教育・家事・介護の支援

ロボットとのコミュニケーション

最終更新日:2016/06/30

推定市場規模
約300億円

 かつてロボットは限られた場所で決まった作業だけを行うタスク消化機械でしかなかった。しかし今、人の感情を認識し、会話の中から学習を繰り返す、より人とのコミュニケーションに近づいたロボットと共同生活する時代が訪れようとしてる。
 より人間に近づくと共に、通信・クラウドとの統合で最新のデータを基にした活動を行いつつ、疲労や感情的になり過ぎないという利点も兼ね備えたコミュニケーションロボットは医療や教育、介護や家事における共同作業など消費者の最も近い場所で活躍する未来の家族の一員なのである。
 一方、介護の人手不足が仰がれている国内において、介護ロボットの市場規模は矢野経済研究所調べによると2012年は1億7000万円だったが、機能向上とコストダウンが進むことで2020年には約300億円に急拡大すると予測されている。

未来への変化の兆し

  • 教育・療育ロボット

     コミュニケーションロボットは、産業用や工場で活用されたり最新機器として大人が楽しむだけではなく、子供の教育や療育にも無限の可能性を秘めている。
     自閉症児教育に決して感情的にならず相手をし、感情表現を教えてくれる人型ロボットや、ロボットとのコミュニケーションを通じて会話における約束事などを学んでいけるなど、育児・幼児教育においての研究が進んでいる。

     一例として、ロボットと自閉症療育との研究は、情報通信研究機構知識創成コミュニケーション研究センターの「キーポン」という小型のぬいぐるみ型ロボットがある。
     これはヒトとモノの間にあるロボットという存在とのコミュニケーションを経て、コミュニケーションスキルを獲得していくという療育であり、他人に無関心だった自閉症児が次第に周りの他者に興味を持つようになったという事例もある。
     このキーポンは画像処理と自動運転、あるいは人間による遠隔操作によって単純動作を実行する簡易な仕組みではあるが、ヒトの教育というテーマを持っている。

     また家事・介護支援ロボットとして、東京大学IRT研究機構のホームアシスタントロボットは、実験機として家事作業における様々な取り組みを行っている。
     モノが乗ったトレイの運搬や、衣類の発見と拾い上げる、洗濯機を回す、ドアの開閉、両手を使用しての掃除や、障害物を考慮した掃除など視覚・力覚など外界センシング情報や作業状態の監視機能を備えている。

     ソフトバンクの「Pepper(ペッパー)」が発売され様々なシーンで見かけるようになり、タカラトミーとドコモはクラウド型対話ロボット「OHaNAS(オハナス)」を2015年秋に発売すると発表するなど、急速に人とコミュニケーションが可能なロボットの実用化が進みつつあると言える。 教育・療育ロボット
  • 介護ロボット

     医療分野において、ロボットのもつ可能性は大きい。
    手術を助ける手術ロボット、病院内における診察や医者の補助、また家庭内での自宅診察・治療と様々な場面での実用化が望まれている。
     そして高齢化が進む社会において、家族や身近な人への介護負担は大きな問題となっているが、その解決にもロボットの活躍が期待されている。
    介護ロボットは高度な操作を必要とせず、プログラム通りにしか動かないといった融通の利かなさも無く、高齢者の会話相手になると共に移動・入浴・排泄そして歩行やリハビリを支援してくれる。
     人工知能、感情認識、センサー技術の刷新により、ロボットは高齢者における重要な生活パートナーとなり、周囲の介護負担を飛躍的に減らすことが期待されている。

     こういった介護ロボットの実用化例として、特にデンマークやイタリアをはじめとした欧州では積極的な実証試験が実施されている。
    産業技術総合研究所のアザラシ型セラピーロボット「PARO(パロ)」がその一例で、パロは知能システムを備えており、認知症に関する問題行動の改善を助けるのだという。
     また日本では、大和ハウス社が自動排泄処理ロボットを既に販売しているほか、CYBERDYNE社は介護用ロボットスーツ「HAL福祉用」をリース販売している。

    こういった供給側の動きだけでなく、要介護者の8割が「ロボットによる介護に期待している」とのアンケート結果もあることから、先進的な介護機器が介護の現場へ導入されること、その為の導入コストの削減などに関心が集まっている。 介護ロボット
  • ロボットだからこそ求められるニーズ

     生活における未来のロボット活用、その中に頻出するのが「介護分野」での活躍というものだ。
     しかし、実際にロボットに介護されるということをイメージした時「なんだか気持ち悪い」「できれば親族や身近な人に介護されたい」という意見を持つ人も少なくないはず。

     介護される「側」の本音はどうだろうか、興味深いデータがある。
     2015年にオリックス・リビングが発表した「介護に関する意識調査」では40代以上の男女を対象に意識調査を行い、その結果興味深いデータが明らかになった。

     「あなたが今後介護される立場になった場合、介護ロボットによる身体介護を受けたいですか」という質問に対し、「推奨されていれば受けてもよい」という意見が69%、「積極的に受けたい」と回答した人を合わせると、約80%の人がロボットによる介護を受けても良いと考えている。

     その主だった理由は「ロボットは気を使わないから」という意見が最も多かった。本当は人の手による介護がいい、しかし気を使ってしまう。その点ロボットなら気兼ねなく介護をしてもらえる、というもの。

     介護は、する側の重労働だけでなく受ける側の心理的な「申し訳ない」という気遣いも生んでいる。ロボットが介護の現場に入り込むことは、直感的な想像以上に一日も速い実現が生活者に求められているのかもしれない。 ロボットだからこそ求められるニーズ

現在集まっている公募課題

  • 産業用ロボットに知能を与え、ロボットの利用をより簡単・便利に

     内閣府が2014年に発表した「労働力人口と今後の経済成長について」によると、2013年に約6,600万人だった労働力人口は、出生率などに改善が見られない場合、2030年には約1,000万人減の約5,700万人になると予測されている。…

    • スポンサー企業:株式会社MUJIN
    • 公開日:2015/01/05

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