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技術 殺菌剤

出願人 株式会社片山化学工業研究所
発明者 辻勝次
出願日 1993年2月16日 (27年9ヶ月経過) 出願番号 1993-026852
公開日 1994年2月1日 (26年9ヶ月経過) 公開番号 1994-024910
状態 特許登録済
技術分野 農薬・動植物の保存
主要キーワード ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム 発生度合 付帯条件 供試水 有機窒素系化合物 効力確認 ジチオカーバメート化合物 工業用製品
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重要な関連分野

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構成

モノハロゲン化グリオキシム単独、またはこれにジハロゲン化グリオキシム、さらに他の工業用殺菌成分を加えたものを有効成分として含有する殺菌剤

効果

各種殺菌対象殺菌作用を示すだけでなく、還元性物質の存在下でも顕著な殺菌効果を示し、かつ経済的で引火心配がない。

概要

背景

概要

モノハロゲン化グリオキシム単独、またはこれにジハロゲン化グリオキシム、さらに他の工業用殺菌成分を加えたものを有効成分として含有する殺菌剤

各種殺菌対象殺菌作用を示すだけでなく、還元性物質の存在下でも顕著な殺菌効果を示し、かつ経済的で引火心配がない。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

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請求項1

一般式〔I〕:

請求項

ID=000002HE=020 WI=051 LX=0345 LY=0450(式中、Xはハロゲン原子、Yは水素原子もしくは炭素数1〜4の低級アルキル基を示す。)で表されるモノハロゲン化グリオキシム誘導体を有効成分として含有する殺菌剤

請求項2

ジハロゲン化グリオキシムを有効成分として更に含有する請求項1記載の殺菌剤。

請求項3

上記一般式〔I〕で表されるモノハロゲン化グリオキシム誘導体とジハロゲン化グリオキシムの配合割合重量比として)が、1:20〜20:1である請求項2記載の殺菌剤。

請求項4

他の工業用殺菌成分(但し、以後、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンを除く。)を有効成分として更に含有する請求項1〜3のいずれか一つに記載の殺菌剤。

請求項5

他の工業用殺菌成分が、メチレンビスチオシアネート、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−ブロモ2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、1,2−ビスブロモアセトキシエタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン、α−クロロベンズアルドキシム、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)プロパン、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4−ジフルオロ−6−メトキシイソフタロニトリル、ビス(トリブロモメチルスルホン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、β‐ブロモ−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、ビス(トリクロロメチル)スルホン又は4,5−ジクロロ−2−n−オクチル‐イソチアゾリン−3−オンである請求項4記載の殺菌剤。

請求項6

上記一般式〔I〕で表わされるモノハロゲン化グリオキシム誘導体(ジハロゲン化グリオキシムを含む場合はその合計量)と他の工業用殺菌成分との配合割合(重量比として)が1:50〜20:1である請求項4記載の殺菌剤。

請求項7

有効成分1〜50重量部、水又は水性溶媒99〜50重量部、界面活性剤0〜5重量部からなる請求項1〜6のいずれか1つに記載の殺菌剤。

請求項8

殺菌対象系亜硫酸イオンとして5mg/l以上の還元性物質が存在する工業用水系である請求項1〜7のいずれか1つに記載の殺菌剤。

請求項9

殺菌対象系が炭酸カルシウム填料として用いる紙・パルプ工場中性紙系である請求項1〜8のいずれか1つに記載の殺菌剤。

技術分野

0001

この発明は、新規殺菌剤に関する。さらに詳しくは、医療用機械器具、各種工業用水及び人を含む動物の皮膚等に用いる外用殺菌剤に関する。

0002

外用殺菌剤として種々な化合物が知られている。しかしながら、外用殺菌剤として使用する場合、それ自体の殺菌力が強いことが要求されることは当然であるが、分解性が良好で皮膚刺激性が低いものが望まれている。この発明に関連する化合物として、ジクロログリオキシムは代表的なグラム陰性菌グラム陽性菌発育阻止効果があるが、一方その同族体であるグリオキシムとジメチルグリオキシムには発育阻止効果がないことが報告されている〔Dirasat 13(7).185 〜188(1986)〕。

0003

この発明の発明者は、種々検討した結果、意外にもモノハロゲン化グリオキシムがジハロゲン化グリオキシムより有意に殺菌力が強いこと、ならびにモノハロゲン体をジハロゲン体と組合わすと相乗効果が認められることを見出し、この発明を完成するに至った。

課題を解決するための手段

0004

かくして、この発明によれば、一般式〔I〕:

0005

ID=000003HE=020 WI=051 LX=1245 LY=1900
(式中、Xはハロゲン原子、Yは水素原子もしくは炭素数1〜4の低級アルキル基を示す。)で表されるモノハロゲン化グリオキシム誘導体を有効成分として含有する殺菌剤が提供される。

0006

さらにこの発明によれば、上記モノハロゲン化グリオキシム誘導体にジハロゲン化グリオキシムを加えたもの、及び上記モノハロゲン化グリオキシム誘導体にジハロゲン化グリオキシム及び/又は他の工業用殺菌成分(但し、以後、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンを除く)を加えたものを有効成分として含有する殺菌剤が提供される。

0007

この発明の殺菌剤は、還元性環境、例えば還元性物質が5mg/l(亜硫酸イオン換算)以上存在する環境においても優れた殺菌力が発揮される。上記一般式〔I〕において、Yで表される炭素数1〜4の低級アルキル基としては、メチルエチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチルイソブチル、t−ブチルなどが挙げられ、Xで表されるハロゲン原子としては、塩素臭素フッ素又はヨウ素原子が挙げられる。

0008

上記一般式〔I〕で表されるモノハロゲン化グリオキシム誘導体の具体例としては、モノクロログリオキシム、モノブロモグリオキシム、モノフルオログリオキシム、モノヨードグリオキシム、1−クロロ−2−メチルグリオキシム、1−クロロ−2−エチルグリオキシム、1−クロロ−2−プロピルグリオキシム、1−クロロ−2−ブチルグリオキシム、1−ブロモ−2−メチルグリオキシム、1−ブロモ−2−エチルグリオキシム、1−ブロモ−2−プロピルグリオキシム、1−ブロモ−2−ブチルグリオキシム、1−フルオロ−2−メチルグリオキシム、1−フルオロ−2−エチルグリオキシム、1−フルオロ−2−プロピルグリオキシム、1−フルオロ−2−ブチルグリオキシム、1−ヨード−2−メチルグリオキシム、1−ヨード−2−エチルグリオキシム、1−ヨード−2−プロピルグリオキシム又は1−ヨード−2−ブチルグリオキシムが挙げられる。

0009

これらの化合物の中で、モノクロログリオキシム及び1−クロロ−2−メチルグリオキシムを用いるのが取扱い性及び経済性の点で好ましい。また、この発明に用いられるジハロゲン化グリオキシムとしては、ジクロログリオキシム、ジブロモグリオキシム、ジフルオログリオキシム及びジヨードグリオキシムが挙げられ、特にジクロログリオキシムが好ましい。

0010

上記一般式〔I〕で表わされるモノハロゲン化グリオキシム誘導体はグリオキシム誘導体のハロゲン化により簡単に合成することができる。ここで生成したモノハロゲン化グリオキシムをさらにハロゲン化することによりジハロゲン体を製造することができる。この発明のモノハロゲン化グリオキシム誘導体にジハロゲン化グリオキシムを併用すると、意外にもモノハロゲン化グリオキシム誘導体単独よりも優れた殺菌効果が発揮される。

0011

また、モノハロゲン化グリオキシム誘導体又は上記ジハロゲン化グリオキシムとの混合物に、他の工業用殺菌成分を併用することにより、殺菌スペクトルの拡大、殺菌力並びに抗菌力の相乗効果を示し、種々の工業用殺菌対象系において非常に有用である。このような他の工業用殺菌成分としては、有機窒素硫黄系殺菌剤、有機ブロム系殺菌剤、有機窒素系化合物及び有機硫黄系殺菌剤が挙げられる。

0012

有機窒素硫黄系殺菌剤としては、メチレンビスチオシアネート、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等の3−イソチアゾロン系化合物;N−メチルジチオカルバミン酸アンモニウム、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウムジメチルジチオカーバメートナトリウム塩)、エチレンチウラムモノサルファイドエチレンビスジチオカルバミン酸二ナトリウム、エチレンビスジチオカルバミン酸マンガン等のジチオカーバメート化合物クロラミンT、N, N−ジメチル−N'−(フルオロジクロロメチルチオ)−N'−フェニルスルファミド等のスルホンアミド系化合物;2−(チオシアノメチルチオベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム等のチアゾール系化合物ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−エチル)−s−トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン等のs−トリアジン系化合物;N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、3,5−ジメチル−1,3,5−2H−テトラヒドロチアジアジン−2−チオン及びジチオ−2,2'−ビスベンズメチルアミド)等があげられる。

0013

有機ブロム系殺菌剤としては、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ブロモメチルグルタロニトリル等の有機ブロムシアノ系化合物;2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−アセトキシエタン、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−アセトキシプロパン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシ−プロパン、トリブロモニトロメタン、β−ブロモ−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、5−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−(2−ブロモ−2−ニトロエテニルフラン等の有機ブロモニトロ系化合物;1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)プロパン、メチレンビスブロモアセテートベンジルブロモアセテート、N−ブロモアセトアミド、2−ブロモアセトアミド等の有機ブロモ酢酸エステル又はアミド類;2−ブロモ−4'−ヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジクロロ−4−ブロモフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、α−ブロモシンナムアルデヒド、ビス(トリブロモメチル)スルホン及び2−ヒドロキシエチル−2,3−ジブロモプロピオネート等があげられる。

0014

有機窒素系殺菌剤としては、α−クロロ−ベンズアルドキシム;N,4−ジヒドロキシ−α−オキソベンゼンエタンイミドイルクロライド;ジクロロイソシアネートジクロロイソシアヌール酸ナトリウムトリクロロイソシアヌール酸等の塩素化イソシアヌール酸系化合物;塩化デカリニウム臭化アルキルイソキノリニウム塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム化合物;2−ベンズイミダゾリルカルバミン酸メチル、3−ヨード−2−プロパルギルブチルカルバミン酸等のカルバミン酸又はそのエステル;1−〔2−(2,4−ジクロロフェニル)〕−2'−〔(2,4−ジクロロフェニル)メトキシ〕エチル−3−(2−フェニルエチル)1H−イミダゾリウムクロライド、1−〔2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−プロペニルオキシ)エチル〕−1H−イミダゾール等のイミダゾール系化合物;2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)−アクリル酸アミド、2−クロロアセトアミド等のアミド系化合物;N−(2−ヒドロキシプロピル)−アミノメタノール、2−(ヒドロキシメチルアミノ)エタノール等のアミノアルコール系化合物;2−ピリジンチオールナトリウム−1−オキシド、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4−ジフルオロ−6−メトキシイソフタロニトリル、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、N−(2−メチル−1−ナフチルマレイミド及びポリオキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジクロライド〕等があげられる。

0015

有機硫黄系殺菌剤としては、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、ジチオ−2,2'−ビス−1−ベンズメチルアミド、ビス(トリクロロメチル)スルホン及び2−ヒドロキシプロピルメタンチオスルホネート等があげられる。また、その他の殺菌剤としては、3−アセトキシ−1,1,2−トリヨード−1−プロペングルタルジアルデヒドジクロロフェン過酸化水素及び無水マレイン酸等があげられる。

0016

これら公知の工業用殺菌成分のうち、相乗効果が発揮される点で好ましい化合物としては、メチレンビスチオシアネート、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシ−プロパン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン、α−クロロベンズアルドキシム、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)プロパン、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4−ジフルオロ−6−メトキシイソフタロニトリル、ビス(トリブロモメチル)スルホン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、β‐ブロモ−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、ビス(トリクロロメチル)スルホン及び4,5−ジクロロ−2−n−オクチル‐イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。上記併用において優れた殺菌効果が得られるモノハロゲン化グリオキシム対ジハロゲン化グリオキシムの好ましい比率は、重量比として1:20〜20:1であり、1:10〜10:1とするのがより好ましく、3:1〜1:1とするのが特に好ましい。この場合、別々に合成したモノハロゲン化グリオキシムとジハロゲン化グリオキシムとを混合してもよいし、また、合成の方法によりモノハロゲン化グリオキシムとジハロゲン化グリオキシムが混合して得られた場合には、そのまま使用してもよい。

0017

また、上記併用において優れた殺菌効果が得られるモノハロゲン化グリオキシム誘導体(ジハロゲン化グリオキシムを含む場合はその合計量)と他の工業用殺菌成分との好ましい比率は、重量比として1:50〜20:1であり、1:10〜10:1とするのがより好ましく、1:5〜5:1とするのが特に好ましい。この発明の有効成分は、水性製剤の形態で製剤化して用いるのが好ましい。しかし、これに限定されることなく、使用対象によっては直接又は固体希釈剤(例えばカオリンクレーベントナイトCMC等)で希釈された粉剤等の形態あるいは通常の親水性又は親油性有機溶媒を用いた液状製剤として用いてもよい。水性製剤とする場合には、有効成分を水に溶解し、さらに必要により、界面活性剤を添加して調製することができる。

0018

なお、水の代わりに、親水性有機溶媒(例えば、エチレングリコールジエチレングリコールジエチレングリコールモノメチルエーテルポリエチレングリコールプロピレンカーボネートグルタル酸ジメチル等)と水の混合した水性溶媒を用いることも可能である。界面活性剤としては、カチオン性アニオン性ノニオン性又は両性界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノニオン性界面活性剤が好ましい。

0019

これら製剤の配合割合は、有効成分1〜50重量部で、界面活性剤が0〜5重量部、残部が水又は水性溶媒とするのが好ましい。有効成分の製剤中の配合割合は、3〜25重量部であるのが好ましく、5〜20重量部がより好ましい。かかる殺菌剤は、医療用機械、器具、各種工業用製品、各種工業用水及び人を含む動物の皮膚等の微生物による汚染または感染を防止するために用いられる。

0020

特に、種々の工業用殺菌対象系例えば紙・パルプ工業における抄紙工程水、各種工業用冷却水洗浄水河川水、各種排水、重油スラッジ金属加工油剤繊維油剤ペイント防汚塗料紙用塗工液ラテックス糊剤等に添加することにより、顕著な殺菌作用を奏し、ことに前述した抄紙工程水、紙用塗工液、糊剤等の殺菌剤として極めて有用である。中でも、還元性の系、例えば還元性物質が5mg/l(亜硫酸イオン換算)以上存在する工業用水系炭酸カルシウム填料として用いる中性紙系において、汎用の殺菌剤と比較して顕著な殺菌効果が発揮され、このような系中においてその有用性が最も高いものである。

0021

なお、かかる工業用対象系における適切な添加量は、対象系の異なりや微生物の発生度合等の付帯条件によって異なるが、通常、この発明の有効成分の添加量として0.01〜10mg/l程度が適している。また、この発明の殺菌剤中には、この発明の効果を阻害しない程度の量の添加剤(例えば、各種界面活性剤、水溶性ポリマー消泡剤等)が含有されていてもよい。この発明を以下の実施例により例示する。

0022

参考合成例.〔グリオキシムの合成〕
硫酸ヒドロキシルアミン32.8gを水70mlに溶解混合下に40%グリオキザール溶液29.0gを滴下混合した。さらに、40%水酸化ナトリウム水溶液を添加して中和し、30分後、析出した白色結晶を水で再結晶することにより、標題の化合物10.6gを得た(m.p.178 ℃)。

0023

合成例1.〔クロログリオシム及びジクロログリオキシムの合成〕
参考合成例の方法により得たグリオキシム8.8gをメタノール100ml に溶解混合する。この中に塩素ガスを少量づづ吹き込み混合した。この時、系内の温度は10〜12℃に保持した。反応生成物HPLCで経時的に測定したところ、まずクロログリオキシムが生成(反応A)し、ついでジクロログリオキシムが生成(反応B)した。

0024

ID=000004HE=025 WI=126 LX=0420 LY=1150
反応をAで停止し、溶媒を除去した後に水で再結晶したところ、クロログリオキシムの白色結晶(m.p.156℃)〔I〕を得た(収率36%)。また、反応をBで停止し、溶媒を除去した後にメタノ─ルで再結晶したところジクロログリオキシムの白色結晶(m.p.199℃)〔II〕を得た(収率55%)。

0025

製剤例1
モノクロログリオキシム5重量部
水 95重量部
製剤例2
モノクロログリオキシム 20重量部
ジエチレングリコール60重量部
水 20重量部
製剤例3
モノクロログリオキシム 5重量部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル85重量部
水 5重量部
製剤例4
モノクロログリオキシム 5重量部
ジクロログリオキシム 5重量部
ジエチレングリコール 79重量部
水 10重量部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO10) 1重量部
さらに製剤例を表2〜7に示す。なお、供試薬剤略記号を表1に示す。

0026

0027

0028

0029

0030

0031

0032

0033

試験例1〔標準菌に対する殺菌効力評価〕
各種バクテリアの標準菌に対する殺菌効力の確認試験を行った。試験方法は、予めブイヨン培地により前培養した菌液をpH7.0のリン酸緩衝液に、生菌数が106 個/ml以上となるように加え、これにモノクロログリオキシムまたは1−クロロ−2−メチルグリオキシムを添加し、30℃にて60分間振盪し、その後生存した菌数を測定し、初期菌数の99.9%以上が死滅する最小濃度を求めた。結果を表8に示す。

0034

0035

試験例2〔還元性物質存在下に於ける殺菌効果確認試験〕
製紙工場に発生したピンクスライムより単離した菌(Flavobacterium sp.)を用いて、還元性物質の共存下における殺菌効力の確認試験を行った。還元性物質として亜硫酸ナトリウムを用いた。測定方法は、予めブイヨン培地により前培養した菌数をSO32- 濃度として0,10,50mg/lに調製したpH7.0の緩衝液に生菌数が106 個/ml以上となるように加え、これに薬剤を添加し、30℃にて60分間振盪し、その後生存した菌数を測定し、初期菌数の99.9%以上が死滅する最小濃度を求めた。その結果を比較例と共に表9に示す。

0036

0037

試験例3〔モノクロログリオキシムとジクロログリオキシムの相乗効果の確認試験〕
予めブイヨン培地により前培養した菌液(Pseudomonas aeruginosa.) をpH7.0のリン酸緩衝液に生菌数が106 個/ml以上となるように加え、これにモノクロログリオキシム(A)とジクロログリオキシム(B)を所定の比率で合計0.1mg/l接種した。これを30℃で60分間振盪し、その後生存した生菌数を測定し、殺菌率と共に表10に示す。試験前の生菌数は2.1×106 個/mlであった。

0038

0039

試験例4〔各種製紙工場白水に対する殺菌効力確認試験〕
各製紙工場より採取した白水にモノクロログリオキシム(A)単独、Aとジクロログリオキシム(B)とを1:1で複合したもの、B単独の各薬剤を添加し、30℃で30分振盪し、その後の生菌数を測定した。各白水の説明を表11に、試験結果を表12に示す。

0040

0041

0042

試験例5〔工業用水系スライムコントロール剤としての効力確認
開放型循環冷却に発生したスライムを工業用水に分散させ、No.2濾紙でろ過したものを供試水とした(pH:7.2、生菌数:2.0×106 個/ml、菌種:Pseudomonas sp.,Flavobacterium sp.,Alcaligenes sp.,Bacillus sp.)供試水にブイヨン培地を加えたものを予め滅菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定量添加し、30℃で振盪培養した。24時間後、菌の増殖に基づく濁り660nm吸光度で測定し効果の有無を判定した。各薬剤の吸光度の増加が認められない最小添加量、即ち最小増殖抑制濃度(MIC24Hr)を求め表13に示す。なお、供試薬剤名の略号アルファベット)は表1で示した化合物名を表し、以下の試験例においても同様である。

0043

0044

試験例6〔製紙工場白水に対する効力確認試験(その1)〕
製紙工場(I)より採取した白水をNo.2濾紙でろ過したものを供試水とした(抄物:上質紙酸性抄造)、pH:4.3、SO32- :0mg/l、生菌数5.5×105 個/ml、菌種:Pseudomonas sp.,Flavobacterium sp.,Alcaligenes sp.,Bacillus sp.)。供試水に液体ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定量添加し、30℃で振盪培養した。24時間後、菌の増殖に基づく濁りを660nmの吸光度で測定し効果の有無を判定した。各薬剤の吸光度の増加が認められない最小添加量、即ち最小増殖抑制濃度(MIC24Hr)を求め、表14に示す。

0045

0046

試験例7〔製紙工場白水に対する効力確認試験(その2)〕
製紙工場(II)〜(V)より採取した白水をNo.2濾紙でろ過したものを供試水とした(各白水の説明を表15に示す)。

0047

ID=000019HE=055 WI=147 LX=0315 LY=2100
供試水に液体ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定量添加し、30℃で振盪培養した。24時間後、菌の増殖に基づく濁りを660nmの吸光度で測定し効果の有無を判定した。各薬剤の吸光度の増加が認められない最小添加量、即ち最小増殖抑制濃度(MIC24Hr)を求め、表16〜19に示す。

0048

0049

0050

0051

0052

試験例8〔製紙工場白水に対する効力確認試験(その3)〕
供試水は、試験例7と同じものを用いた。供試水に液体ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定量添加し、30℃で振盪培養し、1時間毎に、660nmの吸光度を測定した。測定開始からの菌の増殖に基づく吸光度の増加が0.1を越えるまでの時間(t)を求めた。薬剤無添加時のtの値をto、薬剤xmg/l添加時のtの値をtxとすると、増殖抑制時間Tは、T=tx−toで求められる。各薬剤のTの値を表20〜23に示す。

0053

0054

0055

0056

0057

試験例9〔各種製紙工場白水に対する殺菌効力確認試験〕
製紙工場VIより採取した白水に各薬剤を2mg/lを添加し、30℃で30分間振盪後生菌数を測定した(抄物:中質紙、pH:7.3、SO32- :15mg/l、生菌数1.0×107 個/ml、菌種:Pseudomonas sp.,Flavobacterium sp.,Alcaligenes sp.,Bacillus sp.)。結果を表24に示す。

0058

0059

試験例10〔製紙工場白水に対する抗菌効力確認試験〕
製紙工場VIIより採取した白水をNo.2濾紙で濾過したものを供試水とした(抄物:板紙、pH:6.0、SO32- :20mg/l、生菌数:1.1×108 個/ml、菌種:Pseudomonas sp., Flavobacterium sp., Alcaligenes sp., Bacillus sp.)。供試水に液体ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を1.5mg/l添加し、30℃で振とう培養し、1時間毎に、660nmの吸光度で測定した。測定開始からの菌の増殖に基づく吸光度の増加が0.1を超えるまでの時間(t)を求めた。薬剤無添加時のtの値をto、薬剤Xmg/l添加時のtの値をtxとすると、増殖抑制時間Tは、T=tx−toで求められる。各薬剤のTの値を表25に示す。

0060

0061

試験例11〔製紙工場白水に対する抗菌効力確認試験〕
製紙工場VIIIより採取した白水をNo.2濾紙で濾過したものを供試水とした(抄物:新聞、pH5.4、SO32-:10mg/l、生菌数:1.1×106個/ml、菌種:Pseudomonas sp., Flavobacterium sp., Alcaligenes sp., Becillus sp.)。供試水に液体ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定量添加し、30℃で振盪培養した。24時間後、菌の増殖に基づく濁りを660nmの吸光度で測定し効果の有無を判定した。各薬剤の吸光度の増加が認められない最小添加量、即ち最小増殖抑制濃度(MIC24Hr)を求め、表26に示す。

0062

0063

試験例12〔製紙工場白水に対する効力確認試験(その4)〕
供試水は、試験例10と同じものを用いた。供試水に液体ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を1.5mg/l添加し、30℃で振盪培養し、1時間毎に、660nmの吸光度を測定した。測定開始からの菌の増殖に基づく吸光度の増加が0.1を越えるまでの時間(t)を求めた。薬剤無添加時のtの値をto、薬剤xmg/l添加時のtの値をtxとすると、増殖抑制時間Tは、T=tx−toで求められる。各薬剤のTの値を表27に示す。

0064

発明の効果

0065

この発明の殺菌剤は、生分解性が良好であり、各種殺菌対象において、効率のよい殺菌処理を行うことができる。ことに還元性の系、例えば還元性物質が5mg/l(亜硫酸イオン換算)以上存在する工業用水系や炭酸カルシウムを填料として用いる中性抄紙系において、汎用の殺菌剤と比較して顕著な殺菌効果が発揮される。また、この発明の殺菌用製剤は、上記効果に加えて、製剤中に多量の水を含有することができるため、安全であり、経済的でしかも、製品引火性心配もなく、その取扱いが良好であるという効果を生ずる。

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