レアメタル・二酸化炭素の再利用

希少資源を廃棄物から確保

最終更新日:2016/10/24

推定市場規模
43兆円

 金や銀、レアメタルはパソコンやスマホ、テレビや医療機器など様々な目的に使われており、世界的な電子機器の需要は急増している。
その一方で、これらの埋蔵量には限界がある。このような電化製品は使い終わったらそのまま廃棄されてしまい、それらが山積みになった都市鉱山には多くのレアメタルが眠っている。この廃棄された電化製品からレアメタルを回収することは、多大な手間をかけて天然の鉱山を採掘し精錬するよりずっと効率がよい。
さらにレアメタルの再利用は環境の保護や資源とエネルギーの節約につながることが期待されており、環境省の調べによると2012年「廃棄物処理・資源有効利用」における国内市場規模は43兆円にもなるといわれている。

未来への変化の兆し

  • 希少金属の確保

     希少金属はあらゆる分野での活用が期待されている金属だが、そもそも地球上の存在量が少ないと同時に採掘や製錬に現状は大きな手間とコストを要する。
     一方、希少金属の活用が必要不可欠なハイブリッドカーや蓄電池、太陽光パネルなどの需要は今後急速に伸びていくと見込まれており、希少金属の確保が重要な課題となっている。
     しかし希少金属の産出地は偏在しているため天然の鉱山から採掘すると共に、より一層重要なのは廃棄された電化製品から回収するという手法の確立だ。
     大阪府立大学は、パン酵母を使って工場廃水に含まれる金やパラジウムなどの希少金属を効率的に回収する技術を開発した。酵母が体内に希少金属を微粒子の形で蓄積し、そのまま取り出せる。実験では金やパラジウムのイオンが溶けた50ミリリットルの水から、2時間で8割以上の金属を酵母が蓄積して回収することに成功した。
     金やパラジウムは廃水中に低濃度でも多く含まれる。工場廃水中に含まれる金属は従来、イオン交換樹脂などを使って吸着処理していたが、低濃度では回収が難しかったため、当技術により従来の課題を解決することが期待できる。 希少金属の確保
  • CO2そのものを原料として消費

     資源をリサイクルで確保しつつ、同時に温暖化対策にも繋がると注目されているのが工場等から排出される二酸化炭素と水素からメタノールを合成し、その得られたメタノールから石化製品を製造する技術の研究である。

     慶応義塾大学と東京理科大学が2014年に開発した二酸化炭素と海水から工業原料となるホルムアルデヒドを合成する技術は、火力発電所や工場から回収した二酸化炭素を有効活用することで資源確保と同時に地球温暖化対策にもなると目されている。
     また二酸化炭素の回収コストにまだまだ課題は残されているが、材料となる海水は天然資源として膨大な量が存在しており、回収後の合成効率は非常に高く工業生産化も現実的であるという。このようにして生産されたホルムアルデヒドは粘着剤や塗料溶剤のほか車部品や食器・プラスチックの原料としても利用でき石油燃料製品の代替手段になると考えられている。

     こうした手法が実用化に至れば二酸化炭素の大幅な削減と同時に原油代替原料の確保が可能と期待されている。 CO2そのものを原料として消費
  • 二酸化炭素を液体燃料へと変える

     エネルギー材料やプラチナなどの希少資源の確保は未来の世界にとって大きな課題だが、一方でCo2(二酸化炭素)のように排出される量自体に頭を悩ませる物質もある。
     しかしこの2つが結びつき、エネルギーの問題と廃棄物の問題を一度に解決するかもしれない技術が生まれようとしている。

     2016年、米国エネルギー省所属のオークリッジ国立研究所(ORNL)は驚くべき発表をした。
     二酸化炭素をエタノールに変える方法を「偶然」見つけたというこの内容は、低コスト・常温で再現させることができ、この方法で生成されるエタノールには、その生産プロセスにおいてプラチナのような高価な金属やレアメタルを使用していないため低コストにも繋がっているのだ。

     今後このプロセスを利用することで、風力発電や太陽光発電で余った電気を再度液体燃料として保管する、などの応用が期待されている。 二酸化炭素を液体燃料へと変える

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