写ドラム102と加圧ドラム103、並びに中間転写ドラム102とブラシローラ114との各密着部Wの範囲内に位置する電極だけであってもよいし、密着部Wとその近傍の外側領域にまたがって位置する電極であってもよい。要は、感光体101、加圧ドラム103及びブラシローラ114に対向する電極に電圧を印加すればよいのである。

0090

ところが、密着部Wの近傍であって、これよりも外側の領域に位置する電極に対しても電圧を印加すると、この外側領域の空隙S(図6)においても電界が形成され、感光体101或いは中間転写ドラム102上のトナーがこの電界の作用によって飛び散り、これによりトナー画像が乱されたり、クリーニング不良が発生するおそれがある。

0091

そこで、本例では第1電圧印加手段の導電性ローラ6a又は6aと16aが、中間転写ドラム102に対して接触する状態を次のように定めてある。

0092

すなわち、図8に模式的に示すように導電性ローラ6a,16aの周方向における、該ローラ6a,16aと中間転写ドラム102との接触幅aが、中間転写ドラム102の周方向における、該回転体102と感光体101との接触幅(密着幅)Wよりも狭く、かつ導電性ローラ6a,16aと中間転写ドラム102とが、中間転写ドラム102と感光体101との接触幅Wの範囲内に対応する位置を占めている。図3に示した実施例のように、1つの導電性ローラ6aを用いたときも同様とする。

0093

上記構成によれば、感光体101と中間転写ドラム102との密着部Wよりも外側の空隙Sに電界が形成されることはなく、密着部Wの内部でのみ電界が形成される。このため、感光体101上のトナーが飛び散る不具合を阻止でき、また空隙Sでの放電現象の発生も防止でき、トナー像の乱れを阻止することが可能である。

0094

上記構成は、二次転写位置B、及びクリーニング装置113上における導電性ローラ6b,6cと、中間転写ドラム102との接触部にも適用でき、これによってもトナーの飛び散りを効果的に防止することができる。

0095

図7に示した実施例のように、電圧印加手段が、互いに深さの異なる電極5A,5Bにそれぞれ電気的に独立して接触する複数の導電性ローラ(電圧供給部材)6a,16aを有している場合、これらの導電性ローラを、図7に示したように、中間転写ドラム102の軸線方向Xの一方の端部にて外部に露出した電極5A,5Bに接触させるようにすると、導電性ローラ6a,16aを中間転写ドラム102の軸線方向片側の領域にまとめて配置できるので、その配線を容易に行うことができ、装置の構造を簡素化できる。また、特に中間転写ドラム102の奥側の端部に導電性ローラ6a,16aを配設すると、高電圧が使用される配線をオペレータから離しておくことができ、安全性をより確実に高めることができる。

0096

上記構成は、第2又は第3電圧印加手段のそれぞれが、互いに深さの異なる各電極5A,5Bに対して、それぞれ電気的に独立して接触する複数の電圧供給部材(図の例では導電性ローラ)を有しているときにも適用でき、その際、第1乃至第3電圧印加手段の全ての導電性ローラを、中間転写ドラム102の一方の端部側、特に奥側の端部に配置すれば、上述した利点をより確実に得ることができる。

0097

上述のように、導電性ローラを中間転写ドラム102の一方の端部側にまとめて配置すると、装置の構造を簡素化できるなどの効果が得られるが、その反面、特に導電性ローラが剛体によって構成されている場合には、複数の導電性ローラが中間転写ドラム102の一方の端部側に配置されていると、この端部側にて、中間転写ドラム102が大きく圧縮変形し、感光体101からトナー像を転写される中間転写ドラム102の画像部の領域においてその表面に大きな歪が発生し、これによってトナー像が乱されるおそれがある。

0098

このような場合には、図9に示すように、中間転写ドラム102の一方及び他方の各端部において、互いに深さの異なる電極5Aと5Bをそれぞれ外部に露出させ、そのそれぞれに、導電性ローラ6aと16aを接触させて各電極5A,5Bに電圧を印加するように構成するとよい。このようにすれば、中間転写ドラム102の一方の端部側だけが大きく圧縮変形することを防止でき、中間転写ドラム102の画像部表面の歪を最小限に抑え、トナー像の乱れを防止することができる。

0099

上記構成は、第2及び第3電圧印加手段のそれぞれが、互いに深さの異なる電極5A,5Bに対して、電気的に独立して接触する複数の導電性ローラ(電圧供給部材)を有しているときにも適用でき、これによって中間転写ドラム102の画像部表面の歪をより確実に抑制することができる。

0100

なお、図2及び図9に示したように、中間転写ドラム102自体、又は少なくともその内部の電極5の、該中間転写ドラムの軸線方向における長さを、感光体101の同じ方向における長さよりも長く構成することによって、例えば導電性ローラより成る電圧供給部材を、中間転写ドラム102の転写面側から電極5に接触させることができ、しかもその接触部を中間転写ドラム102の軸線方向端部の画像部外の領域に配置できるので、中間転写ドラム102の構造を簡素化でき、しかも中間転写ドラム102の画像部表面における歪を抑えることができる。導電性ローラを、例えば、中間転写ドラム102の画像部の裏面側から電極に接触させるように構成したとすると、この画像部面が大きく変形し、トナー像に乱れが発生する不具合を免れない。

0101

上述した各構成において、中間転写ドラム102の画像部表面での歪をより確実に防止するには、電圧供給部材を弾性体の導電性ローラによって構成し、該ローラのゴム硬度を、これに接触する中間転写ドラム102の部分のゴム硬度よりも低く設定することが実ましい。導電性ローラ6a,6b,6c;16aを、中間転写ドラム102の電極5や弾性層2よりも軟質弾性変形しやすくし、例えばこれらのローラのゴム硬度を20乃至80°程度、特に50度程度に設定するのである。このようにすれば、弾性体ローラと中間転写ドラム102が接触したとき、弾性体ローラの方が大きく弾性変形するので、中間転写ドラム102の圧縮変形は極くわずかなものとなり、その画像部表面の歪を効果的に抑え、トナー像の乱れをより確実に阻止することができる。

0102

図10に示す中間転写ドラム102は、アルミニウムなどから成る剛体ドラム状のベース1上に、150μm乃至5000μm、好ましくは3000μm程の厚みの絶縁性弾性層2が積層され、その表面に例えばシリコーンゴムシートより成る絶縁層4が積層され、弾性層2に多数の電極5が埋設されている。弾性層2は、図2に示した弾性層よりも圧縮変形しやすい材料より成り、例えば圧縮性高分子物質、特にプラスチックスポンジより成る。表面の絶縁層4は10乃至300μm、特に約50μmの厚みを有し、常温のトナーに対して粘着性を示し、溶融したトナーに対しては離型性を示す。

0103

この例でも電極5は中間転写ドラム102の軸線方向には連続し、回転方向においては多数に分割され、その表面102aから深さの異なる2種類の電極5A,5Bから成る。各電極5の厚みは30乃至100μm、好ましくは30μmであり、その全体が千鳥状に配置されている。但し、この実施例では、中間転写ドラム102の表面102aの側から電極5を見たとき、各電極5が重ならず、各電極間微小な隙間R1が存在する。

0104

図10は、中間転写ドラム102が圧縮していないフリー状態にあるときの様子を示し、図11は同じ中間転写ドラム102が、図1に示したように感光体101又は加圧ドラム103と圧接して弾性的に圧縮変形したときの様子を示している。

0105

図10に示した非圧縮時において、電極5Aは、表面102aから80μm、電極5Bは、表面102aから120μmの深さにあり、従って各電極5は絶縁性の弾性層2を介して充分に大きな間隔をもって位置し、各電極同士の絶縁性が確保される。

0106

中間転写ドラム102が感光体101又は加圧回転体103に圧接し、その弾性層2が図11のようにその厚み方向に圧縮変形すると、その変形量は図2に示した弾性層2よりも大きく、また絶縁層4の圧縮変形量は極くわずかであるため、それまで表面102aから大きく離れていた電極5Bが、表面102aの側に浮き上がるように相対的に移動し、複数種類の電極5A,5Bが中間転写ドラム102の表面102aからほぼ同一の距離となる。非圧縮状態での弾性層2の厚みが約3000μmであったとすると、圧縮状態でのその厚みは、例えば約2000μmとなる。これに伴って上側の電極5Aと下側の電極5Bとの厚み方向の距離は例えば15μmとなり、全電極5が表面102aからほぼ同一の距離に位置し、各電圧間の間隔が狭まる。このようになった電極に、前述の如く所定の電圧が印加され、トナー像の一次又は二次転写が行われるのである。

0107

上述のように、中間転写ドラム102は、感光体101又は加圧ドラム103に対して圧接した部分でのみ図11に示した圧縮状態となり、圧縮した中間転写ドラム102の電極に電圧が印加されるが、このとき、その各電極は互いに接近して位置しているので、電圧を印加された電極に対応する中間転写ドラム102の表面102aにおける電位は、略一定となり、均一な電界強度となる。従って、たとえ電極5Aと5Bとに同じ強さの電圧を印加しても、中間転写ドラム102に一次転写され、或いは転写紙155に二次転写されたトナー像に濃度むらができる不具合を阻止することが可能となる。

0108

また圧縮されたときの弾性層2は、特に高い絶縁性を示し、各電極間の絶縁破壊を防止することが可能である。また感光体101又は加圧ドラム103に対向する複数の電極だけが導通状態となっても、圧縮されていない中間転写ドラム102の部分の電極間の絶縁性は確保されるので、感光体101又は加圧ドラム103に対向する電極に印加した電圧が他のプロセス動作影響を与えるおそれはない。

0109

弾性層2とベース1との間に、弾性層2よりも圧縮性に乏しいゴム層を介設しても上述した作用効果を得ることができる。

0110

図12は中間転写回転体を、複数のローラ(図示せず)に巻き掛け無端ベルト102Aによって構成した例を示し、このベルト102Aは、絶縁性の可撓性ベース層1Aと、その表面に積層された例えばシリコーンゴムより成る絶縁層4Aと、ベース層1Aに埋設された多数の電極5より成り、絶縁層4Aの厚みは例えば約70μmで、そのゴム硬度は例えば40度程度である。各電極5は例えばカーボンを分散させたポリイミドより成り、その厚みは例えば50μm程度である。

0111

かかるベルト102Aも、図1に示した中間転写ドラム102と同様に、感光体101と加圧ドラム103に圧接し、図12に矢印Pで示した方向に回転し、図1の場合と全く同様にして感光体101からトナー像を一次転写され、かつベルト102A上のトナー像がこれと加圧ドラムとの間に給送された転写紙に二次転写される。

0112

各電極5は、図4の場合と同じく、ベルト102Aの周方向(回転方向P)に多数に分割され、かつベルト102Aの幅方向には連続していて、ベルト102Aの表面から深さの異なった電極5A,5Bから成る。また図13に示すように、ベース層1Aの一部が、ベルト102Aの全周に亘って切欠かれ、これによって露出した電極5A,5Bに導電性ローラ6a,16aがころがり接触して電圧を供給する。一次転写位置B(図1)及びブラシローラ114の領域においても、同様に導電性ローラが電極に接触している。

0113

上述のように、中間転写回転体が、剛体のベースを基体として有していないベルト102Aから成るときも、図13に例示したように、ベルト102Aの画像部から外れた部分に、例えば導電性ローラよりなる電圧供給部材を当接させ、ベルト102Aと感光体101との接触部領域の電極に電圧を印加することによって、ベルト102Aの画像部表面に歪ができることを防止することができる。またベルト102Aの画像部の幅全体に亘って電圧供給部材を設けても、画像部の歪を抑えることができる。

0114

以上説明した各実施例においては、中間転写回転体の表面から互いに深さの異なる2種類の電極5A,5Bを設けたが、これを3種類以上配設してもよい。図14に示した実施例では、中間転写ドラム102の内部に、その表面102aから深さの異なる3種類の電極5A,5B,5Cを設けたものであり、この場合も先に説明した各構成をそれぞれ採用することができる。

0115

また、例えば導電性ローラとして構成される電圧供給部材を、中間転写回転体の電極に接触して電圧を供給する位置と、電極から離れた解除位置との間を移動できるように支持し、電極に電圧を印加する必要のあるときにだけ、電圧供給部材が電極に接触するように構成することも可能である。

0116

なお、上述した各実施例に示した中間転写回転体の電極への電圧供給に関する構成は、中間転写回転体が、深さの異なる複数種類の電極を有している場合に限らず、図15に例示したように、中間転写回転体の内部に、その周方向に分割されて、同じ深さ位置に存する多数の電極を有しているときにも適用できるものである。

0117

本発明は、前述の第1電圧印加手段と第2電圧印加手段の少なくとも一方を有していれば、その所期の目的を達成できるものである。

0118

またトナー像担持体上に順次色の異なるトナー像を形成し、これを中間転写回転体上に重ね合せて一次転写し、次いでこの多色トナー像転写材一括して二次転写するか、中間転写回転体上にトナー像を1色ずつ一次転写し、これを転写材上に順次重ねて二次転写することにより多色画像を得る画像形成装置にも本発明の適用が可能である。

発明の効果

0119

請求項1に記載の構成によれば、他の要素に影響を及ぼすことなく、トナー像担持回転体上のトナー像を静電一次転写方式によって中間転写回転体上に一次転写でき、或いは中間転写回転体上のトナー像を静電二次転写方式によって記録媒体に二次転写できるだけでなく、電圧を印加された電極に対応する、中間転写回転体の表面の電位が不均一となる不具合を抑え、濃度むらのない高品質なトナー像を形成することが可能である。

0120

請求項2に記載の構成によれば、簡単な構成によって、上記効果を得ることができる。

0121

請求項3に記載の構成によれば、電圧を印加された電極に対応する中間転写回転体表面の電位均一性を簡単に達成することができる。

0122

請求項4に記載の構成によれば、中間転写回転体の表面から異なる深さの電極に対して印加する電圧の大きさを変えることにより、上記効果をより一層確実に得ることができる。

0123

請求項5に記載の構成によれば、最も簡単な電極の配列によって、上述した効果を得ることができ、中間転写回転体のコストを低減できる。

0124

請求項6に記載の構成によれば、簡単かつ確実に、電極に電圧を印加することができる。

0125

請求項7に記載の構成によれば、トナー像担持回転体又は中間転写回転体上のトナーの飛び散りを抑え、高品質なトナー像を形成できる。

0126

請求項8に記載の構成によれば、導電性ローラを弾性体により構成することによって、中間転写回転体の画像部表面の歪の発生を抑え、高品質なトナー像を形成できる。

0127

請求項9に記載の構成によれば、電圧印加手段をコンパクトにまとめて構成することができる。

0128

請求項10に記載の構成によれば、中間転写回転体の画像部表面の歪を効果的に抑え、高品質なトナー像を形成できる。

図面の簡単な説明

0129

図1本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図2中間転写ドラムをその軸線方向に切断して示す断面図である。
図3中間転写ドラムの外観斜視図である。
図4中間転写ドラムを半径方向に切断して示す断面図である。
図5中間転写ドラム用のクリーニング装置と、中間転写ドラム内の電極の関係を示す説明図である。
図6中間転写ドラムの電極を模式的に示した説明図である。
図7導電性ローラを介して電極に電圧を印加する他の例を示した、図2と同様な断面図である。
図8導電性ローラと電極との接触幅と、感光体と中間転写ドラムとの接触幅の一例を示す説明図である。
図9導電性ローラを介して電極に電圧を印加するさらに他の例を示した、図2と同様な断面図である。
図10中間転写ドラムの他の実施例を示す断面図である。
図11図10に示した中間転写ドラムの、感光体又は加圧ドラムに圧接した部分の断面図である。
図12中間転写回転体を無端ベルトに構成した実施例を示す断面図である。
図13図12に示した無端ベルトを、その幅方向に切断して示した断面図である。
図14深さの異なる電極を3種類有する中間転写ドラムを示す断面図である。
図15従来提案されている中間転写ドラムの一例を示す断面図である。

--

0130

2弾性層
5電極
5A 電極
5B 電極
5a 電極
5b 電極
6a導電性ローラ
6b 導電性ローラ
16a 導電性ローラ
102a 表面
a接触幅
W 接触幅
X軸線方向
Y 周方向

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