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技術 耐水性が改善された新規なゴム組成物

出願人 東ソー・シリカ株式会社
発明者 石川紀夫村上武司藤井昭
出願日 1992年11月25日 (28年1ヶ月経過) 出願番号 1992-315228
公開日 1994年6月7日 (26年6ヶ月経過) 公開番号 1994-157825
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物
主要キーワード エラストマーゴム 耐屈曲亀裂性 カーボンブラツク 耐熱老化試験 加硫物特性 吸水膨潤 重量変化率 飽和型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年6月7日)のものです。
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目的

透明又は自由な着色物が得られ、優れた耐水性を有する高飽和型ニトリルエラストマーゴム組成物からなる新規ゴム組成物を提供する。

構成

高飽和型ニトリル系エラストマーゴム組成物に、ジーn−ブチルアミン吸着量が100m・mol/kg以下の疎水性湿式法合成珪酸を、補強充填剤として配合する。

概要

背景

従来より、湿式法合成珪酸カーボンブラツクと共にゴム補強充填剤として使用されてきている。

周知の如く、カーボンブラツクは親油性のためにゴムとのなじみが良く補強効果も大きいことと、得られるゴム組成物耐水性が良好であることが知られている。しかしながら、このカーボンブラツクを充填して得られるゴムはその色合いが黒に限定されるという制約のあることがその欠点として知られている。

一方、同じくゴム補強充填剤として知られる湿式法合成珪酸は、引き裂き抵抗性耐屈曲亀裂性耐熱老化性などに優れる他、カーボンブラックでは期待できない効果として透明又は自由な着色物が得られるという特徴を有している。しかしその反面においてカーボンブラツクを配合したものに比べて耐水性が著しく劣るという問題を有していた。

本発明が対象とする水素化NBR組成物は、耐油性耐熱性耐薬品性耐オゾン性に優れる特徴を有するとともに、強度特性耐摩耗性にも優れることから燃料ホースオイルシール、O−シールパッキンガスケット等の用途に使用されているものであるが、このゴム組成物においても上記のようなカーボンブラックあるいは湿式法合成珪酸が補強充填剤として使用されており、これらの使用において上記と同様の問題が指摘されている。

概要

透明又は自由な着色物が得られ、優れた耐水性を有する高飽和型ニトリルエラストマーゴム組成物からなる新規なゴム組成物を提供する。

高飽和型ニトリル系エラストマーゴム組成物に、ジーn−ブチルアミン吸着量が100m・mol/kg以下の疎水性の湿式法合成珪酸を、補強充填剤として配合する。

目的

本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、その目的は、透明又は自由な着色物が得られるという利点を有しながら、耐水性も優れた新規な水素化NBR組成物を提供することにある。

本発明の別の目的は、耐水性の向上と共に、加工性、耐熱老化性、反発弾性圧縮永久歪などにも優れた新規な水素化NBR組成物を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

ジーn−ブチルアミン吸着量が100m・mol/kg以下の疎水性湿式法合成珪酸を配合した高飽和型ニトリルエラストマーゴム組成物からなることを特徴とする新規ゴム組成物

請求項2

請求項1の湿式法合成珪酸が、ジメチルシリコーンオイルで表面が疎水化処理された疎水性の湿式法合成珪酸であることを特徴とする新規なゴム組成物。

技術分野

0001

本発明は、耐水性が改善され、かつ加工性耐熱老化性反発弾性圧縮永久歪にも優れた高飽和型ニトリルエラストマーゴム組成物(以下「水素化NBR組成物」という)に関し、さらに詳しくは、透明又は自由な着色物が得られる補強充填剤として湿式法合成珪酸を配合してなる水素化NBR組成物において、その湿式法合成珪酸として疎水性の湿式法合成珪酸を配合したことを特徴とする耐水性等に優れたゴムを与えるゴム組成物に関する。

背景技術

0002

従来より、湿式法合成珪酸はカーボンブラツクと共にゴムの補強充填剤として使用されてきている。

0003

周知の如く、カーボンブラツクは親油性のためにゴムとのなじみが良く補強効果も大きいことと、得られるゴム組成物の耐水性が良好であることが知られている。しかしながら、このカーボンブラツクを充填して得られるゴムはその色合いが黒に限定されるという制約のあることがその欠点として知られている。

0004

一方、同じくゴム補強充填剤として知られる湿式法合成珪酸は、引き裂き抵抗性耐屈曲亀裂性、耐熱老化性などに優れる他、カーボンブラックでは期待できない効果として透明又は自由な着色物が得られるという特徴を有している。しかしその反面においてカーボンブラツクを配合したものに比べて耐水性が著しく劣るという問題を有していた。

0005

本発明が対象とする水素化NBR組成物は、耐油性耐熱性耐薬品性耐オゾン性に優れる特徴を有するとともに、強度特性耐摩耗性にも優れることから燃料ホースオイルシール、O−シールパッキンガスケット等の用途に使用されているものであるが、このゴム組成物においても上記のようなカーボンブラックあるいは湿式法合成珪酸が補強充填剤として使用されており、これらの使用において上記と同様の問題が指摘されている。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明者らは、上記の水素化NBR組成物のうちで透明又は自由な着色物が得られる湿式法合成珪酸配合のものにおいて、特にその耐水性を改善した優れた水素化NBR組成物を開発するために鋭意検討してきた。

0007

その結果、意外にも疎水性の湿式法合成珪酸を補強充填剤として配合した場合には、耐水性を改良した水素化NBR組成物の得られることを見出した。またこの水素化NBR組成物は、耐水性の向上に加えて、加工性、耐熱老化性、反発弾性、圧縮永久歪等についても優れた特性を示すことを見出した。

0008

本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、その目的は、透明又は自由な着色物が得られるという利点を有しながら、耐水性も優れた新規な水素化NBR組成物を提供することにある。

0009

本発明の別の目的は、耐水性の向上と共に、加工性、耐熱老化性、反発弾性、圧縮永久歪などにも優れた新規な水素化NBR組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは、上記目的を達成するために、上記特許請求の範囲の各請求項に記載した発明を完成した。

0011

すなわち本発明の新規なゴム組成物の特徴は、補強充填剤として、ジーn−ブチルアミン吸着量(以下「DBA吸着量」という)が100m・mol/kg以下、より好ましくは60m・mol/kg以下の疎水性の湿式法合成珪酸を配合した水素化NBR組成物からなるところにある。

0012

本発明において耐水性を改良するために用いることができる疎水性の湿式法合成珪酸は、DBA吸着量100m・mol/kg以下であることが必要であり、後述の実施例において示すように、DBA吸着量の値が大きくなると水素化NBR組成物の耐水性を改善する効果が不充分である。

0013

本発明において用いられる珪酸の疎水性の度合は、上記のように「DBA吸着量」により知ることができる。すなわち、珪酸粒子はその表面上に多量のシラノール基が存在して、親水性を示すことが知られている。またジーn−ブチルアミンはイオン結合的に珪酸粒子表面上に吸着されることも知られている(R.Meyer:Kautschuku.Gummi,7[8],180-182WT(1954))。このため、例えば疎水性に表面処理された湿式法合成珪酸上に残存するシラノール基に、このジーn−ブチルアミンを結合するという方法を、珪酸の疎水化の度合を知る手段として利用できるのである。

0014

本発明において、DBA吸着量が100m・mol/kg以下である小さい値の湿式法合成珪酸が、これを配合したゴム組成物の耐水性を改善する理由は、シラノール基による親水性の性質を示す粒子表面が、良く疎水性に表面処理されることで、本来、湿式法合成珪酸の持つ補強充填剤としての特性を大きく損なうことなく、配合したゴム組成物に良好な耐水性を付与し得るからと考えられる。

0015

又、本発明において使用される疎水性の湿式法合成珪酸は、その他の物性に特に制限されるものではないが、ゴムの補強充填剤として用いられることから、30〜250m2 /gのBET比表面積を有するものが好適に使用され、また従来の湿式法合成珪酸と同様の配合方法、配合量で補強充填剤として使用することができる。

0016

本発明で用いることができる疎水性の湿式法合成珪酸を得る方法としては、特に限定されるものではなく有機珪素化合物を用いる公知の方法が特に制限なく使用される。例えば特公昭42−26179号にみられるオルガノポリシロキサンシリカ噴霧し、250〜350℃の温度で約1/2〜2時間加熱処理する方法等が挙げられる。

0017

本発明における水素化NBRとして具体的には、Zetpol2000L(日本ゼオン社製)等を例示することができる。

0018

本発明の新規なゴム組成物においては、上記疎水性の湿式法合成珪酸を補強充填剤として配合する他、加硫剤加硫助剤老化防止剤等、従来の水素化NBR組成物を構成する種々の添加剤を格別制限されることなく同様に用いることができ、また加硫等についても同様に行なうことができる。

0019

以下、本発明を更に具体的に説明するため実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例における各種物性測定と試験は下記の方法によって行なった。

0020

1)DBA吸着量
乾操試料250mgを精し、これに50mlのN/500−・ジーn−ブチルアミン溶液石油べンジン溶媒)を加え、20℃で約2時間放置する。この上澄液25mlにクロロホルム5ml、指示薬クリスタルバイオレット)2〜3滴を加え、紫色が青色に変るまでN/100−過塩素酸溶液(無水酢酸溶媒)で滴定し、この時の滴定値をAmlとする。

0021

別にブランクを行ないBmlとし、次式によってDBA吸着量を算出した。

0022

DBA吸着量(m・mol/kg)=80×(B−A)f
ただし fはN/100−過塩素酸溶液の力価
2)BET比表面積
カンターソープ(米国Quantachrome社製)を用いて1点法により測定した。

0023

3)ムーニー粘度
ムーニー粘度計(島津製作所製、SMV-200 型粘度計)を用い、温度145℃、L型ローターにて測定した。

0024

4)加硫物特性
JIS K63Olの試験法に準じ、測定した。

0025

耐熱老化試験は175℃×72時間とした。

0026

5)耐水性試験
20mm×30mm×2mmの試験片を100℃×70時間浸漬させ、吸水膨潤による浸漬前後の重量変化率を測定した。

0027

実施例1
DBA吸着量280m・mol/kg、BET比表面積l98m2 /gの未処理の湿式法合成珪酸ニップシ一ルAQ−S(日本シリカ工業社製)を、ジメチルシリコーンオイルKF96(信越化学工業社製)15部を用いてその表面を疎水化処理し、疎水性の湿式法合成珪酸とした。得られた粉末物性値を表1に示した。

0028

水素化NBR Zetpol2000L(日本ゼオン社製)100部を8インチロールに巻きつけ、この疎水性の湿式法合成珪酸を40部、ステアリン酸を0.5部、亜鉛華#を3部、ナウガード445(ユニイヤル社製)を1.5部、ペロキシモンF−40(日本油脂社製)を8部、それぞれ添加して充分に混練した。

0029

この配合物未加硫物特性をム一ニー粘度計にて測定するとともに、170℃×20分プレス加硫し、更に150℃×4時間オーブン中で加硫した。

0030

この加硫物について、加硫物特性と耐水性を測定した(以下、評価法は実施例、比較例とも同様)。結果を表1に示した。

0031

実施例2
実施例1におけるニツプシールAQ−Sを、ニップシールE−200A(日本シリカ工業社製;DBA吸着量240m・mol/kg、BET比表面積150m2 /g)に変えた以外は、実施例1と同様にして疎水性の湿式法合成珪酸を得、これを水素化NBR組成物に配合して加硫物を製造した。これについて実施例1と同様の評価を行ないその結果を表1に示した。

0032

実施例3
実施例1におけるジメチルシリコーンオイルの使用量を湿式法合成珪酸に対して5部とした以外は、同様に処理して疎水性の湿式法合成珪酸を得、これを水素化NBR組成物に配合して加硫物を製造した。これについて実施例1と同様の評価を行ないその結果を表1に示した。

0033

比較例1
実施例1における疎水性の湿式法合成珪酸を、未処理の湿式法合成珪酸ニップシールAQ−S(前出)に変えて配合した以外は同様にして、水素化NBR組成物の加硫物を製造した。これについて実施例1と同様の評価を行ないゴム組成物の耐水性を評価してその結果を表1に示した。

0034

比較例2
実施例2における疎水性の湿式法合成珪酸を、未処理の湿式法合成珪酸ニップシールE−200A(前出)に変えて配合した以外は同様にして、水素化NBR組成物を製造した。これについて実施例1と同様の評価を行ないゴム組成物の耐水性を評価してその結果を表1に示した。

0035

比較例3
実施例1における疎水性の湿式法合成珪酸を、カーボンブラツクHAF(東海カーボン社製)に変えて配合した以外は同様にして、水素化NBR組成物を製造した。これについて実施例1と同様の評価を行ないカーボンブラック配合のゴム組成物の耐水性を評価しその結果を表1に示した。なおこのカーボンブラック配合について測定したDBA吸着量を表1に併せて示した。

0036

0037

表1の結果から、実施例1〜3は、比較例1〜2(未処理の湿式法合成珪酸)に比べて、耐水性(重量変化率)が大幅に改善されていることが分かる。特に実施例1〜2は比較例3(カーボンブラック)に比べても良好な値である。また、各実施例は、比較例に比べ、良好な耐水性とともに、加工性、耐熱老化性(耐熱老化試験後の結果から分かる)、反発弾性、圧縮永久歪にも優れていることが分かる。

発明の効果

0038

以上の説明から明らかなように、本発明によれば疎水性の湿式法合成珪酸をゴムの補強充填剤として用いることにより、カーボンブラックを配合した場合と同等、ないしそれ以上の優れた耐水性を有し、しかも着色の自由な水素化NBR組成物ゴム組成物を得ることができるという効果がある。

0039

また加工性、耐熱老化性、反発弾性、圧縮永久歪にも優れ、特に断熱老化試験の結果から分かるように、使用に伴う経時的な機械的強度低下の割合が少ない優れた水素化NBR組成物を得ることができるという効果がある。

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