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技術 枚葉紙用給紙装置

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 功力正鈴木恒夫村山晃昌
出願日 1992年10月14日 (28年2ヶ月経過) 出願番号 1992-301861
公開日 1994年5月10日 (26年7ヶ月経過) 公開番号 1994-127717
状態 未査定
技術分野 シート、マガジン及び分離
主要キーワード フィーディングローラ 給排弁 下降タイミング 位相図 第二速 上昇タイミング 連結経路 空気吹
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図面 (12)

目的

給紙速度を変化させた際にも、給紙ミスを生じことなく給紙可能とする。

構成

一吸3、二吸5等を機械的に動作させる駆動機構13、15等の駆動源と、一吸3、二吸5等に真空等を供給して流体的に動作させる給排弁23、25等の駆動源とを別とし、一方の駆動源には速度及び位相制御可能なモータ20を用い、給紙速度に応じて駆動機構と給排弁との位相を制御し、一吸及び二吸の機械的な動作と流体的な動作のタイミングを最適としうるように構成する。

概要

背景

従来、枚葉紙給紙装置として、図8に概略的に示すようなものが知られている。図8において、1は、昇降可能なパイル(図示せず)上にセットされた多数の枚葉紙からなる集積体、2はその枚葉紙、3は、集積体1の最上部の1枚の枚葉紙2の後端吸引保持して持ち上げる真空吸着ヘッドを備えた一吸、4は、一吸3で持ち上げられた枚葉紙とその下方の枚葉紙との間に空気を吹き込み、分離する吹足であり、下方の枚葉紙を押さえ紙押えを兼ねている。5は、一吸3で持ち上げられた枚葉紙を吸引保持してほぼ水平に矢印A方向に送り出すための二吸、6は、枚葉紙2の先端側を揃えるはね板であり、枚葉紙2を送り出す際には干渉しないように前方に倒れるようになっている。7は二吸5で送り出された枚葉紙2を次工程に送り出すフィーディングローラ、8は枚葉紙2をフィーディングローラ7に押し付ける咬えコロであり、枚葉紙2の先端が到達した際には、枚葉紙先端の挿入を容易にするため、フィーディングローラ7から上方に離れるようになっている。9は、一吸3と対応する紙端面に配置されたさばきであり、紙端面に空気を吹き込み、さばくためのものである。

なお、図示は省略しているが、一吸3、吹足4、二吸5、はね板6、咬えコロ8には、それらを所定のタイミングで移動させるための、即ち機械的に動作させるための、カムリンクを利用した駆動機構が連結されており、また、一吸3、吹足4、二吸5、さばき9には、所定のタイミングで真空或いは空気を供給したり切ったりして流体的に動作させるための給排弁(例えばロータリーバルブ)が連結されている。これらの駆動機構及び給排弁は、図9に示すように、印刷・加工部(本体)等を駆動する主原動機11から機械的結合(例えば、ラインシャフト及びギア機構等)を介して動力を得ている。この構成により、給紙装置と印刷・加工部は、速度に関係なく常に同期して運転されており、また、給紙装置内において、駆動機構と給排弁も同期して運転されている。

次に、上記した従来の給紙装置の給紙動作を図10及び図11を参照して説明する。図10(a)は、図11の位相図における位相0°の状態を示すものであり、一吸3が降下した位置にある。この状態の少し前に、さばき用給排弁が開いてさばき9から空気を吹き出し、集積体1の上部の枚葉紙をさばく。また、一吸用給排弁が開いて一吸3に真空を供給する。一吸用給排弁が全開し、一吸3が最上部の枚葉紙2を吸引保持した時点で、一吸3が上昇を開始し、枚葉紙2を持ち上げる。

次に、図10(b)に示すように、一吸3により持ち上げられた枚葉紙2の下に吹足4が入り込み、下の紙を押さえると共に、吹足用給排弁が開き、吹足4が空気を吹き出す。これにより、持ち上げられた枚葉紙2が下の枚葉紙から分離される。

吹足4からの空気で枚葉紙2が浮き上がっている間に、二吸5が一吸3の近くに戻り、二吸用給排弁が全開し、二吸5は枚葉紙2を吸引保持する。この時、一吸3用の給排弁は閉じて一吸3の真空を解除し、一吸3は枚葉紙を離す。更に、一吸用給排弁は一吸3に空気を吹き込み(アフターブロー)、引例3から枚葉紙を確実に離す。

二吸5が枚葉紙を吸引保持すると、二吸5は紙送り動作を開始する。すなわち、二吸5が枚葉紙2を吸引保持して図10(c)に示すように、矢印A方向に移動を開始する。二吸5の紙送りに合わせて、はね板6が倒れ、咬えコロ8が上昇する。これにより、二吸5で吸引保持されている枚葉紙2の先端がはね板6の上方を通過し、フィーディングローラ7と咬えコロ8の間に進入する。

二吸5が枚葉紙2を十分に送ったら、咬えコロ8が下降し、はね板6も元に戻る。フィーディングローラ7と咬えコロ8で枚葉紙2が咬えられると同時に、二吸用給排弁が閉じ、アフターブローが吹き、二吸5は枚葉紙2を離す。その後は、図10(d)に示すように、その枚葉紙2はフィーディングローラ7と咬えコロ8によって送られる。また、次の動作のために、吹足4が上昇し、それに並行してさばき9が空気を吹き出して枚葉紙をさばき、且つ一吸3が下降して、図10(a)に示す最初の状態に戻る。以下同様の動作が繰り返され、集積体1の上面から枚葉紙2が1枚ずつ分離され、給紙される。

概要

給紙速度を変化させた際にも、給紙ミスを生じことなく給紙可能とする。

一吸3、二吸5等を機械的に動作させる駆動機構13、15等の駆動源と、一吸3、二吸5等に真空等を供給して流体的に動作させる給排弁23、25等の駆動源とを別とし、一方の駆動源には速度及び位相制御可能なモータ20を用い、給紙速度に応じて駆動機構と給排弁との位相を制御し、一吸及び二吸の機械的な動作と流体的な動作のタイミングを最適としうるように構成する。

目的

本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて為されたもので、高速、低速のいずれにおいても給紙ミスを生じることなく、良好な給紙を可能とする枚葉紙用給紙装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

パイル上にセットした枚葉紙の最上部の1枚を吸引保持して持ち上げるための一吸と、該一吸を昇降させる一吸用駆動機構と、前記一吸への真空供給を制御する一吸用給排弁と、前記一吸で持ち上げられた枚葉紙を吸引保持してほぼ水平に送り出すための二吸と、該二吸をほぼ水平に往復動させる二吸用駆動機構と、前記二吸への真空供給を制御する二吸用給排弁とを有する枚葉紙用給紙装置において、少なくとも、前記一吸用駆動機構及び二吸用駆動機構の駆動源と、前記一吸用給排弁及び二吸用給排弁の駆動源とを別とし、少なくとも一方の駆動源を、回転速度及び位相を制御可能なモータで構成すると共に、該モータを、前記駆動機構と給排弁とが同一周期で駆動されるがその駆動速度に応じて位相が変化するように、制御する制御装置を設けたことを特徴とする枚葉紙用給紙装置。

技術分野

0001

本発明は、枚葉印刷機枚葉加工機等において、積み重ねた状態でセットされた枚葉紙を1枚ずつ分離して、印刷部或いは紙加工部(以下印刷・加工部という)に供給するための枚葉紙用給紙装置に関する。

背景技術

0002

従来、枚葉紙用給紙装置として、図8に概略的に示すようなものが知られている。図8において、1は、昇降可能なパイル(図示せず)上にセットされた多数の枚葉紙からなる集積体、2はその枚葉紙、3は、集積体1の最上部の1枚の枚葉紙2の後端吸引保持して持ち上げる真空吸着ヘッドを備えた一吸、4は、一吸3で持ち上げられた枚葉紙とその下方の枚葉紙との間に空気を吹き込み、分離する吹足であり、下方の枚葉紙を押さえ紙押えを兼ねている。5は、一吸3で持ち上げられた枚葉紙を吸引保持してほぼ水平に矢印A方向に送り出すための二吸、6は、枚葉紙2の先端側を揃えるはね板であり、枚葉紙2を送り出す際には干渉しないように前方に倒れるようになっている。7は二吸5で送り出された枚葉紙2を次工程に送り出すフィーディングローラ、8は枚葉紙2をフィーディングローラ7に押し付ける咬えコロであり、枚葉紙2の先端が到達した際には、枚葉紙先端の挿入を容易にするため、フィーディングローラ7から上方に離れるようになっている。9は、一吸3と対応する紙端面に配置されたさばきであり、紙端面に空気を吹き込み、さばくためのものである。

0003

なお、図示は省略しているが、一吸3、吹足4、二吸5、はね板6、咬えコロ8には、それらを所定のタイミングで移動させるための、即ち機械的に動作させるための、カムリンクを利用した駆動機構が連結されており、また、一吸3、吹足4、二吸5、さばき9には、所定のタイミングで真空或いは空気を供給したり切ったりして流体的に動作させるための給排弁(例えばロータリーバルブ)が連結されている。これらの駆動機構及び給排弁は、図9に示すように、印刷・加工部(本体)等を駆動する主原動機11から機械的結合(例えば、ラインシャフト及びギア機構等)を介して動力を得ている。この構成により、給紙装置と印刷・加工部は、速度に関係なく常に同期して運転されており、また、給紙装置内において、駆動機構と給排弁も同期して運転されている。

0004

次に、上記した従来の給紙装置の給紙動作図10及び図11を参照して説明する。図10(a)は、図11位相図における位相0°の状態を示すものであり、一吸3が降下した位置にある。この状態の少し前に、さばき用給排弁が開いてさばき9から空気を吹き出し、集積体1の上部の枚葉紙をさばく。また、一吸用給排弁が開いて一吸3に真空を供給する。一吸用給排弁が全開し、一吸3が最上部の枚葉紙2を吸引保持した時点で、一吸3が上昇を開始し、枚葉紙2を持ち上げる。

0005

次に、図10(b)に示すように、一吸3により持ち上げられた枚葉紙2の下に吹足4が入り込み、下の紙を押さえると共に、吹足用給排弁が開き、吹足4が空気を吹き出す。これにより、持ち上げられた枚葉紙2が下の枚葉紙から分離される。

0006

吹足4からの空気で枚葉紙2が浮き上がっている間に、二吸5が一吸3の近くに戻り、二吸用給排弁が全開し、二吸5は枚葉紙2を吸引保持する。この時、一吸3用の給排弁は閉じて一吸3の真空を解除し、一吸3は枚葉紙を離す。更に、一吸用給排弁は一吸3に空気を吹き込み(アフターブロー)、引例3から枚葉紙を確実に離す。

0007

二吸5が枚葉紙を吸引保持すると、二吸5は紙送り動作を開始する。すなわち、二吸5が枚葉紙2を吸引保持して図10(c)に示すように、矢印A方向に移動を開始する。二吸5の紙送りに合わせて、はね板6が倒れ、咬えコロ8が上昇する。これにより、二吸5で吸引保持されている枚葉紙2の先端がはね板6の上方を通過し、フィーディングローラ7と咬えコロ8の間に進入する。

0008

二吸5が枚葉紙2を十分に送ったら、咬えコロ8が下降し、はね板6も元に戻る。フィーディングローラ7と咬えコロ8で枚葉紙2が咬えられると同時に、二吸用給排弁が閉じ、アフターブローが吹き、二吸5は枚葉紙2を離す。その後は、図10(d)に示すように、その枚葉紙2はフィーディングローラ7と咬えコロ8によって送られる。また、次の動作のために、吹足4が上昇し、それに並行してさばき9が空気を吹き出して枚葉紙をさばき、且つ一吸3が下降して、図10(a)に示す最初の状態に戻る。以下同様の動作が繰り返され、集積体1の上面から枚葉紙2が1枚ずつ分離され、給紙される。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上記した従来の装置では、印刷・加工部の処理速度が高速化し、それに伴って給紙装置の運転速度を高速化した場合、給紙ミスが頻発し、枚葉紙のロス(しわ破れ等)、製造装置生産阻害、効率低下等を招来するという問題が発生した。

0010

そこで、これらの給紙ミスを防止すべく、給紙装置内の各部の動作タイミングを調整したところ、高速時における給紙ミスは解消可能であったが、その場合、今度は低速時に給紙ミスが発生した。

0011

本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて為されたもので、高速、低速のいずれにおいても給紙ミスを生じることなく、良好な給紙を可能とする枚葉紙用給紙装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意検討の結果、次の事項を見出した。すなわち、一吸、二吸には、それらを機械的に動作させる駆動機構と、流体的に動作させる給排弁とが接続されており、その駆動機構と給排弁とは共通の駆動源で同期して駆動される構成となっており、従って、給紙装置の1サイクル内における一吸、二吸の機械的な動作タイミング(位相)と流体的な動作タイミング(位相)とは給紙速度に関係なく、常に同期しているはずであるが、現実には、一吸、二吸への真空供給による吸引動作(流体的な動作)は給排弁の開閉動作に敏速に追従できず、このため、給紙装置の運転速度が高速となると、給排弁の開閉動作を所定のタイミング(位相)で行っても、その給排弁によって真空を供給される一吸、二吸の流体的な作動に位相遅れが生じ、これによって給紙ミスが生じていた。従って、一吸、二吸を機械的に動作させる駆動機構と、流体的に動作させる給排弁との作動タイミングを、運転速度に応じて調整してやれば、良好な給紙を行うことが可能であると考えられる。

0013

本発明はかかる知見に基づいてなされたもので、パイル上にセットした枚葉紙の最上部の1枚を吸引保持して持ち上げるための一吸と、該一吸を昇降させる一吸用駆動機構と、前記一吸への真空供給を制御する一吸用給排弁と、前記一吸で持ち上げられた枚葉紙を吸引保持してほぼ水平に送り出すための二吸と、該二吸をほぼ水平に往復動させる二吸用駆動機構と、前記二吸への真空供給を制御する二吸用給排弁とを有する枚葉紙用給紙装置において、少なくとも、前記一吸用駆動機構及び二吸用駆動機構の駆動源と、前記一吸用給排弁及び二吸用給排弁の駆動源とを別とし、少なくとも一方の駆動源を、回転速度及び位相を制御可能なモータで構成すると共に、該モータを、前記駆動機構と給排弁とが同一周期で駆動されるがその駆動速度に応じて位相が変化するように、制御する制御装置を設けたことを特徴とする枚葉紙用給紙装置を要旨とする。

0014

本発明は上述の構成であるので、給紙装置の一吸、二吸を機械的に移動させる駆動機構と、一吸、二吸への真空供給を制御する給排弁との少なくとも一方を駆動する位相制御可能なモータを制御装置で制御することにより、運転速度が変化した場合でも、駆動機構と給排弁とを同一周期になるように駆動すると共に、その駆動速度に応じて、駆動機構の作動に対する給排弁の作動のタイミング即ち位相を変化させることができ、給排弁の開動作後、一吸、二吸が流体的な作動(吸引保持)を開始するまでのタイミング(位相)が運転速度に応じて変化しても、それを補正して、常に、一吸、二吸の機械的な動作と流体的な動作のタイミング(位相)を良好な関係に保つことができ、安定した給紙動作を行うことが可能となる。

0015

以下、本発明の好適な実施例を説明する。図1は本発明の一実施例による給紙装置の各部品及び駆動系を示す概略構成図であり、図8に示す従来例と同一部品には同一符号を付けて示している。すなわち、図1において、1は、昇降可能なパイル(図示せず)上にセットされた多数の枚葉紙からなる集積体、2はその枚葉紙、3は、集積体1の最上部の1枚の枚葉紙2の後端を吸引保持して持ち上げる真空吸着ヘッドを備えた一吸、4は、一吸3で持ち上げられた枚葉紙とその下方の枚葉紙との間に空気を吹き込み、分離する吹足であり、下方の枚葉紙を押さえる紙押えを兼ねている。5は、一吸3で持ち上げられた枚葉紙を吸引保持してほぼ水平に矢印A方向に送り出すための二吸、6は、枚葉紙2の先端側を揃えるはね板、7は二吸5で送り出された枚葉紙2を次工程に送り出すフィーディングローラ、8は枚葉紙2をフィーディングローラ7に押し付ける咬えコロ、9は、一吸3と対応する紙端面に配置され、紙端面に空気を吹き込み、さばくためのさばき、11は主原動機である。

0016

一吸3、吹足4、二吸5、はね板6、咬えコロ8には、それぞれそれらを機械的に移動させるためのカム、リンク等を利用した駆動機構、すなわち、一吸用駆動機構13、吹足用駆動機構14、二吸用駆動機構15、はね板用駆動機構16、咬えコロ用駆動機構18が連結されている。これらの各駆動機構13、14、15、16、18は、回転速度及び位相を制御可能なモータ20に機械的に連結されており、同期駆動される構成となっている。

0017

一方、一吸3、吹足4、二吸5、さばき9にはそれぞれ、真空や空気供給を制御する給排弁、すなわち一吸用給排弁23、吹足用給排弁24、二吸用給排弁25、さばき用給排弁29が連結されている。これらの給排弁23、24、25、29は、主原動機11に機械的に連結され、同期駆動される構成となっている。また、フィーディングローラ7も主原動機11で駆動されるように連結されている。なお、図面に示す各駆動機構の構成、モータ20への連結経路、各給排弁の主電動機11への連結経路は、理解を容易にするため簡略化して示したものであり、この構成に限定されるものではない。

0018

図2は上記実施例の駆動系及び制御系を概略的に示すブロック図である。主原動機11は、給紙装置の下流に配置している印刷・加工部、給紙装置の給排弁等に機械的に連結され、これらを同期駆動する構成となっている。一方、給紙装置の駆動機構を駆動するモータ20には制御装置21が接続されており、その制御装置21には、印刷・加工部から速度、位相信号が入力されている。制御装置21は、モータ20を印刷・加工部からの速度、位相信号に基づいて制御するためのものであり、主原動機11による駆動速度にかかわりなく、モータ20によって駆動される給紙装置の駆動機構が、印刷・加工部と同期駆動されている給排弁に対して同一周期で駆動されるが、位相は駆動速度に応じて変化させるよう、モータ20を制御する構成となっている。ここで、モータ20による駆動機構の駆動速度(1サイクルの周期)と、駆動機構の給排弁に対する位相との関係は、あらかじめ実験等によって得た良好な給紙条件から求められ、制御装置21に入力されている。なお、モータ20を制御する基準となる速度、位相信号は、印刷・加工部から取る場合に限らず、給排弁を駆動するための機構(例えば、主原動機からのラインシャフト等)から取ってもよい。

0019

次に、上記構成の実施例による給紙動作を説明する。主原動機11は下流の印刷・加工部を駆動すると共に、それに同期して、給紙装置の各給排弁23、24、25、29を所定のタイミングで開閉させる。一方、モータ20は、印刷・加工部に同期して且つ所定の位相で各駆動機構13、14、15、16、18を機械的に駆動する。これにより、各給排弁及び駆動機構が同一周期で作動し、図10図11で説明したのと同様に給紙動作が行われる。

0020

ここで、各給排弁の作動タイミング(位相)に対する各駆動機構の作動タイミング(位相)は駆動速度に応じて定められている。図3は、この実施例における各部品の機械的な動作タイミング及び流体的な動作タイミングを示す位相図である。図3において、実線で示す動作曲線は、図11に示す従来例と同一速度(以下第一速度という)での動作を示すものであり、その速度で良好な給紙を行うことができるタイミングとなっている。

0021

この給紙装置において、給紙速度を上昇させ、第二速度とすると、一吸用給排弁23が開いた後一吸3が枚葉紙を吸引保持する動作が破線で示すように、位相上でaだけ遅れ、の位置となる。この位相遅れaは、給紙速度が上昇して1サイクルの周期が短くなったにもかかわらず、一吸用給排弁23が開いた後一吸3が枚葉紙を吸引保持するまでの時間は給紙速度にかかわらずほぼ一定であるため、生じたものである。もし、一吸3が第一速度の場合と同様に、実線で示すタイミングで上昇を開始すると、枚葉紙を吸引しないまま上昇してしまい、給紙ミスを生じてしまう。

0022

しかしながら、本実施例では、給紙速度を上昇させた際、その速度上昇に応じてモータ20の速度が上昇すると共に位相が予め定めた量b(通常、一吸の位相遅れaにほぼ等しく設定されている)だけ遅れ、一吸、吹足、二吸、はね板、咬えコロ等の移動動作が破線で示すように、位相bだけ遅れることとなる。従って、一吸上昇開始が第一速度の場合に比べて位相bだけ遅れ、の位置となり、支障なく枚葉紙を吸引保持して持ち上げることができる。

0023

一吸3が枚葉紙を吸引保持して上昇した後、吹足4が下降してその下の枚葉紙を押さえるが、吹足4の下降タイミングも一吸3の上昇タイミングの遅れと同様に位相bだけ遅れ、位置となる。このため、吹足4は、一吸3で持ち上げられる枚葉紙に干渉することなく、良好に下の枚葉紙を押さえることができる。一方、吹足用給排弁24は第一速度の場合と同一位相で開閉するが、吹足4からの空気吹き出しは、位相上でcだけ遅れる。この位相遅れcと吹足4の降下の位相遅れbとは必ずしも同じではないが、吹足4からの空気吹き出しは多少タイミングが狂っても、給紙ミスにつながらないので、特に問題とはならない。

0024

二吸用給排弁25の開閉タイミングは第一速度の場合と同じであるが、一吸3の場合と同様に二吸5が枚葉紙を吸引保持するタイミングは位相上でdだけ遅れ、位置となる。一方、二吸5による紙送り開始も位相bだけ遅れ、位置となる。二吸5の吸引保持の動作遅れdは、一吸における動作遅れaとほぼ等しいため、二吸5による紙送り開始を位相bだけ遅らせることにより、二吸5が枚葉紙を確実に吸引保持した後、紙送りを開始することとなる。かくして、給紙ミスを生じることがない。

0025

二吸5による紙送りのタイミングが位相bだけ遅れるが、それに応じてはね板6の倒れ開始、咬えコロ8の上昇開始もそれぞれ位相bだけ遅れ、また、はね板6の戻り完了、咬えコロ8の下降終了も位相bだけ遅れる。これにより、支障なく枚葉紙の送り出しが行われる。

0026

枚葉紙を排出した後、吹足4の上昇及び一吸3の降下も位相bだけ遅れる。一方、さばき用給排弁の開閉は第一速度の場合と同一のタイミングで行われ、従ってさばき9による空気吹き出しは若干の動作遅れeがあるとしても、吹足4の上昇開始及び一吸3の降下に対しては位相上、若干早まることとなる。しかし、さばき9によるさばき動作のタイミングは給紙不良にあまり関係ないため、何ら支障はない。

0027

以上のようにして、給紙速度を第二速度に上昇させ、一吸3、二吸5の吸引保持動作に位相上の遅れが生じた際には、モータ20の位相が遅れることにより、一吸3、二吸5の機械的な移動の位相を遅らせることができ、一吸3、二吸5での枚葉紙の吸引保持が確実となり、給紙速度によらず、常に安定した給紙を行うことができる。

0028

なお、上記実施例では、給紙装置の各部品を機械的に移動させる駆動機構13、14、15、16、18を位相制御可能なモータ20で駆動し、給排弁23、24、25、29を主原動機11で駆動する構成としているが、本発明はこの構成に限らず、駆動機構13、14、15、16、18を主原動機11で駆動し、給排弁23、24、25、29を位相制御可能なモータで駆動する構成としても良い。その場合には、駆動速度の上昇に応じて給排弁の位相を、駆動機構の位相に対して早めるように制御することとなる。

0029

更に、図4に示すように、給紙装置の各部品を機械的に移動させる駆動機構13、14、15、16、18を位相制御可能なモータ20で駆動し、且つ、給排弁23、24、25、29を別の位相制御可能なモータ30で駆動する構成としてもよい。この場合には、図5に示すように、モータ20、30にそれぞれ、制御装置21、31を接続し、印刷・加工部からの速度、位相信号を入力して、各モータ20、30の駆動速度及び位相制御する構成とする。この構成の場合には、駆動機構と給排弁との位相を、駆動速度に応じて調整することができるのみならず、これらの位相を印刷・加工部に対しても調整可能であり、一層精密に給紙不良を防止できる。

0030

更に、上記実施例では、全部の駆動機構13、14、15、16、18の駆動源を共通とし、また、全部の給排弁23、24、25、29の駆動源を共通としているが、これらの駆動源を更に分割することも可能である。図6はその場合の1例を示すもので、駆動機構13、14を一つの位相制御可能なモータ20aで駆動し、他の駆動機構15、16、18を別の位相制御可能なモータ20bで駆動し、各モータ20a、20bを主原動機11に対してそれぞれ、同期回転させながら位相を制御する構成としたものである。この構成とすると、一吸3の移動に関する位相と二吸5の移動に関する位相とを別個に制御できるので、一層精密な位相制御ができ、給紙不良を防止できる。また、図7に示すように、給排弁23、24、25、29を更に別の位相制御可能なモータ30で駆動する構成としてもよい。更には、一吸用給排弁23と二吸用給排弁25を別の位相制御可能なモータで駆動する構成とすることもできる。また、吹足用給排弁24及びさばき用給排弁29は、必ずしも一吸用給排弁23及び/又は二吸用給排弁25と共通な駆動源で駆動する必要はなく、駆動機構13、14、15、16、18側の駆動源に機械的に連結して駆動する構成としてもよい。

0031

更に、上記実施例では、位相制御可能なモータ20、20a、20b、30等によって位相制御をする場合、そのモータは給紙装置の1サイクル中において、位相を所定量だけずらすものとして説明している。例えば、図3において、駆動速度を第二速度に上昇させた場合、モータ20の位相制御により、そのモータ20で駆動される全ての部品が所定の位相量bだけ遅れるようになっている。しかしながら、本発明はこの場合に限らず、1サイクル中においてもモータ20の回転速度を変化させ、1サイクル中における各部品の動作開始、終了等の位相の変化量を変えるように構成することも可能である。例えば、図3において、第二速度になった時には、一吸3の上昇開始は位相bだけ遅らせるが、その後モータ20の回転速度を増加させることにより、一吸の下降位相を早め、実線で示す第一速度の場合と一致するように制御することもできる。このような位相制御を行うと、制御装置の構成は複雑となるが、更に精密な位相制御が可能となり、給紙不良を一層確実に防止できる。

0032

なお、以上の実施例は吹足4が紙押えを兼ねたものを示したが、本発明はこの場合に限らず、吹足4とは別個の紙押えを用いた給紙装置に適用可能であることは言うまでもない。

発明の効果

0033

以上の説明から明らかなように、本発明の給紙装置は、一吸及び二吸を移動させる駆動機構と、一吸及び二吸に真空を供給する給排弁とを別の駆動源で駆動し、少なくとも一方の駆動源を位相制御可能なモータとし、そのモータの位相を駆動速度に応じて変化させる構成としたことにより、給紙速度に関係なく、一吸及び二吸による枚葉紙の吸引保持と、一吸及び二吸の移動とのタイミングを最適な状態に保つことができ、給紙速度によらず、安定した給紙が可能となり、損紙の低減、生産性の向上を図ることができるという効果を有している。

図面の簡単な説明

0034

図1本発明の一実施例による給紙装置の概略構成図
図2その実施例のブロック図
図3その実施例による動作を説明する位相図
図4本発明の他の実施例による給紙装置の概略構成図
図5図4の実施例のブロック図
図6本発明の更に他の実施例による給紙装置の概略構成図
図7本発明の更に他の実施例による給紙装置の概略構成図
図8従来の給紙装置の主要部品の配列を示す概略斜視図
図9従来の給紙装置のブロック図
図10(a)、(b)、(c)、(d)は従来の給紙装置による給紙動作を説明する概略側面図
図11従来の給紙装置による動作を説明する位相図

--

0035

1集積体
2枚葉紙
3 一吸
4 吹足
5 二吸
6はね板
7フィーディングローラ
8 咬えコロ
9 さばき
11主原動機
13 一吸用駆動機構
14 吹足用駆動機構
15 二吸用駆動機構
16 はね板用駆動機構
18 咬えコロ用駆動機構
20、20a、20b、30モータ
23 一吸用給排弁
24 吹足用給排弁
25 二吸用給排弁
29 さばき用給排弁

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