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技術 エチレン系共重合体組成物

出願人 三井化学株式会社
発明者 高橋守藤堂昭池山清一筒井俊之
出願日 1993年3月26日 (27年7ヶ月経過) 出願番号 1993-068282
公開日 1994年3月8日 (26年8ヶ月経過) 公開番号 1994-065442
状態 拒絶査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 加工トルク エアバス 積分曲線 高剪断域 ブロッキング力 ノズル内径 日用雑貨品等 高ずり速度
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この項目の情報は公開日時点(1994年3月8日)のものです。
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構成

[A]密度メルトフローレートMFR)、DSCにおける融点最大ピークメルトテンションMT)、流動性インデックスおよびデカン可溶部が特定の範囲にあり、メルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とがMT>2.2×MFR-0.84で示される関係を満たす、エチレン炭素数3〜20のα-オレフィンとの共重合体と、[B]メルトフローレートが0.1〜50g/10分の範囲内にある高圧ラジカル法による低密度ポリエチレンとからなり、上記[A]と[B]との重量比が、99:1〜60:40の範囲内にあることを特徴とするエチレン系共重合体組成物

効果

成形性に優れ、透明性、機械的強度耐ブロッキング性に優れたフィルムを製造し得るエチレン系共重合体組成物を提供することができる。

概要

背景

概要

[A]密度メルトフローレートMFR)、DSCにおける融点最大ピークメルトテンションMT)、流動性インデックスおよびデカン可溶部が特定の範囲にあり、メルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とがMT>2.2×MFR-0.84で示される関係を満たす、エチレン炭素数3〜20のα-オレフィンとの共重合体と、[B]メルトフローレートが0.1〜50g/10分の範囲内にある高圧ラジカル法による低密度ポリエチレンとからなり、上記[A]と[B]との重量比が、99:1〜60:40の範囲内にあることを特徴とするエチレン系共重合体組成物

成形性に優れ、透明性、機械的強度耐ブロッキング性に優れたフィルムを製造し得るエチレン系共重合体組成物を提供することができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
16件

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請求項1

[A]エチレンと、炭素数3〜20のα-オレフィンとの共重合体であって、(i)密度(d)が0.880〜0.960g/cm3 の範囲であり、(ii)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートMFR)が0.01〜200g/10分の範囲であり、(iii)DSCにおける融点最大ピーク(T(℃))と密度(d)とがT<400×d−250で示される関係を満たし、(iv)190℃におけるメルトテンションMT(g))とメルトフローレート(MFR)とがMT>2.2×MFR-0.84で示される関係を満たし、(v)溶融重合体の190℃におけるずり応力が2.4×106 dyne/cm2に到達する時のずり速度で定義される流動性インデックス(FI(1/秒))とメルトフローレート(MFR)とがFI>75×MFRで示される関係を満たし、(vi)23℃におけるデカン可溶部(W(重量%))と密度(d)とがMFR≦10g/10分のとき、W<80×exp(−100(d−0.88))+0.1MFR>10g/10分のとき、W<80×(MFR−9)0.26×exp(−100(d−0.88))+0.1で示される関係を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体と、[B]高圧ラジカル法による低密度ポリエチレンであって、(i)メルトフローレート(MFR)が0.1〜50g/10分の範囲内であり、(ii)GPCにおいて測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)とメルトフローレート(MFR)とが、Mw/Mn≧7.5×log(MFR)−1.2で示される関係を満たす高圧ラジカル法低密度ポリエチレンからなり、上記エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、上記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]との重量比([A]:[B])が、99:1〜60:40の範囲内にあることを特徴とするエチレン系共重合体組成物

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0001

本発明は、エチレン系共重合体組成物に関し、さらに詳しくは、従来公知のエチレン系共重合体またはエチレン系共重合体組成物と比較して透明性および機械的強度に優れたフィルムを製造でき、しかも成形性に優れたエチレン系共重合体組成物に関するものである。

0002

エチレン系共重合体は、種々の成形方法により成形され、多方面の用途に供されている。エチレン系共重合体は、成形方法や用途に応じて要求される特性も異なってくる。例えばインフレーションフィルム高速で成形しようとする場合、バブルのゆれ、あるいはちぎれがなく、安定して高速成形を行うためには、エチレン系共重合体として分子量の割には溶融張力の大きいものを選択しなければならない。同様の特性が中空成形におけるたれ下りあるいはちぎれを防止するために、あるいはTダイ成形における幅落ちを最小限に押えるために必要である。加えてこのような押出成形では、押出時における高剪断下でエチレン系共重合体の応力が小さいことが成形物品質向上や成形時の消費電力減少等の経済面からも必要である。

0003

ところで高圧ラジカル法による低密度ポリエチレンは、チーグラー触媒を用いて製造したエチレン系共重合体と比較して、溶融張力が大きいためフィルムや中空容器などの用途に供せられている。しかし高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは、引張強度引裂強度あるいは耐衝撃強度などの機械的強度に劣り、しかも耐熱性耐ストレスクラック性なども劣っている。

0004

一方、チーグラー型触媒、特にチタン系触媒を用いて得られるエチレン重合体の溶融張力や膨比(ダイスウエル比)を向上させて成形性の向上を図る方法が、特開昭56-90810号公報あるいは特開昭60-106806号公報などに提案されている。

0005

しかし一般にチタン系触媒を用いて得られるエチレン系重合体、特に低密度エチレン系共重合体では、組成分布が広く、フィルムなどの成形体ベタつきがあるなどの問題点があった。

0006

また、チーグラー型触媒を用いて製造されるエチレン系重合体の中でも、クロム系触媒を用いて得られるエチレン系重合体は、比較的溶融張力には優れるが、熱安定性が劣るという短所がある。これは、クロム系触媒を用いて製造されるエチレン系重合体の鎖末端不飽和結合になりやすいためと考えられる。

0007

チーグラー型触媒系の内、メタロセン触媒系を用いて得られるエチレン系重合体では、組成分布が狭くフィルムなどの成形体はベタつきが少ないなどの長所があることが知られている。しかしながら、例えば特開昭60−35007号公報では、シクロペンタジエニル誘導体からなるジルコノセン化合物を触媒として用いて得られるエチレン系重合体は、1分子当り1個の末端不飽和結合を含むという記載があり、上記クロム系触媒を用いて得られるエチレン系重合体同様、熱安定性が悪いことが予想される。また、分子量分布が狭いことから、押出成形時流動性が悪いことも懸念される。

0008

このためもし溶融張力に優れしかも高剪断域の応力が小さく、熱安定性が良好で、機械的強度に優れ、かつ組成分布の狭いようなエチレン系重合体が出現すれば、その工業的価値は極めて大きい。

0009

本発明者らは、このような状況に鑑み鋭意研究した結果、(a)特定のインデニル基またはその置換体から選ばれた2個の基が低級アルキレン基を介して結合した二座配位子を有する周期律表IV族遷移金属の化合物または特定のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表IV族の遷移金属の化合物と、(b)有機アルミニウムオキシ化合物とを含むオレフィン重合用触媒の存在下に、エチレン炭素数3〜20のα-オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・α-オレフィン共重合体は、溶融張力、熱安定性に優れかつ組成分布が狭いことを見出した。しかし、このようなエチレン・α-オレフィン共重合体は、溶融張力と流動性のバランスが必ずしも良くないため、フィルムに押出成形する場合に問題が発生することがあった。そこで、さらに研究を重ねた結果、このエチレン・α-オレフィン共重合体に、高圧ラジカル重合法により得られた特定の低密度ポリエチレンをブレンドすることにより得られるエチレン系共重合体組成物は、成形性に優れ、かつ得られたフィルムは機械的強度に優れ、しかも透明性に優れることを見出して、本発明を完成するに至った。

0010

本発明は、成形性に優れ、透明性、機械的強度に優れたフィルムを製造し得るようなエチレン系共重合体組成物を提供することを目的としている。

発明の概要

0011

本発明に係るエチレン系共重合体組成物は、
[A]エチレンと、炭素数3〜20のα-オレフィンとの共重合体であって、(i)密度(d)が0.880〜0.960g/cm3 の範囲であり、(ii)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートMFR)が0.01〜200g/10分の範囲であり、(iii)DSCにおける融点最大ピーク(T(℃))と密度(d)とが
T<400×d−250
で示される関係を満たし、(iv)190℃におけるメルトテンションMT(g))とメルトフローレート(MFR)とが
MT>2.2×MFR-0.84
で示される関係を満たし、(v)溶融重合体の190℃におけるずり応力が2.4×106 dyne/cm2に到達する時のずり速度で定義される流動性インデックス(FI(1/秒))とメルトフローレート(MFR)とが
FI>75×MFR
で示される関係を満たし、(vi)23℃におけるデカン可溶部(W(重量%))と密度(d)とがMFR≦10g/10分のとき、
W<80×exp(−100(d−0.88))+0.1
MFR>10g/10分のとき、
W<80×(MFR−9)0.26×exp(−100(d−0.88))+0.1
で示される関係を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体と、
[B]高圧ラジカル法による低密度ポリエチレンであって、(i)メルトフローレート(MFR)が0.1〜50g/10分の範囲内であり、(ii)GPCにおいて測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)とメルトフローレート(MFR)とが、
Mw/Mn≧7.5×log(MFR)−1.2
で示される関係を満たす高圧ラジカル法低密度ポリエチレンからなり、上記エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、上記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]との重量比([A]:[B])が、99:1〜60:40の範囲内にあることを特徴としている。

0012

以下、本発明に係るエチレン系共重合体組成物について具体的に説明する。本発明に係るエチレン系共重合体組成物は、エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]とからなっている。

0013

[エチレン・α-オレフィン共重合体[A]]本発明に係るエチレン系共重合体組成物を構成するエチレン・α-オレフィン共重合体[A]は、エチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとのランダム共重合体である。エチレンとの共重合に用いられる炭素数3〜20のα-オレフィンとしては、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが挙げられる。

0014

エチレン・α-オレフィン共重合体[A]では、エチレンから導かれる構成単位は、55〜99重量%、好ましくは65〜98重量%、より好ましくは70〜96重量%の量で存在し、炭素数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位は1〜45重量%、好ましくは2〜35重量%、より好ましくは4〜30重量%の量で存在することが望ましい。

0015

エチレン・α-オレフィン共重合体の組成は、通常10mmφの試料管中で約200mgの共重合体を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させた試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅1500Hz 、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μsec.の測定条件下で測定して決定される。

0016

本発明で用いられるエチレン・α-オレフィン共重合体[A]は、下記(i)〜(vi)に示すような特性を有している。
(i)密度(d)は、0.880〜0.960g/cm3の範囲にあるが、好ましくは0.890〜0.935g/cm3、より好ましくは0.905〜0.930g/cm3の範囲にあることが望ましい。

0017

なお密度(d)は、190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)測定時に得られるストランドを120℃で1時間熱処理し、1時間かけて室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定する。

0018

(ii)メルトフローレート(MFR)は、0.01〜200g/10分の範囲にあるが、好ましくは0.05〜50g/10分、より好ましくは0.1〜10g/分の範囲にあることが望ましい。

0019

なお、メルトフローレート(MFR)は、ASTMD1238-65T に従い190℃、2.16kg荷重の条件下に測定される。
(iii)示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク位置の温度(T(℃))と密度(d)とが、
T<400×d−250
で示される関係を満たしているが、
好ましくは T<450×d−297
より好ましくは T<500×d−344
特に好ましくは T<550×d−391
で示される関係を満たしていることが望ましい。

0020

なお、吸熱曲線における最大ピーク位置の温度(T(℃))は、試料約5mgをアルミパンに詰め10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持したのち20℃/分で室温まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際の吸熱曲線より求められる。測定は、パーキンエルマー社製DSC-7型装置を用いた。

0021

(iv)溶融張力(MT(g))とメルトフローレート(MFR)とが、
MT>2.2×MFR-0.84
で示される関係を満たしている。

0022

このような本発明に係るエチレン・α-オレフィン共重合体[A]は、溶融張力(MT)に優れ、成形性が良好である。なお、溶融張力(MT(g))は、溶融させたポリマーを一定速度で延伸した時の応力を測定することにより決定される。すなわち、生成ポリマー粉体を通常の方法で溶融後ペレット化して測定サンプルとし、東洋精機製作所製、MT測定器を用い、樹脂温度190℃、押し出し速度15mm/分、巻取り速度10〜20m/分、ノズル径2.09mmφ、ノズル長さ8mmの条件で行なった。ペレット化の際、エチレン・α-オレフィン共重合体[A]に、あらかじめ二次抗酸化剤としてのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニルフォスフェートを0.05重量%、耐熱安定剤としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネートを0.1重量%、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.05重量%配合した。

0023

(v)190℃における応力が2.4×106 dyne/cm2に到達する時のずり速度で定義される流動インデックス(FI(1/秒))とメルトフローレート(MFR)とが、
FI>75×MFR
で示される関係を満たしているが、
好ましくは FI>100×MFR
より好ましくは FI>120×MFR
で示される関係を満たしていることが望ましい。

0024

FIとMFRとが上記のような関係を満たしている、エチレン・α-オレフィン共重合体[A]は、高ずり速度まで低い応力が保たれるため加工トルクが小さく、成形性が良好である。

0025

なお、流動インデックス(FI)は、190℃におけるずり応力が2.4×106 dyne/cm2に到達する時のずり速度で定義される。流動インデックス(FI)は、ずり速度を変えながら樹脂キャピラリーから押し出し、その時の応力を測定することにより決定される。すなわち、MT測定と同様の試料を用い、東洋精機製作所製、毛細式流れ特性試験機を用い、樹脂温度190℃、ずり応力の範囲が5×104 dyne/cm2〜3×106 dyne/cm2程度で測定される。

0026

なお測定する樹脂のMFR(g/10分)によって、ノズルの直径を次のように変更して測定する。
MFR>20 のとき0.5mm
20≧MFR>3 のとき1.0mm
3≧MFR>0.8のとき2.0mm
0.8≧MFR のとき3.0mm
(vi)23℃におけるn-デカン可溶成分量分率(W(重量%))と密度(d)とが、MFR≦10g/分のとき、
W<80×exp(−100(d−0.88))+0.1
好ましくは W<60×exp(−100(d−0.88))+0.1
より好ましくは W<40×exp(−100(d−0.88))+0.1
MFR>10g/分のとき
W<80×(MFR−9)0.26×exp(−100(d−0.88))+0.1
で示される関係を満たしている。

0027

なお、エチレン・α-オレフィン共重合体のn-デカン可溶成分量(可溶成分量の少ないもの程組成分布が狭い)の測定は、共重合体約3gをn-デカン450mlに加え、145℃で溶解後23℃まで冷却し、濾過によりn-デカン不溶部を除き、濾液よりn-デカン可溶部を回収することにより行われる。

0028

このように示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク位置の温度(T)と密度(d)との関係、そしてn-デカン可溶成分量分率(W)と密度(d)とが上記のような関係を有する、本発明に係るエチレン・α-オレフィン共重合体[A]は組成分布が狭いと言える。

0029

さらに、エチレン・α-オレフィン共重合体[A]は、分子中に存在する不飽和結合の数が炭素数1000個当り0.5個以下であり、かつ重合体1分子当り1個未満であることが望ましい。

0030

なお、不飽和結合の定量は、13C−NMRを用いて、二重結合以外に帰属されるシグナル即ち10〜50ppmの範囲のシグナル、および二重結合に帰属されるシグナル即ち105〜150ppmの範囲のシグナルの面積強度積分曲線から求め、その比から決定される。

0031

上記のような特性を有するエチレン・α-オレフィン共重合体[A]は、後述するような(a)遷移金属化合物、(b)有機アルミニウムオキシ化合物および(c)担体、必要に応じて(d)有機アルミニウム化合物から形成されるオレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとを、得られる共重合体の密度が0.880〜0.960g/cm3となるように共重合させることによって製造することができる。

0032

本発明で用いられる(a)遷移金属化合物(以下「成分(a)」と記載することがある。)は、特定のインデニル基またはその置換体から選ばれた2個の基が低級アルキレン基を介して結合した二座配位子を有する周期律表第IVB族の遷移金属の化合物または特定の置換シクロペンタジエニル基を配位子とした周期律表第IVB族の遷移金属の化合物であり、具体的には下記式[I]または[II]で表わされる遷移金属化合物である。

0033

MKL1X-2 … [I]
(式[I]において、Mは周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属であり、KおよびL1は遷移金属原子配位する配位子である。配位子Kは同一または異なったインデニル基、置換インデニル基またはその部分水添加物が低級アルキレン基を介して結合した2座配位子であり、配位子Lは、炭素数1〜12の炭化水素基アルコキシ基アリーロキシ基ハロゲン原子トリアルキルシリル基または水素原子であり、Xは遷移金属原子Mの原子価である。)
ML2X … [II]
(式[II]において、Mは周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属であり、L2は遷移金属原子に配位する配位子であり、これらのうち少なくとも2個の配位子L2は、メチル基およびエチル基から選ばれる置換基のみを2〜5個有する置換シクロペンタジエニル基であり、置換シクロペンタジエニル基以外の配位子L2は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基または水素原子であり、Xは遷移金属原子Mの原子価である。)上記一般式[I]において、Mは周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原子であり、具体的には、ジルコニウムチタンまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。

0034

Kは、遷移金属原子に配位する配位子であり、同一または異なったインデニル基、置換インデニル基、またはインデニル基、置換インデニル基の部分水添加物が低級アルキレン基を介して結合した2座配位子である。

0035

具体的に、エチレンビスインデニル基、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)基、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)基、エチレンビス(5-メチル-1-インデニル)基、エチレンビス(6-メチル-1-インデニル)基、エチレンビス(7-メチル-1-インデニル)基を例示することができる。

0036

L1は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基または水素原子である。炭素数1〜12の炭化水素基としては、アルキル基シクロアルキル基アリール基アラルキル基などを例示することができ、より具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基イソプロピル基n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基トリル基などのアリール基;ベンジル基ネオフィル基などのアラルキル基を例示することができる。

0037

アルコキシ基としては、メトキシ基エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基などを例示することができる。

0038

アリーロキシ基としては、フェノキシ基などを例示することができる。ハロゲン原子は、フッ素塩素臭素ヨウ素である。トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基トリエチルシリル基トリフェニルシリル基などを例示することができる。

0039

このような一般式[I]で表わされる遷移金属化合物としては、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(5-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(6-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(7-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジブロミド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムメトキシクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムエトキシクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムブトキシクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムメトキシド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムメチルクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムベンジルクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジベンジル、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムフェニルクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムハイドライドクロリド、などが挙げられる。本発明では、上記のようなジルコニウム化合物において、ジルコニウム金属を、チタン金属またはハフニウム金属置き換えた遷移金属化合物を用いることができる。

0040

これらの、一般式[I]で表わされる遷移金属化合物のうちでは、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)ジルコニウムジクロリドが特に好ましい。

0041

上記一般式[II]においてMは周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原子であり、具体的には、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。

0042

L2は遷移金属原子Mに配位した配位子であり、これらのうち少なくとも2個の配位子L2は、メチル基およびエチル基から選ばれる置換基のみを2〜5個有する置換シクロペンタジエニル基であり、各同一でも異なっていてもよい。この置換シクロペンタジエニル基は、置換基を2個以上有する置換シクロペンタジエニル基であり、置換基を2〜3個有するシクロペンタジエニル基であることが好ましく、二置換シクロペンタジエニル基であることがより好ましく、1,3-置換シクロペンタジエニル基であることが特に好ましい。なお、各置換基は同一でも異なっていてもよい。

0043

また上記式[II]において、遷移金属原子Mに配位する置換シクロペンタジエニル基以外の配位子L2は、上記一般式[I]中のL1と同様の炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基または水素原子である。

0044

このような一般式[II]で表わされる遷移金属化合物としては、ビスジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドビス(ジメチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムブトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムベンジルクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムハイドライドクロリド、などが挙げられる。なお、上記例示において、シクロペンタジエニル環二置換体は1,2-および1,3-置換体を含み、三置換体は1,2,3-および1,2,4-置換体を含む。本発明では、上記のようなジルコニウム化合物において、ジルコニウム金属を、チタン金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を用いることができる。

0045

これらの、一般式[II]で表わされる遷移金属化合物のうちでは、ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,3-ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1-メチル-3-エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドが特に好ましい。

0046

次に、有機アルミニウムオキシ化合物(b)について説明する。本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(b)(以下「成分(b)」と記載することがある。)は、従来公知のベンゼン溶性アルミノオキサンであってもよく、また特開平2−276807号公報で開示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。

0047

上記のようなアルミノオキサンは、例えば下記のような方法によって製造することができる。
(1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物硫酸アルミニウム水和物硫酸ニッケル水和物塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して反応させて炭化水素の溶液として回収する方法。

0048

(2)ベンゼン、トルエンエチルエーテルテトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水や水蒸気を作用させて炭化水素の溶液として回収する方法。

0049

(3)デカン、ベンゼン、トルエン等の媒体中でトリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシドジブチルスズオキシド等の有機スズ酸化物を反応させる方法。

0050

なお、このアルミノオキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また回収された上記のアルミノオキサンの溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解してもよい。

0051

アルミノオキサンを製造する際に用いられる有機アルミニウム化合物として具体的には、トリメチルアルミニウムトリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert- ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムトリデシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリドジエチルアルミニウムブロミドジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライドジエチルアルミニウムハイドライドジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;ジエチルアルミニウムフェノキシドなどのジアルキルアルミニウムアリーロキシドなどが挙げられる。

0052

これらのうち、トリアルキルアルミニウムおよびトリアルキルアルミニウムが特に好ましい。また、この有機アルミニウム化合物として、一般式
(i-C4H9)xAly(C5H10)z
(x、y、zは正の数であり、z≧2xである)で表わされるイソプレニルアルミニウムを用いることもできる。

0053

上記のような有機アルミニウム化合物は、単独であるいは組合せて用いられる。アルミノオキサンの製造の際に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンクメンシメンなどの芳香族炭化水素ペンタンヘキサンヘプタンオクタン、デカン、ドデカンヘキサデカンオクタデカンなどの脂肪族炭化水素シクロペンタンシクロヘキサンシクロオクタンメチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素ガソリン灯油軽油などの石油留分あるいは上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化物とりわけ、塩素化物臭素化物などの炭化水素溶媒が挙げられる。その他、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類を用いることもできる。これらの溶媒のうち特に芳香族炭化水素が好ましい。

0054

また本発明で用いられるベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物は、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性あるいは難溶性である。

0055

このような有機アルミニウムオキシ化合物のベンゼンに対する溶解性は、100ミリグラム原子のAlに相当する該有機アルミニウムオキシ化合物を100mlのベンゼンに懸濁した後、攪拌下60℃で6時間混合した後、ジャケット付G−5ガラス製フィルターを用い、60℃で熱時濾過を行ない、フィルター上に分離された固体部を60℃のベンゼン50mlを用いて4回洗浄した後の全濾液中に存在するAl原子の存在量(xミリモル)を測定することにより求められる(x%)。

0056

本発明で用いられる担体(c)(以下「成分(c)」と記載することがある。)は、無機あるいは有機の化合物であって、粒径が10〜300μm、好ましくは20〜200μmの顆粒状ないしは微粒子状の固体が使用される。このうち無機担体としては多孔質酸化物が好ましく、具体的にはSiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混合物、例えばSiO2-MgO、SiO2-Al2O3、SiO2-TiO2、SiO2-V2O5、SiO2-Cr2O3、SiO2-TiO2-MgO等を例示することができる。これらの中でSiO2およびAl2O3からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分を主成分とするものが好ましい。

0057

なお、上記無機酸化物には少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸塩硫酸塩、硝酸塩酸化物成分を含有していても差しつかえない。

0058

このような担体(c)はその種類および製法により性状は異なるが、本発明に好ましく用いられる担体は、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは100〜700m2/gであり、細孔容積が0.3〜2.5cm2/gであることが望ましい。該担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で焼成して用いられる。

0059

さらに、本発明に用いることのできる担体(c)としては、粒径が10〜300μmである有機化合物の顆粒状ないしは微粒子状固体を挙げることができる。これら有機化合物としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素数2〜14のα-オレフィンを主成分として生成される(共)重合体あるいはビニルシクロヘキサンスチレンを主成分として生成される重合体もしくは共重合体を例示することができる。

0060

本発明で用いられる触媒は、上記(a)遷移金属化合物、(b)有機アルミニウムオキシ化合物および(c)担体から形成されるが、必要に応じて(d)有機アルミニウム化合物を用いてもよい。

0061

必要に応じて用いられる(d)有機アルミニウム化合物(以下「成分(d)」と記載することがある。)としては、例えば下記一般式[III]で表される有機アルミニウム化合物を例示することができる。

0062

R1nAlX3-n … [III]
(式[III]中、R1 は炭素数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜3である。)上記一般式[III]において、R1 は炭素数1〜12の炭化水素基例えばアルキル基、シクロアルキル基またはアリ−ル基であるが、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。

0063

このような有機アルミニウム化合物(d)としては、具体的には以下のような化合物が用いられる。トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド;メチルアルミニウムセスキクロリドエチルアルミニウムセスキクロリドイソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;メチルアルミニウムジクロリドエチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなど。

0064

また有機アルミニウム化合物(d)として、下記一般式[IV]で表される化合物を用いることもできる。
R1nAlY3-n … [IV]
(式[IV]中、R1 は上記と同様であり、Yは−OR2基、−OSiR33基、−OAlR42基、−NR52基、−SiR63基または−N(R7)AlR82基であり、nは1〜2であり、R2、R3、R4およびR8はメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、R5は水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、R6 およびR7 はメチル基、エチル基などである。)このような有機アルミニウム化合物としては、具体的には、以下のような化合物が用いられる。

0065

(1)R1nAl(OR2)3-n で表される化合物、例えばジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドなど、
(2)R1nAl(OSiR33)3-n で表される化合物、例えばEt2Al(OSi Me3)、(iso-Bu)2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2 Al(OSiEt3)など;
(3)R1nAl(OAlR42)3-n で表される化合物、例えばEt2AlOAlEt2 、(iso-Bu)2AlOAl(iso-Bu)2 など;
(4) R1nAl(NR52)3-n で表される化合物、例えばMe2AlNEt2 、Et2AlNHMe 、Me2AlNHEt 、Et2AlN(SiMe3)2、(iso-Bu)2AlN(SiMe3)2 など;
(5)R1nAl(SiR63)3-n で表される化合物、例えば(iso-Bu)2AlSi Me3 など;

0066

0067

上記一般式[III]および[IV]で表される有機アルミニウム化合物の中では、一般式R13Al、R1nAl(OR2)3-n 、R1nAl(OAlR42)3-n で表わされる化合物が好ましく、特にRがイソアルキル基であり、n=2である化合物が好ましい。

0068

本発明では、エチレン・α-オレフィン共重合体[A]を製造するに際して、上記のような成分(a)、成分(b)および成分(c)、必要に応じて成分(d)を接触させることにより調製される触媒が用いられる。この際の成分(a)〜成分(d)の接触順序は、任意に選ばれるが、好ましくは成分(c)と成分(b)とを混合接触させ、次いで成分(a)を混合接触させ、さらに必要に応じて成分(d)を混合接触させる。

0069

上記成分(a)〜成分(d)の接触は、不活性炭化水素溶媒中で行うことができ、触媒の調製に用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパンブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼンジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合物などを挙げることができる。

0070

成分(a)、成分(b)、成分(c)および必要に応じて成分(d)を混合接触するに際して、成分(a)は成分(c)1g当り、通常5×10-6〜5×10-4モル、好ましくは10-5〜2×10-4モルの量で用いられ、成分(a)の濃度は、約10-4〜2×10-2モル/リットル、好ましくは2×10-4〜10-2モル/リットルの範囲である。成分(b)のアルミニウムと成分(a)中の遷移金属との原子比(Al/遷移金属)は、通常10〜500、好ましくは20〜200である。必要に応じて用いられる成分(d)のアルミニウム原子(Al-d)と成分(b)のアルミニウム原子(Al-b)の原子比(Al-d/Al-b)は、通常0.02〜3、好ましくは0.05〜1.5の範囲である。成分(a)、成分(b)、成分(c)および必要に応じて成分(d)を混合接触する際の混合温度は、通常−50〜150℃、好ましくは−20〜120℃であり、接触時間は1分〜50時間、好ましくは10分〜25時間である。

0071

上記のようにして得られたエチレン・α-オレフィン共重合体[A]重合用触媒は、成分(c)1g当り成分(a)に由来する遷移金属原子が5×10-6〜5×10-4グラム原子、好ましくは10-5〜2×10-4グラム原子の量で担持され、また成分(c)1g当り成分(b)および成分(d)に由来するアルミニウム原子が10-3〜5×10-2グラム原子、好ましくは2×10-3〜2×10-2グラム原子の量で担持されていることが望ましい。

0072

エチレン・α-オレフィン共重合体[A]の製造に用いられる触媒は、上記のような成分(a)、成分(b)、成分(c)および必要に応じて成分(d)の存在下にオレフィン予備重合させて得られる予備重合触媒であってもよい。予備重合は、上記のような成分(a)、成分(b)、成分(c)および必要に応じて成分(d)の存在下、不活性炭化水素溶媒中にオレフィンを導入することにより行うことができる。

0073

予備重合の際に用いられるオレフィンとしては、エチレンおよび炭素数が3〜20のα-オレフィン、例えばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセンなどを例示することができる。これらの中では、重合の際に用いられるエチレンあるいはエチレンとα-オレフィンとの組合せが特に好ましい。

0074

予備重合する際には、上記成分(a)は、通常10-6〜2×10-2モル/リットル、好ましくは5×10-5〜10-2モル/リットルの量で用いられ、成分(a)は成分(c)1g当り、通常5×10-6〜5×10-4モル、好ましくは10-5〜2×10-4モルの量で用いらる。成分(b)のアルミニウムと成分(a)中の遷移金属との原子比(Al/遷移金属)は、通常10〜500、好ましくは20〜200である。必要に応じて用いられる成分(d)のアルミニウム原子(Al-d)と成分(b)のアルミニウム原子(Al-b)の原子比(Al-d/Al-b)は、通常0.02〜3、好ましくは0.05〜1.5の範囲である。予備重合温度は−20〜80℃、好ましくは0〜60℃であり、また予備重合時間は0.5〜100時間、好ましくは1〜50時間程度である。

0075

予備重合触媒は、例えば下記のようにして調製される。すなわち、担体(成分(c))を不活性炭化水素で懸濁状にする。次いで、この懸濁液に有機アルミニウムオキシ化合物(成分(b))を加え、所定の時間反応させる。その後上澄液を除去し、得られた固体成分を不活性炭化水素で再懸濁化する。この系内へ遷移金属化合物(成分(a))を加え、所定時間反応させた後、上澄液を除去し固体触媒成分を得る。続いて有機アルミニウム化合物(成分(d))を含有する不活性炭化水素に、上記で得られた固体触媒成分を加え、そこへオレフィンを導入することにより、予備重合触媒を得る予備重合で生成するオレフィン重合体は、担体(c)1g当り0.1〜500g、好ましくは0.2〜300g、より好ましくは0.5〜200gの量であることが望ましい。また、予備重合触媒には、担体(c)1g当り成分(a)は遷移金属原子として約5×10-6〜5×10-4グラム原子、好ましくは10-5〜2×10-4グラム原子の量で担持され、成分(b)および成分(d)に由来するアルミニウム原子(Al)は、成分(a)に由来する遷移金属原子(M)に対するモル比(Al/M)で、5〜200、好ましくは10〜150の範囲の量で担持されていることが望ましい。

0076

予備重合は、回分式あるいは連続式のいずれでも行うことができ、また減圧、常圧あるいは加圧下のいずれでも行うことができる。予備重合においては、水素共存させて、少なくとも135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2〜7dl/gの範囲、好ましくは0.5〜5dl/gであるような予備重合体を製造することが望ましい。

0077

本発明で用いられるエチレン・α-オレフィン共重合体[A]は、前記のような触媒の存在下に、エチレンと、炭素数が3〜20のα-オレフィン、例えばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンとを共重合することによって得られる。

0078

本発明では、エチレンとα-オレフィンとの共重合は、気相であるいはスラリー状の液相で行われる。スラリー重合においては、不活性炭化水素を溶媒としてもよいし、オレフィン自体を溶媒とすることもできる。

0079

スラリー重合において用いられる不活性炭化水素溶媒として具体的には、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族系炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素;ガソリン、灯油、軽油などの石油留分などが挙げられる。これら不活性炭化水素媒体のうち脂肪族系炭化水素、脂環族系炭化水素、石油留分などが好ましい。

0080

スラリー重合法または気相重合法で実施する際には、上記のような触媒は、重合反応系内の遷移金属原子の濃度として、通常10-8〜10-3グラム原子/リットル、好ましくは10-7〜10-4グラム原子/リットルの量で用いられることが望ましい。

0081

また、本重合に際して成分(b)と同様の有機アルミニウムオキシ化合物および/または有機アルミニウム化合物(d)を添加してもよい。この際、有機アルミニウムオキシ化合物および有機アルミニウム化合物に由来するアルミニウム原子(Al)と、遷移金属化合物(a)に由来する遷移金属原子(M)との原子比(Al/M)は、5〜300、好ましくは10〜200、より好ましくは15〜150の範囲である。

0082

本発明において、スラリー重合法を実施する際には、重合温度は、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲であり、気相重合法を実施する際には、重合温度は、通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃の範囲である。

0083

重合圧力は、通常常圧ないし100kg/cm2、好ましくは2〜50kg/cm2の加圧条件下であり、重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式においても行うことができる。

0084

さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
[高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]]次に本発明で用いる高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]について具体的に説明する。

0085

高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]は、いわゆる高圧ラジカル重合により製造される長鎖分岐を有する分岐の多いポリエチレンであり、ASTMD1238-65T に従い190℃、2.16kg荷重の条件下に測定されるMFRが0.1〜50g/10分の範囲であり、0.2〜10g/10分の範囲であることが好ましく、0.2〜8g/10分の範囲であることがより好ましい。

0086

本発明に係る高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは、ゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した分子量分布の指標(Mw/Mn;ただしMw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)とメルトフローレート(MFR)が
Mw/Mn≧7.5×log(MFR)−1.2
好ましくは Mw/Mn≧7.5×log(MFR)−0.5
より好ましくはMw/Mn≧7.5×log(MFR)
で示される関係を満たしている。なお、高圧法低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)はミリポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測定した。

0087

分離カラムは、TSKGNHHTであり、カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106については東ソー社製を用い、1000<Mw<4×106についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。

0088

また、本発明に係る高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは、密度(d)が0.910〜0.930g/cm3の範囲にあることが望ましい。密度は、190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)測定時に得られるストランドを120℃で1時間熱処理し1時間かけて室温まで除冷したのち、密度勾配管で測定される。

0089

また、本発明に係る高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]は、長鎖分岐の度合を表わすスウェル比、すなわち毛細式流れ特性試験機を用い、190℃の条件下で内径(D)2.0mm、長さ15mmのノズルより押出速度10mm/分で押し出したストランドの径(Ds)と、ノズル内径Dとの比(Ds/D)が1.3以上であることが望ましい。

0090

なお、本発明において用いられる高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、他のα-オレフィン、酢酸ビニルアクリル酸エステル等の重合性単量体との共重合体であってもよい。

0091

[エチレン系共重合体組成物]本発明のエチレン系共重合体組成物は、前記エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]とからなり、エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]との重量比([A]:[B])が99:1〜60:40の範囲である。エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]との重量比([A]:[B])は98:2〜70:30の範囲にあることが好ましく、98:2〜80:20の範囲にあることがより好ましい。

0092

上記範囲よりも高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]が少ないと、透明性、溶融張力等の改質効果が不充分なことがあり、また上記範囲よりも多いと、引張強度、耐ストレスクラック性等が大きく低下することがある。

0093

本発明のエチレン系共重合体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤スリップ防止剤アンチブロッキング剤防曇剤滑剤顔料染料核剤可塑剤老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されていてもよい。

0094

本発明のエチレン系共重合体組成物は、公知の方法を利用して製造することができ、例えば、下記のような方法で製造することができる。
(1)エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]、および所望により添加される他成分を、押出機ニーダー等を用いて機械的にブレンドする方法。

0095

(2)エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]、および所望により添加される他成分を適当な良溶媒(例えば;ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の炭化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を除去する方法。

0096

(3)エチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]、および所望により添加される他成分を適当な良溶媒にそれぞれ別個に溶解した溶液を調製した後混合し、次いで溶媒を除去する方法。

0097

(4)上記(1)〜(3)の方法を組み合わせて行う方法。本発明のエチレン系共重合体組成物は、通常の空冷インフレーション成形空冷段冷却インフレーション成形、高速インフレーション成形、T−ダイフィルム成形、水冷インフレーション成形等で加工することにより、フィルムを得ることができる。このようにして成形されたフィルムは、透明性、機械的強度に優れ、通常のLLDPEの特徴であるヒートシール性ホットタック性、耐熱性、良ブロッキング性等を有している。また、エチレン・α-オレフィン共重合体[A]の組成分布が極めて狭いため、フィルム表面のべたつきもない。更に、高剪断域でも応力が低いため、高速押出が可能であり、また消費電力が少なくすみ、経済的に有利である。

0098

本発明のエチレン系共重合体組成物を加工することにより得られるフィルムは、規格袋、重袋ラップフィルムラミ原反砂糖袋、油物包装袋水物包装袋、食品包装用等の各種包装用フィルム輸液バック農業用資材等に好適である。また、ナイロンポリエステル等の基材と貼り合わせて、多層フィルムとして用いることもできる。さらにブロー輸液バック、ブローボトル、押出成形によるチューブパイプ引きちぎりキャップ日用雑貨品等射出成形物、繊維、回転成形による大型成形品などにも用いることができる。

発明の効果

0099

本発明のエチレン系共重合体組成物は、組成分布が狭く、熱安定性が良好で、成形性に優れたエチレン・α-オレフィン共重合体[A]と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン[B]とをブレンドしているので、溶融張力が高く、高剪断域の応力が低いため、成形性に優れている。このようなエチレン系共重合体組成物からは、透明性、機械的強度、ヒートシール性、ホットタック性、耐熱性、耐ブロッキング性に優れたフィルムを製造することができる。

0100

以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0101

なお、本発明においてフィルムの物性評価は下記のようにして行った。
[Haze(度)]ASTM-D-1003-61に従って測定した。

0102

[Gloss(光沢)]JIS Z8741に従って測定した。
フィルムインパクト]東洋精機製作所製振子式フィルム衝撃試験機(フィルムインパクトテスター)により測定した。

0103

ブロッキング力]7(幅)×20cmの大きさに切り出したインフレフィルムをタイプ紙にはさみ、更にガラス板ではさんで50℃エアバス中において10kg荷重を24時間かける。開口性治具に取り付け200mm/分でフィルムを引き離し、この時の荷重をAgとし、ブロッキング力F(g/cm)をF=A/試験片幅で表わした。Fの値が小さいほどブロッキングしにくい、即ち耐ブロッキング性がよいことを表わす。

0104

エチレン・α-オレフィン共重合体[A]の製造
[触媒成分の調製]250℃で10時間乾燥したシリカ7.9kgを121リットルのトルエンで懸濁状にした後、0℃まで冷却した。その後、メチルアルミノオキサンのトルエン溶液(Al=1.47mol/リットル)41リットルを1時間で滴下した。この際、系内の温度を0℃に保った。引続き0℃で30分間反応させ、次いで1.5時間かけて95℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し上澄液をデカンテーション法により除去した。このようにして得られた固体成分をトルエンで2回洗浄した後、トルエン125リットルで再懸濁化した。この系内へビス(1,3ージメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr=28.4mmol/リットル)20リットルを30℃で30分間かけて滴下し、更に30℃で2時間反応させた。その後、上澄液を除去し、ヘキサンで2回洗浄することにより、1g当り4.6mgのジルコニウムを含有する固体触媒を得た。

0105

[予備重合触媒の調製]16molのトリイソブチルアルミニウムを含有する160リットルのヘキサンに、上記で得られた固体触媒4.3kgを加え、35℃で3.5時間エチレンの予備重合を行うことにより、固体触媒1g当り3gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒を得た。このエチレン重合体の[η]は、1.27dl/gであった。

0106

[重 合]連続式流動床気相重合装置を用い、全圧20kg/cm2-G、重合温度80℃でエチレンと1-ヘキセンとの共重合を行った。上記で調製した予備重合触媒をジルコニウム原子換算で0.048mmol/hr、トリイソブチルアルミニウムを10mmol/hrの割合で連続的に供給し、重合の間一定のガス組成を維持するためにエチレン、1-ヘキセン、水素、窒素を連続的に供給した(ガス組成;1-ヘキセン/エチレン=0.030、水素/エチレン=0.0013、エチレン濃度=25%)。

0107

得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A−1)の収量は、5.3kg/hrであり、密度は0.920g/cm3であり、MFRは2.0g/10分であり、DSCにおける融点の最大ピークが112.2℃であり、190℃におけるメルトテンションが1.8gであり、流動性インデックスが290(1/秒)であり、23℃におけるデカン可溶部が0.47重量%であり、不飽和結合の数が炭素数1000個当り0.091個で、かつ重合体1分子当り0.08個あった。

0108

組成物の調製]製造例1で得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A−1)および表2に示す高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B−1)を混合比(A-1/B-1)90/10でドライブレンドし、更に樹脂100重量部に対して、二次抗酸化剤としてのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.05重量部、耐熱安定剤としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネートを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.05重量部配合する。しかる後にハーケ社製コニカルテーパー状2軸押出機を用い、設定温度180℃で混練してエチレン系共重合体組成物を得た。

0109

フィルム加工]上記で得たエチレン系共重合体組成物を用い、20mmφ・L/D=26の単軸押出機、25mmφのダイ、リップ幅0.7mm、一重スリットエアリングを用い、エア流量=90リットル/分、押出量=9g/分、ブロー比=1.8、引き取り速度=2.4m/分、加工温度=200℃条件下で厚み=30μmのフィルムをインフレーション成形した。

0110

エチレン系共重合体組成物の溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。光学特性、成形性、耐ブロッキング性、強度に優れたフィルムが得られた。

0111

製造例1で得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A-1)を用いた以外は実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。エチレン・α-オレフィン共重合体の溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。

0112

実施例1および参考例1から、高圧ラジカル法低密度ポリエチレンをブレンドすることにより、成形性、光学特性が向上したことがわかる。また、フィルムインパクトの低い高圧ラジカル法低密度ポリエチレンをブレンドしているにもかかわらず、フィルムインパクトがエチレン・α-オレフィン共重合体(A-1)単味と比較してほとんど低下していない。

0113

[エチレン・α-オレフィン共重合体(A-6)の製造]製造例1において、ビス(1,3ージメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドに代えて特公昭63−54289号公報に記載のチタン系触媒成分を用い、メチルアルミノオキサンに代えてトリエチルアルミニウムを用いた以外は、製造例1と同様してエチレンと1-ヘキセンを共重合させてエチレン・α-オレフィン共重合体(A-6)を得た。得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A-6)の物性を表1に示す。

0114

[エチレン系共重合体組成物の調製]上記のようにして得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A-6)および表2に示す高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B-1)からなるエチレン系共重合体組成物を用い、実施例1と同様にしてエチレン系共重合体組成物を調製した。

0115

[フィルム加工]このエチレン系共重合体組成物を用い実施例1と同様にして、厚み30μmのフィルムを成形した。エチレン系共重合体組成物の溶融物性およびフィルムの物性を表3に示す。

0116

得られたフィルムは、組成分布が広くベタ成分が多いため、耐ブロッキング性が特に悪い。また、コモノマー種が等しく、MT、密度が同等であるエチレン・α-オレフィン共重合体を用いた実施例1と比較例1を比べると、実施例1はフィルムインパクトの低下が非常に少ない。

0117

比較例1で得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A-6)を用いて実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。溶融特性及びフィルム物性を表2に示す。

0118

製造例1において、コモノマーおよびコモノマー含量を表1に記載のように変える以外は、製造例1と同様にしてエチレン・α-オレフィン共重合体(成分A-2、A-3、A-4)を得た。得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(成分A-2、A-3、A-4)の物性を表1に示す。

0119

エチレン・α-オレフィン共重合体および高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを表3に示すように変えた以外は、実施例1と同様にしてエチレン系共重合体組成物を調製し、このエチレン系共重合体組成物を用い実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。エチレン系共重合体組成物の溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。

0120

製造例2〜4で得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(成分A-2、A-3、A-4)を用いて、実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。

0121

製造例1において、ビス(1,3ージメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドに代えてエチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドを用い、コモノマー含量を表1に示すように変えた以外は、製造例1と同様してエチレンと1-ヘキセンを共重合させてエチレン・α-オレフィン共重合体(A-5)を得た。得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A-5)の物性を表1に示す。

0122

製造例5で得たエチレン・α-オレフィン共重合体(A-5)および表2に示す高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B-2)を用い、実施例1と同様にしてエチレン系共重合体組成物を調製し、このエチレン系共重合体組成物を用い実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。エチレン系共重合体組成物の溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。

0123

製造例5で得られたエチレン・α-オレフィン共重合体(A-5)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。

0124

製造例1で得たエチレン・α−オレフィン共重合体(A−1)および表2に示す高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B−3)を用い、実施例1と同様にしてエチレン系共重合体組成物を調製し、このエチレン系共重合体組成物を用い、実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。エチレン系共重合体組成物の溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。

0125

製造例1で得たエチレン・α−オレフィン共重合体(A−1)および表2に示す高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B−4)を用い、実施例1と同様にしてエチレン系共重合体組成物を調製し、このエチレン系共重合体組成物を用い、実施例1と同様にして厚み30μmのフィルムを成形した。エチレン系共重合体組成物の溶融物性およびフィルム物性を表3に示す。

0126

比較例3および参考例1から明らかなように、エチレン・α−オレフィン共重合体に比較例3で用いたような高圧ラジカル法低密度ポリエチレンをブレンドしても、溶融張力は向上しない。

0127

上記実施例、比較例および参考例から明らかなように、エチレン・α-オレフィン共重合体に特定の高圧ラジカル法低密度ポリエチレンをブレンドすることにより、成形性およびフィルムの光学特性が向上する。また、フィルムインパクトの低い高圧ラジカル法低密度ポリエチレンをブレンドしているにもかかわらず、フィルムインパクトがエチレン・α-オレフィン共重合体単味と比較してほとんど低下していない。さらに、本発明に係るエチレン系共重合体組成物からは耐ブロッキング性に優れたフィルムが得られることがわかる。

0128

0129

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