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技術 漢方薬剤の水性製剤

出願人 大峰堂薬品工業株式会社
発明者 松本太平末国裕司新田祐司織田知那
出願日 1993年6月23日 (26年8ヶ月経過) 出願番号 1993-177361
公開日 1994年6月14日 (25年8ヶ月経過) 公開番号 1994-166627
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 植物物質含有医薬
主要キーワード 改良構成 圧縮性ガス 定量カップ 濃縮原料 薬剤原料 堅牢さ 漢方薬剤 目盛線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年6月14日)のものです。
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図面 (12)

目的

漢方薬剤エキス水性製剤につき、新規な形態の製剤、及びその改良された構成を提供することにある。

構成

漢方薬剤エキスの水性液を主成分とする原液人体には無害圧縮性ガスと共に、エアゾール容器内充填することによってなることを特徴とする。また、上記した原液には消泡剤を5,000ppm以下の濃度で含有させることができる。

効果

漢方薬剤エキスを長期に亘り安定保存でき、またその保存状態を維持して継続的に使用できる。また服用操作自体が容易であると共に、その苦味緩和し、またその特有香りを有効に再現できる。また服用量につき定量性を確保できる。

概要

背景

古来より、漢方薬剤生薬と称せられる天然植物薬効部分を利用したものであり、薬効の内容はその材種、処方などにより様々であるが、主として人体体質を改善する点にある。またこの薬効は例えば煎液上に生じる芳香によっても発揮される。

この漢方薬剤の従来の用法は、天然植物の薬用部分を粗切し、これに水を注加して加熱し、その溶液服用する方法、つまり、いわゆる煎じて服用する方法が一般的であった。

また、近年、漢方薬剤として、その抽出エキス粉末化し、これを粉体化、細粒化顆粒化錠剤化、或いはカプセル化したものが現在のところ主流となっている。なお、これらの剤型のものについては、適当量冷水又は湯水により服用されのるが通例である。

概要

漢方薬剤エキス水性製剤につき、新規な形態の製剤、及びその改良された構成を提供することにある。

漢方薬剤エキスの水性液を主成分とする原液を人体には無害圧縮性ガスと共に、エアゾール容器内充填することによってなることを特徴とする。また、上記した原液には消泡剤を5,000ppm以下の濃度で含有させることができる。

漢方薬剤エキスを長期に亘り安定保存でき、またその保存状態を維持して継続的に使用できる。また服用操作自体が容易であると共に、その苦味緩和し、またその特有香りを有効に再現できる。また服用量につき定量性を確保できる。

目的

そこで、本発明は、第一に、即時かつ極めて簡単な操作で容易に服用でき、服用に際し漢方薬剤に特有の苦みを緩和すると共にその特有の香りを有効に再現でき、しかも有効成分を長期間に亙って安定的に保存するのに適した形態で得ることができる漢方薬剤の新規な剤型について、その定量性を向上させる改良された組成乃至構成を提供することを目的とした。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

漢方薬剤エキス水性液を主成分とする原液人体には無害圧縮性ガスと共にエアゾール容器内充填することによってなることを特徴とする漢方薬剤の水性製剤

請求項2

前記圧縮ガス炭酸ガスであり、この炭酸ガスが前記漢方薬剤エキスの水性液中に溶解されてなることを特徴とする請求項1の漢方薬剤の水性製剤。

請求項3

前記圧縮性ガスがチッ素ガスであり、このチッ素ガスが前記漢方薬剤エキスの水性液とは区分された状態でエアゾール容器内に充填されてなることを特徴とする請求項1の漢方薬剤の水性製剤。

請求項4

前記圧縮ガスが液化ガスであり、この液化ガスが前記漢方薬剤エキスの水性液とは区分された状態でエアゾール容器内に充填されてなることを特徴とする請求項1の漢方薬剤の水性製剤。

請求項5

前記液化ガスが液化プロパンガスであることを特徴とする請求項4の漢方剤の水性製剤。

請求項6

前記液化ガスが液化プロパンガスとジメチルエーテルとの混合物であることを特徴とする請求項4の漢方薬剤の水性製剤。

請求項7

前記漢方薬剤エキスの水性液中に消泡剤を含有せしめてなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6の漢方薬剤の水性製剤。

技術分野

0001

本発明は、漢方薬剤新規利用形態に関するもので、具体的には、漢方薬剤エキス水性液起泡状態で得ることができる構成、及びその噴出時の定量性の確保のための改良構成に関する。

背景技術

0002

古来より、漢方薬剤は生薬と称せられる天然植物薬効部分を利用したものであり、薬効の内容はその材種、処方などにより様々であるが、主として人体体質を改善する点にある。またこの薬効は例えば煎液上に生じる芳香によっても発揮される。

0003

この漢方薬剤の従来の用法は、天然植物の薬用部分を粗切し、これに水を注加して加熱し、その溶液服用する方法、つまり、いわゆる煎じて服用する方法が一般的であった。

0004

また、近年、漢方薬剤として、その抽出エキス粉末化し、これを粉体化、細粒化顆粒化錠剤化、或いはカプセル化したものが現在のところ主流となっている。なお、これらの剤型のものについては、適当量冷水又は湯水により服用されのるが通例である。

発明が解決しようとする課題

0005

上記した従来の服用方法において、煎じて服用する方法の場合、煎じるのに手間が要り、また家庭的な用法では必ずしも一定濃度の煎液が得られるとは限らずまた分服のためには煎液を一定条件下に保存しなくてはならないなど困難な問題がある。

0006

前記した漢方薬剤エキスの粉体化等による固型剤は、上記した問題点を解消するものとして提供されたものであり、現在のところ主流品となっている。

0007

しかし、この漢方薬剤の固型製剤は、その製造において、抽出エキスの濃縮、乾燥、賦形剤崩壊剤滑沢剤等の混合、粒状化若しくは、打錠など多岐に亘る過程が必要となり、またその薬剤成分変質を防止し長期間に亘る保存に耐え得るように、その製剤に対してはヒートシール包装PTP包装など比較的に堅牢な状態で密封される。

0008

このため、薬剤の服用に際し、その包装の堅牢さゆえにその包装の開封に困難を伴い、また特に、細粒剤又は顆粒剤が収容されている場合には、開封時にその薬剤の一部がこぼれ落ちる危険性もある。

0009

また、漢方薬剤には特有苦みが生じるものが多い。このため、水で薄めるにしても直接的に服用するときには、一種苦痛を伴うことになる。また、製剤化に際しても、その苦味を減らすための特別な組成、構成が必要となる。

0010

また、前記したように、例えば、生姜枝、ハッカなど漢方薬剤に特有な香り薬理的作用するものもある。しかし、前記のように固型製剤化するに際して、その香りが消失してしまうか、少なくとも当初の状態で香りが再現されることはない。

0011

また、エアゾール容器から噴出される原料液によっては生じる起泡が安定し、消泡し難いか、又は、消泡に至るまでに長時間を要するような場合には、その原料液の噴出量に大きなバラツキ生じ定量性に欠けることがある。

0012

そこで、本発明は、第一に、即時かつ極めて簡単な操作で容易に服用でき、服用に際し漢方薬剤に特有の苦みを緩和すると共にその特有の香りを有効に再現でき、しかも有効成分を長期間に亙って安定的に保存するのに適した形態で得ることができる漢方薬剤の新規な剤型について、その定量性を向上させる改良された組成乃至構成を提供することを目的とした。

課題を解決するための手段

0013

上記した目的を達成するため、本発明では、漢方薬剤の新規な剤型につき次のように構成した。即ち、漢方薬剤エキスの水性液を主成分とする原液を人体には無害圧縮ガスと共にエアゾール容器内充填することによってなることを特徴とする。

0014

上記した本発明の構成において、漢方薬剤としては、既知の処方の薬剤、例えば、葛根湯、独活葛根湯、小柴胡湯、桂枝湯、十全大補湯、小建中湯、麻黄湯半夏厚朴湯芍薬甘草湯、人参養栄湯などを適用することができる。

0015

また、漢方薬剤エキスの水溶液としては、漢方薬剤の水抽出液、その濃縮液のほか、水抽出若しくはアルコール抽出によって得た漢方薬剤の抽出液につき、その抽出成分を一旦固体化(粉末化)し、これを再度水溶液として調製したものが含まれる。なお、この水性液は水不溶性固形分を含有するものであってもよい。

0016

また、漢方薬剤エキスの水性液が濃縮液である場合、その水抽出原液に対する濃縮度合は、その薬剤原料の種類によって異なり、前記した本発明の作用、即ち原料液が起泡を伴って得られる程度の粘性を有していること及びその生じる起泡の完了に至るまでの時間が短い等が基準となる。例えば、葛根湯の水抽出液についてはそのエキス粉末重量比で10〜40重量%の濃度範囲で濃縮するのが好ましい。

0017

また、圧縮ガスとしては、人体に無害な炭酸ガスチッ素ガスなどの圧縮ガスのほか、液化プロパンガスLPG)及びこのLPGとジメチルエーテルDME)との混合物などの液化ガスが含まれ、これらのガス物質は、常温下に圧縮状態で利用することができる。

0018

この場合、この圧縮ガスに基づくエアゾール容器内の内圧は、ガス物質の種類によっても異なるが、例えば、炭酸ガスを用いる場合、6.0〜7.0kg/cm2の内圧に調整するのが好ましい。

0019

なお、本発明に必要に応じて、他機能成分として、エリモント剤、防腐剤、その他の医薬品添加物も添加することができる。

0020

なお、本発明の製剤について、その噴出する原料液の定量性の向上のための改良構成は、第一に、漢方薬剤エキス原料加水する組成、また第二に、噴出液についての起泡の消泡時間の短縮に適した圧縮ガス(例えば、チッ素ガス)を選択する構成、また第三に、原料液中に消泡剤を適宜に添加する組成の採用による。この場合の消泡剤としては例えば、ジメチルポリシロキサンを主成分とするものを用いることができる。

0021

本発明においては次のような作用が生じる。先ず、原液原料としての漢方薬剤エキスの水性液は、エアゾール容器内に完全に密封された状態にある。またこの状態は使用途中にあっても同様である。従って、その原料成分の保存状態は極めて良好であり、使用前及び使用途中にあっても長期間に亘ってその有効成分は安定的に保存される。

0022

また、エアゾール容器内から噴出される原料液には圧縮ガスの気化に伴って、気泡を生じる。この気泡は原料液に含まれる苦味成分を分解してその苦味作用を緩和し、同時にそれに含まれる香り成分発香を促すように作用する。

0023

また、原料液に含まれる成分の種類及びその粘度によって、その噴出液に含まれる起泡の消泡時間に差異が生じるが、原料液への加水によって粘度の低下が生じ、これによって消泡時間の短縮化が図られる。

0024

また、圧縮性ガスとして、チッ素ガスが選択される場合、他の例えば炭素ガスに比して上記した消泡時間の短縮化作用が生じる。

0025

また、原料液中への消泡剤の添加は、噴出液についての起泡の発生を抑制し、かつ生じた起泡の消泡時間の短縮化、及びその消泡完了に至るまでの時間の調整を図ることが可能となる。

0026

次に、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)先ず、葛根湯の次の原材料をそれぞれ粗切又は粉砕機にかけて粗砕し、葛根8重量部、麻黄4重量部、タイソウ4重量部、桂枝3重量部、芍薬3重量部、甘草2重量部及び生姜1重量部の割合で混合した。次いで、この1000gに水を10000mlを加えて、これを90〜98.5℃の条件下に1時間に亘って加熱した。次いで、こを遠心分離操作により約9200mlのろ液(なお、固形分1〜4重量%含む。)を得た。次いで、このろ液を減圧濃縮により、50℃の条件下に約4倍に濃縮した。

0027

この濃縮原料を既知のエアゾール容器内に収容するが、圧縮ガスである噴射剤の種類に応じ、噴射剤が炭酸ガスである場合を試料No.1、LPGである場合を試料No.2 、LPGとDME(ジメチルエーテル)との80対20の混合ガスである場合を試料No.3として、表1の仕様により構成した。

0028

このエアゾール容器1は、その容器本体2の上部に弁機構部3を備える。この弁機構部3は、容器本体2内に及ぶ導入管4と外部に露出している噴射管5とが連通し得る状態で固定部6を介して設けられている。また固定部6に対してはその周面部に密接する状態で支筒部8が嵌設され、この支筒部8はその上面部が開放されていて、そこから噴射管5の端部が露出している。

0029

また、支筒部8上には、その外周面内接する操作頭部9がその流通孔11端内に噴射菅5の露出端部を嵌入した状態で備えられている。また、この流通孔11端を形成する壁面部上には噴射菅5の外周面中部に固設された突環7面上にある。

0030

このエアゾール容器内1内には、炭酸ガス13は濃縮原液12中に溶解状態封入される。そこで、操作頭部9を下方に向けて挿入すると、突環7を介して噴射管5を押入状態にすることができるが、この際、原液12は炭酸ガス13による内圧に応じ、噴射菅5を介してノズル部から噴出される。

0031

この試料にNo.1ついて、常温(25℃)下に噴出された原液は多数の細い起泡を伴なったものであった。図2及び図3には、この場合に生じた起泡15の状態を図示した。この起泡15 は、計量カップ17内において、噴出液16の上層部に位置する。

0032

また、試料No.2及び試料No.3で用いたエアゾール容器については図示していないが、既存の圧縮ガス分離タイプのものを用いた。この試料No.2及び試料No.3について、常温(25℃)下に噴出された原液はいずれもが多数の細い起泡を伴なったものであった。

0033

図4及び図5には、この場合に生じた起泡18の状態を示した。図示したように、この場合には、噴出液の大部分は起泡18部に含まれて嵩高い状態となり、噴出液19の部分は極めて少ない。

0034

(実施例2)実施例1において、噴出剤が炭酸ガスである場合について、さらに、表2の試料No.4の仕様により実施した場合においても、噴出液について生じた起泡の状態は図2及び図3に図示するものと同様であるが、この場合の起泡の消泡時間をも表2に掲げた。

0035

試料No.4について、完全に消泡してしまうまでに約6分間ほどの時間が必要であることを確認することができる。

0036

しかし、この消泡完了に至るまでの時間は定量カップを利用する噴出液量の定量性に大きく影響する。つまり、噴出液について生じる起泡面を基準とする場合には、噴出液量についてバラツキが大きくなり、このことが医薬品の服用につき極めて不都合となるからである。そこで、噴出液量について、その液面を基準にすることを容易にすべく、可能な限り生じる起泡の消泡時間の短縮するための手段を次のように講じた。

0037

このため、試料No.5及び試料No.6には濃縮原液を精製水で表2で示したように希釈したものを原液水性液とした。この場合、起泡の消泡時間の短縮化を図り得ることを確認できる。即ち、濃縮原液を57.1%濃度となるように希釈した場合、完全消泡時間が約3分間となって実用的であることが判る。

0038

(実施例3)しかし、濃縮原液を希釈する場合には、エアゾール容器単位について、漢方薬剤エキスの収容量を減量することになり、また噴出回数によって生じる起泡量が増大する傾向に十分に対応させることができない場合がある。そこで、原料原液についてさらに改良した組成を表3に示した。

0039

この改良組成原液を試料No.8〜試料No.14の仕様により構成した。即ち、前記実施例1の葛根湯の濃縮原液中にジメチルポリシロキサン30重量%ソルビタン脂肪酸エステル4重量%、グリセリン脂肪酸エステル2重量%及びカルボキシメチルセルロースカルシウム0.3重量%からなる消泡剤を50ppm〜5,000ppmの濃縮範囲で添加したものを原液としたものである。なお、試料No.7のものは消泡剤の添加が無のブランクの場合である。

0040

また、これらの試料No.7〜試料No.14について、その噴出液を定量カップの40mlの目盛線上に生じた起泡面があるように定量し、その生じた起泡の消泡完了時までの時間を次表4に各噴射回数ごとに示した。

0041

表4及び表5の結果から、原液における消泡剤添加は、起泡作用を保持しながら、かつ消泡時間の短縮には有効であることを確認することができる。特に750ppm以上の添加の場合には消泡時間の短縮及び定量性の点で有効であると考えらる。

0042

(実施例4)先ず、小柴胡湯の次の原材料をそれぞれ粗切又は粉砕機にかけて粗砕し、柴胡7重量部、半夏5重量部、生姜1重量部、オウゴン3重量部、タイソウ3重量部、人参3重量部及び甘草2重量部の割合で混合した。次いでこの422.4gに水 4224mlを加えて、これを90〜98.5℃の条件下に1時間に亘って加熱した。次いで、これを遠心分離操作により約1943mlのろ液を得た。次いで、このろ液を減圧濃縮塔により50℃の条件下に、約10倍に濃縮した。

0043

この濃縮原液を図1に示したエアゾール容器1内に収容した。この場合の仕様を表6の試料No.15〜試料No.18に示した。

0044

そこで、試料No.16〜試料No.18については、精製水で希釈したものを原液とした。この小柴胡湯の希釈原液については、試料No.17での50%以上に希釈した場合に、良好な噴射液が、有効な起泡を生じて得られたことを確認した。

0045

(実施例5)実施例1で得た葛根湯の遠心分離後のろ液を約10倍又は約4倍に濃縮して原液とし、この原液を表7の試料No.19、試料No.20の仕様によりチッ素ガスと共に既知のエアゾール容器内に収容した。

0046

試料No.19による噴射液は、噴射直後キメ粗い起泡が生じて消泡し難い状態にあり、また起泡は一部残留した。この場合の起泡の経時的な変化を噴出直後について図6に、また約10分経過後の状態を図7に示した。なお、20は起泡、21は液面である。

0047

また、これらの試料No.19及び試料No.20についての噴出液量の定量性試験の結果を表8に示した。

0048

この表8の結果から、試料No.19、試料No.20によれば、指標成分としたグリチチルリチンについてバラツキが比較的大きく、定量性については問題のあるところである。

0049

そこで、実施例1で得た葛根湯の遠心分離後のろ液を約4倍濃縮した原液を用いて、表7の試料No.21の仕様により構成した。

0050

この試料No.21による噴射液について生じた起泡は、数秒以内にほぼ消泡完了状態となった。この状態を図8に示した。なお、22は起泡、23は液面である。

0051

次に、この試料No.21について、定量性試験を前記同様行った。なお、指標成分としてはグリチルリチンのほか、エフェドリン及びペオニフロリンをもその対象とした。この定量性試験の結果を、この場合の定量性について、比較的に熟練した技術を有する者による場合をを図9に、また一般人による場合を図10図11及び図12にそれぞれ偏差値をもって示した。これらの図9図12の結果によれば、いずれの者による場合も、その偏差値が10%以内の範囲内にあって、定量性について、極めて良好な結果が得られた。

0052

また、この試料No.21について、長期間保存適応性についても試験として表9に掲げた。

0053

なお、この保存試験は、40℃、75%R.H.の条件下に、試験開始直後に3回連続して噴射液を定量カップの40mlの目盛線まで定量し、その後、1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の期間が経過した後に、それぞれ同様に操作した。

0054

この表9の結果から、指標成分たるグリチルリチン、エフェドリン及びペオニフロリンについて、過酷な条件下にあっても、その定量性についてほとんど変動しないことが確認される。

0055

また、表9には、同時に菌の発生試験の結果を掲げた。この結果から、無菌状態で長期間に亘って保持し得ることを確認することができる。

0056

(実施例6)先ず、十全大補湯の次の原材料をそれぞれ粗切又は粉砕機にかけて粗砕し、ニンジンオウギ、ビャクジュワ、ブクリョウトウキシャクヤクジオウセンキュウ、及び桂皮をそれぞれ2重量部と、甘草1重量部の割合で混合した。次いで、この1056gに水を10000ml加えて、これを90〜98.5℃の条件下に1時間に亘って加熱した。次いで、これを遠心分離操作により約9200mlの原液を得た。この原液を減圧濃縮塔により、50℃の条件下に約10倍に濃縮した。

0057

この濃縮原料を既知のエアゾール容器内にチッ素ガスと共に、表10の試料No.22の仕様で収容した。

0058

(実施例7)先ず、小建中湯の次の原材料をそれぞれ粗切又はの粉砕機にかけて、粗砕し、桂皮4重量部、ショウキョウ1重量部、タイソウ4重量部、シャクヤク6重量部、甘草2重量部及び滋養糖20重量部の割合で混合した。次いで、この925gに水を10000ml加えて、これを90〜98.5℃の条件下に1時間に亘って加熱した。次いで、これを遠心分離操作により約9200mlのろ液を得た。このろ液を減圧濃縮塔により50℃以上の条件下に約6.7倍に濃縮した。

0059

この濃縮原液を既知のエアゾール容器内にチッ素ガスと共に前記した表10の試料No.23の仕様で収容した。この試料No.23による噴出液はキメ粗い起泡を伴なったものであった。

0060

(実施例8)実施例7で得た小建中湯の濃縮原液を既知のエアゾール容器内に、LPGと共に前記した表10の試料No.24の仕様で収容した。この試料No.24による噴出液はキメ細い起泡を伴なったものであった。

0061

(実施例9)先ず、人参養栄湯の原材料を粗切し又は粉砕機にかけて粗砕し、人参3重量部、当帰4重量部、シャクヤク4重量部、地黄4重量部、ビャクジュツ4重量部、ブクリョウ4重量部、桂皮2.5重量部、オウギノ1.5重量部、チンピ1.5重量部、遠志2重量部、五味子1重量部及び甘草1重量部の割合で混合し、次いで、この980gに水を10000ml加えてこれを90〜98.5℃の条件下に1時間に亘って加熱した。次いで、これを遠心分離操作により約9200mlのろ液を得た。このろ液を減圧濃縮塔により約50℃の条件下に濃縮した。

0062

この濃縮原液を既知のエアゾール容器内にチッ素ガスと共に表10の試料No.25の仕様で収容した。この試料No.25の噴出液はキメ粗い起泡を伴なったものであった。

0063

実施例6〜8の試料No.22〜試料No.24による噴出液はいずれも前記したような起泡を伴って、十全大補湯は小建中湯若しくは人参養栄湯特有の芳香をその抽出操作時と同様を生じ、またその服用の苦味も緩和され、その薬効も、十分に発揮された。またその噴出液の定量性についても消泡剤を50〜5,000ppm、好ましくは、500〜1,000ppmの濃度範囲で添加することにより前記実施例3の場合と同様に有効に解消し得ることを確認した。

発明の効果

0064

上述したように構成されるから、本発明においては、次のような効果が発揮される。先ず、漢方薬剤エキスの水溶液はエアゾール容器内に完全密封状態で保存されることから、3年以上の長期に亘って安定保存が可能である。またこの保存性能は何度か液噴射させた後の使用途中においても同様であるから、長期間に亘る、薬剤の有効利用が可能である。

0065

また、服用に際しても、薬液の噴出操作、場合によってはその希釈操作をもって実行し得るから極めて簡単で、かつ迅速な操作が可能である。

0066

また、この際、本発明の改良構成、好ましくは抽出原液を水で希釈し又はその濃縮原液若しくは水希釈原液に適当な消泡剤を添加する構成によって、その定量性についてもほぼ均一に確保することができる。従って、常に一定濃度の薬剤の服用が可能であり、その服用に際する安全性及び有効性も確保できる。

0067

また、エアゾール容器からの噴出液は起泡を伴うことから、その薬液が保有する香りを有効に発散させることができる。従って、その特有の芳香を主体とした薬効も十分に発揮させることができる。

0068

また、この起泡は、薬液に含まれる特有の苦味成分を液中に均一に分散させるから、服用の際の苦味を緩和する効果がある。従って、他成分の添加を要することなく服用を容易にする。なお、処方によっては、他の医薬品添加物等も本発明の上記した効果に弊害のない程度に添加できる。このように、余分な添加物を必要としないから、製造が容易となり、価格的にも従来品に対しても変わりのないものとすることができる。

0069

また、本発明において、エアゾール容器内に充填する漢方薬剤エキスの水性原液は濃縮したものとすることができるから、比較的に容量の小さいエアゾール容器(例えば、200ml容量)であっても、5回〜20回の相当回数の使用が可能なものとして製品化することも可能である。

図面の簡単な説明

0070

図1エアゾール容器の縦断面正面図
図2定量カップ内の噴出液の平面図
図3同縦断面図
図4同平面図
図5同縦断面図
図6同平面図
図7同平面図
図8同平面図
図9指標成分の含量の偏差値を表わす図
図10同上
図11同上
図12同上

--

0071

1エアゾール容器
12原液
13溶解ガス
15,18,20,22起泡
17 定量カップ

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