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技術 偏光方向無依存型光アイソレータ

出願人 パナソニック株式会社
発明者 山田裕一
出願日 1992年7月10日 (27年11ヶ月経過) 出願番号 1992-183396
公開日 1994年2月4日 (26年4ヶ月経過) 公開番号 1994-027418
状態 拒絶査定
技術分野 光の変調 その他の光学系・装置、光の干渉・色の制御 その他の光学系・装置、色の干渉・色の制御
主要キーワード 磁気回路構成 ヴェルデ定数 方向伝搬 ビスマス置換希土類 磁気光学素子 非相反性 光源方向 ガーネット構造
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重要な関連分野

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図面 (11)

目的

無偏光光減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、高信頼性組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータを提供する。

構成

入射光30を2つの直線偏光31,32に分離する第1の偏光分離素子18と、第1の直線偏光31を45°回転させる第1の磁気光学素子14と、第2の偏光分離素子19と、第1の直線偏光34を逆方向に45°回転させる第2の磁気光学素子15と、分離された2つの直線偏光を光軸24上に再合成させる第3の偏光分離素子20がこの順序で第1の光路24上に、また第2の直線偏光37を45°回転させる第3の磁気光学素子16と、第4の偏光分離素子21と、第2の直線偏光39を逆方向に45°回転させる第4の磁気光学素子17がこの順序で第2の光路25上に配置された構成とする。

概要

背景

半導体レーザ光通信等の光信号伝送系光源として用いる場合、半導体レーザからの出射光の一部が、伝送路あるいは伝送用光学部品の各接続部で反射し、この反射戻り光が半導体レーザの発振特性不安定化雑音増加を引き起こす原因となる。この反射戻り光が半導体レーザに帰還するのを防止するために、一般に光アイソレータが使用されている。

以下に従来の光アイソレータの原理について説明する。図10(a),(b)は、従来の光アイソレータの動作原理を示す図であり、(a)は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす説明図、(b)は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす説明図である。

図10において、1は偏光子、2は磁気光学素子、3は検光子であり、この順序光軸4上に配置され、磁気光学素子2には飽和磁界5が印加されている。

以上のように構成された光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

まず図10(a)に示すように、順方向に進行してきた順方向入射光6は、偏光子1を通過して直線偏光7となる。続いてこの直線偏光7は、飽和磁界5中のファラデー効果を持つ磁気光学素子2を通過する際に、その偏光方向は45°回転されて直線偏光8となる。従ってこの直線偏光8は、光の通過できる方向を偏光子1と45°の角度に配置した検光子3を通過できる。

逆に図10(b)に示すように、逆方向に進行してきた逆方向入射光10は、検光子3を通過して直線偏光11となる。続いてこの直線偏光11は、飽和磁界5中の磁気光学素子2を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向はさらに45°回転されて直線偏光12となる。従ってこの直線偏光12は、偏光子1の光の通過できる方向と直交するために、この偏光子1を通過できなくなる。

以上のような原理で、光アイソレータを用いることによって、反射戻り光が半導体レーザに帰還するのを防止することができる。なお、偏光子1、検光子3等を総称して偏光分離素子と言う。

また磁気光学素子2としては、YIGイットリウム・鉄・ガーネット)、RIG(希土類・鉄・ガーネット)、BiRIG(ビスマス置換希土類・鉄・ガーネット)等ガーネット構造の単結晶が一般的に用いられ、磁気光学素子2による偏光方向の回転角θ次式のように表すことができる。

θ=VHL………(1)
この(1)式で、Vはヴェルデ定数、Hは飽和磁界5の強さ、Lは磁気光学素子2の厚さである。

概要

無偏光光減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、高信頼性組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータを提供する。

入射光30を2つの直線偏光31,32に分離する第1の偏光分離素子18と、第1の直線偏光31を45°回転させる第1の磁気光学素子14と、第2の偏光分離素子19と、第1の直線偏光34を逆方向に45°回転させる第2の磁気光学素子15と、分離された2つの直線偏光を光軸24上に再合成させる第3の偏光分離素子20がこの順序で第1の光路24上に、また第2の直線偏光37を45°回転させる第3の磁気光学素子16と、第4の偏光分離素子21と、第2の直線偏光39を逆方向に45°回転させる第4の磁気光学素子17がこの順序で第2の光路25上に配置された構成とする。

目的

本発明はこのような課題を解決するもので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去でき、しかも高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータを提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

入射光を直交する2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第1の磁気光学素子と、45°回転された第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と逆方向に45°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とをこの順序光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第3の磁気光学素子と、45°回転された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と逆方向に45°回転させる第4の磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁界印加するための磁気回路構成素子とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光となるように構成された偏光方向無依存型光アイソレータ

請求項2

第1の偏光分離素子と第3の磁気光学素子との間の第2の光路上に第5の偏光分離素子を配置し、順方向に進行する第2の直線偏光は第3の磁気光学素子に導くが、逆方向に進行する第2の直線偏光は第1の偏光分離素子に帰還させない構成とした請求項1記載の偏光方向無依存型光アイソレータ。

請求項3

入射光を直交する2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を45°または135°回転させる第1の磁気光学素子と、45°または135°回転された第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と同方向に135°または45°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方向を45°または135°回転させる第3の磁気光学素子と、45°または135°回転された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と同方向に135°または45°回転させる第4の磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回路構成素子とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光となるように構成された偏光方向無依存型光アイソレータ。

請求項4

第1の偏光分離素子と第3の磁気光学素子との間の第2の光路上に第5の偏光分離素子を配置し、順方向に進行する第2の直線偏光は第3の磁気光学素子に導くが、逆方向に進行する第2の直線偏光は第1の偏光分離素子に帰還させない構成とした請求項3記載の偏光方向無依存型光アイソレータ。

請求項5

入射光を直交する2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第1の磁気光学素子と、45°回転された第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と同方向に45°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第3の磁気光学素子と、45°回転された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と同方向に45°回転させる第4の磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回路構成素子と、第1の偏光分離素子と第3の偏光分離素子の間である第1及び第2の光路上のいずれかの位置に直線偏光を90°回転させる2分の1波長板とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光となるように構成された偏光方向無依存型光アイソレータ。

請求項6

第1の偏光分離素子と第3の磁気光学素子との間の第2の光路上に第5の偏光分離素子を配置し、順方向に進行する第2の直線偏光は第3の磁気光学素子に導くが、逆方向に進行する第2の直線偏光は第1の偏光分離素子に帰還させない構成とした請求項5記載の偏光方向無依存型光アイソレータ。

技術分野

0001

本発明は半導体レーザを用いた光通信光計測及び光記録等において反射戻り光の除去に使用される偏光方向無依存型光アイソレータに関するものである。

背景技術

0002

半導体レーザを光通信等の光信号伝送系光源として用いる場合、半導体レーザからの出射光の一部が、伝送路あるいは伝送用光学部品の各接続部で反射し、この反射戻り光が半導体レーザの発振特性不安定化雑音増加を引き起こす原因となる。この反射戻り光が半導体レーザに帰還するのを防止するために、一般に光アイソレータが使用されている。

0003

以下に従来の光アイソレータの原理について説明する。図10(a),(b)は、従来の光アイソレータの動作原理を示す図であり、(a)は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす説明図、(b)は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす説明図である。

0004

図10において、1は偏光子、2は磁気光学素子、3は検光子であり、この順序光軸4上に配置され、磁気光学素子2には飽和磁界5が印加されている。

0005

以上のように構成された光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

0006

まず図10(a)に示すように、順方向に進行してきた順方向入射光6は、偏光子1を通過して直線偏光7となる。続いてこの直線偏光7は、飽和磁界5中のファラデー効果を持つ磁気光学素子2を通過する際に、その偏光方向は45°回転されて直線偏光8となる。従ってこの直線偏光8は、光の通過できる方向を偏光子1と45°の角度に配置した検光子3を通過できる。

0007

逆に図10(b)に示すように、逆方向に進行してきた逆方向入射光10は、検光子3を通過して直線偏光11となる。続いてこの直線偏光11は、飽和磁界5中の磁気光学素子2を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向はさらに45°回転されて直線偏光12となる。従ってこの直線偏光12は、偏光子1の光の通過できる方向と直交するために、この偏光子1を通過できなくなる。

0008

以上のような原理で、光アイソレータを用いることによって、反射戻り光が半導体レーザに帰還するのを防止することができる。なお、偏光子1、検光子3等を総称して偏光分離素子と言う。

0009

また磁気光学素子2としては、YIGイットリウム・鉄・ガーネット)、RIG(希土類・鉄・ガーネット)、BiRIG(ビスマス置換希土類・鉄・ガーネット)等ガーネット構造の単結晶が一般的に用いられ、磁気光学素子2による偏光方向の回転角θ次式のように表すことができる。

0010

θ=VHL………(1)
この(1)式で、Vはヴェルデ定数、Hは飽和磁界5の強さ、Lは磁気光学素子2の厚さである。

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながらこのような従来の構成では、信号光として無偏光光を用いる場合、偏光子1を通過できる直線偏光成分以外の光成分は偏光子1によって反射され、光強度が減衰してしまうというものであった。そこで無偏光光に使用できる光アイソレータとして、偏光分離素子の代わりに複屈折素子を用いた構成の光アイソレータ(特公昭60−49297号公報)があるが、レンズや複屈折素子の形状に制限が大きく、製造上の困難性が大きいという課題を有していた。

0012

また、複屈折素子の厚さを薄くするために複屈折素子をテーパ状にするという提案(特公昭61−58809号公報)があるが、光学系がさらに複雑になり、その調整のためさらに組立に時間がかかるという課題があった。

0013

本発明はこのような課題を解決するもので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去でき、しかも高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0014

この課題を解決するために本発明の偏光方向無依存型光アイソレータは、第1に、入射光を直交する2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第1の磁気光学素子と、45°回転された第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と逆方向に45°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第3の磁気光学素子と、45°回転された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と逆方向に45°回転させる第4の磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回路構成素子とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光となる構成としたものである。

0015

また、第2の手段として、入射光を直交する2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を45°または135°回転させる第1の磁気光学素子と、45°または135°回転された第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と同方向に135°または45°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方向を45°または135°回転させる第3の磁気光学素子と、45°または135°回転された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と同方向に135°または45°回転させる第4の磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回路構成素子とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光となる構成としたものである。

0016

また、第3の手段として、入射光を直交する2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第1の磁気光学素子と、45°回転された第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と同方向に45°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第3の磁気光学素子と、45°回転された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と同方向に45°回転させる第4の磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回路構成素子と、第1の偏光分離素子と第3の偏光分離素子の間である第1及び第2の光路上のいずれかの位置に直線偏光を90°回転させる2分の1波長板とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光となる構成としたものである。

0017

この構成によって、無偏光入射光は第1の偏光分離素子によって直交する2つの直線偏光に分離され、それぞれが2段に構成された磁気光学素子を通過する際に偏光方向の回転を受けた後、互いの偏光方向が直交するように再合成されるので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去することができ、高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータを提供することができる。

0018

(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図面を参照しながら説明する。

0019

図1及び図2は、本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第1の実施例を示す構成図であり、図1は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わし、図2は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。

0020

図1及び図2において、14,15,16,17は第1〜第4の磁気光学素子、18,19,20,21は第1〜第4の偏光分離素子、22,23は第1,第2の全反射鏡である。第1の偏光分離素子18、第1の磁気光学素子14、第2の偏光分離素子19、第2の磁気光学素子15、第3の偏光分離素子20は、この順序で光軸である第1の光路24上に配置され、第1の全反射鏡22、第3の磁気光学素子16、第4の偏光分離素子21、第4の磁気光学素子17、第2の全反射鏡23は、この順序で第2の光路25上に配置されており、第1〜第4の磁気光学素子14,15,16,17にはそれぞれ飽和磁界26,27,28,29が印加されている。

0021

以上のように構成された偏光方向無依存型光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

0022

まず順方向の場合、図1に示すように順方向に進行してきた無偏光入射光30は、第1の偏光分離素子18で光軸に沿って直進する第1の直線偏光31と、直角方向に反射される第2の直線偏光32に分離される。第1の直線偏光31は、飽和磁界26が印加された第1の磁気光学素子14を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光33となる。従ってこの直線偏光33は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子18に対して45°の角度に配置した第2の偏光分離素子19を通過できる。

0023

続いて第2の偏光分離素子19を通過した直線偏光34は、飽和磁界27が印加された第2の磁気光学素子15を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって時計方向へ45°回転されて直線偏光35となる。従ってこの直線偏光35は、直線偏光の通過できる方向を第2の偏光分離素子19に対して45°の角度に配置した第3の偏光分離素子20を通過することができ、直線偏光36となる。

0024

一方第2の直線偏光32は、第1の全反射鏡22で直角方向に反射されて直線偏光37となり、飽和磁界28が印加された第3の磁気光学素子16を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光38となる。従ってこの直線偏光38は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子18に対して45°の角度に配置した第4の偏光分離素子21を通過できる。

0025

続いて第4の偏光分離素子21を通過した直線偏光39は、飽和磁界29が印加された第4の磁気光学素子17を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって時計方向へ45°回転されて直線偏光40となる。この直線偏光40は、第2の全反射鏡23で直角方向に反射されて直線偏光41となって第3の偏光分離素子20に導かれる。この直線偏光41の偏光方向は第3の偏光分離素子20から反射される方向となっているため、光軸24の順序方向に反射されて直線偏光42となる。この直線偏光42の偏光方向は、直線偏光36の偏光方向と直交しているので、合成されて無偏光出射光(図示せず)となる。このようにして、無偏光入射光30は2方向に分離された後、再び合成されて無偏光出射光となるので光強度を減衰させることなく無偏光光を通過させることができる。

0026

しかし入射光が逆方向の場合には、図2に示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光43は、第3の偏光分離素子20で、光軸24に沿って直進する第1の直線偏光44と、直角方向に反射される第2の直線偏光45に分離される。第1の直線偏光44は、飽和磁界27が印加された第2の磁気光学素子15を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって時計方向へさらに45°回転されて直線偏光46となる。従ってこの直線偏光46は、第2の偏光分離素子19の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第2の偏光分離素子19を通過できなくなる。

0027

またこの第2の偏光分離素子19を通過するわずかな漏れ光47がある場合、漏れ光47は、飽和磁界26が印加された第1の磁気光学素子14を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに45°回転されて直線偏光48となる。この直線偏光48は、第1の偏光分離素子18の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第1の偏光分離素子18を通過できなくなり、光源方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光49となる。

0028

一方第2の直線偏光45は、第2の全反射鏡23で直角方向に反射されて直線偏光50となり、飽和磁界29が印加された第4の磁気光学素子17を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって時計方向にさらに45°回転されて直線偏光51となる。従ってこの直線偏光51は、第4の偏光分離素子21の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第4の偏光分離素子21を通過できなくなる。

0029

またこの第4の偏光分離素子21を通過するわずかな漏れ光52がある場合、漏れ光52は、飽和磁界28が印加された第3の磁気光学素子16を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに45°回転されて直線偏光53となる。この直線偏光53は、第1の全反射鏡22で直角方向に反射されて直線偏光54となって第1の偏光分離素子18に導かれる。この直線偏光54の偏光方向は第1の偏光分離素子18を通過できる方向と一致するため、光源方向には反射されず、第1の偏光分離素子18を通過して直線偏光55となる。このようにして、2方向に分離された無偏光反射戻り光43は、ともに第1の偏光分離素子18から光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻り光を遮断することができるものである。

0030

以上のような原理で本実施例によれば、無偏光入射光30は第1の偏光分離素子18によって直交する2つの直線偏光31,32に分離され、それぞれが2段に構成された第1〜第4の磁気光学素子14,15,16,17を通過する際に偏光方向の回転を受けた後、互いの偏光方向が直交するように再合成されるので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータが実現できることとなる。

0031

なお本実施例では、第1の磁気光学素子14と第3の磁気光学素子16による偏光方向の回転方向は、いずれも光源(図示せず)に向かって反時計方向45°として構成したが、一方または両方の回転方向を時計方向として構成することも可能である。

0032

また、本実施例では第1〜第4の磁気光学素子14,15,16,17を同一とした例を示してあるが、ヴェルデ定数を変える方法、すなわち材料の種類や組成を変える方法や、磁界の強さや方向を変える方法で構成することも可能である。

0033

また、第1の磁気光学素子14と第3の磁気光学素子16、第2の磁気光学素子15と第4の磁気光学素子17をそれぞれ一体化した磁気光学素子とし、第1の偏光分離素子18と第1の全反射鏡22、第3の偏光分離素子21と第2の全反射鏡23をそれぞれ一体化したプリズムとし、磁気回路構成素子を一体化した永久磁石とすることにより、さらに小型で軽量な構成とすることが可能である。

0034

さらに、この偏光方向無依存型光アイソレータを光増幅器内で使用する際、バンドパスフィルタ光分岐回路を組み合わせることも容易である。

0035

(実施例2)以下、本発明の第2の実施例について図面を参照しながら説明する。

0036

図3は、本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第2の実施例を示す構成図であり、逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。

0037

図3において、56は第5の偏光分離素子であり、上記実施例1の図1及び図2中の第1の全反射鏡22の代わりに配置してある以外は上記実施例1と同じ構成である。

0038

以上のように構成された偏光方向無依存型光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

0039

まず順方向の場合は、上記実施例1と同様にして、光強度を減衰させることなく無偏光光を通過させることができる。

0040

一方、入射光が逆方向の場合には、図3に示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光43のうち第1の直線偏光44は上記実施例1と同様に光源方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光49となる。

0041

また、第2の直線偏光45も上記実施例1と同様にして進行し、第3の磁気光学素子16を通過して直線偏光53となる。この直線偏光53の偏光方向は第5の偏光分離素子56を通過できる方向と一致するため、光源方向には反射されず、第5の偏光分離素子56を通過して直線偏光57となる。このようにして、2方向に分離された無偏光反射戻り光43は、ともに第1の偏光分離素子18から光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻り光を遮断することができる。

0042

以上のような原理で本実施例によれば、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、より高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータが実現できることとなる。

0043

なお、本実施例による発明を上記実施例1に付記した内容(磁気光学素子による偏光方向の回転方向やヴェルデ定数を変える方法など)についても同様に適応することが可能である。

0044

(実施例3)以下、本発明の第3の実施例について図面を参照しながら説明する。

0045

図4及び図5は、本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第3の実施例を示す構成図であり、図4は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わし、図5は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。

0046

図4及び図5において、58,59,60,61は第1〜第4の磁気光学素子、62,63,64,65は第1〜第4の偏光分離素子、66,67は第1,第2の全反射鏡である。第1の偏光分離素子62、第1の磁気光学素子58、第2の偏光分離素子63、第2の磁気光学素子59、第3の偏光分離素子64は、この順序で光軸である第1の光路68上に配置され、第1の全反射鏡66、第3の磁気光学素子60、第4の偏光分離素子65、第4の磁気光学素子61、第2の全反射鏡67は、この順序で第2の光路69上に配置されており、第1〜第4の磁気光学素子58,59,60,61にはそれぞれ飽和磁界70,71,72,73が印加されている。

0047

以上のように構成された偏光方向無依存型光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

0048

まず順方向の場合には、図4に示すように順方向に進行してきた無偏光入射光74は、第1の偏光分離素子62で光軸に沿って直進する第1の直線偏光75と、直角方向に反射される第2の直線偏光76に分離される。第1の直線偏光75は、飽和磁界70が印加された第1の磁気光学素子58を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光77となる。従ってこの直線偏光77は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子62に対して45°の角度に配置した第2の偏光分離素子63を通過できる。

0049

続いて第2の偏光分離素子63を通過した直線偏光78は、飽和磁界71が印加された第2の磁気光学素子59を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ135°回転されて直線偏光79となる。従ってこの直線偏光79は、直線偏光の通過できる方向を第2の偏光分離素子63に対して45°の角度に配置した第3の偏光分離素子64を通過でき、直線偏光80となる。

0050

一方、第2の直線偏光76は、第1の全反射鏡66で直角方向に反射されて直線偏光81となり、飽和磁界72が印加された第3の磁気光学素子60を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光82となる。従ってこの直線偏光82は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子62に対して45°の角度に配置した第4の偏光分離素子65を通過できる。

0051

続いて第4の偏光分離素子65を通過した直線偏光83は、飽和磁界73が印加された第4の磁気光学素子61を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ135°回転されて直線偏光84となる。この直線偏光84は、第2の全反射鏡67で直角方向に反射されて直線偏光85となって第3の偏光分離素子64に導かれる。この直線偏光85の偏光方向は第3の偏光分離素子64から反射される方向となっているため、光軸68の順方向に反射されて直線偏光86となる。この直線偏光86の偏光方向は、直線偏光80の偏光方向と直交しているので、合成されて無偏光出射光(図示せず)となる。このようにして、無偏光入射光74は2方向に分離された後、再び合成されて無偏光出射光となるので光強度を減衰させることなく無偏光光を通過させることができる。

0052

しかし入射光が逆方向の場合には、図5に示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光87は、第3の偏光分離素子64で、光軸に沿って直進する第1の直線偏光88と、直角方向に反射される第2の直線偏光89に分離される。第1の直線偏光88は、飽和磁界71が印加された第2の磁気光学素子59を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに135°回転されて直線偏光90となる。従ってこの直線偏光90は、第2の偏光分離素子63の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第2の偏光分離素子63を通過できなくなる。

0053

またこの第2の偏光分離素子63を通過するわずかな漏れ光91がある場合、漏れ光91は、飽和磁界70が印加された第1の磁気光学素子58を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに45°回転されて直線偏光92となる。この直線偏光92は、第1の偏光分離素子62の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第1の偏光分離素子62を通過できなくなり、光源方向には通知できず、直角方向に反射されて直線偏光93となる。

0054

一方第2の直線偏光89は、第2の全反射鏡67で直角方向に反射されて直線偏光94となり、飽和磁界73が印加された第4の磁気光学素子61を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向にさらに135°回転されて直線偏光95となる。従ってこの直線偏光95は、第4の偏光分離素子65の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第4の偏光分離素子65を通過できなくなる。

0055

またこの第4の偏光分離素子65を通過するわずかな漏れ光96がある場合、漏れ光96は、飽和磁界72が印加された第3の磁気光学素子60を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに45°回転されて直線偏光97となる。この直線偏光97は、第1の全反射鏡66で直角方向に反射されて直線偏光98となって第1の偏光分離素子62に導かれる。この直線偏光98の偏光方向は第1の偏光分離素子62を通過できる方向と一致するため、光源方向には反射されず、第1の偏光分離素子62を通過して直線偏光99となる。このようにして、2方向に分離された無偏光反射戻り光87は、ともに第1の偏光分離素子62から光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻り光を遮断することができる。

0056

以上のような原理で本実施例によれば、無偏光入射光74は第1の偏光分離素子62によって直交する2つの第1,第2の直線偏光75,76に分離され、それぞれが2段に構成された第1〜第4の磁気光学素子58,59,60,61を通過する際に偏光方向の回転を受けた後、互いの偏光方向が直交するように再合成されるので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータが実現できることとなる。

0057

なお本実施例では、第1の磁気光学素子58と第3の磁気光学素子60による偏光方向の回転方向は、いずれも光源(図示せず)に向かって反時計方向45°として構成したが、一方または両方の回転方向を時計方向とすることや、回転角度を135°として構成することも可能である。

0058

また本実施例では、第1〜第4の磁気光学素子58,59,60,61の厚さを変えた例を示してあるが、ヴェルデ定数を変える方法、すなわち材料の種類や組成を変える方法や、磁界の強さや方向を変える方法で構成することも可能である。

0059

また、第1の磁気光学素子58と第3の磁気光学素子60、第2の磁気光学素子59と第4の磁気光学素子61をそれぞれ一体化した磁気光学素子とし、第1の偏光分離素子62と第1の全反射鏡66、第3の偏光分離素子64と第2の全反射鏡67をそれぞれ一体化したプリズムとし、磁気回路構成素子を一体化した永久磁石とすることにより、さらに小型で軽量な構成とすることが可能である。

0060

さらに、この偏光方向無依存型光アイソレータを光増幅器内で使用する際、バンドパスフィルタや光分岐回路を組み合わせることも容易である。

0061

(実施例4)以下、本発明の第4の実施例について図面を参照しながら説明する。

0062

図6は、本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第4の実施例を示す構成図であり、逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。

0063

図6において、100は第5の偏光分離素子であり、上記第3の実施例で説明した図4及び図5中の第1の全反射鏡66の代わりに配置してある以外は上記実施例3と同じ構成である。

0064

以上のように構成された偏光方向無依存型光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

0065

まず順方向の場合は、上記実施例3と同様にして、光強度を減衰させることなく無偏光光を通過させることができる。

0066

一方、入射光が逆方向の場合には、図6に示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光87のうち第1の直線偏光88は上記実施例3と同様に光源方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光93となる。

0067

また、第2の直線偏光89も上記実施例3と同様にして進行し、第3の磁気光学素子60を通過して直線偏光97となる。この直線偏光97の偏光方向は第5の偏光分離素子100を通過できる方向と一致するため、光源方向には反射されず、第5の偏光分離素子100を通過して直線偏光101となる。このようにして、2方向に分離された無偏光反射戻り光87は、ともに第1の偏光分離素子62から光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻り光を遮断することができる。

0068

以上のような原理で本実施例によれば、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、より高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータが実現できることとなる。

0069

なお、本実施例による発明を上記実施例3に付記した内容(磁気光学素子による偏光方向の回転方向やヴェルデ定数を変える方法など)についても同様に適応することが可能である。

0070

(実施例5)以下、本発明の第5の実施例について図面を参照しながら説明する。

0071

図7及び図8は、本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第5の実施例を示す構成図であり、図7は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わし、図8は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。

0072

図7及び図8において、102,103,104,105は第1〜第4の磁気光学素子、106,107,108,109は第1〜第4の偏光分離素子、110,111は第1,第2の2分の1波長板、112,113は第1,第2の全反射鏡である。第1の偏光分離素子106、第1の磁気光学素子102、第2の偏光分離素子107、第2の磁気光学素子103、第1の2分の1波長板110、第3の偏光分離素子108は、この順序で光軸である第1の光路114上に配置され、第1の全反射鏡112、第3の磁気光学素子104、第4の偏光分離素子109、第4の磁気光学素子105、第2の2分の1波長板111、第2の全反射鏡113は、この順序で第2の光路115上に配置されており、第1〜第4の磁気光学素子102,103,104,105にはそれぞれ飽和磁界116,117,118,119が印加されている。

0073

以上のように構成された偏光方向無依存型光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

0074

まず順方向の場合には、図7に示すように順方向に進行してきた無偏光入射光120は、第1の偏光分離素子106で光軸に沿って直進する第1の直線偏光121と、直角方向に反射される第2の直線偏光122に分離される。第1の直線偏光121は、飽和磁界116が印加された第1の磁気光学素子102を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光123となる。従ってこの直線偏光123は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子106に対して45°の角度に配置した第2の偏光分離素子107を通過できる。

0075

続いて第2の偏光分離素子107を通過した直線偏光124は、飽和磁界117が印加された第2の磁気光学素子103を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光125となる。さらにこの直線偏光125は、第1の2分の1波長板110を通過する際に、その偏光方向は90°回転されて直線偏光126となる。従ってこの直線偏光126は、直線偏光の通過できる方向を第2の偏光分離素子107に対して45°の角度に配置した第3の偏光分離素子108を通過でき、直線偏光127となる。

0076

一方、第2の直線偏光122は、第1の全反射鏡112で直角方向に反射されて直線偏光128となり、飽和磁界118が印加された第3の磁気光学素子104を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光129となる。従ってこの直線偏光129は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子106に対して45°の角度に配置した第4の偏光分離素子109を通過できる。

0077

続いて第4の偏光分離素子109を通過した直線偏光130は、飽和磁界119が印加された第4の磁気光学素子105を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光131となる。さらにこの直線偏光131は、第2の2分の1波長板111を通過する際に、その偏光方向は90°回転されて直線偏光132となる。この直線偏光132は、第2の全反射鏡113で直角方向に反射されて直線偏光133となって第3の偏光分離素子108に導かれる。この直線偏光133の偏光方向は第3の偏光分離素子108から反射される方向となっているため、光軸114の順方向に反射されて直線偏光134となる。この直線偏光134の偏光方向は、直線偏光127の偏光方向と直交しているので、合成されて無偏光出射光(図示せず)となる。このようにして、無偏光入射光120は2方向に分離された後、再び合成されて無偏光出射光となるので光強度を減衰させることなく無偏光光を通過させることができる。

0078

しかし入射光が逆方向の場合には、図8に示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光135は、第3の偏光分離素子108で、光軸に沿って直進する第1の直線偏光136と、直角方向に反射される第2の直線偏光137に分離される。第1の直線偏光136は、第1の2分の1波長板110を通過する際に、その偏光方向は90°回転されて直線偏光138となる。

0079

続いてこの直線偏光138は、飽和磁界117が印加された第2の磁気光学素子103を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに45°回転されて直線偏光139となる。従ってこの直線偏光139は、第2の偏光分離素子107の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第2の偏光分離素子107を通過できなくなる。

0080

またこの第2の偏光分離素子107を通過するわずかな漏れ光140がある場合、漏れ光140は、飽和磁界116が印加された第1の磁気光学素子102を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに45°回転されて直線偏光141となる。この直線偏光141は、第1の偏光分離素子106の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第1の偏光分離素子106を通過できなくなり、光源方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光142となる。

0081

一方第2の直線偏光137は、第2の全反射鏡113で直角方向に反射されて直線偏光143となり、第2の2分の1波長板111を通過する際に、その偏光方向は90°回転されて直線偏光144となる。続いてこの直線偏光144は、飽和磁界119が印加された第4の磁気光学素子105を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向にさらに45°回転されて直線偏光145となる。従ってこの直線偏光145は、第4の偏光分離素子109の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第4の偏光分離素子109を通過できなくなる。

0082

またこの第4の偏光分離素子109を通過するわずかな漏れ光146がある場合、漏れ光146は、飽和磁界118が印加された第3の磁気光学素子104を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに45°回転されて直線偏光147となる。この直線偏光147は、第1の全反射鏡112で直角方向に反射されて直線偏光148となって第1の偏光分離素子106に導かれる。この直線偏光148の偏光方向は第1の偏光分離素子106を通過できる方向と一致するため、光源方向には反射されず、第1の偏光分離素子106を通過して直線偏光149となる。このようにして、2方向に分離された無偏光反射戻り光135は、ともに第1の偏光分離素子106から光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻り光を遮断することができる。

0083

以上のような原理で本実施例によれば、無偏光入射光120は第1の偏光分離素子106によって直交する2つの第1,第2の直線偏光121,122に分離され、それぞれが2段に構成された第1〜第4の磁気光学素子102,103,104,105を通過する際に偏光方向の回転を受けた後、互いの偏光方向が直交するように再合成されるので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータが実現できることとなる。

0084

なお本実施例では、第1の2分の1波長板110は第2の磁気光学素子103と第3の偏光分離素子108の間に、第2の2分の1波長板111は第4の磁気光学素子105と第2の全反射鏡113の間に配置して構成したが、第1の偏光分離素子106と第3の偏光分離素子108の間の光路上であれば、いずれの位置に配置して構成することも可能である。

0085

また本実施例では、第1〜第4の磁気光学素子102,103,104,105を同一とした例を示してあるが、ヴェルデ定数を変える方法、すなわち材料の種類や組成を変える方法や、磁界の強さや方向を変える方法で構成することも可能である。

0086

また、第1の磁気光学素子102と第3の磁気光学素子104、第2の磁気光学素子103と第4の磁気光学素子105をそれぞれ一体化した磁気光学素子とし、第1の偏光分離素子106と第1の全反射鏡112、第3の偏光分離素子108と第2の全反射鏡113をそれぞれ一体化したプリズムとし、磁気回路構成素子を一体化した永久磁石とすることにより、さらに小型で軽量な構成とすることが可能である。

0087

さらに、この偏光方向無依存型光アイソレータを光増幅器内で使用する際、バンドパスフィルタや光分岐回路を組み合わせることも容易である。

0088

(実施例6)以下、本発明の第6の実施例について図面を参照しながら説明する。

0089

図9は、本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第6の実施例を示す構成図であり、逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。

0090

図9において、150は第5の偏光分離素子であり、上記第5の実施例で説明した図7及び図8中の第1の全反射鏡112の代わりに配置してある以外は上記実施例5と同じ構成である。

0091

以上のように構成された偏光方向無依存型光アイソレータについて、以下その動作について説明する。

0092

まず順方向の場合は、上記実施例5と同様にして、光強度を減衰させることなく無偏光光を通過させることができる。

0093

一方、入射光が逆方向の場合には、図9に示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光135のうち第1の直線偏光136は上記実施例5と同様に光源方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光142となる。また、第2の直線偏光137も上記実施例5と同様にして進行し、第3の磁気光学素子104を通過して直線偏光147となる。この直線偏光147の偏光方向は第5の偏光分離素子150を通過できる方向と一致するため、光源方向には反射されず、第5の偏光分離素子150を通過して直線偏光151となる。このようにして、2方向に分離された無偏光反射戻り光135は、ともに第1の偏光分離素子106から光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻り光を遮断することができる。

0094

以上のような原理で本実施例によれば、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、より高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータが実現できることとなる。

0095

なお、本実施例による発明を上記実施例5に付記した内容(磁気光学素子による偏光方向の回転方向やヴェルデ定数を変える方法など)についても同様に適応することが可能である。

発明の効果

0096

以上のように本発明によれば、無偏光入射光は第1の偏光分離素子によって直交する2つの直線偏光に分離され、それぞれが2段に構成された磁気光学素子を通過する際に偏光方向の回転を受けた後、互いの偏光方向が直交するように再合成されるので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去することができる、高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータを提供することができる。

図面の簡単な説明

0097

図1本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第1の実施例の構成及び順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図2同第1の実施例による逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図3本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第2の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図4本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第3の実施例の構成及び順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図5同第3の実施例による逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図6本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第4の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図7本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第5の実施例の構成及び順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図8同第5の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図9本発明による偏光方向無依存型光アイソレータの第6の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
図10(a)従来の光アイソレータの構成及び順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
(b)同逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図

--

0098

14,58,102 第1の磁気光学素子
15,59,103 第2の磁気光学素子
16,60,104 第3の磁気光学素子
17,61,105 第4の磁気光学素子
18,62,106 第1の偏光分離素子
19,63,107 第2の偏光分離素子
20,64,108 第3の偏光分離素子
21,65,109 第4の偏光分離素子
22,66,112 第1の全反射鏡
23,67,113 第2の全反射鏡
24,68,114 第1の光路
25,69,115 第2の光路
110 第1の2分の1波長板
111 第2の2分の1波長板

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