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技術 膨張性の機能性被覆した膨張製品を調製する方法及びそれによつて調製された膨張製品

出願人 シー・アール・バード・インコーポレーテッド
発明者 ユージーン・テデッシリチャード・ケイ・エルトン
出願日 1993年9月30日 (27年9ヶ月経過) 出願番号 1993-245441
公開日 1994年7月19日 (26年11ヶ月経過) 公開番号 1994-197978
状態 未査定
技術分野 媒体導出入付与装置 媒体導出入付与装置
主要キーワード ポリマー先駆物質 膨張面 最終膨張 平滑性試験 機能性被覆 プラスチック溶接 粘着結合 弾性セグメント
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この項目の情報は公開日時点(1994年7月19日)のものです。
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目的

医学用製品に適した、均一に機能性の高度に密着性の滑らかな被覆を外面に有する膨張バルーンを形成する。

構成

医学用製品、バルーンの形成に適した膨張性熱可塑性チューブに、機能性生物医学的材料を含む被覆を塗布し、そして被覆チユーブ膨張させて、均一に機能性の高度に密着性の被覆を外面に有する膨張バルーンを形成する。

概要

背景

機能性被覆バルーンに塗布する従来法では、被覆予備成形されたバルーン、すなわち、吹き込み成形されたバルーンに塗布する工程を用いる。被覆は膨張させた予備成形バルーンに塗布するのが好ましい。被覆を膨張させたバルーンに塗布すると、厚さが一般に均一な被覆が形成される。一般的な被覆方法については米国特許第5,026,607号(1991年6月25日発行、M.キーラス)第4欄、48−54行に記載されており、第5欄、41−44行に例示されている)。膨張バルーンはまず適当なチューブから、吹き込み成形のような延伸、任意の加熱、そして膨張を行う一連の操作によって成形される。次に、バルーンを適当なカテーテル軸接着剤または他の適当な手段を用いて結合する。あるいは、チューブはカテーテルの一体部分であってもよい。最後に、機能性被覆を浸漬または吹き付けを行うことによって塗布するのが一般的である。必要ならば被覆表面を乾燥し、硬化させる。

予備成形されたバルーンに用いられる現在の機能性被覆は一般に水性分散液に限られており、バルーンの壁厚は薄く、物理的性質は例えば重合体結晶度を変化させることによって変える。機能性被覆を予備成形バルーンに塗布する工程を含む被覆方法にはいくつかの欠点がある。これらの欠点を以下に記す:
(i)不規則な形の物品の被覆の厚さは、被覆溶液被覆物品を流れ去るとき溶液切れが不均一であるためばらばらになり、そしてバルーンの形状によっては被覆の際に空気の捕捉を促して、外見上不規則な製品となる。
(ii) 予備成形バルーンは高度に配向され、結晶性であり、従って、被覆溶液によっては存在する溶剤との接触による変化に非常に敏感であり、また被覆の硬化または被覆溶液からの溶剤の除去に必要な加熱操作にも敏感である。
(iii) 予備成形バルーンを溶剤にさらしたときの影響を最少にするために、被覆は浸漬によるよりも吹き付けによって塗布する必要があり、その場合、微細な溶剤の霧にさらしたときの引火性についての安全性に関する懸念、および吹き付けの際に形成される微細な滴の蒸発冷却による被覆への好ましくない副作用がある。
(iv) 被覆誤差により、被覆された予備成形バルーンおよび被覆仕上げされたカテーテルの有用性が非常に減少する。

概要

医学用製品に適した、均一に機能性の高度に密着性の滑らかな被覆を外面に有する膨張バルーンを形成する。

医学用製品、バルーンの形成に適した膨張性熱可塑性チューブに、機能性生物医学的材料を含む被覆を塗布し、そして被覆チユーブを膨張させて、均一に機能性の高度に密着性の被覆を外面に有する膨張バルーンを形成する。

目的

本発明の目的は、医学用製品に適した膨張性熱可塑性チューブ材料に、機能性生物医学的材料およびキャリヤーを含む被覆を塗布し、その後被覆チューブを膨張させて、機能性生物医学的材料の密着性被覆を有する膨張医学用製品を形成することである。本発明の目的はまた、バルーンの形成に適した膨張性熱可塑性チューブに、機能性生物医学的材料を含む被覆を塗布し、そして被覆チューブを膨張させて、均一に機能性の高度に密着性の被覆を外面に有する膨張バルーンを形成することである。本発明の目的はさらに、膨張バルーンを吹き込み成形するのに適した膨張性熱可塑性チューブに、なめらかな被覆を塗布し、そして被覆チューブを吹き込み成形してなめらかな膨張バルーンを形成することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

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請求項1

被覆され膨張された熱可塑性医療用製品を調製するための方法であって、(a)膨張性熱可塑性チューブの内表面および/または外表面の少なくとも一部分に、少なくとも1種の生物医学機能剤キャリヤーとからなる少なくとも一種密着性の機能性生物医学被覆を適用する工程と;(b)被覆チューブを、キャリヤーの少なくとも一部を除去するのに十分な時間と温度で乾燥する工程と;(c)乾燥した被覆チューブを、被覆され膨張された医療用製品を形成するのに十分な圧力で膨張流体を用いて延伸および/または膨張させる工程;からなる方法。

請求項2

延伸および/または膨張させる工程の前に、部分的に乾燥され被覆チューブを、被覆チューブが軟化するのに十分な温度と時間加熱する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

請求項4

基材はポリウレタンまたはポリエチレンテレフタレートであり、被覆はポリエチレンオキシド)、ポリビニルピロリドン親水性ポリウレタン、またはシリコーンを含有している、請求項3に記載の方法。

請求項5

被覆は、ポリ(エチレンオキシド)と、ポリウレタン、ポリウレア、およびポリウレタン-ウレアからなる群から選択される予備成形されたポリマーとを含有し、あるいは、ポリウレタン先駆物質とポリウレア先駆物質からなる群から選択されるポリマー先駆物質を含有している、請求項4に記載の方法。

請求項6

被覆は架橋したポリウレタンのマトリックスを含む、請求項5に記載の方法。

請求項7

請求項1に記載の方法によって調製された、均一に機能被覆され膨張された熱可塑性医療用製品。

請求項8

請求項3に記載の方法によって調製された、均一に機能被覆され膨張された熱可塑性医療用製品。

請求項9

請求項4に記載の方法によって調製された、均一に機能被覆され膨張された熱可塑性医療用製品。

請求項10

請求項5に記載の方法によって調製された、均一に機能被覆され膨張された熱可塑性医療用製品。

請求項11

請求項6に記載の方法によって調製された、均一に機能被覆され膨張された熱可塑性医療用製品。

請求項12

被覆されたバルーンを調製するための方法であって、(a)膨張性熱可塑性チューブの内表面および/または外表面の少なくとも一部分に、少なくとも1種の平滑剤とキャリヤーとからなる少なくとも一種の密着性の平滑な被覆を適用する工程と;(b)被覆チューブを、キャリヤーの少なくとも一部分が除去されるのに十分な時間と温度で乾燥する工程と;(c)乾燥した被覆チューブを、被覆バルーンを形成するのに十分な圧力で膨張流体を用いて延伸および/または膨張させる工程;からなる方法。

請求項13

延伸および/または膨張させる工程の前に、部分的に乾燥した被覆チューブを、被覆チューブが軟化するのに十分な温度と時間加熱する工程をさらに含む、請求項12に記載の方法。

請求項14

チューブは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、イオノマー、ポリアリールエーテルケトン、ポリウレタン、エチレン-ビニルアセテートコポリマー、低分子量のスチレンおよび任意のプロピレンと混合されたエチレン-ブチレン-スチレンブロックコポリマー、およびポリエーテルポリアミドブロックコポリマーからなる群から選択され、被覆は平滑性のある被覆である、請求項12に記載の方法。

請求項15

基材はポリウレタンまたはポリエチレンテレフタレートであり、被覆は親水性ポリウレタンと有機溶媒からなる平滑な被覆である、請求項12に記載の方法。

請求項16

基材はポリウレタンまたはポリエチレンテレフタレートであり、被覆はウレタン水性分散液と、シリコーンまたはシロキサンエマルジョンと、架橋剤としての任意の多官能価アジリジンからなる、保護性で平滑な被覆である、請求項12に記載の方法。

請求項17

基材はポリウレタンまたはポリエチレンテレフタレートであり、被覆は、ポリ(エチレンオキシド)と、ポリウレタン、ポリウレア、およびポリウレタン-ウレアからなる群から選択される予備成形されたポリマーとを含有し、あるいは、ポリウレタン先駆物質とポリウレア先駆物質からなる群から選択されるポリマー先駆物質を含有している、請求項12に記載の方法。

請求項18

被覆は架橋したポリウレタンのマトリックスを含む、請求項12に記載の方法。

請求項19

請求項18に記載の方法によって調製された、被覆バルーン。

請求項20

平滑な膨張バルーンを調製するための方法であって、(a)熱可塑性チューブの外表面の少なくとも一部分に、(i)キャリヤーと、(ii)キャリヤー中に溶解し、分散し、または乳化したポリ(エチレンオキシド)と、(iii)ポリウレタン、ポリウレア、およびポリウレタン-ウレアからなる群から選択されるポリマー、あるいは、ポリウレタン先駆物質とポリウレア先駆物質からなる群から選択されるポリマー先駆物質とからなる、少なくとも1種の密着性で平滑な被覆(前記ポリマーまたはポリマー先駆物質はキャリヤー中に溶解し、分散し、または乳化している)を適用する工程と;(b)被覆チューブを、キャリヤーの少なくとも一部を除去するのに十分な時間と温度で乾燥する工程と;(c)乾燥した被覆チューブを膨張流体を用いて膨張させ、それによってチューブの直径と長さを増大させ、また同時にチューブを配向して平滑な膨張バルーンを形成する工程;からなる方法。

請求項21

配向工程は、被覆チューブを、熱可塑性ポリマー二次転移温度から一次転移温度までの範囲内の温度まで加熱することを含む、請求項20に記載の方法。

請求項22

配向された部分を引き伸ばすことによって延伸配向部分を形成し、次いで、延伸配向部分を膨張させて修正された輪郭と大きさとなるようにして、次いで、修正された輪郭と大きさをヒートセットすることによって被覆バルーンを形成する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。

請求項23

チューブは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、イオノマー、ポリアリールエーテルケトン、ポリウレタン、エチレン-ビニルアセテートコポリマー、低分子量のスチレンおよび任意のプロピレンと混合されたエチレン-ブチレン-スチレンブロックコポリマー、およびポリエーテルポリアミドブロックコポリマーからなる群から選択される、請求項20に記載の方法。

請求項24

チューブはポリエチレンテレフタレートである、請求項23に記載の方法。

請求項25

チューブはポリウレタンである、請求項23に記載の方法。

請求項26

チューブはセグメントポリウレタンである、請求項23に記載の方法。

請求項27

セグメントポリウレタンは、少なくとも45wt.%の軟らかいセグメントと残りの硬いセグメントとを含む、請求項23に記載の方法。

請求項28

キャリヤーは、水、塩化メチレン臭化メチレントリクロロエチレン、ジ塩化エチレン、N-メチルピロリドンピリジン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項23に記載の方法。

請求項29

ポリマーは、ジイソシアネートポリエーテルグリコール、および連鎖延長剤から調製されるポリウレタンまたはポリウレタン-ウレアである、請求項23に記載の方法。

請求項30

ジイソシアネートはメチレンジイソシアネートであり、ポリエーテルグリコールはポリエチレングリコールであり、連鎖延長剤は水、低分子量ジオールジアミン、または10個までの炭素原子を有するアミノアルコール、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項29に記載の方法。

請求項31

被覆は、約50〜98重量%のポリウレタンと、キャリヤー中少なくとも10,000の分子量を有する約2〜50重量%のポリ(エチレンオキシド)との物理均質混合物である、請求項23に記載の方法。

請求項32

ポリウレタンは脂肪族ポリウレタンであり、キャリヤーは水である、請求項31に記載の方法。

請求項33

被覆は、ポリ(エチレンオキシド)と会合したもしくは錯体となった架橋ポリウレタンのマトリックスである、請求項23に記載の方法。

請求項34

ポリウレタンのマトリックスは、本質的に適当な溶媒中に溶解したイソシアネートポリオール及びポリエチレンオキシドからなる溶液でチューブを被覆することによって調製される、請求項33に記載の方法。

請求項35

イソシアネートは、2,4- および 2,6-トルエンジイソシアネートとこれらのプレポリマーヘキサメチレンジイソシアネートとこれらのプレポリマー、ジフェニルメタン4,4'-ジイソシアネートとこれらのプレポリマー、ビス(4-イソシアネートシクロヘキシルメタンとこれらのプレポリマー、およびイソホロンジイソシアネートとこれらのプレポリマーからなる群から選択され、ポリオールは、ヒマシ油ヒマシ油誘導体飽和ポリエステルポリオールポリエーテルポリオール不飽和ポリエステルポリオール、ポリアクリレートポリオールからなる群から選択されるポリオールからなる群から選択され、ポリ(エチレンオキシド)は約10,000〜5,000,000の分子量を有し、溶媒は、塩化メチレン、ジブロモメタンジクロロエチレン、トリクロロエチレン、ピリジン、n-メチルピロリドン、ジオキソランアセトニトリル、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項32に記載の方法。

請求項36

請求項20に記載の方法によって調製された平滑な膨張バルーン。

請求項37

請求項36に記載の方法によって調製された平滑な膨張バルーンであって、被覆は、実質的にポリ(エチレンオキシド)と錯体となったもしくは会合した架橋ポリウレタンからなる連続フィルムからなる耐摩耗性親水性、平滑性被覆である、バルーン。

請求項38

架橋したポリウレタンのマトリックスは、約50,000以上分子量を有するポリエチレンオキシドの存在下で、ポリエステルポリオールとトルエンジイソシアネートとの反応によって現場で形成される、請求項37に記載の平滑な膨張バルーン。

技術分野

0001

本発明は、膨張熱可塑性医学用製品に関し、特に機能性生物医学的被覆膨張面密着させた膨張熱可塑性医学用製品、特にカテーテルに用いる被覆バルーン新規製法に関する。

背景技術

0002

機能性被覆をバルーンに塗布する従来法では、被覆を予備成形されたバルーン、すなわち、吹き込み成形されたバルーンに塗布する工程を用いる。被覆は膨張させた予備成形バルーンに塗布するのが好ましい。被覆を膨張させたバルーンに塗布すると、厚さが一般に均一な被覆が形成される。一般的な被覆方法については米国特許第5,026,607号(1991年6月25日発行、M.キーラス)第4欄、48−54行に記載されており、第5欄、41−44行に例示されている)。膨張バルーンはまず適当なチューブから、吹き込み成形のような延伸、任意の加熱、そして膨張を行う一連の操作によって成形される。次に、バルーンを適当なカテーテル軸接着剤または他の適当な手段を用いて結合する。あるいは、チューブはカテーテルの一体部分であってもよい。最後に、機能性被覆を浸漬または吹き付けを行うことによって塗布するのが一般的である。必要ならば被覆表面を乾燥し、硬化させる。

0003

予備成形されたバルーンに用いられる現在の機能性被覆は一般に水性分散液に限られており、バルーンの壁厚は薄く、物理的性質は例えば重合体結晶度を変化させることによって変える。機能性被覆を予備成形バルーンに塗布する工程を含む被覆方法にはいくつかの欠点がある。これらの欠点を以下に記す:
(i)不規則な形の物品の被覆の厚さは、被覆溶液被覆物品を流れ去るとき溶液切れが不均一であるためばらばらになり、そしてバルーンの形状によっては被覆の際に空気の捕捉を促して、外見上不規則な製品となる。
(ii) 予備成形バルーンは高度に配向され、結晶性であり、従って、被覆溶液によっては存在する溶剤との接触による変化に非常に敏感であり、また被覆の硬化または被覆溶液からの溶剤の除去に必要な加熱操作にも敏感である。
(iii) 予備成形バルーンを溶剤にさらしたときの影響を最少にするために、被覆は浸漬によるよりも吹き付けによって塗布する必要があり、その場合、微細な溶剤の霧にさらしたときの引火性についての安全性に関する懸念、および吹き付けの際に形成される微細な滴の蒸発冷却による被覆への好ましくない副作用がある。
(iv) 被覆誤差により、被覆された予備成形バルーンおよび被覆仕上げされたカテーテルの有用性が非常に減少する。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の目的は、医学用製品に適した膨張性熱可塑性チューブ材料に、機能性生物医学的材料およびキャリヤーを含む被覆を塗布し、その後被覆チューブを膨張させて、機能性生物医学的材料の密着性被覆を有する膨張医学用製品を形成することである。本発明の目的はまた、バルーンの形成に適した膨張性熱可塑性チューブに、機能性生物医学的材料を含む被覆を塗布し、そして被覆チューブを膨張させて、均一に機能性の高度に密着性の被覆を外面に有する膨張バルーンを形成することである。本発明の目的はさらに、膨張バルーンを吹き込み成形するのに適した膨張性熱可塑性チューブに、なめらかな被覆を塗布し、そして被覆チューブを吹き込み成形してなめらかな膨張バルーンを形成することである。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、被覆膨張熱可塑性医学用製品の製造法を提供するものである。この方法は、(a)膨張性熱可塑性チューブの少なくとも一部の内面および/または外面に、少なくとも1種の機能性薬剤およびキャリヤーを含む少なくとも1種の密着性機能性生物医学的被覆を塗布し;(b)被覆チューブを少なくとも一部のキャリヤーを除去するのに十分な時間および温度で乾燥し;そして(c) 乾燥した被覆チューブを膨張液を用いて、機能性被覆膨張医学用製品を形成するのに十分な圧力で延伸および膨張させる、以上の工程からなる。この方法で製造された膨張熱可塑性医学用製品は均一に機能性に被覆される。

0006

本発明は、被覆されたバルーンの製法を提供するものである。この方法は、(a)膨張性熱可塑性チューブの少なくとも一部の内面および/または外面に、少なくとも1種の機能性薬剤およびキャリヤーを含む少なくとも1種の密着性機能性生物医学的被覆を塗布し;(b)被覆チューブを少なくとも一部のキャリヤーを除去するのに十分な時間および温度で乾燥し;そして(c) 乾燥した被覆チューブを膨張液を用いて、機能性被覆バルーンが形成されるのに十分な圧力で延伸および膨張させる、以上の工程からなる。この方法で製造された膨張熱可塑性医学用製品は均一に機能性に被覆される。

0007

本発明はまた、なめらかな膨張バルーンの製法を提供するものである。この方法は、(a)膨張性熱可塑性チューブの少なくとも一部の外面に、(i)1種以上のキャリヤー、(ii)キャリヤー中に溶解、分散または乳化されたポリエチレンオキシド)、および(iii)ポリウレタンポリ尿素およびポリウレタン−尿素よりなる群から選ばれた重合体、またはポリウレタン先駆体およびポリ尿素先駆体よりなる群から選ばれた重合体先駆体を含む(重合体または重合体先駆体はキャリヤー中に溶解、分散または乳化されている)少なくとも1種の密着性機能性生物医学的被覆を塗布し;(b)被覆したチューブを少なくとも一部のキャリヤーを除去するのに十分な時間および温度で乾燥し;そして(c) チューブの直径および長さを大きくするために、膨張液を用いて被覆チューブを膨張させ、同時に、チューブを配向させる、以上の工程からなる。この方法で製造されたなめらかな膨張バルーンは均一に機能性に被覆される。

0008

本明細書で用いる”熱可塑性”という言葉は、天然または合成ゴムを除く。チューブに形成し、被覆しそしてさらに熱処理して、被覆および/またはチューブを硬化しそして熱硬化性チューブを形成することができる熱可塑性材料が、ここでの使用に適していることは無論のことである。本明細書で用いる”機能性生物医学的被覆”という言葉は、体の中で用いる医学用製品に塗布された被覆に用いられる。そのような被覆は必ずしもそうではないが、一般に水性環境活性化され、これらは(i)耐摩耗性耐破壊性および/または引き裂き抵抗のような保護性、(ii)なめらかさ、血栓抵抗性血液適合性のような機能性、および(iii)抗トロンボゲン形成性抗菌性等のような治療性、並びにその他同様な機能性の改良をもたらす。ここで有用な機能性生物医学的被覆は、医学用製品の使用目的に適した密着性を示さなければならず、そしてそれらはかなり高い半径方向および円周方向への延伸が可能な力を持っていなければならない。

0009

被覆に用いられるキャリヤーは有機溶剤または水のいずれでもよく、被覆成分および被覆される熱可塑性チューブ材料によって選択する。ある場合には、1種以上の溶剤を用い、他の場合には水をキャリヤーとして用いうる。適当な溶剤は、被覆チューブから最終膨張製品を形成するための延伸および膨張工程に悪影響を及ぼさないものである。適した溶剤にはエタノールまたはエチレングリコールのようなアルコールメチルエチルケトンのようなケトン;エチレングリコールメチルエーテルのようなエーテル酢酸エチルのようなエステルエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなエーテルアセテートベンゼントルエンキシレン、N−メチルピロリドンおよびピリジンのような芳香族および脂肪族溶剤2−ニトロプロパンのようなニトロパラフィン塩化メチレン臭化メチレントリクロロエチレン二塩化エチレンのような塩素化溶剤;およびこれらの混合物がある。塩素化溶剤はポリ(エチレンオキシド)含有被覆に特に有用である。

0010

バルーンを膨張する際に伴う数百%の半径方向および円周方向の延伸の後でも、このように膨張させたバルーン表面連続被覆を保つ能力は、非常に都合のよいものである。膨張させる前に、機能性生物医学的被覆を膨張性熱可塑性チューブに塗布すると以下の利点が得られる:
(i) 他の方法では膨張バルーンのような予備成形重合体材料攻撃および変形する溶剤を用いてチューブを被覆することが可能であり、従って、用いうる被覆の範囲が大幅に広がる。
(ii)カテーテルバルーンまたはバルーンを取り付けた組み合わせカテーテルのような不合格被覆予備成形物品廃棄するよりも、不合格被覆チューブを廃棄するほうがずっと経費がかからない。
(iii) 被覆すべき材料、すなわちチューブは、複雑な形状を有する可能性のあるバルーンのような予備成形物品ではなく、単純な円筒形であるので、得られる被覆の均一性を調整するのがずっと容易である。
(iv) 膨張バルーンまたは組み合わせ製品のような予備成形膨張製品とは異なり、チューブは多くの被覆組成物の硬化に必要なかなり高い温度に耐えることができるので、高温を必要とする被覆を容易に硬化することが可能である。
(v) 多構成部材装置の構成部材を別々に被覆すると、各構成部材上に施した被覆によって、各構成部材ごとに異なる性能特性を有する装置が得られる。多構成部材装置全体を被覆することに限られるならば、このようなことは得られない。
(vi) 多構成部材装置の個々の構成部材を別々に被覆することは、製造工程を連続して行うのではなく、平行して同時に行えるので、それ自体がより効率的な製造となる。

0011

被覆を行うべき膨張性熱可塑性チューブには、膨張バルーン、食道膨張バルーンファピアンチューブ膨張バルーン、末梢血管形成膨張バルーン、前立腺膨張バルーン、冠状血管形成バルーン、子宮操作バルーン等の膨張性製品の形成に一般に用いられる材料から製造されたチューブが含まれる。適当な熱可塑性材料にはポリウレタン、ポリエチレンエチレンブチレンスチレンポリプロピレンポリエチレンテレフタレート、または低分子量スチレンおよび任意にポリプロピレンとを混合したこれらのブロック共重合体、並びにエチレンおよびブチレンの代わりにブタジエンまたはイソプレンを用いる同様な組成物ポリ塩化ビニルコポリエステルシリコーンポリカーボネート共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体ポリエーテルポリアミドブロック共重合体例えばPebax(商標);ポリカーボネートイオノマー例えばSurlyn(商標);ポリブチレンテレフタレートポリアリールエーテルケトンポリイミドポリアミド、特に芳香族ポリアミドポリエーテルイミドポリアミドイミド等がある。当業者は適当な選択を行う際に、加工性、バルーンに必要な性能パラメーター、被覆密着性および生物適合性のようなファクターを考慮する。

0012

膨張バルーン材料の選択は個々の用途によって決まる。例えば、ある用途では、硬質非可撓性の重合体が必要とされるが、他の用途では、より軟質の重合体を用いるのが好都合である。セグメントポリウレタンは膨張バルーン用の熱可塑性チューブ材料として適している。セグメントポリウレタンはイソシアネートおよびポリオールを変えたり、重合体中の硬質セグメント軟質セグメント比率を変えることによって変化させることができる。硬質対軟質の比率はバルーンの膨張能力並びにその弾性を定める。被覆を行うべきセグメントポリウレタンが硬質重合体であるならば、硬質重合体を機能性被覆中に用いるべきである。被覆を行うべきセグメントポリウレタンが軟質重合体であるならば、より軟質の重合体を機能性被覆中に用いるべきである。膨張バルーン用に特に関心のあるものは、特定のPELLETHANE(商標)ポリウレタン重合体(例えば、PELLETHANE(商標)2367−75D)である。

0013

また、膨張バルーン用の熱可塑性チューブ材料として特に適したものはポリエチレンテレフタレート(PET)、特に、PETの高分子量ホモポリマーおよびPETコポリエステルである。PETから製造されたバルーンは膨張させると非常に硬質のものとなりやすく、バルーンの壁の厚さを例えば0.002″未満の薄い厚さにしても高い膨張圧を維持することが可能である。同様に、この方法での使用に適合しうる広範囲の機能性生物医学的被覆がある。被覆の選択は好ましい機能(すなわち、なめらかさ、血液適合性、抗菌性等)、個々の被覆の熱可塑性チューブ材料への結合能力、被覆の延伸および/または膨張プロセスに耐える能力、目的の用途において被覆に必要とされる耐久性(例えば、耐摩耗性)等のようなファクターによって変わる。当業者は適当な選択をする際にこれらのファクターを考慮する。

0014

ポリ(エチレンオキシド)は表面を血小板に対して”無抵抗化する”好ましい機能特性を有するので、ポリ(エチレンオキシド)を含有する被覆は完全に非トロンボゲン形成性である。”Hydrogels in Medicine and Pharmacy”、第II巻重合体、N.A.ペパスCRCプレス社発行、フロリダ州、ボカレイトン、1986年のネイルB.グラハムによる”Poly(ethylene oxide) and Related Hydrogels”(pp.95−113)の第4章を参照。

0015

そのような被覆は滑らかさおよび生物適合性のような有用な性質の組み合わせをもたらし、そして複合重合体複合させると高度の耐久性をもたらす。これらの特性は特に有用であり、膨張バルーンにおいて求められているものである。

0016

ポリ(エチレンオキシド)および予備成形されたポリウレタン、ポリ尿素またはポリウレタン尿素を含有するポリウレタン機能性生物医学的被覆は、ポリ(エチレンオキシド)およびポリ尿素先駆体を含有する被覆と同様、特に有用である。好ましい被覆は、被覆表面上のその場で重合および架橋されるポリウレタン先駆体と混合したポリ(エチレンオキシド)である。

0017

永久的ななめらかさ、被覆の耐久性、耐摩耗性および高いポリ(エチレンオキシド)含有率が求められる用途に特に好ましいのは、米国特許第5,077,352号(1991年12月31日発行、R.K.エルトン)に記載の種類の被覆であり、参考として挙げる。これらの被覆はイソシアネート、ポリオールおよび高分子量ポリ(エチレンオキシド)の溶液として塗布される。

0018

被覆を塗布した後、少なくとも一部の溶剤を除去し、ポリオールおよびイソシアネートを反応させることによって被覆を硬化して、水素結合によってポリ(エチレンオキシド)と会合または複合された実質的に架橋されたポリウレタンのマトリックスを形成する。イソシアネートおよびポリオール対ポリ(エチレンオキシド)の重量比は0.25−6.0で変化させるのが好ましく、この比が0.75−2.0であるのが最も好ましい。イソシアネート中の全NCO基対ポリオール中の全OH基理論比は0.6−3.5、好ましくは0.85−1.5で変化させうる。本方法における被覆のように用いると、エルトン被覆は、架橋によって密着結合する能力ばかりでなく、被覆チューブを延伸および膨張してバルーンを形成する際に被覆チューブを穏やかに加熱するとき、軟化し、伸びそして熱可塑性チューブに順応する能力を有する。

0019

Elton特許の特に好ましい塗料は、イソシアネート、ポリオールおよびポリ(エチレンオキシド)の適当量量し、それらを適当な溶剤に加え、固形含量を所望のレベルに調節するために必要とされるに応じてさらなる溶剤を加える。この塗料用の適当な有機溶剤としては、アセトニトリルジオキサン、n−メチルピロリドン、ピリジンが挙げられ、好ましくは、ハロゲン化された溶剤、例えば、塩化メチレン、臭化メチレン、ジクロロエタンジブロモエタンクロロホルムおよびトリクロロエチレン、ならびに、上記のブレンドが挙げられる。0.4〜40%の範囲の固形含量が好ましい。

0020

本発明で有用なもう一つの機能ポリ(エチレンオキシド)塗料は、米国特許4,459,317(H.R. Lambertに対して1984年7月10日発行)に記載された親水性塗料であり、この特許の開示は、本明細書で参考のために引用する。ポリマー表面上の未反応のイソシアネート基の第1の塗料は、1分子当たり、少なくとも2個の未反応のイソシアネート基を有する化合物を含有する溶液を塗布し、ついで、風乾により溶剤を蒸発させることにより形成される。ついで、溶剤に溶解させたポリ(エチレンオキシド)の第2の塗料を塗布し、溶剤を蒸発させ、最後に、好ましくは、水含有ガス、例えば、周囲空気存在中、50〜100℃で、5〜30分間塗料を硬化させる。公知のイソシアネート硬化触媒を、一方または両方の塗料溶液に添加することができる。この塗料は、通常、イソシアネート基が、硬化中に、水と反応してアミンを生成し、これが、その他のイソシアネート基と迅速に反応して尿素架橋を生成する時に形成される、ポリ(エチレンオキシド)−ポリウレア共重合体からなる。

0021

適当なイソシアネート類としては、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび2,4−トルエンジイソシアネート、ならびに、イソシアネート類とポリオール類とのプレポリマーまたはその他の付加生成物が挙げられる。イソシアネート化合物用の適当な溶剤としては、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム、メチルエチルケトン、エチレンジクロライドがあり、好ましくは塩化メチレンがある。イソシアネート溶液は、イソシアネート化合物0.5〜10%、好ましくは、1〜6(重量/体積)%を含むことができる。

0022

使用されるポリ(エチレンオキシド)は、平均分子量104〜107を有し、好ましくは、105を有する。適当なポリ(エチレンオキシド)は、Union CarbideCorp.により商標名ポリオクス(Polyox)の下に市販されている。ポリ(エチレンオキシド)用の好ましく、かつ、適当な溶剤は、上述したものと同様である。ポリ(エチレンオキシド)の量比は、好ましくは、0.5〜10%であり、最も好ましくは、2〜8(重量/体積)%である。

0023

その他の有用な機能ポリ(エチレンオキシド)塗料の例は、米国特許4,990,357(M. Karakelle et alに対して1991年2月5日発行)に見られる。上記米国特許’357特許に開示された数種の機能塗料のうち、ポリ(エチレンオキシド)含有塗料が、膨張バルーンを形成するために使用される熱可塑性のチューブを塗装するために、本発明で、有用である。適当な塗料は、水性液体中における弾性セグメント化された親水性ポリ(ウレタン)類(HPEU)とポリ(エチレンオキシド)との均一なブレンドである。ポリ(エチレンオキシド)は、約5〜25重量%量存在する必要がある。

0024

HPEUは、ジイソシアネートポリエーテルグリコールおよび連鎖延長剤から製造することができる。適当なジイソシアネート類は、芳香族ジイソシアネート類、例えば、メチレンジイソシアネートMDI)、脂環式ジイソシアネート類、例えば、イソホロンジイソシアネートおよび4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ならびに、脂肪族ジイソシアネート類、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートである。最も好ましいジイソシアネートは、MDIである。ポリエーテルグリコール成分は、ポリエチレングリコール(PEG)単独でもよく、ポリエチレングリコールと、ポリプロピレンオキシドグリコールまたはポリテトラメチレンオキシドグリコールとの混合物であってもよい。好ましいポリオールは、分子量約600〜3,300を有するPEGか、または、その少なくとも50重量%を含有する混合物である。最も好ましいポリエーテルグリコールは、平均分子量1,000〜1,450を有するPEGである。連鎖延長剤は、水および/または低分子量の分岐もしくは非分岐の炭素原子10個以下を有するジオールジアミンまたはアミノアルコール、あるいは、それらの混合物であってもよい。このようにして形成されるポリマーは、触媒を使用せずとも調製することができ、得られる生成物は、使用する連鎖延長剤に応じて、ポリウレタンまたはポリウレタンウレアである。

0025

有用な機能ポリ(エチレンオキシド)塗料のさらなる例は、米国特許5,041,100(S. M. Rowland et alに対して1991年8月20日に発行)に見られ、その開示は、本明細書で参考のために引用する。Rowland et alの特許に開示されたポリ(エチレンオキシド)塗料のうち、その構造プラスチックが熱可塑性で、溶剤可溶な直鎖ポリウレタンである塗料は、膨張バルーンを形成するために使用される熱可塑性チューブを塗装するために有用である。これらの塗料は、ポリウレタン50〜98重量%と、分子量少なくとも10,000、好ましくは、少なくとも1,000,000を有するポリ(エチレンオキシド)2〜50重量%との均質物理的混合物を含む。ポリ(エチレンオキシド)10〜30重量%を含有する塗料は、本発明で、最も有用である。典型的には、ポリウレタンとポリ(エチレンオキシド)との水性分散液が使用される。架橋を行うための硬化工程は、何ら必要としない。塗料は、少なくとも一時的な潤滑性を与え、一時的な潤滑性が十分か、または、さらに望ましい用途に使用するのに好適である。

0026

本発明で有用なその他の機能潤滑性塗料としては、親水性のポリウレタン類、例えば、米国特許4,156,066および米国特許4,156,067(共に、F. E. Gouldに対して1979年5月22日発行)に開示されたもの;ポリビニルアルコール類、例えば、米国特許4,977,901(R. F. Ofsteadに対して1990年12月18日に発行)に開示されたもの;親水性ポリマー類、例えば、米国特許4,467,073(W. S. Creaseyに対して1984年8月21日に発行)、米国特許4,705,709(V. L. Vailancourtに対して1987年11月10日に発行)および米国特許4,876,126(N. Takemura et alに対して1989年10月24日に発行)に開示されたものが挙げられる。米国特許'066の親水性ポリマー類は、ポリマー骨格中に遊離水酸基カルボキシレート基とを有するポリウレタンポリエステル樹脂である。米国特許5,026,607(M. Kiezulasに対して1991年6月25日に発行)に開示された機能保護潤滑塗料も、また、本発明で有用である。米国特許'607の塗料は、保護化合物として、固形含量約30〜50%を有するウレタン、スリップ添加剤として固形含量少なくとも約15%を有するシリコーンもしくはシロキサンエマルジョン(例えば、ジメチルシロキサン)、および、要すれば、ウレタン用の架橋剤(例えば、多官能性アジリジン)の水性分散液を含む。上記特許の開示は、参考のために本明細書で引用する。

0027

生態臨床医学用途に使用される多くの機能潤滑塗料は、著しい量のポリビニルピロリドンPVP)を含有する。このような塗料は、PVPが、膨張工程の条件を受け入れるように、例えば、可塑剤、PVPコポリマー類、または、その他のPVP改質剤の使用を通して適当に改質された場合、本発明で有用となることが期待される。

0028

機能生体臨床医学塗料の全てについて、塗料を配合するために一般に使用される一定の塗料添加剤は、好ましくは、所望の結果をもたらすために使用するのがよいことは理解される。塗料添加剤の例としては、界面活性剤または湿潤剤、粘度および流れ調節剤抗酸化剤顔料および脱泡剤が挙げられる。

0029

界面活性剤または湿潤剤は、支持体に対する湿潤および塗料の支持体に対する接着性を促進するために使用される。有用な湿潤剤としては、パーフルオロアルキルエトキシレート混合物、2,4,7,9−テトラメチル1−5−デシン−4,7−ジオールおよびそのエチレンオキシド付加体、2,3,5−ジメチル1−ヘキシン−3−オール、エチレンオキシドとジ(イソヘキシルイソヘプチルフェノールとの縮合生成物ステアリルアミンとエチレンオキシドとの縮合生成物、ノニルフェノキシポリ−(エチレンオキシ)エタノール、および、ポリエトキシ化されたオクチルフェノールが挙げられる。

0030

粘度および流れ調節剤は、粘度とチキソトロピーとを所望のレベルに調整するために使用される。好ましくは、粘度は、塗料が所望の厚さで熱可塑性チューブ上に形成されることができるような程度である。50cps〜500cpsの粘度を使用することができるが、場合によっては、これよりも高いか低い粘度も有用である。粘度調節剤としては、ヒュームドシリカセルロースアセテートブチレートおよびエチルアクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートコポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。流れ調節剤は、好ましくは、塗料の0.05〜5重量%量使用される。

0031

抗酸化剤は、塗料の酸化安定性を向上させるために使用され、その例として、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン、ブチルヒドロキシトルエンオクタデシル3,5−ジ−t−ブチル−フェノール)、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルブタンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。抗酸化剤は、好ましくは、塗料の0.01〜1重量%量使用される。

0032

従来の顔料は、着色およびラジオパシテイ(radiopacity)を付与するか、あるいは、塗料の所望される外観を向上させるために添加することができる。

0033

脱泡剤は、塗装作業中に、湿潤フィルム内で形成された気泡を迅速に放出するために添加される。脱泡剤としては、ポリジメチルシロキサン類、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2−エチルヘキシルアルコール、およびn−β−アミノエチル−γ−アミノ−プロピルトリメトキシシランが挙げられるが、これらに限定されるものではない。脱泡剤は、塗料の0.005〜0,5重量%量使用されることが多い。

0034

さらに、機能臨床医学塗料は、実質的な時間にわたって連続的に調節された投与において塗料を拡散することのできる治療剤の有効量を含有することもできる。

0035

このような治療剤の具体的な例としては、抗トロンボゲン剤、または、動脈における急性血栓症狭窄症もしくは遅延再狭窄症を抑制するためのその他の薬剤が挙げられる。このような薬剤としては、ヘパリンストレプトキナーゼウロキナーゼ組織プラスミノゲン活性剤、抗トロンボキサンB2剤、抗−B−トロンボグロブリンプロスタグランジンEアスピリンジピリダモール(dipyridamole)、抗トロンボキサンA2剤、ムリンモノクロナール抗体7E3、トリアゾロピリミジン、シプロステン(ciprostene)、ヒルジン(hirudin)、チクロピジン((ticlopidine)、ニコランジール(nicorandil)等が挙げられる。抗血小板誘導成長因子は、動脈狭窄部位における内膜下の繊維性筋性の増殖を抑制するするための治療剤としてか、あるいは、狭窄部位における細胞成長のなんらかの抑制剤として使用することができる。

0036

治療剤は、また、血管痙攣対抗するための血管拡張薬、例えば、パパベリンのような抗痙攣剤を含むこともできる。治療剤は、カリシウム拮抗質のような血管作動性剤、またはαおよびβアドレナリン作動性作用薬または拮抗質であってもよい。治療剤は、例えば、5−フルオロウラシルのような抗腫瘍性薬剤であっても、いずれの公知の抗腫瘍薬であってもよく、要すれば、薬剤用調節放出キャリヤと混合してもよい。治療剤は、要すれば、存続用の調節された放出キャリヤとともに感染したステントまたはその他の体内の局部的な感染源に適用することのできる抗生物質であってもよい。同様に、治療剤は、局部的な組織部位における炎症を抑制するためのステロイドを含んでもよい。

0037

また、クロヘキシジンのような抗感染剤は、被覆された製品の感染抵抗性を向上するために添加することができる。塗料は、塗料に担持された治療剤の放出動力学を改質するために、第4級アンモニウム化合物および/またはアミノ官能性ポリ(エチレンオキシド)のような結合剤を含んでもよい。塗料混合物にその他の薬剤を添加する際には、注意払う必要がある。薬剤は、機能薬剤と相溶性である必要があり、使用される薬剤は、それぞれ、他の性質に悪影響を及ぼさない必要がある。

0038

上記官能性生体臨床医学塗料は、典型的には、従来の方法を用いて適用される。チューブの一端は、密封され、チューブの外表面は、浸漬、噴霧ワイピング(wiping)、ペインテイング等の方法を用いて塗装されている。好ましくは、チューブは、約20〜25℃と、相対湿度60%以下とで浸漬される。塗料の厚さおよび機能は、塗料混合物からのチューブの取り出し速度によって影響を受ける。

0039

塗料を塗布した後、キャリヤは、適当な乾燥時間、典型的には、15〜480分間、周囲の条件にさらすことが多いが、あるいは、チューブを10〜205℃の温度で数秒〜48時間乾燥することにより、塗布した熱可塑性チューブから蒸発させられる。選択される時間および温度は、当然のことながら、使用されるキャリヤおよび蒸発が望まれる速度に依存するであろう。いずれの場合にも、乾燥条件は、基礎となる熱可塑性チューブに有害であってはならない。

0040

被覆された熱可塑性チューブは、ブロー成形において使用される従来の延伸および膨張工程を用いて、膨張製品に加工される。当業者であれば、被覆される熱可塑性チューブのタイプおよび適用される機能塗料のタイプに依存するであろう適当な条件を選択できるであろう。多くの場合、延伸されたチューブは、延伸および膨張中加熱される。

0041

被覆された膨張バルーンをブロー成形により製造する場合、米国再発行特許32,983(S.B. Levyに対して1989年7月11日に再発行された)に記載された方法が、典型的には、用いられる。米国特許'983に記載された方法は、有限長さ(L1)と内径(ID1)とを有する高分子チューブを適当な温度で3〜6L1に相当する長さ(L2)に延伸し、ついで、6〜8IDである延伸された内径(ID1)のチューブを膨張させ、しかる後、延伸および膨張されたチューブを第2次転移温度以下に冷却することにより、実施することができる。この方法は、従来の設備を用いて実施することができる。典型的には、製造されるバルーンの所望の寸法と同等の寸法を有するキャビテイを備えた型が使用される。チューブの開いた一端には、加圧された流体(例えば、窒素等のガス)を膨張工程中に導入できるように、適当な装備品が設けられている。チューブが型を越えて伸長する場合には、型の外部領域におけるチューブの寸法を維持するために拘束手段の使用が好ましく、他方、チューブの内壁に圧力が付加される。延伸されたチューブを型に位置決めした後、チューブの温度を上昇させるために、熱が加えられる。適当な温度は、チューブに使用される熱可塑性ポリマーの第2次転移温度から第1次転移温度へと延長される範囲のものである。延伸および膨張の両工程に同様の温度を使用することができる。所望の温度は、何らかの適当な熱発生手段によって達成することができる。ポリエチレンテレフタレート(PET)については、好ましい温度は、84〜99℃である。ポリウレタン類については、温度は、ポリウレタンの組成最終製品の所望される特性とに応じて変化させることができる。

0042

当業者であれば、バルーンを製造するために、延伸と膨張との比および延伸と膨張との温度における幾分かの調整が必要であることは理解されるであろう。当業者であれば、チューブの延伸工程は、典型的には、膨張工程に先立って実施されるが、膨張工程は、チューブの延伸後、直ちに行うこともでき、時間をおいて行うこともできることは理解できるであろう。上記処理操作によって延伸される造形高分子構造回復特性により、膨張工程中に、延伸されたチューブにおける軸方向の張力を維持することが必要である。

0043

被覆されたバルーンは、従来の方法、例えば、架橋接着剤、ホットメルト接着剤プラスチック溶接等の方法を用いてカテーテルに取り付けられる。典型的には、カテーテルは、被覆されない。

0044

本方法は、一体膨張カテーテル、例えば、米国特許4,323,071(J. B. Simpsonet al.に対して1982年4月6日に発行)に記載された組み合わせ案内カテーテル膨張カテーテルアセンブリの膨張可能な環状部分を塗装するために使用することができる。このアセンブリは、2つの熱収縮可能な放射線照射改質ポリオレフィンチューブから形成され、その第1のチューブは、第2のチューブ内に、第2のチューブが第1のチューブを取り囲むように同軸的に配置される。第2のチューブの末梢端部近傍には、バルーン状または膨張可能な環状部分がある。環状の流路は、第2のチューブと、近接端部からバルーン状もしくは加圧環状部分への伸長との間に形成され、バルーン状の部分を膨張させるためにバルーン状の部分に膨張流体を導入し、バルーン状の部分を収縮させるために膨張流体を抜き取る。第2のチューブ状の部材は、ついで、その長手方向に沿って連続的に、例えば、ホットエアツール(hot air tool)により適温約120℃に適当に加熱される。第2のチューブは収縮し、第1のチューブに密着したシールを形成する。カテーテルを形成するためのこれとは別の方法は、米国特許'071に開示されており、この特許の開示を参考のために本明細書で引用する。さらにこれとは別に、組み合わせの第2のチューブ全体は、バルーン状とする代わりに、被覆することもできる。上記機能性生体臨床医学塗料は、いずれも使用することができ、バルーンは、ついで、従来法により膨張させることができる。

0045

本発明の前述した記載は、単に本発明を例示するものであり、その他の実施態様および変形例も、本発明の精神から逸脱することなく、当業者には明白であることを理解すべきである。

0046

実施例1
a.予備混合物の調製
約3868gの塩化メチレンに、POLYOX WSR N−750 NF樹脂商品名で市販されている約132gのポリ(エチレンオキシド)を添加することによって、塩化メチレン中のポリ(エチレンオキシド)予備混合物を調製した。POLYOX WSR N−750 NF樹脂は、分子量が約300,000の水溶性樹脂である(CAS登録No.25372-68-3)。混合物は6〜10rpmで少なくとも24時間揺動された。得られた溶液が均一でなかった場合(すなわち、塊もしくはゲルが存在していた場合)、塊もしくはゲルは破壊され、溶液は24時間静置された。次いで溶液は約60分間揺動され、全固形分が3.3重量%の均一な溶液が形成された。

0047

b.被覆の調製
ポリエステルポリオール芳香族ポリ(イソシアネート)をポリ(エチレンオキシド)予備混合物に添加することによって、最終被覆を調製した。用いられたポリエステルポリオールは、Miles 社の被覆部門から入手できるMultron R-18であった。Multron R-18は、ヒドロキシル価が57〜63、酸価が最大で1.2、含水量が最大で0.10wt.%、ガードナーカラーが最大でNo.2、73℃での粘度が900〜1600mPa のポリエステル樹脂である。代表的には、無色から薄黄色の液体は、OH含量が1.8%、平均当量が935、5℃での比重が1.19、1ガロン当たりの重量が9.9 lbs、20℃での粘度が26,000mPa、(ペンスキー-マルテン密閉容器を用いた)引火点が204℃(400°F)である。用いられたイソシアネートは、Miles 社の被覆部門から入手できるMondur CB-60であった。Mondur CB-60は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)とキシレン(25:15)中に溶解したトルエンジイソシアネート(TDI)をベースとする芳香族ポリイソシアネート付加物である。それは、固形分量が60±2wt.%、NCO含有量が10.0〜10.8%、ガードナーカラーが最大でNo.4、20℃での粘度が150〜600mPa、遊離TDIモノマー含有量が最大で0.7%である。代表的には、透明でわずかに黄色の液体は、平均当量が404、25℃での比重が1.13、1ガロン当たりの重量が9.4 lbs、引火点が28℃(82°F)である。

0048

適当な大きさの容器に、全量で6.72gのポリエステルポリオールが添加された。次いで3.22gのイソシアネートが添加され、次いで265.3gのポリ(エチレンオキシド)予備混合物が、次いで421.7gの塩化メチレンが添加された。

0049

c.被覆の適用
内径が0.0077〜0.0238in 、壁の厚さが0.0037〜0.0119in 、外径が0.0151〜0.0476in の熱可塑性ポリウレタンチューブが、一端でヒートシールされた。用いられたチューブは、Dow Chemical 社から入手できるPELLETHANE 2363-75Dであった。PELLETHANE 2363-75Dは、押出しと射出成形のために用いられるポリエーテルポリウレタン樹脂である。代表的にはそれは、約34gm/10min.(224℃、5000g)のメルトインデックス、74±4のジュロメーター硬度、1.21の比重、165,000psi の引張弾性率、6980psi の極限引張強さ、250%の極限伸び、14pli の引裂強さ(ダイC)、66および264psi での65および55の加熱撓み温度を有し、また55mg.減量のテーバー摩耗(H-22ホイール、1000g.重量、1000サイクル)、+9℃のクラッシ・バーグ係数(Tf)、および190,000psi の曲げ弾性率を有する。用いられるASTM試験方法は次の通りである。メルトインデックスについてD-1238、硬度についてD-2240、比重についてD-792、引張弾性率と極限引張強さと極限伸びについてD-412、引裂強さについてD-624、加熱撓み温度についてD-648、テーバー摩耗についてD-1044、クラッシ・バーグ係数についてD-1043、曲げ弾性率についてD-790である。

0050

被覆は、チューブを上述の溶液中に浸漬することによって適用された。チューブは毎分約25インチの速度で導入され、約15インチ/分の速度で抜き取られた。チューブは室温で約15〜480分間乾燥され、次いで約50℃で約8時間硬化された。

0051

d.チューブ上の被覆の評価
チューブの表面は、ポリ(エチレンオキシド)と錯体となったもしくは会合した架橋ポリウレタンの連続した被覆を有していた。光学顕微鏡で観察したとき、被覆は滑らかで、亀裂やひび割れ等の被覆の破壊の徴候は認められなかった。

0052

被覆の連続性が、コンゴーレッドの0.5%水溶液を用いて評価された。溶液は適当な大きさと形のシリンダー内に注入された。試験される被覆されたチューブが、溶液中に約30秒間浸漬された。次いでチューブは水道水中に保持されて、過剰のコンゴーレッド溶液が除去された。チューブの被覆された部分が被覆されていない部分と合する場所を示す赤い線が認められた。次いでチューブは20倍の倍率で観察された。連続した赤いフィルムが観察された。

0053

チューブ上の湿った被覆は高い平滑性を示したが、それは、被覆されたチューブを指の間で強い圧力をかけながらこすり、被覆されなかった同様のチューブについて同じことを行ったときの移動の容易さを比較することによって確認された。被覆されないチューブは、湿っているときでも、被覆されたチューブよりも移動に対する著しい抵抗を示した。

0054

被覆の耐摩耗性が、被覆されて着色されたチューブを水道水の流れの中に再び入れて被覆に水を補給することによって評価された。水道水中で強い指圧をかけながら、チューブを親指と他の指の間で20回こすった。この後、チューブ上の被覆は依然として連続した赤い色を呈し、それが摩耗しなかったことを示した。平滑性についてのさらなる試験によって、上述の摩耗試験によって確認されたチューブの部分の平滑性は、こすられなかった同じ部分と同等であることが示された。

0055

摩耗試験の後の被覆の完全性が、被覆されたチューブを乾燥して、50倍の光学顕微鏡で被覆された表面を再検査することによって、さらに確認された。連続した破壊されていない被覆が観察された。

0056

次いで、被覆されたチューブは10サイクルの湿潤工程と平滑性試験と乾燥工程に供された。10サイクルの湿潤と乾燥の後でも平滑性が変わらないことがわかった。

0057

ASTMD-1894に基づく手順を用いて摩擦係数を決定することによって、平滑性の試験をさらに行った。この試験においては、熱可塑性チューブの5個の被覆されていない片が、静止している台に平行に張り付けられた。片を張り付けた台は38℃の水中に浸漬された。そり状片ラテックスゴムで包んだ200グラムステンレス鋼)が、ロードセル移動機構に装着された。そり状片が試料の上に置かれ、チューブの表面から毎分6インチの速度で引っ張られた。そり状片を引きはがすのに要した力(静的力と動的力の両者)が記録された。対照のチューブが、被覆された熱可塑性チューブと置き換えられ、試験が再び行われた。そり状片を引きはがすのに要した力(静的力と動的力の両者)が再度記録された。被覆されたチューブは約50%の一定の摩擦の減少を示した。

0058

e.バルーンの形成
次いで、バルーンが以下のようにして形成された。被覆されたポリウレタンが、形成すべきバルーンの所望の大きさと等しい寸法のキャビティを有する型内に置かれた。被覆されたチューブの密封されていない端が、窒素源に装着された。チューブの両端に締め具が装着された。次いで、型は約90〜100℃の操作温度まで加熱され、チューブに約290psi で窒素ガスを用いて圧力がかけられ、約70秒間保持された。次いで圧力が解放され、チューブは一連の半径方向の膨張すなわち ”ブロー”サイクルに供された。各々の半径方向の膨張すなわち ”ブロー”サイクルの間、チューブは軸方向にも延伸され、それと同時に約290psi で約5秒間圧力がかけられた。次いで圧力が解放され、チューブは約5秒間連続して軸方向に延伸された。次いでチューブはもう一つの膨張サイクルに供された。3回の膨張すなわち ”ブロー”サイクルの後、チューブの被覆された表面は半径方向に237%膨張され、また同時に不定量の軸方向の膨張も行われた。次いで、膨張されたチューブに約190psi まで圧力がかけられ、加熱工程に供され、それと同時に、膨張されたチューブは約75秒間約110℃の温度で保持された。圧力がかけられたバルーンは、次いで約30秒間に約37℃まで冷却された。次いで圧力が解放され、バルーンは、バルーンの湾曲を最小にするために型内に約37℃で約120秒間垂直に保持された。バルーンから締め具がはずされ、そしてバルーンは型から取り出された。外径が0.0585〜0.156インチ(1.5〜4.0mm)のバルーンから風が吹き出された。

0059

f.バルーン上の被覆の評価
被覆の耐摩耗性が、被覆されて着色されたバルーンを水道水の流れの中に再び入れて被覆に水を補給することによって評価された。水道水中で強い指圧をかけながら、バルーンを親指と他の指の間で20回こすった。この後、バルーン上の被覆は依然として連続した赤い色を呈し、それが摩耗しなかったことを示した。平滑性についてのさらなる試験によって、上述の摩耗試験によって確認されたバルーンの部分の平滑性は、こすられなかった同じ部分と同等であることが示された。

0060

摩耗試験の後の被覆の完全性が、被覆されたバルーンを乾燥して、50倍の光学顕微鏡で被覆された表面を再検査することによって、さらに確認された。連続した破壊されていない被覆が観察された。

0061

実施例2
内径が0.017in、外径が0.0315in のチューブが被覆され、実施例1の手順を用いてバルーンに成形された。バルーンが膨張したとき、0.740inの長さの中央の円筒部分に沿った直径は0.100in であった。両端に円錐形の部分があり、一端は約0.165in の長さについて0.100in から0.034in まで直径が減少していて、他端は約0.165in の長さについて0.100in から0.040in まで直径が減少していた。中央の円筒部分でのバルーンの壁の厚さは約0.001in であった。

0062

バルーンを形成する工程において、チューブの被覆された表面は半径方向に217%膨張され、同時に軸方向に不定量膨張された。

0063

バルーンの表面は、架橋したポリウレタンポリ(エチレンオキシド)の錯体からなる連続した被覆を有していた。30倍の光学顕微鏡で観察したとき、被覆は滑らかで、亀裂やひび割れ等の被覆の破壊の徴候は認められなかった。被覆の連続性が、被覆されたバルーンをコンゴーレッドの0.5%水溶液に20分間浸漬して着色し、次いで水道水で洗って過剰のコンゴーレッドを除去することによって、さらに確認された。連続した赤いフィルムが観察され、それは被覆に相当するもので、染料を吸収する。

0064

バルーン上の湿った被覆は高い平滑性を示したが、それは、被覆されたバルーンを指の間で強い圧力をかけながらこすり、被覆されなかった同様のバルーンについて同じことを行ったときの移動の容易さを比較することによって確認された。被覆されないバルーンは、湿っているときでも、被覆されたバルーンよりも移動に対する著しい抵抗を示した。

0065

被覆の耐久性が、被覆されて着色されたバルーンを水道水の流れの中に入れて、強い指圧をかけながら、親指と他の指の間で被覆を20回こすることによって評価された。この後、バルーン上の被覆は依然として連続した赤い色を呈し、それが摩耗しなかったことを示した。平滑性についてのさらなる試験によって、上述の摩耗試験によって確認されたバルーンの部分の平滑性は、こすられなかった同じ部分と同等であることが示された。

0066

摩耗試験の後の被覆の完全性が、バルーンを乾燥して、30倍の光学顕微鏡で被覆された表面を再検査することによって、さらに確認された。連続した破壊されていない被覆が観察された。

0067

次いで、被覆されたバルーンは10サイクルの湿潤工程と平滑性試験と乾燥工程に供された。観察された平滑性は、10サイクルの湿潤と乾燥の後でも変わっていないことがわかった。

0068

実施例3
被覆の配合物が、下記の成分を使い捨てのビーカー中で秤量することによって調製された。
1)3.61グラムのCB-60(実施例1で述べられたイソシアネート)、
2)2.78グラムの飽和ポリエステルポリオール(Multron R-12A、Miles 社)。これは代表的には、ヒドロキシル含有量が5%、当量が337、20℃での比重が1.13、20℃での粘度が17,700mPa、(ペンスキー-マルテン密閉容器を用いた)引火点が320℃(160°F)である。
3)150グラムの3.3wt.%塩化メチレン溶液であるPolyox WSR N-750(実施例1で述べられたポリ(エチレンオキシド))、および、
4)283グラムの塩化メチレン、成分はスパチュラを用いて完全に混合され、全固形分が2.25wt.%の均一な被覆溶液が調製された。

0069

次いで被覆溶液は、外径が3/4インチで一端に栓をした18インチの長さのガラス管に移された。ガラス管は浸漬容器として用いられた。0.050in ×1.0in で外径が0.082in、長さが12インチのポリエチレンテレフタレートのチューブの底に、短い方の長さが0.050in のテフロン棒を挿入することによって、栓がされた。次いでチューブは被覆溶液中に9.5inの深さに38秒間浸漬された。次いでチューブは周囲条件で15〜120分間空気乾燥され、次いで50℃で8時間ベーキングされて被覆が硬化された。ポリ(エチレンオキシド)と錯体となったもしくは会合した架橋ポリウレタンからなる連続した被覆が、チューブ上に形成された。

0070

次いでチューブは、米国再発行特許32,983号(S.B.Levy)に開示されている延伸、加熱、ブロー成形法を用いて膨張バルーンに成形された。チューブは190°Fで加熱され、次いで圧力をかけると同時に縦方向と半径方向に延伸されてバルーンが形成された。次いでバルーンは約300°Fで約30〜40秒間加熱されてPETが結晶化された。完成したバルーンは、長さ1.10in の中央の円筒部分と約0.320in の外径と両端の円錐部分を有していた。一つの円錐部分は、0.75in の長さにおいて0.320in から0.085in まで傾斜していた。他方の円錐部分は、0.75in の長さにおいて0.320in から0.100in まで傾斜していた。被覆されたバルーンの中央の円筒部分での壁の厚さは約0.0015in であった。バルーンを形成する工程において、チューブの被覆された表面は半径方向に290%膨張され、また同時に不定量の軸方向の膨張も行われた。

0071

バルーンの表面上には連続した被覆が存在していた。被覆された表面は30倍の顕微鏡で観察され、亀裂やひび割れ等の被覆の破壊の徴候が認められなかった。被覆されたバルーンは、実施例2の手順を用いて平滑性が試験され、同じ工程で形成された同じ寸法の被覆されていないバルーンと比較したとき非常に滑らかであることが確認された。平滑性試験の後、被覆されたバルーンは、被覆の完全性を確認するための耐久性試験に供された。被覆が10サイクルの湿潤、平滑性試験、および乾燥に耐える能力も試験された。結果は実施例2で報告したものと同様であった。

0072

実施例4
被覆の配合物が、下記の成分を使い捨てのビーカー中で秤量することによって調製された。
1)1.82グラムのCB-60(実施例1で述べられたイソシアネート)、
2)3.86グラムのポリエステル樹脂であるMultron R-18(実施例1で述べられたポリエステル/ポリオール)、
3)150グラムの3.3wt.%塩化メチレン溶液であるPolyox WSR N-750(実施例1で述べられたポリ(エチレンオキシド))、および、
4)284グラムの塩化メチレン、成分はスパチュラを用いて完全に混合され、全固形分が2.25wt.%の均一な被覆溶液が調製された。

0073

実施例3で述べられたポリエチレンテレフタレートのチューブに、同様の装置と工程を用いて被覆が適用された。被覆されたチューブは、実施例3で述べられた条件で空気乾燥され硬化された。被覆は、ポリ(エチレンオキシド)と錯体となったもしくは会合した架橋ポリウレタンからなっていた。次いでチューブは、実施例3で述べられた工程を用いて膨張バルーンに成形された。バルーンは同様の寸法を有していた。バルーンの表面には連続した被覆が観察された。被覆は水で湿潤されたとき滑らかとなった。被覆は平滑性試験の後、耐久性と完全性を示し、また実施例2で述べられた10サイクルの湿潤、平滑性試験、および乾燥の後に平滑性を保持していた。

0074

実施例5
被覆の配合物が、下記の成分を使い捨てのビーカー中で秤量することによって調製された。
1)塩化メチレン中5wt.%熱可塑性ポリエステルウレタン溶液(B.F.Goodrich 社から入手できるEstane 5703F)の115.7グラム: 前記ポリエステルウレタンは、メチルエチルケトン(MEK)での15%全固体において260cpsの、およびシクロヘキサノンでの15%全固体において1600cps のブルックフィールド粘度を有し、−20℃のTg(DSCセカンドヒート)、124,000の重量平均分子量(Mw)、MEKでの1.5Mil において4000psi の引っ張り破断強さと750%の破断伸び、シクロヘキサノンでの1.5mil において3300psi の引っ張り破断強さと760%の破断伸びを有している、
2)塩化メチレン中0.75wt.%ポリ(エチレンオキシド)溶液の128.6グラム: 前記ポリ(エチレンオキシド)は、2,000,000の平均分子量を有している(Polyox WSR N-60K、Union Carbide 社)、および、
3)55.7グラムの塩化メチレン、成分はスパチュラを用いて完全に混合され、全固形分が2.25wt.%の均一な被覆溶液が調製された。被覆は、ポリウレタンと高分子量のポリ(エチレンオキシド)の混合物であった。ポリウレタン対ポリ(エチレンオキシド)の重量比率は6:1であった。

0075

被覆は、実施例2で述べられたポリエチレンテレフタレートのチューブに同様の工程を用いて適用された。実施例2で述べられた工程を用いて、膨張バルーンから風が吹き出された。バルーンは同様の寸法を有していた。バルーンの表面上には連続した被覆が存在していて、それは30倍の顕微鏡観察によって示された。水で湿らせたとき、被覆されたバルーンは初期の高い平滑性を示した。しかし、水道水中で強い指圧をかけてこすったとき、被覆は平滑性を急速に失い、5回こすった後に滑らかでなくなった。これはおそらく、幾分かのポリ(エチレンオキシド)が水に溶解したためである。平滑性試験の後、バルーンの表面は再度30倍で顕微鏡観察され、依然として連続した被覆を有しているのが認められた。おそらくこれは、混合させたポリ(エチレンオキシド)が幾分か失われたのではなく、水にさらすことによっても変化しなかったEstane である。

0076

実施例6
本実施例は、実施例1の被覆が、予備成形したポリウレタンバルーンには使用できないことを示す比較例である。実施例3で述べられた被覆溶液が調製された。ポリウレタンテレフタレートのチューブに前述したように被覆するのではなく、被覆は従来の方法で適用された。カテーテルシャフト遠端部に、実施例3で述べられたバルーンと同じ寸法の膨張したポリエチレンテレフタレートのバルーンが装着された。カテーテルのバルーンの先端は、前述したように、被覆溶液中に9.5in の深さまで38秒間浸漬された。バルーンは周囲条件で約1時間空気乾燥され、次いで50℃で8時間ベーキングされて被覆が硬化された。水で湿らせたときに良好な平滑性と耐久性を示す粘着性の被覆が得られた。しかし、バルーンは軸方向に著しく収縮して、2つの粘着結合したバルーンの末端の間の領域でカテーテルシャフトが曲がった。このためにカテーテルは医療機器としては使用不能となった。

0077

実施例7
Tyndale Plains-Hunter 社(New Jersey州、Ringoes)からD-6/40として入手できる熱可塑性親水性ポリウレタンポリマー4.0グラムを8オンスガラス瓶中で4.0グラム秤量して、被覆配合物を調製した。次いで、全量で196グラムの塩化メチレンが瓶中で秤量され、ふたがされて一晩揺動されて、ポリマーを2wt.%含む均一な溶液が調製された。

0078

実施例3で述べられた長さ12インチのポリエチレンテレフタレートのチューブが、この溶液中に、約9インチの深さまで毎秒約1インチで浸漬し、次いで毎秒約0.25インチの速度で引き上げることによって、浸漬被覆された。被覆されたチューブは周囲条件で20〜30分間空気乾燥され、次いで100℃で20分間ベーキングされた。次いでチューブは実施例3で述べられたようにして膨張バルーンに成形された。最終的な寸法と膨張はそこで述べた通りである。

0079

バルーンは表面全体に連続的な被覆を有していた。30倍の顕微鏡で観察したとき、表面には亀裂やひび割れ等の被覆の破壊の徴候が認められなかった。バルーンの表面は水で湿らされ、指の間でこすったとき、同様の被覆していないバルーンよりも平滑であることがわかった。20回こすった後でも平滑性は減少しなかった。被覆は0.5%コンゴーレッド水溶液中で着色され、それは連続的で親水性であることがわかった。

0080

実施例8
5.0グラムの多官能価アジリジン架橋剤(Stahl 社(Massachusetts 州、Peabody)からKM10-1703として入手できる)を、8オンスのガラス瓶の中で秤量することによって、非親水性保護スリップ被覆配合物を調製した。次いで、ポリジメチルシロキサンスリップ剤(Stahl 社からUE-41-566として入手できる)を含有する全量で195グラムのポリウレタンエマルジョンを瓶中に秤量し、ふたをして30分間揺動させて、均一な分散液を調製した。

0081

実施例3で述べられた長さ12インチのポリウレタンテレフタレートのチューブが、実施例7で述べられたようにして浸漬被覆された。チューブは、周囲条件で少なくとも5分間空気乾燥された。次いで、ポリウレタンを架橋させるために、チューブは51℃で20分間ベーキングされた。次いでチューブは、実施例3で述べられたようにして膨張バルーンに成形された。最終的な寸法と膨張はそこで述べた通りである。

0082

30倍の顕微鏡観察によって確認されたが、バルーンは表面全体に連続した被覆を有していた。かなりの量のポリジメチルシロキサンスリップ剤を含有する乾燥したバルーンの表面が観察され、同様の被覆されていないバルーンと比較して滑らかさが感じられた。以上、本発明の好ましい態様が詳細に説明されたが、これの様々な修正と改良が当業者によって容易になされ得ることは明らかである。従って、本発明の精神と範囲は、発明の詳細な説明によってではなく特許請求の範囲によってのみ限定される。

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