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技術 着香方法及び発香繊維製品

出願人 株式会社松井色素化学工業所
発明者 鎌田和容末福正三星川隆一
出願日 1992年8月20日 (28年3ヶ月経過) 出願番号 1992-245685
公開日 1994年4月5日 (26年7ヶ月経過) 公開番号 1994-093570
状態 未査定
技術分野 繊維製品への有機化合物の付着処理 繊維製品の化学的、物理的処理
主要キーワード 消費段階 アルキルアンモニウム塩化合物 エポキシ樹脂皮膜 可逆変色性 ポリウレタン皮膜 ポリアミド皮膜 変色性色素 感温変色性色素
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目的

香料内包マイクロカプセル繊維製品に強固に而も多量に固着させ、使用により長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセル破壊して適度な香気を発する。

構成

繊維製品に対し、窒素カチオン化合物含有液状体カチオン化処理を行う工程と、高分子化合物からなるマイクロカプセル中に少なくとも香料を内包してなる香料内包マイクロカプセルを前記繊維製品に固着させるために、カチオン化処理された繊維製品に対し、香料内包マイクロカプセルが分散したカプセル分散液状体でカプセル固着処理を行う工程とを有してなる。

概要

背景

概要

香料内包マイクロカプセル繊維製品に強固に而も多量に固着させ、使用により長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセル破壊して適度な香気を発する。

繊維製品に対し、窒素カチオン化合物含有液状体カチオン化処理を行う工程と、高分子化合物からなるマイクロカプセル中に少なくとも香料を内包してなる香料内包マイクロカプセルを前記繊維製品に固着させるために、カチオン化処理された繊維製品に対し、香料内包マイクロカプセルが分散したカプセル分散液状体でカプセル固着処理を行う工程とを有してなる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
7件

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請求項1

繊維製品に対し、窒素カチオン化合物含有液状体カチオン化処理を行う工程と、高分子化合物からなるマイクロカプセル中に少なくとも香料を内包してなる香料内包マイクロカプセルを前記繊維製品に固着させるために、カチオン化処理された繊維製品に対し、香料内包マイクロカプセルが分散したカプセル分散液状体でカプセル固着処理を行う工程とを有してなる着香方法。

請求項2

香料内包マイクロカプセルの繊維製品に対する固着を強化するために、その繊維製品の風合い及び感触を損なわない量のバインダーで繊維製品に対しバインダー処理を行う工程を有する請求項1記載の着香方法。

請求項3

カプセル分散液状体が分散液であり、その分散液に繊維製品を浸漬した状態でカプセル固着処理を行う請求項1又は請求項2記載の着香方法。

請求項4

カプセル分散液状体が捺染ペーストであり、その捺染ペーストを繊維製品に印捺してカプセル固着処理を行う請求項1又は請求項2記載の着香方法。

請求項5

繊維製品を分散液に浸漬した状態で固着処理した後、その液中にバインダーを加えてバインダー処理を行う請求項2記載の着香方法。

請求項6

カチオン化処理とバインダー処理を実質上同時に行う請求項2記載の着香方法。

請求項7

窒素カチオン化合物含有液状体における窒素カチオン化合物がカチオン性バインダーである請求項6記載の着香方法。

請求項8

窒素カチオン化合物含有液状体が捺染ペーストであり、その捺染ペーストを繊維製品に印捺してカチオン化処理を行う請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6又は請求項7記載の着香方法。

請求項9

繊維製品が予め着色されたものである請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8記載の着香方法。

請求項10

香料内包マイクロカプセルが着色剤により着色されたものである請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8又は請求項9記載の着香方法。

請求項11

カプセル分散液状体が着色剤を含有するものである請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10記載の着香方法。

請求項12

着色剤の少なくとも一部が熱又は光可逆変色性のものである請求項11記載の着香方法。

請求項13

窒素カチオン化合物含有液状体でカチオン化処理された繊維製品に、高分子化合物からなるマイクロカプセル中に少なくとも香料を内包してなる香料内包マイクロカプセルが固着した発香繊維製品。

請求項14

繊維製品の風合い及び感触を損なわない量のバインダーによって処理された請求項13記載の発香繊維製品。

請求項15

繊維製品が着色剤により着色されたものである請求項13又は請求項14記載の発香繊維製品。

請求項16

着色剤の少なくとも一部が熱又は光可逆変色性のものである請求項15記載の発香繊維製品。

請求項17

香料内包マイクロカプセルが着色剤により着色されたものである請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16記載の発香繊維製品。

技術分野

0001

本発明は、繊維製品から香気を発するようにするための着香方法及び発香繊維製品に関する。

0002

繊維製品から香気を発するようにするための手段として、合成樹脂を含有する捺染ペースト中に香料をそのまま混入したものを用いて繊維製品を捺染する手段や、合成樹脂及び香料をそのまま含んでなる分散液を繊維製品にパディングする手段を採ることができる。しかしながら、このような手段によって得られる繊維製品が発する香気は、初期において強烈であるが、揮発して失われる速度が速い。而も、製品保管中に、揮散した香料が他の繊維製品を汚染(移香)してしまうというトラブルや、消費段階における一度の洗濯香気成分の殆ど全てが失われてしまうという欠点があつた。摩擦等の外力によって破壊されるマイクロカプセル中に香料を包含させてなる香料内包マイクロカプセルは、カプセルの破壊により香気を発するものであり、カプセルの破壊前においては、揮発により香気が失われることはほとんどない。

0003

従って、このような香料内包マイクロカプセルを繊維製品に強固に固着させ、その繊維製品の使用により長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセルが破壊するようにすることができれば、長期に亙り比較的コンスタントに適度な香気を発し、保管中の移香の問題がなく、耐洗濯性にも優れた繊維製品が得られる。香料内包マイクロカプセル及び合成樹脂を含んでなる分散液を繊維製品にパディングする手段を採った場合、繊維製品に固着されるマイクロカプセルの量は比較的少ないが、得られる繊維製品の風合いが損なわれる度合いも、比較的小さい。また、特公昭53−47440号公報に開示された方法に準じ、合成樹脂を多量に含有する捺染ペースト中に香料内包マイクロカプセルを混入したものを用いて繊維製品を捺染する手段を採った場合、繊維製品に対し多量のマイクロカプセルを固着させることができるが、得られる繊維製品の風合いが損なわれる度合いも大きい。而も、これらの何れの手段を採っても、長期に亙って比較的コンスタントに十分な香気を発する繊維製品を得ることはできなかった。

0004

本発明は、従来技術に存した上記のような問題点に鑑み行われたものであって、その目的とするところは、香料内包マイクロカプセルを繊維製品に強固に而も多量に固着させ、その繊維製品の使用により長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセルが破壊して適度な香気を発するようにすることができる着香方法及び香料内包マイクロカプセルが強固に而も多量に固着し、その繊維製品の使用により長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセルが破壊して適度な香気を発する発香繊維製品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

上記目的を達成するために、本発明の着香方法は、繊維製品に対し、窒素カチオン化合物含有液状体カチオン化処理を行う工程と、高分子化合物からなるマイクロカプセル中に少なくとも香料を内包してなる香料内包マイクロカプセルを前記繊維製品に固着させるために、カチオン化処理された繊維製品に対し、香料内包マイクロカプセルが分散したカプセル分散液状体でカプセル固着処理を行う工程とを有してなるものとしている。

0006

また本発明の発香繊維製品は、窒素カチオン化合物含有液状体でカチオン化処理された繊維製品に、高分子化合物からなるマイクロカプセル中に少なくとも香料を内包してなる香料内包マイクロカプセルが固着したものとしている。

0007

繊維製品
本発明の繊維製品に用いられる繊維の例としては、木綿等のセルロース繊維羊毛などのタンパク繊維ビスコースレーヨン繊維などの再生繊維アセテート繊維などの半合成繊維ポリアミド繊維ポリエステル繊維アクリル繊維ポリウレタン繊維などの合成繊維等を挙げることができる。

0008

本発明の繊維製品としては、糸、スライバーバラ毛、織物編物、不織布、これらの織物、編物、不織布を用いた被服などの縫製品等を例示することができる。縫製品の具体例としては、Tシャツトレーナージャンパージーンズ下、バッグ帽子等を挙げることができる。本発明の繊維製品は、単一種類の繊維からなるものであることを要しない。例えば、糸は、上記のような繊維から選ばれた1種または2種以上の繊維の混紡糸であってもよく、また織物は、2種以上の糸の交織製品であってもよい。また本発明に利用される繊維製品は、予め染色等により着色されたものであってもよい。

0009

窒素カチオン化合物
本発明の窒素カチオン化合物としては次のようなタイプを例示する事ができる。すなわち、アルキルアンモニウム塩タイプの化合物、ピリジニウム塩タイプの化合物、ジシアンジアミドタイプの化合物、ポリアミンタイプの化合物、ポリカチオンタイプの化合物である。

0010

窒素カチオン化合物の具体例としては次の通りである。アルキルアンモニウム塩タイプ化合物の例としては、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、トリメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、トリメチルラウリルアンモニウムクロライド、ジメチルラウリルアンモニウムクロライド、ラウリルメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ステアリルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、及びアルキルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアルキルアンモニウム塩型カチオン界面活性剤;2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド;並びに特開昭52−155285号公報及び特開昭52−155286号公報に開示されているようなトリアジン環を有するアルキルアンモニウム塩化合物などを挙げることができる。

0011

ピリジニウム塩タイプの化合物の例としては、ラウリルピリジニウムクロライド、及びステアリルアミドメチルピリジニウムクロライドなどのピリジニウム塩型カチオン界面活性剤などを挙げることができる。ジシアンジアミドタイプの化合物の例としては、ジシアンアミドのホルマリン縮合物などを挙げることができる。ポリアミンタイプの化合物の例としては、ポリアルキレンポリアミングアニジン誘導体との縮合物ポリエチレンイミン類、及びポリアミドポリアミン類などを挙げることができる。

0012

ポリカチオンタイプの化合物の例としては、ポリ−4−ビニルピリジン塩酸塩、特開昭54−64186号公報に開示されているようなポリアクリロニトリルポリマーなどの第3級アミンポリマー、特公昭43−243号公報に開示されているようなジメチルアミンエピクロルヒドリン縮重合物、特開昭57−112480号公報に開示されているような2−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー、特開昭55−76177号公報に開示されているようなジメチルジアリルアンモニウムクロライド系ポリマー、特開昭51−112987号公報に開示されているようなポリエピクロルヒドリン−トリメチルアミン反応物、特開昭57−210083号公報に開示されているような1−ビニルイミダゾールの4級化物重合体、特開昭60−9979号公報及び特開昭60−9980号公報に記載されているようなポリアルキレンポリアミン類エポキシ化合物による4級化物のポリマー、特開昭57−47309号公報記載のアクリルアミド及びこれと共重合可能カチオン性単量体共重合物、特開昭63−234007号公報記載の4級アンモニウム塩基を有するカチオン性重合体、特開昭63−284225号公報記載のアミノアルキルアクリルアミド系ポリマーの4級塩などの4級アンモニウム塩タイプのポリマー、特開昭56−128382号公報に開示されている次式モノマー単位からなるポリマー、

0013

0014

次式のモノマー単位からなるポリマー(商品名:シャロールDCシリーズ、第一工業製薬社製)、並びに、

0015

0016

これらの4級アンモニウム塩ポリマーと他のビニル系ポリマーからなる共重合物などを挙げることができる。

0017

そしてこれらの窒素カチオン化合物の中でも、ポリアミンタイプの化合物、ジシアンジアミドタイプの化合物、並びに、ポリカチオンタイプに属する4級アンモニウム塩タイプのポリマー及び4級アンモニウム塩と他のビニル系モノマーとの共重合物が、本発明には特に効果的である。

0018

窒素カチオン化合物含有液状体
窒素カチオン化合物含有液状体としては、窒素カチオン化合物を含有する水溶液及び窒素カチオン化合物を含有する捺染ペースト等を例示することができる。
カチオン化処理
カチオン化処理は、繊維製品の一部又は全部に対し、例えば、窒素カチオン化合物を含有する水溶液に繊維製品を浸漬した状態で行うこともでき、そのような水溶液を繊維製品に霧状に吹きかけて処理することもでき、窒素カチオン化合物を含有する捺染ペーストを繊維製品に捺染して処理することもできる。

0019

香料
本発明に用いることができる香料としては、水不溶性または水難溶性の、天然香料及び合成香料が挙げられる。これらの香料は、任意に組み合わせて用いることができ、香気寿命延長する保留剤や変調剤などの補助剤等を必要に応じ添加して用いることができる。1又は2種以上の、香料及び補助剤等の組み合わせによって、鈴蘭、ラベンダーバイオレット、バラ、ジャスミンカーネーションライラック、ヒアシンス、リリー、くちなし、ヘリトロープなどの天然花香気;バナナリンゴパイナップルチェリー、ブドーなどの果物香気;ムスク;並びにその他の想像性の、或は幻想性の快香を得ることができる。

0020

上記天然香料の例としては、麝香霊猫香、海狸香、竜延香などのような動物性香料;ピネンシトロネロールゲラニオールリナロールシトラールシトロネラールオイゲノールサフロール、及びメントールなどのような植物性香料;並びに次のような精油等が挙げられる。

0023

上記保留剤の例としては、安息香酸エチルフタル酸エチルサリチル酸ベンジル、ヘリオトロピン、エチレンブラシレートイリス油、及び10オキサヘキサデカノリドなどが挙げられる。

0024

上記変調剤の例としては、高級脂肪族アルデヒド及びイソオイゲノール等が挙げられる。

0025

香料内包マイクロカプセル
高分子化合物からなるマイクロカプセル中に少なくとも香料を内包するには、例えば次のような方法により行うことができる。すなわち、上記のような香料及び補助剤等、並びに皮膜形成物質としての高分子化合物、並びに、必要に応じて界面活性剤保護コロイドpH調整剤電解質などを用い、公知のカプセル化法を実施することにより、香料内包マイクロカプセルを、例えば水系分散液に分散した状態で得ることができる。

0026

マイクロカプセル化法の例としては、界面重合法、in situ重合法、液中硬化被覆法などの化学的方法相分離法、コアセルベーション法、界面折出法などの物理化学的方法;スプレードライ法、気中懸濁被覆法、粉床法、真空蒸着法等の機械的方法等が挙げられる。またこれらのうち1種または2種以上のカプセル化法を用いて2度以上重ねてカプセル化することにより、複層のマイクロカプセルとすることもできる。何れにせよ、マイクロカプセルの粒径膜厚膜材を検討し、用途に応じて、繊維製品の使用による摩擦等によって長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセルが破壊して適度な香気を発することが可能なように、マイクロカプセルの強度を適宜調製することが必要である。

0027

香料内包マイクロカプセルの粒径は0.1乃至100μmであることが好ましい。0.1μmを下回ると、カプセルの破壊が困難となり、繊維製品の通常の使用、例えば衣服の場合、着用中の衣服の動きによつて香気をほとんど発しなくなることが多く、一方100μmを越えると、わずかな外力によってほとんどのカプセルが破壊され、製品化の工程中に香料が発散してしまうことが多くなる。香料内包マイクロカプセルのより好ましい粒径は1乃至50μmである。この範囲であれば、一般に、繊維製品の通常の使用によつて比較的容易にカプセルが破壊して適度な香気を発し易く、製品化の工程中におけるカプセル破壊による香料の発散が生じ難いものとなる。上記皮膜形成物質の好適な例としては、ポリ尿素皮膜を形成するための多価イソシアネート多価アミンポリアミド皮膜を形成するための多塩基酸クロライドと多価アミン、ポリウレタン皮膜を形成するための多価イソシアネートとポリヒドロキシ化合物ポリエステル皮膜を形成するための多塩基酸クロライドとポリヒドロキシ化合物、エポキシ樹脂皮膜を形成するためのエポキシ化合物と多価アミン、メラミン樹脂皮膜を形成するためのメラミンホルマリンプレポリマー及び尿素樹脂皮膜を形成するための尿素ホルマリンプレポリマー、並びにエチルセルロースポリスチレン及びポリ酢酸ビニル、並びに後述のアニオン性高分子化合物両性高分子化合物などを挙げることができる。

0028

なお、上記マイクロカプセルの皮膜としては、耐熱性の点で優れる熱硬化性のものが好ましい。上記界面活性剤及び保護コロイドとして好ましく使用し得るものの例示としては、アニオン性界面活性剤両性界面活性剤、アニオン性高分子化合物、両性高分子化合物などが挙げられる。また、これらと非イオン界面活性剤とを併用することもできる。上記pH調整剤や電解質としては、上記カプセル化法において通常使用されているものを使用し得る。

0029

本発明では、上記のようにして得られた香料内包マイクロカプセルを含む分散液をそのまま使用することもでき、その分散液からマイクロカプセルの分散性が保持できる範囲で界面活性剤や保護コロイドを取り除いて使用することもできる。また、そのマイクロカプセルの分散液を脱水・乾燥してマイクロカプセルを一旦粉末状とし、使用の際に必要に応じ界面活性剤や保護コロイドを加えて液中に分散して使用することもできる。その際、そのマイクロカプセルの分散性が高ければ、界面活性剤や保護コロイドを加えなくてもよい。マイクロカプセルの皮膜を構成する高分子化合物がアニオン性又は両性であれば、十分な分散性を有することが多い。上記アニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩アルキルベンゼンスルホン酸塩アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルりん酸塩ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリ硫酸エステル塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルりん酸エステルなどを例示することができる。

0030

上記アニオン性高分子化合物としてはポリアクリル酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸及びメタクリル酸並びにこれらと他のビニル系ポリマーによる共重合物、エチレン無水マレイン酸コポリマーブチレン/無水マレイン酸コポリマー、ビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、アニオン変性ポリビニルアルコールアラビアゴムカルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースデンプン誘導体などを例示することができる。上記両性高分子化合物としては、ゼラチンカゼインなどを例示することができる。

0031

上記非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル及びその他のポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマーソルビタン脂肪族エステルポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルグリセリン脂肪酸エステルなどを例示することができる。なお、香料内包マイクロカプセルは、着色剤により着色したものとして、着香と同時に繊維製品を着色する者とすることができる。香料内包マイクロカプセルの着色は、例えば製造の際に皮膜形成物質に着色剤を混入することにより行い得る。

0032

上記着色剤としては、例えば不溶性アゾ系、フタロシアニン系、バット染料系、塩基性染料レーキ酸性染料レーキなどの各種有機顔料チタン白クロム黄、カドミウム赤酸化鉄カーボン黒、群青などの無機顔料直接染料酸性顔料反応性染料、塩基性染料等が挙げられる。また例えば、蛍光顔料油溶性染料分散染料固溶体型昼光蛍光顔料なども使用することができる。

0033

カプセル分散液状体
カプセル分散液状体としては、香料内包マイクロカプセルが分散した水系分散液及び香料内包マイクロカプセルが分散した捺染ペースト等を例示することができる。

0034

カプセル固着処理
カプセル固着処理は、繊維製品の一部又は全部に対し、例えば、香料内包マイクロカプセルが分散した水系分散液に繊維製品を浸漬した状態で行うこともでき、そのような水系分散液を繊維製品に霧状に吹きかけて処理することもでき、香料内包マイクロカプセルが分散した捺染ペーストを繊維製品に捺染して処理することもできる。

0035

着香工程例
繊維製品について本発明の着香方法を用いて着香するには、例えば次のようにして行うことができる。上記繊維製品をまず精練して、不純物を取除く。勿論、清浄であれば精練する必要はない。

0036

次に、適当な浸漬用バスに、その繊維製品に対して5〜50重量倍の水(浴比1:5〜1:50)、好ましくは10〜30重量倍の水(浴比 1:10〜1:30)を投入し、この水中へ、処理前の繊維製品に対して0.1〜20重量%、好ましくは0.3〜5重量%程度の窒素カチオン化合物を加える。これに対し更に、酢酸、酒石酸シュウ酸りんご酸などの酸を加えてpHを酸性サイドに調整したり、カチオン性化合物の繊維製品への浸透性を向上させるために尿素、グリセリンエチレングリコールポリエチレングリコールジエチレングリコールなどの湿潤剤を必要に応じて加えることもできる。

0037

次に、このようにして得られた水溶液(窒素カチオン化合物含有液状体の一例)に前記繊維製品を浸漬し、常温乃至80℃程度の温度を5〜30分程度保持すると、その繊維製品が効果的にカチオン化される。続いてこの繊維製品を十分に濯ぎ、余分の窒素カチオン化合物やその他の添加剤を洗い流した後、脱水する。次に、処理された繊維製品を含むバスに、処理前の繊維製品に対して1:5〜1:50、好ましくは1:10〜1:30程度の水を入れ、更に、上記のような香料内包マイクロカプセルを、処理前の繊維製品に対して0.1〜50重量%、好ましくは1〜25重量%程度加えて分散する。この香料内包マイクロカプセルは、香料内包マイクロカプセルを含む分散液として加えることもできる。このようにして得られた分散液(カプセル分散液状体の一例)を常温及至90℃程度で5〜30分程度処理すると、カチオン化された前記繊維製品に香料内包マイクロカプセルが完全に吸尽する。この処理温度は、上記香料内包マイクロカプセルを10〜50重量%の高濃度で使用する場合は60〜90℃程度が好ましい。

0038

この処理によって、上記香料内包マイクロカプセルは上記繊維製品に対し、化学的イオン結合及び物理的な吸着によって結合する。そしてこれを脱水及び乾燥することにより、香料内包マイクロカプセルは繊維製品に強固に而も多量に固着する。固着をより強くするには、乾燥後80〜180℃程度で0.5〜10分程度熱処理することが好ましい。このようにして得られた繊維製品は、多量の香料内包マイクロカプセルが固着し、而も繊維製品の感触が損なわれず、風合も柔軟であり、洗濯堅牢度も優れる。
好ましい着香態様
本発明の着香方法の好ましい態様は、繊維製品の風合い及び感触を損なわない量のバインダーで繊維製品に対しバインダー処理を行う工程を有してなる。

0039

このバインダー処理を行う工程を経て得られる繊維製品は、香料内包マイクロカプセルの繊維製品に対する固着が強化され、洗濯堅牢度が更に向上する。上記バインダーの量は、バインダー固形分においてその繊維製品に対し一般的には0.1〜10重量%程度であり、好ましくは0.3〜5重量%である。使用し得るバインダーとしては、アクリル酸樹脂メタクリル酸樹脂酢酸ビニル樹脂ポリウレタン樹脂ポリエステル樹脂スチレンブタジエンラテックスポリオレフィン樹脂、上記のアニオン性高分子化合物のうち、ポリアクリル酸、メタクリル酸、或はこれらの誘導体、又はこれらと他のビニル系ポリマーとの共重合物を例示することができる。本発明においては、これらの中でアクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂が特に好ましい。

0040

バインダー処理は、例えば、バインダーを含む水溶液に繊維製品を浸漬した状態で行うこともでき、バインダーを含む水溶液を繊維製品に霧状に吹きかけて処理することもでき、バインダーを含む捺染ペーストを繊維製品に捺染して処理することもできる。この態様により繊維製品に着香するには、例えば次のようにして行うことができる。

0041

着香態様例1
繊維製品を窒素カチオン化合物を含有する水溶液で処理(カチオン化処理)した後、上記香料内包マイクロカプセルを含む分散液中に浸漬して処理(固着処理)することによりその香料内包マイクロカプセルを繊維製品に吸尽させる。更にその液中に、バインダー固形分においてその繊維製品に対し0.1〜10重量%のバインダーを加え、引き続き常温乃至90℃で1〜30分間処理(バインダー処理)した後、脱水乾燥する。

0042

着香態様例2
繊維製品を窒素カチオン化合物を含有する水溶液で処理(カチオン化処理)した後、上記香料内包マイクロカプセルを含む分散液中に浸漬して処理(固着処理)することによりその香料内包マイクロカプセルを繊維製品に吸尽させた後、脱水する。次いで、その繊維製品を収容する浴に、再び浴比で1:5〜1:50、好ましくは1:10〜1:30程度の水を注ぎ、更にバインダー固形分においてその繊維製品に対し0.1〜10重量%のバインダーを加え、常温乃至90℃で5〜30分間処理(バインダー処理)した後、脱水乾燥する。

0043

着香態様例3
繊維製品を窒素カチオン化合物を含有する水溶液で処理(カチオン化処理)した後、上記香料内包マイクロカプセル並びにバインダー固形分においてその繊維製品に対し0.1〜10重量%のバインダーを含む分散液中に浸漬して常温乃至90℃で5〜30分間処理(固着処理及びバインダー処理)し、脱水乾燥する。

0044

着香態様例4
窒素カチオン化合物の他にバインダー固形分においてその繊維製品に対し0.1〜10重量%のバインダーを含有する水溶液で繊維製品を処理(第1工程:カチオン化処理及びバインダー処理)した後、上記香料内包マイクロカプセルを含む分散液中に浸漬して処理(第2工程:固着処理)することによりその香料内包マイクロカプセルを繊維製品に吸尽させる。常温乃至90℃で1〜30分間処理した後、脱水乾燥する。また、第1工程において、ソーダ灰苛性ソーダ等を加えて窒素カチオン化合物を中和することも、必要に応じて行う。また、第1工程において、窒素カチオン化合物とバインダーの両者に代えて、繊維製品の風合及び感触を損なわない量の、窒素カチオン化合物たるカチオン性のバインダーを用いることもできる。

0045

そのようなカチオン性のバインダーとしては、ボンコートSFCシリーズ(商品名;酢酸ビニル系又はアクリル酸エステル系エマルジョン:大日本インキ化学工業社製)、ヨドゾールAFシリーズ(商品名;アクリル酸エステル系エマルジョン:カネボーNSC社製)、CGCシリーズ(商品名;アクリル酸エステル系エマルジョン:住友化学工業社製)、特開昭62−187702号公報開示のカチオン性エマルジョン、特開昭62−131003号公報開示のカチオン性共重合体、特開昭62−201914号公報開示のカチオン性ポリマー、特開昭62−263211号公報開示のカチオン性ラテックス等を例示することができる。

0046

以上の好ましい着香態様例1乃至4において、バインダーはその繊維製品に対し、液中に含まれるのと同程度、すなわちバインダー固形分においてその繊維製品に対し0.1〜10重量%程度吸尽し、脱水乾燥することによりその繊維製品に強固に固着する。そしてその結果摩擦堅牢度や洗濯堅牢度が更に向上する。この場合、バインダー固形分が0.1重量%未満では効果が不十分となり易く、10重量%を越えると、繊維の感触、風合を損なうことが多くなる。

0047

以上に説明した本発明の着香方法において、香料内包マイクロカプセルが分散したカプセル分散液状体に、例えば香料内包マイクロカプセルの着色について例示したような着色剤や熱可逆変色性材料及び光可逆変色性材料等の着色剤を含有させて、香料内包マイクロカプセルの吸尽と同時にこれらの着色剤を繊維製品に吸尽させることもできる。これにより、着香と同時に、恒常的な着色や温度変化光照射の有無による可逆的な色彩変化等を実現させることができる。熱可逆変色性材料としては例えば、酸顕色性物質酸性物質及び溶媒の3成分混合物;酸顕色性物質及び酸性物質の2成分混合物;コレステリック液晶金属錯塩など、EP−A−0480162に開示された材料を挙げることができる。

0048

更に光可逆変色性材料としては例えば、アゾベンゼン系化合物チオインジゴ系化合物、ジチゾン金属錯体スピロピラン系化合物スピロオキサジン系化合物フルギド系化合物ジヒドロプレン系化合物、スピロチオピラン系化合物、1.4 2H−オキサジントリフェニルメタン系化合物ビオロゲン系化合物、ナフトピラン系化合物などの有機フォトクロミック物質が挙げられる。具体的には、同じくEP−A−0480162に開示された材料を挙げることができる。本発明においては、取り分け、スピロピラン系化合物、スピロオキサジン系化合物、フルギド系化合物、ナフトピラン系化合物が好ましい。また更に、繊維製品を予め着色しておき、これに対して以上に説明した本発明の着香方法を施すこともできる。

0049

香料内包マイクロカプセルの製造例
次に、香料内包マイクロカプセルの製造例を挙げる。なお、以下の記述においては「重量部」を「部」と略す。

0050

製造例1
40℃に保った10%(w/w)ゼラチン30部中に、ウッディ4319(合成香料の商品名 コトブキ香料社製)12部を投入し、粒径が約10μm程度となるように撹拌速度を調整して乳化した。続いてこの混合物に、同じく40℃に保った10%(w/w)アラビヤゴム30部を加え、10分間撹拌を続けた。この混合物に40℃の水128部を加え、更に酢酸を滴下してpHを4乃至4.3まで下げた。その後、この混合物を5℃に冷却し、これに30%(w/w)ホルマリン1部及び10%(w/w)苛性ソーダ数滴を加え、pHを9に調整した。その後、1分間に1℃の割合で50℃まで昇温させ、この温度を1時間保った後、放冷し、香料内包マイクロカプセルが分散した分散液約200部を得た。

0051

製造例2
60℃に保った3%(w/w)EMA31(エチレン−マレイン酸共重合体の商品名、モンサント社製)水溶液300部中に、レモン4314(合成香料の商品名コトブキ香料社製)20部とセチルアルコール60部を60℃で加熱混合したものを投入し、粒径が5μm程度になるよう撹拌速度を調整して乳化した。別に37%(w/w)ホルムアルデヒド30部と、メラミン10部を60℃で10分間反応させて得たメラミンのプレポリマーを前記乳化液中に滴下した。滴下後、液温を80℃に昇温させて30分間撹拌加熱し、香料内包マイクロカプセルが分散した分散液420部を得た。

0052

製造例3
デモールN(アニオン界面活性剤の商品名 花王社製)3部を含む水溶液300部中に、ローズ4316(合成香料の商品名 コトブキ香料社製)30部、DINP(可塑剤)40部及びスミジュールN75(脂肪族ポリイソシアネートの商品名 住友バイエルウレタン社製)30部の混合液を、80℃に保って滴下し、粒径が2μm程度になるように撹拌速度を調整した。約15分後、液温を95℃まで昇温させて2時間加熱撹拌し、香料内包マイクロカプセルが分散した分散液約400部を得た。

0053

製造例4
2%ポリビニルアルコール196部中に、ペパーミント4234(合成香料の商品名 コトブキ香料社製)35部、クリストール352(流動パラフィンの商品名 エッソ石油社製)55部、エピコート828(エポキシ樹脂の商品名油化シェルエポキシ社製)20部及びフレックスブルーベース(フタロシアニンの商品名色素化学工業所社製)2部の混合液を、80℃に保って滴下し、粒径が約15μmとなるように撹拌速度を調整した。次いでエピキュアU(硬化剤の商品名 油化シェルエポキシ社製)12部を滴下し、加熱撹拌を続けて2時間反応させ、青色に着色された香料内包マイクロカプセルが分散した分散液約320部を得た。

発明の効果

0054

本発明の着香方法によれば、繊維製品の風合及び感触を損なわずに香料内包マイクロカプセルを繊維製品に強固に而も多量に固着させることができ、洗濯による繊維製品からの香料内包マイクロカプセルの脱落がきわめて少なく、繊維製品保管中の移香の問題もない。そして、その繊維製品は、使用による摩擦等によって長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセルが破壊して適度な香気を発する。また、繊維製品に対しバインダー処理を行うと、繊維製品の風合い及び感触をほとんど損なわずに香料内包マイクロカプセルの繊維製品に対する固着を強化することができ、繊維製品の発香作用も、バインダー処理を行わない場合とほとんど変わらず、長期に亙って維持される。

0055

本発明の発香繊維製品は、使用による摩擦等によって長期に亙り比較的コンスタントに適度な量のマイクロカプセルが破壊して適度な香気を発し、洗濯による香料内包マイクロカプセルの脱落がきわめて少なく、保管中の移香の問題もない。而も繊維製品の風合及び感触をそのまま示す。また、繊維製品の風合い及び感触を損なわない量のバインダーによって処理されたものは、繊維製品に対する香料内包マイクロカプセルの固着が強化され、発香作用は、バインダー処理を行われないものとほとんど変わらず、長期に亙って維持される。

0056

以下、本発明の実施例を説明するが、勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
まず綿Tシャツ(天竺120部)を精練して糊や不純物を取り除いた。次に5リットル容器に水2400部(浴比1:20)、サンフクスPAC−7(第4級アンモニウム塩タイプのカチオン性高分子化合物水溶液の商品名三洋化成工業社製)2部及びエチレングリコール10部を加えた。この水溶液に前記の精練したTシャツを浸漬し、徐々に昇温して70℃で15分間処理した。続いてTシャツを水でよくすすいで余分な窒素カチオン化合物やその他の添加物を取り除いた後、脱水した。

0057

次に、5リットル容器に、脱水されたTシャツ、水2400部、製造例1で得た香料内包マイクロカプセル分散液10部、クロミカラーアクアライトインキファーストブルーAQ−27(感温変色性色素の商品名松井色素化学工業所社製)25部を加え、その液温を徐々に上昇させて80℃で15分間処理したところ、香料内包マイクロカプセルはTシャツに完全に吸収された。続いてこのTシャツをよくすすぎ、脱水した後自然乾燥し、次いでタンブラー乾燥機により140℃で1分間の熱処理を行なった。このようにして得られたTシャツは、風合い及び感触が損なわれておらず、これを着用し、軽いジョギングを行なうと、木の香りが発し、あたかも森林の中を走っているような爽快な気分となった。また、体温の上昇につれ、青色であつたTシャツが白色へと変化した。そしてこのような発香及び可逆変色の機能は、繰り返し洗濯しても失われることがなかった。

0058

実施例2
綿Tシャツ(天竺120部)に、クロミカラーアクアライトインキファーストブルーAQ−27及び香料内包マイクロカプセルを吸尽させ、Tシャツを水ですすいで脱水するまでの工程は、実施例1と同様に行なった。次いで水2400部及びマツミンゾールMR−10(アクリル酸エステル系樹脂エマルジョンの商品名松井色素化学工業所社製)12部(固形分:約3. 6部)を、Tシャツを収容した容器に加え、次いで徐々に昇温させ、70℃で15分処理した後、Tシャツを脱水乾燥した。得られたTシャツは、実施例1と同様の機能を示し、感触及び風合いも実施例1とほとんど遜色なく良好で、而も耐洗濯性は更に向上した。

0059

実施例3
クロミカラーアクアライトインキファーストブルーAQ−27をフォトピアアクアライトインキ パープルAQ−R(感光変色性色素の商品名松井色素化学工業所社製)25部に代える以外は実施例1と同様に綿Tシャツを処理した。このようにして得られたTシャツは、同じく着用時に軽い動作によって木の香りが発し、着用者はあたかも森の中にいるような爽快な気分となった。また屋外に出ると、日光の当たった箇所は濃い紫色になった。Tシャツの感触、風合い、耐洗濯性等の品質は、実施例1と同様に良好であった。

0060

実施例4
まず綿トレーナー(300部)を精練し、糊や不純物を取り除いた。次に、10リットル容器に、水6000部、サンフィックス70(カチオン性高分子化合物の商品名 三洋化成工業社製)2.7部及びエチレングリコール15部を加え、この液に前記トレーナーを浸漬して60℃で15分間処理した後、トレーナーをよくすすいで脱水した。次に、このトレーナーを収容した10リットル容器に水6000部を注ぎ、製造例2の香料マイクロカプセル分散液45部を加えて分散させた。そしてこの液を徐々に昇温して15分間処理した後、綿トレーナーをよくすすいで脱水した。次いで、このトレーナーを収容した10リットル容器に水6000部を注ぎ、ハイランAP−20(ポリウレタン樹脂エマルジョンの商品名 大日本インキ化学工業社製)30部を加え、この溶液を徐々に昇温して70℃で15分間処理した後、綿トレーナーを脱水し、十分自然乾燥した。このトレーナーを着用して軽い運動を行なうと、摩擦によりカプセルが破壊されてレモンの香りが漂った。トレーナーの感触、風合い及び耐洗濯性は、何れも良好であった。

0061

実施例5
アクリルシャツ(120部)を精練し、糊や不純物を取り除いた。次に、5リットル容器に、水2400部(浴比1:20)、サンフィックスPAC−7(第4級アンモニウム塩タイプのカチオン性高分子化合物水溶液の商品名 三洋化成工業社製)4部及びマツミンゾールMR−C(アクリル酸エステル系樹脂エマルジョンの商品名松井色素化学工業所社製)6部を加え、それらの混合液に、精練したシャツを浸漬し、徐々に昇温して70℃で15分間処理した。続いてシャツを水でよくすすぎ、脱水した。次に、5リットル容器に、水2400部及び製造例4で得た香料内包マイクロカプセル10部を加え、脱水したシャツを浸漬した。この処理液を徐々に昇温させ70℃で15分間処理したところ、この処理液は、青色から無色透明となり、完全に吸尽されたことを確認された。次に、このシャツをよくすすぎ、脱水した後十分乾燥した。かくして得られたシャツは、感触及び風合いが損なわれず、青色を呈し、着用時の軽い動きに伴って清々しいハッカの香りが辺りに漂った。この機能は、繰り返し洗濯しても失われなかった。

0062

実施例6
5リットル容器に、水2400部(浴比1:20)、サンフィックスPAC−7(第4級アンモニウム塩タイプのカチオン性高分子化合物水溶液の商品名 三洋化成工業社製)2部及びエチレングリコール10部を加えた。この水溶液に、予め一般の捺染インクを用いてスクリーン型にてバラの花柄模様印捺されたポリエステル/綿混紡ブラウス(120部)を浸漬し、徐々に昇温して70℃で15分間処理した。続いてブラウスを水ですすいで余分な窒素カチオン化合物やその他の添加物を取り除いた後、脱水した。次に、脱水したブラウスを収容した5リットル容器に水2400部及び製造例3で得た香料内包マイクロカプセル分散液20部を加え、徐々に昇温し、80℃で15分間処理した。かくして得られたブラウスは、感触及び風合いが損なわれず、着用すると、着用時の軽い動きや例えばソファーとの摩擦等によって、カプセルが破壊され、香しいバラの香りが辺りに漂った。この機能は、繰り返し洗濯しても失われなかった。

0063

比較例1
製造例1で得た香料内包マイクロカプセル分散液の代りに、界面活性剤を含む水188部中にウッデイ4319 12部を乳化した乳化液10部を使用する以外、全て実施例1と同様に処理して得たTシャツは、乾燥工程中に香料がほとんど失われてしまい、かすかに残った香りも一度の洗濯で全く失われるという、商品価値のないものであった。

0064

比較例2
窒素カチオン化合物を用いないこと以外すべて実施例1と同様に処理して得たTシャツは、香料内包マイクロカプセルがTシャツに完全に吸尽しないため、香りも貧弱で、数回の摩擦によってもはや発香しなくなり、商品価値のないものであった。

0064

比較例3
実施例1で使用したTシャツを同じく精練して糊や不純物を取り除いた。次いで、5リットル容器に、水2400部、製造例1で得た香料内包マイクロカプセル分散液100部、マツミンゾールMR−10 120部を加え、その混合液にて、2Dip2Nip方式により、カチオン化処理されていない前記Tシャツを処理した。ところがこの処理によっては香料内包マイクロカプセルはTシャツへほとんど吸尽されず、得られたTシャツは、発香が乏しく而もごわごわした感触で、商品価値のないものであった。

0065

次に、実施例1、比較例1、比較例2及び比較例3によってそれぞれ得られた製品について、香りの強さ、発香機能の持続性、感触及び風合い、並びに耐洗濯性を比較した結果を表1に示す。表1において、○は良好であることを示し、×は不良であることを示す。

0066

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