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目的

ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患、症候群、症状または免疫学的応答を治療するために、ラパマイシンを静脈内または動脈投与するための効果的な医薬組成物およびその製造方法を提供すること。

構成

本発明の医薬組成物は、血漿またはその生理学代替物中に懸濁したラパマイシン付加有形血液成分を含有し、哺乳類の血液から有形血液成分を他の成分と分離し、該有形血液成分をラパマイシンと共にインキュベートし、得られたラパマイシン付加有形血液成分を血漿またはその生理学的代替物中に懸濁させることによって製造される。

効果

有効成分であるラパマイシンは、有形血液成分に付加しているので、代謝による分解から保護され、その生物学的利用率が高い。また、不自然賦形剤を使用していないので、アナフィラキシー反応などを引き起こす心配がない。

概要

背景

血液の体外処理には、ある成分を除去したり追加したり、あるいは血液成分を変更したりするために全血またはその成分を処理することや、所望の効果を得るために処理血液哺乳類に戻すことが含まれる。鎌型赤血球貧血症は、エタクリン酸シアナートまたはナイトロジェンマスタードで血液を体外処理することによって治療することができる。コレステロールレベルは、低密度血漿リポタンパクを選択的に結合するヘパリン-アガロースビーズで血液を体外処理することによって低下させることができる。また、パラクアットまたは無機リン酸塩を除去するために、フラー土または酸化ジルコニウム粉末を含む架橋アガロースビーズを用いて、血液の解毒が体外で行われている。ヒト悪性神経膠腫の治療に用いるシスプラチン毒性効果に対しては、シスプラチンを内頸動脈注入し、透析により頸静脈血流から大部分のシスプタチンを体外で除去して、頸部以下の体内に入るシスプラチンの量を最小限にすることによって、かかる毒性効果を最小限にしている。他の血液体処理法としては、T細胞の除去、血液を紫外光曝露するホトフェレーシスや、アレルギー免疫疾患および全身性エリテマトーデスの治療における抗体および免疫複合体の除去、尿毒症患者における酸性薬剤血清タンパク結合を向上させるためのイオン交換樹脂による血液の処理が挙げられる。

免疫抑制マクロライドFK-506は、末梢血単核細胞および赤血球によって吸収され保持されることや、赤血球中のFK-506結合タンパク(FKBP)を可逆的に結合することが示されている。FK-506は、Tリンパ球活性化を阻害するが、FKBPから解離することによって、リンパ球に対して利用することができる。

抗白血性薬剤であるダウノマイシンは、赤血球には結合しない。ステロールに結合し、細胞膜に穴をあけるポリエンマクロライドであるアンホテリシンBで赤血球を処理しておくと、処理した赤血球はダウノマイシンを結合する。L1210白血性細胞を有するマウスは、ダウノマイシンを捕捉した赤血球で処理すると、生存期間延長される。バシディン(vacidin)Aおよび関連化合物などの他のポリエンマクロライドは赤血球と結合し、溶血を引き起こす。ポリエンマクロライド系の抗生物質であるフェリエフジン(faeriefungin)は、アンホテリシンBに類似した赤血球毒性を有する。

概要

ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患、症候群、症状または免疫学的応答を治療するために、ラパマイシンを静脈内または動脈投与するための効果的な医薬組成物およびその製造方法を提供すること。

本発明の医薬組成物は、血漿またはその生理学代替物中に懸濁したラパマイシン付加有形血液成分を含有し、哺乳類の血液から有形血液成分を他の成分と分離し、該有形血液成分をラパマイシンと共にインキュベートし、得られたラパマイシン付加有形血液成分を血漿またはその生理学的代替物中に懸濁させることによって製造される。

有効成分であるラパマイシンは、有形血液成分に付加しているので、代謝による分解から保護され、その生物学的利用率が高い。また、不自然賦形剤を使用していないので、アナフィラキシー反応などを引き起こす心配がない。

目的

効果

実績

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請求項1

ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患、症候群、症状または免疫学的応答を治療するための医薬組成物であって、血漿またはその生理学代替物中に懸濁したラパマイシン付加有形血液成分を含有することを特徴とする医薬組成物。

請求項2

免疫学的応答の抑制が必要な哺乳類免疫抑制誘起するための請求項1記載の医薬組成物。

請求項3

哺乳類の悪性新生物を治療するための請求項1記載の医薬組成物。

請求項4

哺乳類における菌類感染を治療するための請求項1記載の医薬組成物。

請求項5

有形血液成分が、ラパマイシンを用いた治療を必要とする哺乳類の血液または該哺乳類と血液学的適合する哺乳類の血液に由来する請求項1記載の医薬組成物。

請求項6

有形血液成分が、哺乳類ドナーの血液または該哺乳類と血液学的に適合する哺乳類の血液に由来する請求項1記載の医薬組成物。

請求項7

ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患、症候群、症状または免疫学的応答を治療するための医薬組成物を製造する方法であって、哺乳類の血液から有形血液成分を他の成分と分離し、該有形血液成分をラパマイシンと共にインキュベートし、得られたラパマイシン付加有形血液成分を血漿またはその生理学的代替物中に懸濁させることを特徴とする製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ラパマイシン静脈内または動脈投与する新規な技術に関し、さらに詳しくは、ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患、症候群、症状または免疫学的応答を治療するための新規な医薬組成物およびその製造方法に関する。この技術では、哺乳類有形血液成分をラパマイシンの溶液と共にインキュベートすることによって、該有形血液成分にラパマイシンを体外で付加した後、ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患や症候群を治療したり、免疫学的応答を抑制するために、得られたラパマイシン付加有形血液成分を哺乳類の循環系に投与する。

背景技術

0002

血液の体外処理には、ある成分を除去したり追加したり、あるいは血液成分を変更したりするために全血またはその成分を処理することや、所望の効果を得るために処理血液を哺乳類に戻すことが含まれる。鎌型赤血球貧血症は、エタクリン酸シアナートまたはナイトロジェンマスタードで血液を体外処理することによって治療することができる。コレステロールレベルは、低密度血漿リポタンパクを選択的に結合するヘパリン-アガロースビーズで血液を体外処理することによって低下させることができる。また、パラクアットまたは無機リン酸塩を除去するために、フラー土または酸化ジルコニウム粉末を含む架橋アガロースビーズを用いて、血液の解毒が体外で行われている。ヒト悪性神経膠腫の治療に用いるシスプラチン毒性効果に対しては、シスプラチンを内頸動脈注入し、透析により頸静脈血流から大部分のシスプタチンを体外で除去して、頸部以下の体内に入るシスプラチンの量を最小限にすることによって、かかる毒性効果を最小限にしている。他の血液体処理法としては、T細胞の除去、血液を紫外光曝露するホトフェレーシスや、アレルギー免疫疾患および全身性エリテマトーデスの治療における抗体および免疫複合体の除去、尿毒症患者における酸性薬剤血清タンパク結合を向上させるためのイオン交換樹脂による血液の処理が挙げられる。

0003

免疫抑制マクロライドFK-506は、末梢血単核細胞および赤血球によって吸収され保持されることや、赤血球中のFK-506結合タンパク(FKBP)を可逆的に結合することが示されている。FK-506は、Tリンパ球活性化を阻害するが、FKBPから解離することによって、リンパ球に対して利用することができる。

0004

抗白血性薬剤であるダウノマイシンは、赤血球には結合しない。ステロールに結合し、細胞膜に穴をあけるポリエンマクロライドであるアンホテリシンBで赤血球を処理しておくと、処理した赤血球はダウノマイシンを結合する。L1210白血性細胞を有するマウスは、ダウノマイシンを捕捉した赤血球で処理すると、生存期間延長される。バシディン(vacidin)Aおよび関連化合物などの他のポリエンマクロライドは赤血球と結合し、溶血を引き起こす。ポリエンマクロライド系の抗生物質であるフェリエフジン(faeriefungin)は、アンホテリシンBに類似した赤血球毒性を有する。

発明が解決しようとする課題

0005

ラパマイシンは、免疫抑制性および抗増殖性を有し、移植組織および/または移植物拒絶反応を阻害したり、いくつかの癌や腫瘍を治療したり、全身性エリテマトーデスや呼吸器炎症疾患などの自己免疫疾患を治療したり、血管の損傷に伴う平滑筋細胞の増殖および内膜肥大化を治療するのに有用であることが示されている(モリス,アール・ジェイ(Morris,R.J.),ハートアンドラングトランスプランテーション(Heart Lung Transplant),11巻(pt.2),197頁(1992年)を参照)。

0006

トリエンマクロイドであるラパマイシンは、有形血液成分(赤血球)中の結合タンパクFKBPと可逆的に結合することが見い出されているが、前記のポリエンマクロイドのように溶血を引き起こさない。

0007

ヒト血液中で、赤血球は、(顕微鏡で観察し得る)有形血液成分の約85〜90%を占めている。ヒト全血は、約46%の有形血液成分と約54%の血漿から構成されている。ラパマイシン付加有形血液成分(FBE)と血漿との間におけるラパマイシンの平衡は、速やかに確立されるが、種に依存することが知られている。ラパマイシンを38ng/mlの濃度で含有するラット液中で、全血およびFBE:血漿の比率は各々1.3および1.7であり、200ng/mlの濃度では、これらの比率は各々0.8および0.5であった。

0008

ラパマイシン濃度が76〜189ng/mlであるヒト血液では、37℃で30分間インキュベートした後の全血およびFBE:血漿の比率は各々12±2および23.7±3.9であった。同様に、482ng/mlの濃度では、これらの比率は各々1.1および1.3であった。ラパマイシンを投与したサルでは、全血:血漿の濃度比率は10±6であり、ヒトでの比率は12±2であった。このことは、霊長類と他の哺乳類との間に種による差があることを示している。

0009

下記の米国特許および雑誌論文は、ラパマイシンの免疫抑制性、抗炎症性抗腫瘍性および抗菌性について記載しているが、ここでは、これらの記載内容を簡単に説明する。

0010

米国特許第5,100,899号は移植組織の拒絶反応の阻害を開示している。米国特許第3,993,749号は抗菌性を開示している。米国特許第4,885,171号は、リンパ性白血病結腸癌乳癌黒色癌および上衣芽細胞腫に対する抗腫瘍活性を開示している。米国特許第4,401,653号は腫瘍の治療におけるピシバニル(picibanil)と組合せたラパマイシンの使用を開示している。米国特許第5,078,999号は全身性エリテマトーデスの治療方法を開示している。米国特許第5,080,899号は、の炎症を治療する方法であって、それゆえ、肺の炎症が要素の1つである疾患(例えば、喘息慢性閉塞性肺疾患気腫気管支炎急性呼吸窮迫症候群など)の症状を軽減するのに有用である治療方法を開示している。

0011

デュモント(Dumont)ら(ファセブ・ジャーナル(FASEB Journal),3巻(4),5256頁(1989年))は、ラパマイシンが、イオノマイシン+PMAで刺激されたマウスT細胞におけるT細胞増殖IL-2産生およびIL-2R表現に対するシクロスポリンA抑制活性を増強することを開示している。カナディアン・ジャーナル・オブフィジオロジカルファーコロジー(Can.J.Physiol.Pharmacol.),55巻,48頁(1977年))は、ラパマイシンが,3つの実験モデル実験的アレルギー性脳脊髄炎)、多発性硬化症アジュバント関節炎に対する1つのモデル、リューマチ関節炎に対する1つのモデルである各ラットにおいて、免疫学的応答を阻害し、アルブミンによるアレルギー誘発に反応するヒト(IgE様)抗体を妨害することを開示している。ヒー(He)ら(トランスプランテーション・プロシーディングズ(Transplantation Proceedings),24巻(3),1178頁(1992年))は、ラットにおける移植物の拒絶反応を低減するために静脈内投与ラパマイシンでドナーを前処理することを開示している。アール・モリス(R.Morris)(ジャーナル・オブ・ハート・アンド・ラング・トランスプランテーション(J.Heart Lung Transplant),11巻(pt.2),197頁(1992年))は、ラパマイシンを用いた処置冠状動脈血管形成後に起こり得る再狭窄(血管の損傷に伴う平滑筋の増殖および血管内部の肥大化)を阻害することを開示している。ラパマイシンは、乾癬などの免疫炎症性疾患の治療にも有用である。

課題を解決するための手段

0012

それゆえ、本発明は、ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患、症候群、症状または不都合な免疫学的応答を治療するための医薬組成物およびその製造方法を提供する。ここで、対象となる治療例としては、ラパマイシンを用いた治療に反応するものであれば、特に限定されないが、例えば、免疫学的応答の抑制が必要な哺乳類における免疫抑制の誘起、哺乳類の悪性新生物菌類感染の治療などが挙げられる。

0013

本発明の医薬組成物は、血漿またはその生理学代替物中に懸濁したラパマイシン付加有形血液成分を含有する。ここで、有形血液成分は、例えば、ラパマイシンを用いた治療を必要とする哺乳類の血液、哺乳類ドナーの血液、これら哺乳類と血液学的適合する哺乳類の血液などに由来する。

0014

本発明の医薬組成物は、哺乳類の血液から有形血液成分を他の成分と分離し、該有形血液成分をラパマイシンと共にインキュベートし、得られたラパマイシン付加有形血液成分を血漿またはその生理学的代替物中に懸濁させることによって製造される。

0015

また、本発明は、ラパマイシンを用いた治療に反応する疾患、症候群、症状および不都合な免疫学的応答を治療する技術を提供する。この技術では、ラパマイシン付加有形血液成分を体外で調製し、得られたラパマイシン付加有形血液成分によってラパマイシンを送達する。

0016

一般的に、本発明の新規な技術は、ラパマイシンを必要とする哺乳類にラパマイシンを投与するものであって、血液学的に適合する有形血液成分をラパマイシンと共にインキュベートし、ラパマイシン付加有形血液成分を血漿またはその生理学的代替物で再生し、該ラパマイシン付加有形血液成分を有する再生全血を静脈内または動脈内投与することからなる。ここで、有形血液成分は、ラパマイシンを用いた治療を必要とする哺乳類、哺乳類ドナー、またはこれら哺乳類と血液学的に適合する哺乳類の血液から得られる。

0017

ある態様では、本発明の新規な技術は、免疫学的応答の抑制が必要な場合に哺乳類の免疫抑制を誘起するものであって、治療上有効な量のラパマイシン付加有形血液成分を含有する血液学的に適合する血液を静脈内または動脈内投与することからなる。ここで、ラパマイシン付加有形血液成分を調製する血液は、ラパマイシンで治療すべき哺乳類、血液学的に適合する哺乳類ドナー、またはこれら哺乳類と血液学的に適合する哺乳類から得られる。

0018

移植手術の際に生ずる免疫学的応答を抑制する場合、移植されたドナーの組織または臓器の移植に対する免疫学的応答は、移植手術の前に、組織または臓器のドナーを、ラパマイシン付加有形血液成分を含有する血液で処置することによって阻害される。ここで、ラパマイシン付加有形血液成分を調製する血液は、組織または臓器の被移植者またはそれと血液学的に適合する哺乳類から得られる。

0019

哺乳類の免疫抑制を誘起する本発明の前記技術は、全身性エリトマトーデスなどの自己免疫疾患、乾癬などの免疫炎症性疾患、喘息などの肺の炎症、または血管の損傷に伴って血管形成後に平滑筋の増殖および内膜の肥大化を引き起こす免疫学的応答を阻害することもできる。

0020

別の態様では、本発明の新規な技術は、哺乳類の悪性新生物を治療するものであって、治療上有効な量のラパマイシン付加有形血液成分を含有する血液学的に適合する血液を、それを必要とする哺乳類に静脈内または動脈内投与することからなる。

0021

さらに別の態様では、本発明の新規な技術は、哺乳類における菌類感染を治療するものであって、治療上有効な量のラパマイシン付加有形血液成分を含有する血液学的に適合する血液を、それを必要とする哺乳類に静脈内または動脈内投与することからなる。

0022

本発明の新規な技術を具体例によってさらに詳しく説明すると、ラパマイシンで治療すべき哺乳類から血液を取り出し、遠心分離または濾過法によって有形血液成分を血漿と分離し、インキュベーションによって有形血液成分にラパマイシンを付加し、ラパマイシン付加有形血液成分を血漿またはその生理学的代替物と組合せ、ラパマイシンを付加した再生全血を哺乳類に戻す。好ましくは、分離した有形血液成分をラパマイシンの溶液とインキュベートした後、滅菌リン酸緩衝食塩水または無処理血漿で洗浄することによって、この溶液からラパマイシン付加有形血液成分を取り出す。

0023

本発明の別の具体例では、ドナーの血液に由来する有形血液成分を前記のようにラパマイシンで処理し、ラパマイシンを付加したドナーの血液を、それを必要とし血液学的に適合する哺乳類に投与する。

0024

本発明のさらに別の具体例では、組織または臓器の哺乳類ドナーの血液を前記のように処理し、移植すべき臓器または組織にラパマイシンを予め提供しておき、宿主哺乳類による拒絶反応を阻害する。実際、移植前の組織または臓器のドナーに、シクロスポリンA、シクロホスファミドメチルプレドニソン、FK506またはラパマイシンなどの免疫抑制剤非経口投与すると、移植された組織または臓器の拒絶反応が低減することが示された。

0025

さらに、本発明は、ラパマイシンを静脈内または動脈内投与するための医薬組成物に関し、血漿またはその生理学的代替物中に懸濁したラパマイシン付加有形血液成分を含有する医薬組成物を提供する。ラパマイシンを付加させる有形血液成分は、ラパマイシンを用いた治療を必要とする哺乳類、組織または臓器の被移植者、血液学的に適合する哺乳類ドナーなどから得ることができる。

0026

体外でラパマイシンを付加した血液が移植物の拒絶反応を防止する能力を測定する標準的な薬理学的試験法は、以下のようにして行った。

0027

まず、単一のルイスラットに由来する全血(5ml)を腹大動脈から得た。この血液を830xG(2,000rpm)で遠心分離し、赤血球(RBC)画分を単離し、滅菌リン酸緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄し、最初の血漿画分と等価な新鮮容量のPBSまたは無処理血漿中に再懸濁した。次いで、この赤血球/PBS混合物を、ラパマイシン(1mgラパマイシン/10μl無水アルコール/1ml RBC/PBS)と共に、37℃で5分間インキュベートし、1.8x106個の赤血球を含有する個々のアリコットを得た。

0028

雄ルイスラット(300〜350g)の腎動脈後方に位置する腹大動脈に、留置ヴィックスカテーテルを用いて、カニューレを挿入した。循環時の開通性を確実にするために、閉鎖する前に、これらのカニューレを滅菌リン酸緩衝食塩水で洗浄した。カニューレを挿入した日に、各動物左耳ブラウンノルウェー(BN)新生児ラットの心臓切片を移植し、1.8x106個のラパマイシン付加ルイス赤血球を留置カテーテルによって投与した。これら実験動物に、カニューレによって、約1.8x106個のラパマイシン付加ルイス赤血球を、2週間にわたって毎日輸注した。移植されたブラウンノルウェー心臓切片の心収縮は、この方法によって、30日間以上にわたって持続され、移植物の拒絶反応が起こると重要となるCD4およびCD8の両リンパ球のレベルは、実質上低下することが見い出された。この標準的な薬理学的試験法によって、1.8x106個のラパマイシン付加赤血球が、移植物の拒絶反応を防止する静脈内投与量225μgのラパマイシンとほぼ等価であることがわかった。前記の標準的な試験法では、移植された心筋は、トランスプランテーション(Transplantation),51巻(1),22-26頁(1991年)の22頁に記載されている、20%ジメチルアセトアミド、10%ツウィーン80および70%ポリエチレングリコール400からなる非水性賦形剤中のラパマイシンを標準的に静脈内投与した場合に観察される寿命匹敵する寿命を有した。かくして、本発明の新規な技術は、ラパマイシンを投与する効果的な方法を提供することがわかる。

0029

ルイスラットについて得られた前記のデータに基づいて、ラパマイシン付加有形血液成分は、一般的には0.1μg〜100mg/kg/日、好ましくは0.001〜25mg/kg/日、さらに好ましくは0.01〜5mg/kg/日の投与量で、通常、静脈内または動脈内投与される。なお、投与量は、哺乳類に投与されるラパマイシン付加血液の量を変更したり、有形血液成分に付加するラパマイシンの量を変更することによって、変化し得る。ラパマイシン付加血液は、巨丸剤として投与したり、あるいは、必要な期間にわたって投与することができる。

0030

シクロスポリンA、FK-506、シクロホスファミド、プレドニソン、メチルプレドニソロンまたはアザチオプリンなどの他の免疫抑制剤を同時に投与することは、本発明の範囲内である。

0031

本発明の新規な技術は、ラパマイシン自体を投与する標準的な静脈内治療に比べて、いくつかの利点を有する。例えば、本発明の医薬組成物は、不自然賦形剤を用いないラパマイシンによる治療を提供する。巨大環状化合物である抗生物質を静脈内投与するのに通常使用される賦形剤であるクレモファーELはアナフィラキシー反応を引き起こすが、本発明の医薬組成物は、このような賦形剤を用いていないので、その心配がない。また、赤血球に付加した有効成分のラパマイシンは、代謝による分解から保護され、生物学的利用率が高い。しかも、実質的な薬剤貯蔵庫を形成する正常な赤血球から徐々に放出されて、例えば、移植組織に対するリンパ球の活動を妨害するものと考えられる。

0032

なお、ラパマイシンの構造がFK-506と類似していることから、FK-506付加有形血液成分も本発明の投与技術に有用であると期待される。

発明の効果

0033

本発明によれば、有効成分であるラパマイシンが有形血液成分に付加しているので、代謝による分解から保護され、生物学的利用率が高いラパマイシンを含有する医薬組成物およびその製造方法が得られる。また、本発明の医薬組成物は、不自然な賦形剤を使用していないので、アナフィラキシー反応などを引き起こす心配がない。

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