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技術 海洋構造物からの長尺物吊下げ張力低減制御方法

出願人 株式会社IHI
発明者 谷田宏次薄葉茂美安田哲也
出願日 1992年12月25日 (28年0ヶ月経過) 出願番号 1992-358008
公開日 1994年7月15日 (26年5ヶ月経過) 公開番号 1994-195132
状態 特許登録済
技術分野 船体構造 係船・載荷 流体緩衝装置 流体減衰装置 位置、方向の制御 機械的変量の制御(その他)
主要キーワード 索状物 上下動速度 機械的ばね 上下方向相対変位 支持反力 張力低減 繰出し速度 角振動数ω
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この項目の情報は公開日時点(1994年7月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

目的

海洋構造物から吊下げている長尺物の吊下げ張力を海洋構造物の上下変位時に低減させる。

構成

海洋構造物1上に、能動制御力発生装置4を有する支持装置2を設ける。支持装置2よりロープを介して長尺物3を吊下げる。海洋構造物1と長尺物3が相対変位するときの変位量Z−Zs と長尺物3の上下動速度Z1 を求める。求めた相対変位量Z−Zs と長尺物3の上下動速度Z1 を支持装置2へフィードバックして支持装置2に支持反力を与え、張力を低減制御させる。

概要

背景

従来、海洋構造物からパイプの如き重量の大なる長尺物を鉛直状態に吊下げる場合は、図3に示す如く、海洋構造物a上に設置された支持機構bに、長尺物cの上端を単に接続して吊下げる方法が採られている。

概要

海洋構造物から吊下げている長尺物の吊下げ張力を海洋構造物の上下変位時に低減させる。

海洋構造物1上に、能動制御力発生装置4を有する支持装置2を設ける。支持装置2よりロープを介して長尺物3を吊下げる。海洋構造物1と長尺物3が相対変位するときの変位量Z−Zs と長尺物3の上下動速度Z1 を求める。求めた相対変位量Z−Zs と長尺物3の上下動速度Z1 を支持装置2へフィードバックして支持装置2に支持反力を与え、張力を低減制御させる。

目的

効果

実績

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牽制数
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請求項1

海洋構造物上のばね機構付きの支持装置ロープチェーンの如き吊索状物を介して長尺物吊下げ支持させ、且つ上記支持装置に能動制御力発生装置を接続させ、上記海洋構造物と長尺物との相対変位が生じたときに、その相対変位と、そのときの長尺物の上下動速度を求め、上記相変位に比例した力を能動制御力発生装置で支持装置に発生させ、同時に上記長尺物の上下動速度に比例した力を上記能動制御力発生装置で発生させて、上記支持反力に足し合わせて張力制御を行わせることを特徴とする海洋構造物からの長尺物吊下げ張力低減制御方法

請求項2

海洋構造物上のばね機構付きの支持装置にロープ、チェーンの如き吊索状物を介して長尺物を吊下げ支持させ、且つ上記支持装置に能動制御力発生装置を接続させ、上記海洋構造物と長尺物との相対変位が生じたときに、海洋構造物と長尺物との相対変位に比例した力を支持装置の機械的ばね機構により発生させ、さらに上記長尺物の上下動速度を求め、この上下動速度に比例した力を能動制御力発生装置で発生させて支持装置に能動的に与え、張力制御を行わせることを特徴とする海洋構造物からの長尺物吊下げ張力低減制御方法。

請求項3

長尺物の上下動速度を求める代わりに、海洋構造物と長尺物との相対速度を求めて支持装置にフィードバックして張力制御を行わせる請求項1又は2記載の海洋構造物からの長尺物吊下げ張力低減制御方法。

技術分野

0001

本発明は海洋構造物から長尺物を鉛直状態に吊下げているときの海洋構造物と長尺物との上下方向相対変位時の張力を低減させるようにする張力低減制御方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、海洋構造物からパイプの如き重量の大なる長尺物を鉛直状態に吊下げる場合は、図3に示す如く、海洋構造物a上に設置された支持機構bに、長尺物cの上端を単に接続して吊下げる方法が採られている。

発明が解決しようとする課題

0003

ところが、上記従来の吊下げ方式では、波浪等で海洋構造物aが上下に変位するとき、海洋構造物aと長尺物cとの間に相対変位が生じ、このとき、吊下げられた長尺物cの上端が強制的に上下させられることになり、長尺物cの質量が大きいと、大きな慣性力が発生するため、長尺物cの上端の接続部dに大きな荷重がかかり、長尺物cや接続部dの破損につながるおそれがある。

0004

そのため、上記支持機構bに機械的ばね機構を備え、海洋構造物aと長尺物cとの相対的な上下変位を、支持機構bのばね機構で吸収させるようにすることが考えられている。

0005

しかし、長尺物cの構造物が長大になると従来のばね機構のみでは機構の共振の可能性があると共に減衰の調整が困難であるため、吊り下げ部にかかる荷重が大きくなる欠点がある。

0006

そこで、本発明は、海洋構造物と長尺物の上下方向の相対変位量相対速度量、長尺物の上下動速度から長尺物を吊る張力を変化させて、長尺物吊下げ張力を低減できるような制御方法を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、上記課題を解決するために、長尺物を海洋構造物上のばね機構付きの支持装置ロープチェーンの如き吊索状物を介して吊下げ支持させ、更に、上記支持装置に能動制御力発生装置を接続した構成の長尺物吊下げ装置において、上記海洋構造物と長尺物が上下方向に相対変位したとき、この相対的な上下変位に比例した力と同時に長尺物の上下動速度に比例した抵抗力を、能動制御力発生装置で発生させて長尺物を支持させ、長尺物吊下げ張力を制御させる方法とする。

0008

又、海洋構造物と長尺物との相対的な上下変位に比例した抵抗力を支持装置の機械的ばね機構により発生させ、長尺物の上下動速度に比例した抵抗力を、能動制御力発生装置で発生させて、この力を上記支持装置に能動的に与えて吊下げ張力を制御させる方法とすることもできる。

0009

更に、上記長尺物の上下動速度の代わりに、海洋構造物と長尺物との相対速度を用いて、支持装置のばね機構の抵抗力で長尺物を支持させるようにしてもよい。

0010

海洋構造物と長尺物とが上下方向に相対変位すると、長尺物を吊下げ支持している支持装置に大きな張力が発生するが、このとき海洋構造物と長尺物との相対変位に比例した力が支持装置の機械的ばね機構により支持装置に与えられると同時に、長尺物の上下動速度に比例した力が能動的に発生させられるので、長尺物を吊る張力を低減させることができる。

0011

以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

0012

図1は本発明の方法を実施する装置の概要を示すものであり、又、図2は本発明の方法を実施するブロックダイヤグラムで、1は海洋構造物、2は海洋構造物1上に設置されていて空気圧又は油圧等により伸縮させられるシリンダ上下両端にロープが掛け回わされている支持装置、3は支持装置2に掛けられているロープ、チェーンの如き吊索状物10を介して鉛直状態に吊下げ支持される長尺物、4は海洋構造物1と長尺物3との相対変位時にこの相対変位に比例する力を支持装置2に発生させるため該支持装置2に接続してある機械的ばね機構兼能動制御力発生装置、5は長尺物3の上下動速度に比例した力を発生させて、その力を上記支持装置2に作用させるようにする能動制御力発生装置、6は海洋構造物1の上下動速度を検出する速度センサー、7は支持装置2からの吊索状物の繰出し量(海洋構造物と長尺物の相対変位量)を検出する繰出し量センサー、8は微分器、9はゲインである。なお、明細書中、「速度」とは特に説明を加えない限り「絶対速度」を意味し、「変位」とは「絶対変位」を意味している。

0013

海洋構造物1が上下に揺れると、海洋構造物1と該海洋構造物1上の支持装置2より吊下げ支持されている長尺物3との間に相対変位が生じる。この変位で支持装置2には長尺物3を保持するための力が働く。

0014

このときの長尺物3の運動方程式は、
MZ0 =T ……(1)
である。

0015

但し、M:長尺物の質量
Z0 :長尺物の加速度
T:支持装置に作用する変動張力(=能動制御力FA
長尺物3の変位Zと海洋構造物1の変位Zs との相対変位(Z−Zs )と長尺物の上下動速度Z1 の検出値によりTを変化させることができる。

0016

T=FA=−KP (Z−Zs )−Kd Z1 ……(2)
但し、KP ,Kd :比例ゲイン
上記(2) 式を(1) 式に代入すると、
MZ0 +Kd Z1 +KP Z=KP Zs ……(3)
となる。

0017

(3) 式を書き換えると、
Z0 +2ζ0 ω0 Z1 +ω0 2 Z=ω0 2 Zs ……(4)
但し、ω0 =(KP /M)1/2
2ζ0 ω0 =Kd /M
すなわち、KP 、Kd によりω0 、ζ0 をコントロールすることと等価となる。

0018

(4) 式を用いて海洋構造物に変位Zs が生じた場合の長尺物の応答変位Zが計算できる。

0019

今、海洋構造物1の変位に伴う海洋構造物1と長尺物3との相対変位Z−Zsは、支持装置2からのロープ繰出し量として繰出し量センサー7にて検出されるが、この相対変位Z−Zs に比例した力が能動制御力発生装置4により発生する。又、同時に、上記繰出し量センサー7で検出された海洋構造物と長尺物の相対変位量Z−Zs を微分して相対速度Z1 −Zs1を求め、海洋構造物1の速度センサー6で検出された海洋構造物の上下動速度Zs1とから長尺物3の上下動速度Z1 を求め、該上下動速度Z1 に比例した力(抵抗力)を能動制御力発生装置5で発生させ、(2) 式によりこの力と上記能動制御力発生装置4による力とを足し合わせた支持反力として支持装置2に与える。これにより支持装置2のシリンダの油圧又は空気圧を能動的に制御して張力Tを変化させることができ、良好な遮断効果が得られる。

0020

次に、具体的な計算例を用いて説明する。

0021

海洋構造物1の上下動角振動数ωs を、
ωs =2π/Ts =2π/10〔s〕
とすると、遮断効果を得るためには、
ω0 =2π/T0 <ωs =2π/Ts
であるため、T0 =20〔s〕、30〔s〕、40〔s〕(ζ0 はすべて0.7とする)の3通りで計算した結果、能動制御を加えない場合に支持装置2に作用する張力に対し、能動制御を加えた場合に支持装置2に作用する張力の低減率は、表1のとおりである。なお、表1は、変動張力の低減率(静的吊荷重を加えない場合)である。

0022

ID=000003HE=025 WI=139 LX=0355 LY=2050
上記張力発生力Tは、表1の結果に静的吊荷重を考慮する必要がある。表1の結果より、T0 を大きくすると、支持装置2に作用する動荷重はいくらでも低減することになるが、支持装置2の見掛け上のばね定数k=Mω0 2 は低下する。

0023

このための静的吊荷重による静的変位は、T0 が大きくなるほど大きくなる。

0024

次に、静的吊荷重を作用させた場合の張力低減率は、表2のとおりである。

0025

ID=000004HE=025 WI=139 LX=0355 LY=0300
表2より、T0 が30秒以上では、張力低減率は余り変化しないことから静的変位を小さく抑えるためには、T0 はせいぜい20〜30秒程度にする方がよいことがわかる。

0026

表2中の値は一例であり、条件によっては30秒以上でもよい場合がある。

0027

なお、上記の計量例では、海洋構造物1の上下変位と長尺物3の上下変位の相対変位に比例した力を能動制御力発生装置4による能動制御力として発生させる場合を示したが、該能動制御力発生装置4を機械的ばね機構として実施することができる。この場合、上記海洋構造物1と長尺物3との相対変位に比例した力を、支持装置2の機械的ばね機構4により作用させるようにして、能動制御力を、
FA=−Kd Z1 ,T=−Kd Z1 −K(Z−Zs )
但し、K:機械的ばね機構のばね定数
とし、長尺物3の上下動速度Z1 に比例した力のみ能動制御力発生装置5から支持装置2に与えることにすれば、能動制御力FA を低減させることができる。

0028

上記の各実施例では、長尺物3の上下動速度Z1 に比例した力を能動制御力発生装置5で発生させて支持装置2に与える場合を示したが、長尺物3の上下動速度Z1 の代わりに、海洋構造物と長尺物の相対速度(繰出し速度)Z1 −Zs1を用いて、張力を、
T=FA=−KP (Z−Zs )−Kd (Z1 −Zs1)
又は能動制御力を、
FA =−Kd (Z1 −Zs1),T=−Kd (Z1 −Zs1)−K(Z−Zs )
としてもよい。この場合は、パッシブ方式に相当し、前記各実施例の如き能動(アクティブ)方式のものに比して性能は低下するが、張力Tを低減制御することができる。

0029

又、他の実施例として、図2二点鎖線で示す如く、長尺物3の変位センサー11を設け、長尺物3の上下変位Zに比例した力を支持装置2に加えるようにする。

0030

このようにすると、より性能の向上を図ることができる利点がある。

発明の効果

0031

以上述べた如く、本発明の海洋構造物からの長尺物吊下げ張力低減制御方法によれば、海洋構造物と長尺物との相対変位と長尺物の上下動速度とを求め、相対変位と上下動速度に比例した力を能動的に上記長尺物の支持装置に与えて制御させるようにするので、海洋構造物と長尺物との相対的な上下変位時の張力を低減させることができ、長尺物の設計に際して設計荷重を小さく抑えることが可能となる、という優れた効果を奏し得られる。又、上記海洋構造物と長尺物との相対変位に比例した支持反力を支持装置で発生させるようにすることに代えて、上記相対変位に比例した力を予め支持装置の機械的ばね力により作用させるようにしても、張力を低減させることができる。

図面の簡単な説明

0032

図1本発明の方法を実施するための装置の概要図である。
図2本発明の方法を実施する一実施例のブロックダイヤグラムである。
図3従来の長尺物支持状態を示す概略図である。

--

0033

1海洋構造物
2支持装置
3長尺物
4能動制御力発生装置又は機械的ばね機構
5 能動制御力発生装置
6 海洋構造物の速度センサー
7繰出し量センサー
8微分器
9ゲイン
10 吊索状物
11 長尺物の変位センサー
Z−Zs相対変位
Z1 長尺物の上下動速度
Z1 −Zs1相対速度

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