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技術 物理量変換素子の出力解析装置

出願人 株式会社豊田中央研究所
発明者 森川健志野々村裕塚田厚志竹内正治
出願日 1992年11月6日 (28年6ヶ月経過) 出願番号 1992-322538
公開日 1994年5月27日 (26年11ヶ月経過) 公開番号 1994-147938
状態 未査定
技術分野 指示記録装置の試験較正と測定試験一般
主要キーワード 各分割要素 材質部材 材質部分 等応力線 応力解析モデル データ保持器 演算機器 局所パラメータ
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図面 (20)

目的

入力された物理量を別異の物理量に変換出力する物理量変換素子の形状及び構成の相違に影響されずに、素子における入力及び出力物理量分布要素単位忠実且つ高精度に解析可能な物理量変換素子の出力解析装置の提供。

構成

少なくとも、物理量変換素子に入力された物理量を有限要素単位に解析する入力物理量分布解析装置と、入力された物理量に応答して出力される別異の物理量を有限要素単位に解析する出力物理量分布解析装置と、入力物理量分布解析装置の有限要素単位の解析出力についてその物理量を出力物理量解析用パラメータ変換して出力物理量分布解析装置に給配する入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器とを含む物理量変換素子の出力解析装置。

概要

背景

力学量電気量に、又は磁気量を電気量に変換するなど、ある入力物理量、例えば、外力に対する応力状態、又は印加された磁場(磁束密度)を、別異の出力物理量、例えば電圧電流電荷等に変換する原理を用いた物理量変換素子(例えばピエゾ抵抗効果素子、圧電効果素子、ホール素子等)の出力物理量の解析においては、従来、以下のような解析が行なわれていた。

図3には、従来の解析システムにおける典型的な解析の工程が図示されている。

同図に示す如く、従来の解析システムによれば、例えば外力に対する素子の応力などの入力物理量を解析する入力物理量計算装置では、入力物理量が有限要素法等の解析により求められ、入力物理量保持装置においては、入力物理量計算装置の出力である要素単位又はそれを構成する節点単位の分布を有する出力結果について所定の代表値が保持され、後段に配設された代表値による計算装置においては、素子の出力が該所定の代表値を用いて有限要素法等の解析により求められ、出力物理量保持装置においては素子の出力物理量の概略値が保持される。

特に、従来の解析技術では、物理量変換素子の出力を導出する解析の工程中において、出力計算上の制約から物理量の平均値を用いて処理する工程が含まれていた。

例えばピエゾ抵抗効果の場合、図4に示すように、有限要素法等で求められた素子における要素単位の応力分布を一値又は数個の値に平均化し、さらに素子の主要部分のみを抽出して、これらに関連した値のみを、電位分布を求めるための単純演算装置又は有限要素法等を用いた出力解析装置にかけていた。

すなわち、図4の入力物理量である力Fに対して、応力分布Viについての平均値

概要

入力された物理量を別異の物理量に変換出力する物理量変換素子の形状及び構成の相違に影響されずに、素子における入力及び出力物理量の分布を要素単位に忠実且つ高精度に解析可能な物理量変換素子の出力解析装置の提供。

少なくとも、物理量変換素子に入力された物理量を有限要素単位に解析する入力物理量分布解析装置と、入力された物理量に応答して出力される別異の物理量を有限要素単位に解析する出力物理量分布解析装置と、入力物理量分布解析装置の有限要素単位の解析出力についてその物理量を出力物理量解析用パラメータ変換して出力物理量分布解析装置に給配する入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器とを含む物理量変換素子の出力解析装置。

目的

したがって本発明の目的は、前記問題点を解決し、物理量変換素子の形状及び構成の相違に影響されずに、素子における物理特性パラメータの分布、及び例えば弾性定数導電率等の材料定数の異方的変化を忠実に考慮して、素子出力を高精度に解析できる、物理量変換素子の出力解析装置を提供することにある。

また本発明は、有限要素法による要素単位の解析を基本とし、さらに入力物理量と出力物理量とを結合するパラメータ計算を、分割された有限要素毎テンソル形式で忠実に行う構成とした出力解析装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

入力された物理量を別異の物理量に変換出力する物理量変換素子の出力を解析する装置であって、少なくとも、前記物理量変換素子に入力された物理量を有限要素単位に解析する入力物理量分布解析装置と、前記入力された物理量に応答して出力される別異の物理量を有限要素単位に解析する出力物理量分布解析装置と、前記入力物理量分布解析装置の有限要素単位の解析出力についてその物理量を出力物理量解析用パラメータ変換して前記出力物理量分布解析装置に給配する入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器と、を含む物理量変換素子の出力解析装置

請求項2

前記入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器が、前記入力物理量分布解析装置の有限要素単位の解析出力についてその物理量を出力物理量解析用に、テンソル形式表現される演算によりパラメータ変換して前記出力物理量分布解析装置に給配することを特徴とする請求項1記載の物理量変換素子の出力解析装置。

請求項3

前記入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器が、少なくとも、前記物理量変換素子に関する有限要素のうち解析対象となる有限要素について局所的な結合パラメータを計算する局所結合パラメータ計算器と、前記物理量変換素子の構造に基づき解析対象となる所定の要素を分別する要素分離器と、前記要素分離器の出力に基づき入力物理量分布解析装置の出力から所定のデータを抽出する成分抽出器と、入力物理量解析モデルと出力物理量解析モデルのそれぞれの要素分割が異なるときに入力物理量解析モデルから出力物理量解析モデルへ物理量成分の補間演算を行う成分変換器と、前記局所的な結合パラメータを出力物理量解析データに挿入する要素成分挿入器とを備えると共に、さらに、前記入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器の前記各機器に対してそれぞれ要素単位に制御を行なう要素制御器を備えることを特徴とする請求項1または2記載の物理量変換素子の出力解析装置。

技術分野

0001

本発明は物理量変換素子の出力解析装置に関し、より詳細には、力学量電気量に、又は磁気量を電気量に変換するなど、ある入力物理量、例えば外力に対する素子の応力状態、又は印加された磁場などの入力に応答して異なる物理量、例えば電圧電流などを変換出力する物理量変換素子(例えばピエゾ抵抗効果素子、圧電効果素子、ホール素子等)の出力解析装置に関する。

背景技術

0002

力学量を電気量に、又は磁気量を電気量に変換するなど、ある入力物理量、例えば、外力に対する応力状態、又は印加された磁場(磁束密度)を、別異の出力物理量、例えば電圧、電流、電荷等に変換する原理を用いた物理量変換素子(例えばピエゾ抵抗効果素子、圧電効果素子、ホール素子等)の出力物理量の解析においては、従来、以下のような解析が行なわれていた。

0003

図3には、従来の解析システムにおける典型的な解析の工程が図示されている。

0004

同図に示す如く、従来の解析システムによれば、例えば外力に対する素子の応力などの入力物理量を解析する入力物理量計算装置では、入力物理量が有限要素法等の解析により求められ、入力物理量保持装置においては、入力物理量計算装置の出力である要素単位又はそれを構成する節点単位の分布を有する出力結果について所定の代表値が保持され、後段に配設された代表値による計算装置においては、素子の出力が該所定の代表値を用いて有限要素法等の解析により求められ、出力物理量保持装置においては素子の出力物理量の概略値が保持される。

0005

特に、従来の解析技術では、物理量変換素子の出力を導出する解析の工程中において、出力計算上の制約から物理量の平均値を用いて処理する工程が含まれていた。

0006

例えばピエゾ抵抗効果の場合、図4に示すように、有限要素法等で求められた素子における要素単位の応力分布を一値又は数個の値に平均化し、さらに素子の主要部分のみを抽出して、これらに関連した値のみを、電位分布を求めるための単純演算装置又は有限要素法等を用いた出力解析装置にかけていた。

0007

すなわち、図4の入力物理量である力Fに対して、応力分布Viについての平均値

0008

しかし、かかる平均値などの代表値に基づく解析では、物理量が各座標成分に大きくまたがるような場合、又は素子上に分布する場合において、これらの分布状態が素子の出力に与える影響を適格に考慮した解析が行なえない。

0009

さらに、前記した従来の解析システムでは、例えば有限要素法等を用いた入力物理量の計算と出力物理量の計算とを有効に且つ効率的に結合するための手段を欠き、入力物理量の計算と出力物理量の計算とが互いに独立したものとされていた。

0010

このため、各有限要素又はそれを構成する各節点毎に、入力物理量の解析結果に基づいて出力物理量の解析を行なうための材料定数、例えば弾性定数導電率等の出力物理量解析用の材料定数、を作成することができず、物理量の分布が考慮できなかった。

0011

したがって、前記した従来の解析システムにおいては、素子の一部分のみに検出物理量が与えられるという条件下、又は素子の構造的要因の下、例えば応力などの入力物理量が素子上で著しく広範に分布する場合に出力物理量の解析精度が悪くなるという問題があった。

0012

また、従来の物理量変換素子の出力解析装置では、物理量の計算を行う際にも、物理量変換素子の構成部材全体を含む全体モデルに関する計算から素子出力を導出するのではなく、始めから素子の主要部分を抽出した部分モデルを構成し、部分モデルについて計算を行い、その他の部分の影響は形状係数等により補正していた。

0013

さらに、物理特性パラメータを非テンソル形式で扱う部分がある点でも解析精度が劣るという問題があった。特に、素子の入力物理量の解析出力又は出力物理量解析のための材料定数を表現するテンソルが大きな異方性を示す場合、物理特性パラメータを非テンソル形式で扱う前記解析による出力物理量の解析結果はその精度の点で信頼性を欠くという問題があった。

発明が解決しようとする課題

0014

したがって本発明の目的は、前記問題点を解決し、物理量変換素子の形状及び構成の相違に影響されずに、素子における物理特性パラメータの分布、及び例えば弾性定数、導電率等の材料定数の異方的変化忠実に考慮して、素子出力を高精度に解析できる、物理量変換素子の出力解析装置を提供することにある。

0015

また本発明は、有限要素法による要素単位の解析を基本とし、さらに入力物理量と出力物理量とを結合するパラメータ計算を、分割された有限要素毎にテンソル形式で忠実に行う構成とした出力解析装置を提供することを目的とする。

0016

本発明の解析装置によれば、従来の解析技術の欠点となっていた、物理量が素子上に大きく分布するような素子構造及び検出物理量の入力条件に対応可能であると共に、入力物理量と出力物理量の橋渡しとなる材料特性パラメータをテンソル形式で、且つ高精度に表現できる、高精度な物理量変換素子の出力解析装置が実現できる。

課題を解決するための手段

0017

前記課題を解決するために本発明は、入力された物理量を別異の物理量に変換出力する物理量変換素子の出力を解析する装置であって、少なくとも、前記物理量変換素子に入力された物理量を有限要素単位に解析する入力物理量分布解析装置と、前記入力された物理量に応答して出力される別異の物理量を有限要素単位に解析する出力物理量分布解析装置と、前記入力物理量分布解析装置の有限要素単位の解析出力についてその物理量を出力物理量解析用にパラメータ変換して前記出力物理量分布解析装置に給配する入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器と、を含む物理量変換素子の出力解析装置を提供する。

0018

また、本発明は、前記入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器が、前記入力物理量分布解析装置の有限要素単位の解析出力についてその物理量を出力物理量解析用に、テンソル形式で表現される演算によりパラメータ変換して前記出力物理量分布解析装置に給配することを特徴とする物理量変換素子の出力解析装置を提供する。

0019

さらに、本発明は、前記入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器が、少なくとも、前記物理量変換素子に関する有限要素のうち解析対象となる有限要素について局所的な結合パラメータを計算する局所結合パラメータ計算器と、前記物理量変換素子の構造に基づき解析対象となる所定の要素を分別する要素分離器と、前記要素分離器の出力に基づき入力物理量分布解析装置の出力から所定のデータを抽出する成分抽出器と、入力物理量解析モデルと出力物理量解析モデルのそれぞれの要素分割が異なるときに入力物理量解析モデルから出力物理量解析モデルへ物理量成分の補間演算を行う成分変換器と、前記局所的な結合パラメータを出力物理量解析データに挿入する要素成分挿入器とを備えると共に、さらに、前記入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器の前記各機器に対してそれぞれ要素単位に制御を行なう要素制御器を備えることを特徴とする物理量変換素子の出力解析装置を提供する。

0020

一般に物理量変換素子では、物理量が素子上に分布し、入力物理量、出力物理量、及び両者を結ぶ変換パラメータはテンソル形式で表現される。

0021

本発明は、入力物理量の分布、及び出力物理量の分布のいずれの精度も失うことなく計算できると共に、さらに、入力物理量と出力物理量との物理量の変換パラメータをテンソル形式で演算する入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器を備え、高精度な解析が可能な物理量変換素子の出力解析装置を提供するものである。

0022

本発明の出力解析装置の構成を以下に詳説する。

0023

図1には本発明の物理量変換素子の出力解析装置の構成が略示されている。なお、同図において矢印はデータの流れを示す。

0024

同図に示すように、本発明の物理量変換素子の出力解析装置においては、入力物理量と出力物理量間の橋渡しのためにテンソル形式の計算を行い、入力物理量と出力物理量とを結合する入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器(以下、「結合パタメータ作成器」という)4が配設されている。

0025

そして、結合パラメータ作成器4の前段には、入力物理量解析用データ作成装置1、有限要素法の数値解析を用いる入力物理量分布解析装置2、及び入力物理量の分布を表示する入力物理量分布表示装置3が配設され、同じ段には、出力物理量解析用データ作成装置5が配設され、結合パラメータ作成器4の後段には、出力物理量分布解析装置6、出力物理量分布表示装置7、及び出力計算装置8がそれぞれ順次配設されている。

0026

図2には、図1に示した本発明の物理量変換素子の出力解析装置の構成が更に詳細に例示されている。実線矢印はデータの流れを、破線矢印は制御信号の流れを示す。

0027

同図に示す如く、結合パラメータ作成器4は以下の各機器から構成されている。すなわち、入力物理量の解析モデルに基づき素子の構成材料別に要素の一部を抽出又は形状の抽出など要素の分別を行う要素分離器40、成分抽出器41、要素と節点相互のデータの変換を行なう成分変換器42、局所結合パラメータ計算器43、及び要素成分挿入器44がそれぞれ順次結合配列されている。

0028

そして、物理量分布の高精度な解析を保障すべく、正確なパラメータ演算を可能とするために、n個の分割要素毎にこれら5つの機器をコントロールする要素制御器45がさらに配設されている。

0029

入力物理量分布解析装置2、及び出力物理量分布解析装置6では、有限要素法を用いた解析器により物理量変換素子の領域を有限要素に細分化した上で数値解析が行われる。

0030

本発明の作用を以下に詳細に説明する。

0031

入力物理量データ作成装置1内の入力モデル作成器10において、素子における入力物理量を解析するために、素子の有限要素法の入力解析モデル、例えば素子の形状、メッシュ分割拘束条件等が作成される。

0032

入力データ作成器11では、入力モデル作成器10の出力である解析モデルと、素子に加えられる、例えば荷重などの検出物理量を設定する検出入力器12、及び入力材定数入力器13と、からのそれぞれの出力が結合され、入力物理量の有限要素解析を行うための解析用のデータが作成される。

0033

入力物理量分布解析装置2の入力物理量分布解析器20では、前記解析データを用いて有限要素法による数値解析が行なわれ、素子における入力物理量の要素単位又は節点単位の分布が計算出力される。

0034

入力物理量分布解析器20の出力である、素子における入力物理量の分布データは、入力物理量分布表示装置3内の分布保持器30に転送されて格納保持される。また、該分布データは、分布表示器31により、例えばグラフィック端末プリンタ等の表示装置に出力表示され、これにより入力物理量の解析結果Yi (i=0,1,...,n)の分布が可視化されることになる。

0035

出力解析用データ作成装置5では、出力解析モデル作成器50において、例えば素子の形状、メッシュ分割、拘束条件等から成る解析モデルが作成され、該解析モデルは出力解析用データ作成器51に給配され、出力解析用データ作成器51において、出力解析用の解析データが作成され、該解析データは図示の如く要素成分挿入器44に給配される。

0036

結合パラメータ作成器4は、入力物理量分布解析装置2の解析出力結果を出力物理量の解析に移行させるための物理量のパラメータ変換、例えば材料定数パラメータ変換の役割を有するものである。

0037

結合パラメータ作成器4内の要素分離器40に前記入力解析用データ作成器11により作成された解析データが入力され、要素分離器40によって該解析データについて物理量変換素子の構成素材別に要素データが分離される。

0038

さらに、要素分離器40は、出力物理量特性の解析へ移行するために、物理量変換素子全体のうち物理量の変換機能を有する材質により構成された部分のみを分別して抽出する。

0039

成分抽出器41では、要素分離器40からの出力データと、分布保持器30により保持されている入力物理量の解析データと、出力解析モデル作成器50において作成された解析モデルとから、素子において物理量変換機能を持つ材質に対応する構成部分のみに対応した入力物理量の分布データが抽出される。

0040

入力物理量解析モデルと出力物理量解析モデルの要素分割が、それぞれの解析の特徴を活かし且つ高効率な解析を行うために異なる分割となる場合が生じることがある。

0041

このとき、入力物理量の各要素データ又は節点データについての分布データを、出力物理量の解析に移行するために、出力物理量の解析モデルに対応付けて要素又は節点について内挿又は外挿等の補間演算等によって貼込む必要がある。

0042

成分変換器42では、入力物理量の分布データが、逐次近似法等の変換演算により、出力物理量解析モデル作成器50で要求されるモデルに対応する値に変換される。

0043

局所結合パラメータ計算器43では、成分抽出器41の出力である出力物理量解析のための材料パラメータが、出力材料定数入力器52からの基本データと結合されて入力物理量−出力物理量間の所定の変換式に基づきテンソル演算が実行される。

0044

これにより、入力物理量の分布は、出力物理量解析のための出力物理量材料定数の分布に変換される。

0045

出力解析モデルの要素成分挿入器44では、変換された出力材料定数分布は、前記出力解析用データ作成器51からのデータに挿入され、これにより物理量変換素子の出力解析用データの作成が完了する。

0046

解析過程において、物理量が素子上で大きく分布するために有限要素法の要素又は要素を構成する節点がそれぞれ大きさの異なる物理量を有することがある。

0047

そこで、局所結合パラメータ計算器43における各演算機器は、要素制御器45によって、解析モデルのn個の有限要素について、要素の選択、材質部材の抽出、及び要素データの分配が適宜実行されるように制御されることによりそれぞれの解析過程において高精度な演算が保障されている。

0048

要素成分挿入器44によって出力物理量の解析用に合成された出力物理量解析データは、出力物理量分布解析装置6内に配された出力物理量分布解析器60において有限要素法により解析される。

0049

出力物理量分布解析器60の解析出力結果Ziは、出力物理量分布表示装置7内の分布保持器70に転送されて格納保持される。この結果の分布図等は、分布表示器71によって、例えばグラフィック端末、プリンタ等の表示装置に出力表示でき、解析結果の途中経過を表示することができる。

0050

物理量変換素子の出力は素子出力計算装置8において得られる。すなわち、分布保持器70の出力Ziは素子出力計算器80に転送され、素子出力計算器80が、素子上の出力導出端に対応する少なくとも二つの要素についてその出力物理量の差ΔZをとることにより、物理量変換素子の出力が計算される。

0051

本発明の物理量変換素子の出力解析装置においては、結合パラメータ作成器4の中の要素制御器45によって、有限要素法による解析のためにn個に分割された要素の抽出が制御されると共に、入力物理量の分布データに基づいて出力物理量の分布の解析が行われる。このため、検出物理量が素子全体に加えられず一部分のみに加えられ、入力物理量が素子において大きく分布する場合、又は素子の構造に起因して入力物理量が大きく分布する場合においても、素子における入力物理量及び出力物理量の分布の影響を忠実に考慮した高精度の解析が行える。

0052

また入力物理量分布解析装置2、出力物理量分布解析装置6及び結合パラメータ作成器4における演算はすべてテンソル形式で行われるため、高精度な解析が可能である。

0053

すなわち、本発明の物理量変換素子の出力解析装置によれば、従来技術の欠点となっていた、物理量が大きく分布する原因となる素子構造、又は検出物理量の入力条件に対応可能とされると共に、入力物理量と出力物理量との間の橋渡しとなる材料特性パラメータの変換部分をテンソル形式で精度良く表現した高精度な物理量変換素子の出力解析装置が実現できる。

0054

以下に、添付した図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。

0055

本発明を、シリコンゲルマニウム等のピエゾ抵抗効果を検出する力変換素子の解析装置に適用した第一の実施例について詳説する。

0056

ピエゾ抵抗効果とは、外力等の影響が原因して、シリコン等の半導体材料に歪が発生した場合、その時の応力値に比例して導電率が変化する現象である。

0057

この変化は異方性を有する。この原理を用いて力学量である力を電気量である電気信号に変換して検出する力検出器が形成できる。

0058

図5には、前記力検出器の構成が示されている。同図に示す如く、起歪部を構成する半導体p型単結晶シリコンの(110)面900の上下にガラス製のブロック901、902が接合され、さらにブロック901の上部には鋼製割球903が接合されている。

0059

半導体p型単結晶シリコンの(110)面900上の

0060

そして、入力電極904a、904b間には定電流源から一定電流が流されている。鋼製割球903の頭頂部に印加された外力は、ブロック901を介して半導体p型単結晶シリコンの(110)面上に伝達されて該シリコンに歪を生じさせ、印加された外力の大きさに比例した電圧出力が、出力電極905a、905b間における電圧の変化として検出される。

0061

本実施例では、入力物理量の解析として外力の印加により素子に発生する応力の解析が、出力物理量の解析として該応力に応答して素子に生じる電場の解析が用いられ、パラメータ結合装置として、応力と電場間における特性値を変換する応力特性電気特性結合パラメータ作成器が用いられると共に、出力物理量の有限要素法による解析対象となる要素を制御するための要素制御器が作動される。

0062

また、本実施例では、検出物理量は鋼製割球903の頭頂部に印加される外力に、入力物理量は素子に生じる応力に、出力物理量は電位に、局所結合パラメータは導電率テンソル分布に、及び素子の出力は出力電圧にそれぞれ対応している。

0063

以下に、本実施例の構成を詳細に説明する。

0064

図6には、本発明の物理量変換素子の出力解析装置を前記力変換素子の解析に適用した第一の実施例の構成が示されている。

0065

同図に示すように、テンソル形式の計算を行う応力場−電場結合パラメータ作成器400が配設される。その前段には、応力解析用データ作成装置100、有限要素法の数値解析を用いる応力分布解析装置200、及び応力分布を表示する応力分布表示装置300が配設される。応力場−電場結合パラメータ作成器400と同一の段には、電気特性解析用データ作成装置500が配設され、その後段には、電気特性分布解析装置600、電気量分布表示装置700、及び素子出力計算装置800がそれぞれ順次結合配列されている。

0066

次に応力場−電場結合パラメータ作成器400の構成を説明する。

0067

応力場−電場結合パラメータ作成器400には、最前段に、応力分布の解析モデルから材料別に要素の分別を行い、ピエゾ抵抗効果を有する材質に対応するシリコン部分の要素のみを抽出する要素分離器410が設けられている。

0068

次段には、応力分布解析装置200からの出力である応力データから、要素分離器410により抽出されたシリコン部分の解析モデルの要素に対応する応力成分のみを抽出する成分抽出器411が設けられ、その後段には、抽出された応力データを電気特性解析用の要素分割に対応する応力データに変換する成分変換器412が設けられている。

0069

そして、成分変換器412の後段には、電気特性解析用のモデル上に分布する応力成分を、ピエゾ抵抗効果により生じる導電率のテンソル成分の変化に変換する局所結合パラメータ計算器413が設けられ、その後段には、ピエゾ抵抗効果出力を計算するために、計算された導電率テンソルを電気特性解析モデルの各要素又は節点毎に挿入して貼付け、電気特性解析用のデータに変換する要素成分挿入器414が配設されている。

0070

さらに、応力場−電場結合パラメータ作成器400には、前記した5つの機器の配列とは別に、該5つのそれぞれの機器における要素の解析操作を制御するための要素制御器415が配設されている。

0071

応力分布解析器210と電気特性分布解析器610では、有限要素法解析により力変換素子の領域を所定の要素に細分化した形で数値解析が行なわれる。

0072

以下に、本発明の第一の実施例の作用を説明する。

0073

本実施例における出力解析装置の応力分布解析器210と電気特性分布解析器610に組み込まれる有限要素法としては、NASTRAN,ANSYS,MARC,ABAQUS等の汎用構造解析プログラムを用いることができる。

0074

本実施例では、有限要素法としてNASTRANを用い、応力場−電場結合パラメータ作成器400内の各機器はPCLというプログラム言語を用いて構成されている。

0075

応力解析モデル作成装置100では、有限要素法の解析対象とされる物理量変換素子であるピエゾ抵抗効果を用いた力変換素子に関する、例えば素子の形状、メッシュ分割、拘束条件等から成る解析モデルが作成される。

0076

この場合、素子の対称性と計算時間の短縮のため、図5に示した力変換素子のモデルを素子全体についてZ=0の面で1/2に縦にカットした図7に示すモデルが用いられる。

0077

本実施例では、力変換素子は、割球903の鋼、ブロック901、902のガラス、及び半導体p型単結晶シリコンから成る起歪部から構成されている。

0078

応力解析用データ作成器110では、この応力解析モデルと、物理量変換素子に加えられる荷重条件を入力する荷重条件入力器112と、応力解析材料定数入力器113とからのそれぞれの出力が結合されて解析データが作成される。

0079

荷重条件入力器112において、割球903の頭頂部から外力を印加するという荷重条件が作成出力される。

0080

図8には、荷重条件入力器112において作成された解析データを一部抜粋したものが例示されている。

0081

図8の解析データの内容について以下に簡単に説明する。要素を表現する要素座標表示部910では、図示の各GRID行毎に節点番号とその座標値(X,Y,Z)が順次設定されると共に、CHEXA行においてその第2行目は6面体要素の番号が、第4列ないし第9列目は6面体頂点の節点番号が、第3列目では要素特性カード(PSOLID)の参照番号が設定される。

0082

荷重条件表示部911では、面荷重をかける要素番号と面荷重をかける四辺形の4頂点の座標と立方体(6面体)要素CHEXAの荷重面対角頂点を示す節点番号が設定されている。

0083

拘束条件表示部912では、自由度と該自由度に対応した節点番号が設定され、材料定数表示部913では、図示のPSOLID行で材料カード(MAT)の参照番号が指定され、MAT1には等方性材料の例えばヤング率剛性率ポアソン比等から成る材料定数が、MAT9には異方性材料の材料定数が設定されている。

0084

図8の材料定数表示部913では、次の式で表わされるシリコンの弾性定数テンソルを規定している。

0085

0086

応力分布解析装置200では、前記した解析データに基づき応力分布解析器210が有限要素法による解析を行ない、物理量変換素子に発生する応力の要素又は節点単位の分布が出力される。

0087

応力分布解析装置200による解析結果の出力データは、応力分布表示装置300内に設けられた分布保持器310に転送されて格納保持される。そして分布データは、分布表示器311において、例えばグラフィック端末、プリンタ等に等高線表示等の表示形態により可視化されて出力表示される。

0088

図9には、分布表示器311による応力分布の出力結果の表示の一例が示されている。同図には等応力線図が示されており、素子上で応力が大きく広範に分布していることが判る。

0089

そして、分布表示器311は、応力の分布を例えば図9に示すような3次元グラフィックス表示を用いて可視化することにより、解析結果Yiの分布をさらに詳細に分析するための情報を提供することになる。

0090

電気特性解析用データ作成装置500では、まず電気特性解析モデル作成器510においてモデルを作成する。

0091

図11には、作成された電気特性解析用のモデルの一例が示されている。同図に示されたモデルは、図7の応力特性解析用のモデルと異なり、ピエゾ抵抗効果を有するシリコン部のみのモデルであると共に、図7に示されたような1/2モデルと異なり、シリコン部全体を解析モデルとしている。

0092

図11のシリコン部(110)面上の図示左右端部及び上下端部には入出力電極パターンが新たに設けられており、要素の分割状態も応力解析モデルの分割とは異なっている。

0093

この解析モデルを基にして、電気特性解析用データ作成器511において解析データが作成される。

0094

図12には、作成された解析データが示されている。図示の如く、解析データは要素を表現する要素座標表示部920、電気的入力条件表示部921、拘束条件表示部922、材料定数表示部923からなる。

0095

電気的入力条件表示部921では、節点番号と該節点の電位が、拘束条件表示部では、電位を0Vとする節点番号が設定されている。

0096

結合パラメータ作成器400は、応力解析の計算出力結果を電気特性の解析に移行させるためのパラメータ変換を行なうものである。

0097

要素分離器410において、前記応力解析用データ作成器111により作成した解析データ中から、物理量変換素子が構成素材別に分離される。本実施例では、構成素材は鋼、ガラス、及びシリコンから成る。

0098

要素分離器410では、次に、物理量変換素子全体のうち応力特性−電気特性の変換機能を持つ材質により構成された部分、本実施例では起歪部であるシリコン部が抽出される。

0099

成分抽出器411では、解析用データにおいて抽出された部分と、分布保持器310により保持されている応力分布と、及び電気特性解析モデル作成器510で作成された電気特性解析用モデルとから、応力特性−電気特性変換機能を有する材質であるシリコン部のみの応力データが抽出される。

0100

図10は、抽出された解析モデル及び応力データを分布表示器311によってシリコン上における等応力線図を図示したものである。図10表示結果は、図9からシリコン部を抽出した結果と同じものである。

0101

応力解析モデルと電気特性解析モデルの要素分割が、各々の解析の特徴を活かし且つ高効率な解析を行うために異なる分割となる場合がある。このとき、応力の分布データを電気特性の解析モデルに対応付けすべく補間演算等により貼込む必要がある。

0102

成分変換器412では、応力のテンソル成分が、隣接する各要素の応力値と各要素間の距離とから求められる変換演算等により、電気特性解析モデル作成器500で作成された解析モデルに対応した値に変換される。

0103

本実施例では、成分変換器412において、図10に示すシリコン部の1/2モデルの応力特性データが、図11に示す異なる要素分割の全体モデルに対応する応力データに変換される。

0104

図13には、成分変換器412による変換結果を分布表示器311にかけ、これを等応力線として描画したものが図示されている。

0105

局所結合パラメータ計算器413では、各有限要素毎に、変換される電気特性の材料定数が、電気特性材料定数入力器512の出力である基本データと結合され、応力−電気特性間のテンソル変換式に基づいて変換される。

0106

本実施例では、前記変換式として、例えば下記(2)式が用いられる。

0107

0108

0109

ここでEは電位ベクトル、ρはシリコンの比抵抗、πはピエゾ抵抗係数テンソル、Tは応力テンソル、Jは電流密度ベクトル、δはクロネッカのデルタ、σは導電率テンソルを表わしている。

0110

上記(1)式をテンソル形式で表現すると以下のようになる。

0111

0112

上記式によって各要素毎に求められたσが、応力解析−電場解析局所解析の結合パラメータとされる。そして、該結合パラメータを用いることにより素子上の応力成分の分布が電気特性材料定数の分布に変換される。

0113

要素成分挿入器414では、局所結合パラメータ計算器413によって変換出力された電気特性材料パラメータが、電気特性解析用データ作成器511の出力である解析データに挿入されることにより高精度解析用の電気特性解析用データが完成する。

0114

図14には、本実施例における電気特性解析用データの一例が示されている。

0115

電気特性解析用データは、要素を表現する要素座標表示部930、電気的入力条件表示部931、拘束条件表示部932、及び材料定数表示部933から成る。

0116

図14に示した解析データは、シリコン上の応力分布に対応した材料特性分布を考慮し、n個の要素分の材料特性テンソルを有する点において図12に示した電気特性解析用データと異なっている。

0117

応力特性−電気特性結合パラメータ作成器400における重要な点は以下の点である。

0118

すなわち、応力特性−電気特性結合パラメータ作成器400における各解析過程において、各物理量が分布することにより有限要素法の各分割要素がそれぞれ異なる物理量を有する場合にも、図15に示すように、要素制御器415が、解析モデルの分割されたn個の要素について、要素の選択、抽出、分配の制御を各機器に対して行ない、各機器における演算精度が保障されるように制御している。

0119

また、要素成分挿入器414により、導電率テンソルを電気特性解析モデルの各要素毎に貼付けられ、高精度な電気特性解析用データに変換される。

0120

図16には、局所結合パラメータ計算器413と要素成分挿入器414とを制御するための要素制御器415についてデータ線制御信号線の接続及びその流れが示されている。

0121

局所結合パラメータ計算器413の応力−電気特性計算部413aは、成分変換器412から要素データと応力データを、また材料定数入力器512からシリコンの比抵抗等の基本データを受け取り、各要素毎に結合パラメータを計算する。

0122

すなわち、要素制御器415には、素子を構成する要素等を内容とする要素データがすべて転送され、要素制御器415は要素を素子をの成部材毎に分別し、変換部材を抽出する。そして、要素制御器415によって出力される要素番号指令信号に基づき、応力−電気特性計算部413aは指定された要素番号に対応する要素の応力データについて結合パラメータのテンソル演算を実行する。

0123

応力−電気特性計算部413aは、テンソル演算完了後にその出力である要素データと結合パラメータをデータ保持器413bに給配し、更に要素制御器415には完了信号を送る。そして、応力−電気特性計算部413aは要素制御器415からの次の要素番号指令を待つ。かかる操作の繰り返しによって、解析対象となるそれぞれの有限要素についてその結合パラメータが作成される。

0124

要素成分挿入器414は、まずデータ変換器413bからのデータをデータ分配器414bにて受け取る。

0125

要素成分挿入器414は、さらに要素制御器415からの要素番号指令により、要素成分挿入部414bにおいて電気特性解析用データ作成器512からのデータと結合パラメータとの結合を行う。この結合の繰り返しによって、最終的に電気特性解析用データの作成が完了する。

0126

電気特性解析用データは、電気特性分布解析装置600内に配設された電気特性分布解析器610において有限要素法を用いた解析の入力とされる。電気特性分布解析器610の解析出力結果Ziは、電気特性分布表示装置700内に配設された分布保持器710に転送されて格納保持される。出力結果の分布データYiは、例えば等高線図等として分布表示器711によって例えばグラフィック端末、プリンタ等に可視化して表示出力される。

0127

図17には、分布保持器710の出力結果の一例として本実施例におけるシリコン上に生じる電位分布が示されている。

0128

本実施例では、素子出力計算装置800において、ピエゾ抵抗効果を用いた力変換素子の出力電圧は次のようにして求められる。すなわち、素子出力計算器810では、分布保持器710の要素単位の出力Ziについて、一対の出力電極を構成する要素の要素番号がそれぞれkとlである時、それぞれの要素の電位ZkとZl から、以下の(4)式に従い素子の出力電圧が計算される。
ΔZ=Zk−Zl ・・・・・(4)

0129

以上説明したとおり、本実施例によれば、要素制御器415により、素子を有限要素法演算のために分割された各要素毎に細分化し、各要素毎に物理量変換パラメータの演算が行われるため、素子における応力、及び電気特性の分布の広がりの影響を考慮した高精度な解析が行える。

0130

また、応力特性解析装置200、電気特性解析装置600、及び応力−電気特性結合パラメータ作成器400における演算はすべてテンソル形式で行われるため、出力物理量の高精度な解析が保障される。

0131

次に本発明を、半導体のホール効果検出原理としたホール素子の出力解析装置に適用した実施例について以下に詳細に説明する。

0132

ホール効果とは、図18にその原理が模式的に略示されるように、半導体物質試料中に電流が流れ、該電流と直交する方向に磁場をかけると荷電担体が、試料の一側に集まり電流と磁場とに直交する方向には電場が生じる現象をいう。

0133

図18において、InSb等の半導体1050のy方向に磁場が印加され磁束密度がB(Wb/m2)である時に、x方向に電流密度J(A/m2)を加えると、z方向には以下の(5)式で表される電位差Vが生じる。
V=dRJB(V) ・・・・・(5)

0134

上式(5)において、d(m)は素子のz方向の長さを、R(m3/C)はホール係数を表わしている。

0135

ホール効果によって生じるz方向の導電率に変化を導電率テンソル形式で表現することにより、磁束密度を、電気量である、電位等の電気信号に変換して検出する磁気検出器であるホール素子の出力解析装置が本発明の物理量変換素子の出力解析装置によって実現される。

0136

本実施例では、入力物理量解析として素子に発生する磁場解析が、出力物理量解析として素子の電場解析が、そしてパラメータ結合装置として、両者間での特性値を変換する磁気特性−電気特性結合パラメータ作成器が用いられ、結合パラメータ作成器の要素制御器によって結合パラメータ作成器内における各機器の解析対象要素が制御されている。

0137

本実施例のホール素子の出力解析装置の構成は以下の通りである。図19に示すように、テンソル形式の計算を行う磁場−電場結合パラメータ作成器1400が設けられ、その前段に、磁気特性解析用データ作成装置1100、有限要素法の数値解析を用いる磁気特性分布解析装置1200、及び磁束密度分布等を表示する磁気特性分布表示装置1300が設けられている。さらに同一段には、電気特性解析モデル作成装置1500が並設され、後段には、電気特性分布解析装置1600、電気特性分布表示装置1700、及び素子出力計算装置1800が順次結合配列されている。

0138

磁場−電場結合パラメータ作成器1400は、磁気特性分布の解析モデルから材料別に要素の分別を行う要素分離器1410、成分抽出器1411、成分変換器1412、局所結合パラメータ計算器1413、及び要素成分挿入器1414から構成されると共に、さらにこれら5つの機器を制御するための要素制御器1415を備えている。

0139

磁気特性分布解析器1210、及び電気特性分布解析器1610においては、素子における磁場及び電場の分布特性が有限要素法解析により素子の領域を細分化した形で数値解析が行なわれる。

0140

磁気特性解析モデル作成装置1100では、有限要素法の解析対象とされる物理量変換素子であるホール素子について、例えば素子の形状、メッシュ分割、及び拘束条件等から成る入力解析モデルが作成される。

0141

磁気特性解析用データ作成器1110では、この入力解析モデルと、物理量変換素子に加えられる初期磁気的条件入力設定するための磁気特性入力器1112、及び応力解析材料定数入力器1113からの出力を結合して次段の磁気特性分布解析器1210用の解析データが作成される。

0142

磁気特性分布解析装置1200では、磁気特性分布解析器1210が前記した解析データに基づき有限要素法による解析を実行することにより、物理量変換素子であるホール素子に発生する磁気特性の分布が要素又は節点単位に出力される。

0143

磁気特性の分布データは、磁気特性分布表示装置1300内に設けられた分布保持器1310に転送されて格納保持される。また、分布データは分布表示器1311により、例えばグラフィク端末、プリンタ等に可視化して表示出力することができる。

0144

電気特性解析用データ作成装置1500では、電気特性解析モデル作成器1510において素子の形状、メッシュ分割、拘束条件等から成るモデルが作成され、電気特性解析用データ作成器1511によって解析データが作成される。

0145

磁気特性−電気特性結合パラメータ作成器1400は、磁気特性分布解析装置1200の出力である磁気特性の分布解析データを電気特性の解析に移行させるためのパラメータ変換を行なうものである。

0146

要素分離器1410において、磁気特性解析用データ作成器1111により作成された分布データ中から、物理量変換素子が構成素材別に分離される。続いて物理量変換素子全体のうち磁気特性−電気特性の変換機能を持つ材質により構成された部分が抽出される。

0147

成分抽出器1410では、素子の内抽出された部分に関するデータと、分布保持器1310により保持されている磁気特性分布データ、及び電気特性解析モデル作成器1510にて作成されたモデルから、磁気特性−電気特性変換機能を持つ材質部分のみについての磁気特性データが抽出される。

0148

成分変換器1411では、抽出された磁気特性データが、逐次近似法等の変換演算により、電気特性解析モデル作成器1510のモデルに対応する値に変換される。

0149

磁気特性の解析モデルにおける要素分割と電気特性の解析モデルにおける要素分割が、それぞれの解析の特徴を活かし且つ高効率な解析を行うためには異なる分割となる場合がある。このとき、磁気特性の分布データを電気特性の解析モデルに対応付けて貼込む必要がある。成分変換器1412では、磁気特性のテンソル成分が逐次近似法等の変換演算により電気特性解析モデル作成器1500のモデルに対応する値に変換される。

0150

局所結合パラメータ計算器1413では、変換される電気特性の材料パラメータが、電気特性材料定数入力器1512の出力である基本データと結合され、テンソル形式で表現される磁気特性−電気特性間の変換式に基づいて変換されて、磁気特性の分布が電気特性の分布に変換される。

0151

要素成分挿入器1414では、局所結合パラメータ計算器1413にて変換された電気特性材料パラメータが電気特性解析用データ作成器1511からの解析データに挿入される。

0152

磁気特性−電気特性結合パラメータ作成器1400内の各機器の解析工程においては、それぞれ物理量が分布するために有限要素法の解析要素がそれぞれ異なる物理量を有することになる。要素制御器1415は、解析モデルのn個の有限要素について、要素の選択、材質部材の抽出、及び要素データの分配が適宜実行されるように各機器を制御する。

0153

電気特性解析モデル要素成分挿入器1414により、電気特性の高精度解析用に変換された電気特性解析データは、電気特性分布解析装置1600の電気特性分布解析器1610において解析される。

0154

この解析結果Ziは電気特性分布表示装置1700中の分布保持器1710に保持される。この結果の分布図等は、分布表示器1711によって見ることができ、これにより結果の中間結果がみられる。

0155

ホール素子の出力は、素子出力計算装置1800により求められる。すなわち、素子出力計算器1810では、分布保持器1710の要素単位の出力Ziについて、要素kとlの出力導出端の間の電気特性差△Zを(6)式に従い計算し、ホール素子の出力が求められる。
ΔZ=Zk−Zl ・・・・・(6)

0156

本実施例によれば、要素制御器1415により、素子を有限要素法で分割した各要素毎に細分化し、それぞれに対して磁気−電気特性結合パラメータの演算を行うため、素子の磁気特性、電気特性の分布の影響を考慮した解析が行える。また、電気特性解析装置1600及び磁気−電気特性結合パラメータ作成器1400における演算は、ホール効果によるz方向への導電率の変化をすべてテンソル形式で考慮するため、高精度な解析が行える。

発明の効果

0157

以上説明したとおり、本発明においては、有限要素法等を用いた入力物理量の計算と出力物理量の計算とを有効に且つ効率的に結合するための手段をを設けたことにより、各有限要素又はそれを構成する各節点毎に入力物理量分布の解析結果に基づいて出力物理量の分布の解析を行なうことが可能とされ物理量の分布が高精度に解析できるため、素子の一部分のみに検出物理量が与えられる場合、又は素子の構造的な要因で入力物理量が素子上で著しく分布する場合にも十分高精度に素子出力を解析できるという利点を有する。

0158

また、本発明においては、結合パラメータ作成器において、入力物理量の物理量を出力物理量の解析用に変換する演算はすべてテンソル形式で行われるため、高精度な解析が保障されている。

0159

さらに本発明においては、物理量変換素子が構造材の一部として組み込まれているような場合において、入力物理量解析のために有限要素分割と出力物理量の有限要素分割が異なるときに入力物理量を解析対象の所定の出力物理量に変換するための局所パラメータ計算器を作動させることにより素子の出力分布を高精度に解析できるという利点を有する。

0160

そして、本発明により、物理量変換素子の設計、予測、解析が可能となり、したがって本発明は高性能な物理量変換素子を実現するための解析装置を提供するものである。

図面の簡単な説明

0161

図1本発明の物理量変換素子の出力解析装置の構成概略図。
図2本発明の物理量変換素子の出力解析装置の構成図。
図3従来の解析システムの工程図。
図4従来の解析を説明するため概念図。
図5ピエゾ抵抗効果を用いた力検出器の構成図。
図6本発明の物理量変換素子の出力解析装置の第一実施例の構成図。
図7応力解析モデルの一例(全体を半分にカットしたもの)。
図8本発明の実施例における応力解析データの一例(抜粋)。
図9本発明の実施例における素子上の応力分布の表示出力の一例。
図10本発明の実施例における素子上の応力分布(シリコン部のみ)の表示出力の一例。
図11本発明の実施例におけるシリコン部の電気特性解析モデルの一例。
図12本発明の実施例における電気特性解析データの一例(抜粋)。
図13本発明の実施例における電気特性解析モデルであるシリコン部上に表現された応力分布の表示出力結果の一例。
図14本発明の実施例における要素挿入器により作成出力された電気特性解析データの一例。
図15本発明の実施例における要素制御器による要素の抽出の状態を示す一例。
図16本発明の実施例における局所結合パラメータ結合装置内のデータ及び信号の流れを示す構成図。
図17本発明の実施例における力変換素子のシリコン上の電位分布を示す表示出力結果の一例。
図18ホール効果の原理を示すための説明図。
図19ホール素子の解析に適用した本発明の物理量変換素子の出力解析装置の実施例の構成図。

--

0162

1入力物理量解析用データ作成装置
2 入力物理量分布解析装置
3 入力物理量分布表示装置
4 入力物理量−出力物理量結合パラメータ作成器
5 出力物理量解析用データ作成装置
6 出力物理量分布解析装置
7 出力物理量分布表示装置
8素子出力計算装置
40 要素分離器
41成分抽出器
42 成分変換器
43局所結合パラメータ計算器
44要素成分挿入器

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