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目的
構成
概要
背景
例えばマイクロストリップ放射素子(MSA放射素子)を複数個使用した平面アンテナの場合、該放射素子は、給電線路に不要伝搬モードが発生しないよう、厚さの制限された基板上に配設されるのが一般的である。しかしながら、この場合、上記放射素子単体における放射帯域が狭くなるため、用途範囲が或る程度限定されるという問題点を有していた。
そこで、従来の平面アンテナを広帯域化する手段としては、無給電放射パッチ素子をMSA放射素子の上部に配置結合したり、給電線に広帯域化整合回路を付加したりする方法があるが、このような従来の広帯域化手段を用いると、アンテナ装置の構成が複雑となり、設計もやっかいとなる欠点があった。
一方、従来実用されている平面アンテナの構造としては、アンテナ素子保護のため外側にカバーがあり、該カバーと放射素子との間には、発泡誘電体の層を配設している。
ここで、上記アンテナカバーの電気的特性としては、実験段階において、上記発泡誘電体の厚さを調整し、誘電体カバーの付加によるアンテナ利得の損失を最小にしている。また、このような従来の誘電体カバーまたはレドームの設計手法としては、誘電体層を薄くしたり、その誘電率の小さいものを使用するか、あるいは誘電体層の厚さを2分の1実効波長にしている。
この場合、上記誘電体層の厚さを2分の1実効波長にすると、該誘電体層には、通過する電磁波に対する厚さ方向の共振が生じ、電波透過し易い周波数が得られると共に、上記誘電体層の表裏両面からの反射波が電波の入射方向に対し相殺されることになる。なお、上記誘電体層の厚さを多少調節し、アンテナ系に残留した不整合を補正することもある。
また、従来、指向性を変化させる目的で試作されたアンテナでは、MSA放射素子の上部に特別に誘電体材料を付加する手段も試みられており、これによって、利得が多少増加できることが知られている。
概要
本発明は、衛星放送受信用や衛星通信用のアンテナ、あるいは一般の通信用やレーダ等に使用されるアンテナ、また移動通信用の広角指向性を有する単一素子のアンテナ等としても使用される平面アンテナにおいて、放射素子の放射帯域を比較的簡単且つ経済的な構成で広帯域化できると共に、上記放射素子と給電線との整合性を改善することを目的とする。
MSA放射素子3の上部に、夫々厚さが4分の1実効波長の外側の高誘電率誘電体層7と内側の低誘電率誘電体層7′とを積層して設ける簡単な構造により、該放射素子3のQ値が小さくなり、給電線路5との整合の広帯域化が図られ、円偏波放射素子の場合には、円偏波特性を表す軸比の広帯域化が達成される。
目的
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、放射素子の放射帯域を比較的簡単且つ経済的な構成で広帯域化できると共に、上記放射素子と給電線との整合性を改善することが可能になる平面アンテナを提供することを目的とする。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 5件
- 牽制数
- 13件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
接地導体面の上方に間隔を設けて配置された少なくとも一個の放射素子と、この放射素子を励振する給電回路とを有する平面アンテナにおいて、前記放射素子の上に4分の1実効波長厚のインピーダンス変換用誘電体層を複数層設け、外側に高誘電率の誘電体層、内側に低誘電率層または空気層を配することにより放射素子から外側を見た空間の入力インピーダンスを高インピーダンス化して放射電力を増幅させ、アンテナ特性を広帯域化することを特徴とする平面アンテナ。
請求項2
前記インピーダンス変換用4分の1実効波長厚の誘電体層は、複数の誘電体層からなる複合誘電体層から構成され、該複合誘電体層の厚さは、その全実効的電気長が4分の1実効波長となるよう設定したことを特徴とする請求項1記載の平面アンテナ。
請求項3
請求項4
前記複数の誘電体層は前記給電回路部分に密着させると共に、該給電回路部分と同一平面上の前記放射素子部分に対応する誘電体層には切欠き部を設け、給電回路に対する自由空間インピーダンスを放射素子に対する自由空間インピーダンスよりも小さくし、給電回路からの不要放射を抑圧することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の平面アンテナ。
請求項5
技術分野
0001
本発明は、衛星放送受信用や衛星通信用のアンテナ、あるいは一般の通信用やレーダ等に使用されるアンテナ、また移動通信用の広角指向性を有する単一素子のアンテナ等としても使用される平面アンテナに関する。
背景技術
0002
例えばマイクロストリップ放射素子(MSA放射素子)を複数個使用した平面アンテナの場合、該放射素子は、給電線路に不要伝搬モードが発生しないよう、厚さの制限された基板上に配設されるのが一般的である。しかしながら、この場合、上記放射素子単体における放射帯域が狭くなるため、用途範囲が或る程度限定されるという問題点を有していた。
0003
そこで、従来の平面アンテナを広帯域化する手段としては、無給電放射パッチ素子をMSA放射素子の上部に配置結合したり、給電線に広帯域化整合回路を付加したりする方法があるが、このような従来の広帯域化手段を用いると、アンテナ装置の構成が複雑となり、設計もやっかいとなる欠点があった。
0005
ここで、上記アンテナカバーの電気的特性としては、実験段階において、上記発泡誘電体の厚さを調整し、誘電体カバーの付加によるアンテナ利得の損失を最小にしている。また、このような従来の誘電体カバーまたはレドームの設計手法としては、誘電体層を薄くしたり、その誘電率の小さいものを使用するか、あるいは誘電体層の厚さを2分の1実効波長にしている。
0006
この場合、上記誘電体層の厚さを2分の1実効波長にすると、該誘電体層には、通過する電磁波に対する厚さ方向の共振が生じ、電波透過し易い周波数が得られると共に、上記誘電体層の表裏両面からの反射波が電波の入射方向に対し相殺されることになる。なお、上記誘電体層の厚さを多少調節し、アンテナ系に残留した不整合を補正することもある。
発明が解決しようとする課題
0008
すなわち、上記従来の平面アンテナでは、簡単な構成の広帯域化手段がなく、また、耐久性及び特性向上のため、様々な方法で誘電体材料が利用されているが、その何れにおいても、該誘電体材料を効果的な広帯域化手段として利用することができない問題があった。
0009
また、従来の平面アンテナにおけるMSA放射素子は、開放端から見た放射抵抗が200オーム程度あり、一般的な給電線路の特性インピーダンス(数10オーム)より大きいため、両者間の接続にインピーダンス変換手段を必要とする等、整合性が悪いという問題点を有していた。
0010
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、放射素子の放射帯域を比較的簡単且つ経済的な構成で広帯域化できると共に、上記放射素子と給電線との整合性を改善することが可能になる平面アンテナを提供することを目的とする。
0011
すなわち、本発明に係わる平面アンテナにおいて、まず、MSA放射素子の動作について考察すると、励振時MSA放射素子は共振回路として振舞うため、放射素子の励振電磁エネルギはその大部分が閉じ込められ、一部だけが自由空間に放射される。この放射素子を等価回路的にみると、エネルギを放射させる放射コンダクタンス成分(放射抵抗の逆数)とエネルギを蓄積するサセプタンス成分からなり、後者のサセプタンス成分を前者のコンダクタンス成分で割ったアンテナQ値は、通常20〜30程度になる。そして、アンテナの放射帯域幅は上記Q値に反比例する。
0013
そこで、MSAに4分の1実効波長厚のインピーダンス変換用誘電体層を複数層設け、外側に高誘電率の誘電体層、内側に低誘電率層または空気層を配することによって放射素子から外側を見た空間の入力インピーダンスを高インピーダンス化して放射電力を増加させるのである。上記配置は、外側の高誘電率層によって一旦低インピーダンス化させ、次に内側の低誘電率層でインピーダンスを反転させる操作となり、目的を達成することができる。
0014
このようにすると、誘電体層のインピーダンス変換作用が最大になり、放射素子からみた見かけの自由空間インピーダンスは、材料の比誘電率の倍数だけ大きくなり、放射コンダクタンスをその割合で増加させることができる。これは自由空間側の高インピーダンス化によって、励振されたMSA電流から空間へ放出される電力が増大するものと解釈できる。
0015
また、上記の動作条件では、誘電体層単独で見ると、入射波に対する誘電体層の表裏両面からの反射波は加算されて増大し、電磁波が最も通りにくい、厚さ方向の反共振点である。これは、従来のレドーム設計の概念と比較して対照的である。
0016
しかしながら、本発明の平面アンテナでは、上記入射波に対する反射波を、アンテナ素子単独での反射波と組合わせて相殺させるので、全体としての反射損失はなく、もともとリアクティブな反射であるので通過損失も無視できるほど小さく、目的の広帯域化が達成できる。
0017
なお、上記誘電体層の付加手段を用いると、一方でMSA放射素子にキャパシタンスとして蓄えられるエネルギも多少増加させることになるが、その増加量は比較的少ない。これはMSA放射素子のキャパシタンスは主として接地導体とMSA放射素子導体間の誘電体で作られているためである。従って、前記サセプタンス成分を放射コンダクタンス成分で割って得られるアンテナQ値は、インピーダンス変換層となる上記誘電体層の比誘電率のファクタに近い割合で低下でき、結局目的の広帯域化が達成できることになる。
0018
また、上記伝搬電磁波の4分の1実効波長の厚みを有する誘電体層を付加する手段によって、従来問題であったMSA放射素子の過大な放射抵抗値を減少させて適正化でき、給電線特性インピーダンスとの整合性も同時に改善することができる。
0019
そして、本発明のアンテナ装置では、例えば比誘電率の値が2の誘電体材料を用いることにより、約2倍近い広帯域化が可能であり、誘電体材料の選択によってさらに広帯域化することもできる。
0020
すなわち、本発明の平面アンテナでは、MSA放射素子の上部に配置する誘電体層を積極的にインピーダンス変換に利用するため、その誘電体材料は非発泡または低発泡率の材料、ないしはそれらを複合した材料を使用し、一層当りの厚さを全体として4分の1実効波長に選定する。
0021
この場合、上記設計条件の厚さの誘電体層を用いたときは、従来の誘電体装荷の条件とは異なり、誘電体層の有無によって元の放射素子の呈する放射コンダクタンスの値の変化は最大になる。従って、本平面アンテナにおける給電回路は、誘電体付加により増大された放射コンダクタンスに対し整合が取れるよう設計する。
0022
一方、上記放射素子がスロットや他の形式の場合においても、該放射素子と自由空間の間に4分の1実効波長の誘電体層を複数層介在させることにより、見かけ上の自由空間インピーダンスは最大値に変換され、前記同様の原理により広帯域化を実現できる。
0023
以下図面により本発明の一実施例について説明する。図1はMSA単一パッチ同軸給電型の平面アンテナの構成を示す断面図である。接地導体板1の上部には誘電体2を介して間隔が設定され一個の円盤状導体板3が配置されてMSA(マイクロストリップアンテナ)4が構成される。
0024
上記円盤導体板3は、その共振周波数が動作周波数に一致する寸法に選定され、励振用の給電線5との接続点が整合点に設定されるもので、この給電線5に対応して同軸接栓6が接続される。上記MSA4の上部には厚さが4分の1実効波長に設定されたインピーダンス変換用樹脂誘電体層7及び7′が積層して取付けられる。ここで、上記誘電体層7,7′の比誘電率εriと厚さdi (i=1,2) との関係は、
d1 =λg1/4,d2 =λg2/4
ここに、λgi=λ0 /RT(εri)、RT()は平方根の掛かる範囲、ただし、λ0 :自由空間波長、に設定される。
0025
一方、外側が自由空間になっているMSA4の放射コンダクタンスGは、MSA4の開放端に単位電圧を加えたとき該MSA4から自由空間に放射される電力として定義され、一般に、
G=k・η・I2 :(kは定数)
なる関係式が成立することが知られている。ここで、IはMSA4に流れる電流の最大振幅である。また、ηは自由空間の波動インピーダンスである。
0027
すなわち、本実施例におけるMSA4の場合、誘電体層7,7′に平行な電界を有し、その厚さ方向に伝搬する電磁波に対し、MSA4から外側をみた空間の入力インピーダンスZeff は、特性インピーダンスが夫々Z01,Z02の4分の1波長の2段の線路で構成したインピーダンス変換器の作用と同じ原理であり、
Zeff =Z022 /(Z012 /η)=η(εr1/εr2)
=εr ・η
となる。
ここで、Z01=η/RT(εr1):外側誘電体媒質の特性インピーダンス
Z02=η/RT(εr2)=約η:内側誘電体媒質の特性インピーダンス
η=120 π:自由空間の波動インピーダンス
0028
であり、自由空間インピーダンスがεr 倍に増加され、結局、本実施例構成によるMSA4の放射コンダクタンスGは前記誘電体層7が積層されない場合のεr倍に増大される。したがって、MSA放射素子のQ値はその割合で低下され、広帯域な放射特性が得られる。
0029
なお、図1における本実施例では、誘電体層7,7′をMSA放射素子4に密着させて構成したが、誘電体層7とMSA放射素子4との間に発泡率の高い低誘電率材料を介在させるか、または、2分の1実効波長の間隔を空けるよう構成しても、略同様の効果が得られる。
0030
この場合、平面アンテナとしての厚み方向の寸法は多少大きくなるが、放射素子4近傍の強い誘導電磁界が誘電体層7に直接作用しないので、放射素子4の共振周波数の変化や、放射素子4に蓄積されるエネルギの増加が最小になるという利点が得られる。
0031
また、本実施例では、4分の1実効波長の誘電体層7を2層で使用したが、これを多層で用い、一般的なマイクロ波回路の多段のインピーダンス変換技術と同様な段階的な変換方法で、さらに、広帯域化することもできる。この場合、特に、高比誘電率のセラミック材料と中比誘電率の樹脂誘電体材料とを組合わせて適用すると効果的である。図2は複数の放射素子を有する共平面型円偏波平面アンテナの構成を示す断面図である。
0032
この図2における実施例の平面アンテナでは、接地導体1上に、絶縁基板誘電体2で間隔を設けて配設された、MSA放射素子8,9がマイクロストリップ給電線路10により励振され、空間インピーダンス変換用誘電体層7,7′は、上記MSA放射素子8,9及びマイクロストリップ給電線路10をカバーするように配置される。この場合、上記誘電体層7,7′の作用効果は、前記図1における実施例で示した平面アンテナの場合と同様である。図3は上記共平面型円偏波平面アンテナにおけるMSA放射素子の配置構成を示す平面図である。
0034
分岐給電線16の末端の各放射素子12,13,14,15に対する分岐回路17,18は、2分の1波長折返し線路つき2分岐回路であり、 180度回転配置した一対の円偏波素子を対称性よく励振する方式(特願平2ー97711号「平面アンテナ」、特公平3ー297207号)を採用している。
0035
上記MSA放射素子13の形式は、いわゆる一点給電円偏波発生方式のパッチであり、一対の切欠きセグメント19,20を設けて、互いに直交するモードの共振周波数を異ならせ、90度の位相差をつけて励振するよう構成される。
0036
この場合、各MSA放射素子12,13,14,15への給電は、そのパッチの外周部から施されるが、上記誘電体層7の作用により放射コンダクタンスGが適度に増加でき、平面アンテナの低Q化と同時に、マイクロストリップ給電線路10との整合性が改善され、円偏波特性と整合性を共に広帯域化できる特長がある。
0037
図4は給電線部誘電体層変形型の平面アンテナの構成を示す断面図であり、全体の構成は前記実施例と略同様であるが、インピーダンス変換用誘電体層7を変形することにより、放射素子8,9上では見かけの空間インピーダンスを高くして放射電力を増やし、給電線路10上では空間インピーダンスを低くして放射損失を抑える構造とする。この場合、誘電体カバー21は誘電体層7,7′と共に複合誘電体層を形成し、該複合誘電体層の全体で4分の1実効波長の厚みに設定される。
0038
また、この平面アンテナにおける給電線路10の上部は、誘電体層の一部を取り除いた構造としてもよい。これにより、給電線路10から見た自由空間インピーダンスは、低インピーダンスとなって不要放射が抑制され、平面アンテナの高効率,高性能化が図られる。
0039
なお、この図4における実施例のように、外側の誘電体カバー21の材質を内部保護のため硬質、内部の誘電体層7′を軟質にすれば、各放射素子8,9との密着性が良くなり、特性の安定化が図られる。図5はスロット電磁結合によるトリプレート型給電方式の平面アンテナの構成を示す断面図である。
0040
下部の接地導体1と、開口放射素子24,25を設けた接地導体23と、絶縁誘電体2,22を挟んで励振パッチ8,9が配置され、これらをストリップ給電線路10,10′により励振する形式でトリプレート型給電方式の平面アンテナが構成される。
0041
そして、誘電体層7,7′と誘電体カバー21による作用は前記各実施例と同様であり、これにより、開口放射素子24,25の放射特性は広帯域化される。この場合、励振パッチ(放射素子)8,9と給電線路10,10′は同一のフィルム基板上に構成する方法を用いることができる。図6は導波管給電スロット放射素子方式の平面アンテナの構成を示す断面図である。
0043
そして、厚さが4分の1実効波長となる誘電体層7,7′と誘電体カバー21によって、各スロット放射素子27,28,29が放射し易くなる結果、導波管26との結合が容易で且つ広帯域化が図れることになる。
0045
したがって、上記構成の平面アンテナによれば、MSA放射素子3の上部に厚さが4分の1実効波長の誘電体層7,7′を積層して設ける簡単な構造により、該放射素子3のQ値が小さくなり、給電線路5との整合の広帯域化が図られ、円偏波放射素子の場合には、円偏波特性を表す軸比の広帯域化が達成される。
0046
さらに、MSA(クロストリップアンテナ)放射素子8,9の場合、給電線10の上部における誘電体層7,7′に切り欠き部を設けることにより、給電線10からの不要放射が抑えられ、放射素子8,9部からの放射特性が選択的に強化されアンテナ効率が高められる。
0048
尚、上記各実施例では、放射素子3あるいは8,9の上に、複数層のインピーダンス変換用誘電体層7,7′を積層して設ける構成としたが、上記放射素子3あるいは8,9から伝搬される電磁波の4分の1実効波長に等しい厚みのインピーダンス変換用誘電体層7を一層のみ設ける構成とすれば、上記放射素子3あるいは8,9から見た空間の入力インピーダンスは低インピーダンス化され、アンテナ特性は高帯域化される。
発明の効果
0049
以上のように本発明によれば、接地導体面の上方に間隔を設けて配置された少なくとも一個の放射素子と、この放射素子を励振する給電回路とを有するもので、前記放射素子の上に複数層のインピーダンス変換用誘電体層を設け、その一層の誘電体層の厚さを、その厚さ方向に前記放射素子から伝搬される電磁波の4分の1実効波長に等しく設定し、前記放射素子から外側を見た空間の入力インピーダンスを高インピーダンス化し、アンテナ特性を広帯域化する構成としたので、放射素子の放射帯域を比較的簡単且つ経済的な構成で広帯域化できると共に、上記放射素子と給電線との整合性を改善することが可能になる。
図面の簡単な説明
0050
図1本発明の一実施例に係わるMSA単一パッチ同軸給電型の平面アンテナの構成を示す断面図。
図2複数の放射素子を有する共平面型円偏波平面アンテナの構成を示す断面図。
図3上記共平面型円偏波平面アンテナにおけるMSA放射素子の配置構成を示す平面図。
図4給電線部誘電体層変形型の平面アンテナの構成を示す断面図。
図5スロット電磁結合によるトリプレート型給電方式の平面アンテナの構成を示す断面図。
図6導波管給電スロット放射素子方式の平面アンテナの構成を示す断面図。
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