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技術 スクリュプリプラ式射出成形機とその計量方法

出願人 株式会社ソディック
発明者 山田孝之南保貴之
出願日 1992年12月4日 (26年10ヶ月経過) 出願番号 1992-350531
公開日 1994年6月21日 (25年4ヶ月経過) 公開番号 1994-170900
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の射出成形
主要キーワード 逆止機構 射出容積 実成形品 前進量 射出室内 部分相 計量位置 クッション量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

目的

スクリュプリプラ式射出成形機では、可塑化部で予備可塑化した溶融樹脂射出シリンダ蓄積するので、その計量にばらつきがなく、成形品品質も安定する。ところで、この射出シリンダと加熱シリンダとの間でバルブのような逆止弁のない逆止機構を採用したので、該逆止機構作動時に計量した樹脂容積に変動が生じたため、その変動に追従して計量を安定化させようとする。

構成

機械始動時に予め計量位置を設定し、初回はその基準計量位置Sを基準として検出器3で計量してスクリュ12の回転を停止して前進することにより逆止機構を作動し、該逆止機構の作動後の計量位置を実計量位置Sbとして検出し、設定計量位置(初回は基準計量位置に等しい)So(またはSa)との変動分を演算して次回の設定計量位置Sa(またはSa)を演算決定し、以後、次回分を順次計算して追従させるようにした。

概要

背景

スクリュプリプラ式射出成形機は、合成樹脂材料溶融する可塑化部と、その可塑化された樹脂蓄積したあと金型キャビティ射出する射出部とを個別に有している。そのため、インラインスクリュ式射出成形機に比較して、スクリュプリプラ式射出成形機では、大きな射出力が得られる特徴がある。

本出願人は、特開平3−97518号公報において、可塑化室射出室とを繋ぐ連通路可塑化スクリュ(以下単にスクリュという)先端と対向する位置に開口し、スクリュを回転するモータのほかにスクリュを軸線方向に移動する油圧アクチュエータを設け、可塑化・計量工程にあってはスクリュを後退させて上記連通路を開口して溶融樹脂を射出室に送出し、射出工程にあってはスクリュを前進させてスクリュ先端で連通路を閉塞し、もってボール弁逆止弁を用いることなく、射出工程時における溶融樹脂の可塑化室への逆流を防止した射出成形機を提案した。

上記の射出成形機では、射出部の駆動源として油圧シリンダ装置を用いており、可塑化室から射出室へ送出された溶融樹脂は射出プランジャ(以下単にプランジャという)を後退させ、その後退量により溶融樹脂を計量し、次いでプランジャを前進させることにより溶融樹脂をキャビティ内に射出・充填し、保圧する。この保圧にあたっては、射出室のプランジャの先端側に溶融樹脂を幾分か残した状態にしてプランジャでキャビティ内に充填した樹脂に圧力をかけて保持する。すなわち、射出室内には、計量1回につき、成形品容積分と保圧のためのクッション分を加えた量の樹脂が計量される。

前述のように、可塑化部ではスクリュが回転して樹脂材料を溶融し、溶融した材料の圧力でスクリュは僅かに後退してスクリュ先端と連通路との間に隙間(普通1mm程度)を形成させ、樹脂をその連通路から射出室に流入させている。そして射出室に流入する樹脂の圧力で射出室に挿嵌されたプランジャを後退させ、その後退位置をリニアスケールリミットスイッチ等の検出器によって検出し、1回の射出に要する樹脂量を計測・計量している。プランジャが設定された位置(設定計量位置)に達すると、回転して材料を溶融していたスクリュの回転を停止し、同時にスクリュを前進させて樹脂の連通路をスクリュの先端で閉塞することにより、計量した樹脂をプランジャによって射出するときに射出室から連通路を通じて可塑化室へ樹脂が逆流するのを防止している。

概要

スクリュプリプラ式射出成形機では、可塑化部で予備可塑化した溶融樹脂を射出シリンダに蓄積するので、その計量にばらつきがなく、成形品の品質も安定する。ところで、この射出シリンダと加熱シリンダとの間でバルブのような逆止弁のない逆止機構を採用したので、該逆止機構作動時に計量した樹脂の容積に変動が生じたため、その変動に追従して計量を安定化させようとする。

機械始動時に予め計量位置を設定し、初回はその基準計量位置Sを基準として検出器3で計量してスクリュ12の回転を停止して前進することにより逆止機構を作動し、該逆止機構の作動後の計量位置を実計量位置Sbとして検出し、設定計量位置(初回は基準計量位置に等しい)So(またはSa)との変動分を演算して次回の設定計量位置Sa(またはSa)を演算決定し、以後、次回分を順次計算して追従させるようにした。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

合成樹脂材料可塑化溶融する可塑化室と、溶融した材料を計量して射出する射出室と、射出プランジャ後退位置を検出する検出器とを有し、可塑化室と射出室とが可塑化室の前端に開口する連通路によって連結されており、射出時に可塑化スクリュ前進させて前記連通路を閉塞するようにしたスクリュプリプラ式射出成形機において、各成形サイクル毎に射出室に蓄積する溶融材料についての初期設定された基準計量位置各射出サイクルにおいてスクリュ回転停止するときの設定計量位置およびスクリュが前進して上記連通路が閉塞された後の実計量位置を記憶する記憶手段と、記憶された上記計量位置から新たな設定計量位置を算出する演算手段と、演算された設定計量位置で前の設定計量位置を更新する更新手段とを備えていることを特徴とする、スクリュプリプラ式射出成形機。

請求項2

合成樹脂材料を可塑化溶融する可塑化室と溶融した材料を計量して射出する射出室とを有し、該可塑化室と射出室とが射出スクリュの前方に開口する連通路によって相互に連通されているスクリュプリプラ式射出成形機の溶融材料の計量方法において、スクリュを回転させて溶融材料を可塑化室から射出室に流動させ、検出器で検出される射出プランジャの設定計量位置で回転を停止したスクリュを前進させて上記連通路を閉塞し、連通路を閉塞した後のプランジャの実計量位置を検出し、設定計量位置と実計量位置との差分に基づきその後の成形サイクルにおける射出プランジャの計量位置を決定することを特徴とする、スクリュプリプラ式射出成形機の計量方法。

技術分野

0001

本発明は、スクリュプリプラ式射出成形機射出装置における計量に関するもので、射出装置に材料(樹脂)を蓄積(計量)する場合の各射出サイクル毎の蓄積量を一層安定化するための制御手段に関するものである。

背景技術

0002

スクリュプリプラ式射出成形機は、合成樹脂材料溶融する可塑化部と、その可塑化された樹脂を蓄積したあと金型キャビティ射出する射出部とを個別に有している。そのため、インラインスクリュ式射出成形機に比較して、スクリュプリプラ式射出成形機では、大きな射出力が得られる特徴がある。

0003

本出願人は、特開平3−97518号公報において、可塑化室射出室とを繋ぐ連通路可塑化スクリュ(以下単にスクリュという)先端と対向する位置に開口し、スクリュを回転するモータのほかにスクリュを軸線方向に移動する油圧アクチュエータを設け、可塑化・計量工程にあってはスクリュを後退させて上記連通路を開口して溶融樹脂を射出室に送出し、射出工程にあってはスクリュを前進させてスクリュ先端で連通路を閉塞し、もってボール弁逆止弁を用いることなく、射出工程時における溶融樹脂の可塑化室への逆流を防止した射出成形機を提案した。

0004

上記の射出成形機では、射出部の駆動源として油圧シリンダ装置を用いており、可塑化室から射出室へ送出された溶融樹脂は射出プランジャ(以下単にプランジャという)を後退させ、その後退量により溶融樹脂を計量し、次いでプランジャを前進させることにより溶融樹脂をキャビティ内に射出・充填し、保圧する。この保圧にあたっては、射出室のプランジャの先端側に溶融樹脂を幾分か残した状態にしてプランジャでキャビティ内に充填した樹脂に圧力をかけて保持する。すなわち、射出室内には、計量1回につき、成形品容積分と保圧のためのクッション分を加えた量の樹脂が計量される。

0005

前述のように、可塑化部ではスクリュが回転して樹脂材料を溶融し、溶融した材料の圧力でスクリュは僅かに後退してスクリュ先端と連通路との間に隙間(普通1mm程度)を形成させ、樹脂をその連通路から射出室に流入させている。そして射出室に流入する樹脂の圧力で射出室に挿嵌されたプランジャを後退させ、その後退位置をリニアスケールリミットスイッチ等の検出器によって検出し、1回の射出に要する樹脂量を計測・計量している。プランジャが設定された位置(設定計量位置)に達すると、回転して材料を溶融していたスクリュの回転を停止し、同時にスクリュを前進させて樹脂の連通路をスクリュの先端で閉塞することにより、計量した樹脂をプランジャによって射出するときに射出室から連通路を通じて可塑化室へ樹脂が逆流するのを防止している。

発明が解決しようとする課題

0006

しかし従来の装置では、プランジャが後退して設定計量位置に達した後でスクリュ回転が停止し、連通路を閉塞すべくスクリュが前進するので、射出室に蓄積される樹脂量が計量予定量よりも多くなってしまう。そしてスクリュで連通路を閉塞する動作によって射出室内に押し出されてくる溶融樹脂の量は、樹脂の粘性および流動性の変化により変化するので、一定にはならず、計量された樹脂量にばらつきを生ずる。計量にばらつきを生じると、成形品の品質に直接表れ、例えば計量不足であるときは射出容積が不足してショートカットとなるばかりか、保圧が充分に行われないために成形品にひけそり、曲がり、ねじれなどが発生する。また計量過多であるときは過充填によるバリが発生するなど、成形不良の原因となる。

0007

射出室内に成形品の容積と保圧に必要なクッション量とに相当する一定量の樹脂が常に計量されればよいが、計量が不安定であると射出力と射出時間ならびに保圧力保圧時間に微妙に影響し、それら自体も不安定となるため、成形品にばらつきを発生させるものと考えられる。従って適正な量の安定した計量が行われる必要がある。

0008

すなわち計量の安定化は、成形品の再現性を求めるうえで重要な要素であり、本発明においては、この計量の安定化を図ることを課題としている。

課題を解決するための手段

0009

この発明のプリプラ式射出成形機は、合成樹脂材料を可塑化溶融する可塑化室10と、溶融した材料を計量して射出する射出室20と、プランジャ22の後退位置を検出する検出器3とを有し、可塑化室10と射出室20とが可塑化室10の前端に開口する連通路11によって連結されており、射出時にスクリュ12を前進させて前記連通路11を閉塞するようにしたスクリュプリプラ式射出成形機において、射出室20に蓄積する溶融材料について基準値として設定される基準計量位置S、各成形サイクル毎にスクリュ12の回転を停止させる設定計量位置(検出位置Soおよび/または終了位置Sa)ならびにスクリュ12が前進して上記連通路11が閉塞された後の実計量位置Sbを記憶する記憶手段と、記憶された上記計量位置から新たに設定すべき計量位置SoまたはSaを算出する演算手段と、演算された設定計量位置SoまたはSaで前の設定計量位置の記憶値更新する更新手段とを備えている。

0010

またこの発明のスクリュプリプラ式射出成形機の計量方法は、合成樹脂材料を可塑化溶融する可塑化室10と溶融した材料を計量して射出する射出室20とを有し、該可塑化室10と射出室20とがスクリュ12の前方に開口する連通路11によって相互に連通されているスクリュプリプラ式射出成形機において、スクリュ12を回転させて溶融材料を可塑化室10から射出室20に流動させ、検出器3で検出されるプランジャ22の設定計量位置SoまたはSaで回転を停止したスクリュ12を前進させて上記連通路11を閉塞し、連通路11を閉塞した後のプランジャ22の実計量位置Sbを検出し、設定計量位置SoまたはSaと実計量位置Sbとの変動分ΔSに基づきその後の成形サイクルにおけるプランジャ22の設定計量位置SoまたはSaを決定することを特徴とするものである。

0011

射出成形機の運転を開始すると、スクリュ12が回転することにより可塑化室10内の樹脂が溶融し、溶融した樹脂は可塑化室10から連通路11を通って射出室20へと流入していく。射出室20に流入する樹脂は、プランジャ22を後退させる。プランジャ22が設定計量位置SoまたはSa(第1回目の成形サイクルにおいては基準計量位置S)に達したとき、スクリュ12の回転を停止し、スクリュ12を前進させてスクリュ先端で連通路11を閉塞する。すなわち、スクリュ12と連通路11との間にあった隙間13(通常1mm程度となるよう調整されている)を遮閉し、射出時の圧力によって射出室20から溶融樹脂が可塑化室10に逆流するのを防止する。この隙間13を遮閉するとき、スクリュ12はその先端の前方に開口している連通路11に溶融樹脂を一瞬押し込むので、プランジャ22は設定計量位置SoまたはSaから更に移動する。この移動後のプランジャ22の位置は、実計量位置Sbとして検出される。

0012

第1回目の成形サイクルにおいては、実成形品の容積と保圧に必要なクッション量に加えて変動分ΔSに相応する量の樹脂が射出室20内に蓄積・計量される。従って、第1回目の射出成形動作の後において、少なくとも変動分ΔSに相応する量の溶融樹脂が射出室20内に残っていることとなる。そこで、第2回目の設定計量位置So’またはSa’は、第1回の設定計量位置SoまたはSaから変動分ΔSを差引いた位置とする。そして第2回目の成形サイクルにおいて、設定計量位置So’またはSa’にプランジャ22が達したときに前回同様スクリュ12の回転は停止され、該スクリュ12を前進させて連通路11を閉塞するので、この動作によって樹脂は押し出されるから、設定した第2回目の設定計量位置So’またはSa’+変動分ΔS’が射出室20内に残ることとなり、射出室20内には実成形品の容積とクッション量に相当する樹脂が蓄積・計量されることとなる。以後、次回の計量終了位置は、その都度前回の変動分ΔSに基づいて演算計算して繰り返す。

0013

すなわち、設定計量位置SoまたはSaから前回の成形サイクルにおける連通路11を閉塞する際のスクリュ12の前進による変動分ΔS(=Sb−Sa)を差引いた位置Sa’(=S−(Sb−Sa))を次回の設定計量位置となるようにして、スクリュ12の前進による射出室20内への溶融樹脂の流入量だけ前の位置で計量を終了させ、樹脂の粘度や流動性の変化による変動分ΔSの変化に設定計量位置を追従させている。従って、毎回の蓄積量は一定化することとなる。

0014

なお、上記符号は、図面と対照するためのものであるが、何等本発明の構成を限定するものではない。

0015

以下、本発明のスクリュプリプラ式射出成形機とその装置を示す図1、本発明の計量時のフローチャートを示す図2および設定計量位置の変化を模式図で示す図3を参照して詳述することとする。

0016

図1において、射出成形機は、可塑化部1と射出部2からなっている。可塑化部1の可塑化室10と射出部2の射出室20は、各室10、20の前方部分相互を連通する連通路11によって連結一体化されている。可塑化室10には、スクリュ12が回転可能に挿嵌されており、スクリュ12の後部にはこれを進出させるピストン15と回転させるモータ16とが繋ぎ軸を介して連結されている。

0017

スクリュ12は可塑化室10内で若干軸方向に移動可能で、スクリュ12が回転して可塑化室10内の材料が溶融することにより発生する反力によって、スクリュ12が後退して連通路11の開口との間に隙間13(1mm前後)が形成される。この回転中のスクリュ12の後退位置は、調整部18で前記繋ぎ軸の位置を調整することにより設定される。ピストン15は、可塑化室10とモータ16との間に形成されるシリンダ14内に内蔵されており、管路19から油圧を供給してスクリュ12を前進させて隙間13を遮閉することにより、連通路11を閉塞可能としている。図では詳細が省略されているが、スクリュ12と繋ぎ軸および繋ぎ軸とモータ16はそれぞれスプライン結合されていて、モータ16の回転は繋ぎ軸を介してスクリュ12に伝達され、繋ぎ軸の進退動作はモータ16には伝達されない。またスクリュ12を前進させるピストン15は、繋ぎ軸に軸受を介して支持されてシリンダ14に回転不能に嵌装されている。スクリュ12の回転速度はロータリーエンコーダ17で計測されている。

0018

射出部2は、前述のように前端に開口する連通路11により可塑化室10に連通された射出室20を備えており、射出室20にはその先端側にノズル23が連結されていて、射出室20内の樹脂をノズル孔21を通して金型のキャビティ(図示せず)へ射出できるようになっている。また、射出室20にはプランジャ22が挿嵌され、該プランジャ22はその後方のシリンダ24内のピストン28と継手27を介して連結されている。ピストン28は、前進用油室25または後退用油室26に圧油を供給することによって、プランジャ22を前進または後退させる(後退は、例えばパージングのように強制的に引き退ける必要のあるとき以外は、通常運転時には使用されることはない)。プランジャ22の位置は、継手27にラック3aとピニオン3bとを介して連結されたロータリエンコーダ3で検出され、その検出信号入力用インタフェース回路4を経て制御用マイクロコンピュータ(以下マイコンという)5に入力される。

0019

マイコン5に入力された検出器3の出力は、図示されないカウンタによりカウントされ、そのカウント値計測値として読み取られ、メモリに記憶された計量位置SまたはSa、Soと比較され、また実計量位置Sbとして記憶される。この実施例では、メモリに基準計量位置S、計量位置として設定される位置(計量検出位置)So、実際に計量動作が終了する位置(計量終了位置)Saおよび実計量位置Sbの記憶エリアが設けられており、マイコン5は少なくとも上記カウンタの内容と記憶値とを比較する比較手段および後述する各成形サイクル毎の設定計量位置SoまたはSaを算出するための演算手段を備えている。またマイコン5には、キーボードKとディスプレイLが夫々連結されており、制御プログラムを記憶したROMが内蔵され、マイコン5のCPUはこの制御プログラムとメモリのデータに基づいて、出力用インタフェース回路6を介してドライバー回路7からモータ16の回転停止指令、スクリュ12を前進させるための流量調整弁8への油圧作動指令、電磁弁9を励磁して射出プランジャ22を前進させて射出する作動指令などを出力している。

0020

ついで、上記装置の差動について説明する。

0021

まず、モータ16を駆動してスクリュ12を回転させると、可塑化室10内にある樹脂が、可塑化室10の外壁に捲装したヒータ(図示せず)の熱とスクリュ12の回転による剪断発熱とによって溶融し、溶融した材料の圧力によってスクリュ12は押し下げられてスクリュ12の先端側に隙間13を形成し、溶融樹脂はこの隙間13および連通路11を通って射出室20に流入し、プランジャ22を後退させる。成形品の容積と保圧に必要なクッション量から算出した射出容積の基準計量位置Sは、キーボードKなどから入力されて予めメモリに記憶されており、この基準計量位置Sが計量検出位置Soに初期値として与えられている。プランジャ22の後退量は、検出器3によって検出され、その検出値が計量検出位置Soに達すると、モータ16に停止を指令され、モータ16が停止した時点でのプランジャ22の位置が検出されて計量終了位置Saとして記憶される。次いで流量調整弁8からシリンダ14に通ずる管路19が油圧を供給してスクリュ12を前進させると、スクリュ12は隙間13を遮閉して連通路11を閉塞するが、この閉塞のとき溶融した材料を連通路11から射出室20に押込むことになる(以下、スクリュ12を前進させて連通路11を閉塞する動作を「逆止動作」という)。

0022

この逆止動作に伴って押し込まれた材料により、射出室20内の樹脂量は計量終了位置Saでの樹脂量より多くなってプランジャ22はその分後退し、実計量位置Sbになる。検出器3は、この実計量位置Sbを検出し、入力用インタフェース回路4からマイコン5へこの検出値を送り、マイコン5はこの値をメモリに記憶させる。マイコン5の演算手段は、記憶された基準計量位置S、計量終了位置Saおよび実計量位置Sbを用いて、次回の成形サイクルにおける計量検出位置SoをSo=S−(Sb−Sa)により算出して計量検出位置Soの記憶値を更新する。

0023

計量が終了すると、電磁弁9を励磁して油室25に圧油を送り、プランジャ22を前進させて、射出シリンダ20内の樹脂をノズル23のノズル孔21を通じて金型のキャビティに射出し、保圧して成形品冷却後、金型を開いて成形品が取出(放出)される。射出時には、スクリュ12が前進して逆止動作が働いた状態にあるので、プランジャ22が前進して材料を押すが、射出室20内の樹脂が連通路11を通って可塑化室10に逆流することはない。

0024

ついで、第2回目の作動に入るが、流量調整弁8および電磁弁9からの油圧の供給は止められ、圧抜き状態で再びスクリュ12の回転を開始する。スクリュ12の回転開始によって、図2にあるように、計量スタートし、前回と同様に計量を始める。そして、検出器3によってプランジャ22の位置が前回更新された計量検出位置Soに達すると、スクリュ12を停止したあとプランジャ22の位置を検出して計量終了位置Saを更新し、スクリュ12が前進して逆止機構を作動する。そして再びプランジャ22の位置を検出して実計量位置Sbの記憶値を更新し、更新後の値を用いて第1回目と同様な式So=S−(Sb−Sa)により次回(ここでは第3回)の計量検出位置Soを更新する。計量が終了すると、プランジャ22を前進させて、樹脂を射出、保圧し、成形品冷却後、成形品を取出し、第2回目の成形サイクルを完了する。以降継続して同様な制御により、各成形サイクル毎の計量検出位置Soが算出され、これに基づいて射出量が計量される。

0025

上記実施例の手順によれば、第1回目の成形サイクルにおいては、逆止動作により射出室20に流入した分だけ実計量位置Sbは多くなるが、第2回目以降の計量においては、前回の成形サイクルにおいての逆止動作による変動分ΔS(=Sb−Sa)だけ基準計量位置Sより小さい値が計量検出位置Soとして設定されるので、最終計量位置である実計量位置Sbが基準計量位置Sから外れないように常に補正された計量が行われることとなる。また上記の実施例においては、計量検出位置Soでスクリュ12の回転を停止させたあと計量終了位置Saを検出して計量検出位置Soと計量終了位置Saとの差(スクリュ12の慣性回転による計量の増加分)を検出するようにしているが、この差は通常わずかであるから、計量検出位置Soと計量終了位置Saとを同一として制御しても殆ど問題は生じない。

0026

図3は上記の制御による第1〜4回目の成形サイクルにおけるプランジャ22の位置を第2回目以下の各回の計量位置にダッシュダブルダッシュを付けて模式的に示したものであるが、各成形サイクルの計量終了時に、計量終了位置Sa、Sa’・・・を検出するとともに逆止動作後における実計量位置Sb、Sb’・・・を検出して変動分ΔS、ΔS’・・・を計算し、夫々の次回計量検出位置So、So’・・・を補正演算して、経時的な樹脂の粘度変化などによって実計量位置Sbが基準計量位置Sからずれることがないようにしている。すなわち、例えば、第2回計量時には計量終了位置Sa’に逆止動作による変動分が加わって実計量位置はSb’になっており、この実計量位置Sb’と基準計量位置Sとの差がゼロとなるように第3回目の計量検出位置So''が計量終了位置Sa’+(基準計量位置S−Sb’)で計算される。つまり、第n回目の計量検出位置Soは、第n−1回目の計量終了位置Saと実計量位置Sbとの変動分だけ基準計量位置Sから差引いた位置で計量を終了するようにすると、逆止動作による変動分の変動によって計量位置にずれが生ずることなく安定した計量が行えることになる。

発明の効果

0027

以上詳述したように、この発明によれば、スクリュを前進させて可塑化室から射出室に連通する連通路を閉塞する構造のスクリュプリプラ式射出成形機において、スクリュの前進動作に起因する樹脂の計量位置の変動分が速やかに補正されると共に、樹脂の粘性変化などに起因してスクリュの一定の前進量に対応する計量樹脂の変動分が変化するときにもその変動分の変化を先行する成形サイクルにおける実計量位置を用いて補正しているので、各成形サイクルにおける樹脂の計量を極めて正確に行うことが可能となり、射出室内に蓄積される樹脂量が安定し、これに伴って蓄積される溶融樹脂の温度もより均一化されることとなるから、射出力及び保圧力も安定して成形品の再現性が向上するという効果がある。

図面の簡単な説明

0028

図1スクリュプリプラ式射出成形機と制御機器を模式的に示すブロック図
図2本発明の制御手順を示すフローチャート
図3本発明の計量位置の変化を示す説明図

--

0029

1可塑化部
2射出部
3検出器
10可塑化室
11連通路
12スクリュ
20射出室
22プランジャ
S 基準計量位置
So、So’・・・ 計量検出位置
Sa、Sa’・・・計量終了位置
Sb、Sb’・・・ 実計量位置

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