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技術 電照による柿の抑制栽培方法

出願人 パナソニック電工株式会社松村博行中部電力株式会社
発明者 松村博行加藤美一安田武向阪信一桑田正
出願日 1992年12月15日 (27年11ヶ月経過) 出願番号 1992-334016
公開日 1994年6月28日 (26年4ヶ月経過) 公開番号 1994-178622
状態 特許登録済
技術分野 植物の栽培
主要キーワード 青色蛍光ランプ 赤色ランプ 果樹試験場 栽培区 路地栽培 出荷時期 電球色蛍光灯 ビニルハウス
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この項目の情報は公開日時点(1994年6月28日)のものです。
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図面 (2)

目的

色付きを遅らせて、路地栽培収穫時期よりも収穫時期を遅らせ、稀少価値のある商品とする。収穫時期を分散させて、収穫のための作業時期を分散させる。

構成

ハウス栽培の柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行う。このことにより柿の色付きを遅らせ、収穫時期を遅らせる。

概要

背景

従来の栽培路地栽培が一般的であり、このため、柿の色付き時期はだいたい決まった時期であり、農家収穫時の目安とされる農林水産果樹試験場におけるカラーチャート数値が7.0程度に色付くのがはぼ11月中旬前後である。

一方、柿の開花を早めるためて柿の実の結実を早めるために柿の木を開花時までビニールハウスで覆って促成栽培することが行われている。

概要

柿の色付きを遅らせて、路地栽培の収穫時期よりも収穫時期を遅らせ、稀少価値のある商品とする。収穫時期を分散させて、収穫のための作業時期を分散させる。

ハウス栽培の柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行う。このことにより柿の色付きを遅らせ、収穫時期を遅らせる。

目的

本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、柿の色付きを遅らせて、路地栽培の収穫時期よりも収穫時期を遅らせ、稀少価値のある商品とすることができ、また、収穫時期を分散させて、収穫のための作業時期を分散させることができる電照による柿の抑制栽培方法を提供するにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ハウス栽培結実以降の所要時期に夜間照明を行うことを特徴とする電照による柿の抑制栽培方法。

請求項2

夏至以降から収穫期まで夜間照明を行うことを特徴とする請求項1記載の電照による柿の抑制栽培方法。

請求項3

夜間電照を深夜2時間点灯することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電照による柿の抑制栽培方法。

請求項4

夜間電照を午前0時から午前2時まで点灯することを特徴請求項3記載の電照による柿の抑制栽培方法。

請求項5

夜間電照が蛍光灯であることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のいずれかの電照による柿の抑制栽培方法。

技術分野

0001

本発明は、色付きを遅らせて柿を抑制栽培するための技術に関するものである。

背景技術

0002

従来の柿の栽培路地栽培が一般的であり、このため、柿の色付き時期はだいたい決まった時期であり、農家収穫時の目安とされる農林水産果樹試験場におけるカラーチャート数値が7.0程度に色付くのがはぼ11月中旬前後である。

0003

一方、柿の開花を早めるためて柿の実の結実を早めるために柿の木を開花時までビニールハウスで覆って促成栽培することが行われている。

発明が解決しようとする課題

0004

ところが、上記の従来の路地栽培においては収穫、出荷時期がほぼ11月に集中してしまうという問題があり、また、農家の収穫のための作業が一時期に集中してしまうという問題があり、また、促成栽培においてもそれ以前の出荷となってしまい、暮やクリスマスや正月という時期まで収穫、出荷時期を延ばすことができなかった。

0005

本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、柿の色付きを遅らせて、路地栽培の収穫時期よりも収穫時期を遅らせ、稀少価値のある商品とすることができ、また、収穫時期を分散させて、収穫のための作業時期を分散させることができる電照による柿の抑制栽培方法を提供するにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明の電照による柿の抑制栽培方法は、ハウス栽培の柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行うことを特徴とするものであって、このような構成を採用することで、上記従来例の問題点を解決して本発明の目的を達成したものである。

0007

しかして、上記のような方法の本発明によれば、ハウス栽培の柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行うことで、後述の栽培実験により明らかなように柿の色付きを遅らせ、収穫時期を遅らせることができるようになったものである。

0008

以下本発明を実施例により詳述する。以下の実験は1992年に岐阜市又丸729の岐阜県農業総合研究センターにおいて行った。すなわち、図1(a)のように、柿木A、B、Cを9月中旬ごろまで路地栽培を行い、図1(b)のように、柿木Cのみはそのまま路地栽培を継続する。一方、九月下旬から収穫までの期間中柿木A、Bを図 のように農業用ビニルハウス1により覆い、更に、ビニルハウス1内の中間部を遮光膜2により仕切って電照室3と非電照室4とに仕切り、柿木Aは電照室3で栽培し、柿木Bは非電照室4で栽培した。上記、、、の栽培をそれぞれ以下、路地栽培、電照室栽培、非電照室栽培と称して説明する。図1のビニルハウス1は平面図が図1のような長方形となり、図1のa、b、cの寸法がそれぞれ4.6m、6.5m、6.5mである。ビニルハウス1内の電照室3内には照明器具5を設置し、照明器具としては蛍光灯照明器具を使用した。また蛍光灯照明器具の具体例としては40W1灯の電球色蛍光灯松下電器産業株式会社製の商品名「40W1灯パルック」を使用した)を用い、これを8台電照室3内の周囲の壁に取付けた。また蛍光灯照明器具は長手方向を上下にし、ランプセンターの高さが地上1.6mとなるように設置した。ここで、電球色蛍光灯を用いたのは、光合成は400nmから700nmの波長が寄与すると言われており、現行ランプ中では同じ入力電力光合成促進効果が高いのが上記電球色蛍光灯であるからこれを採用したものである。また、RGBのパワーが同程度のものは電球色ランプである。上記照明器具5は9月下旬から収穫期まで点灯し、点灯時間は午前0時から午前2時までの2時間とし、タイマー毎日点灯制御を行った。上記の実験のデータを下記の表1に示す。

0009

(表1)
栽培区分柿の色(カラーチャート) 果周(大きさ)
11月17日 11月24日 11月27日 12月9 日 11月27日 12月9 日
電照室栽培4.9 5.5 6.2 6.6 31.7cm 32.0cm
非電照室栽培 5.5 5.8 6.4 6.8 32.3cm 32.9cm
路地栽培7.0 7.5 7.7 なし 28.8cm
なお、上記実験において、農家の収穫時のカラーチャートは約7.0程度であり、カラーチャートの数値が大きいほど赤くなる。また、電照室における果実面での最大照度は80〜420ルクスである。そして、上記のデータ数はそれぞれ10個、測定は電照室、非電照室、路地ともそれぞれ1本の富有柿から測定した。

0010

ところで、柿の果実のカラーチャートと果実の熟度は比例するため、カラーチャート7が大きくなると、市場での熟成が進みすぎて販売ができなくなる。このため、カラーチャート7を基準としてみれば上記表1で明らかなように、路地栽培では11月17日頃までしか収穫はできず、これ以前に収穫、出荷を終えなければならない。一方、非電照室栽培、電照室栽培はそれぞれ上記表1の結果から明らかなように収穫時期を12月以降に遅らせることができる。特に、電照室栽培はその傾向が著しいことがわかる。また、果周も路地栽培に比べて、非電照室栽培、電照室栽培は一回り大きくなることが確認された。これは、露地栽培では果実の肥大が終わる収穫期でも、ハウス栽培では光合成が持続し、果実の肥大が継続するための考えられる。なお、非電照室栽培、電照室栽培において11月末までは果実は肥大したが、それ以降はあまり変化が見られなかったが、これは果実の裂果防止の観点からは、むしろ好ましいと言える。これらの結果から明らかなように、ハウス栽培の柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行うことで、柿の色付きを遅らせて収穫時期を遅らせ且つ果実も大きく成長させることができることが判明した。

0011

次に、柿の結実以降に所定時期に夜間照明を行った場合と、照明を行わなかった場合とにおける柿の色付きの比較を実験したので、以下に詳述する。この実験は1992年に岐阜市又丸729の岐阜県農業総合研究センターでおこなった。試験木としては路地栽培の富有柿の1樹を選び、この1樹の8本の枝に40W1灯の電球色蛍光灯(松下電器産業株式会社製の商品名「40W1灯パルック」を使用した)をそれぞれ1台ずつ設置し、夜間の一定時間だけ照明し、それぞれの電照をした枝に結実している果実の果色を11月19日に測定した。その結果を下記の表2に示す。ここで、下記の表2において上記試験木の電照した8本の枝をそれぞれ電照枝1、電照枝2……電照枝8として表している。なお、下記の表においてnは資料数を示している。

0012

(表2)
電照時間 電照時期 果色
電照枝1 0AM 〜1AM 5 〜6 月 7.2 (n =4 )
電照枝2 0AM 〜1AM 5 〜6 月 6.2 (n =3 )
電照枝3 0AM 〜1AM 5 〜9 月 5.2 (n =5 )
電照枝4 0AM 〜1AM 5 〜9 月 6.9 (n =2 )
電照枝5 0AM 〜2AM 5 〜6 月 4.7 (n =2 )
電照枝6 0AM 〜2AM 5 〜6 月 6.1 (n =5 )
電照枝7 0AM 〜2AM 5 〜6月 6.5 (n =3 )
電照枝8 0AM 〜2AM 5 〜9 月 6.4 (n =2 )
上記結果において、電照枝1の果実の果色と電照枝2の果実の果色との平均果色は6.8であり、電照枝3の果実の果色と電照枝4の果実の果色との平均果色は5.7であり、電照枝5の果実の果色と電照枝6の果実の果色と電照枝7の果実の果色との平均果色は5.9であり、電照枝8の果実の平均果色は6.4であり、更に、電照時間が午前0時から午前1時までの1時間電照した場合の平均果色(つまり電照枝1、2、3、4の果実の果色の平均)は6.2であり、また、電照時間が午前0時から午前2時までの2時間電照した場合の平均果色(つまり電照枝5、6、7、8の果実の果色の平均)は6.0である。一方、上記試験木のうち夜間に電照しなかった枝(つまり電照枝1乃至電照枝8以外の枝)に結実している果実の果色を同様に11月19日に測定した(この場合の試料数nは10とした)ところ平均果色は6.4であった。なお、この電照しない比較例の枝には夜間照明時照明光が当たらないようにした。

0013

しかして、これらの結果から判ることは、上記平均果色の比較から判るように、電照時間が午前0時から午前1時までの1時間電照した場合の平均果色が6.2であり、また、電照時間が午前0時から午前2時までの2時間電照した場合の平均果色が6.0であって、いずれも平均果色も電照しない比較例の平均果色の6.4よりも数値が小さく、このことにより、柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行うものは夜間照明を行わないものに比べて果実の色付きが抑制される傾向にあることが判明する。また、電照時間が午前0時から午前1時までの1時間電照した場合の平均果色が6.2であり、また、電照時間が午前0時から午前2時までの2時間電照した場合の平均果色が6.0であることから、電照時間が長いほど平均果色の数値が小さく、このことにより、電照時間が長いほど果実の色付きが抑制される傾向にあることが判明する。

0014

次に、照明器具の種類と柿の果実の果色との関係につき実験したので、以下詳述する。この実験は1992年に岐阜市又丸729の岐阜県農業総合研究センターでおこなった。試験木としては路地栽培の富有柿の1樹を選び、この1樹の5本の枝にそれぞれ下記の5種類の蛍光ランプ(40W1灯)をそれぞれ1台設置した。電照時期は5月〜11月、電照時間は午後8時〜午後9時とした。そして、それぞれの電照をした枝に結実している果実の果色を11月中旬に測定した。その結果を下記の表3に示す。ここで、下記の表3において上記試験木の電照した8本の枝をそれぞれ電照枝9、電照枝10……電照枝13として表している。また、上記試験木のうち夜間に電照しなかった枝(つまり電照枝9乃至電照枝13以外の枝)に結実している果実の果色を測定した。その結果を下記の表3に示す。なお、この電照しない比較例の枝には夜間照明時に照明光が当たらないようにした。

0015

(表3)
平均果色
I II 平均
電照枝9電球色蛍光灯(パルック) 6.1 4.8 5.5
電照枝10 純赤色蛍光ランプ6.2 5.5 5.9
電照枝11 純青色蛍光ランプ7.0 5.9 6.5
電照枝12紫外線捕虫用)ランプ 5.8 6.5 6.2
電照枝13 遠赤色ランプー 5.4 5.4
非電照枝 (非照明) 6.9 6.3 6.6
上記の結果から、電照枝9の果実の平均果色〜電照枝13の果実の平均果色はいずれも非電照枝の果実の平均果色よりも数値が小さく、いずれの照明でも果実の色付きが抑制されることが判明した。また、上記種々の照明のうち特に電球色蛍光灯(パルック)が果実の色付き抑制効果が優れていることが判明した。

0016

なお、柿の果実の発色のプロセスにつき付言すると、葉で生成されたロイシンが主に7〜8月頃にヒトフルエンとなり、更に、このヒトフルエンが葉から果実に転流してリコピンとなって柿の赤い色が発色するものと考えられており、温度が10度以下になるとリコピンが生成する。また、収穫期には5日でカラーチャトが0.8進むと考えられている。

0017

なお、本発明において、ハウス栽培の柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行うに当たり、夏至以降から収穫期まで夜間照明を行うことが好ましい。つまり、夏至以降は日照時間が短くなるが、この影響を防ぐために電照するのが好ましい。そして、深夜に電照すると低料金の深夜電力を利用できるので、コストも下げることができるものである。

発明の効果

0018

本発明にあっては、上述のように、ハウス栽培の柿の結実以降の所要時期に夜間照明を行うので、柿の果実の成長を露地栽培よりも長く継続させて肥大を継続させながら、色付きを遅延させることができるものであり、この結果、収穫期を遅らせることができるもので、歳暮、クリスマス、正月といった時期に出荷ができて、稀少価値のある商品として出荷できるという利点があり、この場合、更に、電照時間や電照期間を調整することで収穫時期を調整できるという利点があり、また、大きな果実が収穫できて、商品価値が高くなるという利点があり、更に、収穫時期を分散することで、収穫作業が一時期に集中せず、栽培規模を大きくすることができるという利点がある。

図面の簡単な説明

0019

図1本発明において実験した例を示す説明図である。

--

0020

1ビニルハウス
2遮光膜
3電照室
4 非電照室
5照明器具
A柿木
B 柿木
C 柿木

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