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技術 水素エンジンの空燃比制御装置

出願人 マツダ株式会社
発明者 間宮清孝白石徹横溝克広
出願日 1992年12月28日 (27年11ヶ月経過) 出願番号 1992-348364
公開日 1994年7月19日 (26年5ヶ月経過) 公開番号 1994-200805
状態 拒絶査定
技術分野 内燃機関に供給する空気・燃料の電気的制御
主要キーワード 炭化酸素 水素ポート エンジンウォータジャケット 空気吸入量 全負荷状態 バックファイア 空気吸入 容積率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年7月19日)のものです。
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図面 (6)

目的

燃費及び走行性能を良好に保ちながら、いかなるエンジン運転状態であっても窒素酸化物の排出量を低く抑えることができる。

構成

水素ガス燃料の一部又は全部とする気体燃料ロータリピストンエンジンへの供給量を調整する流量調整弁25と、エンジンの負荷状態に応じて空燃比を制御するコントロールユニット(ECU)27とを設けた。エンジンからの窒素酸化物NOxの排出量が最大になるNOx最大空燃比より高い空燃比でのエンジン運転領域を有する。ECU27は、同一エンジン負荷状態におけるエンジンの高回転領域の空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるように流量調整弁25の開度を制御する。

概要

背景

一般にガソリン燃料とするガソリンエンジンから排出される排気ガス中には、窒素酸化物NOx、一酸化炭素CO及び炭化酸素HCの有害成分が含まれている。これらの有害成分は、空気吸入量燃料量との割合、すなわち空燃比(あるいは空気過剰率λ)を理論空燃比(空気過剰率λでは“1.0”)よりも大幅に高くすると減少する。しかし、上記ガソリンエンジンにあっては、上記空燃比を大幅に高くしてエンジンへの混合気を極めて薄くすると、ミスファイヤを起こし易くなるといった問題がある。また、混合気を薄くすると必要なエンジントルクが得られないことになる。

これに対応すべく、例えば特開昭51−34308号公報に示されるように、混合気の空燃比可燃範囲が極めて広く、混合気を極めて薄くしてもミスファイヤを起こすことのない水素ガスを燃料の一部又は全部とする水素エンジンが開発されつつある。

ところで、この種の水素エンジンに燃料として使用される水素ガスは、燃焼しても一酸化炭素CO及び炭化酸素HCは生じないが、理論空燃比付近の燃焼速度が極めて速いために燃焼ガス高温になり、ガソリンエンジンと同様に比較的多量の窒素酸化物NOxが生成される。この水素ガスの燃焼による窒素酸化物NOxの排出量は、図5に示すように、空気過剰率λが“1.0”となる値(理論空燃比)よりもやや高い値で最大になるが、混合気の濃度低下に対する窒素酸化物NOxの排出量低下の傾向がガソリンよりも著しく大きい。このため、上記水素エンジンにあっては、窒素酸化物NOxの排出量が充分に低く、且つ、エンジントルクの低下が比較的小さい空燃比の値を選択することが可能になる。

概要

燃費及び走行性能を良好に保ちながら、いかなるエンジンの運転状態であっても窒素酸化物の排出量を低く抑えることができる。

水素ガスを燃料の一部又は全部とする気体燃料ロータリピストンエンジンへの供給量を調整する流量調整弁25と、エンジンの負荷状態に応じて空燃比を制御するコントロールユニット(ECU)27とを設けた。エンジンからの窒素酸化物NOxの排出量が最大になるNOx最大空燃比より高い空燃比でのエンジン運転領域を有する。ECU27は、同一エンジン負荷状態におけるエンジンの高回転領域の空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるように流量調整弁25の開度を制御する。

目的

本発明は、上記の事情に鑑み、燃費及び走行性能を良好に保ちながら、いかなるエンジンの運転状態であっても排気ガス中の窒素酸化物の排出量を低く抑えることができる水素エンジンを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

水素ガス燃料の一部又は全部とする気体燃料エンジンへの供給量を調整する供給量調整手段を設け、エンジン負荷状態に応じて空燃比を制御する水素エンジン空燃比制御装置において、エンジンからの窒素酸化物の排出量が最大になるNOx最大空燃比より高い空燃比でのエンジン運転領域を有し、このエンジン運転領域では、同一エンジン負荷状態におけるエンジンの高回転領域の空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるように上記供給量調整手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする水素エンジンの空燃比制御装置。

請求項2

上記制御手段は、上記NOx最大空燃比より高い空燃比とされるエンジン運転領域で、エンジンが高回転になるに従って次第に空燃比が高くなるように上記供給量調整手段を制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の水素エンジンの空燃比制御装置。

請求項3

上記制御手段は、エンジン負荷所定負荷より高い高負荷域では上記NOx最大空燃比よりも低い空燃比になるように上記供給量調整手段を制御し、エンジン負荷が上記所定負荷以下の低負荷域では上記NOx最大空燃比よりも高い空燃比になるように上記供給量調整手段を制御するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の水素エンジンの空燃比制御装置。

技術分野

0001

本発明は、水素ガス燃料の一部又は全部とする気体燃料を用いる水素エンジン空燃比制御装置に関するものである。

背景技術

0002

一般にガソリンを燃料とするガソリンエンジンから排出される排気ガス中には、窒素酸化物NOx、一酸化炭素CO及び炭化酸素HCの有害成分が含まれている。これらの有害成分は、空気吸入量燃料量との割合、すなわち空燃比(あるいは空気過剰率λ)を理論空燃比(空気過剰率λでは“1.0”)よりも大幅に高くすると減少する。しかし、上記ガソリンエンジンにあっては、上記空燃比を大幅に高くしてエンジンへの混合気を極めて薄くすると、ミスファイヤを起こし易くなるといった問題がある。また、混合気を薄くすると必要なエンジントルクが得られないことになる。

0003

これに対応すべく、例えば特開昭51−34308号公報に示されるように、混合気の空燃比可燃範囲が極めて広く、混合気を極めて薄くしてもミスファイヤを起こすことのない水素ガスを燃料の一部又は全部とする水素エンジンが開発されつつある。

0004

ところで、この種の水素エンジンに燃料として使用される水素ガスは、燃焼しても一酸化炭素CO及び炭化酸素HCは生じないが、理論空燃比付近の燃焼速度が極めて速いために燃焼ガス高温になり、ガソリンエンジンと同様に比較的多量の窒素酸化物NOxが生成される。この水素ガスの燃焼による窒素酸化物NOxの排出量は、図5に示すように、空気過剰率λが“1.0”となる値(理論空燃比)よりもやや高い値で最大になるが、混合気の濃度低下に対する窒素酸化物NOxの排出量低下の傾向がガソリンよりも著しく大きい。このため、上記水素エンジンにあっては、窒素酸化物NOxの排出量が充分に低く、且つ、エンジントルクの低下が比較的小さい空燃比の値を選択することが可能になる。

発明が解決しようとする課題

0005

ところが、上記水素エンジンでは、エンジンの回転数が高くなると着火時の混合気流動が速くなって燃焼速度が速まるため、エンジンが高回転になるほど混合気を薄くしても窒素酸化物NOxの排出量が低下しなくなる。このため、エンジンが低回転のときには、窒素酸化物NOxの排出量が充分に低くなる空燃比の値であっても、エンジンが高回転になった時には、窒素酸化物NOxの排出量が高くなるといった問題が生じる。

0006

本発明は、上記の事情に鑑み、燃費及び走行性能を良好に保ちながら、いかなるエンジンの運転状態であっても排気ガス中の窒素酸化物の排出量を低く抑えることができる水素エンジンを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は上記目的を達成するために、水素ガスを燃料の一部又は全部とする気体燃料のエンジンへの供給量を調整する供給量調整手段を設け、エンジン負荷状態に応じて空燃比を制御する水素エンジンの空燃比制御装置において、エンジンからの窒素酸化物の排出量が最大になるNOx最大空燃比より高い空燃比でのエンジン運転領域を有し、このエンジン運転領域では、同一エンジン負荷状態におけるエンジンの高回転領域の空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるように上記供給量調整手段を制御する制御手段を備えたものである。

0008

また、上記制御手段は、上記NOx最大空燃比より高い空燃比とされるエンジン運転領域で、エンジンが高回転になるに従って次第に空燃比が高くなるように上記供給量調整手段を制御することが好ましい。

0009

さらに、上記制御手段は、エンジン負荷所定負荷より高い高負荷域では上記NOx最大空燃比よりも低い空燃比になるように上記供給量調整手段を制御し、エンジン負荷が上記所定負荷以下の低負荷域では上記NOx最大空燃比よりも高い空燃比になるように上記供給量調整手段を制御することが好ましい。

0010

上記の構成によると、エンジンからの窒素酸化物の排出量が最大になるNOx最大空燃比より高い空燃比でエンジンが運転されているときに、同一エンジン負荷状態でエンジンの回転数が高くなって高回転領域になると、空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるようにエンジンへの気体燃料の供給量が調整されることにより、窒素酸化物の排出量が抑制される。

0011

また、NOx最大空燃比より高い空燃比とされるエンジン運転領域で、エンジンが高回転になるに従って次第に空燃比が高くされることにより、エンジンの回転数の変化に対するエンジントルクの変化を小さくできる。

0012

さらに、高負荷域ではNOx最大空燃比よりも低い空燃比になるようにエンジンへの気体燃料の供給量が調整され、低負荷域ではNOx最大空燃比よりも高い空燃比になるようにエンジンへの気体燃料の供給量が調整されることにより、高負荷域では高いエンジントルクが得られるとともに、低負荷域では窒素酸化物の排出量が抑制される。

0013

本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の一実施例による空燃比制御装置を備えた水素エンジンの全体構造を示しており、当実施例の水素エンジンはロータリピストンエンジンである。また、当実施例では、気体燃料として水素ガスのみが用いられている。

0014

このロータリピストンエンジンは、ロータハウジング1とその両側に位置するサイドハウジングとにより構成されたシリンダを有し、その内方に、3つの作動室2を隔成する略三角形状ロータ3を備え、このロータ3が偏心軸4に支承されて偏心回転することにより、各作動室2が容積変化し、オットーサイクルを行うようになっている。2ロータのロータリピストンエンジンにあっては、中間位置のサイドハウジング(インタミディエイトハウジング)を挾んでその前後にシリンダが形成され、それぞれの内方にロータ3が配置されている。なお、図1では作図の便宜上、2つのシリンダを展開して示している。

0015

サイドハウジングには、空気を供給する吸気ポート6が、吸気行程の作動室2に臨む位置に設けられている。この吸気ポート6には吸気通路7を介して空気が導かれ、この吸気通路7には、ステップモータ9によって作動されるスロットル弁8が設けられるとともに、エアクリーナ(図示省略)及び吸入空気量(空気充填量)検出のためのエアフローメータ10等が配設されている。また、排気行程の作動室2に臨む位置においてロータハウジング1には排気ポート11が形成され、この排気ポート11に排気通路12が接続されている。また、爆発行程の作動室に臨む位置においてロータハウジング1には、点火プラグ13が取付けられている。

0016

また、加圧された水素ガスをシリンダ内に供給するため、上記吸気ポート6とは別個に作動室2内に開口する水素ポート気体燃料供給用のポート)15を有し、この水素ポート15は、吸気行程途中から圧縮行程途中まで作動室2に開口するような位置に設けられている。この水素ポート15に対し、メタルハイドライドタンク(以下MHタンクという)16からの水素ガスを導く燃料供給通路17が設けられている。上記MHタンク16は、その内部に水素吸蔵、放出することのできる水素吸蔵合金を備えており、このMHタンク16に対し、水素充填用の通路冷却水通路及び加熱水通路(図示省略)が配設され、エンジンウォータジャケットから供給される冷却水でMHタンク16の水素吸蔵合金が加熱されることにより、水素が燃料供給通路17に放出されるようになっている。

0017

上記燃料供給通路17の上流部には圧力調整器18が設けられ、この圧力調整器18は、MHタンク16から供給される水素ガスを適度の圧力に調圧し、例えば略5気圧(3〜7気圧)に調圧するようになっている。また、燃料供給通路17の下流端部はタイミング弁20を介して上記水素ポート15に接続されている。このタイミング弁20は、エンジンの作動と同期して所定タイミング燃料供給を行うもので、例えば、上記水素ポート15と燃料供給通路17との間の連通部分開閉するポペット弁21を有し、このポペット弁21がタイミング弁駆動用カムシャフト22に設けられたカムにより開閉作動される。上記カムシャフト22は、ハウジングに回転可能に支承されるとともに、その一端側に具備されたプーリ23がタイミングベルト24を介して偏心軸4に連繋されることにより、偏心軸4と同期回転するようになっている。

0018

そして、吸気ポート6が上死点付近で開かれて下死点付近で閉じられるように、ロータ3の回転に伴う吸気ポート開閉のタイミングが設定される一方、タイミング弁20は、吸気ポート6が閉じた後の圧縮行程前半の所定期間に開かれるように、その開閉タイミングが設定されている。このように吸気ポート6が閉じて空気の吸入が終了した時点からタイミング弁20が開かれて水素ガスの供給が開始されるようにしているのは、もし空気吸入行程中に容積率の大きい水素ガスが吸入されると、空気の流入が阻害され易くなるとともに、吸気通路側への水素ガスの流出によるバックファイアが生じる懸念があるためである。

0019

上記燃料供給通路17の途中には、流量調整弁25が配設されている。この流量調整弁25は、コントロールユニット(ECU)27からの制御信号に応じて作動する電気的なアクチュエータ、例えばステップモータ26により作動されるようになっている。このECU27は、メモリ271及び流量制御手段272を有し、上記エアフローメータ10、アクセル開度アクセルペダル操作量)を検出するアクセル開度センサ28、エンジン回転数を検出する回転数センサ29、圧力調整器18の下流の燃料供給通路17内の圧力を検出する圧力センサ30等からの検出信号を受け、ステップモータ9へ出力する制御信号によりスロットル弁8の開度(空気充填量)をアクセル開度に応じるように制御するとともに、ステップモータ26へ出力する制御信号により流量調整弁25を制御するものである。

0020

上記メモリ271は、空気充填量及びエンジン回転数に応じて選定される空気過剰率λ(あるいは空燃比)がマップ図3)として予め記憶されるものである。上記流量制御手段272は、このマップによって求められた空気過剰率λの値から流量調整弁25の開度(もしくはその開度に見合ったステップモータ駆動量)を演算し、この開度に応じるように流量調整弁25を制御すべく、ステップモータ26へ制御信号を出力するようになっている。

0021

次に、上記ECU27によって行なわれる流量調整弁25の制御動作について図3のマップ及び図4フローチャートを用いて説明する。図3のマップは、エンジン負荷が高い高負荷領域に対応するAゾーンと、エンジン負荷が低い低負荷領域に対応するBゾーンとに分かれている。上記Aゾーンは、アクセル開度が、例えば90%以上の高負荷状態での空気過剰率λの値を設定する領域である。このAゾーンでは、窒素酸化物NOxの排出量が最大となる空気過剰率λの値より低い空気過剰率λの値とされ、例えば略“1.0”に設定される。なお、Aゾーンは、全負荷状態WOTを上限としている。

0022

上記Bゾーンは、アクセル開度が90%未満の低負荷状態での空気過剰率λの値を設定する領域であって、このBゾーンでは、窒素酸化物NOxの排出量が最大となる空気過剰率λの値より高い空気過剰率λの値とされ、例えば“1.5”以上に設定される。また、このBゾーンでは、エンジン回転数の上昇及びエンジン負荷の低下に伴って空気過剰率λの値が次第に高くなるように設定されている。すなわち、ラインB1,B2,B3,B4は、それぞれ空気過剰率λの値が、例えば“1.6”、“1.8”、“2.0”、“3.0”とされる運転状態を示し、各ラインB1〜B4はエンジン回転数が高回転になるほど高負荷側(空気充填量が大きくなる側)に変位し、且つ、左上側からB1,B2,B3,B4の順になるようになっている。従って、等負荷の状態を示すラインC,Dに沿ってみれば、高回転側ほど空気過剰率λの値が次第に高くなっている。

0023

このように、Aゾーンでの空気過剰率λの値として略“1.0”(ほぼ理論空燃比に相当)を選定したのは、Aゾーンのときには、アクセル開度が90%以上の高負荷状態であるため、このアクセル操作に応じたエンジントルクを得るべく、空気過剰率λの値を小さくする必要があるからである。また、窒素酸化物NOxの排出量は、図5に示すように、空気過剰率λの値が“1.0”よりやや高い値(NOx最大空燃比に相当)のときに最大となるため、この空気過剰率λの値を避けるためでもある。この空気過剰率λの値“1.0”を選定したことにより、窒素酸化物NOxの発生が抑えられつつ、必要なエンジントルクが得られる。

0024

なお、排気通路12には図外の触媒を配設しておき、高負荷時では上記触媒を利用して窒素酸化物NOxを浄化することが望ましい。この場合、一般のこの種の触媒は空気過剰率λの値が略“1.0”のときに最も効率よく窒素酸化物NOxを浄化するようになっているため、排気ガス中には、窒素酸化物NOxがほとんど含まれないことになる。

0025

ここで、Bゾーンにおいて、高回転ほど空気過剰率λの値が高くなるようにしている理由を図5を用いて説明する。例えば、エンジン回転数が2000rpmの場合の空気過剰率λの値と、窒素酸化物NOxの排出量との関係は実線Eのようになり、空気過剰率λの値が略“1.6”以上になると、窒素酸化物NOxはほとんど発生しないが、エンジン回転数が4000rpmまで上昇すると、着火時の混合気流動が速くなって燃焼速度が速まるため、二点鎖線Fに示すように、空気過剰率λの値の増加に対する窒素酸化物NOxの排出量の低下が上記2000rpmのときに比して鈍くなる。従って、エンジン回転数が4000rpmのときには、空気過剰率λの値をより高くして窒素酸化物NOxをほとんど発生させないようにする必要があるためである。

0026

また、このように空気過剰率λを高く(リーン化)することによって、窒素酸化物NOxの発生の抑制を図るとともに燃費の向上を図っている。一方、AゾーンとBゾーンとの間での移行時のエンジントルクの変化を小さくするために、AゾーンとBゾーンとの境界での空気過剰率λの格差を必要以上に大きくならないようにしている。

0027

さらに、Bゾーンの空気過剰率λの値が徐々に高くなるようにしたのは、エンジンが高回転になるに従って混合気の濃度が次第に低くなるようにして、エンジンの回転数の変化に対するエンジントルクの変化を極力小さくするためである。

0028

図4のフローチャートにおいて、まず、入力情報としてアクセル開度、空気充填量及びエンジン回転数が読み込まれ(ステップS1)、これらの入力情報に基づいて、そのときのエンジンの運転状態が図3中のAゾーンにあるかどうかが判別され(ステップS2)、Aゾーンにある場合には(ステップS2でYES)、空気過剰率λの値として略“1.0”が設定される(ステップS3)。そして、上記ECU27は、この空気過剰率λの値から流量調整弁25の開度を演算し(ステップS4)、この開度に応じるように流量調整弁25を制御すべく、ステップモータ26へ制御信号を出力する(ステップS5)。

0029

一方、エンジンの運転状態がBゾーンにある場合には(ステップS2でNO)、上記入力情報に基づいて、図3中のBゾーンから空気過剰率λの値が抽出される(ステップS6)。例えば、アクセル開度が80%(図3の二点鎖線Cのライン)であってエンジン回転数が2000rpmであれば、空気過剰率λの値として“1.8”が設定される。この後、このアクセル開度のままで、例えばエンジン回転数が4000rpmまで上昇すると空気過剰率λの値として“3.0”が設定される。

0030

このように、アクセル開度が一定でエンジン負荷が一定でも、エンジン回転数が上昇すると空気過剰率λの値をより高く設定するので、エンジン回転数の上昇による窒素酸化物NOxの排出量低下の鈍化に対応して混合気の濃度が低くなり、窒素酸化物NOxの発生が抑えられる。

0031

また、図4のフローチャートにおいて、例えば、エンジン回転数が2000rpmのときに、アクセル開度が、例えば上記80%(図3の二点鎖線Cのライン)から70%(図3の二点鎖線Dのライン)に低下すると、空気過剰率λの値が“1.8”から“2.0”(ステップS8)へ高くなる。このように、アクセル開度が低下するようにアクセル操作された場合には、減速時等であってエンジントルクを余り必要としない運転状態であるため、同一エンジン回転数であっても空気過剰率λの値をより高くして燃費の低減を図るようにしている。

0032

なお、上記実施例では、Bゾーンの空気過剰率λの値がエンジン回転数の上昇及びエンジン負荷の低下に伴って次第に高くなるように設定されているが、空気過剰率λの値が段階的(例えば2段階)に高くなるようにしてもよい。

0033

また、上記実施例では、気体燃料として水素ガスのみを使用したが、これに限られるものではなく、エタンプロパン都市ガス等と水素ガスとを混合して使用するものであってもよい。

0034

また、本発明はロータリピストンエンジンに限らず、レシプロエンジンにも適用することができる。

発明の効果

0035

請求項1に記載の発明に係る空燃比制御装置は、NOx最大空燃比より高い空燃比でのエンジン運転領域では、同一エンジン負荷状態で高回転領域になると、空燃比が低回転領域の空燃比より高くなるようにエンジンへの気体燃料の供給量を調整するので、燃費及び走行性能を良好に保ちながら、エンジンからの窒素酸化物の排出を確実に抑制することができる。

0036

また、請求項2に記載のように、エンジンが高回転になるに従って次第に空燃比を高くすることにより、エンジンの回転数の変化に対するエンジントルクの変化を極力小さくすることができる。

0037

さらに、請求項3に記載のように、高負荷域においてはNOx最大空燃比よりも低い空燃比になるようにエンジンへの気体燃料の供給量を調整し、低負荷域においてはNOx最大空燃比よりも高い空燃比になるようにエンジンへの気体燃料の供給量を調整するので、高負荷域では高いエンジントルクを得ることができるとともに、低負荷域では窒素酸化物の排出量をより一層抑制することができる。

図面の簡単な説明

0038

図1本発明の一実施例による水素エンジンの全体構造の概略図である。
図2流量調整弁等に対する制御系統を示す概略図である。
図3空気充填量とエンジン回転数と各ゾーンとの関係を示すマップである。
図4コントロールユニットによって行なわれる流量調整弁の制御動作を示すフローチャートである。
図5窒素酸化物の排出量と空気過剰率との関係を示す特性図である。

--

0039

8スロットル弁
10エアフローメータ
17燃料供給通路
25流量調整弁
9,26ステップモータ
27コントロールユニット(ECU)
28アクセル開度センサ
29回転数センサ
271メモリ
272流量制御手段

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