地球温暖化防止・新たな資源

発電時の二酸化炭素排出量の削減

最終更新日:2017/01/18

推定市場規模
10兆円

 二酸化炭素は長らく地球温暖化・気候変化・大気汚染の主要因として挙げられている。世界中の二酸化炭素排出量は3,600億トンにも及び、2030年には4,000億トンに達するとの予測がIEAより発表されてる。
 しかし、最近の研究や技術革新により、二酸化炭素を代替資源として活用する手段が確立され始めている。具体的には、二酸化炭素を使い化石燃料の代替エネルギーとなる合成ガスの生成などがある。そして、既存の手法のみに頼り切らず、二酸化炭素を資源として転換するより革新的な技術が求められている。
 一方、燃焼しても二酸化炭素を排出しない水素をエネルギー源とする世界のインフラ市場規模は、日経BPによると2020年には10兆円を超え、2030年には40兆弱、2040年には80兆円を超えるといわれており、急激な成長市場とされている。

未来への変化の兆し

  • バイオマス・エンジニアリング

     持続型社会を構築するために化石燃料への依存度を減らし二酸化炭素排出量を抑え、生物由来の有機性資源であるバイオマスを原料として燃料や化学材料を製造する手法に注目が集まっている。

     この二酸化炭素を資源として活用する動きとして、既に北海道では地元林業と資源エネルギー庁による取組みで69,000トンのCO2削減を実現している。年間7トンの工場端材を木質燃料に転換するバイオマスコージェネレーション設備の導入によって産業廃棄物・化石燃料を削減し、工場で必要な電気エネルギーのほぼ全量を供給することに成功した。
     また山口県では森林バイオマスエネルギーの地産地消システム構築の取組み結果として森林バイオマスエネルギーを約13,700トン生産し、その過程において同時にCO2排出量を約8,000トン削減するという実績が出始めている。

     バイオマス・エンジニアリングにおいては、植物の光合成原理を燃料生産に用いるため、地球温暖化や気候変動等の問題の要因となる二酸化炭素ですら有用な資源として利用される。これは二酸化炭素排出量削減と同時にエネルギー確保の双方を解決する可能性を秘めている。 バイオマス・エンジニアリング
  • CO2そのものを原料として消費

     究極の地球温暖化対策として、工場等から排出される二酸化炭素と水素からメタノールを合成しそのメタノールから石化製品を製造する技術の実用化が進みつつある。

     二酸化炭素を直接の原料とするバイオプラスチックを、自動車用内装材や容器類に活用する研究が進む中、平和化学工業所が石化樹脂との接着加工法を考案した。
    バイオプラスチックが水分を通しやすいが透湿性・ガス透過性に難点があるという課題に対して、一般の樹脂と接着する技術を開発しバイオマスボトルとして活用する樹脂容器の量産技術を確立したのである。
     これにより二酸化炭素削減・脱石油材料を実現するだけでなく、従来の石化製品に掛かっていた製造コストを半分に削減しながら量産することが可能となった。

     石油ではなく二酸化炭素から作る素材のため、二酸化炭素削減の効果に留まらず生分解性があることで投棄されても環境汚染を抑えられるなど、二重の意味で環境にやさしい新素材として期待されており、この技術が広く実用化されることで二酸化炭素の大幅な削減と原油代替原料の確保が可能になると期待されている。 CO2そのものを原料として消費
  • 発電効率を高める熱エネルギー技術の利用

     発電や蓄電に関する新技術は風力や太陽光など様々なものがある、しかし未だに既存の技術を大きく置き換えるほどの状態にはない。その主たる理由として発電効率の問題がある。

     京都大学は2016年12月に大阪ガスと共同で、熱エネルギーを使い太陽電池が効率よく発電できる波長の光に変換する開発に成功したと発表した。
     半導体材料のシリコンを用いてフォトニックナノ構造を形成し、高温にしたとき太陽電池が効率よく発電できる波長の光だけを放出する熱輻射光源を開発した。集められた光エネルギーのすべてが太陽電池に有効利用できる光に変換されるため、40%以上もの発電効率が期待できるという。

     また、この仕組みにおいて熱源は太陽熱に限らない。そのため燃焼熱を用いることで、他の熱エネルギーにおいても同様に高効率な発電が行えるのではと期待されている。
     二酸化炭素をなるべく排出しない発電方法において、コストや生産効率の問題が現状よりも改善され、市場の導入が進めば結果的に二酸化炭素の排出量を減少させる効果的な技術になるのかもしれない。 発電効率を高める熱エネルギー技術の利用

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