eラーニング・オンライン講義

途上国で不足する学びの機会の提供

最終更新日:2014/12/09

推定市場規模
約360億ドル

 過疎地や途上国など遠隔地の問題、高位な専門教育を受けるための金銭的な問題、まとまった学習の時間を確保するための時間的な問題など、かつて教育を受けることはこれらの問題をクリアできる、先進国で特に都市部へ住む人に限定的に与えられていた権利だった。
 インターネットの普及により遠隔地でも同様の教育を受けられる手法は日に日に発展を遂げているが、現時点ではまだまだ不完全な状態である。モバイル端末の世界的な普及、クラウド環境の整備やVR技術の活用をはじめとして、様々な解決策が研究によって、世界中どこでも、誰でも望むならば教育を受けられる、その世界の実現に向けて動いている。
 2011年に発表されたDocebo「 e-Learning Market Trends and Forecast 2014 - 2016」によれば、2016年におけるこうしたe-ラーニング領域の市場規模は全世界で約360億ドルになると目されている。

未来への変化の兆し

  • 双方向教育

     インターネットによる遠隔地への講義内容の配信などは教育現場などで既に活用されているが、それらは発信側の授業内容を受講側が一方的に受け取るという形式のものが多く本当の授業を受けているような臨場感やその場で生じた疑問を質問しインタラクティブなやりとりで解消するといった事は困難だった。

     長崎大学で没入型簡易バーチャルリアリティ提示装置を用いたSTSP(Science Technology Society Peace)教材の開発が行われ、没入感や臨場感のが教育効果に活用できるかについての検討・検証がなされた。
     コンピュータグラフィックスにより仮想空間内を自由に探索できる三次元立体視可能なバーチャルリアリティSTSP教材によって、長崎原発の被爆前と後を視覚的に再現し授業を行い実際に受講側である高等学校生徒に対して調査を実施した。
     その結果通常の通信教育と比べ視覚的効果によって学習者の興味をより強く喚起していたことが明らかとなった。

     近年ではVR(仮想現実)技術の発達とその場に投射する本物に近い質感を持った教育教材の研究などにより「まるでその場で実際に授業に参加している」感覚を再現する技術の開発が進んでいる。
     こうした研究の実用化によって「時代背景の理解が必要な事象の学習」や「教育を受ける現地との環境の違いによって正しく学びにくい学問」など従来は通信を使った遠隔教育で課題とされていた点を解決できると期待されている。 双方向教育
  • 途上国での普及

     現在ネット配信型教育を実施するには必要な機材の量が多く、決して手軽に安価に導入できるものとは言い難かった。
     しかし近年モバイル回線の充実とクラウド配信の普及により、従来よりも安価でクラウド上にある受講データを自分が受けたい時に受けたいだけ学ぶという自由な教育スタイルの実現に向けた動きがある。
     
     2013年に武田計測先端知財団より表彰されたNGO Bac Bonのバングラデシュにおける遠隔教育の取り組みは、実績としてそれまで教育のインフラが乏しく大学進学が困難であった地域から多くの若者がトップクラスの大学へ進学できるようになった。
     バングラデシュは都市部と地方の間に大きな格差があり経済的な理由から大学受験のための準備学習ができずにいたが、7教科100時間以上のDVDを使用した「e:Education」遠隔教育システムを安価に提供することで、勉学意欲が高く自発的に学ぶ姿勢のある若者が都市部と変わらずトップクラスの大学に進学できるだけの学力向上が可能であると実証した。

     こうした環境整備によって学習や情報の格差が埋まることでの経済効果や未来への可能性は計り知れない。今後より安価な教育体制が実用化することで時差や収入格差の問題を解消した、世界中で意欲のある人が皆平等に教育を受けられる世界が実現可能となるだろう。 途上国での普及

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