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技術 タキキニン拮抗体の医学的新規用途

出願人 グラクソ、グループ、リミテッド
発明者 ラッセル、マイケル、ハガンキース、トーマス、バンスアラン、ネイラーマーク、ラドローアンドルー、ブライアン、マッケルロイアンドルー、リチャード、ホィッティントンバリー、アントニー、クームバー
出願日 1992年9月18日 (27年7ヶ月経過) 出願番号 1992-275091
公開日 1994年4月19日 (26年0ヶ月経過) 公開番号 1994-107563
状態 特許登録済
技術分野 窒素含有縮合複素環(3) その他のN系縮合複素環1 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード P物質 放出器 特許明細書中 オキシム化剤 よう症 液状薬剤 エオジン好性 繊維組織
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この項目の情報は公開日時点(1994年4月19日)のものです。
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目的

P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体の嘔吐治療剤を提供する。

構成

下記式(I)

(式中、Rは下記式

又は2−ピリジニルまたは2−ピリジニル−N−オキシド、R1はハロゲン原子アルキル基アルコキシ基トリフルオロメチル基またはS(0)nアルキル基、R2およびR3は、水素、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、トリフルオロメチル基またはシアノ基、nは0,1または2を表す。)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩又は溶媒和物。当該化合物含有嘔吐治療剤。

概要

背景

概要

P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体の嘔吐治療剤を提供する。

下記式(I)

(式中、Rは下記式

又は2−ピリジニルまたは2−ピリジニル−N−オキシド、R1はハロゲン原子アルキル基アルコキシ基トリフルオロメチル基またはS(0)nアルキル基、R2およびR3は、水素、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、トリフルオロメチル基またはシアノ基、nは0,1または2を表す。)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩又は溶媒和物。当該化合物含有嘔吐治療剤。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体を有効成分としてなる、嘔吐治療剤

請求項2

タキキニン拮抗体がNK1受容体拮抗体である、請求項1に記載の治療剤。

請求項3

嘔吐が、癌化学治療剤、放射線宿酔放射線療法毒物毒素妊娠前庭障害、術後症、胃腸障害胃腸運動低下、内臓痛偏頭痛頭蓋間圧上昇、頭蓋間圧下降またはオピオイド鎮痛薬により惹起されるものである、請求項1または2に記載の治療剤。

請求項4

嘔吐が癌化学治療剤により惹起されるものである、請求項3に記載の治療剤。

請求項5

請求項6

嘔吐がシスプラチンにより惹起されるものである、請求項5に記載の治療剤。

請求項7

嘔吐がシクロフォスファミドにより惹起されるものである請求項5に記載の治療剤。

請求項8

嘔吐がモルヒネ、吐根または硫酸銅により惹起されるものである、請求項1〜3のいずれかに記載の治療剤。

請求項9

タキキニン拮抗体が式A、B、C、D、E、F、G、HまたはV’で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜8のいずれか一項記載の治療剤。

請求項10

タキキニン拮抗体が式Wで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜8のいずれか一項記載の治療剤。

請求項11

タキキニン拮抗体が(2S,3S)−3−(2−メトキシベンジルアミノ)−2−フェニルピペリジン、またはその薬学的に許容される酸付加塩である、請求項10に記載の治療剤。

請求項12

式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物

請求項

ID=000004HE=025 WI=053 LX=0335 LY=2400(ここで、RはA環

請求項

ID=000005HE=025 WI=021 LX=1395 LY=0300または2−ピリジニルまたは2−ピリジニル−N−オキシドを表し、R1 はハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基トリフルオロメチル基およびS(0)n C1-4 アルキル基から選ばれるものであり、R2 およびR3 は、同一でも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4 アルコキシ基、トリフルオロメチル基およびシアノ基からそれぞれ独立して選ばれるものであり、nは0、1または2を表す。)

請求項13

治療に用いられる、請求項12に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物。

請求項14

嘔吐の治療に用いられる、請求項12に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物。

請求項15

癌化学治療剤、放射線宿酔、放射線療法、毒物、毒素、妊娠、前庭障害、術後症、胃腸障害、胃腸運動低下、内臓痛、偏頭痛、頭蓋間圧上昇、頭蓋間圧下降またはオピオイド鎮痛薬により惹起される嘔吐の治療用の、請求項14に記載の式(I)で表される化合物。

請求項16

請求項12に記載の式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物を有効成分として含有してなる、嘔吐治療剤。

請求項17

請求項12に記載の式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物を、薬学的に許容されるキャリアーと共に含有してなる、医薬組成物

試験化合物(±)シス−3−(2−メトキシベンジルアミノ)−2−フェニルピペリジン制吐作用を、シスプラチンによりフェレット惹起される嘔吐を抑制する能力により示した。この嘔吐のモデルでは、シスプラチン(200mg/m2 i.p.)を投与してから約1時間後にむかつきと嘔吐が起きた。シスプラチンに反応して最初にむかつきが生じた時に試験化合物を投与した(例えば、i.p.、p.o.、i.v.、s.c.、i.c.v.)。また嘔吐に対する試験化合物の効果は、適当な対照物質(例えば水)との比較により決定した。試験化合物は、その投与量を3mg/kgi.p.としたときに制吐作用を示した。上記の試験化合物(3mg/kgi.p.)は、嘔吐の原因物質であるシクロフォスファミド(200mg/kgi.p.)、モルヒネ(0.5mg/kgs.c)、吐根(2mg/kgp.o)および硫酸銅を同時に投与した場合にも、制吐作用を示した。試験化合物シス−3−(2−メトキシベンジルアミノ)−2−フェニルピペリジンの(2S,3S)鏡像異性体は、投与量を3mg/kgi.p.としたときに、シスプラチンによりフェレットに惹起された嘔吐を抑制した。上記試験化合物の(2R,3R)鏡像異性体は、NK1受容体拮抗体としては(2S,3S)鏡像異性体に比べて1/1000の効力しかなく、上記の嘔吐試験では不活性であった。式(I)で表される化合物エキソ,エキソ)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(2−メトキシフェニルメチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン(実施例1)も、投与量を5mg/kgi.p.としたときに、シスプラチンによりフェレットに惹起された嘔吐を抑制した。試験化合物N−〔N1 −〔L−ピログルタミル−L−アラニル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−アスパラギニル−L−リシル−L−フェニルアラニル−L−チロシル〕−4−メチル−1−オキソ−2S−(6−オキソ−5S−1,7−ジアザスピロ〔4.4〕ノナン−7−イルペンチル〕−L−トリプトファナミドもまた投与量10μgi.c.v.のシスプラチンによりフェレットに惹起される嘔吐を抑制した。上記のインビボ実験の間、タキキニン拮抗体化合物の投与による明らかな副作用または中毒効果はみられなかった。

0001

〔発明の背景
産業上の利用分野
本発明は、P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体の、嘔吐の治療への使用に関する。また新規タキキニン拮抗体、それらの製造法、それらを含有する医薬組成物、およびそれらの医学的用途についても記載する。

0002

従来の技術
タキキニン拮抗体は、痛み、炎症性疾患アレルギー性疾患中枢神経障害皮膚炎および潰瘍性大腸炎クローン病のような胃腸障害などのさまざまな疾患の治療に有効であることが知られている。

0003

〔発明の具体的説明〕今般、我々は、P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体が嘔吐の治療に有効であることを見出した。

0004

従って、本発明は、第一の態様によれば、P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体の、嘔吐に対する治療への新規使用を提供する。

0005

本発明の別の態様によれば、P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体の、嘔吐の治療用薬剤の製造への使用も提供する。

0006

また別の態様によれば、本発明は、P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体を有効量投与することからなる、嘔吐の症状のあるかまたは嘔吐しやすいヒトを含む哺乳類治療方法を提供する。

0007

ここで治療とは、既に確立した症候の軽減のみならず、その予防をも含むものとする。

0008

P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体には、シスプラチンによりフェレットに惹起される嘔吐がそれら拮抗体の作用により抑制されることからも分かるように、制吐作用があることが見い出された。前記の嘔吐の治療には、悪心吐き気および嘔吐の治療が含まれる。嘔吐には、急性嘔吐遅延嘔吐、および前駆嘔吐が含まれる。P物質拮抗体およびその他のニューロキニン拮抗体を含むタキキニン拮抗体は、嘔吐がどのように惹起されたものであってもその治療に有効である。例えば、嘔吐は、アルキル化剤(例:シクロホスファミドカルムスチンロムスチンクロランブシル)のような癌の化学治療剤ダクチノマイシンドキソルビシンミトマイシン−Cおよびブレオマイシンのような細胞障害抗生物質シタラビンメトトレキセートおよび5−フルオロウラシルのような代謝拮抗薬エトポサイドビンブラスチンおよびビンクリスチンのようなビンカアルカロイド類;シスプラチン、ダカルバジンプロカルバジンおよびヒドロキシウレアのような他の物質;およびこれらの物質の組合わせのような薬剤放射線宿酔;癌の治療などでの胸部腹部に対する放射線照射のような放射線療法毒物胃炎のような代謝障害または感染により生ずる毒素のような毒素;妊娠動揺病のような前庭障害;術後症;胃腸障害;胃腸運動低下;心筋梗塞腹膜炎のような内臓痛偏頭痛頭蓋間圧上昇;高山病のような頭蓋間圧下降;およびモルヒネのようなオピオイド鎮痛剤により引き起こされるものであってよい。

0009

NK1受容体に作用するタキキニン拮抗体が嘔吐の治療に特に有効であることが見出された。

0010

したがって好ましい態様によれば、本発明は、嘔吐の治療におけるNK1受容体拮抗体の使用を提供する。本発明に使用される特定のタキキニン拮抗体は、下記の特許明細書に総括的かつ明確に開示されているものを含む。それらの開示は本明細書の開示の一部とされる;
・EP 0327009;
・WO 91/12266;
・EP 0284942;
・GB 2216529;
・US 4839465;
・WO 91/02745;
・EP 0484719;
・WO 91/18016;
・EP 0482539;
・EP 0446706
特に好ましいタキキニン拮抗体は、下記の特許明細書に開示されているものである。

0011

・EP 0360389、特に
N−〔N1 −〔L−ピログルタミル−L−アラニル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−アスパラギニル−L−リシル−L−フェニルアラニル−L−チロシル〕−4−メチル−1−オキソ−2S−(6−オキソ−5S−1,7−ジアザスピロ〔4.4〕ノナン−7−イル)ペンチル〕−L−トリプトファナミドおよびN−〔N1 −〔L−アルギニル−L−プロリル−L−リシル−L−プロピル−L−グルタミニル−L−グルタミニル−L−フェニルアラニル−L−フェニルアラニル〕−4−メチル−1−オキソ−2S−(6−オキソ−5S−1,7−ジアザスピロ〔4.4〕ノナン−7−イル)−ペンチル〕−L−トリプトファナミドが好ましい。

0012

・WO 90/05525。
・WO 90/05729、すなわち下記の式で表されるキヌクリジン誘導体、およびその薬学的に許容される塩:

0013

・WO 91/18899、すなわち以下の式で表される化合物:

0014

・WO 92/01688、すなわち下記の式で表される化合物:

0015

・WO 92/06079、すなわち下記の式で表される化合物:

0016

・EP 0429366、すなわち(3aR,7aR)および(3aRS,7aRS)の状態にある下記の式で表されるイソインドリン誘導体

0017

・EP 0428434、すなわち下記の式で表される1,4−ジアラルキルピペリジンおよびピペラジン誘導体

0018

・EP 0336230、すなわち下記の式で表される化合物:

0019

・EP 0333174、すなわち下記の式で表される化合物:
R1 −A−D−Trp(R2 )−Phe−R3 P
(ここで、R1 は水素またはアミノ保護基;R2 は水素、アミノ保護基、カルバモイル(低級)アルキルカルボキシ(低級)アルキルまたは保護されたカルボキシ(低級)アルキル;R3 はアル(低級)アルキルまたは下記の式で表される基

0020

・EP 0394989、すなわち下記の式で表される化合物:

0021

・EP 0443132、すなわち下記の式で表される化合物:

0022

・EP 0499313、すなわち下記の式で表される化合物:

0023

・EP 0436334、すなわち下記の式で表される化合物:

0024

上記のうちで本発明において使用するのに最も好ましいタキキニン拮抗体は、WO90/05525、WO90/05729、WO91/18899、WO92/01688、WO92/06079、EPO499313、特にEP0436334に記載されているものである。すなわち、前に定義した式A、B、C、D、E、F、G、H、V’で表される化合物、特に式Wで表される化合物が好ましい。

0025

また以下に定義する式(I)で表される化合物も、本発明において好ましく用いられる。

0026

タキキニン拮抗体はそのまま投与することもできるが、有効成分を医薬製剤とするのが好ましい。適当な医薬製剤は、上記に引用した特許明細書に記載されている。

0027

タキキニン拮抗体は、経口、下、非経口デポーまたは直腸投与用に配合することもできるし、吸入または吹送(いずれも口またはを通しての)による投与に適当な形態とすることもできる。特に経口および非経口製剤が好ましい。

0028

経口投与用には、医薬組成物を結着剤(例えば、あらかじめゼラチン化したトウモロコシ澱粉ポリビニルピロリドンヒドロキシプロピルメチルセルロース)、フィラー(例えば、ラクトース微結晶性セルロース燐酸カルシウム)、滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムタルクシリカ)、崩壊剤(例えば、ジャガイモ澱粉ナトリウムスターチグリコレート)、或いは湿潤剤(例えば、ラウリル燐酸ナトリウム)等のような薬学的に許容される賦形剤を用いて、従来の方法により、錠剤カプセルなどの形態にすることができる。このような錠剤は、当業者により良く知られている方法でコートしてもよい。経口投与用の液状薬剤は、例えば溶液シロップ、懸濁液等の形態をとってもよいし、乾燥させたものを使用前に水または他の適当な溶剤と混ぜ合わせるようにしてもかまわない。このような液状の薬剤は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップセルロース誘導体、水素化した食用脂肪)、乳化剤(例えば、レシチンアラビアゴム)、非水性溶剤(例えば、アーモンドオイル、油性エステルエチルアルコール分留した植物油)、および保存剤(例えば、メチルまたはプロピル−p−ヒドロキシベンゾエートソルビン酸)等の薬学的に許容される添加剤を用いて、従来の方法により製造することができる。これらの製剤は、バッファー塩香味料着色料甘味料等を適宜含んでもよい。

0029

経口投与用の薬剤は、有効な化合物の放出がコントロールできるよう適切に配合される。

0030

舌下投与用とするためには、組成物を従来の方法により錠剤またはロゼンジの形態とすることができる。

0031

タキキニン拮抗体は、巨丸剤注射または連続静脈内注入による非経口投与用に配合することができる。注射用の製剤は単位投与量形態とすることができ、例えば防腐剤と共にアンプルや多投与量容器封入してもよい。このような組成物は油性または水性溶剤の懸濁液、溶液、またはエマルジョンとすることができ、また懸濁剤、安定剤および/または分散剤のような配合剤を含有してもよい。或いは、使用前に、例えば無菌発熱物質を含まない水のような適当な溶剤と混ぜ合わせられるよう、有効成分をパウダー状にしてもよい。

0032

タキキニン拮抗体は、局所投与に適するよう軟膏クリームジェルローションペッサリーエアロゾルまた点滴剤(例えば、目、または鼻への点滴剤)の形態に配合することができる。軟膏およびクリームは、例えば、水性または油性の基剤と適当な増粘剤および/またはゲル化剤とを用いて配合される。目に投与するための軟膏は、滅菌した成分を用いて無菌状態で製造する。

0033

ローションは水性または油性の基剤を用いて配合され、通常一種またはそれ以上の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤または着色剤も含有する。点滴剤は水性または非水性の基剤を用いて配合され、一種またはそれ以上の分散剤、安定化剤、溶解剤または懸濁剤も含有する。これらは防腐剤を含んでもよい。

0034

タキキニン拮抗体は、カカオバターまたはその他のグリセリドのような従来からの座薬基剤を含む、座薬浣腸薬のような直腸投与用の組成物としてもよい。

0035

タキキニン拮抗体はデポー剤としてもよい。このような長期間にわたり作用する製剤は、皮下注入(例えば、皮下や筋肉内)または筋肉注射により投与することができる。このように本発明の化合物は、適当な高分子または疎水性物質(例えば許容されるオイルを用いたエマルジョン)またはイオン交換樹脂と共に配合したり、或いは、除々に溶解する塩のような貧溶誘導体とすることができる。

0036

鼻腔内投与用には、適当に目盛った器具または単位投与器により投与出来るようタキキニン拮抗体を溶液の形態に配合するか、或いは適当な放出器を用いて投与できるよう適当なキャリアーを含む粉末とする。

0037

適当な投与量の範囲は上記の特許明細書中にも記載されている。すなわち制吐剤として用いる場合の本発明の化合物の投与量は、タキキニン拮抗体が有効であると分かっている他の症状に適切な投与量と同じである。但し、患者年齢や症状により投与量を変える必要がある。また適切な投与量は、最終的には担当する医師または獣医の判断に委ねられる。投与量は、投与経路および選択した化合物にも依存する。適当な投与量の範囲は、例えば一日当たり0.1mg/kg体重から約400mg/kg体重である。

0038

タキキニン拮抗体は、所望ならば一種またはそれ以上の他の治療剤と組み合わせて投与することもでき、またいかなる経路での投与にも適するよう従来の方法で配合することができる。適切な投与量は当業者により容易に判断される。例えばタキキニン拮抗体は、メチルプレドニゾロンデキサメタゾンのような全身性抗炎症性コルチコステロイド、或いはオンダンセトロングラニセトロンまたはメトクロラマイドのような5HT3 拮抗体と組み合わせて投与してもよい。

0039

本発明は、また、P物質およびその他のニューロキニンを含むタキキニンに対して効力のある特定の拮抗体である新規化合物に関する。

0040

タキキニン拮抗体に関する技術についてはすでに述べた通りである。例えば、キヌクリジン誘導体に関するWO90/05729、およびEP0436334が参照されてよい。

0041

従って、更に別の態様によれば、本発明は下記の式(I)により表される2,2,1−アザビシクロヘプタン誘導体およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を提供する。

0042

一般式(I)により表される化合物の薬学的に許容される塩で適当なものは、塩酸塩臭化水素酸塩硫酸塩、アルキルまたはアリールスルホネート(例:メタンスルホネート、p−トルエンスルホネート)、リン酸塩酢酸塩クエン酸塩コハク酸塩酒石酸塩フマール酸塩およびマレイン酸塩のような薬学的に許容される有機または無機酸と共に形成される酸付加塩である。

0043

シュウ酸のような他の酸は、それ自身は薬学的には許容されるものではなくとも、式(I)により表される化合物、およびその薬学的に許容される酸付加塩を得る過程における中間体の製造に用いることができる。

0044

溶媒和物は、例えば水和物であってよい。

0045

当業者には容易に判断されることであるが、式(I)の化合物は少なくとも三つのキラル中心(式(I)中*で示した)をもつので、四組の光学異性体(例えば鏡像異性体)およびラセミ混合物のようなそれらの混合物の形態で存在する。

0046

式(I)の化合物は、式(a)および(b)で表されるシス異性体であってもよいし、式(c)および(d)で表されるトランス異性体であってよいし、或いはそれらの混合物であってもよい。

0047

式(a)から(d)で表されるすべての異性体は、二つの鏡像異性体のうちの一つとして、またはラセミ混合物を含むそれらの異性体混合物として存在できる。式(I)の化合物のこのようなすべての異性体、およびラセミ混合物のようなそれらの異性体混合物は本発明の範囲に含まれる。

0048

式(I)の化合物はシス異性体(例えば式(a)および(b)で表されるような)の形であるものが好ましい。

0049

一般式(I)におけるC1-4アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、プロポ−2−イル、ブチルブト−2−イルまたは2−メチルプロポ−2−イルのような直鎖または枝分かれ鎖アルキル基である。C1-4アルコキシ基は、メトキシエトキシプロポキシ、プロポ−2−オキシブトキシ、ブト−2−オキシまたは2−メチルプロポ−2−オキシのような直鎖または枝分かれ鎖アルコキシ基である。

0050

一般式(I)におけるハロゲン原子は、フッ素塩素臭素またはヨウ素原子である。

0051

RがA環を表す場合、このフェニル環の3位、4位、5位または6位のいずれかに(例えば、3位および5位に)R2 およびR3 が結合されていてよい。

0052

式(I)により表される化合物のうち好ましいものは、RがA環を表し、R1がC1-4アルコキシ(例えばメトキシ)基またはS(0)n C1-4アルキル基を表し、好ましくはnが0または1(例えばSOMeまたはSMe)であるものである。R1 がC1-4 アルコキシ(例えばメトキシ)を表すものがより好ましい。

0053

他の好ましい式(I)の化合物は、RがA環を表し、R2 および/またはR3が水素またはハロゲン(例えばフッ素)原子またはシアノ基を表すものである。R2 および/またはR3 が水素またはハロゲン(例えばフッ素)原子を表すものがより好ましい。

0054

また別の好ましい式(I)の化合物は、RがA環を表し、R2 およびR3 のうち一つが水素を表し、もう一つが好ましくはフェニル環の5位にあって、水素原子またはハロゲン(例えばフッ素)原子を表すものである。

0055

更に別の好ましい式(I)の化合物は、RがA環を表し、R1 がC1-4アルコキシ(例えばメトキシ)基またはS(0)n C1-4アルキル基を表し、好ましくはnが0または1(例えばSOMeまたはSMe)であり、R2 およびR3 のうち一つが水素を表し、もう一つが水素原子またはハロゲン(例えばフッ素)原子を表すものである。

0056

本発明の式(I)により表される化合物のうち好ましいものは、(エキソ,エキソ)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン;(エキソ,エキソ)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン;(エンド,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン;(エンド,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン;(エンド,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔2−ピリジルメチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン;(エンド,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(2−メチルチオフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン、およびこれらの化合物の薬学的に許容される塩および溶媒和物である。

0057

式(I)により表される化合物は、試験管中および生物体内におけるP物質およびその他のニューロキニンを含むタキキニンの拮抗体であり、従ってP物質およびその他のニューロキニンを含むタキキニンにより媒介される症状の治療に有効である。

0058

特に式(I)の化合物はNK1受容体拮抗作用をもつ。この作用は、Peptides, 7, 855-864 (1986) に記載されているうさぎの大脳皮質膜を用いるDam, V. およびQuirion, R. の方法により、うさぎの皮質中の 3H−P物質を置き換える能力を試験管中で測定することにより、またTachykinin Antagonists, Hakanson,R. and Sundler, F. (Eds.) Elsevier: Amsterdam, (1985) pp. 305-312 に記載されているBrown, J.R. らの方法によるうさぎの胸郭大動脈の機能の研究により示される。

0059

式(I)の化合物が生体内でP物質拮抗作用を示すことが、例えば、麻酔を施したモルモットにP物質であるメチルエステルにより惹起される気管支収縮が、拮抗体の静脈内投与により拮抗されることがNueropeptides, 19, 127-135 (1991)に記載のHagan らの方法により示されることから分かる。

0060

式(I)の化合物が鎮痛作用をもつことが、例えば、酢酸によりネズミに惹起された腹腔収縮を抑制することがBrit. J. Pharmac. Chemother., 32, 295-310(1968) に記載のCollier らの方法により示されることから分かる。

0061

また式(I)の化合物が抗炎症作用をもつことが、例えば、NK1受容体作用物質であるGR73632と血管拡張剤である神経ペプチドCGRPとを組み合わせて足底投与することにより惹起される足の浮腫を抑制することが、Brit. J.Pharmacol., 102, 360 (1991)に記載のBeresford, I.J.M. らの方法により示されることから分かる。

0062

式(I)の化合物が抗精神病作用をもつことが、例えば、NK1受容体作用物質であるGR73632を大脳心室注射することによりネズミに惹起される運動機能こう進に対する拮抗作用が、Brit. J. Pharmacol., 102, 73 (1991) に記載のElliott, P.J. らの方法により示されることから分かる。

0063

式(I)の化合物が制吐作用をもつことが、例えば、シスプラチンによりフェレットに惹起される嘔吐が、前記の試験方法により抑制されることから分かる。従って、式(I)の化合物は鎮痛剤として有用である。特に、術後の痛みのような外傷による痛み、生理痛、偏頭痛や群発性頭痛のような頭痛、および胃腸の痛みの治療に有効である。

0064

また式(I)の化合物は抗炎症剤として有用である。特に、喘息感冒慢性気管支炎およびリュウマチ性関節炎における炎症;クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸炎および非ステロイド抗炎症薬により惹起された損傷のような胃腸管の炎症;ヘルペス湿疹のような皮膚の炎症;膀胱炎切迫尿失禁のような膀胱の炎症;および目や歯の炎症の治療に有効である。

0065

更に、式(I)の化合物はアレルギー性疾患の治療に有用である。特に蕁麻疹のような皮膚のアレルギー性疾患、および鼻炎のような気道のアレルギー性疾患の治療に有用である。

0066

式(I)の化合物は中枢神経障害の治療にも有効である。特に、精神分裂病そう病痴呆、或いはアルツハイマー病のような他の認識障害のような精神病;不安;ADIS性の痴呆;糖尿病性神経病多発性硬化症鬱病パーキンソン病;および薬剤依存や濫用の治療に有効であり、また筋弛緩剤および鎮痙薬としても作用する。

0067

式(I)の化合物は、前に定義した嘔吐の治療にも有用である。式(I)の化合物は、嘔吐がどのように惹起されたものであっても、その治療に有効である。例えば、嘔吐は前に述べた嘔吐原因物質により惹起されるものであってよい。式(I)の化合物は、炎症性腸炎症候群のような胃腸病;乾せん、掻よう症および日焼けのような皮膚炎;アンギーナ血管性頭痛およびレイノード病のような血管痙攣症;クモ膜下出血まねく脳血管痙攣のような脳貧血硬皮症およびエオジン好性肝蛭症のような繊維組織増殖症および膠原病紅斑性狼そうのような免疫増進または抑制に関係する疾患、および繊維組織炎のようなリューマチ性の疾患;および咳の治療にも有効である。

0068

従って、本発明は治療用、特にヒト用の医薬品に用いられる式(I)で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩および溶媒和物を提供する。本発明の他の態様によれば、P物質およびその他のニューロキニンを含むタキキニンにより媒介される症状の治療用薬剤の製造に使用される式(I)で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩および溶媒和物が提供される。

0069

本発明の更に他の態様によれば、式(I)で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩を有効量投与することからなる、ヒトを含む哺乳類の治療方法、特にP物質およびその他のニューロキニンを含むタキキニンに媒介される症状の治療方法が提供される。

0070

ここで治療とは、既に確立された症候の軽減のみならず、その予防をも含む。式(I)で表される化合物はそのままで投与することもできるが、有効成分を医薬製剤とすることが好ましい。したがって、本発明は、少なくとも一種類の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含み、投与経路に適するように配合された医薬組成物も提供する。このような医薬組成物は、医薬品、特にヒト用の医薬品の使用に採用される形態を取ることが好ましく、一種またはそれ以上の薬学的に許容されるキャリアーまたは賦形剤を用いて従来の方法により配合することができる。

0071

このように式(I)の化合物は、経口、舌下、非経口、局所(目および鼻)、デポーまたは直腸投与用に配合することもできるし、或いは吸入または吹送(口または鼻を通しての)による投与に適するような形態に配合することもできる。適当な医薬組成物は前記の通りである。

0072

式(I)の化合物の適当と考えられる投与量は、一日当たり0.1mg/kg体重から約400mg/kg体重である。但し、患者の年齢や症状により投与量を変える必要がある。また適切な投与量は、最終的には担当する医師または獣医の判断に委ねられる。投与量は投与経路および選択した化合物にも依存する。

0073

式(I)の化合物は、所望ならば、一種またはそれ以上の他の治療剤と共に投与することもでき、またいかなる経路での投与にも適するよう従来の方法で配合することができる。適切な投与量は当業者により容易に判断される。例えば、式(I)の化合物は、メチルプレドニゾロンやデキサメタゾンのような全身性抗炎症性コルチコステロイド、或いはオンダンセトロン、グラニセトロンまたはメトクロプラマイドのような5HT3拮抗体と共に投与してもよい。

0074

式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩および溶媒和物は、以下に概略を記した一般的な方法により得ることができる。以下の記述において特にことわりのない限り、基R1 およびR3 は、式(I)の化合物についての前記の定義の通りである。

0075

第一の一般的方法(A)によれば、式(I)の化合物は、式(II)で表される化合物:

0076

濃縮反応は、アルコール(例:メタノール)、芳香族炭化水素(例:ベンゼントルエンキシレン)または塩素化炭化水素(例:ジクロロメタンジクロロエタン)のような適当な溶媒中で、室温から反応混合物還流温度温度範囲内でおこなうのが便利である。またこの反応は、触媒量のp−トルエンスルホン酸のような適当な酸性還元剤および/またはモレキュラーシーブのような脱水剤の存在下でおこなうのが好ましい。

0077

還元反応は、アセトニトリルジメチルホルムアミド;ベンゼン;ジエチルエーテルテトラヒドロフランジオキサンおよび1,2−ジメトキシエタンのようなエーテル類;およびエタノールのようなアルコール類などの適当な溶媒中で、0℃から反応混合物の還流温度の温度範囲内でおこなうのが便利である。方法(A)は、シアノボハイドライドナトリウムの存在下で濃縮反応をおこなう場合には、中間体イミンを形成することなしに一つのステップとすることができる。従ってこの場合には還元をおこなう必要がない。

0078

他の一般的な方法(B)によれば、式(I)の化合物は、式(IV)で表される化合物:

0079

方法(B)は、方法(A)に記したような一つのステップとすることもできる。

0080

式(II)の化合物は、式(VI)で表される化合物:

0081

式(VI)の化合物は、式(VII)で表される化合物:

0082

式(VII)のケトンは公知である(L J Street et al., J. Med. Chem., 1990, 33, 2690) 。式(IV)のアミンは、シアノボロハイドライドナトリウムの存在下、式(II)のケトンを酢酸アンモニウムにより還元的アミノ化することにより得られる。或いは、式(II)のケトンを塩酸ヒドロキシルアミンのような適当なオキシム化剤と反応させて対応するオキシムを生成し、次にこのオキシムを水素化リチウムアルミニウムのような適当な還元剤を用いて還元するか、または例えばパラジウムを触媒として用いて触媒水素化することにより式(IV)のアミンを得ることができる。

0083

式(IV)のアミンは、式(VIII)で表されるN−ベンジル類似体

0084

式(VIII)の化合物は、式(II)のケトンを上記の方法(A)と同じ条件下でNH2 −CH2 Ar(Arは上記と同じ)と反応させることにより得られる。

0085

式(II)、(IV)、(VI)および(VIII)で表される中間体は新規化合物であり、従ってそれらは本発明の別の特徴となる。

0086

式(I)の化合物を例えば薬学的に許容される塩として単離する必要がある場合は、遊離塩基の状態にある式(I)の化合物を、アルコール(例:エタノール、メタノール)、エステル(例:エチルエステル)またはエーテル(例:テトラヒドロフラン)のような適当な溶媒中で、適切な量の適当な酸と反応させればよい。

0087

薬学的に許容される塩は、他の薬学的に許容される塩を含む式(I)の化合物の他の塩からも従来の方法により得ることができる。

0088

式(I)の化合物は、適切な溶媒から結晶化するか、または溶媒を蒸発させて対応する溶媒和物を生成することにより、溶媒分子会合させて容易に単離することができる。

0089

一般式(I)で表される化合物の特定な鏡像異性体が必要な場合、この異性体は例えば、式(I)の化合物の対応する鏡像異性体の混合物を従来の方法に従って分割することにより得ることができる。

0090

例えば、適切な光学的に活性な酸と一般式(I)の化合物の鏡像異性体混合物を用いて塩を形成することができる。得られる異性体塩の混合物を、例えば分別結晶により分離してジアステレオマー塩とし、この塩を所望の遊離塩基に転化することによって一般式(I)の化合物の所望の鏡像異性体を単離できる。或いは、一般式(I)の化合物の鏡像異性体は、本明細書中に記載されている一般的方法のいずれかにより、適当な光学的に活性な中間体から合成することもできる。

0091

一般式(I)の化合物の特定のジアステレオマーは、従来の方法、例えば、適当な不斉出発物質を用いて、本明細書中に記載されている一般的な方法のいずれかにより合成するか、または一般式(I)の化合物の異性体混合物を転化して塩のような適当なジアステレオマー誘導体とし、それをクロマトグラフィーまたは分別結晶のような従来の方法により分離することにより得ることができる。或いは、誘導体とすることなしにジアステレオマーを分離することもできる。

0092

標準的な分割方法は、「炭素化合物立体化学」("Stereochemistry of Carbon Compounds" by E.L. Eliel (McGraw Hill, 1962))や「分割剤一覧」("Tablesof Resolving Agents" by S.H. Wilen) 等に記載されている。上記のさまざまな一般的な方法は、必要とする化合物を順をおって生成する途中のいずれかの段階で所望の基を導入するのに役立つ。またこれらの一般的な方法は、このような多段階プロセスにおいて、さまざまに組み合わせることができる。勿論、多段階プロセスにおける反応の順序は、反応条件最終生成物分子中に存在させたい基に影響しないように決めることができる。

0093

〔実施例〕本発明を、以下の「中間体」および「実施例」により更に詳しく説明する。但し本発明はこれらの「中間体」および「実施例」に限定されるものではない。温度の単位はすべて「℃」である。薄層クロマトグラフィー(t.l.c.)にはシリカを、フラッシュカラムクロマトグラフィーFCC)にはシリカ(Merck9385)を、またショートパスクロマトグラフィー(SPC)にはシリカ(Merck7729)を用いた。また以下の略語を用いた。エーテル:ジエチルエーテル;系A:酢酸エチル/メタノール/アンモニア;系B:石油エーテル/酢酸エチル/メタノール/アンモニア。

0094

中間体1
2−(フェニルメチレン)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン
1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(2.65g)、ベンズアルデヒド(3.64ml)および水酸化ナトリウム(1.15g)とからなる混合物をエタノール(25ml)中に入れ、還流下40分間加熱した。冷却後、真空中で溶媒を除去し、残差をジクロロメタン(300ml)と水(300ml)とに分配した。水性層はジクロロメタン(2x300ml)で更に抽出した。有機性抽出物を合わせて食塩水(100ml)で溶媒層洗浄をおこない、乾燥させた後真空中で濃縮してオレンジ色の油状物(5.84g)を得た。この油状物をFCCにかけ、ガソリン/酢酸エチル(6:1から3:1)を用いて勾配溶離して精製し、標題の化合物を黄色の固体(3.80g)として得た。
m.p.61−63°。
TLC(ガソリン/酢酸エチル、3:1)Rf0.39

0095

中間体2
(エンド)−2−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(I)および(エキソ)−2−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(II)
臭化フェニルマグネシウム(テトラヒドロフラン1M溶液、37.84ml)を、チオフェノキシド銅(657mg)を乾燥テトラヒドロフラン(50ml)に懸濁させた懸濁液を氷浴中で冷却したものに滴下した。この混合物を10分間攪拌した後、2−(フェニルメチレン)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(3.77g)の乾燥テトラヒドロフラン(50ml)溶液を少しずつ加え、2時間かけて室温に温めた。これに飽和塩アンモニウム(50ml)をゆっくり加え、20分間攪拌して反応させた。次に、飽和塩化アンモニウム(50ml)とエーテル(150ml)とを加え、エーテル層を分離した。水性層をエーテル(2x150ml)で更に抽出した。また有機性抽出物を合わせて食塩水(2x50ml)で溶媒層洗浄をおこない、乾燥させた後真空中で濃縮してオレンジ色の油状物(7.36g)を得た。この油状物をFCCにかけ、系B(30:70:0.5:0.1)と系A(100:0.5:0.1)で溶離して精製し、異性体Iを白色の固体(2.38g)として、また異性体IIを薄黄色の固体(752mg)として得た。
TLC(系A、100:2:0.1)
Rf 0.30 異性体I
Rf 0.61 異性体II

0096

実施例1
(エキソ,エキソ)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン
(エキソ)−2−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(50mg)の乾燥トルエン(15ml)溶液に、2−メトキシベンジルアミン(0.035ml)およびパラトルエンスルホン酸(10mg)を添加した。この混合物をディーン−ストーク水分離器中で還流させながら22時間加熱した。真空中で溶媒を除去し、残差を乾燥テトラヒドロフラン(15ml)に溶解した。9−ボラビシクロノナンのテトラヒドロフラン溶液(0.5M、0.72ml)を加え、窒素ガス気流中で5時間攪拌した。9−ボラビシクロノナン溶液(0.72ml)を更に加え、20時間攪拌を続けた。2Nの水酸化ナトリウム溶液(10ml)を加えて40分間攪拌した後、有機溶媒を真空中で除去し、残差を酢酸エチル(3x25ml)で抽出した。有機性抽出物を合わせて食塩水(10ml)で溶媒層洗浄をこない、乾燥させた後真空中で濃縮して黄色の油状物(242mg)を得た。この油状物をSPCにかけ、系A(100:4:0.5)で溶離して精製し、標題の化合物を薄黄色の固体(35mg)として得た。m.p.142−144°
TLC(系A、100:10:0.5)Rf0.38

0097

実施例2
(エンド,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン塩酸塩
(エンド)−2−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(500mg)の乾燥ジクロロメタン(50ml)溶液に、2−メトキシベンジルアミン(2.7mmol)および活性化した4Aモレキュラーシーブを添加した。この反応混合物を窒素中、室温で21時間攪拌した。パラトルエンスルホン酸(50mg)を添加して4時間攪拌を続けた後、エタノール(50ml)を、次にホウ水素化ナトリウム(341mg)を加えた。反応混合物を48時間攪拌したあと濾過し、濾液に水(5ml)を加えた。真空中で有機溶媒を除去し、残差に水(300ml)を加えてジクロロメタン(3x200ml)で抽出した。有機性抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させた後真空中で溶媒を除去して黄色の固体(1.0g)を得た。この固体をSPCにかけ、系A(100:10:0.5)で溶離して精製し、白色の泡状物(112mg)を得た。これを塩酸塩に転化して、標題の化合物を白色の固体(13.2mg)として得た。m.p.174−176°
TLC(系A、100:10:0.5)Rf0.28

0098

実施例3
(エキソ,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン二塩酸塩
(エキソ,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(500mg)、4−トルエンスルホン酸(70.0mg)および5−フルオロ−2−メトキシベンジルアミン(420mg)からなる混合物を無水トルエン(20ml)中に入れ、ディーン−ストーク水分離器中で攪拌下還流させながら18時間加熱した。室温に冷却しながら真空中で溶媒を蒸発させ、残差を無水テトラヒドロフラン(7ml)に溶解して0°に冷却した。9−ボラビシクロノナンのテトラヒドロフラン溶液(0.5M、7.2ml)を加えて室温で48時間攪拌を続けた。真空中で溶媒を蒸発させ、残差を2Mの水酸化ナトリウム水溶液(30ml)で希釈し、酢酸エチル(3x20ml)で抽出した。有機性抽出物を合わせて食塩水(1x10ml)で洗浄し、乾燥させた後真空中で濃縮して黄色の油状物を得た。この油状物をシリカ(MerckHF254)を用いたカラムクロマトグラフィーにかけ、酢酸エチルとメタノール(NH3 を5%含有)との混合液(95:5)で溶離して精製し、二つの分画を得た。これらの分画をエーテル性塩化水素で処理して標題の化合物(160mg)を白色の固体として得た。m.p.162−164°
TLC(5%メタノール/アンモニア:酢酸エチル、5:95)Rf0.2(5)
同様にして次の化合物を得た。

0099

実施例4
(エキソ,エキソ)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン二塩酸塩
標題の化合物(100mg)を白色の固体として得た。m.p.168−170°
TLC(5%メタノール/アンモニア:酢酸エチル、5:95)Rf0.2(0)

0100

実施例5
(エンド,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔2−ピリジルメチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン塩酸塩
(エンド)−2−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(250mg)と2−アミノメチルピリジン(102μl)とをジクロロエタン(20ml)に溶解して得た溶液に、トリアセトキシボロハイドライドナトリウム(286mg)を、次に酢酸(57μl)を加えて48時間攪拌して反応させた。この反応混合物をジクロロメタン(30ml)で希釈してから、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2x50ml)、水(50ml)および食塩水(50ml)で順に洗浄した。有機溶液を乾燥させた後、蒸発乾燥させてガム状物質を得た。これをFCCにかけ、系A(75:25:1)で溶離してガム状物質(170mg)を得た。これをメタノール性塩酸で処理して塩酸塩とし、標題の化合物(196mg)を白色の固体として得た。
m.p.170−172°(分解)
t.l.c.(系A、75:25:1)Rf0.34

0101

実施例6
(エンド,エンド)−2−(ジフェニルメチル)−N−〔(2−メチルチオフェニル)メチル〕−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−アミン塩酸塩
(エンド)−2−(ジフェニルメチル)−1−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−3−オン(100mg)、2−メチルチオベンジルアミン(83mg)、パラトルエンスルホン酸(205mg)および4Aモレキュラーシーブ(2g)からなる混合物をメタノール(10ml)中に入れて3時間攪拌した。これにシアノボロハイドライドナトリウム(113mg)を加えて48時間攪拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮して乾燥させた。残差を酢酸エチル(50ml)と飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)とに分配し、有機層を水(2x50ml)および食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させた後真空中で濃縮して黄色の油状物を得た。これをFCCにかけ、系A(100:10:0.5)で溶離してガム状物質(39mg)を得た。これをメタノール性塩酸で処理して塩酸塩とし、標題の化合物(44mg)を薄黄色の固体として得た。
m.p.168−170°(分解)
t.l.c.(系A、100:10:1)Rf0.58

0102

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