脳梗塞・脳出血

脳卒中(5大疾病)を解決する

最終更新日:2018/01/25

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 長年死亡原因の上位にランクインし、介護を必要とする後遺症を残す脳卒中・脳梗塞。
日本ではがんや心疾患と並び5大疾病に数えられるが、5大疾病の中でも脳卒中は「介護が必要となる原因の1位」となっており、一命を取りとめても麻痺や言語障害・意識障害が残ることが多く、長期間のリハビリなどで200万円以上の医療費がかかる点も大きな課題となっている。
 従来治療薬の無かった症状への再生医療の活用、発症前のケアを可能にする脳波センサーなど、治療・予防の両面から多くの企業が解決に取り組んでいる。

脳卒中(5大疾病)を解決する

未来への変化の兆し

  • 体温や血圧のように気軽に脳波測定「PGV株式会社」

    PGV株式会社は、絆創膏のように装着できる「パッチ式脳波センサー」を開発・展開するベンチャー企業です。
    伸縮性の高いシートを肌に貼るだけで脳波が測定できるため、低侵襲で剥がれにくく装着中も自然に過ごすことができます。
    これにより、将来的には体温や血圧のように「自宅で定期的に脳波を測定」することを目指しています。

    現状、脳波の診断機器は高価なため限られた病院でのみ測定が可能です。
    そのため脳の異常は違和感を感じてから検査し、そこで初めて脳卒中をはじめとした疾患が見つかるケースが多く、早期発見や未然のケアが難しいと言われています。

    脳の状態をもっと手軽に、日常的にチェックできるこうした技術は脳に関する病気の発見を早め、進行してから発覚して亡くなる人・辛い治療に臨む人を減らせる可能性があるため注目を浴びています。

    (関連記事)
    脳波計でのセルフケアを、体温や血圧のように身近で気軽なものへ ――PGV株式会社

    http://astavision.com/contents/interview/4368 体温や血圧のように気軽に脳波測定「PGV株式会社」
  • 脳機能を強化する

     脳へ情報を直接インプット・アウトプットする手段の研究が進んでおり、脳の記憶力や情報処理能力を強化する手法として注目を浴びている。
     また精神状態を脳波として自覚することで、自分の心拍などを制御できるようにするバイオフィードバックの研究や、思考するだけで外部の自動車やロボットを操作する手法も研究されており脳機能の強化・拡張への挑戦が活発化しつつある。

     大阪大学や慶応義塾大学での研究では、脳波の信号強度変化を計測し運動想起時のパターンを識別し制御することで、インターネット上の3D仮想世界にいるキャラクターを非侵襲型のBMIで操作することに成功している。
     一方侵襲型でのBMI研究では徐々にワイヤレス装置の実用化に向けた取り組みが進んでおり、非拘束で長時間の大量データを計測可能にすることで従来の脳内情報処理研究の現場に新しい展開をもたらすと期待されている。

     こうしたBMI技術が実用化されれば、例えば車椅子を利用する患者が手動ではなく脳内で考えるだけで車椅子の操縦ができるようになるのを始めとして。遠隔の者同士で言葉を交わさず通信するテレパシーや思い浮かべたイメージを画像に焼き付ける念写や意志の力だけで物体を動かすテレキネシス(念動)にも似た力を得られると考えられている。 脳機能を強化する
  • アルツハイマーの治療

     「認知症有病率等調査」によると、アルツハイマー病(Alzheimer's disease,AD)は、認知症の60%以上を占め平成22年時点で日本では約439万人が認知症に罹患しており(アルツハイマー患者は約250万人と推計)、軽度認知障害を持つ人も含めるとその数は約819万人になるといわれている。
     アルツハイマー病は認知症患者の半数以上を占める疾患で、高齢化が進む現代社会ではその克服が大きな課題の1つとなっている。しかしながら、現状では有効な治療薬・予防薬が少なく、その開発が強く望まれている。

     理化学研究所(理研)を中心とした共同グループは、バイセクト糖鎖と呼ばれる糖鎖がアルツハイマー病を進行させることを2015年1月に発表した。
     アルツハイマー病の原因は、アミロイドβ(Aβ)と呼ばれるペプチドが脳に蓄積することにあると考えられているが、Aβが蓄積していくメカニズムに多くの不明点が残されている。そこで、共同グループは脳に豊富に存在するバイセクト糖鎖に注目した。
     バイセクト糖鎖を作る酵素「GnT-III」を欠損させたマウスを用い、脳内のAβの蓄積を調べたところ、バイセクト糖鎖を持たないマウスではAβの蓄積が激減し、記憶能力の低下も抑えられることが判明した。共同研究グループは、BACE1がバイセクト糖鎖を持っていること、また、バイセクト糖鎖を欠損させるとBACE1がAβの前駆体タンパク質(APP)と細胞内で異なる分布を示すようになり、その結果Aβの産生を抑制できることを突き止めた。

     現在、国内外の製薬会社がBACE1阻害剤開発を進めておりこのBACE1は阻害剤が副作用を持つ可能性が指摘されている。 共同研究グループは現在、GnT-IIIの阻害効果を持つ化合物を大規模探索(ハイスループットスクリーニング)によって探索する研究を進めており、糖鎖をターゲットにした新しいアルツハイマー病の治療薬候補の開発が期待されている。 アルツハイマーの治療

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