図面 (/)
目的
構成
概要
背景
概要
吸収冷凍機・冷温水機モジュールを複数台設置した吸収冷凍機・冷温水機において、台数制御を効率よく行う。
冷房負荷又は暖房負荷が予め決められた割合まで減少すると、モジュールの運転台数を1台減らすとともに、冷温水出口制御温度設定値を、冷房モードでは初期設定値+α℃(1.5〜4℃)、暖房モードでは初期設定値−β℃(1.5〜8℃)が最終モジュール1台分のみでの設定値となるように、この温度範囲内で段階的に自動変更する。
目的
図5に示すようなシステムでは、従来、冷温水入口温度で制御されていた。例えば、冷水モードの場合、図6に示すように、冷水入口温度が一定(例えば12℃)となるように制御していた。この場合、低負荷になると、冷水出口温度が上昇し、冷房がききにくくなるという問題点がある。本発明の目的は、上記の問題点を解消するもので、台数制御を始めるまで冷温水出口温度制御ができ、低負荷運転で台数を減少していくとともに、冷温水出口温度を冷水モードの場合は上昇させていき、暖房モードの場合は下降させていく台数制御方法を提供することにある。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 1件
- 牽制数
- 3件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
技術分野
背景技術
発明が解決しようとする課題
0002
従来から、吸収冷凍機・冷温水機として、図5に示すように、吸収冷凍機モジュール又は冷温水機モジュール10を複数台設置し、各モジュール10に冷温水供給管12及び冷温水取出管14が並列に接続された構成のものが知られている。16は冷温水ポンプ、18は冷却水ポンプ、20は冷却水供給管、22は冷却水取出管である。また、負荷率を算定するのに、熱量や出入口温度差(定流量システムの場合)を別途計測している。
課題を解決するための手段
0003
図5に示すようなシステムでは、従来、冷温水入口温度で制御されていた。例えば、冷水モードの場合、図6に示すように、冷水入口温度が一定(例えば12℃)となるように制御していた。この場合、低負荷になると、冷水出口温度が上昇し、冷房がききにくくなるという問題点がある。本発明の目的は、上記の問題点を解消するもので、台数制御を始めるまで冷温水出口温度制御ができ、低負荷運転で台数を減少していくとともに、冷温水出口温度を冷水モードの場合は上昇させていき、暖房モードの場合は下降させていく台数制御方法を提供することにある。
0004
上記の目的を達成するために、本発明の吸収冷凍機・冷温水機の台数制御方法は、図1〜図4に示すように、吸収冷凍機・冷温水機モジュールを複数台設置し、冷温水配管が各モジュールに並列に接続されている吸収冷凍機・冷温水機において、冷房負荷又は暖房負荷が予め決められた割合まで減少すると、モジュールの運転台数を1台減らすとともに、冷温水出口制御温度設定値を、冷房モードでは初期設定値+α℃、暖房モードでは初期設定値−β℃が最終モジュール1台分のみでの設定値となるように、この温度範囲内で段階的に自動変更するように構成したものである。図1に示すように、冷温水取出管14には温度検出器24が接続され、この温度検出器24と各モジュール10とが台数制御装置26を介して接続されて、冷温水出口温度により、各モジュールの運転台数が制御されるように構成されている。また、モジュールの運転台数を増減する毎に冷温水出口温度制御設定値を自動変更する。したがって、各モジュールの冷温水・冷却水系に止め弁を設ける必要はない。
0005
冷房モードにおけるα℃は1.5〜4℃、望ましくは2〜3℃であり、暖房モードにおけるβ℃は1.5〜8℃、望ましくは2〜3℃である。また本発明の他の方法は、冷温水の負荷率を各冷温水機の燃焼量(燃料制御弁開度等)あるいは各冷凍機の蒸気又は温水(蒸気弁開度又は温水制御弁開度等)の合計値と、トータル定格燃焼量あるいは蒸気量、温水熱量との比率で算出し、その負荷率で台数制御することを特徴としている。上記のα℃の値が4℃を越えるか、又はβ℃の値が8℃を越える場合は、低負荷運転時に、冷房運転の場合は冷水出口温度が上がりすぎ、十分冷房ができなかったり、暖房運転の場合は温水出口温度が下がりすぎ、十分暖房ができなかったりするという不都合があり、一方、1.5℃未満の場合は、低負荷運転時で台数を減少していったとき、冷房運転の場合、運転モジュールの冷水出口温度が下がり過ぎ能力低下やCOPが低下したり、安全装置が作動する。また、暖房運転の場合、運転モジュールの温水出口温度が上がり過ぎ、安全装置が作動するという不都合がある。
0006
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成機器の形状、その相対配置などは、とくに特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。図1において、冷温水取出管14に設けられた温度検出器24で温度を検出し、この温度が設定点を維持できるように、台数制御装置26から各モジュールトータルでの容量制御を行う。
0007
負荷率は、各モジュール10の燃焼量(燃料制御弁開度)の合計値(停止中のモジュールは負荷率0とする)とトータル定格燃焼量との比率でカウントする。運転台数の変更制御は、運転しているモジュールの平均負荷率が、例えば、40%まで減少すれば、1台分停止させる。逆に、運転しているモジュールの平均負荷率が、例えば、90%を越えると、1台追加運転する。冷温水出口温度の設定値は、冷房では一例として、初期設定値(例えば、7℃)+3℃を、暖房では一例として、初期設定値(例えば、60℃)−3℃を、最終モジュール1台分のみでの設定値とし、段階的に自動変更する。
0008
図2は、モジュール台数2台の場合の冷房運転を示している。冷房負荷100%で冷水出口制御温度7℃、冷水入口温度12℃の状態を、冷房負荷40%で冷水出口制御温度10℃の状態に切り替えるケースを示している。この場合、運転モジュールの冷水出口温度は、破線のように変化する。
0009
図3は、モジュール台数4台の場合の冷房運転を示している。また、図4は、モジュール台数6台の場合の冷房運転を示している。冷房負荷が40%になってモジュールが止まる毎に、冷水出口制御温度を7℃+3℃=10℃の間で段階的に上昇させるように制御する。運転モジュールの冷水出口温度は破線で示すように上昇する。
図面の簡単な説明
0010
本発明は上記のように構成されているので、つぎのような効果を奏する。
(1) 低負荷になっても、冷温水温度が大きく変化することがなく、効率よく冷房又は暖房を行うことができる。
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0011
図1本発明の吸収冷凍機・冷温水機の台数制御方法を実施する装置の一例を示す説明図である。
図2本発明の実施例で、モジュール台数2台の場合の冷房運転制御状態を示すグラフである。
図3本発明の他の実施例で、モジュール台数4台の場合の冷房運転制御状態を示すグラフである。
図4本発明のさらに他の実施例で、モジュール台数6台の場合の冷房運転制御状態を示すグラフである。
図5従来の吸収冷凍機・冷温水機の一例を示す説明図である。
図6図5に示すシステムにおいて、冷温水入口温度で制御する場合のグラフである。
0012
10吸収冷凍機・冷温水機モジュール
12冷温水供給管
14冷温水取出管
16冷温水ポンプ
18冷却水ポンプ
20冷却水供給管
22冷却水取出管
24温度検出器
26 台数制御装置