図面 (/)

技術 転炉製鋼法

出願人 JFEエンジニアリング株式会社
発明者 小松喜美井上明彦川上正弘
出願日 1992年8月26日 (28年4ヶ月経過) 出願番号 1992-226783
公開日 1994年3月15日 (26年9ヶ月経過) 公開番号 1994-073425
状態 特許登録済
技術分野 炭素鋼又は鋳鋼の製造 炭素鋼又は鋳鋼の製造
主要キーワード 小ワーク 張替え 製鋼設備 装入側 製鋼工場 張り替え 真空脱ガス 最小厚
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1994年3月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

目的

複数の転炉または転炉形式製鋼炉を使用し、一の転炉等で脱燐精錬を行ない、他の一の転炉で脱炭精錬を行なう製鋼作業を円滑に行なう。

構成

複数の転炉を備えた製鋼工場において、転炉を新炉時から、その所定部分のワークライニングの厚さが所定厚さになるまでは脱炭炉として使用し、その後は脱燐炉として使用する。脱燐炉で脱燐精錬した溶湯を、脱炭炉に装入して脱炭精錬を行う。

効果

脱炭精錬と脱燐精錬を、各々最適な転炉において行うことができると共に、転炉を交換して上記製鋼作業ができる。従って、弾力性がある製鋼作業と転炉の寿命延長が得られる。

概要

背景

伝統的転炉製鋼法においては、同一の転炉において脱燐精錬脱炭精錬と行なって、精錬作業を終了していた。しかし、近年の鋼材品質に対する要求が高くなる一方、連続鋳造の拡大や、真空脱ガス取鍋精錬等の溶鋼二次精錬が普及するに伴い転炉における出鋼温度が上昇し、その結果転炉に於ける脱燐能力が低下してきた。

そこで、転炉に装入する溶銑を予め処理して、特に燐成分をある程度除去してから転炉に装入する溶銑予備処理法が発展してきた。この方法の一つとして、転炉あるいは転炉形式製鋼炉(以下転炉という)において、一の転炉により溶銑の脱燐あるいは脱硫を行ない、他の一の転炉において脱炭精錬を行なう製鋼法が提案され、例えば、特開平2 ー200715号公報、特公平2ー14404号公報、特公昭61ー23243号公報に開示されている。

概要

複数の転炉または転炉形式の製鋼炉を使用し、一の転炉等で脱燐精錬を行ない、他の一の転炉で脱炭精錬を行なう製鋼作業を円滑に行なう。

複数の転炉を備えた製鋼工場において、転炉を新炉時から、その所定部分のワークライニングの厚さが所定厚さになるまでは脱炭炉として使用し、その後は脱燐炉として使用する。脱燐炉で脱燐精錬した溶湯を、脱炭炉に装入して脱炭精錬を行う。

脱炭精錬と脱燐精錬を、各々最適な転炉において行うことができると共に、転炉を交換して上記製鋼作業ができる。従って、弾力性がある製鋼作業と転炉の寿命延長が得られる。

目的

しかしながら、これら従来技術においては、溶銑予備処理を行う炉が特定の炉に固定されているために、弾力性がある製鋼作業を行うことが不可能であった。本発明は、弾力性がある製鋼作業を可能にし、かつ、炉の平均寿命延長することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数の転炉または転炉形式製鋼炉のうち少なくとも一つを脱燐炉として使用し、他の炉を脱炭炉として使用し、前記脱燐炉で主に脱燐精錬した溶湯を前記脱炭炉に装入し、引き続いて主に脱炭精錬する転炉製鋼法において、炉の所定部分のワークライニングの厚さが新炉時から所定の厚さとなるまでは脱炭炉として使用し、前記ワークライニングの厚さが所定の厚さ以下となったものを脱燐炉として選択することを特徴とする転炉製鋼法。

請求項2

所定部分について、ワークライニング張替え直後のワークライニング厚さをD1 、脱燐炉として使用可能な最小ワークライニング厚さをD2、脱炭炉として使用した場合の1回あたりの平均ワークライニング溶損厚さをa、脱燐炉として使用した場合の1回あたりの平均ワークライニング溶損厚さをbとするとき、所定の厚さを約(bD1 +aD2 )/(a+b)で定まる値とするとを特徴とする、2基の転炉または転炉形式の製鋼炉を使用した請求項1記載の転炉製鋼法。

技術分野

0001

本発明は、転炉または転炉形式製鋼炉を使用する新しい製鋼法に関するものである。

背景技術

0002

伝統的転炉製鋼法においては、同一の転炉において脱燐精錬脱炭精錬と行なって、精錬作業を終了していた。しかし、近年の鋼材品質に対する要求が高くなる一方、連続鋳造の拡大や、真空脱ガス取鍋精錬等の溶鋼二次精錬が普及するに伴い転炉における出鋼温度が上昇し、その結果転炉に於ける脱燐能力が低下してきた。

0003

そこで、転炉に装入する溶銑を予め処理して、特に燐成分をある程度除去してから転炉に装入する溶銑予備処理法が発展してきた。この方法の一つとして、転炉あるいは転炉形式の製鋼炉(以下転炉という)において、一の転炉により溶銑の脱燐あるいは脱硫を行ない、他の一の転炉において脱炭精錬を行なう製鋼法が提案され、例えば、特開平2 ー200715号公報、特公平2ー14404号公報、特公昭61ー23243号公報に開示されている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、これら従来技術においては、溶銑予備処理を行う炉が特定の炉に固定されているために、弾力性がある製鋼作業を行うことが不可能であった。本発明は、弾力性がある製鋼作業を可能にし、かつ、炉の平均寿命延長することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記目的は、複数の転炉または転炉形式の製鋼炉のうち少なくとも一つを脱燐炉として使用し、他の炉を脱炭炉として使用し、前記脱燐炉で主に脱燐精錬した溶湯を前記脱炭炉に装入し、引き続いて主に脱炭精錬する転炉製鋼法において、炉の所定部分のワークライニングの厚さが所定の厚さ以下となったものを脱燐炉として選択することを特徴とする転炉製鋼法により達成される。この場合、どの部分を所定部分とするか、所定厚さをいかに決めるかについては、新炉における各部のワークライニングの厚さ、脱燐炉として使用可能な各部の最小厚さ、脱炭炉、脱燐炉として使用した場合過去のの各部の溶損量等を参考にして、当業者が任意に決定できる(請求項1)。

0006

また、2基の転炉または転炉形式の製鋼炉を用いる場合には、前記所定部分について、ワークライニング張替え直後のワークライニング厚さをD1 、脱燐炉として使用可能な最小ワークライニング厚さをD2 、脱炭炉として使用した場合の1回あたりの平均ワークライニング溶損厚さをa、脱燐炉として使用した場合の1回あたりの平均ワークライニング溶損厚さをbとするとき、前記所定の厚さを約(bD1 +aD2 )/(a+b)とすることにより、炉の平均寿命を延長することが出来る(請求項2)。

0007

新たにワークライニングを施したとき、即ち新炉であるときは、ワークライニングが厚いため溶湯の深さが深いので脱炭精錬に適していると共に、溶湯の温度が低下しにくいので1600℃以上の出鋼温度の確保に適している。他方、上記ワークライニングが溶損により薄くなった時期では、溶湯の深さが浅くなってスラグのFeO含有量が高くなり、かつ、溶湯の温度が下がり易いため脱燐精錬に適している。

0008

そこで、新たにワークライニングを施した転炉を脱炭精錬に、ワークライニングが溶損により薄くなった転炉を脱燐炉として使用することにより、適切な製鋼作業が可能となる。また、2基の炉により上記の製鋼作業を行う場合には、前記所定の厚さを、前述のように約(bD1 +aD2 )/(a+b)とすることにより、炉の寿命(新炉から、脱燐炉としても使用できなくなるまでの間における炉の使用回数)を最大にすることができる。

0009

第3図は、本発明を使用する設備の例を示すものである。本製鋼設備は、従来の製鋼工場改造し、複数の転炉1、11のそれぞれの炉前作業床12に作業床開口部4を設け、一の転炉1で脱燐精錬をした溶湯を受湯3に受け、この受湯鍋3を、受湯台車2により炉裏10(出鋼側)から炉前棟8側に運搬し、前記作業床開口部4を通して他の一の転炉11に運搬し、この転炉11に装入し、ここで脱炭精錬を行なうことが出来る設備である。

0010

炉前棟8と炉裏棟10を結ぶ軌条13と作業床開口部4は、各々の転炉1、11毎に設けられているので、かかる製鋼設備を利用すれば、どちらの転炉を脱燐炉または脱炭炉として選択することもでき、弾力性ある炉の選択ができる。

0011

2基の転炉を使用して本発明を実施した場合に於ける転炉の使用態様図1に示す。炉修が終了した新炉である一の転炉を脱炭炉として使用し、そのワークライニングの厚さが所定の厚さ以下となった他の一の転炉を脱燐炉として、この脱燐炉で精錬した溶湯を前記脱炭炉で精錬し製鋼作業を行なう。

0012

次に、前記一の転炉の所定部分のワークライニングが溶損によって所定の厚さ以下となったときにこの転炉を脱燐炉に切替える。1つの転炉が脱炭炉して使用される回数と脱燐炉として使用される回数をほぼ同じにすると、1サイクルにおける炉の使用回数を最大にすることができる。

0013

即ち、脱炭炉として使用される回数と脱燐炉として使用される回数とが異なる場合は、少ない方の回数に合わせて炉の切替えが行われることになり、炉の使用回数を最大に出来ない。脱炭炉として使用される回数と脱燐炉として使用される回数をほぼ同じにするためには、ワークライニング張替え直後のワークライニング厚さをD1 、脱燐炉として使用可能な最小ワークライニング厚さをD2 、脱炭炉として使用した場合の1回あたりの平均ワークライニング溶損厚さをa、脱燐炉として使用した場合の1回あたりの平均ワークライニング溶損厚さをbとし、前記所定の厚さをxとすると、
(D1 −x)/a=(x−D2 )/b (1)
となるようにxを選べばよい。これより
x=(bD1 +aD2 )/(a+b) (2)
となるので、この近くに前記所定の厚さを選定すればよい。

0014

この場合の炉の寿命(使用可能回数)は、脱炭炉としての使用回数と脱燐炉としての使用回数を含めて、約2・(D1 −x)/a回となる。実際には、脱燐炉として使用している炉のライニングを張り替えるために約15日の炉修期間が必要である。よって、まず、脱燐炉として使用していた炉を停止し、その炉修を行い、この間は、脱炭炉として使用している一の転炉において脱燐精錬と脱炭精錬とを行なう。この様な製鋼作業は望ましくはないが、製造する鋼種によっては鋼の燐成分が高くてもよい場合があり、必要があれば、造滓剤を多めに添加すれば鋼の燐成分を制御出来る。炉修が終わってから、脱炭炉として使用していた炉を脱燐炉に切替え、炉修の終わった炉を脱炭炉として使用することになる。

0015

本発明においては、原則としては、2基の転炉を一対として製鋼作業を行なうのが望ましいが、3基以上の転炉を使用する製鋼作業も可能である。また、上記実施例では、製鋼炉を通常の転炉に限定して述べたがカルド炉の如き転炉形式の転炉にも応用できる。

0016

上記の様な製鋼作業が可能である理由を説明する。図2に転炉のワークライニングと、そのライニングの位置、即ち部位を示す。各部位が脱炭炉として使用した場合と、脱燐炉として使用した場合とにおける1チャージ当りの溶損量を表1に示した。

0017

0018

表1からわかるように、装入側胴部湯溜部の溶損量が高いが、脱燐炉として使用している場合の溶損量は脱炭炉として使用している場合の1/3以下である。新炉におけるワークライニングの厚さを1300mm、脱燐炉として使用可能な最小ワークライニング厚さを250mmとして、各部位について炉を切り換えるべき所定の厚さと、その場合の炉の使用可能回数を計算すると、コーン部については所定厚さ約600mm、使用可能回数約7万回、出鋼側胴部については所定厚さ約310mm、使用可能回数約1万1600回、装入側胴部については所定厚さ約490mm、使用可能回数約8000回、湯留部については所定厚さ約330mm、使用可能回数約8000回、炉底部については所定厚さ約290mm、使用可能回数約8800回となる。よって、使用可能回数が最も少ない装入側胴部又は湯留部に着目し、装入側胴部については、ライニング厚さが約490mm、湯留部については、ライニング厚さが約330mmとなったとき、切替えを行うことにより、炉を約8000回使用できることになる。

0019

2基の320Ton転炉を使用し、本発明の製鋼方法を実施した結果を以下に示す。表2は製鋼条件を示す。

0020

0021

使用した転炉は、現在一般的に行なわれている上底吹き転炉であり、酸素ガスを上吹きすると共に、炉底からArガス、又はN2 ガスを吹き込んでいる。

0022

図4に、一の転炉と他の一の転炉をどの様に組み合わせて製鋼作業をしたかを示す。一の転炉は99日間脱炭炉として使用し、4154チャージ出湯し、その後脱燐炉として84日間脱燐炉として使用し3973チャージ出湯し、合計8127チャージ出湯した。その後、15日間の炉修の期間をとった。他の一の転炉についても、図示した通り、一の転炉を脱燐炉として使用している時は、他の一の転炉を脱炭炉として使用した。

0023

図4に示した操業中、一の転炉のワークライニングの残厚を測定して、図5に示した。脱炭炉として使用中はライニングの溶損が大きく、脱燐炉として使用している時期は、その溶損が少なく、合計8000チャージ以上を出湯出来たことを示している。

発明の効果

0024

本発明によれば、転炉に新たにワークライニングを施したとき、即ち新炉である転炉を脱炭精錬に、ワークライニングが溶損により薄くなった転炉を脱燐炉として使用することにより、弾力性がある製鋼作業と、炉寿命の延長が可能となる。

図面の簡単な説明

0025

図1本発明における複数の転炉を使用する製鋼方法を示す図である。
図2転炉のワークライニングの各部位を示す。
図3本発明を実施を可能とする製鋼設備の一例である。
図4本発明を2基の転炉で実施した場合の2基の転炉の使用例である。
図5図4に示した実施例における一の転炉のワークライニングの溶損状況を示す。

--

0026

1 一の転炉
11 他の一の転炉

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 黒崎播磨株式会社の「 出鋼口スリーブ」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】内層に低黒鉛材質を配置した出鋼口スリーブにおいて耐用性を向上する。【解決手段】内層2とこの内層2の外側の本体層3とを備え、これら内層2及び本体層3は、それぞれマグネシアと黒鉛とを主体とする内層... 詳細

  • JFEスチール株式会社の「 ガス吹込みノズルを備えた高温溶融物の精錬容器」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】ガス吹込みノズルが高い耐用性を有する精錬容器を提供する。【解決手段】ガス吹込みノズルを構成するガス吹込みノズル用耐火物が、金属細管が埋設された中心部耐火物aとその外側の外周部耐火物bとからなり... 詳細

  • 日本製鉄株式会社の「 上底吹き転炉型精錬容器」が 公開されました。( 2020/10/22)

    【課題・解決手段】炉体中心軸の方向視における炉口の形状において、前記炉口の輪郭が円弧と線分とからなり、前記線分がトラニオン軸と平行であり、かつ出鋼孔とは前記トラニオン軸を挟んで反対側に存在し、前記トラ... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ